JPH11119221A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置の製造方法

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JPH11119221A
JPH11119221A JP27902397A JP27902397A JPH11119221A JP H11119221 A JPH11119221 A JP H11119221A JP 27902397 A JP27902397 A JP 27902397A JP 27902397 A JP27902397 A JP 27902397A JP H11119221 A JPH11119221 A JP H11119221A
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JP
Japan
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transparent substrate
alignment film
liquid crystal
crystal display
display device
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JP27902397A
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English (en)
Inventor
Hideki Matsuoka
英樹 松岡
Takao Suzuki
崇夫 鈴木
Norio Oku
規夫 奥
Kazuto Noritake
和人 則武
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配向膜は、溶剤で溶けた或る粘度のものをフ
レキソ印刷、これを吸引穴の付いたステージ(支持台)
に載置し、乾燥させる。しかしこの吸引穴の部分の乾燥
状態が他の部分と異なり、表示ムラを発生させる。 【解決手段】 ステージ(支持台)82に設けられる吸
引穴81を、表示領域86から外すことで、解決するも
のである。また前記支持体は、粒体91を焼結させ、粒
体91間に発生する穴92を吸引穴として活用し、この
上に配向膜の付いた基板を載置し、乾燥させる。例え
ば、粒体の径を100μmφで形成すると、穴92は、
50μmを一辺としたほぼ正三角形の形状となり、従来
用いていた吸引穴800μmから比較すれば、目視でき
ないほど小さいサイズにできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置の製造
方法に関し、更に詳しく言えば、表示ムラの無い配向膜
を実現する製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、液晶表示装置は、低消費電力、薄
型軽量、高精細な画像等が着目され、TFTを採用した
液晶表示装置が盛んに研究されている。特に、a−S
i、ポリSiが中心であるが、移動度、開口率、プロセ
ス工程数等の観点からポリSiが最近着目され、ポリS
i型も実用化されている。
【0003】例えば図8は、液晶表示装置の概略平面図
であり、左右に複数本延在されている配線がゲートライ
ン10であり、上下に複数本延在されている配線がドレ
インライン11である。そして前記ゲートライン10と
前記ドレインライン11によりマトリックス状に交差部
が構成され、ここにそれぞれ表示電極12、この表示電
極12と電気的に接続されたTFT13が対と成ってマ
トリックス状に形成され、表示領域を構成している。
【0004】一方、これらが形成されるガラス基板14
の一側辺には、端子15が群となって配置され、この端
子群15・・・と表示領域との間には、液晶表示装置を
駆動するドライバー回路、ここではプリチャージドライ
バー16が形成され、対向する側辺にはドレインドライ
バー17が形成されている。更に、左右の側辺には、ゲ
ートドライバー18が形成されている。
【0005】そしてゲートドライバ18には、垂直クロ
ック信号と垂直スタート信号が入力される配線19、2
0が、ドレインドライバー17には、水平クロック信
号、水平スタート信号およびビデオ信号が入力される配
線21、22、23が、プリチャージドライバー16に
は、プリチャージ信号およびゲートコントロール信号が
入力される配線24、25が、基板14の周囲を延在し
て端子15と接続されている。またこれ以外にも端子が
設けられ、各駆動回路へ配線が延在されているがここで
は説明を省略する。
【0006】また表示領域内の一画素の断面図を図9で
説明する。第1の透明基板として無アルカリガラス50
(図8の符号14に対応する)が採用され、この上に
は、トランジスタのゲート51およびこれと一体のゲー
トラインが形成され、また同一材料の補助容量電極52
が形成されている。ここでは耐食性と抵抗値が考慮さ
れ、Crが採用され、この上の膜切れが考慮されてテー
パー構造が採用されている。
【0007】また全面には、プラズマCVDによりSi
窒化膜53とSi酸化膜54が形成され、トランジスタ
領域と補助容量領域に延在されるようにパターニングさ
れたポリSi55が設けられている。ここでポリSiに
は不純物Pが導入され、低濃度N−型のソース・ドレイ
ン領域57、58、高濃度N+型のコンタクト領域5
9、60が形成されている。またトランジスタのチャン
ネル領域56は、この不純物を阻止するために、Si酸
化膜のマスク61が設けられている。
【0008】ここで補助容量は、補助容量電極52まで
延在されているポリSiのN+型のコンタクト領域6
0、Crからなる補助容量電極52および絶縁層53、
54で構成されている。更には、全面にプラズマCVD
法によりSi酸化膜62、Si窒化膜63が被覆され、
コンタクト領域59の一部が開口されてコンタクト孔が
形成され、Alのドレイン電極64が設けられている。
また全面には、今までの構成で成る凹凸を埋める平坦化
膜65が設けられ、コンタクト領域60の一部が露出さ
れたコンタクト孔を介してITOから成る表示電極66
が設けられている。従ってドライバー回路が形成された
最上面には、前記平坦化膜65が塗布され、硬化されて
いる。
【0009】一方、第2の透明基板70の上には、IT
Oからなる対向電極67が設けられている。またここで
はカラー表示のため、R・G・Bのカラーフィルター6
8が表示電極66に対応した領域に設けられると共にそ
の周囲には遮光膜69が設けられている。また必要によ
っては、凹凸を平坦化するために対向電極67が設けら
れる前に前記平坦化膜が設けられても良い。
【0010】以上の構成を有した透明基板50、70に
は、配向膜71、72が設けられ、この透明基板が対向
配置される。その後、この間に液晶を封入するため、シ
ール材が設けられ、このシール材の一部で成る注入孔を
介して液晶が注入され、注入孔端部に封止材が塗布され
て液晶表示装置として完了される。
【0011】この配向膜は、特開昭51−65960号
公報等にあるようにポリイミド系の樹脂を採用し、この
樹脂を溶かし、粘度を調節してフレキソ印刷し、乾燥し
た後に必要によりラビング処理を施している。そしてこ
の配向処理により液晶分子を配列させている。図7は、
この配向膜の乾燥方法を説明する図であり、第1の透明
基板14は、真空吸引が可能な支持台80の上に載置さ
れ、支持台80は、例えば800μmφの吸引穴81が
設けられたステンレス基板82が組み込まれている。
【0012】ここではAl基板も使用可能である。図で
は省略したが、ヒーターが埋め込まれて有り、この熱を
利用して配向膜を乾燥させる。吸引穴81を使って排気
しないと、第1の透明基板14とステンレス基板82と
の間には、薄い空気の層が存在し、この層が熱伝導を妨
害して、均一な乾燥を阻害する。その為、この薄い空気
層を取り除き、第1の透明基板14を密着させるために
真空吸引穴が必要となる。
【0013】この吸引穴81は、ステンレス基板82を
延在する通気路83、この通気路83とつながった真空
ポンプ84まで延在される通気路85が設けられてい
る。一方、図6は支持台80の平面図を示し、ステンレ
ス基板82に吸引穴81が均等な間隔で設けられてい
る。例えばここでは、800μmφの穴81が約50ミ
リ間隔で上下左右に設けられている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、吸引穴
81が縦横に設けられ、この穴81が斜線で示す表示領
域86に位置すると、ここの温度と吸引穴81以外の所
で温度分布が異なり、配向膜の特性が異なり、ここに表
示ムラを発生させてしまう問題があった。図6は、複数
枚取りの大板87を二点鎖線で示し、この中に形成され
る予定の第1の透明基板は、一点鎖線88で成る四角形
で示されている。また一番外側の実線は、ステンレス基
板82の外形を示す。図では、表示領域86に吸引穴8
1が6つ存在している。
【0015】大板には、例えばポリイミドが溶剤で溶け
た溶液がフレキソ印刷で印刷され、これが乾燥される
が、吸引穴のみ温度が異なるため、ここの部分の乾燥ス
ピード、または重合度等が異なり、配向膜の乾燥ムラが
発生する。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題に
鑑みてなされ、第1に、配向膜が形成される透明基板
(または大板)を、表示領域に対応する部分が外して設
けられた真空吸引用の穴を有する支持台に設け、この支
持台の上で配向膜を乾燥する事で解決するものである。
【0017】吸引穴を表示領域以外の領域、例えば対向
基板である第2の透明基板との非重畳部、駆動回路が形
成される領域に配置し、表示領域を外しているので、前
記ムラを無くすことができる。しかし図1の穴は、図6
の穴81の数よりも少なくなるため、基板の吸引時間が
長くなる。特にコンピューター等のパネルサイズの大き
いものでは、この吸引完了時間が更にかかり、後述する
ような問題(配向膜の乾燥スピードを速める等)が発生
する。従って、これを早めるため発明されたもので、第
2に、配向膜が形成される透明基板(または大板)を、
実質同一の粒径を有する無数の粒体が一体化された支持
台に設け、この粒体の間に生ずる空間で前記透明基板
(または大板)を真空吸引し、この支持台の上で配向膜
を乾燥する事で解決するものである。
【0018】従来800μmφの吸引穴であったが、例
えば100μmのセラミックや金属粒体を焼結させる
と、粒体間に発生する吸引穴は、一辺が50μmの正三
角形を潰した形状となり、そのサイズを大幅に小さくす
ることができる。従ってサイズが小さい分温度ムラを無
くすことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下で、本発明の実施の形態に係
る液晶表示装置について図面を参照しながら説明する。
まず製造方法を説明する前に、本発明のテーマとなる配
向膜が被覆された液晶表示装置の断面図を再度説明す
る。ここに示すトランジスタは、ボトムゲート型ポリS
iトランジスタを採用したものであるが、本発明のポイ
ントは、配向膜の乾燥の仕方であり、トップゲート型ト
ランジスタ、MIM等の配向膜を採用するアクティブ型
の液晶表示装置に適用でき、また後者の粒体を焼結した
支持台に関するものは、配向膜を採用した単純マトリッ
クス型の液晶表示装置にも適用が可能である。
【0020】またアモルファスTFTに比べて表示性能
が向上できるポリSiTFTの場合は、高開口率、高精
細表示の液晶分子の配向膜の平坦性と均一なチルト角の
制御が必須条件と成るため、以下にポリSiTFTLC
Dへの応用を例に示す。もちろんポリSiだけに限定さ
れるものでないことは明らかである。先ず図9のよう
に、第1の透明基板として無アルカリガラス50が採用
され、この上には、トランジスタのゲート51およびこ
れと一体のゲートラインが形成され、また補助容量電極
52が形成されている。ここでは耐食性と抵抗値が考慮
され、両者共にCrが採用され、この上の膜厚の段切れ
が考慮されてテーパー構造が採用されている。またゲー
ト材料としては、Cr以外にAl、タンタル等でも良
い。
【0021】また全面には、プラズマCVDによりSi
窒化膜53とSi酸化膜54とが形成され、トランジス
タ領域と補助容量領域に延在されるようにパターニング
されたポリSi55が設けられている。ここてポリSi
には不純物Pが導入され、低濃度のドレイン・ソース領
域57、58、高濃度のコンタクト領域59、60が形
成されている。またトランジスタのチャンネル領域56
は、この不純物を阻止するために、Si酸化膜のマスク
61が設けられている。
【0022】ここで補助容量は、補助容量電極52まで
延在されているコンタクト領域60、この補助容量電極
52および絶縁層53、54で構成されている。更に
は、全面にプラズマCVD法によりSi酸化膜62、S
i窒化膜63がカバーされ、コンタクト領域59の一部
が開口されてコンタクト孔が形成され、Alのドレイン
電極64が設けられている。また全面には、今までの構
成で成る凹凸を埋める平坦化膜65が設けられ、コンタ
クト領域60の一部が露出されたコンタクト孔を介して
ITOから成る表示電極66が設けられている。
【0023】一方、第2の透明基板70の上には、IT
Oからなる対向電極67が設けられている。またここで
はカラー表示のため、R・G・Bのカラーフィルター6
8が表示電極66に対応した領域に設けられると共にそ
の周囲には遮光膜69が設けられている。また必要によ
っては、凹凸を平坦化するために対向電極67が設けら
れる前に、前記平坦化膜が設けられても良い。
【0024】以上の構成を有した第1の透明基板50と
第2の透明基板70には、配向膜72、71が設けら
れ、この透明基板が対向配置された間にシール材が設け
られ、このシール材の一部で成る注入孔を介して液晶が
注入され液晶表示装置として完了される。続いて簡単に
主となる工程を説明すると、平坦化膜65および表示電
極66までが形成されている第1の透明基板50が用意
され、配向膜72の印刷、プレベーク、ポストベーク、
ラビング(最近の垂直配向ではラビングレスのものがあ
る。)、洗浄、シール材の塗布、液晶注入、封止材の塗
布で完了される。
【0025】ここで本発明のポイントは、プレベークや
ポストベークの方法であり、具体的には図1で説明す
る。図1は、図6、図7で説明した構造とほぼ同じであ
り、吸引穴81の位置だけが違うものである。また、同
じ符号を活用して説明する。81は、真空吸引穴、82
は、ステンレス基板、86は、図8で点線で示した表示
領域、87(14)は大板(または第1の透明基板)、
88は、大板を使って複数枚数取りする時の第1の透明
基板である。
【0026】ここで二点鎖線を符号14と87で示した
のは、14の符号が、第1の透明基板、87の符号が大
板である。つまり大板87を複数に分割して、個々の第
1の透明基板88に分割する場合と、大板87そのもの
を1枚の第1の透明基板(一点鎖線の外形)89として
使う場合に分かれる。前者は、デジタルカメラ、8ミリ
ビデオカメラ、電子手帳またはコンピューター用の比較
的サイズの小さいディスプレイ等で応用され、後者は、
テレビ、コンピューター用の大型のディスプレイに活用
される。
【0027】本発明の特徴は、吸引穴81を表示領域8
6以外に配置するものである。穴の径は、従来と同様に
800μm程度である。溶剤で溶けた配向膜が塗布さ
れ、図7に示す支持台80に搭載されても、吸引穴の部
分が表示領域86を避けて配置されているので、この穴
の部分の乾燥状態が他の部分と異なっても問題はない。
【0028】またポリSiのスイッチング素子を使った
アクティブ型の液晶表示装置では、図8の様に表示領域
86の外周には、駆動回路16〜18、側辺と平行に延
在されている配線19〜25が形成されているため、こ
この領域にも吸引穴81を設けられる。しかも図1で見
ると、表示領域86間を示すLは、この駆動回路や配線
の配置された領域の2倍の幅を取れるため、穴の径も大
きく取れる。また径を大きくしなくてもその数を多く設
けることができる。
【0029】しかし図1の吸引穴の数は、図6の吸引穴
81の数よりも大きく減少する。つまり吸引穴を介した
真空排気量が減少され、その分完全に吸引されるまでの
時間が長くかかることになる。しかし表示領域間に配置
するため、前述したようにその幅が大きく取れ、真空排
気量をある程度は向上させることができる。ところが配
向膜は、できるだけ薄い方が良いという事が以下の点よ
り判った。
【0030】:有機溶媒で溶かしたものをフレキソ印
刷するために、有機溶媒の気化熱により水蒸気がトラッ
プされ、膜質が変質する。 :シール材等を介して水分の出入りがあったり、配向
膜の形成工程で水が吸引され、加水分解等の現象により
膜質の劣化を招き、特にチルト角の低下を招く。
【0031】:第1および第2の問題を解決するため
に配向膜自身に疎水性を持たせているが、配向膜を印刷
乾燥させるまでの間でハジキを発生し、配向膜が均一に
濡れず全面に塗布できない。そこで着目したのが、以下
の2点である。 :配向膜の膜厚を薄くし、水のトラップ量(吸引量)
を減らし、表示性能を防止する。
【0032】:表示電極のITOを除き、Alのソー
ス・ドレイン電極、絶縁膜であるSi酸化膜、Si窒化
膜を同一材料の平坦化膜で覆うことで、親和性の違いが
ある境界を減らし、ハジキを抑える。ここでは半導体製
造で使用されるSOG膜(スピンオングラス膜)でも良
いが、特に有機系の高分子(アクリル樹脂)は、配向膜
の水溶液との親和性に優れるため、よりハジキを抑える
ことができるため、この高分子を採用している。
【0033】では配向膜の膜厚を限りなく薄くすれ
ば、チルト角の分布も抑制されて良いことが判った。従
って、配向膜の限界値として、〜200ű100Åで
連続する膜内の膜厚バラツキを±50Å以内程度にする
ことが好ましい。ではこの第1の透明基板にハジキもな
く200Åの薄い膜の形成方法について説明する。
【0034】ポイントは、配向膜をポリイミド系の高分
子とし、これで200Åの配向膜が形成できるように溶
剤で溶かした溶液を塗布し、溶液のレベリングおよび乾
燥をハジキの前で完了させるために短時間で乾燥させる
ことである。フレキソ印刷の特徴は、印刷された乾燥前
の配向膜は、ある程度レベリング(膜の自発的な平坦
化)現象が発生し、膜の凹凸を抑制できるメリットを有
する。
【0035】つまりこの点に着目し、まずハジキの発生
するスピードをできるだけ遅くするため、溶液濃度を低
下させて、フレキソ印刷後の溶液のレベリング速度を速
め、且つその後の乾燥炉での乾燥スピードを速めること
で、ハジキのない膜を実現した。またハジキ防止には、
溶液の表面自由エネルギーを透明基板(ここでは平坦化
膜とITO)の表面自由エネルギーよりも低くする必要
がある。しかし通常溶液濃度を下げることで、表面張力
を低下させることが困難なため、ハジキを抑えるため溶
媒の構成が重要である。ここでは、ハジキを更に抑える
ためにブチルセロソルブを添加している。溶媒とこの親
和材の比は、ほぼ8対2である。
【0036】では具体的な条件を図10により簡単に説
明する。前述した親和材の入った溶媒でポリイミド系の
樹脂(可溶性ポリイミド)を溶かし、ディスペンサー1
00に入れる粘度は10〜15CP程度に保存し、被印
刷基板104(図1では符号14、87)に塗布され
る。印刷機は、3つのロールの内、お互いに接合した第
1のロール102と第2のロール101の間にディスペ
ンスされた溶液は、この接合部で再度練られて、第2の
ロール101に薄くされた膜厚の決まった量が載せら
れ、これが刷版となる第3のロール103の上に移さ
れ、パターンが形成されている表面に精度良く所定の膜
厚で載せられ、これが被印刷基板104に転写される。
ここで105はステージである。
【0037】このステージ105は、乾燥炉106に挿
入され、触指乾燥(手で触っても付かない程度の仮ベー
ク)状態までを約100度、5秒で行う。従ってここで
ハジキのない均一な膜厚の配向膜が形成されるが、密着
性を考慮し、180度で再硬化される。その後、必要に
よりラビング処理される(ここでは垂直配向の液晶を使
用する場合、ラビングが不要である)。基板104は、
必要で有れば複数接続された大板で、回転数300rp
mでソフトラビングされる。
【0038】一方、第2の透明基板は、前述したように
平坦化膜の上にITOが表示領域全域に形成され、IT
Oと平坦化膜で成る表面に前述と同様な条件で配向膜が
形成され、ラビング処理される。2つのラビングされた
大板は、洗浄後スペーサが散布され、シールが塗布され
た後、カラーフィルターとTFT基板が貼り合わされ、
切断され、分割された後液晶が注入され、封止される。
【0039】以上説明したように、触指乾燥として5秒
またはそれより短い時間で行うことが重要となる。しか
し、図1の支持台80では、図10で塗布された基板
が、図1の支持台に載せられ完全に真空吸引されるまで
に2.5〜3秒程度かかる。図6では2秒であったのが
0.5〜1秒程度遅くなる。この0.5秒から1秒の遅
れは、前述した200Å程度またはそれ以下の膜厚の配
向膜を乾燥させるためには、非常な問題となる。
【0040】そのため、改良されたものとして図2〜図
4の吸引装置が考えられた。図3および図4は、吸引装
置の概略を説明する図で、前者は平面図、後者は断面図
である。90は、無機系の粒体91が無数に集まって一
体になったものである。粒径としては、約50μmφ〜
200μmφ、好ましくは100μmφ〜150μmφ
が好ましい。前記一体物90は、従来のステンレス基板
82に代わるもので、やはりある厚みを有した直方体の
形状である。しかし形状には特にこだわらない。ここで
は、粒体91を左端に示し、実際は右側まで図示される
べきであるが省略した。この粒体は、例えばSi酸化膜
であり、一体にするために焼結されている。
【0041】続いて、図7の通気路83に対応するもの
を図5を使って説明する。3つの円で示したものが粒体
91であり、粒体間に形成される点でハッチングした所
が、通気路となる空間92である。91は、実際は、球
であるため直方体に焼き付けした一体物の場合、6つの
面間でお互いに通じており、空気の流れは6つの面で自
由である。しかも球径の半分のサイズの吸引穴となる。
【0042】仮に粒体の径をAμmとすれば、図示され
た小さい三角形の一辺は、A/2μmとなる。しかもこ
の三角形の辺が内側に湾曲した形状である。つまりおよ
そ100μmの粒径で選別されてあれば、一辺が50μ
mで内側につぶれた三角形が吸引穴となる。従来のよう
にステンレスに、機械的、化学的に形成しても、800
μmおよびその近傍が限度であるが、粒体を一体化させ
ることで、1/16にもそのサイズを小さくすることが
できる。
【0043】図3、図4に戻り、粒体の一体物90は、
全ての面に対して通気性があるため、透明基板14、8
7を載置する面以外の5面は、箱状の金属体100に嵌
合され、その界面は、耐熱性の優れた接着剤によりシー
ルされる。そして図4に示すように真空排気の通気路1
01を設け、通気路85を介して真空ポンプ84で排気
される。つまり説明からも判るように、透明基板14、
87が配置される面に形成された穴92が吸引穴となっ
て、真空吸引を行うことができる。もちろん、従来と同
様にヒ−タが中に埋込まれている。また埋込まれなくと
も、外部に当接され、透明基板14、87は加熱できる
構造となる。
【0044】この支持台を説明した物が図2である。一
番外側の実線は、箱状の金属体100であり、一体物9
0は、点線で示している。また二点鎖線で示す物は、透
明基板14、87であり、一点鎖線で示す物は、複数枚
取りの際の個々の第1の透明基板88である。本来一体
物全面を点でハッチングすべきであるが、ここでは一部
のみを示す。この点でハッチングした所に於いて、点は
第1の透明基板88の部分に存在する穴92であり、例
えば50μmの正三角形が無数に露出している部分であ
る。従ってこの穴は、目視も難しい小さい穴が点在して
おり、穴以外の部分は、透明基板と実質的に当接してい
る。ここで説明を忘れたので付け加えるが粒体91で一
体化された一体物90の透明基板が当接される面は、当
然表面がフラットに成るように研磨されている。
【0045】従って穴92が小さい故に温度分布も小さ
くなり、また仮に温度分布が有っても小さいがために配
向膜がここだけ特性が変わっても目視できない。また穴
が小さく、しかも無数に存在するため、図1の穴のトー
タル面積を増大させることができ、排気量も増大でき真
空排気できるスピードも向上する。そして、この構造を
使えば、吸引のスピードを向上でき、配向膜が付けられ
てから乾燥するまでの時間が向上でき、200μm、ま
たはそれ以下の配向膜の乾燥を均一にできる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る液晶表
示装置の製造方法によれば、第1に、配向膜が形成され
る透明基板(または大板)を、表示領域に対応する部分
を外して設けられた真空吸引用の穴を有する支持台に設
け、この支持台の上で配向膜を乾燥することで、表示領
域の表示ムラを無くすことができる。
【0047】吸引穴を表示領域以外の領域、例えば対向
基板である第2の透明基板との非重畳部、駆動回路が形
成される領域に配置し、表示領域に配置させないので、
前記ムラを無くすことができる。第2に、配向膜が形成
される透明基板(または大板)を、実質同一の粒径を有
する無数の粒体が一体化された支持台に設け、この粒体
の間に生ずる空間で前記透明基板(または大板)を真空
吸引し、この支持台の上で配向膜を乾燥する事で、薄い
配向膜を表示ムラ無く短時間で乾燥させることができ
る。
【0048】従来800μmφの吸引穴であったが、例
えば100μmのセラミック粒体を焼結させると、粒体
間に発生する吸引穴は、一辺が50μmの正三角形を潰
した形状となり、大幅に小さくすることができる。しか
も無数に配置できるので真空排気のスピードを向上で
き、薄い配向膜を短時間ででき、ムラも目視できないほ
ど小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の製造
方法を説明する平面図である。
【図2】本発明の別の実施の形態に係る液晶表示装置の
製造方法を説明する平面図である
【図3】図2に使用される支持体を説明する平面図であ
る。
【図4】図2に使用される支持体を説明する断面図であ
る。
【図5】粒体の間に形成される穴を説明する図である。
【図6】従来の液晶表示装置の製造方法を説明する平面
図である。
【図7】図6を断面的に見た図である。
【図8】液晶表示装置の概略平面図である。
【図9】図8の部分断面図である。
【図10】配向膜の形成法を説明した図である。
【符号の説明】 81 吸引穴 82 ステンレス基板 86 表示領域 87 大板 88 第1の透明基板 90 粒体の一体物 91 粒体 92 粒体により形成される穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 則武 和人 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング素子およびこれと接続する
    表示電極が設けられた第1の透明基板と、必要に応じて
    対向電極が設けられた第2の透明基板とを用意し、前記
    第1の透明基板に第1の配向膜を形成し、前記第2の透
    明基板に第2の配向膜を形成し、前記第1の透明基板と
    第2の透明基板とを対向配置し、間に形成されたシール
    材、前記第1の透明基板および第2の透明基板で成る空
    間に液晶を注入する液晶表示装置の製造方法に於いて、 前記配向膜が形成される透明基板は、表示領域に対応す
    る部分が外して設けられた真空吸引用の穴を有する支持
    台に設けられ、この支持台の上で配向膜が乾燥される事
    を特徴とした液晶表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 スイッチング素子およびこれと接続す
    る表示電極が設けられた第1の透明基板が複数枚一体で
    形成された第1の大板と、必要に応じて対向電極が設け
    られた第2の透明基板が複数枚一体で形成された第2の
    大板とを用意し、前記第1の大板に第1の配向膜を形成
    し、前記第2の大板に第2の配向膜を形成し、シール材
    を介して前記第1の透明基板と第2の透明基板とを対向
    配置し、個々の液晶表示装置に分割した後、前記シール
    材、前記第1の透明基板および第2の透明基板で成る空
    間に液晶を注入する液晶表示装置の製造方法に於いて、 前記配向膜が形成される大板は、個々の表示領域間に対
    応する部分が外して設けられた真空吸引用の穴を有する
    支持台に設けられ、この支持台の上で配向膜が乾燥され
    る事を特徴とした液晶表示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 表示電極が設けられた第1の透明基板
    と、必要に応じて対向電極が設けられた第2の透明基板
    とを用意し、前記第1の透明基板に第1の配向膜を形成
    し、前記第2の透明基板に第2の配向膜を形成し、前記
    第1の透明基板と第2の透明基板とを対向配置し、間に
    形成されたシール材、前記第1の透明基板および第2の
    透明基板で成る空間に液晶を注入する液晶表示装置の製
    造方法に於いて、 前記配向膜が形成される透明基板は、実質同一の粒径を
    有する無数の粒体が一体化された支持台に設けられ、こ
    の粒体の間に生ずる空間で前記透明基板を真空吸引し、
    この支持台の上で配向膜が乾燥される事を特徴とした液
    晶表示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 表示電極が設けられた第1の透明基板が
    複数枚一体で形成された第1の大板と、必要に応じて対
    向電極が設けられた第2の透明基板が複数枚一体で形成
    された第2の大板とを用意し、前記第1の大板に第1の
    配向膜を形成し、前記第2の大板に第2の配向膜を形成
    し、シール材を介して前記第1の透明基板と第2の透明
    基板とを対向配置し、個々の液晶表示装置に分割した
    後、前記シール材、前記第1の透明基板および第2の透
    明基板で成る空間に液晶を注入する液晶表示装置の製造
    方法に於いて、 前記配向膜が形成される大板は、実質同一の粒径を有す
    る無数の粒体が一体化された支持台に設けられ、この粒
    体の間に生ずる空間で前記大板を真空吸引し、この支持
    台の上で配向膜が乾燥される事を特徴とした液晶表示装
    置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記粒体は、実質50μm〜200μm
    の間で選択される請求項3または請求項4記載の液晶表
    示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記粒体は、無機物から成り、焼結され
    て一体となっている請求項3、請求項4または請求項5
    記載の液晶表示装置の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100831279B1 (ko) * 2001-11-06 2008-05-22 엘지디스플레이 주식회사 액정표시장치의 배향막 형성장치 및 방법
KR101087232B1 (ko) * 2004-06-30 2011-11-29 엘지디스플레이 주식회사 액정표시장치의 제조장치 및 방법
KR20160057075A (ko) * 2014-11-13 2016-05-23 (주)제니스월드 Lcd 또는 oled의 공정 불량 저감을 위한 개선된 구조의 가스홀이 형성된 정전척
US11067854B2 (en) 2015-04-06 2021-07-20 Mitsubishi Electric Corporation Method of applying alignment film, and color filter substrate

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