以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本明細書中の図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態では、表示装置の作製方法の一例に関し図面を参照して説明する。
本実施の形態で示す表示装置の作製方法は、基板上にシール材を形成し、当該シール材で囲まれた領域に気体を吹き付けて少なくともシール材の表面を乾燥させた後、シール材で囲まれた領域に液晶を滴下する。以下に、具体的な作製方法に関して図1を参照して説明する。
まず、基板101上に少なくとも素子形成層102を形成する(図1(A)参照)。
基板101は、ガラス基板、石英基板又は可撓性基板等を用いることができる。可撓性基板は、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン等からなるプラスチック基板等を用いることができる。
素子形成層102は、表示装置において画素部をとなる部分を少なくとも含んでおり、トランジスタやダイオード等の半導体素子から構成されている。画素部を構成しうる部分は、例えば、スイッチとして機能するトランジスタ及び画素電極により構成される領域がマトリクス状に配置された構成とすることができる。
表示装置に適用しうるトランジスタとして、様々な形態のトランジスタを適用させることが出来る。よって、適用可能なトランジスタの種類に限定はない。従って、例えば、非晶質シリコンや多結晶シリコンに代表される非単結晶半導体膜を有する薄膜トランジスタ(TFT)などを適用することが出来る。また、インクジェットや印刷法を用いて作成したトランジスタなどを適用することが出来る。また、有機半導体やカーボンナノチューブを有するトランジスタ、その他のトランジスタを適用することができる。また、SOI基板を用いて単結晶シリコンに代表される単結晶半導体膜を有するトランジスタを適用することができる。なお、非単結晶半導体膜には水素またはハロゲンが含まれていてもよい。また、トランジスタが配置されている基板の種類は、様々なものを用いることができ、特定のものに限定されることはない。例えば、ガラス基板上に貼り合わせて形成された単結晶シリコン(Si)膜を用いて形成されたトランジスタを用いることも可能である。
また、素子形成層102に配向膜やスペーサ等を設けた構成としてもよい。例えば、画素部を構成しうる部分に柱状や球状のスペーサを設けることができる。
次に、基板101上にシール材103を形成する(図1(B)参照)。シール材103は、素子形成層102を囲むように設ける。基板101上に設けるシール材103のパターンは、素子形成層102を完全に囲んで設けた構成(閉ループ)とする。もちろん、閉ループに限られず、例えば、液晶量を調整するための開口部を設けた構成としてもよい。
シール材103は、ディスペンサ法、印刷法、熱圧着法等を用いて、エポキシ樹脂等の熱硬化型の樹脂、又はアクリル樹脂等の紫外線硬化型の樹脂を用いることができる。また、紫外線硬化樹脂と熱硬化型樹脂とを混合したハイブリッドタイプを用いてもよい。ここでは、紫外線硬化型のアクリル系の樹脂を用いる。
なお、図1では、素子形成層102を囲むように基板101上にシール材103を設けた構成としたが、素子形成層102と重なるようにシール材103を設けてもよい。
次に、シール材103で囲まれた領域に気体104を吹き付ける(図1(C)参照)。気体104の吹き付けは、少なくともシール材103の表面が乾燥するまで行うことが好ましい。シール材103の表面が乾燥すれば、シール材103から揮発等により生じる有機物等の不純物が低減するためである。
また、気体104の吹き付けは、シール材103の形成直後又は形成と同時に行うことが好ましい。シール材103の形成直後又は形成と同時に気体104を吹き付けることによって、シール材103から揮発等により生じる不純物がシール材103に囲まれた領域に付着することを低減することができる。
さらに、気体104の吹き付けは、シール材103に囲まれた領域において、内側から外側に気体104が流れるように行う。その結果、シール材103に囲まれた領域に当該シール材103から生じる不純物が付着することを効果的に抑制することができる。
なお、気体104の吹き付けは不活性雰囲気下のチャンバー内で行うことが好ましい。空気中に含まれるゴミ等が気体104に混入してシール材103に囲まれた領域に付着しないようにするためである。例えば、図3に示すように、チャンバー121に設けられた支持台122上に基板101を設け、当該基板101にシール材103を形成した後に気体104の吹き付けを行う。チャンバー121内で気体104の吹き付けを行うことにより、基板101及び素子形成層102へのゴミ等の不純物の付着を防止することができる。なお、チャンバー121を真空にして気体104の吹き付けを行ってもよい。
また、図3(A)に示すように、気体噴射装置123から発生させた気体104をシール材103で囲まれた領域に吹き付けた後、排気口124から外部に排気することにより、不純物が混入した吹き付け後の気体104がシール材で囲まれた領域に再度吹き付けられることを防止することができる。気体104としては、不活性気体を用いればよく、例えば、窒素、アルゴン(Ar)等を用いることができる。
なお、排気口124は、支持台122に設けた構成としてもよい(図3(B))。支持台122に排気口124を設けることによって、シール材103に囲まれた領域に吹き付け後の気体104がチャンバー121内に広がる前に効果的に排気することが可能となる。従って、不純物が混入した吹き付け後の気体104が再度シール材103で囲まれた領域に吹き付けられることによる不純物の付着を防止することができる。
このように、シール材103で囲まれた領域に気体104を吹き付けながらシール材103の少なくとも表面を乾燥させることにより、シール材103に囲まれた領域に不純物元素が付着することを抑制することが可能となる。
次に、シール材103に囲まれた領域に液晶105を滴下する(図1(D)参照)。
液晶105の滴下は、ディスペンサ装置又はインクジェット装置を用いて行うことができる。インクジェット法は、画素電極に向けて微量の液晶を複数滴噴射(または滴下)で行なうものである。インクジェット法を用いることによって、吐出回数、または吐出ポイントの数などで微量な液晶の量を自由に調節することができる。
また、液晶105の滴下は、不純物が混入しないように不活性雰囲気下で行うことが好ましい。また、液晶の滴下を行っている間、基板を加熱して液晶の脱気を行うとともに液晶を低粘度化させることが好ましい。ここでは、シール材103に気体104を吹き付けた後に、チャンバー121内で続けて液晶105の滴下を行えばよい。
液晶滴下法は、必要な箇所のみに必要な量の液晶が滴下されるため、材料のロスがなくなる。また、シール材103のパターンを閉ループとすることにより、液晶注入口および通り道のシールパターンが不要となる。従って、液晶注入時に生じる不良(例えば、配向不良など)を低減することが可能となる。
次に、シール材103を利用して、対向基板106と基板101とを貼り合わせる(図1(E)参照)。また、貼り合わせの作業は、貼り合わせる際に気泡が入らないように減圧下又は真空雰囲気下で行うことが好ましい。ここでは、チャンバー121内で液晶105を滴下した後に、続けて基板の貼り合わせを行えばよい。
対向基板106は、ガラス基板、石英基板又は可撓性基板等を用いることができる。可撓性基板は、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン等からなるプラスチック基板等を用いることができる。また、対向基板106には、あらかじめ対向電極、配向膜、カラーフィルタ等を設けておく。
次に、シール材103に熱処理と紫外線照射の一方又は両方を行うことにより、シール材103を硬化させる(図1(F)参照)。なお、シール材103に紫外線照射を行った後に、熱処理を行ってもよい。
基板101と対向基板106を貼り合わせると同時に紫外線照射や熱処理を行い減圧下又は真空雰囲気下でシール材103を硬化させてもよいし、貼り合わせた後に大気圧下に放置した後にシール材103の硬化を行ってもよい。
以上の工程により、表示装置を形成することができる。図1に示す方法を用いることによって、シール材103から発生する不純物が液晶105へ混入することを抑制し、表示装置の表示不良を防止することが可能となる。また、基板に不純物が付着した後に当該付着した不純物を除去する場合と比較して、気体の吹き付けの風量を強くする必要がないという利点を有している。
なお、図1では、素子形成層102が設けられた基板101上にシール材103を形成し液晶105を滴下した例を示したが、これに限られない。対向基板106にシール材103を形成して液晶105を滴下した後に、素子形成層102が設けられた基板101を貼り合わせてもよい。この場合の作製方法に関して、図7を参照して以下に説明する。
まず、対向基板106上にシール材103を形成する(図7(A)参照)。なお、あらかじめ対向電極、配向膜、カラーフィルタ等が設けられた対向基板106を用いることができる。シール材103は、後に液晶を設ける領域を囲むように形成する。
次に、シール材103に囲まれた領域に気体104を吹き付け、少なくともシール材103の表面を乾燥させる(図7(B)参照)。気体104の吹き付けは、気体104がシール材103に囲まれた領域の内側から外側に流れるように吹き付ける。なお、気体104の吹き付けは、上記図3に示したようにチャンバー121内で行うことが好ましい。
次に、シール材103に囲まれた領域に液晶105を滴下する(図7(C)参照)。
次に、素子形成層102が設けられた基板101と対向基板106を貼り合わせて設ける(図7(D)参照)。貼り合わせの作業は、貼り合わせる際に気泡が入らないように減圧下で行うことが好ましい。ここでは、チャンバー121内で液晶105を滴下した後に、続けて基板の貼り合わせを行えばよい。
次に、シール材103に熱処理と紫外線照射の一方又は両方を行うことにより、シール材103を硬化させる(図7(E)参照)。なお、シール材103に紫外線照射を行った後に、熱処理を行ってもよい。
基板101と対向基板106を貼り合わせると同時に紫外線照射や熱処理を行い減圧下でシール材103を硬化させてもよいし、貼り合わせた後に大気圧下に放置した後にシール材103の硬化を行ってもよい。
以上の工程により、表示装置を形成することができる。図7に示す方法を用いても、シール材103から発生する不純物が液晶105へ混入することを抑制し、表示装置の表示不良を防止することが可能となる。
本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示した表示装置の構成又は作製方法と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる表示装置の作製方法に関して図面を参照して説明する。具体的には、シール材の形成前から気体を吹き付ける場合について示す。
まず、基板101上に少なくとも素子形成層102を形成する(図2(A)参照)。
次に、基板101上において、後に形成されるシール材で囲まれる領域(液晶が形成される領域)に気体104を吹き付ける(図2(B)参照)。気体104の吹き付けは、後に形成されるシール材に囲まれる領域において、内側から外側に気体104が流れるように行う。
なお、気体104の吹き付けは図3に示したチャンバー121内で行うことが好ましい。チャンバー121で行うことにより、基板101及び素子形成層102へのゴミ等の不純物の付着を防止することができる。
次に、気体104を吹き付けながらシール材103を形成する(図2(C)参照)。シール材103は、素子形成層102を囲むように形成する。なお、ここではディスペンサ111からシール材103を吐出して形成している例を示しているが、シール材103の形成は印刷法、熱圧着法等を用いてもよい。また、気体104の吹き付けによりシール材103の形成位置が変わらないようシール材103の粘性や気体104の風量を適宜制御する。
このように、シール材103の形成前から気体104を吹き付けることによって、シール材103で囲まれる領域にシール材103から揮発等により生じる不純物が付着することを効果的に防止することが可能となる。なお、基板101に吹き付けた後の気体104は上記図3で示したように排気口124から排気することが好ましい。
気体104の吹き付けは、少なくともシール材103の表面が乾燥するまで行うことが好ましい。シール材103の表面が乾燥すれば、乾燥に伴いシール材103から発生する不純物が低減するためである。
その後、図1(D)〜図1(F)と同様に、図2(D)〜図2(F)の工程を経ることによって、表示装置を得ることができる。
本実施の形態で示す方法を用いることによって、シール材103から生じる不純物元素がシール材103で囲まれた領域に付着することを効果的に防止し、液晶105への不純物の混入を低減することができる。その結果、液晶に不純物が混入することによる表示装置の表示不良を抑制することができる。
本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示した表示装置の構成又は作製方法と自由に組み合わせて実施することができる。例えば、上記図7で示したように、対向基板106にシール材103を形成して液晶105を滴下した後に、素子形成層102が設けられた基板101と貼り合わせてもよい。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる表示装置の作製方法に関して図面を参照して説明する。具体的には、気体の吹き付けと並行してシール材を仮硬化させる作製方法について示す。
まず、素子形成層102が設けられた基板101上にシール材103を形成する(図4(A)参照)。シール材103は、素子形成層102を囲むように形成する。
次に、シール材103で囲まれた領域に気体104を吹き付ける(図4(B)参照)。気体104の吹き付けは、シール材103に囲まれた領域において、内側から外側に気体104が流れるように行う。シール材103に囲まれた領域に当該シール材103から生じる不純物が付着することを効果的に抑制することができるためである。
なお、上記図2に示したように、シール材103の形成前から気体104の吹き付けを行ってもよい。
次に、シール材103に気体104を吹き付けながらシール材103に紫外線照射又は熱処理を行うことによって、シール材103の仮硬化を行う(図4(C)参照)。ここでは、シール材103として紫外線硬化型の樹脂を用い、気体104を吹き付けながら紫外線を照射することによりシール材103を仮硬化させる場合を示しているが、熱処理により仮硬化を行ってもよい。
気体104の吹き付けは、少なくともシール材103の仮硬化が完了するまで行うことが好ましい。シール材103が仮硬化すれば、シール材103から生じる不純物が低減するためである。
このように、シール材103で囲まれた領域に気体104を吹き付けながらシール材103を仮硬化させることにより、シール材103に囲まれた領域に不純物元素が付着することを抑制することが可能となる。
その後、図1(D)〜図1(F)と同様に、図4(D)〜図4(F)の工程を経ることによって、表示装置を得ることができる。
このように、気体の吹き付けとシール材の仮硬化を同時に並行して行うことによって、シール材から生じる不純物が液晶へ混入することを効果的に抑制することが可能となる。
本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示した表示装置の構成又は作製方法と自由に組み合わせて実施することができる。例えば、上記図7で示したように、対向基板106にシール材103を形成して液晶105を滴下した後に、素子形成層102が設けられた基板101と貼り合わせてもよい。
(実施の形態4)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる表示装置の作製方法に関して図面を参照して説明する。
本実施の形態では、上記実施の形態で示した構成において基板を逆さまにして当該基板の下側からシール材を形成する方法に関して図5を参照して説明する。
まず、チャンバー121内の支持台122に素子形成層102が設けられた基板101を固定する。ここでは、素子形成層102が設けられた基板101の表面が下側を向くように配置する。
次に、基板101上に設けられた素子形成層102を囲むようにシール材103を形成する(図5(A)参照)。シール材103は、ディスペンサ111を用いて基板101の下側から基板101の表面に形成することができる。
シール材103を形成した後、基板101の下側からシール材103で囲まれた領域に気体104を吹き付ける(図5(B)参照)。気体104の吹き付けは、少なくともシール材103の表面が乾燥するまで行うことが好ましい。シール材103の表面が乾燥すれば、シール材103から生じる不純物が低減するためである。
さらに、気体104の吹き付けは、シール材103に囲まれた領域において、内側から外側に気体104が流れるように行う。シール材103に囲まれた領域に当該シール材103から生じる不純物が付着することを効果的に抑制することができるためである。
このように、シール材103を形成する基板101の表面を逆さにすることによって、基板101及び素子形成層102にゴミ等の不純物が付着することを低減することが可能となる。また、吹き付け後の気体104をチャンバー121に設けられた排気口124から外部へ排気することにより、不純物が混入した吹き付け後の気体104がシール材で囲まれた領域に再度吹き付けられることを防止することができる。
本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示した表示装置の構成又は作製方法と自由に組み合わせて実施することができる。例えば、図5に示した作製方法において、上記図2に示したようにシール材103の形成前から気体104を吹き付けてもよいし、上記図4に示したように気体104の吹き付けとシール材103の仮硬化を並行して行ってもよい。
(実施の形態5)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる表示装置の作製方法に関して図面を参照して説明する。
まず、素子形成層102が設けられた基板101上にシール材103を形成する(図6(A)参照)。シール材103は、素子形成層102を囲むように形成する。
次に、シール材103を覆うように遮蔽板131を設ける(図6(B)参照)。遮蔽板131は、乾燥等伴いシール材103から生じる有機物等の不純物がシール材103で囲まれた基板101及び素子形成層102に付着することを防止する役割を果たす。従って、遮蔽板131は、シール材103から生じる有機物等の不純物を遮断できるものであればよく、例えば、ステンレス、カーボングラファイト、ガラス、石英、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等を用いることができる。なお、遮蔽板131は、シール材103の形成前から配置しておいてもよい。
また、シール材103と面した遮蔽板131の表面に多孔質性の吸着剤(例えば、シリカゲル、活性炭等)を設ける用いることにより、シール材103から生じる有機物等の不純物を拡散させることなく効果的に除去することが可能となる。
次に、遮蔽板131に覆われたシール材103に気体104を吹き付けることにより、シール材103の少なくとも表面を乾燥させる(図6(C)参照)。ここでは、遮蔽板131に覆われたシール材103にのみ気体104を吹き付ける場合を示しているが、これに限られない。例えば、上記実施の形態で示したように、シール材103で囲まれた領域にも気体を吹き付けてもよい。
気体104の吹き付けは、少なくともシール材103の表面の乾燥が完了するまで行うことが好ましい。シール材103が乾燥すれば、シール材103から生じる不純物が低減するためである。また、遮蔽板131に覆われたシール材103に気体104を吹き付けと並行して、又は気体104を吹き付ける代わりに、紫外線照射や熱処理を行うことによりシール材103の仮硬化を行ってもよい。シール材103が仮硬化すれば、シール材103から生じる不純物を低減することができる。
シール材103の乾燥又は仮硬化が終了した後に遮蔽板131を取り除く。その後、図1(D)〜図1(F)と同様に、図6(D)〜図6(F)の工程を経ることによって、表示装置を得ることができる。
このように、遮蔽板131を設けて、シール材103と当該シール材103で囲まれた領域を遮断することによって、シール材103から生じる不純物元素がシール材103で囲まれた領域に付着することを防止し、液晶105への不純物の混入を低減することができる。その結果、液晶に不純物が混入することによる表示装置の表示不良を抑制することができる。
本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示した表示装置の構成又は作製方法と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、上記実施の形態で作製した液晶表示装置の一例について説明する。具体的には、上記実施の形態における素子形成層を構成する画素部について図8を参照して説明する。
表示装置の画素部の上面図を図8(A)に、図8(A)における線E−Fの断面図を図8(B)に示す。また、図8(A)には、液晶層、及び対向基板側に設けられる配向膜、対向電極、着色層などは省略され図示されていないが、図8(B)で示すようにそれぞれ設けられている。
下地膜として絶縁層523が設けられた基板520上に、第1の方向に延びた第1の配線と、第1の方向と垂直な第2の方向に延びた第2の配線とがマトリクス状に設けられている。また、第1の配線はトランジスタ521のソース電極又はドレイン電極に接続されており、第2の配線はトランジスタ521のゲート電極に接続されている。さらに、第1の配線と接続されていないトランジスタ521のソース電極またはドレイン電極である配線層525bに、画素電極531が接続されている。
逆スタガ型薄膜トランジスタであるトランジスタ521、絶縁層557、絶縁層527、画素電極531、配向膜として機能する絶縁層561が設けられた基板520と、配向膜として機能する絶縁層563、対向電極564、カラーフィルタとして機能する着色層565、偏光板556(偏光子を有する層、単に偏光子ともいう)が設けられた基板568とが液晶層562を挟持して対向している。
液晶層562は、上記実施の形態で示したように気体を吹き付けてシール材を乾燥させた後に、液晶を滴下法により滴下して形成する。
また、基板520及び基板568を、液晶層562を充填した状態で貼り合わせ後、シール材を硬化し、加熱処理を行うことが好ましい。加熱処理によって、液晶の配向乱れをさらに修正することができる。また、貼り合わせ工程は減圧下で行うと好ましい。
配向膜として機能する絶縁層は、ポリイミド、ポリアミドなどを用いることができる。絶縁層は、ラビング処理によって配向膜として機能させることができるが、その形成方法は限定されない。液晶を一方向に配向させられるように、配向膜として機能できる絶縁層であればよい。絶縁層の配向処理として光照射、加熱処理を行ってもよい。
シール材としては、代表的には可視光硬化性、紫外線硬化性または熱硬化性の樹脂を用いることができる。例えば、ビスフェノールA型液状樹脂、ビスフェノールA型固形樹脂、含ブロムエポキシ樹脂、ビスフェノールF型樹脂、ビスフェノールAD型樹脂、フェノール型樹脂、クレゾール型樹脂、ノボラック型樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、エピビス型エポキシ樹脂、グリシジルエステル樹脂、グリジシルアミン系樹脂、複素環式エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂を用いることができる。
スメクティック液晶に紫外線硬化樹脂を添加したPS−FLCなどを用いる場合は、シール材として熱硬化型樹脂、又は液晶に添加した紫外線硬化樹脂の硬化する光の波長以外で硬化する紫外線硬化型樹脂を用いることが好ましい。シール材は、光照射、加熱処理、又は両方を行って硬化を行えばよい。
基板に薄膜トランジスタなどの半導体素子を形成した素子基板を用いる場合、液晶の滴下は素子基板に行ってもよいし、カラーフィルタやブラックマトリクスなどが設けられた対向基板にシール材を形成し、液晶を滴下してもよい。従って、素子基板である基板520、及び対向基板である基板568どちら側にシール材を形成し、液晶を滴下してもよい。
図8では、トランジスタ521はチャネルエッチ型逆スタガトランジスタの例を示している。図8において、トランジスタ521は、ゲート電極層502、ゲート絶縁層526、半導体層504、一導電型を有する半導体層503a、503b、ソース電極層又はドレイン電極層である配線層525a、525bを含む。
図9は、マルチゲート構造のトランジスタを用いる例である。図9において、マルチゲート構造のトランジスタ551及び画素電極560、配向膜として機能する絶縁層561が設けられた基板520と、配向膜として機能する絶縁層563、対向電極564、カラーフィルタとして機能する着色層565、偏光板556(偏光子を有する層、単に偏光子ともいう)が設けられた基板568とが液晶層562を挟持して対向している。
図9において、偏光板556は対向基板である基板568の外側に設けられている。偏光板、カラーフィルタなどは基板内に設けられても良いし、基板外側に設けられてもよい。図9の液晶表示装置では、基板568外側に偏光板556、基板568内側に着色層565、対向電極564という順に設ける例を示すが、偏光板と着色層の積層構造も図9に限定されず、偏光板及び着色層の材料や作製工程条件によって適宜設定すればよい。また、図9では反射型液晶表示装置とするので偏光板は視認側である対向基板側に一枚設けるが、透過型液晶表示装置であれば、液晶層を挟むように素子基板及び対向基板両方に偏光板を設ける構成とする。また、偏光板と配向膜との間に位相差板などを設けても良く、もっとも視認側に近い面に反射防止膜などの光学フィルムを設けることもできる。
ここでは、トランジスタ551はマルチゲート型のチャネルエッチ型逆スタガトランジスタの例を示している。図9において、トランジスタ551は、ゲート電極層552a、552b、ゲート絶縁層558、半導体層554、一導電型を有する半導体層553a、553b、553c、ソース電極層又はドレイン電極層である配線層555a、555b、555cを含む。トランジスタ551上には絶縁層557が設けられている。
半導体層を形成する材料は、シランやゲルマンに代表される半導体材料ガスを用いて気相成長法やスパッタリング法で作製される非晶質半導体(以下「アモルファス半導体:AS」ともいう。)、該非晶質半導体を光エネルギーや熱エネルギーを利用して結晶化させた多結晶半導体、また単結晶半導体などを用いることができる。
非晶質半導体膜の結晶化は、熱処理とレーザ光照射による結晶化を組み合わせてもよく、熱処理やレーザ光照射を単独で、複数回行っても良い。
ゲート電極層は、スパッタリング法、蒸着法、CVD法等の手法により形成することができる。ゲート電極層はタンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ネオジウム(Nd)から選ばれた元素、又は前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成すればよい。また、ゲート電極層としてリン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜や、AgPdCu合金を用いてもよい。また、ゲート電極層は単層でも積層でもよい。
本実施の形態ではゲート電極層をテーパー形状を有する様に形成するが、それに限定されず、ゲート電極層を積層構造にして、一層のみがテーパー形状を有し、他方は異方性エッチングによって垂直な側面を有していてもよい。テーパー角度も積層するゲート電極層間で異なっていても良いし、同一でもよい。テーパー形状を有することによって、その上に積層する膜の被覆性が向上し、欠陥が軽減されるので信頼性が向上する。
ソース電極層又はドレイン電極層は、スパッタリング法、PVD法、CVD法、蒸着法等により導電膜を成膜した後、所望の形状にエッチングして形成することができる。また、液滴吐出法、印刷法、ディスペンサ法、電界メッキ法等により、所定の場所に選択的に導電層を形成することができる。更にはリフロー法、ダマシン法を用いても良い。ソース電極層又はドレイン電極層の材料は金属などの導電性材料を用いることができ、具体的にはAg、Au、Cu、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、W、Al、Ta、Mo、Cd、Zn、Fe、Ti、Zr、Ba、Si、Geなどの材料、又は上記材料の合金、若しくはその窒化物を用いて形成する。また、これらの積層構造としても良い。
絶縁層523、557、527としては、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸窒化アルミニウムその他の無機絶縁性材料、又はアクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体、又はポリイミド(polyimide)、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱性高分子、又はシロキサン樹脂を用いてもよい。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料を用いる。また、ベンゾシクロブテン、フッ化アリレンエーテル、ポリイミドなどの有機材料、水溶性ホモポリマーと水溶性共重合体を含む組成物材料等を用いてもよい。作製法としては、プラズマCVD法や熱CVD法などの気相成長法やスパッタリング法を用いることができる。また、液滴吐出法や、印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)を用いることもできる。塗布法で得られる膜やSOG膜なども用いることができる。
トランジスタの構造は、本実施の形態に限定されず、薄膜トランジスタはチャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造でも、二つ形成されるダブルゲート構造もしくは三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。また、周辺駆動回路領域の薄膜トランジスタも、シングルゲート構造、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示した表示装置の構成又は作製方法と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、上記実施の形態で作製した液晶表示装置の一例について図8を参照して説明する。なお、以下の説明において、図10(A)は、液晶表示装置の上面図であり、図10(B)は図10(A)の線C−Dにおける断面図である。
図10で示すように、画素領域606、走査線駆動回路である駆動回路領域608a、走査線駆動領域である駆動回路領域608bが、シール材692によって、素子基板である基板600と対向基板である基板695との間に封止され、基板600上にICドライバによって形成された信号線駆動回路である駆動回路領域607が設けられている。画素領域606にはトランジスタ622及び容量素子623が設けられ、駆動回路領域608bにはトランジスタ620及びトランジスタ621を有する駆動回路が設けられている。
基板600及び基板695は、透光性を有する絶縁性基板(以下、透光性基板とも記す)とする。特に可視光の波長領域において透光性を有する。例えば、バリウムホウケイ酸ガラスや、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、石英基板等を用いることができる。また、ポリエチレン−テレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリカーボネート(PC)に代表されるプラスチックや、アクリル等の可撓性を有する合成樹脂からなる基板を適用することができる。また、フィルム(ポリプロピレン、ポリエステル、ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化ビニルなどからなる)、基材フィルム(ポリエステル、ポリアミド、無機蒸着フィルム等)などを用いることもできる。また一般的に合成樹脂からなる基板は、他の基板と比較して耐熱温度が低いことが懸念されるが、耐熱性の高い基板を用いた作製工程の後、転置することによっても採用することが可能となる。
画素領域606には、下地膜604a、下地膜604bを介してスイッチング素子となるトランジスタ622が設けられている。
下地膜604a、604bの材料は、アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体、又はポリイミド(polyimide)、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱性高分子、又はシロキサン樹脂を用いてもよい。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料を用いてもよい。また、ベンゾシクロブテン、パリレン、フッ化アリレンエーテル、ポリイミドなどの有機材料、水溶性ホモポリマーと水溶性共重合体を含む組成物材料等を用いてもよい。また、オキサゾール樹脂を用いることもでき、例えば光硬化型ポリベンゾオキサゾールなどを用いることができる。
下地膜604a、604bは、スパッタリング法、PVD法(Physical Vapor Deposition)、減圧CVD法(LPCVD法)、またはプラズマCVD法等のCVD法(Chemical Vapor Deposition)などを用いて形成することができる。また、液滴吐出法や、印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)、スピンコート法などの塗布法、ディッピング法、ディスペンサ法などを用いることもできる。
本実施の形態では、トランジスタ622にマルチゲート型薄膜トランジスタ(TFT)を用い、ソース領域及びドレイン領域として機能する不純物領域を有する半導体層、ゲート絶縁層、2層の積層構造であるゲート電極層、ソース電極層及びドレイン電極層を有し、ソース電極層又はドレイン電極層は、半導体層の不純物領域と画素電極630に接して電気的に接続している。
さらに平坦性を高めるため、層間絶縁膜として絶縁膜615、絶縁膜616を形成してもよい。絶縁膜615、絶縁膜616には、有機材料、又は無機材料、若しくはそれらの積層構造を用いることができる。例えば酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウムまたは酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、ポリシラザン、窒素含有炭素(CN)、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)、アルミナ、その他の無機絶縁性材料を含む物質から選ばれた材料で形成することができる。また、有機絶縁性材料を用いてもよく、有機材料としては、感光性、非感光性どちらでも良く、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン、シロキサン樹脂などを用いることができる。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、アリール基)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。
また、結晶性半導体膜を用いることにより、画素領域と駆動回路領域を同一基板上に一体形成することができる。その場合、画素部のトランジスタと、駆動回路領域608bのトランジスタとは同時に形成される。駆動回路領域608bに用いるトランジスタは、CMOS回路を構成する。
本実施の形態に限定されず、画素領域の薄膜トランジスタはチャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造でも、二つ形成されるダブルゲート構造もしくは三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。また、周辺駆動回路領域の薄膜トランジスタも、シングルゲート構造、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
なお、本実施の形態で示した薄膜トランジスタの作製方法に限らず、トップゲート型(例えば順スタガ型)、ボトムゲート型(例えば、逆スタガ型)、あるいはチャネル領域の上下にゲート絶縁膜を介して配置された2つのゲート電極層を有する、デュアルゲート型やその他の構造においても適用できる。
次に、画素電極630及び絶縁膜616を覆うように、印刷法や液滴吐出法により、配向膜とて機能する絶縁層631を形成する。なお、絶縁層631は、スクリーン印刷法やオフセット印刷法を用いれば、選択的に形成することができる。その後、ラビング処理を行う。配向膜とて機能する絶縁層633も配向膜とて機能する絶縁層631と同様である。続いて、シール材692を液滴吐出法により画素を形成した周辺の領域に形成する。なお、シール材692の形成前又は形成後に上記実施の形態で示したように気体を吹き付ける。
液晶の滴下は素子基板である基板600に行ってもよいし、カラーフィルタとして機能する着色層635が設けられた対向基板である基板695にシール材692を形成し、液晶を滴下してもよい。従って、素子基板である基板600、及び対向基板である基板695どちら側にシール材を形成し、液晶を滴下してもよい。
シール材692としては、代表的には可視光硬化性、紫外線硬化性または熱硬化性の樹脂を用いるのが好ましい。例えば、ビスフェノールA型液状樹脂、ビスフェノールA型固形樹脂、含ブロムエポキシ樹脂、ビスフェノールF型樹脂、ビスフェノールAD型樹脂、フェノール型樹脂、クレゾール型樹脂、ノボラック型樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、エピビス型エポキシ樹脂、グリシジルエステル樹脂、グリジシルアミン系樹脂、複素環式エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂を用いることができる。
基板600及び基板695を、液晶層632を充填した状態で貼り合わせ後、シール材を硬化し、加熱処理を行うことが好ましい。加熱処理によって、液晶の配向乱れをさらに修正することができる。また、貼り合わせ工程は減圧下で行うと好ましい。
配向膜として機能する絶縁層は、ポリイミド、ポリアミドなどを用いることができる。絶縁層は、ラビング処理によって配向膜として機能させることができるが、その形成方法は限定されない。液晶を一方向に配向させられるように、配向膜として機能できる絶縁層であればよい。絶縁層の配向処理として光照射、加熱処理を行ってもよい。
その後、対向基板である基板695の外側に偏光板641を設け、基板600の素子を有する面と反対側にも偏光板643を設ける。偏光板は、接着層によって基板に設けることができる。また偏光板と、基板との間に位相差板を設けてもよい。シール材にはフィラーが混入されていても良く、さらに対向基板である基板695には、遮蔽膜(ブラックマトリクス)などが形成されていても良い。なお、カラーフィルタ等は、液晶表示装置をフルカラー表示とする場合、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)を呈する材料から形成すればよく、モノカラー表示とする場合、着色層を無くす、もしくは少なくとも一つの色を呈する材料から形成すればよい。
なお、バックライト装置にRGBの発光ダイオード(LED)等を配置し、時分割によりカラー表示する継時加法混色法(フィールドシーケンシャル法)を採用するときには、カラーフィルタを設けない場合がある。ブラックマトリクスは、トランジスタやCMOS回路の配線による外光の反射を低減するため、トランジスタやCMOS回路と重なるように設けるとよい。なお、ブラックマトリクスは、容量素子に重なるように形成してもよい。容量素子を構成する金属膜による反射を防止することができるからである。
スペーサは数μmの粒子を散布して設ける方法でも良いが、本実施の形態ではシール材形成前又は形成後に気体を吹き付けるため、基板全面に樹脂膜を形成した後これをエッチング加工して形成する方法を採用する。このようなスペーサの材料を、スピナーで塗布した後、露光と現像処理によって所定のパターンに形成する。さらにクリーンオーブンなどで150〜200℃で加熱して硬化させる。このようにして作製されるスペーサは露光と現像処理の条件によって形状を異ならせることができるが、好ましくは、スペーサの形状は柱状で頂部が平坦な形状となるようにすると、対向側の基板を合わせたときに液晶表示装置としての機械的な強度を確保することができる。形状は円錐状、角錐状などを用いることができ、特別な限定はない。
続いて、画素領域と電気的に接続されている端子電極層678に、異方性導電体層696を介して、接続用の配線基板であるFPC694を設ける。FPC694は、外部からの信号や電位を伝達する役目を担う。上記工程を経て、表示機能を有する液晶表示装置を作製することができる。
なお、トランジスタが有する配線、ゲート電極層、画素電極630、対向電極634は、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに酸化珪素(SiO2)を混合した導電材料、有機インジウム、有機スズ、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)等の金属又はその合金、若しくはその金属窒化物から一種、又は複数種を用いて形成することができる。
透過型液晶表示装置とする場合は、画素電極630及び対向電極634に透光性の導電性材料を用いればよい。一方、反射型液晶表示装置とする場合は、反射性を有する層を別途設けても良いし、画素電極630に反射性を有する導電性材料を、対向電極634に透光性の導電性材料をそれぞれ用いて形成し、画素電極630で反射した光を対向電極634より透過し、視認側に射出する構成とすればよい。
ソース電極層又はドレイン電極層と画素電極が直接接して電気的な接続を行うのではなく、配線層を介して接続してもよい。また、ソース電極層又はドレイン電極層の上に画素電極が一部積層するように接続してもよいし、先に画素電極を形成し、その画素電極上に接するようにソース電極層又はドレイン電極層を形成する構成でもよい。
本実施の形態では、上記のような回路で形成するが、これに限定されず、周辺駆動回路としてICチップを前述したCOG方式やTAB方式によって実装したものでもよい。また、ゲート線駆動回路、ソース線駆動回路は複数であっても単数であっても良い。
また、画面表示の駆動方法は特に限定されず、例えば、点順次駆動方法や線順次駆動方法や面順次駆動方法などを用いればよい。代表的には、線順次駆動方法とし、時分割階調駆動方法や面積階調駆動方法を適宜用いればよい。また、液晶表示装置のソース線に入力する映像信号は、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよく、適宜、映像信号に合わせて駆動回路などを設計すればよい。
本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示した表示装置の構成又は作製方法と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、上記実施の形態で作製した表示装置の使用形態に関して図面を参照して説明する。
上記実施の形態で作製した表示装置は、テレビジョン装置(単にテレビ、又はテレビジョン受信機ともよぶ)、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話装置(単に携帯電話機、携帯電話ともよぶ)、PDA等の携帯情報端末、携帯型ゲーム機、コンピュータ用のモニタ、コンピュータ、カーオーディオ等の音響再生装置、家庭用ゲーム機等の記録媒体を備えた画像再生装置等が挙げられる。また、パチンコ機、スロットマシン、ピンボール機、大型ゲーム機など液晶表示装置を有するあらゆる遊技機に適用することができる。その具体例について、図11を参照して説明する。
図11(A)に示す携帯情報端末機器は、本体9201、表示部9202等を含んでいる。上記実施の形態で示した作製方法を用いることによって、表示部9202における表示不良を改善し、視認性が優れた高画質な画像を表示することができる高性能な携帯情報端末機器を提供することができる。
図11(B)に示すデジタルビデオカメラは、表示部9701、表示部9702等を含んでいる。上記実施の形態で示した作製方法を用いることによって、表示部9701における表示不良を改善し、視認性が優れた高画質な画像を表示することができる高性能なデジタルビデオカメラを提供することができる。
図11(C)に示す携帯電話機は、本体9101、表示部9102等を含んでいる。上記実施の形態で示した作製方法を用いることによって、表示部9102における表示不良を改善し、視認性が優れた高画質な画像を表示することができる高性能な携帯電話機を提供することができる。
図11(D)に示す携帯型のテレビジョン装置は、本体9301、表示部9302等を含んでいる。上記実施の形態で示した作製方法を用いることによって、表示部9302における表示不良を改善し、視認性が優れた高画質な画像を表示することができる高性能な携帯型のテレビジョン装置を提供することができる。またテレビジョン装置としては、携帯電話機などの携帯端末に搭載する小型のものから、持ち運びをすることができる中型のもの、また、大型のもの(例えば40インチ以上)まで、幅広いものに、上記実施の形態で示した表示装置の作製方法を適用することができる。
図11(E)に示す携帯型のコンピュータは、本体9401、表示部9402等を含んでいる。上記実施の形態で示した作製方法を用いることによって、表示部9402における表示不良を改善し、視認性が優れた高画質な画像を表示することができる高性能な携帯型のコンピュータを提供することができる。
図11(F)に示すスロットマシンは、本体9501、表示部9502等を含んでいる。上記実施の形態で示した作製方法を用いることによって、表示部9502における表示不良を改善し、視認性が優れた高画質な画像を表示することができる高性能なスロットマシンを提供することができる。
このように、上記実施の形態で示した作製方法を適用することにより、視認性が優れた高画質な画像を表示することができる高性能な電子機器を提供することができる。
本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示した表示装置の構成又は作製方法と自由に組み合わせて実施することができる。