JPH11118987A - 原子炉水位制御方法 - Google Patents

原子炉水位制御方法

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JPH11118987A
JPH11118987A JP9296487A JP29648797A JPH11118987A JP H11118987 A JPH11118987 A JP H11118987A JP 9296487 A JP9296487 A JP 9296487A JP 29648797 A JP29648797 A JP 29648797A JP H11118987 A JPH11118987 A JP H11118987A
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JP
Japan
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reactor
water level
water supply
flow rate
water
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Application number
JP9296487A
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English (en)
Inventor
Yasuo Ota
康雄 大田
Itaru Kuwano
格 桑野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラントに大きな外乱が生じた場合に、原子
炉水位の過大な変動を抑制して所定の上限値(L−8)
や所定の下限値(L−3)になることを防止できる原子
炉水位制御方法を得ることである。 【解決手段】 プラントトリップにより2台のタービン
駆動給水ポンプがトリップし電動機駆動給水ポンプの自
動起動条件が成立しているときは(S1)、そのときの
原子炉出力が所定値以下か否かを判定し(S2)、原子
炉出力が所定値以下のときは1台の電動機駆動給水ポン
プを起動して原子炉への給水流量を確保し(S3)、原
子炉出力が所定値を越えるときは2台の電動機駆動給水
ポンプを起動して原子炉への給水流量を確保し(S
4)、原子炉水位が所定の水位上限値に達したときは電
動機駆動給水ポンプをトリップさせ、原子炉水位の上昇
を阻止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラントトリップ
やドレンポンプトリップ等の大きな外乱が発生した場合
に、給水系により原子炉水位の制御を行う原子炉水位制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、沸騰水型原子炉(BWR)およ
び改良型沸騰水型原子炉(ABWR)においては、原子
炉水位を所定の範囲内になるように制御している。例え
ば、原子炉水位が所定の上限値(L−8)に達すると原
子炉への給水を停止し、原子炉水位が所定の下限値(L
−3)に達すると原子炉スクラムするようにしている。
【0003】図6は沸騰水型原子炉(BWR)を有した
原子力発電プラントの給水系の構成図である。図6に示
すように、原子炉7からタービン8に供給された蒸気
は、タービン8で仕事をし復水器9で凝縮され水とな
る。復水器9で凝縮された水は、低圧復水ポンプ(LP
CP)5および高圧復水ポンプ(HPCP)6によって
抽出されて、低圧給水加熱器10Aに供給される。低圧
給水加熱器10Aではタービン8からの抽気により給水
が加熱され、熱交換により発生したドレン水は低圧ドレ
ンポンプ3により給水系に戻される。
【0004】低圧給水加熱器10Aにより加熱された給
水は、原子炉給水ポンプであるタービン駆動給水ポンプ
1または電動機駆動給水ポンプ2により昇圧され、高圧
給水加熱器10Bに供給される。そして、高圧給水加熱
器10Bでさらに給水が加熱され原子炉7へ給水され
る。高圧給水加熱器10Bではタービン8からの抽気に
より給水を加熱し、その熱交換により発生したドレン水
は高圧ドレンポンプ4により給水系に戻される。
【0005】ここで、原子炉給水ポンプの定格および設
置台数は、タービン駆動給水ポンプ(TD−RFP)1
については50%定格のものを2台設け、電動機駆動給
水ポンプ(MD−RFP)2については25%定格のも
のを2台設けている。そして、プラント定格出力運転状
態においては、2台のタービン駆動給水ポンプ(TD−
RFP)1を運転し、2台の電動機駆動給水ポンプ(M
D−RFP)2は予備機として待機状態となっている。
【0006】一方、プラントトリップ等の大きな外乱が
原子炉7に投入されてタービン駆動給水ポンプ(TD−
RFP)1が全台停止するような事象が起こった場合に
は、給水流量を確保するために2台の電動機駆動給水ポ
ンプ(MD−RFP)2を駆動するようにしている。
【0007】一方、低圧給水加熱器10Aでタービン抽
出蒸気により原子炉7への給水を昇温させる際に、ター
ビン抽出蒸気は熱交換によりドレン水となる。このドレ
ン水は、低圧ドレンポンプ(LPDP)3によって回収
処理して復水として給水系に戻される。同様に、高圧給
水加熱器10Bでタービン抽出蒸気により原子炉7への
給水を昇温させる際に、タービン抽出蒸気は熱交換によ
りドレン水となる。このドレン水は、高圧ドレンポンプ
(HPDP)4によって回収処理して復水として給水系
に戻される。
【0008】低圧ドレンポンプ(LPDP)3および高
圧ドレンポンプ(HPDP)4は、それぞれ3台ずつ設
けられており、プラント定格運転中においては、それぞ
れ2台運転で1台待機状態となっている。いま、プラン
ト運転中に大きな外乱によりドレンポンプ全台トリップ
(高圧ドレンポンプ4の全台トリップまたは低圧ドレン
ポンプ3の全台トリップ)が起こったとすると、図7に
示すように給水流量を絞るために、タービン駆動給水ポ
ンプ(TD−RFP)1を1台トリップし、電動機駆動
給水ポンプ(MD−RFP)2は起動阻止とする。ま
た、原子炉出力を減らすためにRIPランバック(再循
環ポンプランバック)を行う。これは、タービン駆動給
水ポンプ(TD−RFP)1が1台トリップすることで
所定の給水流量が確保できなくなるためである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、プラント運
転中にプラントトリップ等の大きな外乱が原子炉に投入
され、タービン駆動給水ポンプ(TD−RFP)1がト
リップした際には、電動機駆動給水ポンプ(MD−RF
P)2は2台とも自動起動することになるが、この状態
で原子炉スクラム等により、原子炉出力が定格の25%
以下となるような場合には、電動機駆動給水ポンプ(M
D−RFP)2が2台起動することで給水系は必要以上
の給水流量を原子炉に供給することになる。
【0010】また、原子炉出力の急減時には、ボイドが
減少して水位が低下するため給水制御系より必要以上の
給水指令が送られることがあり、そうした場合には原子
炉水位は所定の上限値(L−8)付近まで上昇する可能
性があり、電動機駆動給水ポンプ(MD−RFP)2が
トリップしてしまう。
【0011】一方、プラント運転中に大きな外乱により
高圧ドレンポンプ(HPDP)4または低圧ドレンポン
プ(LPDP)3が全台トリップするような事象が起こ
った場合には、給水系は給水加熱器10からのドレン水
の供給がなくなり復水器9からの流量しか期待できな
い。そのため、タービン駆動給水ポンプ(TD−RF
P)1を1台トリップする。そして、タービン駆動給水
ポンプ(TD−RFP)1の1台運転では定格出力の運
転を行えないのでRIPランバックを行う。
【0012】ところが、タービン駆動給水ポンプ(TD
−RFP)1がトリップしたときの給水流量の減少は、
主蒸気流量の減少より早いため原子炉水位の低下が著し
く低下する。この場合、原子炉水位が所定の下限値(L
−3)付近まで低下する可能性があり、もし、所定の下
限値(L−3)に達したときには原子炉スクラムしてし
まうことになる。
【0013】本発明の目的は、プラントに大きな外乱が
生じた場合に、原子炉水位の過大な変動を抑制して所定
の上限値(L−8)や所定の下限値(L−3)になるこ
とを防止できる原子炉水位制御方法を得ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係わる
原子炉水位制御方法は、プラントトリップにより2台の
タービン駆動給水ポンプがトリップしたときは、そのと
きの原子炉出力が所定値以下か否かを判定し、原子炉出
力が所定値以下のときは1台の電動機駆動給水ポンプを
起動して原子炉への給水流量を確保し、原子炉出力が所
定値を越えるときは2台の電動機駆動給水ポンプを起動
して原子炉への給水流量を確保し、原子炉水位が所定の
水位上限値に達したときは電動機駆動給水ポンプをトリ
ップさせ、原子炉水位の上昇を阻止するようにしたもの
である。
【0015】請求項1の発明に係わる原子炉水位制御方
法では、プラントトリップ等の大きな外乱が原子炉に投
入された場合に、タービン駆動給水ポンプがトリップし
て電動機駆動給水ポンプが起動した後、原子炉出力に合
わせて電動機駆動給水ポンプの起動台数を制限し原子炉
水位の変動を抑制する。これにより、原子炉水位の上昇
による所定の水位上限値を越えることによる電動機駆動
給水ポンプの自動トリップを防ぐ。
【0016】請求項2の発明に係わる原子炉水位制御方
法は、請求項1の発明において、プラントトリップが発
生した場合は、原子炉水位の水位上限値を高めの値に変
更するようにしたものである。
【0017】請求項2の発明に係わる原子炉水位制御方
法では、請求項1の発明の作用に加え、プラントトリッ
プが発生したことを条件に、電動機駆動給水ポンプのト
リップ要因である所定の水位上限値の値を自動で高めの
値に変更する。従って、電動機駆動給水ポンプがトリッ
プすることを抑制する。
【0018】請求項3の発明に係わる原子炉水位制御方
法は、原子炉への給水を加熱する給水加熱器からのドレ
ン水を給水に戻すための高圧ドレンポンプの全台または
低圧ドレンポンプの全台がトリップしたときは、2台の
タービン駆動給水ポンプの給水流量が所定値以下になる
ように給水流量を低減させると共に電動機駆動給水ポン
プの起動を阻止して原子炉への給水流量を絞り、原子炉
再循環ポンプのランバック運転を行い、原子炉水位が所
定の水位下限値に達したときは原子炉スクラムを行うよ
うにしたものである。
【0019】請求項3の発明に係わる原子炉水位制御方
法は、高圧ドレンポンプの全台または低圧ドレンポンプ
の全台の停止時には、2台のタービン駆動給水ポンプの
給水流量を、原子炉水位が所定の水位下限値以下になら
ないように徐々に減少させ、原子炉スクラムに至らない
ようにする。
【0020】請求項4の発明に係わる原子炉水位制御方
法は、請求項3の発明において、給水流量の所定値は、
定格給水流量の68%としたものである。
【0021】請求項4の発明に係わる原子炉水位制御方
法では、請求項3の発明の作用に加え、高圧ドレンポン
プの全台または低圧ドレンポンプの全台の停止時には、
1台のタービン駆動給水ポンプをトリップさせずに、給
水流量を68%に制限する指令を出力する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わる原子炉
水位制御方法を示す制御ロジック図である。
【0023】図1において、プラントトリップによりタ
ービン駆動給水ポンプ(TD−RFP)1がトリップす
ると、電動機駆動給水ポンプ(MD−RFP)2の起動
条件が成立する(S1)。電動機駆動給水ポンプ(MD
−RFP)2の起動条件が成立した時、原子炉運転状態
に応じて運転に必要な電動機駆動給水ポンプ(MD−R
FP)2の起動台数を設定する。
【0024】すなわち、原子炉出力が25%より大きい
か否かを判定し(S2)、原子炉出力が25%以下の場
合は電動機駆動給水ポンプ(MD−RFP)2の起動台
数は1台とし(S3)、それより大きい場合は、電動機
駆動給水ポンプ(MD−RFP)2の起動台数を2台と
する(S4)。
【0025】このように、プラントトリップ等により大
きな外乱が原子炉7に投入されてタービン駆動給水ポン
プ(TD−RFP)1がトリップした際には、第1の実
施の形態では、予備機である電動機駆動給水ポンプ(M
D−RFP)2の起動台数を原子炉出力が低い状態(2
5%以下)のときは、1台のみの起動とする。これによ
り、原子炉水位の低下時に必要以上の給水流量が要求さ
れることがなくなる。従って、原子炉水位の過大な上昇
を抑制して水位上限値(L−8)による電動機駆動給水
ポンプ(MD−RFP)2のトリップを防ぐことが可能
となる。
【0026】ここで、もし原子炉水位が所定の水位上限
値(L−8)に達したときは電動機駆動給水ポンプ(M
D−RFP)2をトリップさせ、原子炉水位の上昇を阻
止することは言うまでもない。
【0027】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。図2は、本発明の第2の実施の形態に係わる水位制
御方法の制御ロジック図である。この第2の実施の形態
は、図1に示した第1の実施の形態に対し、プラントト
リップが発生した場合は、原子炉水位の水位上限値(S
−8)を高めの値である第2の水位上限値(S−8’)
に変更するようにしたものである。
【0028】図2において、プラントトリップが発生し
タービントリップとなったときには(S5)、原子炉水
位が高めに設定された第2の水位上限値(S−8’)を
越えたか否かを判定し(S6)、タービントリップの条
件とのアンド条件で電動機駆動給水ポンプ(MD−RF
P)2をトリップする(S7)。タービントリップの条
件が成立していないときは、原子炉水位が所定の水位上
限値(S−8)を越えたか否かを判定し(S8)、その
条件を満たしているときは電動機駆動給水ポンプ(MD
−RFP)2をトリップすることになる(S7)。ま
た、電動機駆動給水ポンプ(MD−RFP)2は他のト
リップ要因でトリップされることになる(S9)。
【0029】このように、第2の実施の形態では、プラ
ントトリップの際には、原子炉水位が水位上限値(L−
8)による不要な電動機駆動給水ポンプ(MD−RF
P)2のトリップを防ぐために、タービントリップ時は
水位上限値(L−8)の設定値をそれより高めの第2の
水位上限値(L−8’)に設定する。従って、タービン
トリップ時には不要な電動機駆動給水ポンプ(MD−R
FP)2のトリップを抑制できる。
【0030】次に、本発明の第3の実施の形態を説明す
る。図3は本発明の第3の実施の形態に係わる原子炉水
位制御方法の制御ロジック図である。
【0031】図3において、高圧ドレンポンプ(HPD
P)4の全台がトリップしたか否かを判定する(S1
0)と共に、低圧ドレンポンプ(LPDP)3の全台が
トリップしたか否かを判定する(S11)。そして、高
圧ドレンポンプ(HPDP)4の全台がトリップ、また
は低圧ドレンポンプ(LPDP)3の全台がトリップし
たときは、2台のタービン駆動給水ポンプ1は運転状態
のままで、その給水流量を減少させる制限指令を出力す
る(S12)。これにより給水流量が減少し(S1
3)、また、原子炉出力を低減させるためにRIPラン
バックを行う(S14)。
【0032】また、ステップS12においては、給水流
量を68%以下まで絞る。つまり、タービン駆動給水ポ
ンプ(TD−RFP)を2台運転で継続を行うために、
ドレンポンプ全台トリップした時は、給水流量を68%
制限指令となるような制御ロジックとする。これによ
り、ドレンポンプ全台トリップした時は給水流量<68
%指令を送ることで、より滑らかに給水流量を減少させ
ることが可能となる。
【0033】このように、ドレンポンプ全台トリップが
起こったとき、第3の実施の形態では、タービン駆動給
水ポンプ(TD−RFP)1の2台運転の継続を行い、
主蒸気流量に対して給水流量の急激な減少をなくす。こ
れにより、原子炉水位の大幅な低下を防ぐことができる
ため、水位下限値(L−3)による原子炉スクラムに対
して十分な余裕を持つことができるようになる。この場
合、もし原子炉水位が所定の水位下限値(L−3)に達
したときは原子炉スクラムを行うことは言うまでもな
い。
【0034】いま、原子炉7の定格出力運転中におい
て、主蒸気隔離弁(MSIV)全弁閉が起こったとす
る。主蒸気隔離弁(MSIV)全弁閉により、原子炉ス
クラムしてタービン駆動給水ポンプ(TD−RFP)1
はトリップする。この場合、原子炉水位、MD−RFP
吸込流量、給水流量は、図4に示すように変動する。図
4(a)は原子炉水位を、図4(b)はMD−RFP吸
込流量を、図4(c)は給水流量をそれぞれ示す。図4
(a)、図4(b)、図4(c)中において点線は本発
明の特性曲線を示し、実線は従来の特性曲線を示してい
る。
【0035】タービン駆動給水ポンプ(TD−RFP)
1がトリップした後において、従来は原子炉出力の大き
さに関係なく2台の電動機駆動給水ポンプ(MD−RF
P)が起動するので、電動機駆動給水ポンプ(MD−R
FP)2の吸込流量は図4(b)の実線に示すような挙
動となる。
【0036】一方、本発明では、原子炉出力が25%以
下の時は、電動機駆動給水ポンプ(MD−RFP)を1
台しか起動させないので、電動機駆動給水ポンプ(MD
−RFP)2全体の吸込流量は半減する。つまり、図4
(b)の点線で示すような挙動を示す。これに伴い、図
4(c)に示すように、給水流量についても本発明では
点線で示すように半減し、従来の給水流量(実線)より
主蒸気流量に追従した挙動となる。従って、原子炉水位
の回復が遅れるので、原子炉水位が水位上限値(L−
8)を越えることがほとんどなくなる。
【0037】図4(a)に示すように、原子炉水位の回
復は本発明(点線)では従来(実線)に比べて遅れる。
これは、主蒸気流量と給水流量のミスマッチ量が減るた
め原子炉水位の上昇が抑えられるためであり、これによ
り、水位上限値(L−8)による電動機駆動給水ポンプ
(MD−RFP)2のトリップを防止することが可能と
なる。この場合、タービントリップして給水ポンプが電
動機駆動給水ポンプ(MD−RFP)により運転してい
る時は、図2で示すように水位上限値(L−8)を高め
に設定することで、その第2の水位上限値(L−8’)
によって不要に電動機駆動給水ポンプ(MD−RFP)
2がトリップするのを防止することが可能となる。
【0038】次に、定格出力運転中に高圧ドレンポンプ
(HPDP)4が全台トリップしたとする。高圧ドレン
ポンプ(HPDP)4が全台トリップした場合には、給
水流量を68%以下まで絞るために、従来においては図
7に示すようにタービン駆動給水ポンプ(TD−RF
P)をトリップさせていたが、本発明では図3で示すよ
うにタービン駆動給水ポンプ(TD−RFP)1を2台
共に運転を継続させ、給水流量を68%制限指令で滑ら
かに落とす。
【0039】この場合、原子炉水位および給水流量は、
図5に示すように変動する。図5(a)は原子炉水位を
示し、図5(b)は給水流量を示す。図5(a)、図5
(b)中において点線は本発明の特性曲線を示し、実線
は従来の特性曲線を示している。
【0040】図5に示すように、本発明では給水流量
(点線)は従来(実線)に比べて主蒸気流量の減少(R
IPランバックにより減少)に追従するような制御が可
能となる。それによって給水流量と主蒸気流量のミスマ
ッチが減り、本発明による原子炉水位(点線)は、従来
(実線)に比べて低下を抑えられるため、水位下限値
(L−3)による原子炉スクラムに対して十分な余裕を
持つことができるようになる。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、原子
炉の運転状態に応じて給水ポンプの起動台数およびトリ
ップを制限するので、給水流量と主蒸気流量とのミスマ
ッチを減らすことができる。このため、原子炉水位の変
動を抑制することができるようになり、水位上限値(L
−8)および水位下限値(L−3)に対して余裕を持つ
ことができ、不要なトリップを減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる原子炉水位
制御方法の制御ロジック図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係わる水位制御方
法の制御ロジック図。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係わる水位制御方
法の制御ロジック図。
【図4】定格出力運転中における主蒸気隔離弁(MSI
V)全弁閉による原子炉水位、MD−RFP吸込流量、
給水流量の挙動を示す特性図。
【図6】定格出力運転中における高圧ドレンポンプ(H
PDP)の全台トリップによる原子炉水位および給水流
量の挙動を示す特性図。
【図6】沸騰水型原子炉(BWR)を有した原子力発電
プラントの給水系の構成図。
【図7】従来例における高圧ドレンポンプの全台または
低圧ドレンポンプの全台のトリップ時の制御ロジック
図。
【符号の説明】
1 タービン駆動給水ポンプ 2 電動機駆動給水ポンプ 3 低圧ドレンポンプ 4 高圧ドレンポンプ 5 低圧復水ポンプ 6 高圧復水ポンプ 7 原子炉 8 タービン 9 復水器 10 給水加熱器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年12月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる原子炉水位
制御方法の制御ロジック図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係わる水位制御方
法の制御ロジック図。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係わる水位制御方
法の制御ロジック図。
【図4】定格出力運転中における主蒸気隔離弁(MSI
V)全弁閉による原子炉水位、MD−RFP吸込流量、
給水流量の挙動を示す特性図。
【図5】定格出力運転中における高圧ドレンポンプ(H
PDP)の全台トリップによる原子炉水位および給水流
量の挙動を示す特性図。
【図6】沸騰水型原子炉(BWR)を有した原子力発電
プラントの給水系の構成図。
【図7】従来例における高圧ドレンポンプの全台または
低圧ドレンポンプの全台のトリップ時の制御ロジック
図。
【符号の説明】 1 タービン駆動給水ポンプ 2 電動機駆動給水ポンプ 3 低圧ドレンポンプ 4 高圧ドレンポンプ 5 低圧復水ポンプ 6 高圧復水ポンプ 7 原子炉 8 タービン 9 復水器 10 給水加熱器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラントトリップにより2台のタービン
    駆動給水ポンプがトリップしたときは、2台の電動機駆
    動給水ポンプを起動して原子炉への給水流量を確保し、
    原子炉水位が所定の水位上限値に達したときは2台の前
    記電動機駆動給水ポンプをトリップさせ、前記原子炉水
    位の上昇を阻止するようにした原子炉水位制御方法にお
    いて、前記プラントトリップにより2台のタービン駆動
    給水ポンプがトリップしたときは、そのときの原子炉出
    力が所定値以下か否かを判定し、原子炉出力が所定値以
    下のときは1台の前記電動機駆動給水ポンプを起動して
    原子炉への給水流量を確保し、原子炉出力が所定値を越
    えるときは2台の前記電動機駆動給水ポンプを起動して
    原子炉への給水流量を確保し、前記原子炉水位が所定の
    水位上限値に達したときは前記電動機駆動給水ポンプを
    トリップさせ、前記原子炉水位の上昇を阻止するように
    したことを特徴とする原子炉水位制御方法。
  2. 【請求項2】 前記プラントトリップが発生した場合
    は、前記原子炉水位の水位上限値を高めの値に変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の原子炉水位制御方
    法。
  3. 【請求項3】 原子炉への給水を加熱する給水加熱器か
    らのドレン水を前記給水に戻すための高圧ドレンポンプ
    の全台または低圧ドレンポンプの全台がトリップしたと
    きは、1台のタービン駆動給水ポンプをトリップさせる
    と共に電動機駆動給水ポンプの起動を阻止して前記原子
    炉への給水流量を絞り、原子炉再循環ポンプのランバッ
    ク運転を行い、前記原子炉水位が所定の水位下限値に達
    したときは原子炉スクラムを行うようにした原子炉水位
    制御方法において、前記高圧ドレンポンプの全台または
    前記低圧ドレンポンプの全台がトリップしたときは、2
    台のタービン駆動給水ポンプの給水流量が所定値以下に
    なるように前記給水流量を低減させると共に電動機駆動
    給水ポンプの起動を阻止して前記原子炉への給水流量を
    絞り、原子炉再循環ポンプのランバック運転を行い、前
    記原子炉水位が所定の水位下限値に達したときは原子炉
    スクラムを行うようにしたことを特徴とする原子炉水位
    制御方法。
  4. 【請求項4】 前記給水流量の所定値は、定格給水流量
    の68%であることを特徴とする請求項3に記載の原子
    炉水位制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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