JPH11118620A - サーミスタ故障検出方法 - Google Patents

サーミスタ故障検出方法

Info

Publication number
JPH11118620A
JPH11118620A JP28363297A JP28363297A JPH11118620A JP H11118620 A JPH11118620 A JP H11118620A JP 28363297 A JP28363297 A JP 28363297A JP 28363297 A JP28363297 A JP 28363297A JP H11118620 A JPH11118620 A JP H11118620A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
thermistor
water
water temperature
hot water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28363297A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Kodama
浩明 児玉
Mitsusachi Tajiri
三幸 田尻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koito Industries Ltd
Original Assignee
Koito Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koito Industries Ltd filed Critical Koito Industries Ltd
Priority to JP28363297A priority Critical patent/JPH11118620A/ja
Publication of JPH11118620A publication Critical patent/JPH11118620A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)
  • Bidet-Like Cleaning Device And Other Flush Toilet Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーミスタの抵抗−温度特性の変化を故障と
して正確に検出する。 【解決手段】 ヒータ3へ一定給電あるいは給電停止し
ている期間において、サーミスタ4を用いて、初期水温
0 から基準時間t0 経過後の温水2の水温T1を測定
するとともに、その時の室温TA と温水の初期水温T0
とから求めた正常なサーミスタを用いた場合の基準変化
後水温T2 とを比較し、その比較結果に応じてサーミス
タ4の故障有無を判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーミスタ故障検
出方法に関し、特に劣化あるいは腐食などにより抵抗−
温度特性が変化して正常な抵抗値を示さないサーミスタ
を検出するサーミスタ故障検出方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、トイレに設置され温水を吐水す
ることにより利用者の局部を洗浄する衛生洗浄装置など
の電気温水器では、電気ヒータによりタンク内の水を加
熱するとともに、サーミスタにより水温を測定し、その
測定出力に基づいて電気ヒータへの給電を制御すること
により、所望温度の温水を供給している。このように、
液体の温度を測定する場合、図8に示すような構成のサ
ーミスタが用いられる。
【0003】図8は液温測定用の一般的なサーミスタを
示す説明図である。同図において、81は温度により抵
抗値が変化するサーミスタであり、金属あるいは樹脂な
どからなる保護管82の先端に配置され、保護管82お
よび内部気体を介して伝わった液体の温度を検出する。
このサーミスタ81は、外部の湿気を遮断するため、保
護管82の内部に密閉されており、リード線83を介し
て外部回路と接続される。
【0004】また、図9は一般的なサーミスタの抵抗−
温度特性を示す説明図であり、温度上昇に対して抵抗値
が低下する負特性91を有すものが例示されている。こ
こで、サーミスタの経年変化により、保護管82内部の
密閉度が低下した場合、周囲の湿気が内部に進入して、
サーミスタ81の断線,短絡あるいは抵抗−温度特性の
変化が発生し、サーミスタ故障の原因となる。従来、こ
の種のサーミスタ故障は、サーミスタが回路的に断線あ
るいは短絡しているか否かを検出することにより、故障
検出を行うものとなっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のサーミスタ故障検出方法では、サーミスタが
回路的に断線あるいは短絡しているか否かを検出するこ
とにより、故障検出を行うものとなっているため、サー
ミスタの抵抗−温度特性の変化については、検出するこ
とができないという問題点があった。図10はサーミス
タの故障モードを示す等価回路図であり、(a)は正常
時、(b)は抵抗値低下モード、(c)は抵抗値上昇モ
ードを示している。
【0006】一般に、サーミスタの抵抗値の変化は、サ
ーミスタに所定の電流を供給し、その出力電圧の変化に
より検出するものとなっており、図10(a)の場合に
は、電源電圧Vに対してサーミスタTHと抵抗Rとを直
列接続し、その分圧VOUT をサーミスタ出力として検出
するものとなっている。湿気などが保護管82内部に侵
入した場合には、断線あるいは短絡以外に、抵抗−温度
特性が変化するモードで故障が発生する場合がある。
【0007】図10(b)は、サーミスタTHと並列に
抵抗RA が接続された場合と同様に、任意の温度におけ
る抵抗値RTHが正常な場合の抵抗値より低下する故障モ
ードを示している。この場合、抵抗−温度特性(図9参
照)は、特性91から特性92に変化したことになり、
サーミスタの抵抗値RTHを基準として見た場合には、実
際の水温TJ より低い水温TL が測定されるものとな
る。
【0008】このため、見かけ上で低い水温を設定値ま
で暖めようと制御することから、実際には設定値より高
く、使用に適さない温度にまで温水が暖められる可能性
がある。一方、図10(c)は、サーミスタTHと直列
に抵抗RB が接続された場合と同様に、任意の温度にお
ける抵抗値RTHが正常な場合の抵抗値より上昇する故障
モードを示している。
【0009】この場合、抵抗−温度特性(図9参照)
は、特性91から特性93に変化したことになり、サー
ミスタの抵抗値RTHを基準として見た場合には、実際の
水温TJ より高い水温TH が測定されるものとなる。こ
のため、見かけ上で高い水温を設定値まで暖めようと制
御することから、実際には設定値より低く、使用に適さ
ない温度にしか温水が暖められない可能性がある。
【0010】したがって、このような抵抗−温度特性が
変化するという故障モードについては、従来のように、
回路的に断線あるいは短絡しているか否かを検出する方
法では、故障と判断できないという問題点があった。本
発明はこのような課題を解決するためのものであり、抵
抗−温度特性の変化を故障として正確に検出できるサー
ミスタ故障検出方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明によるサーミスタ故障検出方法は、ヒ
ータへ一定給電あるいは給電停止している期間に、サー
ミスタを用いて温水の水温を初期水温として測定すると
ともに、初期水温測定から所定の基準時間経過後の温水
の水温を変化後水温として測定し、室温と温水の初期水
温とに基づいて、正常なサーミスタを用いた場合の初期
水温から基準時間経過後の温水の水温を基準変化後水温
として算出し、この基準変化後水温と前記変化後水温と
を比較し、その比較結果に応じてサーミスタの故障有無
を判断するようにしたものである。したがって、被試験
サーミスタを用いて測定された、初期水温測定から所定
の基準時間経過後の変化後水温と、正常なサーミスタを
用いた場合の基準変化後水温とが比較され、その比較結
果に応じてサーミスタの故障有無が判断される。また、
基準変化後水温を算出する場合、予め各室温および初期
水温の組み合わせごとに記憶されている基準変化後水温
を、室温と初期水温とに基づいて取得するようにしたも
のである。
【0012】また、ヒータへ一定給電あるいは給電停止
している期間に、サーミスタを用いて温水の水温を初期
水温として測定するとともに、初期水温測定から所定の
基準水温まで変化するのに要する所要時間を計時し、室
温と温水の初期水温とに基づいて、正常なサーミスタを
用いた場合の初期水温から基準水温まで変化するのに要
する基準所要時間を算出し、この基準所要時間と前記所
要時間とを比較し、その比較結果に応じてサーミスタの
故障有無を判断するようにしたものである。したがっ
て、被試験サーミスタを用いて測定された、初期水温測
定から所定の基準水温まで変化するのに要する所要時間
と、正常なサーミスタを用いた場合の基準所要時間とが
比較され、その比較結果に応じてサーミスタの故障有無
が判断される。また、基準所要時間を算出する場合、予
め各室温および初期水温の組み合わせごとに記憶されて
いる基準所要時間を、室温と初期水温とに基づいて取得
するようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。図1は本発明の一実施の形態である電気
温水器のブロック図であり、以下、電気温水器として衛
生洗浄装置を例に説明するが、本発明は衛生洗浄装置以
外の電気温水器にも適用できる。同図において、1は洗
浄水として吐水する温水2を蓄積する温水タンク、3は
温水タンク1内の温水2を加熱するヒータ、4は温水2
の水温Tを測定するサーミスタ、5は温水タンク1付近
の室温TA を測定する室温センサである。
【0014】6は水道水などを温水タンク1内に供給す
るための電磁弁、7は温水タンク1内の水位を検出する
水位センサ、8はヒータ3など衛生洗浄装置の各部を制
御するとともに、サーミスタ4で検出された水温Tと室
温センサ5で測定された室温TA に基づいて、サーミス
タの抵抗−温度特性の変化によるサーミスタの故障を検
出する制御部である。
【0015】次に、図2〜4を参照し、本発明の第1の
実施の形態による動作について説明する。図2は本発明
の第1の実施の形態による動作原理を示す説明図、図3
は変化後水温算出テーブルを示す説明図、図4は本発明
の第1の実施の形態による動作を示すフローチャートで
ある。なお、以下のサーミスタの故障検出動作は、ヒー
タ3への給電が停止されている期間に行われるものと
し、温水タンク1内の温水2は所定水位に保たれている
ものとする。
【0016】一般に、衛生洗浄装置では、温水2を外部
に供給する場合、制御部8により電磁弁6が開けられ
て、水道水が温水タンク1内に供給され、温水タンク1
の内圧が上昇して外部に温水2が供給される。また、供
給終了後、制御部8は水位センサ7により温水2の水位
を監視し、一定水位に達した場合に電磁弁6を閉じて水
道水の供給を停止する。これにより、温水タンク1内に
は、所定量の温水が、常に満水で蓄水されていることに
なる。したがって、温水タンク1の持つ熱容量は、常に
一定である。
【0017】さらに、制御部8は、洗浄水として用いる
温水2を所定の水温に保つため、サーミスタ4の測定出
力に基づいて、温水2の水温Tが所定温度範囲内に入る
ようにヒータ3への給電をON−OFF動作させる。図
2に示すように、ヒータ3への給電が停止されている期
間では、温水タンク1内の温水2から外部へ熱移動が生
じ、温水の水温が低下する。
【0018】ここで、サーミスタ4が故障してその温度
−抵抗特性が変化していた場合、実際の水温と抵抗値と
が一致せず、正常な温度−抵抗特性を有するサーミスタ
で測定した水温変化22とは異なる水温変化21を示す
ものとなる。特に、初期水温T0 から所定の基準時間t
0 経過後の温水2の変化後水温に着目した場合、故障し
たサーミスタで測定した水温変化21に基づく変化後水
温T1 と、正常なサーミスタで測定した水温変化22に
基づく変化後水温T2 とは異なった値となる。
【0019】したがって、ヒータ3への給電が停止され
ている期間において、サーミスタ4を用いて、初期水温
0 から基準時間t0 経過後の温水2の水温T1 を測定
するとともに、その時の室温TA と温水の初期水温T0
とから求めた正常なサーミスタを用いた場合の基準変化
後水温T2 とを比較し、その比較結果に応じてサーミス
タ4の故障有無を判断できることになる。
【0020】実際には、まず、サーミスタ4により、温
水タンク1内の温水2の水温Tを初期水温T0 として測
定する(ステップ41)。続いて、タイマによる計時を
開始し(ステップ42)、基準時間t0 経過する間で待
機する(ステップ43:NO)。ステップ41の水温測
定から所定の基準時間t0 経過後(ステップ43:YE
S)、再度、サーミスタ4により、温水タンク1内の温
水2の水温Tを変化後水温T1 として測定する(ステッ
プ44)。
【0021】次に、室温センサ5で測定した室温TA
おいて、初期水温T0 の温水2の、基準時間t0 経過後
の基準変化後水温T2 を算出する(ステップ45)。こ
の場合、図3に示すように、室温TA と初期水温T0
から基準時間t0 経過後の基準変化後水温T2 を、正常
な抵抗−温度特性を有するサーミスタにより予め測定
し、変化後水温算出テーブルに格納しておき、対応する
基準変化後水温T2 を取得する。
【0022】そして、実測した変化後水温T1 が、サー
ミスタ4の素子ばらつきや測定誤差などを含む基準変化
後水温T2 の許容範囲内にあるか否かを判断する(ステ
ップ46)。ここで、変化後水温T1 が基準変化後水温
2 の許容範囲内にある場合には(ステップ46:YE
S)、サーミスタ4が正常であると判断し(ステップ4
7)、許容範囲内にない場合には(ステップ46:N
O)、サーミスタ4に異常があると判断する(ステップ
48)。
【0023】このように、本発明は、電気温水器におい
て、外部からの給水や外部への吐水などの外乱の影響が
なく、常時、満水状態に温水が保持されている場合、温
水タンクの熱容量が一定であることに着目し、初期水温
0 の温水タンク1内の温水2の基準時間t0 経過後の
水温T1 を測定して、正常な抵抗−温度特性を有するサ
ーミスタで測定した場合の基準変化後水温T2 と比較
し、その比較結果に応じてサーミスタ4の故障有無を検
出するようにしたものである。
【0024】したがって、従来のように、サーミスタが
回路的に断線あるいは短絡しているか否かを検出する方
法と比較して、抵抗−温度特性が変化するという故障モ
ードを正確に検出できる。
【0025】次に、図5〜7を参照して、本発明の第2
の実施の形態による動作について説明する。図5は本発
明の第2の実施の形態による動作原理を示す説明図、図
6は所要時間算出テーブルを示す説明図、図7は本発明
の第2の実施の形態による動作を示すフローチャートで
ある。なお、以下のサーミスタの故障検出動作は、ヒー
タ3への給電が停止されている期間に行われるものと
し、温水タンク1内の温水2は所定水位に保たれている
ものとする。
【0026】前述した第1の実施の形態では、初期水温
0 から所定の基準時間t0 の間にどれだけ水温Tが低
下するかを比較することにより、サーミスタの故障検出
を行うようにした場合について説明した。しかし、温水
2の初期水温T0 より低い基準水温T1 まで水温Tが低
下するのに要する所要時間に着目した場合、故障したサ
ーミスタで測定した温度変化21に基づく所要時間t1
と、正常な場合の温度変化22に基づく基準所要時間t
2とは異なった値となる。
【0027】したがって、第2の実施の形態では、ヒー
タ3への給電が停止されている期間において、サーミス
タ4を用いて、温水2の水温Tが基準水温T1 まで低下
するのに要する所要時間t1 を計時するとともに、その
時の室温TA と温水の初期水温T0 とから求めた正常な
サーミスタを用いた場合の基準所要時間t2 とを比較
し、その比較結果に応じてサーミスタ4の故障有無を判
断するようにしたものである。
【0028】実際には、まず、サーミスタ4により、温
水タンク1内の温水2の水温Tを初期水温T0 として測
定する(ステップ71)。タイマによる計時を開始し
(ステップ72)、以下、ステップ73〜75により、
温水2の水温Tが初期温水T0 から所定の基準温水T1
まで低下するのに要する所要時間t1 を計時する。
【0029】ここでは、サーミスタ4により温水2の水
温Tを測定し(ステップ73)、水温Tが基準水温T1
に低下していない場合には(ステップ74:NO)、ス
テップ73へ戻る。水温Tが基準水温T1 まで低下した
場合には(ステップ74:YES)、初期水温T0 から
の所要時間t1 を取得する(ステップ75)。
【0030】続いて、室温センサ5で測定した室温TA
において、温水2の水温Tが初期水温T0 から基準水温
1 まで変化するのに要する基準所要時間t2 を算出す
る(ステップ76)。この場合、図3に示すように、室
温TA と初期水温T0 とから基準水温T1 まで低下する
のに要する基準所要時間t2 を、正常な抵抗−温度特性
を有するサーミスタにより予め測定し、所要時間算出テ
ーブルに格納しておき、対応する基準所要時間t2 を取
得する。
【0031】そして、実測した所要時間t1 が、サーミ
スタ4の素子ばらつきや測定誤差などを含む基準所要時
間t2 の許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップ
77)。ここで、所要時間t1 が基準所要時間t2 の許
容範囲内にある場合には(ステップ77:YES)、サ
ーミスタ4が正常であると判断し(ステップ78)、許
容範囲内にない場合には(ステップ77:NO)、サー
ミスタ4に異常があると判断する(ステップ79)。
【0032】このように、温水タンク1内の温水2が初
期水温T0 から基準水温T1 まで低下するのに要する所
要時間t1 を測定して、正常な抵抗−温度特性を有する
サーミスタで測定した場合の基準所要時間t2 と比較
し、その比較結果に応じてサーミスタ4の故障有無を検
出するようにしたので、従来のように、サーミスタが回
路的に断線あるいは短絡しているか否かを検出する方法
と比較して、抵抗−温度特性が変化するという故障モー
ドを正確に検出できる。
【0033】なお、以上の説明では、図3,6に示した
ようなテーブルを用いて、基準所要時間t2 や基準変化
後水温T2 を算出するようにした場合について説明した
が、演算により近似的に算出するようにしてもよい。一
般に、温水タンクでの単位時間における熱伝達は、 入熱 = 出熱 + 熱容量×温度上昇速度 で表される。
【0034】ここで、ヒータによる加熱を停止して入熱
をゼロとし、温水タンクの熱通過率をK[Kcal/m2・h・゜
C]、温水タンクの内面積をA[m2]、温水タンク内の温水
の水温をT、温水タンク周囲の室温をTA [゜C]、温水タ
ンク内の温水の重さをW[Kg]、水の熱容量をC[Kcal/Kg
・゜C]、温度上昇速度をdT/dt[゜C/h]とした場合、数
1のように表すことができ、この数1を解くことによ
り、数2が得られる。
【0035】
【数1】
【0036】
【数2】
【0037】これにより、図3の変化後水温算出テーブ
ルと同様に、室温TA 、初期水温T0 の温水の基準時間
0 経過後の水温、すなわち基準変化後水温T2 を算出
できる。また、図6の所要時間算出テーブルと同様に、
室温TA 、初期水温T0 の温水が基準水温T1 に低下す
るまでに要する基準所要時間t2 を算出できる。
【0038】なお、以上の説明では、電気温水器を例に
説明したが、衛生洗浄装置では、温水タンク1内の温水
2の水温を、所定温度範囲内に保つために、その下限ま
で水温が低下した場合にはヒータへの給電を開始し、上
限まで上昇した場合にはヒータへの給電を停止するとい
うヒータ制御を行っている。したがって、このヒータへ
の給電が停止している期間に、前述したサーミスタ故障
検出動作を行うことにより、洗浄動作時に所望の温水を
供給でき、利用者に対して利用を制限することなく、サ
ーミスタの故障検出を実施できる。
【0039】また、ヒータへ一定電力の給電すなわち一
定給電を開始して温水タンク1内の温水2を上限水温ま
で暖める場合も、前述のヒータへの給電停止期間とは逆
方向に、温水タンク1の熱容量に応じて水温Tが上昇
し、実際には、図11に示すように、ヒータへの給電O
N/OFFに応じて水温Tが上限−下限水温間を上下す
る。一定給電期間では、初期水温T0 より変化後水温T
1 のほうが高くなる。また、水温Tの上昇曲線の傾き
は、ヒータからの加熱量により変化する。
【0040】しかし、外部からの給水や外部への吐水な
どの外乱の影響がなく、基準時間経過後の変化後水温、
および基準水温までの所要時間は、給電停止期間と同様
に、それぞれ基準値を有するものであり、前述の動作原
理を適用できる。したがって、前述した第1および第2
の実施の形態を、ヒータへの給電が停止している期間あ
るいは一定給電している期間のいずれに適用してもよ
く、前述と同様の作用効果が得られる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、電気温
水器において、外部からの給水や外部への吐水などの外
乱の影響がなく、常時、満水状態に温水が保持されてい
る場合、温水タンクの熱容量が一定であることに着目
し、ヒータへ一定給電あるいは給電停止している期間
に、被試験サーミスタを用いて測定された、初期水温測
定から所定の基準時間経過後の変化後水温と、正常なサ
ーミスタを用いた場合の基準変化後水温とを比較し、そ
の比較結果に応じてサーミスタの故障有無を判断するよ
うにしたものである。また、ヒータへ一定給電あるいは
給電停止している期間に、被試験サーミスタを用いて測
定された、初期水温測定から所定の基準水温まで変化す
るのに要する所要時間と、正常なサーミスタを用いた場
合の基準所要時間とを比較し、その比較結果に応じてサ
ーミスタの故障有無を判断するようにしたものである。
【0042】したがって、従来のように、回路的に断線
あるいは短絡しているか否かを検出する方法では、故障
と判断できないようなサーミスタの抵抗−温度特性の変
化を故障として正確に検出できるとともに、ヒータへの
給電を繰り返しON/OFF制御する期間を利用でき、
ヒータ制御を一時停止することなく、サーミスタの故障
を検出できる。また、予め各室温および初期水温の組み
合わせごとに記憶されている基準変化後水温、あるいは
基準所要時間を、室温と初期水温とに基づいて取得する
ようにしたので、室温および初期水温から基準変化後水
温および基準所要時間を算出する場合と比較して、その
算出処理を簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態によるサーミスタ故障
検出方法を用いた電気温水器のブロック図である。
【図2】 第1の実施の形態による動作原理を示す説明
図である。
【図3】 変化後水温算出テーブルを示す説明図であ
る。
【図4】 第1の実施の形態による動作を示すフローチ
ャートである。
【図5】 第2の実施の形態による動作原理を示す説明
図である。
【図6】 所要時間算出テーブルを示す説明図である。
【図7】 第2の実施の形態による動作を示すフローチ
ャートである。
【図8】 液温測定用の一般的なサーミスタを示す説明
図である。
【図9】 一般的なサーミスタの抵抗−温度特性を示す
説明図である。
【図10】 サーミスタの故障モードを示す等価回路図
である。
【図11】 ヒータへの給電制御による温水変化を示す
説明図である。
【符号の説明】
1…温水タンク、2…温水、3…ヒータ、4…サーミス
タ、5…室温センサ、6…電磁弁、7…水位センサ、8
…制御部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータへの給電によりタンク内の水を加
    熱するとともに、サーミスタにより水温を測定し、その
    測定出力に基づいてヒータへの給電を制御することによ
    り、所望温度の温水を供給する電気温水器において、 ヒータへ一定給電あるいは給電停止している期間に、サ
    ーミスタを用いて温水の水温を初期水温として測定する
    とともに、初期水温測定から所定の基準時間経過後の温
    水の水温を変化後水温として測定し、 室温と温水の初期水温とに基づいて、正常なサーミスタ
    を用いた場合の初期水温から基準時間経過後の温水の水
    温を基準変化後水温として算出し、 この基準変化後水温と前記変化後水温とを比較し、その
    比較結果に応じてサーミスタの故障有無を判断するサー
    ミスタ故障検出方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のサーミスタ故障検出方法
    において、 基準変化後水温を算出する場合、予め各室温および初期
    水温の組み合わせごとに記憶されている基準変化後水温
    を、室温と初期水温とに基づいて取得することを特徴と
    するサーミスタ故障検出方法。
  3. 【請求項3】 ヒータへの給電によりタンク内の水を加
    熱するとともに、サーミスタにより水温を測定し、その
    測定出力に基づいてヒータへの給電を制御することによ
    り、所望温度の温水を供給する電気温水器において、 ヒータへ一定給電あるいは給電停止している期間に、サ
    ーミスタを用いて温水の水温を初期水温として測定する
    とともに、初期水温測定から所定の基準水温まで変化す
    るのに要する所要時間を計時し、 室温と温水の初期水温とに基づいて、正常なサーミスタ
    を用いた場合の初期水温から基準水温まで変化するのに
    要する基準所要時間を算出し、 この基準所要時間と前記所要時間とを比較し、その比較
    結果に応じてサーミスタの故障有無を判断するサーミス
    タ故障検出方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のサーミスタ故障検出方法
    において、 基準所要時間を算出する場合、予め各室温および初期水
    温の組み合わせごとに記憶されている基準所要時間を、
    室温と初期水温とに基づいて取得することを特徴とする
    サーミスタ故障検出方法。
JP28363297A 1997-10-16 1997-10-16 サーミスタ故障検出方法 Pending JPH11118620A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28363297A JPH11118620A (ja) 1997-10-16 1997-10-16 サーミスタ故障検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28363297A JPH11118620A (ja) 1997-10-16 1997-10-16 サーミスタ故障検出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11118620A true JPH11118620A (ja) 1999-04-30

Family

ID=17668038

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28363297A Pending JPH11118620A (ja) 1997-10-16 1997-10-16 サーミスタ故障検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11118620A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004104535A1 (ja) * 2003-05-26 2004-12-02 Tokyo Electron Limited 温度測定システム及び温度測定方法
CN107606800A (zh) * 2017-10-10 2018-01-19 广东万家乐燃气具有限公司 一种带温度传感器故障检测的电热水器控制系统

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004104535A1 (ja) * 2003-05-26 2004-12-02 Tokyo Electron Limited 温度測定システム及び温度測定方法
CN107606800A (zh) * 2017-10-10 2018-01-19 广东万家乐燃气具有限公司 一种带温度传感器故障检测的电热水器控制系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2185871B1 (en) Storage-type water heater having tank condition monitoring features
US5660328A (en) Water heater control
US7117825B2 (en) System and method for preventing overheating of water within a water heater tank
US7668445B2 (en) Apparatus and method for detecting condition of a heating element
JPH11118620A (ja) サーミスタ故障検出方法
JPH11118619A (ja) サーミスタ故障検出方法
EP0985892A1 (en) Controlling and checking safety aspects of heating systems for liquids utilizing electric heating elements as sensor
JPH109506A (ja) 蒸気発生装置
US20220316760A1 (en) Water heater and method of controlling same
JPH10197068A (ja) 電気温水器
JP3698337B2 (ja) 風呂装置
JP2523849B2 (ja) 電気温水器
GB2595334A (en) Heating apparatus
JPS60155856A (ja) 温水加熱装置
JPH10117938A (ja) 電気湯沸かし器
JPH05220049A (ja) 電気湯沸かし器
JPH01302061A (ja) 浴槽水位検出制御装置
JPH02222013A (ja) 熱利用機器の異常検知回路及び保護回路
JP3892737B2 (ja) 給湯装置
JPH1026416A (ja) 給湯器付き風呂釜
KR950009883Y1 (ko) 전기장판의 자동온도 조절장치
JP3922409B2 (ja) 燃焼制御装置
JPH10314030A (ja) 電気湯沸かし器
JPH0317987A (ja) ふとん用面発熱器具の安全装置
GB2230621A (en) Controlling water heating