JPH11118604A - 色判別システム及び形状認識システム - Google Patents

色判別システム及び形状認識システム

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JPH11118604A
JPH11118604A JP27849497A JP27849497A JPH11118604A JP H11118604 A JPH11118604 A JP H11118604A JP 27849497 A JP27849497 A JP 27849497A JP 27849497 A JP27849497 A JP 27849497A JP H11118604 A JPH11118604 A JP H11118604A
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JP
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color
vector
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Application number
JP27849497A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Hiraide
浩昭 平出
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Disco Corp
Original Assignee
Disco Abrasive Systems Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ある基準色と、撮像した物体の色とが同一若し
くは近似の関係にあるか否かをカラーで正確かつ高速に
判別するシステムを提供する。 【解決手段】色をR、G、Bの各要素を次元軸とするベ
クトルとして認識し、基準色のベクトルと比較対象色の
ベクトルとの内積が、一定の閾値の範囲内か否かに基づ
いて、基準色と比較対象色とが同一若しくは近似の関係
にあるか否かを判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮像した物体の色
が基準となる色と近似するか否かを画像処理により判別
するシステム及びそのシステムを搭載して物体の形状を
認識するシステムに関し、詳しくは、撮像した画像を構
成する画素及び基準となる色を、それぞれ三次元のベク
トルで表し、ベクトル同士を比較して両者が近似するか
否かを判別することにより、色判別の高速化を図った色
判別システム及びその色判別システムを搭載した形状認
識システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイシング装置によってダイシングされ
る半導体ウェーハは、図7に示すように、保持テープT
を介してフレームFに保持されており、その表面には、
所定間隔を置いて格子状に配列された複数個の直線状領
域であるストリートSが存在し、ストリートSによって
区画された複数の矩形領域には、回路パターンが施され
ている。そして、ストリートSが切削されると、矩形領
域は分離されてチップとなる。
【0003】半導体ウェーハは、全てが同一の形状、大
きさを有しているとは限らず、中には破損していたり、
割れていたりして不定形で不揃いなものも存在する。従
って、不定形で不揃いな半導体ウェーハを最適なストロ
ークで適正にダイシングするためには、切削位置のアラ
イメントを行う前に、ウェーハの形状、位置を正確に認
識することが不可欠となる。
【0004】半導体ウェーハの形状、位置を認識するた
めの手法としては、例えば、特開平4−363047号
公報に開示されたダイシングシステムが周知である。こ
のダイシングシステムでは、例えば256×256画素
からなるCCDカメラによって、先ず欠損した半導体ウ
ェーハが撮像され、その半導体ウェーハの形状と、X−
Y軸においてどの位置に存在するのかを画像処理によっ
て検出し、検出されたデータに基づいて精密に切削位置
のアライメントが行われると共に切削ストロークが設定
され、適正にダイシングを行うことができるのである。
【0005】欠損した半導体ウェーハを撮像してその形
状を認識する際には、例えば、半導体ウェーハに光を照
射して、半導体ウェーハ上で反射する光を白黒のCCD
カメラでとらえ、CCDカメラから出力されるウェーハ
の明暗に関する信号をディジタル信号に変換し、明暗の
コントラストを2値化処理して、ウェーハとその周囲の
ウェーハ以外の領域とのコントラストの違いによって、
ウェーハの形状、位置を認識する手法がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにして明暗のコントラストにより形状認識を行う
と、光の乱反射により明暗を誤認識する場合があり、ま
た、ウェーハへの光の照射の仕方、ウェーハ毎の材質の
相違に起因する反射率の違い等によっても明暗の誤認識
が発生する場合もある。
【0007】また、カラーCCDカメラで撮像して得た
画像について、各画素毎に基準色に近いか否かを判断す
る手法も考えられるが、R(レッド)、G(グリー
ン)、B(ブルー)の各要素は、それぞれが、例えば8
ビットの数値によって表されるため、判別にかなりの時
間を要し、ダイシングの生産性の低下を招くことにな
る。
【0008】従って、従来の色判別は、誤認識が発生す
ることなく、カラー画像の色判別を高速に行うことに課
題を有している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の具体的手段として本発明は、基準となる色に対して他
の色が近似するか否かを画像処理によって判別する色判
別システムであって、R(レッド)、G(グリーン)、
B(ブルー)の色の三要素を含む画素を有する撮像手段
と、R、G、Bを三次元の各次元軸とし、該撮像手段に
よって撮像された色を三次元ベクトルとして認識するベ
クトル認識手段と、認識したベクトルを正規化する正規
化手段と、色判別の基準となる色のベクトルを記憶する
基準ベクトル設定手段と、該基準ベクトル設定手段に記
憶されているベクトルと撮像手段によって撮像されベク
トル認識手段によって認識されたベクトルとの内積を演
算する内積演算手段と、基準となる色のベクトルと、該
ベクトルと近似若しくは同一とみなすことができるベク
トルとの内積の値を閾値として記憶する閾値設定手段
と、該閾値設定手段に記憶されている閾値と内積演算手
段によって求められた内積とを比較し、該内積と閾値と
の大小関係を判別する判別手段とから構成される色判別
システムを提供するものである。
【0010】そして、この色判別システムは、基準とな
る色のベクトルを
【数11】 とし、該ベクトルを正規化手段によって正規化したベク
トルを
【数12】 として基準ベクトル設定手段に記憶させ、撮像手段によ
って撮像された色のベクトルを
【数13】 該ベクトルを正規化手段によって正規化したベクトルを
【数14】 とし、正規化された両ベクトルの内積を内積演算手段に
よって
【数15】 として求め、基準となる色のベクトル
【数16】 と近似若しくは同一とみなすことができる色のベクトル
【数17】 を正規化したベクトルを
【数18】 とし、
【数19】
【数20】 との内積を前記内積演算手段によってcosβとして求
めて閾値として閾値設定手段に記憶させ、色判別手段に
おいて、cosβ≦cosθ≦1のときは、撮像手段に
よって撮像された色は基準となる色と近似若しくは同一
であると判断され、cosβ>cosθのときは、撮像
手段によって撮像された色は基準となる色と相違すると
判断されること、閾値は、1に近い値であること、を付
加的要件とするものである。
【0011】また本発明は、テープを介してフレームに
配設された半導体ウェーハを撮像し、該半導体ウェーハ
の形状を認識するシステムであって、本発明に係る色判
別システムが含まれており、テープの色を基準の色とし
て基準ベクトル設定手段に記憶させ、撮像手段によって
撮像された色がベクトル認識手段によって三次元ベクト
ルとして認識され、その認識された三次元ベクトルとテ
ープの色のベクトルとの内積が内積演算手段によって算
出され、該内積と閾値設定手段に予め記憶されている内
積とが色判別手段によって比較され、内積が閾値より小
さいと判断された場合には、撮像された領域が半導体ウ
ェーハであるとして認識される形状認識システムを提供
するものである。
【0012】そして、この形状認識システムは、半導体
ウェーハをダイシングするダイシング装置に組み込ま
れ、少なくともダイシング前の半導体ウェーハの形状を
認識することを付加的要件とするものである。
【0013】本発明に係る色判別システムによれば、基
準となる色と判別の対象となる色とを共に三次元のベク
トルとして認識し、両ベクトルの内積を求め、その内積
と一定の閾値との大小関係に基づいて、判別の対象とな
る色と基準となる色とが一致するか否かを判別するた
め、各画素をR、G、Bの色の三要素ごとにそれぞれ判
別する場合に比べて処理スピードが格段に速くなる。ま
た、ベクトルを正規化してから内積を求めるため、照明
等の環境によって撮像された領域に明暗があったとして
も、内積には影響を及ぼさない。
【0014】また、本発明に係る形状認識システムによ
れば、当該形状認識システムがダイシング装置に組み込
まれてダイシング装置で形状認識が行われる場合、ダイ
シング装置には組み込まれずに別の装置で形状認識が行
われる場合の何れにおいても、色判別結果に基づいてダ
イシング前の半導体ウェーハの形状をカラーで高速に認
識することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態とし
て、図1に示す色判別システム10について説明する。
色判別システム10は、色判別の対象物を撮像するカラ
ーCCDカメラからなる撮像手段11と、該撮像手段1
1によって撮像して得た画像を構成する各画素の色をR
(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各要素を
次元軸とするベクトルとして認識するベクトル認識手段
12と、ベクトル認識手段12により認識したベクトル
を正規化する正規化手段13と、色判別の基準となる色
(基準色)のベクトルを設定して記憶する基準ベクトル
設定手段14と、ベクトル認識手段12において認識さ
れたベクトルと基準ベクトル設定手段14に記憶したベ
クトルとの内積を計算する内積演算手段15と、基準色
のベクトルと、当該ベクトルと同一または近似の関係に
あるとみなすことができるベクトルとの内積を閾値とし
て記憶する閾値設定手段16と、内積演算手段15によ
る演算結果及び閾値設定手段16に記憶された閾値に基
づいて撮像した色と基準色とが同一または近似の関係に
あるか否かを判別する色判別手段17とから構成されて
いる。
【0016】撮像手段11は、例えば256×256の
画素を有するカラーCCDカメラからなり、撮像して得
たカラー画像は、ベクトル認識手段12において、画素
単位に、R、G、Bの各要素を次元軸とする三次元のベ
クトルとして認識される。そして、R、G、Bを次元軸
とする三次元のベクトルは、正規化手段13によって正
規化される。
【0017】基準ベクトル設定手段14は、色判別を行
うに当たって基準となる基準色を正規化された三次元の
ベクトルでメモリ等に記憶するものである。
【0018】内積演算手段15は、判別の対象となる撮
像手段11によって撮像された色(比較対象色)を表す
ベクトルを正規化して求められたベクトルと、基準ベク
トル設定手段14に予め記憶された基準色を表すベクト
ルとの内積をCPUにおいて計算し、計算結果を色判別
手段17に通知する。
【0019】閾値設定手段16は、基準ベクトル設定手
段14に記憶したベクトルと、そのベクトルと同一また
は近似の関係にあると見なすことができる色のベクトル
との内積を内積演算手段15によって求めて閾値として
メモリ等に記憶するものであり、この閾値は、色判別手
段17による色判別が行われる前に予め記憶される。
【0020】そして、色判別手段17においては、内積
演算手段15において求めた内積と閾値設定手段16に
おいて記憶した閾値との比較がCPUによって行われ、
閾値以内であれば、撮像手段11によって撮像された色
は、基準となる色と同一若しくは近似するとみなされ
る。
【0021】このように構成される色判別システム10
を用いて物体の色を判別する手順を図2のフローチャー
トに基づいて説明する。まず、撮像手段11によって、
色判別の基準となる基準色の物体が撮像され、その色が
三次元のベクトルとしてベクトル認識手段12によって
認識される。この三次元のベクトルは、以下の式により
表すことができる。
【0022】
【数21】
【0023】なお、便宜上、以降においてはベクトル記
号を次のように記して説明を進める。
【0024】
【数22】
【0025】そして次に、Vect(r)は、正規化手段1
3によって正規化され、Vect(r’)として基準ベクト
ル設定手段14に記憶される(ステップS2)。なお、
正規化とは、ベクトルの長さを1にすることをいい、Ve
ct(r)の正規化は以下の式によって行われる。
【0026】
【数23】
【0027】次に、内積演算手段15によって、正規化
されたVect(r’)と、当該Vect(r’)と同一または
近似の関係にあるとみなすことができる色のVect(s)
を正規化したVect(s’)との内積が求められ、これが
色判別を行う際の閾値として閾値設定手段16に記憶さ
れる(ステップS3)。内積及び閾値の求め方について
は後述する。
【0028】以上のようにして、基準ベクトル設定手段
14にVect(r’)を、閾値設定手段16に閾値をそれ
ぞれ記憶させた後は、実際の色判別を画素単位に行って
いく。まず、色判別の対象となる物体を撮像し、ベクト
ル認識手段12においてその物体の色を画素単位に三次
元のVect(c)として認識して(ステップS4)、正規
化手段13において正規化してVect(c’)を求める
(ステップS5)。
【0029】Vect(c’)が求まると、このVect
(c’)と、基準ベクトル設定手段14に記憶させたVe
ct(r’)との内積を、内積演算手段15によって求め
る(ステップS6)。そして、色判別手段17におい
て、求めた内積と閾値設定手段16に記憶させた閾値と
を比較し、両者が同一若しくは近似の関係にあるか否か
を判断する。
【0030】ここでVect(r’)とVect(c’)との内
積を{Vect(r’)・Vect(c’)}とすると、内積
{Vect(r’)・Vect(c’)}は以下の式により求め
られる。 {Vect(r’)・Vect(c’)}=r’Rc’R+r’G
c’G+r’Bc’B
【0031】また、Vect(r’)の大きさを|Vect
(r’)|、Vect(c’)の大きさを|Vect(c’)
|、Vect(r’)とVect(c’)のなす角をθとする
と、内積{Vect(r’)・Vect(c’)}は、次のよう
に表すこともできる。 {Vect(r’)・Vect(c’)}=|Vect(r’)|・|Vect(c’)| ・cosθ・・・(1)
【0032】この式(1)を変形すると、次の式にな
る。 cosθ={Vect(r’)・Vect(c’)}/|Vect
(r’)|・|Vect(c’)|
【0033】ここで、Vect(r’)、Vect(c’)は、
共に正規化手段13によって既に正規化されており、|
Vect(r’)|=|Vect(c’)|=1であるため、以
下の式が成り立つ。 cosθ={Vect(r’)・Vect(c’)}=r’
Rc’R+r’Gc’G +r’Bc’B
【0034】つまり、正規化されたVect(r’)とVect
(c’)との内積は、cosθになる。なお、本実施の
形態では、内積の計算前にベクトルを正規化している
が、内積を求める際に正規化するようにしてもよい。
【0035】撮像された色と基準となる色とが同一の場
合は、両ベクトルが完全に一致した状態であり、このと
きはθ=0となって、cosθ=1となる。換言すれ
ば、Vect(r’)とVect(c’)との内積が1になると
きは、撮像された色と基準となる色とが同一であるとい
える。但し、実際にはVect(r’)とVect(c’)とが
完全に一致することは考えにくいため、cosθが1に
近い値であれば、即ち、両色が同一若しくは近似の関係
にある場合には両色は一致しているものとみなすことが
できる。Vect(r’)とVect(c’)とが同一若しくは
近似の関係にあるとみなすことができるか否かのcos
θの境界値をcosβとして閾値にしている。
【0036】閾値は、ステップS2において、Vect
(r)と同一若しくは近似とみなすことができる色のVe
ct(s)を正規化したVect(s’)と、Vect(r’)と
の内積Vect(r’)・Vect(s’)として求められ、Ve
ct(r’)とVect(s’)とのなす角をβとすれば、求
めた内積Vect(r’)・Vect(s’)は、cosβとな
る。ここで、図3のようにVect(r’)を表した場合、
閾値cosβは、Vect(r’)を中心とし、座標原点を
頂点としてベクトル方向に徐々に径を大きくする円錐1
8で表すことができる。従って、比較対象色を表すVect
(c’)が円錐18の内部に入っていれば、比較対照色
と基準色とが同一若しくは近似していると判断できる。
【0037】計算上は、Vect(r’)とVect(c’)と
の内積cosθと、閾値設定手段16に記憶された閾値
cosβとが(cosβ≦cosθ≦1)の関係を満た
していれば、撮像した色と基準となる色とは同一若しく
は近似していると判断することができる。即ち、閾値に
は、1以下で1に近い値を設定することになる。
【0038】ここで、閾値を1以下としたのは、ある角
度の余弦(cos)が1より大きな値をとることはあり
得ず、正規化されたベクトル同士の内積も1より大きな
値となることはありえないからである。従って、実際の
判断においては、(cosθ≧cosβ)のときは判別
対象色と基準色とが同一若しくは近似の関係にあると判
断し、(cosθ<cosβ)のときは両色が同一でも
近似でもないと判断することができる(ステップS
7)。ここで、閾値を1により近い値とすれば、より厳
密な判別が可能となる。
【0039】以上のような処理を全ての画素について行
うことにより画像を構成する全ての画素について色判別
が行われる(ステップS8)。
【0040】次に、上記説明した色判別システム10の
適用例として、色判別結果に基づいて半導体ウェーハの
形状を認識する形状認識システムを搭載したダイシング
装置について図4〜図6を参照して説明する。
【0041】ダイシング装置によってダイシングされる
半導体ウェーハが、図4のように割れていて形状がいび
つな半導体ウェーハWであっても、通常の半導体ウェー
ハと同様に保持テープTを介してフレームFに保持され
る。この半導体ウェーハWを図5に示すダイシング装置
20によってダイシングする場合には、半導体ウェーハ
Wは、カセット21に収納される。そして、搬出入手段
22がカセット21から半導体ウェーハWを取り出し、
搬送手段23によって半導体ウェーハWはチャックテー
ブル24に搬送されて、保持される。
【0042】次に、チャックテーブル24に保持された
半導体ウェーハWは、チャックテーブル24のX軸方向
の移動によって、まず、図6(A)のように形状認識シ
ステム25の直下に位置付けられ、ここで半導体ウェー
ハWの形状が認識される。
【0043】形状認識システム25には、前記説明した
図1に示した構成の色判別システム10を備えており、
ここでの色判別結果に基づいて半導体ウェーハWの形
状、位置が認識される。具体的には、予め半導体ウェー
ハWを保持していない保持テープTのみが撮像手段11
によってまず撮像され、保持テープTの色を基準色とし
てこの色のベクトルをVect(r)とし、正規化手段13
において正規化されたVect(r’)を基準ベクトル設定
手段14に記憶させる。
【0044】また、基準ベクトル設定手段14に記憶さ
せたVect(r’)と、保持テープTの色と同一若しくは
近似とみなすことができる色のVect(s)を正規化した
Vect(s’)との内積を内積演算手段15によって求
め、これを閾値として閾値設定手段16に設定する。
【0045】次に、保持テープTによって保持されて半
導体ウェーハWと一体となったフレームF全体を図6
(A)のように形状認識システム25の直下に位置付
け、撮像手段11によって撮像して、半導体ウェーハW
の形状認識を行う。形状認識を行う際は、まず、撮像し
て取得した画像を構成する画素の色が画素単位にベクト
ル認識手段12によって比較対象色を表すVect(c)と
して認識され、更に正規化手段13によって正規化され
てVect(c’)として認識されて基準ベクトル設定手段
14に記憶される。
【0046】そして、内積演算手段15によって基準ベ
クトル設定手段14に記憶されたVect(r’)とVect
(c’)との内積{Vect(r’)とVect(c’)}が演
算されて、色判別手段17によって、求められた内積
{Vect(r’)とVect(c’)}(=cosθ)と閾値
設定手段16に記憶されている閾値cosβとが比較さ
れる。
【0047】求められた内積の方が閾値よりも小さい場
合、即ちcosθ<cosβの関係にあるときは、その
画素は保持テープTの色ではなく、半導体ウェーハWの
色であると判断できる。一方、求められた内積が閾値よ
り大きい場合、即ち(cosθ≧cosβ)の関係にあ
るときは、撮像した色は、基準となる色である保持テー
プTの色と同一若しくは近似とみなすことができる。
【0048】上記の処理を全ての画素について繰り返し
行い、半導体ウェーハWの色であると判断された全ての
画素をXーY座標で把握し、こうして把握された画素の
集まりの輪郭が、半導体ウェーハWの形状として認識さ
れる。
【0049】このようにして半導体ウェーハWの形状が
認識されると、チャックテーブル24が更にX軸方向に
移動して図6(B)のようにアライメント手段27の直
下に位置付けられ、認識された形状の範囲内でアライメ
ント手段27によってパターンマッチング等の処理を介
して切削すべきストリートが検出される。そして、図6
(C)のように更にチャックテーブル24がX軸方向に
移動し、切削手段26によってストリートが形状認識に
よって得られた最適なストロークで無駄なく切削され
る。
【0050】なお、本実施の形態では、色判別システム
を半導体ウェーハの形状認識に適用する場合を例に挙げ
て説明したが、これに限定されるものではなく、本発明
に係る色判別システムは、他の分野にも適用することが
できる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る色判
別システムによれば、基準となる色と判別の対象となる
色とを共に三次元のベクトルとして認識し、両ベクトル
の内積を求め、その内積と一定の閾値との大小関係に基
づいて、判別の対象となる色と基準となる色とが一致す
るか否かを判別するため、各画素をR、G、Bの色の三
要素ごとにそれぞれ判別する場合に比べて処理スピード
が格段に速くなり、また、ベクトルを正規化してから内
積を求めるため、照明等の環境によって撮像された領域
に明暗があったとしても、内積には影響を及ぼさず、白
黒のコントラストに基づいて判断する場合に生じた乱反
射による誤認識が生じなくなると共に、高速かつ確実な
カラーの色判別を行うことができる。
【0052】また、本発明に係る形状認識システムによ
れば、当該形状認識システムがダイシング装置に組み込
まれてダイシング装置で形状認識が行われる場合、ダイ
シング装置には組み込まれずに別の装置で形状認識が行
われる場合の何れにおいても、色判別結果に基づいてダ
イシング前の半導体ウェーハの形状をカラーで高速かつ
確実に認識することができるため、ダイシングの生産性
を低下させることがない。また、欠損した半導体ウェー
ハであっても、認識した形状に基づいてアライメント領
域、ダイシング領域を特定でき、更には適正なストロー
クで無駄なくダイシングを遂行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る色判別システムの構成の一例を示
す機能ブロック図である。
【図2】同色判別システムにおける色判別の手順を示す
フローチャートである。
【図3】色判別の基準となる基準色を正規化された三次
元のベクトルで表し、このベクトルを中心として基準色
と同一若しくは近似とみなすことができる色の範囲を円
錐により示した説明図である。
【図4】欠損した半導体ウェーハが保持テープを介して
フレームに保持された様子を表す説明図である。
【図5】本発明に係る形状認識システムを搭載したダイ
シング装置の外観を示す斜視図である。
【図6】同ダイシング装置において、半導体ウェーハの
形状認識、アライメント、切削が行われる様子を工程順
に示した説明図である。
【図7】欠損した半導体ウェーハが保持テープを介して
フレームに保持された様子を表す説明図である。
【符号の説明】
10……色判別システム 11……撮像手段 12……
ベクトル認識手段 13……正規化手段 14……基準ベクトル設定手段
15……内積演算手段 16……閾値設定手段 17……色判別手段 18……
円錐 20……ダイシング装置 21……カセット 22……
搬出入手段 23……搬送手段 24……チャックテーブル 25…
…形状認識システム 26……切削手段 27……アライメント手段 W……半導体ウェーハ T……保持テープ F……フレ
ーム S……ストリート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準となる色に対して他の色が近似するか
    否かを画像処理によって判別する色判別システムであっ
    て、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の色
    の三要素を含む画素を有する撮像手段と、前記R、G、
    Bを三次元の各次元軸とし、該撮像手段によって撮像さ
    れた色を三次元ベクトルとして認識するベクトル認識手
    段と、認識したベクトルを正規化する正規化手段と、色
    判別の基準となる色のベクトルを記憶する基準ベクトル
    設定手段と、該基準ベクトル設定手段に記憶されている
    ベクトルと前記撮像手段によって撮像され前記ベクトル
    認識手段によって認識されたベクトルとの内積を演算す
    る内積演算手段と、前記基準となる色のベクトルと、該
    ベクトルと近似若しくは同一とみなすことができるベク
    トルとの内積の値を閾値として記憶する閾値設定手段
    と、該閾値設定手段に記憶されている閾値と前記内積演
    算手段によって求められた内積とを比較し、該内積と前
    記閾値との大小関係を判別する判別手段とから構成され
    る色判別システム。
  2. 【請求項2】基準となる色のベクトルを 【数1】 とし、該ベクトルを正規化手段によって正規化したベク
    トルを 【数2】 として基準ベクトル設定手段に記憶させ、撮像手段によ
    って撮像された色のベクトルを 【数3】 とし、該ベクトルを正規化手段によって正規化したベク
    トルを 【数4】 とし、正規化された両ベクトルの内積を内積演算手段に
    よって 【数5】 として求め、基準となる色のベクトル 【数6】 と近似若しくは同一とみなすことができる色のベクトル 【数7】 を正規化したベクトルを 【数8】 とし、 【数9】 と 【数10】 との内積を前記内積演算手段によってcosβとして求
    めて閾値として閾値設定手段に記憶させ、色判別手段に
    おいて、cosβ≦cosθ≦1のときは、撮像手段に
    よって撮像された色は基準となる色と近似若しくは同一
    であると判断され、cosβ>cosθのときは、撮像
    手段によって撮像された色は基準となる色と相違すると
    判断される請求項1に記載の色判別システム。
  3. 【請求項3】閾値は、1に近い値である請求項1または
    2に記載の色判別システム。
  4. 【請求項4】テープを介してフレームに配設された半導
    体ウェーハを撮像し、該半導体ウェーハの形状を認識す
    るシステムであって、請求項1、2または3に記載の色
    判別システムが含まれており、テープの色を基準の色と
    して基準ベクトル設定手段に記憶させ、撮像手段によっ
    て撮像された色がベクトル認識手段によって三次元ベク
    トルとして認識され、その認識された三次元ベクトルと
    前記テープの色のベクトルとの内積が内積演算手段によ
    って算出され、該内積と閾値設定手段に予め記憶されて
    いる内積とが色判別手段によって比較され、該内積が前
    記閾値より小さいと判断された場合には、撮像された領
    域が半導体ウェーハであるとして認識される形状認識シ
    ステム。
  5. 【請求項5】半導体ウェーハをダイシングするダイシン
    グ装置に組み込まれ、少なくともダイシング前の半導体
    ウェーハの形状を認識する請求項4に記載の形状認識シ
    ステム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017502286A (ja) * 2013-12-31 2017-01-19 ベンタナ メディカル システムズ, インコーポレイテッド ピクセルグループ化を使用して微視的画像をスペクトル純化するためのシステムおよび方法
JP2019520557A (ja) * 2016-05-27 2019-07-18 ザ ガバメント オブ ザ ユナイテッド ステイツ オブ アメリカ,アズ リプレゼンテッド バイ ザ セクレタリー オブ ザ ネイビー センシング用途での反射率に基づくカラー変化の分析
WO2021145117A1 (ja) * 2020-01-14 2021-07-22 株式会社ブイ・テクノロジー 表面分析方法、表面分析装置

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