JPH11118550A - 超音波振動子およびこれを用いた超音波流量計 - Google Patents
超音波振動子およびこれを用いた超音波流量計Info
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- JPH11118550A JPH11118550A JP9281708A JP28170897A JPH11118550A JP H11118550 A JPH11118550 A JP H11118550A JP 9281708 A JP9281708 A JP 9281708A JP 28170897 A JP28170897 A JP 28170897A JP H11118550 A JPH11118550 A JP H11118550A
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Abstract
波振動子を用い、超音波流量計の計測精度を向上する。 【解決手段】 ケース7に折り曲げ部11を設け剛性を
高めることにより、振動しにくくしている。これによっ
て残響の短い超音波パルスが送受信可能な超音波振動子
6を得ることができ、またこの超音波振動子6を用いる
ことにより、超音波流量計の計測精度を向上することが
できる。
Description
や液体の流量や流速の計測を行う超音波流量計に関する
ものである。
波振動子を図18、図19に示す。例えば特開平4−3
09817号公報が知られており、図18に示すように
圧電セラミック1を金属振動板2にロー付けし、この金
属振動板2を金属ハウジング3に溶接していた。また特
表平6−500389号公報が知られており、エポキシ
樹脂と微小ガラス球からなる壷形整合層5が圧電セラミ
ック4を内包するケースとして共用されていた。
来の構成では金属ハウジングに防振対策がなされていな
いため、圧電セラミックの振動が金属振動板を通じて金
属ハウジングに伝わる。金属ケースでは振動が減衰され
にくいため、金属ハウジングの振動が再び圧電セラミッ
クに戻る。このため圧電セラミックの振動がなかなかお
さまらず、残響の長い超音波パルスになる。この残響が
ノイズ要因の一つとなるため、S/Nが劣化し流量や流
速の計測精度が低下するという課題を有していた。また
エポキシ樹脂と微小ガラス球からなる材料をケースとし
て利用すると、ケースは振動しにくくなり残響は短くな
る。しかしこのような材料は一般的に微多孔性を有すた
めケースの中に被測定流体が浸入し、被測定流体の成分
によっては圧電体の電極等を腐食させ特性を劣化させる
という課題を有していた。
響の短い超音波パルスの送受波が可能で、信頼性の高い
超音波振動子を実現し、超音波流量計の計測精度を向上
させることを目的とする。
するために、超音波振動子を構成する圧電体は被測定流
体から遮断する金属製ケースで内包し、この金属製ケー
スに折り曲げ部を設けることにより剛性を高め、振動の
伝搬を低減させたものである。
ケースに伝わり難くすることができ、残響の短い超音波
パルスの送受信が可能な超音波振動子を得ることができ
る。この結果残響によるノイズの発生を低減でき、S/
Nが改善されて被測定流体の流量、流速の計測精度が向
上できる。また被測定流体が圧電体に接触することを防
止できるので、超音波振動子の信頼性も向上できる。
子は、天部と側壁部を有す有天筒状のケースと、前記天
部の内壁面に固定された圧電体と、前記天部の外壁面に
設けられた音響整合層と、前記側壁部の外壁に設けた支
持部とを備え、前記ケースが防振構造を有し圧電体の振
動が前記ケースへ伝搬することを防止しており、残響の
短い超音波パルスの送受信が可能な超音波振動子を得る
ことができる。
1の形態の超音波振動子において、側壁部の剛性が増大
する形状としたため、圧電体の振動が側壁部へ伝搬する
ことが防止され、残響の短い超音波パルスの送受信が可
能な超音波振動子を得ることができる。
2の形態の超音波振動子において、側壁部に天部と同心
状の折り曲げ部を設けたため、側壁部の剛性が増大し圧
電体の振動が側壁部へ伝搬することが防止され、残響の
短い超音波パルスの送受信が可能な超音波振動子を得る
ことができる。
2の形態の超音波振動子において、側壁部の軸方向に複
数の凸部または凹部を備えたため、側壁部の剛性が増大
し圧電体の振動が側壁部へ伝搬することが防止され、残
響の短い超音波パルスの送受信が可能な超音波振動子を
得ることができる。
2の形態の超音波振動子において、側壁部を多角形の筒
状としたため、側壁部の剛性が増大し圧電体の振動が側
壁部へ伝搬することが防止され、残響の短い超音波パル
スの送受信が可能な超音波振動子を得ることができる。
1の形態の超音波振動子において、天部の外周部に凸部
または凹部を備えたため、天部の外周部の剛性が増大し
圧電体の振動が側壁部へ伝搬することが防止され、残響
の短い超音波パルスの送受信が可能な超音波振動子を得
ることができる。
1の形態の超音波振動子において、天部の外周部に薄肉
部を備えたため、天部のうち圧電体を固定した部分が振
動しやすくなるため圧電体の振動が側壁部へ伝搬するこ
とが防止され、残響の短い超音波パルスの送受信が可能
な超音波振動子を得ることができる。
測定流体が流れる流量測定部と、この流量測定部に設け
られ超音波を送受信する第1ないし第7のいずれかの形
態の1対の超音波振動子と、前記超音波振動子間の伝搬
時間を計測する計測回路と、前記計測回路からの信号に
基づいて流量を算出する流量演算手段とを備えたため、
残響によるノイズの影響を低減できるためS/Nが改善
でき、被測定流体の流量、流速の計測精度が高い超音波
流量計を得ることができる。
8の形態の超音波流量計において、支持部に固定される
端子板にシール部を有す超音波振動子を備えたため、被
測定流体が流量測定部から外部に漏れることが防止で
き、信頼性の高い超音波流量計を得ることができる。
説明する。なお図面中で同一符号を付しているものは同
一なものであり、詳細な説明は省略する。
音波振動子の外観図である。図2は図1の超音波振動子
の断面図である。図3は図1の超音波振動子に用いる圧
電体の外観図である。図1において、6は超音波振動
子、7はケース、8はケース7の天部、9は天部8の外
壁面に固定された音響整合層、10はケース7の側壁
部、11は側壁部10に固定された折り曲げ部、12は
ケース7を固定するための支持部である。図2におい
て、13は天部8の内壁面に配置された圧電体、14は
支持部12に固定された端子板、15a、15bは端子
板14に設けられた端子、16は端子15aと端子15
bを絶縁するための絶縁部、17は圧電体13と端子1
5aを電気的に接続するためのリード線である。図3に
おいて、18は圧電体13の電極、19は圧電体13に
設けられた溝である。
方法の一例について図1、図2、図3を用いて説明す
る。超音波振動子6はLPガスや天然ガス中で使用する
ことを想定して、ケース7にはステンレス、音響整合層
9にはエポキシ樹脂と中空ガラス球の混合体からなる材
料を選択する。ケース7の加工方法には量産性を考え、
切削加工でなく絞り加工のような成型加工を選択する。
またステンレスの厚みは、ケース7の成型加工の容易
さ、構造的強度、超音波振動子6の感度への影響から
0.1から0.5mm程度、波長の10分の1以下程度の
厚みを選択する。次に圧電体13はステンレスからなる
天部8に接着固定されるため、広がり方向の振動が阻害
される。超音波振動子6の高感度化を図るためには広が
り振動よりも厚み縦振動を主モードを利用するほうが有
利である。しかし圧電体13は形状により振動の主モー
ドが決定されてしまい、圧電体13の形状と使用周波数
に対しする許容範囲が狭い。そこで図3に示したように
直方体の圧電体13に溝19を2本設けた構造を選択し
た。溝19を設けたことにより、横20、縦21が8m
m、厚み22が4mmの直方体の圧電体13は約400KHz
において厚み振動が主モードとすることが可能となる。
ただし溝19の本数、深さ、方向は圧電体13の形状、
不要モードの影響、取り扱いの容易性から判断する。
13mm程度の円板状の天部8を有す有天円筒状のケース
7を成型加工する。このとき側壁部10には天部8と同
心円状の折り曲げ部11を1個同時に成型加工する。次
に天部8の外壁面に直径12.5mmの円板状の音響整合
層9、内壁面には圧電体13をエポキシ系接着剤を用い
て接着固定する。このとき溝19により分割された電極
18と天部8を10μm以下の薄い接着層を介して接着
固定することにより、分割された電極18と天部8の電
気的導通も取ることができる。リード線17は図示され
ていない圧電体13の電極と端子aにそれぞれハンダ付
けする。最後に直径16mm程度、厚み0.8mm程度のス
テンレス板からなる端子板14を支持部12に電気溶接
により固定し、封止と電気的導通を同時に行う。圧電体
13はケース7をグランドとして共用し、さらにケース
7および端子板14で覆われるためノイズの影響を低減
できる。また封止するとき、ケース7内部に乾燥した窒
素や不活性ガスで置換すると、圧電体13の電極、圧電
体13とケース7の接着層等の長期間使用による劣化の
防止も可能となる。
いた超音波流量計の作製方法について図4、図5を用い
て説明する。流量測定部23を構成する材料はLPガス
や天然ガスの流量計測する家庭用ガスメータを想定しア
ルミニウム合金ダイカストとした。側壁部24、25の
端面に例えばコルク材からなるシール材35を介して上
板部36をネジどめして、流路断面37が矩形の流量測
定部23を構成する。また超音波振動子27、28は送
受波面が相対するよう側壁部24、25に斜めに設けら
れた振動子取付穴29、30に例えばOリングからなる
シール材31、32を介して固定する。
用いた超音波流量計についてその動作を説明する。超音
波振動子27と超音波振動子28の中心を結ぶ距離をL
とし、この直線と流れの方向である流路26の長手方向
となす角をθとする。またLPガスの無風状態での音速
をC、流路26内でのLPガスの流速をVとする。流量
測定部23の上流側に配置された超音波振動子27から
送信された超音波は流路26を斜めに横断し、下流側に
配置された超音波振動子28で受信する。
動子を切り替え、超音波振動子28から超音波を送信
し、超音波振動子27で受信する。このときの伝搬時間
t2は、
の音速Cを消去すると、
測回路33にてt1とt2を測定すれば流速Vが求めら
れる。この流速Vから流量Qは、断面37の面積をS、
補正係数をKとすれば、流量演算回路34で、 Q=KSV を演算し、流量を求めることができる。
に計測することが高精度な流量計測にとって重要とな
る。そこで、ケース7の振動の計測への影響について考
える。送信側では、駆動信号により生じた圧電体13の
振動が音響整合層9を介してLPガスに超音波パルスと
して放射されるだけなく、ケース7も振動させる。また
受信側では、受信した超音波パルスは圧電体13で電気
信号に変換されるのと同時にケース7も振動させる。こ
こでケース7が振動してしまうと、ケース7では振動を
ほとんど減衰できないため、圧電体13の長い残響とし
て送信側、受信側ともに観測されてしまう。送信側の残
響は計測回路33に対し電気的ノイズとなり、受信した
超音波パルスのS/Nを劣化させ測定精度を低下させる
要因となる。また受信側の残響は受信した超音波パルス
と合成されるため振幅、位相に影響を与え、時間t1、
t2の計測に誤差を与える要因となる。本実施例ではケ
ース7は折り曲げ部11により側壁部10の剛性が増加
されているため、側壁部10は振動しにくくなってい
る。このためケース7の振動を抑えることができ、超音
波振動子6の残響を低減することが可能となる。このた
め超音波流量計の計測精度を高めることができる。
圧電体13に2本の溝を設けることにより厚み縦振動を
主モードとして利用することが可能となる。また圧電体
13と天部8を10μm以下のエポキシ系接着剤で接着
固定することにより、接着強度と同時に導通もとること
ができる。また圧電体13の溝19により分割された電
極18を天部8に接着固定することにより、分割された
電極18の接続が容易となるうえ、分割された圧電体1
3が横方向へたわむような振動をすることを防止でき
る。圧電体13をステンレス製ケース7と端子板14で
シールドされているため、外部からのノイズの影響を低
減できる。
けるとしたが、2個以上の複数でも良く、また図6に示
すように側壁部10にビート38を設けた構造としても
良い。また天部8を円板状としたが、楕円径でも良い。
いて、図面を参照しながら説明する。
超音波振動子39の側面図である。8は天部、9は音響
整合層、10は側壁部、12は支持部、14は端子板、
15は端子で、以上は図1、図2の構成と同様なもので
ある。図1、図2の構成とことなるのは、側壁部10に
軸方向に8個の凸部を設けた点である。
方法の一例について図4、図5を用いて説明する。超音
波振動子39はLPガスや天然ガス中で使用することを
想定して、ケース7にはステンレス、音響整合層9には
エポキシ樹脂と中空ガラス球の混合体からなる材料を選
択する。また量産性を考えケース7の加工方法には、切
削加工でなく絞り加工のような成型加工を選択する。
13mm程度の円板状の天部8を有す有天円筒状のケース
7を成型加工する。このとき側壁部10には軸方向に凸
部40を8個成型し、上方から見ると側壁部10が花び
ら状に見える。次に天部8の外壁面に直径12.5mmの
円板状の音響整合層9をエポキシ系接着剤を用いて接着
固定する。これ以後の超音波振動子39の作製方法、超
音波流量計の作製方法、動作原理は実施例1と同様にな
るため省略する。
ス7は振動しにくくなるため、残響を抑えることができ
る。薄い金属板から作られたケース7の剛性を高めるた
めには、凸部や凹部を設ければ良く、成型加工も容易に
できる。本実施例では側壁部10の軸方向に8個の凸部
40を設けることにより剛性を高め超音波振動子39の
残響を低減することができる。
10に設けるとしたが、1個以上なら何個でも構わな
い。また図9に示すように側壁部10に凹部41を設け
王冠状にしても良いし、凸部と凹部を組み合わせても良
い。
いて、図面を参照しながら説明する。
る。7はケース、10は側壁部、12は支持部で、以上
は図1の構成と同様なものである。図1の構成とことな
るのは、天部43が四角形、音響整合層44が直方体、
折り曲げ部45が側壁部10の軸方向に設けたれた点で
ある。
方法の一例について図10を用いて説明する。超音波振
動子42はLPガスや天然ガス中で使用することを想定
して、ケース7にはステンレス、音響整合層44にはエ
ポキシ樹脂と中空ガラス球の混合体からなる材料を選択
する。また量産性を考えケース7の加工方法には、切削
加工でなく絞り加工のような成型加工を選択する。
が9mmの正方形の天部43を有す有天角筒状のケース7
を成型加工する。このとき側壁部10はほぼ四角柱とな
るよう側壁部10に折り曲げ部45を成型加工する。次
に天部43に1辺8mmの正方形の面を有す直方体の音響
整合層44をエポキシ系接着剤を用いて接着固定する。
これ以後の超音波振動子42の作製方法、超音波流量計
の作製方法、動作原理は実施例1と同様になるため省略
する。
ス7は振動しにくくなるため、残響を抑えることができ
る。ここで薄い金属板から作られたケース7の剛性を高
めるためには、側壁部を多角形の柱状にすれば良く、側
壁部10を多角形に成型加工することは容易である。本
実施例では側壁部10を四角柱とすることにより剛性を
高められ超音波振動子42の残響を低減することができ
る。
部10は四角柱としたが、四角形以外の多角形でも構わ
ない。また支持部12を円板形状としたが、天板8と同
様に正方形でも、それ以外の多角形でも良い。
いて、図面を参照しながら説明する。
2は超音波振動子46の上面図である。7はケース、8
は天部、9は音響整合層、10は側壁部、12は支持
部、13は圧電体、14は端子板、15a、15bは端
子、16は端子15aと端子15bを絶縁するための絶
縁部、17は圧電体13と端子15aを電気的に接続す
るためのリード線で、以上は図1の構成と同様なもので
ある。図1の構成とことなるのは、天部8の外周部49
の4ケ所に凸部47a〜47d、凸部47と音響整合層
9の間に空隙部48を設けた点である。
作成方法の一例について図11、図12を用いて説明す
る。超音波振動子46はLPガスや天然ガス中で使用す
ることを想定して、ケース7にはステンレス、音響整合
層9にはエポキシ樹脂と中空ガラス球の混合体からなる
材料を選択する。また量産性を考えケース7の加工方法
には、切削加工でなく絞り加工のような成型加工を選択
する。まず厚み0.2mmのステンレス板から直径15mm
程度の円板状の天部8を有す有天円筒状のケース7を成
型加工する。このとき天部8の外周部49に高さが音響
整合層9の厚みより薄い、0.8mm程度の凸部47a〜
47dを同心円状に構成する。次に天部8の外壁面で凸
部47a〜47dの内側に直径12.5mmの円板状の音
響整合層9をエポキシ系接着剤を用いて接着固定する。
このとき音響整合層9と凸部47a〜47dの間に、空
隙部48が形成される。これ以後の超音波振動子46の
作製方法、超音波流量計の作製方法、動作原理は実施例
1と同様になるため省略する。
振動は側壁部10に伝わりにくくなりケース7は振動し
にくくなる。このため超音波振動子46の残響を抑える
ことができる。ここで薄い金属板から作られたケース7
の剛性を高めるためには、外周部49に凸部あるいは凹
部を設ければよく、外周部49に凸部あるいは凸部を成
型加工することは容易である。本実施例では外周部49
に4ケ所凸部47a〜47dを設けることによりケース
7の剛性を高められ超音波振動子39の残響を低減する
ことができる。
4ケ所設けるとしたが、1ケ所以上ならいくつでも構わ
ないし、図13に示したように凸部50を円環状に設け
ても良い。また外周部49に凸部を設けるとしたが、図
14に示すように複数の凹部51あるいは円環状の凹部
51を設けても良い。また音響整合層9と凸部47の間
に空隙部48を設けるとしたが、音響整合層9の接着強
度を増加させるために空隙部48にエポキシ系接着剤を
充填しても構わないし、音響整合層9の振動の減衰をは
やめるためシリコンゴムなどの弾性体を充填しても構わ
ない。
いて、図面を参照しながら説明する。
る。7はケース、8は天部、9は音響整合層、10は側
壁部、12は支持部、13は圧電体、14は端子板、1
5a、15bは端子、16は端子15aと端子15bを
絶縁するための絶縁部、17は圧電体13と端子15a
を電気的に接続するためのリード線で、以上は図1の構
成と同様なものである。図1の構成とことなるのは、天
部8の外周部53に肉薄部54を設けた点である。
作成方法の一例について図15を用いて説明する。超音
波振動子52はLPガスや天然ガス中で使用することを
想定して、ケース7にはステンレス、音響整合層9には
エポキシ樹脂と中空ガラス球の混合体からなる材料を選
択する。また量産性を考えケース7の加工方法には、切
削加工でなく絞り加工のような成型加工を選択する。
14mm程度の円板状の天部8を有す有天円筒状のケース
7を成型加工する。このとき天部8の内壁面と外壁面の
外周部53には、天部8と同心円状で厚みが0.1mm程
度となる肉薄部54を1本構成する。次に天部8の外壁
面で肉薄部54の内側に直径12.5mmの円板状の音響
整合層9をエポキシ系接着剤を用いて接着固定する。天
部8の内壁面には圧電体13をエポキシ系接着剤で接着
固定する。これ以後の超音波振動子46の作製方法、超
音波流量計の作製方法、動作原理は実施例1と同様にな
るため省略する。
7の剛性を高める以外に天部8を振動しやすくする方法
がある。天部8と側壁部10の振動的つながりを弱める
ことにより可能となる。そこで肉薄部54により、天部
8の肉薄部54の内側は振動しやすく、その外側には振
動が伝わりにくくする。このためケース7は振動しにく
くなり、超音波振動子52の残響を抑えられる。
壁面に肉薄部54を設けるとしたが、内壁面だけでも外
壁面だけでも良い。また同心円状の肉薄部54を1本設
けるとしたが、2本以上でも構わないし、円環状に連続
していなくても良い。
いて、図面を参照しながら説明する。
7は超音波流量計の流量測定部23の超音波振動子取付
部分の断面図である。7はケース、8は天部、9は音響
整合層、10は側壁部、11は折り曲げ部、12は支持
部、13は圧電体、15a、15bは端子、16は端子
15aと端子15bを絶縁するための絶縁部、17は圧
電体13と端子15aを電気的に接続するためのリード
線で、以上は図1の構成と同様なものである。図1の構
成と異なるのは、端子板56の直径が支持部12より大
きいことと、端子板56の外周にシール部57をを設け
た点である。以上のように構成さた超音波振動子55の
作成方法、超音波流量計の作製方法、動作原理は実施例
1と同様になるため省略する。
付ける方法を説明する。側壁部24に設けられた振動子
取付穴29に超音波振動子55を挿入する。超音波振動
子55の端子板56は厚みが1mm、直径が20mmとす
る。端子板56は支持部12の直径16mmに対し4mm大
きく構成されており、この部分にシール部57を設けて
ある。シール部57と側壁部24に設けられた流路シー
ル面58の間にOリングからなるシール材57を挟む。
次にドーナツ型の固定体と図示されていないネジにより
端子板56を背面から加圧しながら固定する。
56を電気溶接した際、支持部12の表面に凹凸ができ
ることがある。支持部12の表面に凹凸ができると、シ
ール材59を用いても振動子取付穴29からガスが漏れ
ることを防げないことも考えられる。本実施例では支持
部12より外形寸法の大きい端子板56を用いることに
より、端子板56の外周に電気溶接の影響を受けない表
面が滑らかなシール部57を持つことが可能となる。こ
のため超音波流量計のガス漏れに対する安全性が向上で
きる。
59の厚みは同一としたが、端子板56とシール部59
の厚みを等しくする必要はなく、例えば端子板56の厚
みよりシール部59の厚みを厚くしても良い。また端子
板56は円板状としたが、シール部59を折り曲げて構
成しても良い。また端子板56の直径を支持部12より
大きいとしたが、支持部12の直径を端子板56より大
きくし、支持部12にシール部を設けても良い。
電セラミック、周波数を400KHz、形状を縦8mm、横
8mm、厚み4mmの直方体、溝を2本設けるとしたが、上
記条件に限定されるわけでなく、材料、周波数、形状、
寸法、溝の本数を適宜変えて構成することができ、例え
ば薄い円板の厚み振動、円柱や角柱の厚み縦振動でも構
わない。また流量測定部23の材料をアルミニウム合金
ダイカストとしたが、上記条件に限定されるわけでな
く、被測定流体により材料を適宜変えて構成することが
できる。また流路断面37を矩形、超音波振動子27、
28、55を流路26に対し斜めに配置したが、上記条
件に限定されるわけでなく、流路形状、超音波振動子の
配置を適宜変えて構成することができ、流路形状は円筒
形でも構わないし、超音波振動子を流れに対して平行に
配置しても構わない。またシール材31、32、59を
Oリングとしたが、上記条件に限定されるわけでなく、
可燃性被測定流体をシールできるのであれば材料、形状
を適宜変えて構成することができる。
たが、それ以外の液化天然ガス、石油、灯油等の気体、
液体でも構わない。また超音波流量計として家庭用ガス
メータを想定したが、それ以外の超音波流量計あるいは
超音波流速計でも構わず、給湯器のガスの流量制御用流
速計、自動車の空気や燃料の流量計でも構わない。また
ケース7、端子板14、56をステンレスとしたが、上
記条件に限定されるわけでなく、材料は適宜変えて構成
することができる。また支持部12を側壁部の端面に設
けたが、それ以外の場所に設けても良い。また整合層
9、44はエポキシ樹脂と微小ガラス球からなるの材料
を1層のみ用いたが、被測定流体に適した形状の材料を
1層以上、あるいは被測定流体によっては設ける必要が
ない場合もある。また複数の実施例の構成を組み合わせ
て実施しても良い。また超音波振動子を超音波流量計に
用いるとしてが、距離センサ等の超音波センサとして用
いても良い。またケース7と端子板14で囲まれた空間
を乾燥した窒素や不活性ガスで置換するとしたが、真空
にしても良いし、空気でも良い。
超音波振動子及びこれを用いた流量計によれば次の効果
が得られる。
す有天筒状のケースと、前記天部の内壁面に固定された
圧電体と、前記天部の外壁面に設けられた音響整合層
と、前記側壁部の外壁に設けた支持部とを備え、前記ケ
ースが防振構造を有し圧電体の振動が前記ケースへ伝搬
することを防止したため、残響の短い超音波パルスの送
受信が可能となり、残響によるノイズの影響を低減した
高S/Nの計測ができる超音波振動子を得られる。
大する形状としたため、圧電体の振動が側壁部へ伝搬す
ることが防止され、残響の短い超音波パルスの送受信が
可能となり、残響によるノイズの影響を低減した高S/
Nの計測ができる超音波振動子を得られる。
心状の折り曲げ部を設けたため、側壁部の剛性が増大し
圧電体の振動が側壁部へ伝搬することが防止され、残響
の短い超音波パルスの送受信が可能となり、残響による
ノイズの影響を低減した高S/Nの計測ができる超音波
振動子を得られる。
複数の凸部または凹部を備えたため、側壁部の剛性が増
大し圧電体の振動が側壁部へ伝搬することが防止され、
残響の短い超音波パルスの送受信が可能となり、残響に
よるノイズの影響を低減した高S/Nの計測ができる超
音波振動子を得られる。
筒状としたため、側壁部の剛性が増大し圧電体の振動が
側壁部へ伝搬することを防止したため、残響の短い超音
波パルスの送受信が可能となり、残響によるノイズの影
響を低減した高S/Nの計測ができる超音波振動子を得
られる。
部または凹部を備えたため、天部の外周部の剛性が増大
し圧電体の振動が側壁部へ伝搬することを防止したた
め、残響の短い超音波パルスの送受信が可能となり、残
響によるノイズの影響を低減した高S/Nの計測ができ
る超音波振動子を得られる。
肉部を備えたため、天部のうち圧電体を固定した部分が
振動しやすくなり圧電体の振動が側壁部へ伝搬すること
が防止したため、残響の短い超音波パルスの送受信が可
能となり、残響によるノイズの影響を低減した高S/N
の計測ができる超音波振動子を得られる。
る流量測定部と、この流量測定部に設けられ超音波を送
受信する第1ないし第7のいずれかの1対の超音波振動
子と、前記超音波振動子間の伝搬時間を計測する計測回
路と、前記計測回路からの信号に基づいて流量を算出す
る流量演算手段とを備えたため、残響によるノイズの影
響を低減できS/Nが改善され、被測定流体の流量、流
速の計測精度が高い超音波流量計を得ることができる。
る端子板にシール部を有す超音波振動子を備えたため、
被測定流体が流量測定部から外部に漏れることが防止で
き、信頼性の高い超音波流量計を得ることができる。
面図を含む構成図
図
観図
面図
面図
面図
付部分の断面図
面図
Claims (9)
- 【請求項1】天部と側壁部を有する有天筒状のケース
と、前記天部の内壁面に固定された圧電体と、前記天部
の外壁面に設けられた音響整合層と、前記側壁部の外壁
に設けた支持部とを備え、前記ケースが防振構造を有し
圧電体の振動が前記ケースへ伝搬することを防止した超
音波振動子。 - 【請求項2】側壁部は剛性が増大する形状とした請求項
1記載の超音波振動子。 - 【請求項3】側壁部に天部と同心状の折り曲げ部を設け
た請求項2記載の超音波振動子。 - 【請求項4】側壁部の軸方向に複数の凸部または凹部を
備えた請求項2または3記載の超音波振動子。 - 【請求項5】側壁部を多角形の筒状とした請求項2また
は4項記載の超音波振動子。 - 【請求項6】天部の外周部に凸部または凹部を備えた請
求項1または5記載の超音波振動子。 - 【請求項7】天部の外周部に薄肉部を備えた請求項1な
いし6のいずれか1項記載の超音波振動子。 - 【請求項8】被測定流体が流れる流量測定部と、この流
量測定部に設けられ超音波を送受信する請求項1ないし
7のいずれか1項記載の1対の超音波振動子と、前記超
音波振動子間の伝搬時間を計測する計測回路と、前記計
測回路からの信号に基づいて流量を算出する流量演算手
段とを備えた超音波流量計。 - 【請求項9】支持部に固定される端子板にシール部を有
する超音波振動子を備えた請求項8記載の超音波流量
計。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP28170897A JP3562261B2 (ja) | 1997-10-15 | 1997-10-15 | 超音波振動子およびこれを用いた超音波流量計 |
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JP28170897A JP3562261B2 (ja) | 1997-10-15 | 1997-10-15 | 超音波振動子およびこれを用いた超音波流量計 |
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JP2003372496A Division JP2004045439A (ja) | 2003-10-31 | 2003-10-31 | 超音波振動子およびこれを用いた超音波流量計 |
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JPH11118550A true JPH11118550A (ja) | 1999-04-30 |
JP3562261B2 JP3562261B2 (ja) | 2004-09-08 |
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ID=17642883
Family Applications (1)
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JP28170897A Expired - Lifetime JP3562261B2 (ja) | 1997-10-15 | 1997-10-15 | 超音波振動子およびこれを用いた超音波流量計 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008298802A (ja) * | 2008-09-16 | 2008-12-11 | Panasonic Corp | 超音波振動子および超音波流量計 |
JP2008309803A (ja) * | 2008-09-16 | 2008-12-25 | Panasonic Corp | 超音波振動子および超音波流量計 |
JP2011043366A (ja) * | 2009-08-20 | 2011-03-03 | Panasonic Corp | 流体の流れ計測装置 |
CN103776497A (zh) * | 2014-01-26 | 2014-05-07 | 王翥 | 一种流量计用超声波传感器 |
JP2020205369A (ja) * | 2019-06-18 | 2020-12-24 | Tdk株式会社 | 圧電デバイス |
-
1997
- 1997-10-15 JP JP28170897A patent/JP3562261B2/ja not_active Expired - Lifetime
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