JPH11117719A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents
内燃機関の可変動弁装置Info
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- JPH11117719A JPH11117719A JP27872297A JP27872297A JPH11117719A JP H11117719 A JPH11117719 A JP H11117719A JP 27872297 A JP27872297 A JP 27872297A JP 27872297 A JP27872297 A JP 27872297A JP H11117719 A JPH11117719 A JP H11117719A
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Abstract
ると共に、駆動軸と第2フランジ部の固定強度が高くな
り、ガタ付きの発生が防止できる。 【解決手段】 駆動軸1の外周に相対回動自在に設けら
たカムシャフトの外周に吸気弁を開作動させるカムを一
体に有し、該カムシャフトに一体に設けられた第1フラ
ンジ部と駆動軸1にスリーブ12aを介して固定ピン2
0によって固定された第2フランジ部とを対向配置し
た。また、第1,第2フランジ部間に介装された制御機
構を介して駆動軸とカムシャフトとの角速度を変化させ
て、吸気弁の開閉時期を可変制御する。前記固定ピン2
0が圧入される固定用孔21を、その軸線Qが駆動軸の
軸心Xから偏倚した位置に配置形成した。
Description
態に応じて吸気弁や排気弁である機関弁の開閉時期を可
変制御する可変動弁装置に関する。
としては種々提供されており、その一つとして本出願人
が先に出願した特開平5−20217号公報に記載され
たものがある。
可変動弁装置は、多気筒機関のクランク軸からスプロケ
ットを介して回転力が伝達される駆動軸1と、該駆動軸
1の外周側に同軸上に相対回転自在に設けられたカムシ
ャフト2と、各気筒毎に分割された該カムシャフト2の
分割端部間に設けられた制御機構3とを備えている。前
記各カムシャフト2は、夫々外周に1気筒当たり2つの
吸気弁4,4をバルブリフター5,5を介してバルブス
プリングのばね力に抗して開作動させる2個のカム6,
6を一体に有していると共に、シリンダヘッド7上の一
対のカム軸受8,9によって回転自在に支持されてい
る。
端部に一体に設けられた円環状の第1フランジ部10
と、駆動軸1の所定外周位置に固定ピン11によりスリ
ーブ12aを介して固定されて、前記第1フランジ部1
0に対向する円環状の第2フランジ部12と、両フラン
ジ部10,12間に介装されて駆動軸1の軸心Xから略
径方向へ揺動自在に設けられた略円環状のディスクハウ
ジング14と、該ディスクハウジング14の内周に有す
る大径な支持孔内にプレーンベアリング13を介して回
転自在に保持された環状ディスク16とを備えている。
また、前記固定ピン11は、スリーブ12aと駆動軸1
の内部に直径方向に沿って貫通形成された固定用孔15
内に圧入して両者1,12aを連結固定するようになっ
ている。
は、直径方向の一端部がシリンダヘッド7の上端部に機
関前後方向に沿って延設された図外の支軸によって回転
自在に支持されていると共に、他端部が駆動機構により
揺動するようになっている。更に、第1,第2フランジ
部10,12の外周部には、互いに180°位置に細長
い係合溝17,18が半径方向に沿って形成されている
一方、環状ディスク16の両側面には、互いに反対方向
に突出して前記各係合溝17,18に係合するピン19
a,19bが突設されている。この各ピン19a,19
bと各係合溝17,18によって連係機構が構成されて
いる。
スクハウジング14が揺動せずに、環状ディスク16の
中心が駆動軸1の軸心Xに合致する一方、機関の低回転
時には、図外の駆動機構によりディスクハウジング14
が支軸を支点として揺動し、環状ディスク16を駆動軸
1の軸心Xに対して偏心動させて、駆動軸1とカムシャ
フト2との回転位相差を変化させて機関弁の開閉時期を
機関運転状態に応じて可変制御するようになっている。
可変動弁装置にあっては、駆動軸1とスリーブ12aに
連続的に穿設された固定用孔15が、図12に示すよう
に駆動軸1の直径方向、つまりその軸線Qが駆動軸1の
軸心Xを横切るように形成されており、したがって、固
定ピン11が駆動軸1とスリーブ12aの中心を串刺し
状態に圧入されることになる。
aは、駆動軸1の外周面に圧入によって挿通配置される
ようになっている。
側の孔部15aとスリーブ12a側の孔部15bとはそ
の対向する開口縁同士が合致しなければならないが、実
際上の孔開け加工は、駆動軸1側とスリーブ12a側で
は別々に行われるため、各孔部15a,15bが互いに
位置ずれを起こすおそれがある。したがって、かかる両
孔部15a,15bの高い孔開け加工精度が要求され、
該加工コストが高くなってしまう。尚、スリーブ12a
を駆動軸1に圧入して所定位置に位置決めした後に、固
定用孔15をドリル等で連続的に孔開け加工することも
考えられるが、この時点では他の構成部品も一緒に組み
付けられているため、加工時の切り粉が各構成部品の摺
動部間に喰み込まれてしまうおそれがある。
た複数のスリーブ12aを挿通孔12bを介して駆動軸
1に圧入する際に、該駆動軸1の外周面を傷付けてしま
う可能性があるため、慎重な圧入作業が要求され、該作
業が煩雑になることは否めない。
隙間嵌めによって駆動軸1の外周面に嵌挿させる方法も
あるが、この方法では、スリーブ12aの挿通孔12b
内周面と駆動軸1の外周面1aとの間に微少隙間が形成
されているため、カムシャフト2に発生する正負の回転
トルク変動等に起因して、固定用孔15と固定ピン11
との間にガタが発生し易くなる。すなわち、両者1,1
2a間の隙間によって該駆動軸1とスリーブ12aが相
対的に自由に回動可能になっており、しかも固定ピン1
1が駆動軸1の中心を貫通しているので、たとえ固定ピ
ン11で中心の一部を固定しても激しい回転トルク変動
により長期間経過後に固定ピン11と固定用孔15の孔
縁との間に偏荷重による大きな隙間が発生して、両者
1,12a間にガタ付きが生じて異音が発生したり固定
ピン11が固定用孔15に対して緩んだり、抜けなどが
発生し易くなる。
動弁装置の実情に鑑みて案出されたもので、請求項1記
載の発明は、機関により回転駆動する駆動軸と、該駆動
軸の外周に相対回転自在に設けられて、外周に機関弁を
開作動させるカムを一体に有する各気筒毎に分割された
カムシャフトと、該各カムシャフトの一端部に固定され
た第1フランジ部と、駆動軸に固定されて、前記第1フ
ランジ部と対向する第2フランジ部と、前記駆動軸と第
2フランジ部の内部ほぼ径方向に沿って形成された固定
用孔に圧入して駆動軸に第2フランジ部を固定する固定
ピンと、該両フランジ部間に配置されたほぼ円環状のデ
ィスクハウジングと、該ディスクハウジングの内周に回
転自在に支持されて、ディスクハウジングの回動に伴い
中心が駆動軸の軸心に対して偏心動可能な環状ディスク
と、該環状ディスクと前記各フランジ部とを連係する連
係機構と、前記ディスクハウジングを回動制御する駆動
機構とを備えた可変動弁装置であって、前記固定ピンが
圧入される前記固定用孔を、その軸線が駆動軸の軸心か
ら偏倚した位置となるように穿設したことを特徴として
いる。
機関弁と、機関のクランク軸によって回転駆動し、外周
に回転カムが固定された駆動シャフトと、該駆動シャフ
トにほぼ平行に配設された制御軸に制御カムを介して揺
動自在に軸支され、一端部が当接した前記回転カムの回
転により揺動するロッカアームと、前記駆動シャフトに
支承されて、ロッカアームの他端部の押圧力によって前
記機関弁を開作動させる揺動カムと、駆動シャフトと回
転カムの内部ほぼ径方向に沿って形成された固定用孔に
圧入して駆動シャフトに回転カムを固定する固定ピン
と、前記制御軸を所定角度範囲で回転させるアクチュエ
ータと、該アクチュエータを機関運転状態に応じて駆動
制御する制御手段とを備えた可変動弁装置であって、前
記固定ピンが圧入される固定用孔を、その軸線が駆動シ
ャフトと軸心から偏倚した位置となるように穿設したこ
とを特徴としている。
縁を長手方向に沿ってテーパ面状に切欠形成したことを
特徴としている。
縁を長手方向に沿ってほぼ均一幅の平坦面状に切欠形成
したことを特徴としている。
の可変動弁装置の第1実施形態を示し、前記従来技術で
説明した可変動弁装置に適用したものであるから、同一
個所には同一の符号を付して簡単に説明する。
前後方向に沿って配置された駆動軸1と、駆動軸1の外
周側に相対回転自在に設けられたカムシャフト2と、該
カムシャフト2の外周に一体に設けられた2個のカム
6,6と、該カム6,6によって開作動する1気筒当た
り2つの吸気弁4,4とを備えていると共に、各カムシ
ャフト2の分割端部間に設けられた制御機構3を備えて
いる。
部に一体に設けられた第1フランジ部10と、駆動軸1
の所定外周位置に固定ピン20によりスリーブ12aを
介して固定された第2フランジ部12と、駆動軸1の軸
心Xからほぼ径方向へ揺動自在に設けられたディスクハ
ウジング14と、ディスクハウジング14の内周面にプ
レーンベアリング13を介して回転自在に保持された環
状ディスク16とを備えている。前記スリーブ12a
は、内部軸方向に駆動軸1が隙間嵌めによって嵌挿する
挿通孔12bが形成されていると共に、図1にも示すよ
うに両側が接線方向から平行に切欠されて両側面12
c,12dが二面巾状に形成されている。
構によって揺動されるようになっている。さらに、第
1,第2フランジ部10,12の外周部には、係合溝1
7,18が半径方向に沿って形成されている一方、環状
ディスク16両側には互いに反対方向に突出して各先端
部が各係合溝17,18に係合するピン19a,19b
が回転自在に支持されており、この係合溝17,18と
ピン19a,19bによって連係機構が構成されてい
る。
定用孔21は、図1に示すようにスリーブ12aと駆動
軸1のほぼ接線方向に沿って貫通形成されていると共
に、その中心軸線Qが駆動軸1の軸心Xを通ることな
く、軸心Xから外側へ偏倚した側部位置に配置されてい
る。すなわち、固定用孔21のスリーブ12a側の孔部
21bは、両側面12c,12d間の一側部を接線方向
に沿って貫通形成されて、中央の一部が前記挿通孔12
bに露出している一方、駆動軸1側の孔部21aは、外
周面の一部が接線方向に横断円弧状に切欠形成されてな
り、前述の挿通孔12bに臨んだ分の領域となってい
る。
されて、その長さが前記固定用孔21の長さより若干短
く形成されていると共に、その外径が固定用孔21の内
径よりも若干大きく設定されて圧入するようになってい
る。
運転状態に応じて駆動機構によりディスクハウジング1
4を揺動させて環状ディスク16の中心を駆動軸1の軸
心Xに対して偏心させることにより、吸気弁4,4の開
閉時期を可変制御する作用については従来と同様である
が、固定用孔21の特異な形成位置によって以下のよう
な作用効果が得られる。
前記固定用孔21をドリル等で予め穿設しておくが、こ
の場合、スリーブ12a側の孔部21bと駆動軸1側の
孔部21aとは夫々別々に孔開け加工されている。
軸1の所定周面にスリーブ12aの挿通孔12bを介し
て隙間嵌めより保持させ、次に、図3A〜Cに示すよう
にスリーブ12aの一側面12cを支持体24の端面に
当接させて、固定ピン20を押出治具23によって他側
面12d側の固定用孔21の一端開口から内部へ圧入す
る。
ブ12a側の孔部21bが若干ずれていたとしても、固
定用孔21が駆動軸1の軸心Xから偏倚しているため、
駆動軸1を左右へわずかに回転させながら圧入すれば、
前記ずれが解消されて、固定用ピン20の先端が駆動軸
1側の孔部21a端縁に引っ掛かることなく比較的スム
ーズに圧入することが可能になる。
軸1とスリーブ12aが互いに離間する方向への力が作
用するため、該両者1,12a間の結合摩擦抵抗が大き
くなり自由な相対回転が確実に規制されてガタ付きの発
生が防止される。
ーブ12aが固定されて、各構成部品の組み付けが完了
して機関が駆動されると、カムシャフト2に発生する回
転トルク変動によってスリーブ12aと駆動軸1に相対
的な回転力が作用するが、両者1,12aは前述のよう
に固定ピン20によって強固に連結固定されているた
め、該固定ピン20自体も固定用孔21内でガタ付くこ
となく強固に保持されている。したがって、ガタによる
異音の発生や固定ピン20の緩み、抜け出し等が確実に
防止される。
嵌めによる嵌合であるため、各スリーブ12aを嵌挿時
における駆動軸1外周面への傷の発生が防止され、その
嵌挿作業性が容易になることは勿論である。
し、可変動弁装置の構造が第1実施形態のものと異なっ
ている。
ヘッド31に図外のバルブガイドを介して摺動自在に設
けられた一対の吸気弁32,32と、シリンダヘッド3
1上部のカム軸受34に回転自在に支持された中空状の
駆動シャフトであるカムシャフト33と、該カムシャフ
ト33に、固定ピン21により固設された回転カムであ
る2つの偏心カム35,35と、該カムシャフト33の
上方位置に同じカム軸受34に回転自在に支持された制
御軸36と、該制御軸36に制御カム37を介して揺動
自在に支持された一対のロッカアーム38,38と、各
吸気弁32,32の上端部に伝達部材であるバルブリフ
ター39,39を介して配置された一対のそれぞれ独立
した揺動カム40,40とを備えている。また、前記偏
心カム35,35とロッカアーム38,38とはリンク
アーム45,45によって連係されている一方、ロッカ
アーム38,38と揺動カム40,40とはリンク部材
46,46によって連係されている。
沿って配置されていると共に、一端部に設けられた図外
の従動スプロケットや該従動スプロケットに巻装された
タイミングチェーン等を介して機関のクランク軸から回
転力が伝達されている。
リンダヘッド31の上端部に設けられてカムシャフト3
3の上部を支持するメインブラケット34aと、該メイ
ンブラケット34aの上端部に設けられて制御軸36を
回転自在に支持するサブブラケット34bとを有し、両
ブラケット34a,34bが一対のボルト34c,34
cによって上方から共締め固定されている。
ように、ほぼリング状を呈し、小径なカム本体35a
と、該カム本体35aの外端面に一体に設けられたフラ
ンジ部35bとからなり、内部軸方向にカムシャフト挿
通孔35cが貫通形成されていると共に、カム本体35
aの軸心Xがカムシャフト33の軸心Yから径方向へ所
定量だけオフセットしている。また、この各偏心カム3
5は、カムシャフト33に対し前記両バルブリフター3
9,39に干渉しない両外側に配置されていると共に、
両方のカム本体35a,35aの外周面35d,35d
が同一のカムプロフィールに形成されている。
5とカムシャフト33にほぼ接線方向に沿って貫通形成
された固定用孔21に圧入した前記固定ピン20によっ
て、カムシャフト33の前記所定位置に固定されてい
る。具体的に説明すれば、前記固定用孔21は、図4に
示すようにその中心軸線Qがカムシャフト33の軸心X
を通ることなく外側へ偏倚した側部位置に形成されてい
る。つまり、フランジ部35b側の孔部21bは2面巾
状にカットされたフランジ部35bの両側面35e,3
5f間の一側部を接線方向に沿って貫通形成されて中央
の一部がカムシャフト挿通孔35cに露出している一
方、カムシャフト33側の孔部21aは、外周面の一部
が接線方向から切欠されて横断面円弧状に形成されてな
り、前述のカムシャフト挿通孔35cに臨んだ分の領域
に形成されている。
れ、その長さが固定用孔21の長さよりも若干短くかつ
その外径が固定用孔21の内径よりも若干大きく設定さ
れて圧入されるようになっている。
うに平面からみてほぼクランク状に折曲形成され、中央
に有する基部38aが制御カム37に回転自在に支持さ
れている。また、各基部38aの各外端部に突設された
一端部38bには、前記ピン41が圧入するピン孔38
dが貫通形成されている一方、各筒状基部38aの各内
端部に夫々突設された他端部38cには、各リンク部材
46の後述する一端部46aと連結するピン48が圧入
するピン孔38eが形成されている。
し、制御軸36外周に固定されていると共に、図4に示
すように軸心P1位置が制御軸36の軸心P2からα分
だけ偏倚している。
ぼ横U字形状を呈し、ほぼ円環状の基端部42にカムシ
ャフト33が嵌挿されて回転自在に支持される支持孔4
2aが貫通形成されていると共に、ロッカアーム38の
他端部38c側に位置する端部43にピン孔43aが貫
通形成されている。また、揺動カム40の下面には、基
端部42側の基円面44aと該基円面44aから端部4
3端縁側に円弧状に延びるカム面44bとが形成されて
おり、該基円面44aとカム面44bとが、揺動カム4
0の揺動位置に応じて各バルブリフター39の上面所定
位置に当接するようになっている。すなわち、図4に示
すように基円面44aの所定角度範囲θ1がベースサー
クル区間になり、カム面44bの前記ベースサークル区
間θ1から所定角度範囲θ2がいわゆるランプ区間とな
り、さらにカム面44bのランプ区間θ2から所定角度
範囲θ3がリフト区間になるように設定されている。
径な円環状の基部45aと、該基部45aの外周面所定
位置に突設された突出端45bとを備え、基部45aの
中央位置には、前記偏心カム35のカム本体35aの外
周面に回転自在に嵌合する嵌合孔45cが形成されてい
る一方、突出端45bには、前記ピン41が回転自在に
挿通するピン孔45dが貫通形成されている。
の直線状に形成され、円形状の両端部46a,46bに
は前記ロッカアーム38の他端部38cと揺動カム40
の端部43の各ピン孔38d,43aに圧入した各ピン
48,49の端部が回転自在に挿通するピン挿通孔46
c,46dが貫通形成されている。
は、リンクアーム45やリンク部材46の軸方向の移動
を規制するスナップリング50,51,52が設けられ
ている。
外の電磁アクチュエータによって所定回転角度範囲内で
回転するように制御されており、前記電磁アクチュエー
タは、機関の運転状態を検出する図外のコントローラか
らの制御信号によって駆動するようになっている。コン
トローラは、クランク角センサやエアーフローメータ,
水温センサ等の各種のセンサからの検出信号に基づいて
現在の機関運転状態を演算等により検出して、前記電磁
アクチュエータに制御信号を出力している。
ず、機関低速低負荷時には、コントローラからの制御信
号によって電磁アクチュエータが一方に回転駆動され
る。このため、制御カム37は、軸心P1が制御軸36
の軸心P2から左上方の回動位置に保持され、厚肉部3
7aがカムシャフト33から上方向に離間移動する。こ
のため、ロッカアーム38は、全体がカムシャフト33
に対して上方向へ移動し、このため、各揺動カム40
は、リンク部材46を介して端部43が強制的に若干引
き上げられて全体が左方向へ回動する。
クアーム45を介してロッカアーム38の一端部38b
を押し上げると、そのリフト量がリンク部材46を介し
て揺動カム40及びバルブリフター39に伝達される
が、そのリフト量は比較的小さくなる。
リフト量が小さくなると共に、各吸気弁32の開時期が
遅くなり、排気弁とのバルブオーバラップが小さくな
る。このため、燃費の向上と機関の安定した回転が得ら
れる。
は、コントローラからの制御信号によって電磁アクチュ
エータが反対方向に回転駆動される。したがって、制御
軸36が、制御カム37を時計方向に回転させ、軸心P
1(厚肉部37a)を下方向へ移動させる。このため、
ロッカアーム38は、今度は全体がカムシャフト33方
向(下方向)に移動して他端部38cが揺動カム40の
上端部43をリンク部材46を介して下方へ押圧して該
揺動カム40全体を所定量だけ時計方向へ回動させる。
ー39上面に対する下面の当接位置が左方向位置に移動
する。このため、偏心カム35が回転してロッカアーム
38の一端部38bをリンクアーム45を介して押し上
げると、バルブリフター39に対するそのリフト量は大
きくなる。
フト特性が低速低負荷域に比較して大きくなり、バルブ
リフト量も大きくなると共に、各吸気弁32の開時期が
早くなると共に、閉時期が遅くなる。この結果、吸気充
填効率が向上し、十分な出力が確保できる。
2の開閉時期やバルブリフト量を可変にできることは勿
論のこと、カムシャフト33に、各偏心カム35と各揺
動カム40とを同軸上に設けたため、機関巾方向の配置
スペースを十分に小さくすることができる。また、各ロ
ッカアーム38も機関巾方向へ延設する必要がなくカム
シャフトの直上位置にヘ字形の小型な形状に形成できる
ため、装置全体のコンパクト化が図れる。この結果、装
置の機関への搭載性が向上する。また、カムシャフト3
3の配置を変更することなく、現行のカムシャフト33
の配置によって装置を装着できるため、この点でも機関
への搭載性が良好になる。
21がカムシャフト33の軸心Xを通ることなく偏倚し
た位置に穿設されているため、第1実施形態と同様に、
固定ピン20のスムーズな挿通性が得られると共に、カ
ムシャフト33と偏心カム35との摩擦抵抗が大きくな
って、たとえカムシャフト33に回転トルク変動が発生
してもガタによる異音の発生や固定ピン20の緩み等が
防止される。
に示すように側面20a長手方向に沿ってテーパ状に折
曲形成することも可能であり、このようにすれば、前述
の作用効果を満足しつつ固定用孔21に対する固定ピン
20の挿通作業が容易になる。また、この場合、カムシ
ャフト33側の孔部21aは、図9に示すように横断面
円弧状ではなく、平坦状に形成されている。したがっ
て、一側面20aと孔部21aの当接面が比較的大きく
とれるため、固定ピン20によるカムシャフト33と偏
心カム35との固定がより強固となる。尚、この場合は
固定ピン20の不用意な抜け出しを防止するため固定用
孔21の両端縁21c,21dをかしめてある。
は、図10に示すようにテーパ状ではなく、一側面20
a全体を平坦状に形成することも可能であり、カムシャ
フト33側の孔部21aも平坦状に形成されて、挿通後
には一側面20aが孔部21aの平面に当接するように
なっている。したがってこの場合は、固定ピン20の挿
通作業が容易になると共に、固定ピン20はテーパ面に
て、ピン軸方向に荷重が発生しないから、固定ピン20
が脱落しづらい。したがって前述の如く、カシメ作業が
不要になる。
よれば、機関弁の開閉時期を機関運転状態に応じて高精
度に可変制御できることは勿論のこと、固定用孔を駆動
軸や駆動シャフトの軸心から偏倚した位置に形成したた
め、固定用孔に対する固定ピンの圧入作業が容易になる
と共に、駆動軸や駆動シャフトと第2フランジ部や偏心
カムとの間に互いに離間する方向に力が作用して各両者
間に大きな摩擦抵抗が発生して強固に固定でき、ガタ付
きの発生が防止できる。この結果、ガタ付きによる異音
の発生や、長期間経過後における固定ピンの緩み等が防
止される。
用孔に対する固定ピンの圧入作業がさらに容易になる。
定ピンの圧入作業が容易になると共に、固定用孔へ強固
に固定させることが可能になる。
面図。
固定ピンを圧入する作業工程を示す説明図。
面図。
Claims (4)
- 【請求項1】 機関により回転駆動する駆動軸と、該駆
動軸の外周に相対回転自在に設けられて、外周に機関弁
を開作動させるカムを一体に有する各気筒毎に分割され
たカムシャフトと、該各カムシャフトの一端部に固定さ
れた第1フランジ部と、駆動軸に固定されて、前記第1
フランジ部と対向する第2フランジ部と、前記駆動軸と
第2フランジ部の内部ほぼ径方向に沿って形成された固
定用孔に圧入して駆動軸に第2フランジ部を固定する固
定ピンと、該両フランジ部間に配置されたほぼ円環状の
ディスクハウジングと、該ディスクハウジングの内周に
回転自在に支持されて、ディスクハウジングの回動に伴
い中心が駆動軸の軸心に対して偏心動可能な環状ディス
クと、該環状ディスクと前記各フランジ部とを連係する
連係機構と、前記ディスクハウジングを回動制御する駆
動機構とを備えた可変動弁装置であって、 前記固定ピンが圧入される前記固定用孔を、その軸線が
駆動軸の軸心から偏倚した位置となるように穿設したこ
とを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。 - 【請求項2】 燃焼室を開閉する機関弁と、機関のクラ
ンク軸によって回転駆動し、外周に回転カムが固定され
た駆動シャフトと、該駆動シャフトにほぼ平行に配設さ
れた制御軸に制御カムを介して揺動自在に軸支され、一
端部が当接した前記回転カムの回転により揺動するロッ
カアームと、前記駆動シャフトに支承されて、ロッカア
ームの他端部の押圧力によって前記機関弁を開作動させ
る揺動カムと、駆動シャフトと回転カムの内部ほぼ径方
向に沿って形成された固定用孔に圧入して駆動シャフト
に回転カムを固定する固定ピンと、前記制御軸を所定角
度範囲で回転させるアクチュエータと、該アクチュエー
タを機関運転状態に応じて駆動制御する制御手段とを備
えた可変動弁装置であって、 前記固定ピンが圧入される固定用孔を、その軸線が駆動
シャフトと軸心から偏倚した位置となるように穿設した
ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。 - 【請求項3】 前記固定ピンの側縁を長手方向に沿って
テーパ面状に切欠形成したことを特徴とする請求項1記
載または2記載の内燃機関の可変動弁装置。 - 【請求項4】 前記固定ピンの側縁を長手方向に沿って
ほぼ均一幅の平坦面状に切欠形成したことを特徴とする
請求項1または2記載の内燃機関の可変動弁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27872297A JP3751132B2 (ja) | 1997-10-13 | 1997-10-13 | 内燃機関の可変動弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27872297A JP3751132B2 (ja) | 1997-10-13 | 1997-10-13 | 内燃機関の可変動弁装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11117719A true JPH11117719A (ja) | 1999-04-27 |
JP3751132B2 JP3751132B2 (ja) | 2006-03-01 |
Family
ID=17601295
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27872297A Expired - Fee Related JP3751132B2 (ja) | 1997-10-13 | 1997-10-13 | 内燃機関の可変動弁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3751132B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6345595B2 (en) | 2000-01-18 | 2002-02-12 | Unisia Jecs Corporation | Control apparatus for variably operated engine valve mechanism of internal combustion engine |
JP2007192044A (ja) * | 2006-01-17 | 2007-08-02 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の可変動弁機構 |
JP2012169492A (ja) * | 2011-02-15 | 2012-09-06 | Sanmei Electric Co Ltd | ソレノイド |
JP2017118638A (ja) * | 2015-12-22 | 2017-06-29 | アスモ株式会社 | モータの製造方法 |
-
1997
- 1997-10-13 JP JP27872297A patent/JP3751132B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2007192044A (ja) * | 2006-01-17 | 2007-08-02 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の可変動弁機構 |
JP2012169492A (ja) * | 2011-02-15 | 2012-09-06 | Sanmei Electric Co Ltd | ソレノイド |
JP2017118638A (ja) * | 2015-12-22 | 2017-06-29 | アスモ株式会社 | モータの製造方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3751132B2 (ja) | 2006-03-01 |
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