JPH11117177A - 抗菌性合成繊維 - Google Patents

抗菌性合成繊維

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JPH11117177A
JPH11117177A JP27846397A JP27846397A JPH11117177A JP H11117177 A JPH11117177 A JP H11117177A JP 27846397 A JP27846397 A JP 27846397A JP 27846397 A JP27846397 A JP 27846397A JP H11117177 A JPH11117177 A JP H11117177A
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JP
Japan
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fiber
chitosan
weight
fibers
antibacterial
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JP27846397A
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English (en)
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Hirohisa Tsuda
宏久 津田
Shigeki Iwai
茂樹 岩井
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Nippon Ester Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエブや短繊維不織布を製造する場合のカー
ディング工程での静電気の発生を防ぎ、厚さ斑等のない
均一なウエブや不織布を得ることができる抗菌性合成繊
維を提供する。 【解決手段】 繊維の表面に繊維重量に対して、キトサ
ン塩が0.05〜5.0重量%及び分子量1000〜1
00000の特定構造の変性ポリエーテルエステルが
0.05〜1.0重量%付着している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然物であるキト
サン塩と特定の変性ポリエーテルエステルの両者をポリ
エステル、ポリアミド等の合成繊維の表面に付着させた
抗菌性合成繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、消費者の衛生への関心が高まり、
ポリエステルをはじめとし、ポリアミド、アクリル等の
合成繊維に抗菌性を付与した抗菌性繊維の需要は増大し
ている。合成繊維に抗菌性を付与する方法は、これまで
に多くの方法が提案されているが、混合法、後加工法の
二つに大別される。混合法は、繊維形成性ポリマーに抗
菌剤を混合し、紡糸する方法である。一方、後加工法
は、抗菌剤を後加工により、繊維表面に付着させる方法
である。
【0003】後加工法は、抗菌剤を繊維表面に固着させ
ているだけなので、洗濯や摩耗等により容易に脱落し、
抗菌性能が低下するといった欠点を有している。しかし
ながら、比較的簡単に生産ができること、また抗菌剤に
天然物の抗菌剤を使用することができるため、人体に対
する安全性が高いこと等のメリットも多い。
【0004】後加工法により天然物の抗菌剤を繊維表面
に付着させた抗菌性繊維として、キトサンを繊維表面に
付着させたものがいくつか提案されており、例えば特開
平2-41473 号公報には、キチン、キトサン及びその誘導
体化合物を繊維表面にポリイソシアネート化合物で架橋
結合させた抗菌性繊維が開示されている。
【0005】しかしながら、このようなキトサンを繊維
表面に付着させた抗菌性繊維は、繊維を特定のカット長
に切断してからカード機にかけ、ウエブや短繊維不織布
を製造する場合、キトサンが繊維表面に付着しているた
めにカーディング工程で静電気が発生し、切断された短
繊維が静電気の影響を受けて乱れが生じ、均一な製品が
得られないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題点を解決し、抗菌剤として人体に対する安全性が高
いキトサンが繊維表面に付着しており、かつウエブや短
繊維不織布を製造する場合のカーディング工程での静電
気の発生が少なく、厚さ斑等のないより均一なウエブや
不織布を得ることができる抗菌性合成繊維を提供するこ
とを技術的な課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、繊維の表面に繊維重量に対し
て、キトサン塩が0.05〜5.0 重量%及び下記式(1)で
示される分子量1000〜100000の変性ポリエーテルエステ
ルが0.05〜1.0 重量%付着していることを特徴とする抗
菌性合成繊維を要旨とするものである。
【化2】 ここで R1 =HまたはCH2 CH2 OH R2 =二塩基酸残基 R3 =炭素数1〜12のアルキル基 a:b=2:8〜8:2
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。まず、本発明における合成繊維とは、ポリエステ
ル、ポリアミド、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ビニロン等の繊維が挙げられ、これらの二種類の
ポリマーを複合した複合繊維でもよい。この中でも性
能、コスト面からポリエステル繊維が好ましく、ポリエ
ステル繊維の中でも、嵩高性の繊維として、重合度の異
なる二種類のポリエステルをサイドバイサイド型に複合
した繊維や、ソフトな風合を有し、かつ腰のある繊維と
して、芯部にポリエステル、鞘部にポリエチレンやポリ
プロピレン等のポリオレフィンを複合した芯鞘複合繊維
が好ましい。
【0009】本発明の合成繊維は、繊維の表面に、繊維
重量に対して、キトサン塩が0.05〜5.0 重量%付着して
いることが必要である。キトサン塩の付着量が0.05重量
%未満の場合、抗菌性能が不十分となる。5.0 重量%を
超えると、繊維同士が密着したり、これ以上キトサン塩
を付着しても抗菌効果は飽和状態となり、かえって後工
程でキトサン塩の脱落が生じやすくなる。
【0010】キトサン塩としては、酢酸塩、塩酸塩、蟻
酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、アジピン酸塩等が挙げられ
る。これらの中でも特に、乳酸塩、リンゴ酸塩、アジピ
ン酸塩は、製造装置の腐食や臭いの面で問題の少ないた
め好ましい。また、これらのキトサン塩は、水等で希釈
して繊維に付与することが好ましい。
【0011】さらに、本発明の合成繊維には、式(1)
に示す特定の構造の変性ポリエーテルエステルが繊維重
量に対して、0.05〜1.0 重量%付着していることが必要
である。この変性ポリエーテルエステルは、繊維に親水
性を付与し、摩擦抵抗を低くするものであり、これによ
って、カーディング工程での静電気の発生を防ぐことが
できる。
【0012】ここで、式(1)のR1 はHまたはCH2
CH2 OHであり、R2 は二塩基酸残基であり、フタル
酸、あるいはアジピン酸等の残基が好ましく用いられ
る。R3 はメチル基、エチル基、ブチル基等の炭素数1
〜12のアルキル基であり、炭素数が12を超えると、水で
希釈する場合に水に溶け難くなり、また、後工程で脱落
しやすくなる。
【0013】変性ポリエーテルエステルは、式(1)の
a:bを2:8〜8:2とする。aの割合が2未満の場
合、繊維間の摩擦抵抗が高くなり、aの割合が8を超え
る場合、後工程(カーディング工程等)で変性ポリエー
テルエステルが脱落しやすくなる。
【0014】さらに、この変性ポリエーテルエステル
は、分子量が1000〜100000である必要がある。分子量が
1000未満、あるいは分子量が100000を超える場合、繊維
表面に変性ポリエーテルエステルが均一に付着しにくく
なり、繊維間の摩擦抵抗が高くなる。
【0015】変性ポリエーテルエステルは、0.05〜1.0
重量%付着させるが、付着量が0.05重量%未満であ
ると、繊維に親水性を付与することができず、カーディ
ング工程で静電気が発生し、厚さ斑等のある均一性に欠
ける製品となる。一方、付着量が1.0 重量%を超え
ると、繊維同士が密着して、繊維が開繊し難くなるとい
うトラブルが生じる。
【0016】変成ポリエーテルエステルを繊維表面に付
与する際には、他の成分として乳化剤や帯電防止剤等を
配合した混合液として付与することが好ましく、この場
合、変成ポリエーテルエステルの割合は20〜85重量%と
することが好ましい。乳化剤としては、ポリエチレンオ
キシドのアルキルエーテル等のノニオン系界面活性剤等
が好適であり、配合量は全体の10〜50重量%程度とする
ことが好ましい。帯電防止剤としては、アルキルスルフ
ォネート、アルキルホスフェート等のアルカリ金属塩、
長鎖脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩等が好適に用い
られ、配合量は全体の5〜30重量%程度とすることが好
ましい。なお、これらの成分以外にも、本発明の効果を
損なわない範囲であれば、防錆剤、抗菌剤、酸化防止
剤、その他改質剤等を含んでいてもよい。
【0017】キトサン塩や変性ポリエーテルエステルを
繊維表面に付着させるには、紡糸油剤付与後にキトサン
塩と変性ポリエーテルエステルを別々に付与する方法
(方法1)、油剤付与後にキトサン塩と変性ポリエーテ
ルエステルとを混合した混合液を付与する方法(方法
2)を採用することが好ましい。
【0018】具体的には、紡糸油剤が付与された未延伸
糸条束を引き揃えて集束し、1〜100 万デニールのトウ
にしたものに熱延伸を施し、捲縮を付与した後にキトサ
ン塩と変性ポリエーテルエステルを別々に付与したり
(方法1)、同様に処理したトウにキトサン塩と変性ポ
リエーテルエステルとの混合液を付与する(方法2)こ
とが好ましい。そして、繊維表面にこれらの付着物をよ
り強固に固着させるためには、付着させた後に100 〜20
0 ℃程度で熱処理を施すことが好ましい。また、キトサ
ン塩や変性ポリエーテルエステルを付着させるには、油
剤を付与する際と同様にガイドやローラ等を用い、これ
らの表面に糸条を接触させてキトサン塩や変性ポリエー
テルエステルを付着させることが好ましい。
【0019】本発明の抗菌性繊維の断面形状は特に限定
はされず、丸断面、三角断面、中空断面、H型断面等が
用いられる。さらにその単糸繊度も特に限定されず、1
〜100 デニールのものを用途により適宜選択すればよ
い。
【0020】
【作用】本発明の抗菌性合成繊維は、繊維表面に変性ポ
リエーテルエステルが付着しているため、繊維表面が親
水性となり、水分の吸収性がよく、抗菌剤としてキトサ
ン塩が付着しているが、ウエブや短繊維不織布を製造す
る際のカーディング工程等で静電気の発生が少なくな
り、厚さ斑等のないより均一なウエブや不織布を得るこ
とが可能となる。そして、抗菌剤であるキトサン塩が優
れた抗菌性能を有するメカニズムは次のようなものであ
る。キトサンの構成単位であるグルコサミン中のアミノ
基が、酸と塩を作ることによってアンモニウム塩を形成
し、NH3 + 基が露出し、このNH3 + 基は、菌に対し
その細胞の中には侵入せず、細胞壁を物理的に破壊する
ことで抗菌作用を発揮する。
【0021】
【実施例】次に、実施例により、本発明を具体的に説明
する。なお、実施例中の各種の評価法は、次のとおりで
ある。 (1) 抗菌性能 得られた繊維を繊維製品衛生加工協議会(SEK)に準
拠したシェイクフラスコ法を用いて評価した。試験片に
試験菌(黄色ブドウ状球菌)の懸濁緩衝液を注加し、密
閉溶液中で150 回/分、1時間振とうし、その後の生菌
数を計測した。そして、下記の式により注加懸濁液の初
発菌数に対する滅菌率差(%)を求め、れにより抗菌性
能を評価した。 滅菌率(%)=〔(初発菌数−1時間後の生菌数)/初
発菌数〕×100 滅菌率差(%)=(抗菌剤を添加した繊維の滅菌率)−
(抗菌剤を添加しない繊維の滅菌率) なお、滅菌率差が26%以上のものは抗菌性が有り、特に
90%を超えるものは抗菌性に優れていた。 (2) 極限粘度 フェノールと四塩化エタンの等重量混合物を溶媒とし、
試料濃度0.5 g/dl、温度20℃で測定した。 (3) キトサン塩の付着量 キトサン乳酸塩を水で希釈した溶液(濃度が9.0 重量
%)を、付着量が0〜3重量%までは0.1 %間隔で、3
〜5重量%までは0.5 %間隔で付着させたサンプル綿
(100 g/1個)を作製する。その後、サンプル綿に変
成ポリエーテルエステルを0.3 重量%付着させたものを
風乾で一日乾燥させる。これらのキトサン塩付着量が既
知のサンプル綿を下記と同様に酸性染料で染色を行い、
色見本とする。得られた繊維を、酸性染料として Kayan
ol Cyanine G (Acid Blue 90)を用い、この染料を水で
希釈した後、浴比1:40、常温で5分間浸漬させ、その
後、流水水洗し、風乾させる。そして、上記のサンプル
綿の色見本と得られた繊維の染色後の色を比較して、キ
トサン塩の付着量を求めた。 (4) 変性ポリエーテルエステルの付着量 得られた繊維をn−ヘプタンで抽出を行い、n−ヘプタ
ンを蒸発乾固させた後、抽出分の重量を測定したものを
Aとし、変性ポリエーテルエステルを付着させずに得た
繊維を用いて同様に抽出を行い、抽出分の重量を測定し
たものをBとし、AとBの差(A−B)により変性ポリ
エーテルエステルの付着量を算出した。 (5) 静電気の発生量 SHISHIDO ELECTROSTATIC社製の静電気測定装置 STATIRO
N-Mを使用し、カーディング工程で試料から約30.0mm
検出器を離して、静電気を測定した。静電気発生量が1.
0 KVを超えると、カード機のカレンダローラ等の金属
部に短繊維が付着し、カード通過性が悪化した。 (6) 不織布の均一性 繊維を特定のカット長(51mm)に切断してからカード
機にかけ、短繊維不織布にした。そして均一性を目視に
て三段階で判断した。 ○:斑のない均一な製品である。 △:均一性に多少劣っている。 ×:均一性に非常に劣っている。
【0022】実施例1〜8、比較例1〜2 極限粘度0.68のポリエチレンテレフタレート(PET)
及び極限粘度0.55のPETを減圧乾燥した後、中空複合
溶融紡糸装置を使用して溶融し、二種の成分がサイドバ
イサイドに複合(重量比1:1)するようにして、紡糸
温度285 ℃、総吐出量を700 g/分となるようにして複
合溶融紡糸した。紡出糸条を冷却した後、紡糸油剤を付
着量が0.2 重量%となるようにして付与し、引き取り速
度1100m/分で引き取った。得られた未延伸糸条を引き
揃えて集束し、10万デニールのトウにし、延伸倍率3.4
0、延伸温度78℃で延伸した。その後リールにて捲縮を
付与し、170 ℃の乾燥機で5分間熱処理を施した。この
ようにして得た糸条束に、表1に示すようなキトサン塩
の種類、濃度のキトサン塩の水溶液を、ガイドを用いて
キトサン塩の付着量が表1の値となるように付与し、次
に、下記式(A)で示される変性ポリエーテルエステル
(表2の化合物A)を60重量%、乳化剤を40重量%含む
混合液をガイドを用いて変性ポリエーテルエステルの付
着量が0.3 重量%となるように付与した。この繊維を51
mm長さにカットしてからカード機にかけ、短繊維不織
布(目付30〜50g/m2 )を得た。得られた繊維のキト
サン塩及び変性ポリエーテルエステルの付着量、抗菌性
能、静電気の発生量及び不織布の均一性の評価結果を表
1に示す。
【0023】
【化3】
【0024】実施例9 実施例1において、極限粘度0.55のPETに代えて、固
有粘度(35℃のm−クレゾール中で測定した)1.10のナ
イロン6を用いた以外は同様の条件で行った。得られた
繊維のキトサン塩及び変性ポリエーテルエステルの付着
量、抗菌性能、静電気の発生量及び不織布の均一性の評
価結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1から明らかなように、実施例1〜9で
得られた繊維は優れた抗菌性能を有しており、カーディ
ング工程での静電気の発生もなく、均一性に優れた不織
布を得ることができた。一方、比較例1は、キトサン塩
の付着量が少なすぎたため、得られた繊維は抗菌性能に
劣っており、比較例2は、キトサン塩の付着量が多すぎ
たため、カーディング工程でのキトサン塩の脱落が多く
なり、また、繊維同士が密着し、均一性に優れた不織布
を得ることができなかった。
【0027】実施例10〜16、比較例3〜8 変性ポリエーテルエステルを化合物Aに代えて、表2に
示す化合物B〜Jとし、付着量も種々変更した以外は実
施例2と同様にして行った。得られた繊維の変性ポリエ
ーテルエステルの付着量、抗菌性能、静電気の発生量及
び不織布の均一性の評価結果を表3に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】表3から明らかなように、実施例10〜16で
得られた繊維は優れた抗菌性能を有しており、カーディ
ング工程での静電気の発生もなく、均一性に優れた不織
布を得ることができた。一方、比較例3は、変性ポリエ
ーテルエステルの量が多すぎたため、繊維の開繊性が悪
く、繊維同士が密着し、均一な不織布を得ることができ
なかった。比較例4は、変性ポリエーテルエステルの量
が少ないため、繊維に親水性を付与することができず、
繊維同士の摩擦抵抗が高くなり、カーディング工程で静
電気が発生し、均一な不織布が得られなかった。比較例
5は、変性ポリエーテルエステルの分子量が1000未満の
ものであったため、比較例6は、変性ポリエーテルエス
テルの分子量が100000を超えるものであったため、繊維
表面に変性ポリエーテルエステルが均一に付着しにくく
なり、繊維間の摩擦抵抗が高くなり、カーディング工程
で多くの静電気が発生し、均一な不織布が得られなかっ
た。比較例7は、変性ポリエーテルエステルの化学式中
のa:bのaの割合が8を超えるものであったため、カ
ーディング工程等の後工程で変性ポリエーテルエステル
の脱落が激しく、比較例8は、変性ポリエーテルエステ
ルの化学式中のa:bのaの割合が2未満のものであっ
たため、繊維間の摩擦抵抗が高くなり、ともにカーディ
ング工程で多くの静電気が発生し、均一な不織布が得ら
れなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明の抗菌性合成繊維は、抗菌剤とし
てキトサン塩が付着しているため人体に対する安全性が
高く、さらに、特定の構造を有する変性ポリエーテルエ
ステルが付着しているため、繊維表面が親水性となり、
水分の吸収性がよくなり、ウエブや短繊維不織布を製造
する際のカーディング工程等で静電気の発生が少なくな
るので、厚さ斑等のない均一なウエブや不織布を得るこ
とが可能となる。このため、衛生材料部材はもとより、
靴下や靴の中敷、寝具をはじめ、肌着、スポーツウエア
やワーキングウエア、フィルター等に幅広く使用するこ
とができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維の表面に繊維重量に対して、キトサ
    ン塩が0.05〜5.0 重量%及び下記式(1)で示される分
    子量1000〜100000の変性ポリエーテルエステルが0.05〜
    1.0 重量%付着していることを特徴とする抗菌性合成繊
    維。 【化1】 ここで R1 =HまたはCH2 CH2 OH R2 =二塩基酸残基 R3 =炭素数1〜12のアルキル基 a:b=2:8〜8:2
  2. 【請求項2】キトサン塩がキトサン乳酸塩、キトサンリ
    ンゴ酸塩及びキトサンアジピン酸塩のいずれかである請
    求項1記載の抗菌性合成繊維。
JP27846397A 1997-10-13 1997-10-13 抗菌性合成繊維 Pending JPH11117177A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102691210A (zh) * 2011-03-23 2012-09-26 杨建� 中和静电的方法及纱线毛羽减少器
CN102691209A (zh) * 2011-03-23 2012-09-26 杨建� 中和静电减少纱线毛羽的方法

Cited By (3)

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