JPH11116523A - アルキレンオキサイド付加物の製造方法 - Google Patents

アルキレンオキサイド付加物の製造方法

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JPH11116523A
JPH11116523A JP10218828A JP21882898A JPH11116523A JP H11116523 A JPH11116523 A JP H11116523A JP 10218828 A JP10218828 A JP 10218828A JP 21882898 A JP21882898 A JP 21882898A JP H11116523 A JPH11116523 A JP H11116523A
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reaction
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高度な耐圧設備が不要で生産効率が良好なアル
キレンオキサイド付加物の製造方法を提供すること、並
びに反応の制御が容易で、結果としてシンプルな設備に
より、安全かつ安定した運転が可能なアルキレンオキサ
イド付加物の製造方法を提供すること。 【解決手段】固体触媒が充填された反応管内に、活性水
素含有有機化合物とアルキレンオキサイドを流通させ
て、該活性水素含有有機化合物とアルキレンオキサイド
との付加反応を、アルキレンオキサイドがガス状態でか
つ活性水素含有有機化合物が液体の状態である気液固定
床反応で行うことを特徴とするアルキレンオキサイド付
加物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は活性水素含有有機化
合物のアルキレンオキサイド付加物を製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】アルキレンオキサイド付加物は、界面活
性剤、トナーバインダー原料、消泡剤等に用いられるな
ど最近重要性を増してきており、またその用途の展開や
性能の向上が期待されていることから、より低コストで
製造する方法が求められている。アルキレンオキサイド
付加物の中でも最も重要なものは、アルコール、脂肪
酸、脂肪族アミン、脂肪族アミド、脂肪族エステルにア
ルキレンオキサイドが付加してなるものである。それら
は非常に重要なノニオン活性剤グループを形成してい
る。
【0003】上記のようなアルキレンオキサイド付加物
は、例えば、活性水素含有有機化合物中へアルキレンオ
キサイドを噴射することにより、又はアルキレンオキサ
イドが充満した反応容器へ活性水素含有有機化合物をス
プレーすることにより、アルキレンオキサイドと活性水
素含有有機化合物とを接触させて付加反応を行わせるこ
とにより得ることができる。両者の場合において、アル
キレンオキサイドは反応の経過に従って後添加され(セ
ミバッチ運転)、目的量のアルキレンオキサイドが反応
するまで液状の反応混合物は攪拌される。
【0004】また、特開昭55−49332号公報に
は、ある種のカオチンにて交換されたモンモリロナイト
構造を含む粘土を固体触媒として用いた固定床によるア
ルキレングリコールモノエーテルの製造方法が記載され
ている。
【0005】この方法は、1)アルコールとアルキレン
オキサイドとから、収率良くアルキレングリコールモノ
エーテルを製造することができる、2)固体触媒を用い
ている為、触媒の分離、後処理等の工程が省略できる、
といった利点がある。
【0006】しかしながら、この方法は、活性水素含有
有機化合物及びアルキレンオキサイドが共に液体状態で
反応する液液固定床反応である為、反応器入口部で付加
反応が急激に進行する。そのために、1)アルキレンオ
キサイドの付加による発熱のために急激な温度上昇が起
こり、結果的に圧力が高まる、2)アルコールに対する
アルキレンオキサイドの比が高くなるのに従い、さらに
発熱量が大きくなり、品質面でも劣化が生じる、といっ
た問題が生じる場合がある。
【0007】また、特公平7−2662号公報にも、同
様の固体触媒をもちいた液液固定床反応器の実施例が示
されているが、液を大量に循環させ、相対的にアルキレ
ンオキサイド付加量を低く抑え反応時の発熱と圧力上昇
を抑制する必要がある。言い換えると、発熱と圧力上昇
を抑制するためには、相対的にアルキレンオキサイド付
加量を低くする必要があり、結果的に付加モル数の高い
ものが得られない。付加モル数の高いものを得るために
は、得られた反応生成物を循環反応させることで対応で
きるが、この場合結果的に生産効率が低下する。
【0008】固定床によるアルキレンオキサイド付加反
応において、その付加モル数をこれらの実施例よりもさ
らに高くできた例は見当たらない。これは、上記のよう
な反応初期の発熱及びそれに伴う激しい圧力上昇に対す
る対応が困難であるためである。
【0009】特開昭52−151108号公報に、液液
固定床反応に反応形態の類似したチューブ型リアクター
による、従来の均一塩基触媒を用いたエチレンオキサイ
ドの付加反応が示されている。これは、固定床反応では
なく液液均一反応であるが、反応形態は液液固定床反応
と類似しており、これによると付加モル数を高くするこ
とが困難であることをその比較例が示している。
【0010】ここで示された比較例1として、内径9.
4mm、長さ25mの反応管を用いて、170℃に調整
された平均分子量208の高級アルコールを3.75k
g/Hrで反応管に供給し、反応管入口から、エチレン
オキサイドを2.4kg/Hrの速度で一括注入した例
が記載されている。このような条件では、反応管入口部
1.8mのところで最高温度400℃以上、さらには圧
力100kg/cm2・G以上となり、それ以上の反応
の継続は困難で、また、得られた生成物は、褐色、水飴
状で実用に耐えないとしている。
【0011】この結果からも、この比較例と同等のアル
キレンオキサイド付加モル数(3モル付加)のものを液
液固定床反応により得る場合であっても、同様に反応器
入口部での発熱と、それに伴う圧力上昇が非常に大きい
事が容易に推測される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、高度な耐圧設備が不要で生産効率が良好なアルキレ
ンオキサイド付加物の製造方法を提供することにある。
さらに本発明の目的は、反応の制御が容易で、結果とし
てシンプルな設備により、安全かつ安定した運転が可能
なアルキレンオキサイド付加物の製造方法を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは固体触媒を
充填した反応管において気液固定床反応により付加反応
を行ったところ、高濃度触媒反応による生産効率向上が
確認され、アルキレンオキサイドがガスの状態で反応を
行うことにより、液中のアルキレンオキサイド濃度を反
応管全体で比較的均一にでき、急激な発熱とそれに伴う
圧力上昇がなく、安全かつ安定した運転が可能となるこ
とを見出し、本発明を完成させた。さらには従来技術に
よる場合、アルキレンオキサイド付加量が高いと反応熱
による反応温度上昇により品質の劣化が起こるが、本発
明の方法によれば、意外にも得られるアルキレンオキサ
イド付加物の品質の低下が見られないことを確認した。
【0014】即ち、本発明の要旨は、〔1〕 固体触
媒が充填された反応管内に、活性水素含有有機化合物と
アルキレンオキサイドを流通させて、該活性水素含有有
機化合物とアルキレンオキサイドとの付加反応を、アル
キレンオキサイドがガス状態でかつ活性水素含有有機化
合物が液体の状態である気液固定床反応で行うことを特
徴とするアルキレンオキサイド付加物の製造方法、
〔2〕 さらに熟成工程を設ける前記〔1〕記載の製
造方法、に関するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる活性水素含有
有機化合物としては特に限定されないが、例えばアルコ
ール、脂肪酸、アミン、アミド、エステル等またはそれ
らの混合物が挙げられる。
【0016】アルコールとしては、例えば炭素数6〜2
2の脂肪族アルコール、炭素数1〜20の直鎖又は分岐
鎖合成アルコール、ノニルフェノール、トリベンジルフ
ェノール、スチレン化フェノール、パラオクチルフェノ
ール等のフェノール類、モノグリセライド、ジグリセラ
イド、グリセリン、エチレングリコール等が挙げられ
る。また、脂肪酸としては、炭素数6〜22の飽和又は
不飽和脂肪酸が、アミンとしてはココナットアミン、オ
クチルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、ス
テアリルアミン、オレイルアミン、牛脂アミン等の1級
アミン、ジステアリルアミン等の2級アミン、ジメチル
ココナットアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチル
デシルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルミリ
スチルアミン、ジメチルパルミチルアミン、ジメチルス
テアリルアミン、ジラウリルモノメチルアミン、トリオ
クチルアミン等の3級アミンが、アミドとしてはアルキ
ルアルカノールアミド等が、エステルとしては低級アル
コール、脂肪族アルコール、フェノール等の1価アルコ
ールの、若しくはエチレングリコール、グリセリン等の
多価アルコールの脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0017】アルキレンオキサイドとしては、例えばエ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオ
キサイド等の低級アルキレンオキサイドが挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、混合して用いても良い。
【0018】また、これらのアルキレンオキサイドは不
活性ガスを併用してもよく、不活性ガスとしては、例え
ばアルキレンオキサイドの付加反応を妨げないガスであ
れば特に限定されない。具体的には窒素ガス、ヘリウム
ガス、ネオンガス、アルゴンガス等が挙げられる。これ
らは単独で用いても良く、混合して用いても良い。
【0019】本発明に用いられる固体触媒として、例え
ばバリウム、ストロンチウム、カルシウム等のアルカリ
土類金属元素の化合物(例えばリン酸バリウム化合物B
3(PO42 );五臭化アンチモン、五塩化アンチ
モン等の五ハロゲン化アンチモンとルイス塩基との複合
体;フッ化ジアルキルアルミニウム、二フッ化アルキル
アルミニウム等の、一般式(1)
【0020】
【化1】
【0021】(Xはフッ素原子を示し、R1 及びR2
それぞれ水素原子、炭素原子数が1〜20のアルキル
基、又はハロゲン原子を示す。R1 及びR2 のうち少な
くとも一つはアルキル基である。)で示されるアルミニ
ウム化合物をゲル担体等に担持させたもの;酸化マグネ
シウムに、Al3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+
Se3+、La3+、Mn2+、Ba2+、Si4+、Cs+ 、B
3+、Fe3+、Y3+及びCe 3+からなる群より選ばれる一
種以上の金属イオンを含浸法又は共沈法によって添加し
たもの;水酸化アルミニウム・マグネシウムを焼成活性
化して得られる、一般式(2) nMgO・Al23 ・mH2 O (2) (式中、n、mは正の数である。)で示されるAl・M
g複合酸化物;さらにはハイドロタルサイト、焼成ハイ
ドロタルサイト、ジルコニウムオキシスルフェート、カ
ルシウム塩/アルミニウムトリアルコキシド/無機酸を
組み合わせたもの;焼成ハイドロタルク石類(例えば一
般に市販されている触媒としては協和化学工業(株)
製、キョーワード2000の成形品)、特開平8−32
3200号公報に示された触媒を成型したもの又はMg
O、CaO、BaO、ZnO等の成型触媒等が挙げられ
る。
【0022】本発明において用いられる反応管は固体触
媒が充填されたものであり、固定床反応の場となる。該
反応管の大きさは反応による発熱から生じるアルキレン
オキサイド付加物の品質劣化を起こさない程度に冷却し
得る大きさのものを適時選択すれば良く、特に限定され
ないが、内径は好ましくは9mm〜2m、より好ましく
は15mm〜1m、さらに好ましくは20mm〜500
mmである。触媒の均一な液濡れ性の観点から9mm以
上が好ましく、除熱性及び設備コストの観点から2m以
下が好ましい。また、長さは好ましくは0.5〜12
m、より好ましくは1〜10m、さらに好ましくは1〜
8mである。生産性の観点から0.5m以上が好まし
く、圧力損失などの操作条件の観点から12m以下が好
ましい。
【0023】また、本発明の製造方法においては反応時
の圧力の上昇が抑えられるため、30atm程度、好ま
しくは20atm程度、さらに好ましくは15atm程
度の圧力に耐え得るように反応管の強度設計を行えばよ
く、従来法の液液反応を行う反応管のように肉厚構造に
する必要はない。
【0024】また、付加反応に影響を与えない不活性粒
子等からなる物体を固体触媒の下方に設けて、反応管内
に固体触媒を固定しても良く、また、上記物体を固体触
媒の上方に設けることにより、固体触媒に導入される液
相及びガス相の不均一化を防止してもよい。かかる不活
性粒子としては、ラヒシリング、マクマホン、球等の磁
製、鉄製、ステンレス性のパッキング等が挙げられる。
また、本発明においては、複数の反応管が配設された多
管型反応器を用いても良い。
【0025】本発明の気液固定床反応の形態としては、
例えば、気液下向き並流固定床、気液向流固定床、気液
上向き並流固定床がある。活性水素含有有機化合物、ア
ルキレンオキサイド及び不活性ガスは、例えば以下のよ
うにして反応管へ供給される。ここで、不活性ガスを用
いない場合、ガス相はアルキレンオキサイドで形成され
る。この場合、アルキレンオキサイドは気体で反応管へ
供給する必要はなく、反応管内でアルキレンオキサイド
の一部又は全部が気体となるのであればアルキレンオキ
サイドは液体で供給しても良い。
【0026】また、ガス相が連続相で気液固定床反応を
行う場合(以下、「態様−1」と言う。)、例えば、予
め反応管内に不活性ガスを流通させてガスの連続相を形
成させておき、次いで液体の活性水素含有有機化合物と
液体又はガス状のアルキレンオキサイドを反応管に供給
する態様等がある。また、液相が連続相で気液固定床反
応を行う場合(以下、「態様−2」と言う。)、例え
ば、予め反応管内に液体の活性水素含有有機化合物を上
向きに供給して液体の連続相を形成させておき、次い
で、不活性ガスと液体又はガス状のアルキレンオキサイ
ドを反応管に上向きに供給する態様等がある。
【0027】反応管における液相及びガス相の流れは、
下向き並流であることが、ガス相を連続相とし、また操
作可能範囲を大きくする観点から好ましい。
【0028】活性水素含有有機化合物の反応管への流量
は特に限定されるものではなく、また、活性水素含有有
機化合物に対してアルキレンオキサイドを何モル付加さ
せるかにより、また触媒活性等により変化するが、通
常、反応管内の液体の粒子基準のレイノルズ数が100
0以下であることが好ましく、より好ましくは500以
下、特に好ましくは200以下である。尚、液体のレイ
ノルズ数は活性水素含有有機化合物の他に、液体状態の
アルキレンオキサイドを考慮して求めるべきであるが、
実際にはアルキレンオキサイドのほとんどがガス化する
ため、実用上、活性水素含有有機化合物のレイノルズ数
を液体のレイノルズ数としても差し支えはない。
【0029】また、アルキレンオキサイドの反応管への
流量も特に限定されるものではない。尚、本発明の特徴
の一つである付加モル数の高いアルキレンオキサイド付
加物を効率よく得る場合、〔アルキレンオキサイド〕/
〔活性水素含有有機化合物〕のモル比は所望の付加モル
数の1.1倍以上が好ましく、1.3倍以上がより好ま
しく、1.5倍以上が特に好ましい。
【0030】本発明において不活性ガスを用いる場合、
その反応管への供給量は特に限定されるものではない
が、具体的には、反応管内のガスの粒子基準のレイノル
ズ数が300,000以下が好ましく、より好ましくは
100,000以下、特に好ましくは50,000以下
である。アルキレンオキサイドとしてエチレンオキサイ
ドを用いる場合、ガス相でのエチレンオキサイドの濃度
が爆発限界外となるよう不活性ガスを供給するのが好ま
しい。
【0031】反応管の圧力は特に限定されるものではな
く、通常実施される公知の程度で良い。具体的には1〜
30atmが好ましく、2〜20atmがより好まし
い。さらには2〜15atmがより好ましい。生産性の
観点から1atm以上が好ましく、設備コストの観点か
ら30atm以下が好ましい。
【0032】反応温度は触媒活性等によるが、付加反応
が円滑に進行し、生成するアルキレンオキサイド付加物
の品質劣化を起こさない範囲で適時選択すればよく、通
常採用される公知の温度範囲であればよい。例えば、2
0〜300℃が好ましく、30〜250℃がより好まし
い。更には40〜230℃が特に好ましい。反応性の観
点から20℃以上が好ましく、品質劣化防止の観点から
300℃以下が好ましい。
【0033】生成するアルキレンオキサイド付加物は液
体成分中に含有され、反応管液出口部に到達する。反応
管液出口部において、ガス成分と液体成分とを効率良く
分離するための気液分離部を設けても良い。気液分離部
においては、ガス成分と、アルキレンオキサイド付加物
と未反応原料を含有する液体成分とに分離される。この
ような液体成分から、通常の精製手段により、アルキレ
ンオキサイド付加物と未反応原料とを容易に分けること
ができる。なお、液相が上方向に流れる場合、反応管頂
部が反応管液出口部となり、反応管底部が反応管液入口
部となる。また、液相が下方向に流れる場合、反応管頂
部が反応管液入口部となり、反応管底部が反応管液出口
部となる。
【0034】また、本発明においては、アルキレンオキ
サイド付加物の製造は、供給されるガス成分を反応系外
へ排出しない密閉系で行っても良く、供給されるガス成
分を反応系外へ排出する開放系で行っても良い。本発明
の製造方法を上記の密閉系で行う場合、ガス成分、即
ち、未反応のアルキレンオキサイドガス又は該アルキレ
ンオキサイドガスと不活性ガスとの混合ガスを系外へ放
出せずに循環再利用する態様がある。循環再利用するこ
とにより、不活性ガス及びアルキレンオキサイドの利用
効率が向上し、また、大気へのアルキレンオキサイド排
出量を低下させることができる。具体的には反応管ガス
出口部のガス成分が集積する部位(例えば気液分離部の
上部)と反応管ガス入口部とを配管でつなぐことで達成
される。より効果的に循環させるにはポンプ、ブロワー
又は原料液を用いたエジェクター等を用いればよい。な
お、ガス相が上方向に流れる場合、反応管頂部が反応管
ガス出口部となり、反応管底部が反応管ガス入口部とな
る。また、ガス相が下方向に流れる場合、反応管頂部が
反応管ガス入口部となり、反応管底部が反応管ガス出口
部となる。
【0035】循環を行う場合、アルキレンオキサイドに
ついては、付加反応により消費された量と、液体成分中
に溶存して反応管から排出される量だけ供給すれば良
く、不活性ガスについても、液体成分中に溶解して排出
される量だけ供給すれば良いため、原料等の使用効率が
向上し、しかも反応管内の圧力及び反応性を一定に保つ
ことができ、安全な運転を行うことができる。
【0036】上記の開放系で本発明を実施する場合、ガ
ス成分は反応管ガス出口部から排出される。
【0037】また、本発明においてアルキレンオキサイ
ド付加物のアルキレンオキサイド付加モル数は、反応装
置の設計面(例えば反応管内の触媒体積、多管型の反応
器としたときの反応管本数等)から、又は個々の反応条
件の面(例えば供給する活性水素含有有機化合物の供給
速度の調節、アルキレンオキサイドの供給量・制御圧力
をコントロールすることによる溶解アルキレンオキサイ
ド量の調節)から、所望の程度に調節することが容易に
できる。
【0038】本発明の付加反応における反応形式として
は、反応管内において、アルキレンオキサイドがガス状
態でかつ活性水素含有有機化合物が液体の状態である気
液固定床反応であれば特に限定されるものではなく、前
記態様−1、態様−2が例示される。
【0039】まず、態様−1について述べる。態様−1
においては、反応管内において、充填された触媒表面を
流下又は上昇する活性水素含有有機化合物と、ガス相に
存在するアルキレンオキサイドが接触することにより、
活性水素含有有機化合物とアルキレンオキサイドとの付
加反応が起こる。態様−1の形態としては、気液下向き
の並流固定床、気液向流(液相は下向き、ガス相は上向
き)固定床、気液上向きの並流固定床等がある。
【0040】ガス相が連続相の条件下で付加反応が行わ
れることにより、1)液中のアルキレンオキサイド濃度
を反応管全体でほぼ均一にでき、反応管の全体にわたっ
て均一に反応が進行するため、液液反応よりおだやかな
反応となり、反応管を高度の耐圧設備とする必要がな
い、2)温度の上昇の程度が抑制され、その結果生成す
るアルキレンオキサイド付加物の品質(色相等)が良好
となる、という利点がある。
【0041】ここで、「ガス相が連続相」とは、ガス相
が、反応管ガス入口部からガス出口部に亘り連続して存
在する状態をいう。本発明においてガス相の具体的な態
様としては、1)アルキレンオキサイドガスからなるガ
ス相、2)不活性ガス及びアルキレンオキサイドガスか
らなるガス相、の二つの態様が例示される。
【0042】アルキレンオキサイドは液体で供給しても
よく、気体で供給してもよく、不活性ガスと共に供給し
てもよい。アルキレンオキサイドはそのまま反応管内で
蒸気圧に見合った分だけガス化していればよく、残りの
アルキレンオキサイドは液化していてもよい。反応管に
供給される全アルキレンオキサイド量に対して、反応管
内でガス化するアルキレンオキサイド量の割合をガス化
率とすると、アルキレンオキサイドのガス化の程度、即
ちガス化率は特に限定されるものではない。さらに、触
媒活性、反応器の除熱性によっても異なるために、ガス
化率は一概には言えないが、反応管内でガス相が連続相
となる条件では、例えば、0.4以上が好ましく、0.
6以上が更に好ましく、0.7以上が特に好ましい。ア
ルキレンオキサイドをガス化して気液反応を行い、反応
管全体で均一な反応を行うために、ガス化率は0.4以
上が好ましい。かかるガス化率は、反応管内の圧力、供
給するアルキレンオキサイドの量、及び反応管内の温度
等を適宜調節することによって、所望の程度とすること
ができる。ガス化率は、例えばアルキレンオキサイドと
活性水素含有有機化合物の蒸気圧を用いて気液平衡計算
することによって推定することができる。
【0043】また、ガス相が連続相となる条件下で反応
を行う場合、アルキレンオキサイドガス及び/又は不活
性ガスからなるガス成分、及び活性水素含有有機化合物
からなる、場合によりさらにアルキレンオキサイドを含
有してなる液体成分は、JOURNAL OF CHEMICAL ENGINEER
ING OF JAPAN VOL.10 NO.6 461-467 FUKUSIMA, S. et.a
l によって示された、ウェーヴィー(wavy) 領域(固体
触媒表面上を液が薄膜を形成しつつ、薄膜表面が波立っ
て流下する流れの領域)で流下又はトリクルフロー(tr
ickle flow)領域(固体触媒表面上を液が薄膜を形成し
つつ薄膜表面が滑らかに流下する流れの領域)で流下す
るように反応管へ供給することが好ましい。このような
領域で流下させるためには、以下に示す条件に従って、
ガス相及び液相を供給することが好ましい。
【0044】即ち、ウェーヴィー領域又はトリクルフロ
ー領域とは、液体の粒子基準のレイノルズ数(Rel
とガスの粒子基準のレイノルズ数(Reg )との関係を
示すグラフ(図1及び図2)において、図1における、
直線(I)、直線(II)、直線(III)とグラフの
縦軸及び横軸で囲まれる領域(即ち領域(a)、領域
(b)、領域(c))、又は図2における、直線
(I)、直線(II)、直線(III)とグラフの縦軸
及び横軸で囲まれる領域(即ち領域(d)、領域
(e)、領域(f))をいう。供給するガス成分のRe
g の値と液体成分のRel の値がかかる領域内に存在す
る条件を満たすようにガス成分及び液体成分を供給する
ことが、本発明においてより好ましい。
【0045】図1及び図2において、直線(I)は10
=Rel 0.45・Reg 0.13(式(I))を満たす直線を
示し、直線(II)は0.34=φ-0.1・Rel 0.52
Re g -0.47 (式(II))を満たす直線を示し、直線
(III)は18=φ-0.2・Rel 0.27・Reg 0.2
(dp /T)-0.5(式(III))を満たす直線を示
す。
【0046】式(I)、式(II)及び式(III)か
ら、直線(II)と直線(III)の交点P、直線
(I)と直線(II)の交点Qを求める。
【0047】図1のグラフは、点PにおけるReg が点
QにおけるReg より小さい場合を示すグラフである。
供給するガス成分のReg が点QにおけるReg の値よ
り大きい場合、供給する液体成分のRel が直線(I)
で示される境界線の左側の領域(領域(a))内に存在
するように、即ち、供給する液体成分のRel が式
(A)
【0048】
【数1】
【0049】を満たすように液体成分を供給すれば良
い。
【0050】供給するガス成分のReg が点Qにおける
Reg の値より小さく、かつ点PにおけるReg の値よ
り大きい場合、供給する液体成分のRel が直線(I
I)で示される境界線の左側の領域(領域(b))内に
存在するように、即ち、供給する液体成分のRel が式
(B)
【0051】
【数2】
【0052】を満たすように液体成分を供給すれば良
い。
【0053】供給するガス成分のReg が点Pにおける
Reg の値より小さい場合、供給する液体成分のRel
が直線(III)で示される境界線より下側の領域(領
域(c))内に存在するように、即ち供給する液体成分
のRel が式(C)
【0054】
【数3】
【0055】を満たすように液体成分を供給すれば良
い。
【0056】図2のグラフは、点PにおけるReg が点
QにおけるReg より大きい又は等しい場合を示すグラ
フである。供給する液体成分のRel が点PにおけるR
l の値より大きい場合、供給するガス成分のReg
直線(III)で示される境界線の下側の領域(領域
(d))内に存在するように、即ち、供給するガス成分
のReg が式(D)
【0057】
【数4】
【0058】を満たすようにガス成分を供給すれば良
い。
【0059】供給する液体成分のRel が点Pにおける
Rel の値より小さく、点QにおけるRel より大きい
場合、供給するガス成分のReg が直線(II)で示さ
れる境界線の下側の領域(領域(e))内に存在するよ
うに、即ち、供給するガス成分のReg が式(E)
【0060】
【数5】
【0061】を満たすようにガス成分を供給すれば良
い。
【0062】供給する液体成分のRel が点Qにおける
Rel の値より小さい場合、供給するガス成分のReg
が直線(I)の左側の領域(領域(f))内に存在する
ように、即ち、供給するガス成分のReg が式(F)
【0063】
【数6】
【0064】を満たすようにガス成分を供給すれば良
い。
【0065】液体の粒子基準のレイノルズ数Rel は、
Rel =ds l /μl 〔−〕で求まる値である。ガス
の粒子基準のレイノルズ数Reg は、Reg =ds g
/μ g 〔−〕で求まる値である。ここで、ds は触媒の
球相当径〔cm〕、Gl は液体の質量流速〔g/cm2
・sec〕、μl は液体の粘度〔g/cm・sec〕、
g はガスの質量流速〔g/cm2 ・sec〕、μg
ガスの粘度〔g/cm・sec〕である。触媒の表面の
形状因子φは、φ=s/dp 2 〔−〕で求まる値であ
る。ここで、sは触媒一個当たりの全表面積〔cm2
であり、dp は触媒の径〔cm〕である。反応管の内径
はT〔cm〕である。
【0066】次に、態様−2について述べる。態様−2
においては、触媒の充填された反応管内を上昇する活性
水素含有有機化合物と、液相中に分散されたガス相のア
ルキレンオキサイドとが接触することにより、活性水素
含有有機化合物とアルキレンオキサイドとの付加反応が
起こる。
【0067】液相が連続相の条件下で付加反応が行われ
ることにより、1)液中のアルキレンオキサイド濃度を
反応管全体でほぼ均一にでき、反応管の全体に亘って均
一に反応が進行するため、液液反応より穏やかな反応と
なり、反応管を高度の耐圧設備とする必要がない、2)
温度の上昇の程度が抑制され、その結果生成するアルキ
レンオキサイド付加物の品質(色相等)が良好となる、
という利点がある。
【0068】ここで、「液相が連続相」とは、液相が、
反応管液入口部から液出口部に亘り連続して存在する状
態をいう。本発明において液相の具体的な態様として
は、1)活性水素含有有機化合物及び一部液化(溶解し
た)アルキレンオキサイドからなる液相、2)活性水素
含有有機化合物、活性水素含有有機化合物のアルキレン
オキサイド付加物及び一部液化したアルキレンオキサイ
ドからなる液相の二つの態様が例示される。
【0069】アルキレンオキサイドは液体で供給しても
よく、気体で供給してもよく、不活性ガスと共に供給し
てもよい。アルキレンオキサイドはそのまま反応管内で
蒸気圧に見合った分だけガス化していればよく、残りの
アルキレンオキサイドは液化していてもよい。
【0070】また、態様−2におけるアルキレンオキサ
イドのガス化率は特に限定されるものではなく、さら
に、触媒活性、反応器の除熱性によっても異なるために
一概には言えないが、例えば、反応管全体で均一な反応
を行わせる観点から0.4以上が好ましく、0.6以上
がより好ましく、0.7以上が特に好ましい。以上、態
様−1、態様−2等のように実施することで、付加反応
を気液固定床反応で実施することができるが、操作性及
び反応器設計のシンプル化の観点から態様−1が好まし
い。また、態様−1の中でも下向き並流(液相、ガス相
共下向き)であることが、ガス相を連続相とし、操作可
能範囲を大きくする観点からより好ましい。
【0071】また、得られるアルキレンオキサイド付加
物を含有する液体成分をさらに熟成させればより好まし
い。熟成を行うことにより、該液体成分中に溶存するア
ルキレンオキサイドをさらにアルキレンオキサイド付加
物や未反応の活性水素含有有機化合物に付加させること
ができる。熟成は、さらに熟成工程を設けることによ
り、具体的には、反応管液出口部で分離された液体成分
を、上記の反応管に用いることのできる固体触媒と同様
の固体触媒を充填した熟成反応管に導き、該熟成反応管
内で、溶存している未反応のアルキレンオキサイドとア
ルキレンオキサイド付加物及び未反応の活性水素含有有
機化合物との付加反応を行わせることにより達成され
る。
【0072】このような熟成方法によると、液体成分中
で付加反応が起こる為、従来のセミバッチ方式による反
応後の熟成方法と異なり、アルキレンオキサイドの気液
平衡の影響を受けることなく、効率よく残存するアルキ
レンオキサイドを反応除去することができる。
【0073】熟成反応菅の形状は特に限定されないが、
液の逆混合抑制、プラグフロー性の観点から、チューブ
タイプのものが好ましく、大きさは、触媒の活性及び熟
成温度等の熟成条件により変化するが、内径は好ましく
は9〜1500mm、より好ましくは15〜1200m
m、さらに好ましくは20〜800mmである。圧力損
失の観点から9mm以上が好ましく、液の逆混合抑制、
プラグフロー性の観点から1500mm以下が好まし
い。長さは好ましくは10〜1000cm、より好まし
くは40〜900cm、さらに好ましくは50〜800
cm、特に好ましくは100〜700cmである。液の
逆混合抑制、プラグフロー性の観点から10cm以上が
好ましく、圧力損失の観点から1000cm以下が好ま
しい。
【0074】アルキレンオキサイド付加物を含有する液
体成分の熟成反応管への通液速度は特に限定されず、充
填する触媒活性により変化するが、通液速度としてはL
HSVで0.1〜100が好ましく、0.2〜70がよ
り好ましい。さらには1〜50で通液することがより好
ましい。設備コストを低減させる観点から0.1以上が
好ましく、未反応のアルキレンオキサイドを十分に熟成
反応させる観点から100以下が好ましい。
【0075】また、熟成温度、圧力については、反応管
底部における気液分離部の温度、圧力に対して、同等若
しくはより低い温度で、及び/又は同等若しくはより高
い圧力とすることにより溶存アルキレンオキサイドがガ
ス化しない程度であればよい。かかる条件は、ジャケッ
ト付配管での温度コントロールやポンプ等による圧力コ
ントロールを行うことにより達成される。また、熟成反
応管出口において、さらに低沸副生物の除去を行うフラ
ッシュタンク等のフラッシュ蒸留設備を設けても良い。
未反応の溶存アルキレンオキサイドが熟成によりさらに
低減された反応物をフラッシュ蒸留することにより、ア
ルキレンオキサイドを排出することなく、ジオキサン等
の低沸副生物を除去することができる。
【0076】また、反応後に得られる、アルキレンオキ
サイド付加物を含有する液体成分を、固定床反応管の液
出口部から液入口部へ再循環させてもよい。このことに
より、アルキレンオキサイド付加物のアルキレンオキサ
イド付加モル数をさらに大きくすることができる。
【0077】次に、本発明に好適に用いることのできる
反応器について述べる。本発明に用いられる反応器とし
ては、固体触媒を充填した反応管を具備してなる固定床
反応器が挙げられる。本発明に用いられる固定床反応器
としては、固体触媒が充填された反応管、アルキレンオ
キサイドを反応管へ供給するためのアルキレンオキサイ
ドフィードライン、活性水素含有有機化合物を反応管へ
供給するための活性水素含有有機化合物フィードライン
を備えた固定床反応器であって、反応管頂部にアルキレ
ンオキサイドフィードライン、活性水素含有有機化合物
フィードラインが接続されたものが挙げられる。なお、
アルキレンオキサイドフィードラインは反応管底部に接
続されていても良い。さらに、かかる固定床反応器にお
いて、不活性ガスを反応管へ供給するための不活性ガス
フィードラインが反応管頂部又は反応管底部に接続され
たもの、また、反応管底部又は反応管頂部の反応管液出
口部にはガス成分と液体成分とを効率よく分離するため
の気液分離部が設けられたものがより好ましい。
【0078】さらに、本発明に用いられる固定床反応器
としては、本発明の製造方法に用いる場合に、得られる
液体成分中に溶存するアルキレンオキサイドを低減化さ
せる観点から、反応管底部又は反応管頂部の反応管液出
口部又は気液分離部に熟成反応管が接続されたものがよ
り好ましい。かかる固定床反応器としては、例えば図3
に示されるような装置が用いられる。図3に示される装
置は、反応管におけるガス相が連続相となる条件で専ら
用いられる。
【0079】次に、図3を参照しつつ本発明について説
明する。活性水素含有有機化合物は活性水素含有有機化
合物フィードライン6より、反応管液入口部である反応
管頂部に供給される。また、アルキレンオキサイドはア
ルキレンオキサイドフィードライン3より反応管頂部に
供給される。不活性ガスは不活性ガスフィードライン4
より反応管頂部に供給される。
【0080】反応管1の頂部に供給された液体成分は反
応管頂部に設けられた液分配器により各反応管に分配さ
れる。反応管1に供給された液体成分は不活性粒子5を
経て固体触媒7上を流下する。
【0081】活性水素含有有機化合物とアルキレンオキ
サイドとの付加反応は、反応管1内でおこる。ここで生
じるアルキレンオキサイド付加物は、液体成分に取り込
まれて流下する。
【0082】反応管液出口部である反応管底部において
は、活性水素含有有機化合物のアルキレンオキサイド付
加物を含有する液体成分、未反応のガスのアルキレンオ
キサイド又は該アルキレンオキサイドと不活性ガスの混
合物を含有するガス成分が得られる。気液分離部10に
おいて、液体成分とガス成分を分離し、液体成分を反応
器外へ排出することにより所望のアルキレンオキサイド
付加物を得ることができる。また、ガス成分はガス排出
ライン9から排出しても良い。
【0083】図3の固定床反応器において、反応管1の
周囲に、流体を流すことが可能なジャケット2を設けて
も良い。かかるジャケット2を設けることにより、ジャ
ケット2中を流す流体の温度を調節することにより反応
管1を所望の温度に調節することができるため、好適で
ある。
【0084】また、アルキレンオキサイド付加物を含有
する液体成分中に溶存している微量のアルキレンオキサ
イドを効果的に反応・除去する観点から、固定床反応器
に、さらに熟成反応管8を設けても良い。
【0085】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定さ
れるものではない。
【0086】実施例1 図3に示される固定床反応器(ただし、熟成反応管は設
けられていない。)に、触媒として協和化学工業(株)
製キョーワード2000成型触媒(キョーワード203
0)を反応管(内径28mm、長さ4m)1本当り2L
充填した。不活性粒子としてはステンレス製ラヒシリン
グを用いた。活性水素含有有機化合物フィードライン6
よりラウリルアルコールを供給した。固定床反応器頂部
の液分配器により、液体成分であるラウリルアルコール
を分配し、反応管1本当り2.4kg/hrの流速で反
応管内を流下させた。また、アルキレンオキサイドフィ
ードライン3より液体のエチレンオキサイドを反応管1
本当り7.8kg/hrの流速で、不活性ガスフィード
ライン4より窒素ガスを反応管1本当り5.2kg/h
rの流速で供給した。
【0087】反応管内の温度は135℃に保ち、圧力は
約6.4atmに保った。生成したポリオキシエチレン
ラウリルエーテルを含有する液体成分と未反応のエチレ
ンオキサイドと窒素ガスを含有するガス成分を気液分離
部10において連続的に分離した。また、ガス成分はガ
ス排出ライン9から排出した。このとき、反応管入口部
の液体成分の粒子基準のレイノルズ数は2.1、ガス成
分の粒子基準のレイノルズ数は1181で、反応管出口
部の液体成分の粒子基準のレイノルズ数は2.4、ガス
成分の粒子基準のレイノルズ数は742であった。この
ことから、液相及びガス相の流れはウェーヴィー領域で
あり、エチレンオキサイドが連続相であることが確認さ
れた。また、エチレンオキサイド、窒素ガス、ラウリル
アルコールの流量と、反応時の温度・圧力でのそれぞれ
の蒸気圧により、エチレンオキサイドのガス化率を求め
た。このようにして求めた各実施例のガス化率を表1に
示す。
【0088】なお、各成分のレイノルズ数は次のように
して求めた。触媒の球相当径(ds )は0.38cmと
し、入口部での液体の質量流速液流量(Gl )は0.1
147g/cm2 ・sec、液体の粘度(μl )は0.
02122g/cm・secであるから、液体成分の粒
子基準のレイノルズ数(Re l )は、Rel =ds l
/μl から2.1であった。入口部でのガスの質量流速
液流量(Gg )は0.6215g/cm2 ・sec、ガ
スの粘度(μg )は0.0002g/cm・secであ
るから、ガス成分の粒子基準のレイノルズ数(Reg
は、Reg =ds g /μg から1181であった。
【0089】出口部での液体の質量流速液流量(Gl
は0.3457g/cm2 ・sec、液体の粘度
(μl )は0.05508g/cm・secであるか
ら、液体成分の粒子基準のレイノルズ数(Rel )は
2.4であった。出口部でのガスの質量流速液流量(G
g )は0.3906g/cm2 ・sec、ガスの粘度
(μg )は0.0002g/cm・secであるから、
ガス成分の粒子基準のレイノルズ数(Reg )は742
であった。
【0090】ラウリルアルコールのエチレンオキサイド
付加物のエチレンオキサイド付加モル数は、固定床から
抜き出された液体成分を80℃、30torrの条件下
で30分間攪拌し、未反応エチレンオキサイドを脱気し
た後、脱気後の液体成分の水酸基価から算出した。結果
を表1に示す。尚、生成したラウリルアルコールのエチ
レンオキサイド付加物の色相はAPHA=5以下であ
り、反応管内で急激な温度上昇は起こっていないことが
分かった。
【0091】
【表1】
【0092】実施例2 活性水素含有有機化合物フィードラインにより、ラウリ
ルアルコールを反応管1本当り2.4kg/hrの流速
で反応管内を流下させた。また、あらかじめ加熱し、ガ
ス化させたエチレンオキサイドと窒素ガスを混合し、ガ
スフィードライン4より供給した。それぞれの供給速度
はエチレンオキサイドガスが反応管1本当り7.8kg
/hrとし、窒素ガスが反応管1本当り5.2kg/h
rとした。その他の条件は実施例1と同様にして、ラウ
リルアルコールのエチレンオキサイド付加物を得た。結
果を表1に示す。尚、この場合の反応管内の液相及びガ
ス相の流れはウェーヴィー領域であり、エチレンオキサ
イドが連続相であることを確認した。また、生成したラ
ウリルアルコールのエチレンオキサイド付加物の色相は
APHA=5以下であり、反応管内で急激な温度上昇は
起こっていないことが分かった。
【0093】実施例3 活性水素含有有機化合物フィードラインより、ラウリル
アルコールを反応管1本当り8.1kg/hrの流速で
反応管内を流下させた以外は実施例1と同様にしてラウ
リルアルコールのエチレンオキサイド付加物を得た。結
果を表1に示す。尚、この場合の反応管内の液相及びガ
ス相の流れはウェーヴィー領域であり、エチレンオキサ
イドが連続相であることを確認した。また、生成したラ
ウリルアルコールのエチレンオキサイド付加物の色相は
APHA=5以下であり、反応管内で急激な温度上昇は
起こっていないことが分かった。
【0094】実施例4 活性水素含有有機化合物フィードラインより、ラウリル
アルコールを反応管1本当たり6.8kg/hrの流速
で反応管内を流下させた以外は実施例1と同様にしてラ
ウリルアルコールのエチレンオキサイド付加物を得た。
結果を表1に示す。尚、この場合の反応管内の液相及び
ガス相の流れはウェーヴィー領域であり、エチレンオキ
サイドが連続相であることを確認した。また、生成した
ラウリルアルコールのエチレンオキサイド付加物の色相
はAPHA=5以下であり、反応管内で急激な温度上昇
は起こっていないことが分かった。
【0095】実施例5 活性水素含有有機化合物フィードラインにより、分子量
217の脂肪酸メチルエステルを反応管1本当り4.9
kg/hrの流速で反応管内を流下させた。また、あら
かじめ加熱し、ガス化させたエチレンオキサイドと窒素
ガスを混合し、ガスフィードライン4より供給した。そ
れぞれの供給速度はエチレンオキサイドガスが反応管1
本当り5.4kg/hrとし、窒素ガスが反応管1本当
り3.6kg/hrとした。その他の条件は実施例1と
同様にして、メチルエステルのエチレンオキサイド付加
物を得た。結果を表1に示す。尚、この場合の反応管内
の液相及びガス相の流れはウェーヴィー領域であり、エ
チレンオキサイドが連続相であることを確認した。ま
た、生成したメチルエステルのエチレンオキサイド付加
物の色相はAPHA=10であり、反応管内で急激な温
度上昇は起こっていないことが分かった。
【0096】なお、各成分のレイノルズ数は次のように
して求めた。触媒の球相当径(ds )は0.38cmと
し、入口部での液体の質量流速液流量(Gl )は0.2
34g/cm2 ・sec、液体の粘度(μl )は0.0
10g/cm・secであるから、液体成分の粒子基準
のレイノルズ数(Rel )は、Rel =ds l /μl
から8.9であった。入口部でのガスの質量流速液流量
(Gg )は0.430g/cm2 ・sec、ガスの粘度
(μg )は0.0002g/cm・secであるから、
ガス成分の粒子基準のレイノルズ数(Reg )は、Re
g =ds g /μg から817であった。
【0097】出口部での液体の質量流速液流量(Gl
は0.339g/cm2 ・sec、液体の粘度(μl
は0.050g/cm・secであるから、液体成分の
粒子基準のレイノルズ数(Rel )は2.6であった。
出口部でのガスの質量流速液流量(Gg )は0.325
g/cm2 ・sec、ガスの粘度(μg )は0.000
2g/cm・secであるから、ガス成分の粒子基準の
レイノルズ数(Reg)は618であった。
【0098】尚、上述の実施例における色相については
JIS K−0071−5 ハーゼン単位色数試験法に
基づき、APHA管を用いて測定した。生産効率につい
ては、反応管単位容積当りの製品生成量として求めた。
即ち、原料活性水素含有有機物の流量〔kg/Hr〕と
付加モル数とから製品の流量〔kg/Hr〕を求め、こ
れを触媒容積〔L〕で除して算出した。
【0099】表1から、本発明の製造方法により、高い
エチレンオキサイド付加モル数のエチレンオキサイド付
加物を効率良く得ることができることが分かった。ま
た、得られたエチレンオキサイド付加物の色相はいずれ
も良好であり、その品質が良好であることが示された。
【0100】また、表2に、上記実施例における反応管
入口部及び出口部の各成分のレイノルズ数を示す。
【0101】
【表2】
【0102】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、高度な耐圧
設備を用いることなく、色相の良好なアルキレンオキサ
イド付加物を、良好な生産効率にて、安全かつ安定して
得ることができるという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、液体の粒子基準のレイノルズ数(Re
l )とガスの粒子基準のレイノルズ数(Reg )との関
係を示すグラフである。
【図2】図2は、液体の粒子基準のレイノルズ数(Re
l )とガスの粒子基準のレイノルズ数(Reg )との関
係を示すグラフである。
【図3】図3は、本発明に用いられる固定床反応器の一
実施態様を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 反応管 2 ジャケット 3 アルキレンオキサイドフィードライン 4 不活性ガスフィードライン 5 不活性粒子 6 活性水素含有有機化合物フィードライン 7 固体触媒 8 熟成反応管 9 ガス排出ライン 10 気液分離部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 田端 修 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体触媒が充填された反応管内に、活性
    水素含有有機化合物とアルキレンオキサイドを流通させ
    て、該活性水素含有有機化合物とアルキレンオキサイド
    との付加反応を、アルキレンオキサイドがガス状態でか
    つ活性水素含有有機化合物が液体の状態である気液固定
    床反応で行うことを特徴とするアルキレンオキサイド付
    加物の製造方法。
  2. 【請求項2】 反応管内におけるガス相が連続相となる
    条件下で活性水素含有有機化合物とアルキレンオキサイ
    ドを流通させる請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 反応管内におけるガス相が不活性ガスと
    アルキレンオキサイドガスからなるガス相又はアルキレ
    ンオキサイドガスからなるガス相である請求項1又は2
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 反応管内における液相及びガス相が共に
    下向き並流である請求項1〜3いずれか記載の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 液相及びガス相の流れがウェーヴィー領
    域又はトリクルフロー領域となるように流通させる請求
    項1〜4いずれか記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 さらに熟成工程を設ける請求項1〜5い
    ずれか記載の製造方法。
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