JPH11116291A - セメントの製法 - Google Patents

セメントの製法

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JPH11116291A
JPH11116291A JP28085797A JP28085797A JPH11116291A JP H11116291 A JPH11116291 A JP H11116291A JP 28085797 A JP28085797 A JP 28085797A JP 28085797 A JP28085797 A JP 28085797A JP H11116291 A JPH11116291 A JP H11116291A
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cement
raw material
sludge
drying
exhaust gas
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JP28085797A
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Yasuichi Jo
安市 城
Harunori Nojima
春紀 野嶋
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B7/00Hydraulic cements
    • C04B7/24Cements from oil shales, residues or waste other than slag
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B20/00Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
    • C04B20/02Treatment
    • C04B20/04Heat treatment
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】腐敗性有機物を含む汚泥等を乾燥する工程にお
いて発生する臭気性化合物を含む排ガスの除臭を効率よ
く実施することが可能なセメントの製法を提供する。 【解決手段】臭気性化合物を含む汚泥を乾燥機で乾燥さ
せ、乾燥汚泥はセメント原料に添加し、汚泥乾燥排ガス
を湿分および酸素の存在するセメント原料乾燥工程、原
料粉砕工程、仕上粉砕工程に導き、十分な表面積を有
し、かつ、カルシウム、ナトリウム、カリウム等のアル
カリ分を含むセメント原料及び/又はセメントと効率的
に接触させることにより、臭気性化合物を除臭する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミン系有機物、
脂肪酸系有機物、硫化物系物質等の臭気性化合物を含む
汚泥を原料の一部として使用したセメントの新規な製法
に関する。詳しくは、該臭気性化合物の除臭設備を別途
必要とせず、しかも、該汚泥を使用することによるセメ
ントの製造への悪影響なく、安定した品質でセメントを
製造することができるセメントの製法を提供するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】下水汚泥、工場排水汚泥、活性汚泥など
の臭気性化合物を含む汚泥の処理は、その臭気による廃
棄場所の制限などにより、大きな問題となっている。
【0003】一方、近年、プラスチック廃材等の産業廃
棄物をセメント工場で燃料の一部として利用する試みが
成されており、上記汚泥についても、セメント工場での
利用が検討されつつある。
【0004】ところが、上記汚泥をセメント製造工程に
おいて処理するために、仮焼炉、キルン(焼成炉)より
なる焼成工程のような高温燃焼領域に直接投入した場
合、臭気性化合物は燃焼時の高温により分解し消失する
が、この場合、多くの汚泥が水分を多量に含むことか
ら、該汚泥の水分の蒸発により熱が消費され、燃焼エネ
ルギーの損失を招くという問題があった。また、多量の
汚泥を投入した場合、含有水分の変動により、セメント
原料の仮焼温度或いはセメントの焼成温度が急激に変化
し、得られるセメントの品質が不安定となる等の悪影響
を与えるという問題も生じる。
【0005】そこで、汚泥を予め乾燥機にて乾燥させた
後、上記仮焼炉或いは燃焼炉への投入を行うことが考え
られる。
【0006】しかしながら、乾燥機で発生する臭気性化
合物による作業環境の悪化、悪臭公害の発生等を避ける
ため、かかる乾燥機の排ガスを活性炭吸着塔などの除臭
設備で処理し、法で定められた基準以下の濃度として排
出しなければならず、設備の増大や操作の複雑化を招く
という問題が懸念される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、臭
気性化合物を含む汚泥をセメント製造工程において処理
する際、該汚泥に含まれる臭気性化合物の除臭設備を別
途必要とせず、これら臭気による環境の悪化、悪臭公害
を防止し、しかも、仮焼炉、キルンに該汚泥を投入する
ことによる焼成熱量の損失を防止し、安定した品質でセ
メントを製造することができるセメントの製造方法を提
供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意研究を重ねた。その結果、上記汚
泥を乾燥した際に発生する、臭気性化合物を含有する排
ガスを、カルシウム、ナトリウム、カリウム等のアルカ
リ成分を含み、かつ、十分な表面積を有するセメント原
料及び/又はセメント粉末と接触させることにより、該
臭気性化合物を該物質により酸化もしくは吸着せしめて
有効に除臭することが可能であるという知見を得た。
【0009】上記知見に基づき、更に研究を重ねた結
果、汚泥の乾燥時に発生する排ガスを、セメント原料の
乾燥工程、粉砕工程においてはセメント原料と、セメン
トクリンカの粉砕工程においてはセメント粉末と接触さ
せることにより、臭気性化合物の除去手段を別途設ける
ことなく、該排ガスをセメント製造工程内において処理
することが可能であること、更に、上記処理を行った場
合でも、得られるセメントの品質にほとんど悪影響を及
ぼさないことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、セメント原料を乾燥
する乾燥工程、乾燥されたセメント原料を粉砕する原料
粉砕工程、原料粉砕工程より得られるセメント原料粉末
を焼成してセメントクリンカを得る焼成工程、焼成工程
より得られるセメントクリンカを粉砕してセメントを得
る仕上粉砕工程、汚泥を乾燥する汚泥乾燥工程、該汚泥
乾燥工程より発生する臭気性化合物を含有する排ガスを
上記のセメント原料及び/又はセメントと接触させる除
臭工程及び汚泥乾燥工程より得られた乾燥汚泥を上記乾
燥工程、原料粉砕工程及び焼成工程より選ばれた少なく
とも1つの工程に供給する乾燥汚泥供給工程よりなるこ
とを特徴とするセメントの製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、セメント原料
は、石灰石を主成分とする公知の原料が特に制限なく使
用される。セメント原料を具体的に示せば、石灰石を主
とし、これに粘土質原料、珪石質原料、酸化鉄原料など
を配合して使用するのが一般的である。ポルトランドセ
メントを例に取れば、石灰石50〜90重量%、粘土質
原料10〜40重量%、珪石質原料5〜20重量%、酸
化鉄原料2〜8重量%よりなる組成が一般的である。
【0012】上記セメント原料のうち、主原料の石灰石
は、産地、貯蔵条件等によって異なるが、通常、0〜1
0重量%程度の水分を含有しており、また、その平均粒
径は10〜40mm程度のものが多い。本発明では、上
記公知の性状を有する石灰石が全て使用できる。
【0013】また、本発明において、セメントは、上記
石灰石を主成分とする原料を使用して得られるセメント
および高炉スラグ粉末であればその全てが適用可能であ
る。一般に、本発明は、CaOを主成分とするポルトラ
ンドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライ
アッシュセメント等の製造において好適に採用される。
【0014】本発明において、使用される汚泥は、セメ
ントの製造において原料となり得る無機物或いは燃料と
なり得る有機物を含むもので臭気性化合物を含むものが
対象となる。例えば、下水汚泥、工場排水汚泥、活性汚
泥などの汚泥が代表的である。
【0015】上記汚泥に含まれる臭気性化合物として
は、汚泥の種類によって異なるが、一般に、アミン系有
機物、脂肪酸系有機物、硫化物系物質、アンモニア等が
含まれる。
【0016】本発明において、上記セメント原料の乾燥
工程は、乾燥用のガスとして前記キルンの排ガスを使用
することが、エネルギー有効利用の面で好ましい。勿
論、別途加熱装置を設けて空気を加熱し、原料乾燥用ガ
スとして供給することも可能である。該乾燥装置は、公
知の構造のものが特に制限なく使用される。例えば、回
転乾燥装置、流動層乾燥装置等が挙げられる。そのう
ち、原料の乾燥装置に臭気性化合物を含む排ガスを供給
して処理する態様においては、セメント原料との接触を
十分に行うため、セメント原料が流動する形式のものが
好適である。
【0017】また、上記セメント原料の粉砕工程は、セ
メント原料のキルンでの焼成における反応効率を高める
ために実施される工程であり、かかる粉砕工程では、セ
メント原料は、ブレーン比表面積1500〜4500cm
2/g、好ましくは、2000〜4000cm2/g、に粉
砕することが好ましい。該粉砕工程に使用される粉砕装
置は、公知の構造のものが特に制限されないが、粉砕時
にセメント原料の粒子内より発生する水分を除去するた
め、前記キルンの排ガス等の熱風を供給しながら粉砕す
る方式のものが好適に使用される。例えば、ボールミ
ル、ローラーミル等の粉砕装置が好適に使用される。
【0018】尚、上記セメント原料乾燥工程と粉砕工程
とは、乾燥・粉砕工程として乾燥と粉砕とを同時に行う
ことも可能である。この場合、臭気性排ガスはかかる乾
燥・粉砕工程に供給される。
【0019】上記粉砕工程に使用される粉砕装置は、公
知の構造のものであれば特に制限されない。例えば、ボ
ールミル、ローラーミル等の粉砕装置が好適に使用され
る。
【0020】本発明において、焼成工程では、一般に、
セメント原料は必要に応じて仮焼炉を経てキルンに投入
され、焼成される。この仮焼炉及びキルンの構造及び操
作条件は公知の条件が特に制限なく採用される。
【0021】本発明において、仕上粉砕工程は、上記焼
成工程より得られるセメントクリンカを粉砕してセメン
トを得る工程であり、その粉砕方法、条件等は公知の方
法、条件が特に制限無く採用される。
【0022】本発明において、汚泥乾燥工程は、熱風に
より汚泥を乾燥せしめることが可能な公知の乾燥装置、
乾燥条件が特に制限無く採用される。
【0023】上記乾燥工程で別途乾燥された汚泥は、セ
メント原料に定量で混合されて原料と共にセメントの焼
成工程に供給されるか、セメント原料と同時にセメント
の焼成工程に供給される。この時点で、汚泥は既に乾燥
されており、仮焼炉或いはキルンに供給する割合を増や
してもキルンの操作条件に影響を及ぼすことはほとんど
無い。
【0024】尚、汚泥に含まれる有機質は仮焼炉或いは
キルン内で燃料の一部として作用し、無機質はセメント
中にその組成の一部として含まれる。
【0025】本発明において重要な要件は、上記汚泥を
乾燥させる汚泥乾燥工程より発生する臭気性化合物を含
有する排ガスを、セメント原料の乾燥工程、粉砕工程及
びセメントの仕上粉砕工程より選ばれた少なくとも1つ
の工程に送り、セメント原料及び/又はセメントと接触
せしめ臭気性化合物を除去する除臭工程及び上記原料乾
燥工程、粉砕工程及び焼成工程より選ばれた少なくとも
1つの工程に乾燥汚泥を供給する乾燥汚泥供給工程を設
けた点にある。
【0026】本発明者らは、汚泥の乾燥工程を有するセ
メントの製法において、該汚泥の乾燥により発生する臭
気性化合物を含む排ガスの除臭設備を別途必要とせず、
且つ効率よく除臭することができ、しかも、該汚泥を使
用することによるセメントの製造への悪影響がなく、安
定した品質でセメントを製造することができる方法につ
いて検討を行った。その結果、該排ガスをセメントの製
造工程における前記特定の工程に供給して内在する物質
と効率的に接触させることにより、該排ガス中に含まれ
る臭気性化合物の除臭が極めて効果的に行われること、
また、乾燥された汚泥を原料に加えることにより、汚泥
を直接焼成工程に供給する方法に対して、含有する水分
の変動により引き起こされる焼成工程への影響が抑えら
れることを見い出した。
【0027】本発明者らは、図1に示す実験設備を使用
して上記本発明の特徴的手段による臭気性化合物の除臭
を確認した。行った実験は、次の通りである。すなわ
ち、一定濃度の硫化水素1およびメチルメルカプタン2
を加えたO22容量%混合N2ガス3に更にN2ガス比5
容量%のH2O蒸気5を加えた湿りガスを調整した。該
ガスを環状炉4により130℃に加温したセメントの堆
積層6を10秒間で通過させ、これら臭気性化合物の濃
度の変化を硫化水素用検知管7、メチルメルカプタン用
検知管8により確認した。この結果、硫化水素およびメ
チルメルカプタンの濃度は表1に示されたごとく検知管
の検出限界以下のレベルまで低下することが確認でき
た。また、通常汚泥に含まれる他の臭気性化合物におい
ても、同様な結果が得られ、本発明の有効性が確認され
た。
【0028】
【表1】
【0029】上記除臭効果は、排ガス中の臭気性化合物
がセメント原料又はセメント表面、セメント原料又はセ
メント中のアルカリ成分等により酸化、化学吸着、物理
吸着等の作用により無臭化されたものと推定される。
【0030】本発明において、除臭工程は、汚泥乾燥工
程から発生する臭気性化合物を含有する排ガスを、セメ
ント原料又はセメントの何れかと接触させるか或いは一
部をセメント原料と接触させ、他はセメントと接触させ
ても良い。
【0031】しかし、上記除臭工程での接触方法の内、
臭気性化合物を含有する排ガスとセメント原料とを接触
させる処理を中心に実施することが、その後の焼成工程
で吸着された臭気性化合物を完全に熱分解せしめること
が可能であり、特に好適である。
【0032】また、消臭工程において、臭気性化合物を
含有する排ガスとセメント原料またはセメントとの接触
は、特に、1容量%以上の酸素の存在下に行うことが好
ましい。また、工程中の水分の存在も上記臭気性化合物
の酸化、吸着に有効であることが確認され、特に、水分
が4容量%以上の雰囲気下での接触が効果的である。
【0033】かかる消臭工程での臭気性化合物を含有す
る排ガスとセメント原料との接触は、セメント原料が焼
成工程に至るまでのセメント製造工程のいずれかの箇所
で行われてもよいが、セメント原料の乾燥工程及び/又
は粉砕工程で行うことがセメント原料表面との接触効率
が高く、しかも、その雰囲気が、前記接触時の酸素濃
度、湿度を満足できる点でも有利であり、好ましい。
【0034】また、前記臭気性化合物を含有する排ガス
とセメントとの接触は、セメントが移動する輸送工程、
貯蔵タンク内などセメントとガスが接触できるところで
あれば何れの場所でも可能であるが、セメントクリンカ
を粉砕してセメントとする仕上粉砕工程において行うこ
とが、該ガスをセメントと効率よく接触せしめるために
好ましい。また、上記粉砕工程の雰囲気は、前記接触時
の酸素濃度、湿度を満足できる点でも有利であり、本発
明において好ましい接触箇所である。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、臭気性化合物を含む汚
泥を別途乾燥装置を使用して乾燥した上で、セメント製
造工程において使用する際、該乾燥により発生する臭気
性化合物を含む排ガスの除害塔の如き設備を別途設ける
ことなく、セメント製造工程の内焼成工程を除く工程を
利用して簡易な操作で除臭することができる。
【0036】また、汚泥を乾燥させることにより、水分
の多い汚泥を直接高温燃焼領域に投入することによって
引き起こされるエネルギーの無駄及び製品の品質の変動
を無くすことが可能となり、該汚泥の利用率を向上させ
ることができる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の代表的な態様の概略図である
図2に基づいて本発明の実施例を詳しく説明する。
【0038】実施例1 図2において、下水汚泥を乾燥せしめる乾燥工程からの
排ガスを供給する排ガス供給ルート77を使用し、該排
ガスをセメントの仕上げ粉砕工程に供給する脱臭工程を
採用した以下の態様を実施した。
【0039】即ち、焼成工程30からの燃焼排ガス26
(200〜400℃)の一部を汚泥乾燥工程の乾燥機6
1に導いた。下水汚泥貯蔵用のタンク14に貯蔵された
下水汚泥を定量で引出し該乾燥機61に供給し、乾燥し
た。乾燥された下水汚泥は、乾燥汚泥添加ルート62に
より原料粉砕工程より焼成工程に供給される原料に添加
されて、焼成工程の仮焼炉に供給した。
【0040】上記焼成工程からの排ガス26の他部は、
原料乾燥工程の乾燥機11で、原料貯蔵所40から供給
される、石灰石を主体としたセメント原料の乾燥に供さ
れた後、電気集塵機12を経て煙道13より大気に放出
した。
【0041】また、原料乾燥工程で乾燥されたセメント
原料25は、続く原料粉砕工程の粉砕機21に供給し、
適度な粒度に粉砕した後、焼成工程に供給した。
【0042】一方、上記汚泥乾燥工程より排出されるに
排ガスは、排ガス供給ルート77により、セメント仕上
粉砕工程の粉砕機65に導かれ、ミル内通風として粉砕
及び分級に使われ、ここで、セメントと接触せしめた
後、バッグフィルター72を通り大気に放出された。こ
の場合、粉砕機65では焼成工程より得られたセメント
クリンカをブレーン比表面積3200cm2/gに粉砕し
た。
【0043】このセメント仕上粉砕工程入口およびバッ
グフィルター72出口でガスサンプリングし、ガスクロ
マトグラフで測定した実測臭気性化合物濃度を表2に示
した(硫化水素、メチルメルカプタン、トリメチルアミ
ンおよびノルマル吉草酸)。これによると臭気性化合物
の濃度は検知器の検出限界以下のレベルまで低下し、セ
メント仕上粉砕工程の除臭作用が確認された。
【0044】
【表2】
【0045】実施例2 実施例1の汚泥の乾燥排ガス供給ルート77を、該乾燥
排ガスをセメント原料乾燥工程の乾燥機11に導く、乾
燥排ガス供給ルート75に代えた以外は同様にセメント
の製造を行った。即ち、汚泥乾燥機からの排ガスは、排
ガス供給ルート75により、セメント原料乾燥機11に
導き、焼成工程からの燃焼排ガス26と合流して石灰石
を主体としたセメント原料25の乾燥を行った。この排
ガスは(約100℃)電気集塵機12を通り煙道13か
ら大気に放出された。このセメント原料乾燥工程の入口
および煙道13でガスサンプリングし、ガスクロマトグ
ラフで測定した実測臭気性化合物濃度を表3に示した
(硫化水素、メチルメルカプタン、トリメチルアミンお
よびノルマル吉草酸)。これによると臭気性化合物の濃
度は検知器の検出限界以下のレベルまで低下し、セメン
ト原料乾燥工程の除臭作用が確認された。
【0046】
【表3】
【0047】実施例3、比較例1 実施例1の汚泥の乾燥排ガス供給ルート77を、該乾燥
排ガスをセメント原料乾燥工程の乾燥機11に導く、乾
燥排ガス供給ルート75に代えた以外は同様にセメント
の製造を行った。即ち、汚泥乾燥機からの排ガスは、排
ガス供給ルート76により、セメント原料粉砕工程の粉
砕機21に導かれ、ミル内通風として粉砕及び分級に使
われ、セメント原料との接触を行った。この排ガスは、
バッグフィルター22を通り大気に放出された。このセ
メント原料粉砕工程の入口およびバッグフィルター22
出口でガスサンプリングし、ガスクロマトグラフで測定
した実測臭気性化合物濃度を表4に示した(硫化水素、
メチルメルカプタン、トリメチルアミンおよびノルマル
吉草酸)。これによると臭気性化合物の濃度は検知器の
検出限界以下のレベルまで低下し、セメント原料粉砕工
程の除臭作用が確認された。
【0048】乾燥された汚泥はライン62を通り原料粉
末25とともに焼成工程に送られた。(5重量%対クリ
ンカ)
【0049】
【表4】
【0050】上記セメントの製法に対して、比較のた
め、比較例1として、図2の汚泥添加ルート51より、
タンク14に貯蔵された下水汚泥を、焼成工程30(仮
焼炉)に直接供給(5重量%対クリンカー)して処理す
る態様を実施した。
【0051】上記実施例3および比較例1のそれぞれの
態様で一月間安定運転を行った際に焼き出されたクリン
カー60の成分変動および焼成燃料原単位を表5に示し
た。この結果、比較例1に比べ、実施例3ではクリンカ
ーの成分が安定し、更に焼成エネルギーが少なくなり、
実施例1が安定的でロスの少ない汚泥の処理法であるこ
とが認められた。
【0052】
【表5】
【0053】上記実施例3で得られたセメントクリンカ
をブレーン比表面積3200cm2/gに粉砕してセメン
トを得、得られたセメントについてモルタル圧縮強さの
発現を測定した結果、28日強さ62N/mm2という優
れた特性を示し、汚泥を添加しない場合のセメントと同
様な品質のものが得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を確認するために使用された装置
を示す概略図
【図2】本発明の代表的な実施の態様を示す概略図
【符号の説明】
1 硫化水素ボンベ 2 メチルメルカプタン標準気体 3 O22容量%混合N2ボンベ 4 環状炉 5 水蒸気 6 セメント層 7 硫化水素用検知管 8 メチルメルカプタン用検知管 9 流量計 11 乾燥機 12 電気集塵機 13 煙道 14 下水汚泥タンク 20 粉砕機スウェプトエアー 21 粉砕機 22 バッグフィルター 25 セメント原料 26 排ガス 30 焼成工程 40 原料貯蔵所 51 下水汚泥供給ルート(仮焼炉供給ルート) 54 下水汚泥供給ルート(汚泥乾燥機供給ルート) 60 クリンカ 61 乾燥機 62 乾燥汚泥添加ルート 65 セメント仕上粉砕機 70 仕上粉砕機スウェプトエアー 72 バッグフィルター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 7/02 ZAB B01D 53/34 116H 7/38 ZAB

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント原料を乾燥する乾燥工程、乾燥
    されたセメント原料を粉砕する原料粉砕工程、原料粉砕
    工程より得られるセメント原料粉末を焼成してセメント
    クリンカを得る焼成工程、焼成工程より得られるセメン
    トクリンカを粉砕してセメントを得る仕上粉砕工程、汚
    泥を乾燥する汚泥乾燥工程、該汚泥乾燥工程より発生す
    る臭気性化合物を含有する排ガスを上記のセメント原料
    及び/又はセメントと接触させる除臭工程及び汚泥乾燥
    工程より得られた乾燥汚泥を上記原料乾燥工程、原料粉
    砕工程及び焼成工程より選ばれた少なくとも1つの工程
    に供給する乾燥汚泥供給工程よりなることを特徴とする
    セメントの製法。
  2. 【請求項2】 臭気性化合物を含有する排ガスとセメン
    トとの接触を1容量%以上の酸素の存在下、4容量%以
    上の水分の存在下で行う請求項1記載のセメントの製
    法。
  3. 【請求項3】 セメント原料と臭気性化合物を含有する
    排ガスとの接触を、該セメント原料の乾燥工程、粉砕工
    程及びセメントの仕上粉砕工程より選ばれた少なくとも
    1つの工程で行う請求項1記載のセメントの製法。
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