JPH11115694A - 乗り物の洗浄方法及び乗り物の洗浄装置 - Google Patents

乗り物の洗浄方法及び乗り物の洗浄装置

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JPH11115694A
JPH11115694A JP28740797A JP28740797A JPH11115694A JP H11115694 A JPH11115694 A JP H11115694A JP 28740797 A JP28740797 A JP 28740797A JP 28740797 A JP28740797 A JP 28740797A JP H11115694 A JPH11115694 A JP H11115694A
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vehicle
polymer
water
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cleaning
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Yoshimichi Tani
好通 谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、保護膜上に、汚れ防止剤を塗布する
ことで、静電気の発生または汚れの付着を防止する。 【解決手段】 洗車機本体2内部に、ポリマー収納タン
ク18、電磁バルブ30、31、コンプレッサ17及び
ポリマー供給ノズル16を設置する。ポリマー収納タン
ク18には、カチオン界面活性剤を含む水溶液が収納さ
れている。また、洗車機本体2内には、水槽タンク1
3、洗浄剤収納タンク14、ポリマー収納タンク18が
設けられている。洗浄剤収納タンク14の洗剤で、車両
1表面が洗浄される。水槽タンク13の水で、車両1の
水洗いが実行される。さらに、車両1表面に、ポリマー
収納タンク18の高分子重合体が塗布される。その後、
カチオン界面活性剤がポリマー供給ノズル16から噴霧
されて、車両1表面に塗布される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両などの乗り物
の塗装部分の表面を保護する被膜と、この被膜の保護能
力を持続させる洗浄方法及び洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の塗装表面の艶だし、劣化防止等の
目的で塗布されるワックスは、種々の蝋やシリコン等の
油性分から作られている。このワックスは、車体表面
(ボディ)に塗布されると、半液体状の状態で艶と撥水
性を獲得し、それ以降通常1〜2週間かって揮発分が蒸
発し続ける。通常のワックスでは、約70%が蒸発分で
あり、純粋カルバナワックスで、約40%が蒸発され
る。その後も、大気中の油分を吸収しつつ、流動性を保
持し続ける。
【0003】このため、ディーゼル機関や工場から排出
される煤煙等の大気汚染物質、あるいは手垢などがワッ
クスに付着される。すると、これらの汚染物質がワック
ス中に溶け込まれ、ワックス自体が汚された状態にされ
る。これが、所謂、水垢である。この水垢は、車両の塗
装を汚く見せるので、もとの綺麗な塗装面を復元するた
めには、ワックス自体を除去する必要がある。
【0004】従来、この古いワックス除去は、手作業
か、または門形洗車機の回転ブラシを利用した、洗剤に
よる洗い落としが行われていた。すなわち、ワックス表
面に洗浄剤が散布されるとともに、回転ブラシ等による
ワックス表面の活性化が促される。これによりワックス
が活性分解され、除去される。このようにして古いワッ
クスが除去された後、新たなワックスが塗布される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ワックス塗布では、上記されたように、外部から汚染物
質が混入され、水垢が形成される。このような水垢は、
車両表面の光沢を保つという、ワックスの機能を阻害す
るものであり、車両塗装面の保護という基本的な目的が
達成されない。これら空気中のゴミは、ワックス表面で
生じる静電気等によっても、ワックスに引きつけられ
る。
【0006】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、ワックスなどの保護膜上に、静電
気防止剤(汚れ防止剤)を塗布することで、静電気の発
生または汚れの付着を防止する乗り物の洗浄方法及び洗
浄装置を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、車両などの物体表面を洗車し、その洗車
後に、ワックスまたは高分子重合体を塗布する洗車装置
に次の手段を設けた。すなわち、物体の上方より、この
物体表面に汚れ防止剤を噴霧する噴霧手段を設ける。し
かも、この噴霧手段が、物体の上方を、物体の長手方向
に往復移動できるようにした。なお、この噴霧手段は、
物体表面にワックスなどの保護膜が形成された後に駆動
される。つまり、保護膜上に汚れ防止剤が塗布されるよ
うにした。
【0008】
【発明の実施の形態】
1.実施例の要約 以下に説明する本発明の乗り物の洗浄方法(装置)は、
乗り物(車両、列車、飛行機、家具等)の塗装部分の表
面の汚れを洗浄体及び水を使って洗浄し、 この洗浄さ
れた乗り物の塗装部分の表面の洗浄体を水を使って除去
し、 この除去された乗り物の塗装部分の表面に重合体
を塗布して、乗り物の塗装部分の表面に重合体の保護膜
(天然ワックス、純粋カルバナワックス、合成ワック
ス、シリコーンオイル、変成シリコーンオイル、シリコ
ン樹脂、フッ素樹脂)を形成し、この重合体の保護膜の
上に静電気を防止する静電気防止体を塗布して、静電気
を帯びない非静電気膜(カチオン界面活性剤、スクワラ
ン、ホホバオイル)を形成することを特徴とする。
【0009】上記重合体の保護膜は、低分子重合体、高
分子重合体、ワックス、水に溶解する重合体、水に分散
する重合体、水に乳化する重合体、誘電体、非導電体ま
たは静電気帯電体によるものであり、 上記非静電気膜
は、上記保護膜より導電度が高く、上記保護膜より硬度
が低く、HLBが13より小さい洗浄力の低い界面活性
剤、カオチン、界面活性体、カオチン界面活性体、導電
体または静電気防止体によるものであることを特徴とす
る。
【0010】2.構成 図1は、洗車装置25の内部を透視した様子を示す。こ
の洗車装置25は、門形に形成された洗車機本体2を有
する。この洗車機本体2は、車両1の上方を、覆うよう
に跨いでいる。しかも、この洗車機本体2の両側の下
に、一組のレール3が敷設されている。そして、洗車機
本体2には、搬送用のモータ26が設置されている。こ
のモータの動力により、洗車機本体2がレール3上を往
復移動される。また、車両1は、この一組のレール3の
間に停車されると共に、洗車機本体2がこの車両1を前
後方向に移動される。
【0011】なお、洗車機本体2の前部及び後部の下端
には、リミットスイッチSW1、SW2が取り付けられ
ている。このリミットスイッチSW1、SW2は、水に
よる短絡を防止する防水タイプのスイッチである。さら
に、レール3の前後の両端には、ストッパ4、5が設置
されている。そして、洗車機本体2が移動されたとき、
リミットスイッチSW1は、ストッパ4に当接される。
同じく、リミットスイッチSW2は、ストッパ5に当接
される。
【0012】このリミットスイッチSW1、SW2は、
上記モータ26の回転停止に用いられる。よって、洗車
機本体2がストッパ4方向に移動され、リミットスイッ
チSW1が、ストッパ4に当接されると、モータ26の
回転が停止される。これにより、洗車機本体2は、スト
ッパ4方向へそれ以上移動されない。同じように、リミ
ットスイッチSW2の働きにより、洗車機本体2は、ス
トッパ5を越えて移動されることがない。つまり、洗車
機本体2は、ストッパ4、5間を往復移動される。
【0013】洗車機本体2内側には、上方回転ブラシ6
と側方回転ブラシ8、9が設置されている。上方回転ブ
ラシ6は、車両の上面に接触しながら、上下に揺動され
る。側方回転ブラシ8、9は、車両1の両側面に接触さ
れつつ、左右方向に揺動される。さらに、洗車機本体2
内には、洗浄液体供給装置10とポリマー供給装置11
とが具備されている。
【0014】洗浄液体供給装置10は、水槽タンク13
と、洗浄剤収納タンク14、電磁バルブ27、28、ホ
ース15及び洗浄液体供給ノズル12から構成されてい
る。水槽タンク13は、水を収納すると共に、電磁バル
ブ27と繋がれている。そして、水槽タンク13内の水
が、加圧されて電磁バルブ27へ送出される。洗浄剤収
納タンク14には、可性ソーダを主成分とした洗浄剤が
収納されている。この洗浄剤収納タンク14にも、電磁
バルブ28が繋がれている。これら電磁バルブ27、2
8は、二股に分かれたホース15によって洗浄液体供給
ノズル12と接続されている。
【0015】この洗浄液体供給ノズル12は、上記水ま
たは洗浄剤を車両1に噴霧できるよう、車両1に対峙し
て取り付けられている。また、電磁バルブ27、28
は、制御回路60(図3参照)に接続されており、その
開閉が制御される。つまり、制御回路60によって、電
磁バルブ27、28のいずれか一方のみが開放され、水
または洗浄剤が洗浄液体供給ノズル12より噴霧され
る。
【0016】ポリマー供給装置11は、コンプレッサ1
7、ポリマー収納タンク18、カチオン界面活性剤タン
ク29、電磁バルブ30、31、ホース19及びポリマ
ー供給ノズル16から構成されている。ポリマー収納タ
ンク18及びカチオン界面活性剤タンク29は、それぞ
れ電磁バルブ30、31に接続されている。この電磁バ
ルブ30、31は、コンプレッサ17から導出されるホ
ース19に接続されている。そして、ホース19は、複
数のポリマー供給ノズル16に接続されている。
【0017】電磁バルブ30、31は、制御回路60と
接続されており、その開閉が制御される。ポリマー収納
タンク18には、車両1表面に塗布されるポリマー剤が
収納されている。また、カチオン界面活性剤タンク29
には、カチオン界面活性剤が収納されている。
【0018】そして、コンプレッサ17からポリマー供
給ノズル16へと送られる圧縮空気により、ポリマー収
納タンク18内のポリマー剤またはカチオン界面活性剤
タンク29のカチオン界面活性剤が、噴霧される。な
お、このポリマー剤及びカチオン界面活性剤の噴霧は、
コンプレッサ17によらず、例えば、次のようにされて
もよい。ポリマー剤またはカチオン界面活性剤を内蔵し
たスプレー容器が、洗車機本体2内側に取り付けられ
る。このスプレー容器が電磁ソレノイド等で操作される
ことで、ポリマー剤またはカチオン界面活性剤が噴霧さ
れる。すなわち、ポリマー剤及びカチオン界面活性剤が
良好に、車両1上に噴霧できれば、如何なるものでもよ
い。
【0019】また、洗車機本体2内部の上方には、ブロ
ア63が、その排風口63aを車両1へ向けるように設
置されている。このブロア63から吹き出される風によ
り、車両1上に残存される水分が飛散される。
【0020】ここで、ポリマー収納タンク18に収納さ
れるポリマー剤は、洗浄剤による化学的な侵食に対する
防護能力が十分なものであると共に、例えば車両の塗装
面に水分が十分に残存している状態でも確実にコーティ
ング被膜を形成できるタイプの高分子重合体(高分子共
重合体を含む)が好ましい。この高分子重合体は、シリ
コーンまたはフッソ重合体等である。シリコーンとして
は、アミノ変成シリコーンまたはエトオキシ化シリコー
ン等のような水に分散または溶解性のものが望ましい。
フッソ重合体も同様に水に分散または溶解性のものが望
ましい。ポリマー収納タンク18に収納されるポリマー
剤は、水も混合されているが、必要により、脂肪酸アミ
ン系等の防錆剤、ワックス、界面活性剤(カチオン界面
活性剤等)、石油系炭化水素等を混合してもよい。
【0021】また、本発明では、上記ポリマー収納タン
ク18に収納される車両1のコーティング剤に、天然ワ
ックス、合成ワックス、シリコーンオイル、変成シリコ
ーンオイル、シリコン樹脂、フッ素樹脂等が用いられて
も良い。
【0022】カチオン界面活性剤タンク29には、カチ
オン界面活性剤が0.1〜50パーセント含有された水
溶液が蓄えられている。また、カチオン界面活性剤の種
類としては、ジアルキル・ジメチル・アンモニュムクロ
ライド、ジアルキル・ジメチル・アンモニュムブロライ
ド、ジステアリル・ジメチル・アンモニュムクロライ
ド、モノステアリル・トリメチル・アンモニュムクロラ
イド、ステアリルアミン・アセテート、モノアルキル・
トリメチル・アンモニュムクロライド、モノアルキル・
トリメチル・アンモニュムブロライド、アルキルアミン
・アセテート臭化n−ヘキサデシルトリメチルアンモニ
ウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジス
テアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリ
ルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリ
メチルベンジルアンモニウム、塩化セチルトリメチルア
ンモニウム、塩化セチルピリジウム、塩化ラウリルトリ
メチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウ
ム等がある。なお、本発明は、カチオン界面活性剤の水
溶液の濃度を、0.1〜50パーセントに限定しない。
つまり、0.1パーセント以下でも、または50パーセ
ント以上の濃度でも良い。
【0023】図2は、本発明による洗車装置25の内部
の様子を示す。洗車機本体2の両側壁にかけて架設され
た支持軸20に2つの揺動アーム21、22が、上下動
されるように、取り付けられている。このアーム21、
22には、上方回転ブラシ6が回転自在に取り付けられ
ている。また一方の揺動アーム21の基軸には、電動機
23が設置されている。この電動機23の動力により、
揺動アーム21、22が上下動される。しかも、この揺
動アーム21、22の上下動に合わせて、上方回転ブラ
シ6が回転される。つまり、電動機23、揺動アーム2
1、22により、上方回転ブラシ6は、回転されつつ上
下に揺動される。
【0024】上記ポリマー供給ノズル16は支持軸20
の適所に、1つまたは複数箇所固定されている。なお、
ポリマー供給ノズル16の噴出口は、車両1へ向けられ
ている。また、コンプレッサ17、ポリマー収納タンク
18及びカチオン界面活性剤タンク29は、例えば、洗
車機内側に設けられた敷設台24上に固定されている。
また、コンプレッサ17から延びるホース19は、側壁
に沿って洗車機本体2内部の上方へ導かれる。そして、
回転ブラシ6、8やその他の駆動機構の動きに支障がな
いように配設された後、ポリマー供給ノズル16にホー
ス19は、接続されている。
【0025】なお、上記洗浄液体供給ノズル12及びポ
リマー供給ノズル16は洗車機本体2の内側の上方だけ
でなく側方に設けられてもよい。また、側方回転ブラシ
8、9は、電動機(図示せず)から伝達される動力によ
り、回転されつつ、車両1に適度に押しつけられる。
【0026】図3は、本洗車装置に使用される制御回路
60の機能ブロックを示す。この制御回路60は、洗車
機本体2内に設置されている。制御回路60は、CPU
50、ROM51、RAM52及び各駆動回路とインタ
ーフェイス回路から構成されている。つまり、データま
たはチップアドレス等の情報が、双方向伝達されるシス
テムバス53が設けられている。そして、このシステム
バス53にCPU50、ROM51、RAM52、駆動
回路54及びインターフェイス回路56が接続されてい
る。
【0027】CPU50により、制御回路60の各デバ
イスの動作等が制御される。このCPU50で実行され
る各プログラムが、ROM51に保存されている。上記
RAM52には、各種汎用データなどのテンポラリ情報
が記憶される。駆動回路54は、上記電磁バルブ27、
28、30、31、モータ26、電動機23、コンプレ
ッサ17及びブロア63と接続され、これらの装置の駆
動をコントロールする。
【0028】また、インターフェイス回路56には、リ
ミットスイッチSW1、SW2及び操作パネル&表示装
置58が接続される。リミットスイッチSW1、SW2
からは、このリミットスイッチのオン・オフ信号が入力
される。そして、操作パネル&表示装置58の操作パネ
ルからは、洗車機本体2の動作を指令する信号が入力さ
れる。この洗車機本体2の動作は、使用者によって入力
される。さらに、洗車機本体2の動作状態を示す情報
が、インターフェイス回路56を介して表示装置(液晶
ディスプレイ等)に出力される。
【0029】3.動作 上記構成の洗車機本体2による洗車方法を、図4のフロ
ーチャートに基づきながら説明する。車両1がレール3
の間の所定位置に停車される。この後、洗車機本体2の
作動スイッチが投入されると、先ず、ステップ70〜8
2において車両の水洗い(水洗い工程A)が行われる。
この水洗い工程Aは、車両1の泥取りのために行われ
る。すなわち、洗車機本体2が、ストッパ5の直前位置
からストッパ4方向(図1の矢印61)へ移動される
(ステップ70)。この移動の開始に際して、電磁バル
ブ27が開放され、車両1に水が噴霧される(ステップ
72)。それと同時に、回転ブラシ6〜9が回転されつ
つ車両1に接触される、その他の処理が行われる(ステ
ップ74)。
【0030】これらステップ70〜74の処理は、洗車
機本体2がストッパ4方向に移動されて、リミットスイ
ッチSW1がストッパ4に接触するまで繰り返される
(ステップ76)。なお、洗車機本体2がストッパ4方
向の端まで移動されたとき、上方回転ブラシ6及び側方
回転ブラシ8、9は、車両1の後面の洗浄の後、完全に
車両1より離れるように設定されている。つまり、ブラ
シ6〜9によって、完全に車両1の後面が洗浄されるよ
うに設定されている。
【0031】リミットスイッチSW1がストッパ4に当
接するまで、上記作業が繰り返された結果、車両表面に
付着した泥等が、水噴霧を伴う回転ブラシ6〜9の洗浄
により除去される。リミットスイッチSW1がストッパ
4に当接されると、洗車機本体2の矢印61方向への移
動が停止される(ステップ78)。そして、電磁バルブ
27が閉じられ(ステップ80)、水の噴霧が停止され
る。さらに、回転ブラシ6〜9の回転が停止される等
の、その他の処理が行われる(ステップ82)。
【0032】次に、ステップ84〜96の洗剤洗い工程
Bが開始される。この洗剤洗い工程Bは、車両1表面の
水垢を除去するために行われる。初めに、洗車機本体2
がストッパ4の直前位置からストッパ5方向への移動
(図1の矢印62)が開始される(ステップ84)。こ
の移動開始に併せて、電磁バルブ27と28とが開放さ
れる(ステップ86)。これにより、洗浄液体供給ノズ
ル12から水と洗浄剤との混合液体が、車両1に噴霧さ
れる。この混合液体の噴霧に併せ、回転ブラシ6〜9を
回転させる等の、その他の処理が行われる(ステップ8
8)。
【0033】これらステップ84〜88の処理は、洗車
機本体2が矢印62方向に移動されて、リミットスイッ
チSW2がストッパ5に接触するまで繰り返される(ス
テップ90)。これにより、塗装面に塗布したワックス
による水垢が、上記混合液体を伴う回転ブラシ6〜9の
ブラッシングにより、活性分解して除去される。そし
て、リミットスイッチSW2がストッパ5に当たると、
洗車機本体2の矢印62方向への移動が停止される(ス
テップ92)。
【0034】この後、電磁バルブ27、28が閉じられ
る(ステップ94)。なお、洗車機本体2がストッパ5
で停止されると、回転ブラシ6〜9は、車両1の前部を
ブラッシング後に離脱される。そこで、回転ブラシ6〜
9の回転を停止させる等の、その他の処理が行われる
(ステップ96)。これで、洗剤洗い工程Bが終了され
る。
【0035】次に、水洗い工程Cが開始される。この水
洗い工程Cでは、上記工程Bで、車両1に散布された洗
浄剤が洗い流される。つまり、洗車機本体2が、ストッ
パ5の直前位置からストッパ4方向(図1の矢印61)
に移動される(ステップ98)。このとき、電磁バルブ
27が開放され、車両1に水が噴霧される(ステップ1
00)。それと同時に、回転ブラシ6〜9が回転されつ
つ車両1に接触される、その他の処理が行われる(ステ
ップ102)。
【0036】これらステップ98〜102の処理は、洗
車機本体2が矢印61方向に移動されて、リミットスイ
ッチSW1がストッパ4に接触するまで繰り返される
(ステップ104)。リミットスイッチSW1がストッ
パ4に接触されると、洗車機本体2の移動が停止される
(ステップ106)。そして、電磁バルブ27が閉じら
れ(ステップ108)、水の噴霧が停止される。さら
に、回転ブラシ6〜9の回転が停止される等の、その他
の処理が行われる(ステップ110)。以上の水洗い工
程Cにより車両1上の残存する洗浄剤等が水洗いされ
る。
【0037】次に、高分子重合体の塗布工程Dが実行さ
れる。つまり、車両1の表面が塗れた状態で、高分子重
合体の塗布作業が、図5のステップ112〜124によ
って行われる。初めに、洗車機本体2の矢印62方向へ
の移動が開始される(ステップ112)。洗車機本体2
の移動に伴い、電磁バルブ31が開放される(ステップ
114)。さらに、コンプレッサ17が稼動されると共
に(ステップ116)、回転ブラシ6〜9を回転させる
等の、その他の処理が行われる(ステップ118)。こ
れらステップ112〜118の処理は、リミットスイッ
チSW2がストッパ5に当接されるまで繰り返される
(ステップ120)。
【0038】電磁バルブ31が開放されると共に、コン
プレッサ17が稼動されることで、ポリマー供給ノズル
16から車両1へ向けて、勢いよく高分子重合体が噴霧
される。これにより、水垢の落ちた車両1の塗装面全体
に、高分子重合体がコーティングされる。この場合、高
分子重合体が、車両1の塗装面が濡れた状態で噴霧され
るので、コーティング被膜は、水の滑性により車両1の
表面に薄く均一に形成される。なお、上記ステップ11
8の回転ブラシ6〜9の回転処理は省略されてもよい。
つまり、高分子重合体の散布のみが行われてもよい。
【0039】そして、リミットスイッチSW2がストッ
パ5に当たってONになると、洗車機本体2の移動が停
止される(ステップ122)。この洗車機本体2の停止
に併せて、電磁バルブ31が閉じられると共に(ステッ
プ124)、コンプレッサ17の稼動が停止される(ス
テップ126)。さらに、回転ブラシ6〜9の回転を停
止させる等の、その他の処理が行われる(ステップ12
8)。
【0040】尚、車両表面の濡れた状態での高分子重合
体の塗布は、霧吹きで塗装面を濡らした程度に少量の水
が残っている状態で行うのが好ましい。水の残量が多す
ぎると、ポリマー剤を定着させるまでの塗布量が多くな
るし、水の残量が少なすぎると、滑性を得られず、ポリ
マー剤の延びが悪くなりムラになるためである。そこ
で、ポリマー剤の塗布の前に、ブロア63等による送風
で、車両1の残存水を減らすようにしてもよい。
【0041】上記高分子重合体の塗布工程Dの塗布が完
了されると、車両1表面の乾燥工程Eが実行される。初
めに、洗車機本体2の矢印61方向への移動が開始され
る(ステップ130)。洗車機本体2の移動に伴い、ブ
ロア63が稼動される(ステップ132)。これによ
り、車両1表面に残存する水分が飛散され、コーティン
グ被膜の定着が促進される。このステップ130、13
2の処理は、リミットスイッチSW1がストッパ4に当
接されるまで繰り返される(ステップ134)。
【0042】リミットスイッチSW1がストッパ4に当
たってONになると、洗車機本体2の移動が停止される
(ステップ136)。この洗車機本体2の停止に併せ
て、ブロア63の稼動が停止される(ステップ13
8)。このように、ブロア63によって車両1表面の水
分が飛散されると、次のカチオン界面活性剤塗布工程F
が実行される。
【0043】すなわち、洗車機本体2の矢印62方向へ
の移動が開始される(ステップ140)。洗車機本体2
の移動に伴い、電磁バルブ30が開放される(ステップ
142)。さらに、コンプレッサ17が稼動されると共
に(ステップ144)、回転ブラシ6〜9を回転させる
等の、その他の処理が行われる(ステップ146)。こ
れらステップ140〜146の処理は、リミットスイッ
チSW2がストッパ5に当接されるまで繰り返される
(ステップ148)。
【0044】電磁バルブ30が開放されると共に、コン
プレッサ17が稼動されることで、ポリマー供給ノズル
16から車両1へ向けて、勢いよくカチオン界面活性剤
が噴霧される。これにより、車両1のコーティング被膜
上に、カチオン界面活性剤が塗布される。
【0045】そして、リミットスイッチSW2がストッ
パ5に当たってONになると、洗車機本体2の移動が停
止される(ステップ150)。この洗車機本体2の停止
に併せて、電磁バルブ30が閉じられると共に(ステッ
プ152)、コンプレッサ17の稼動が停止される(ス
テップ154)。さらに、回転ブラシ6〜9の回転を停
止させる等の、その他の処理が行われる(ステップ15
6)。
【0046】この後、上記乾燥工程E(図示しない)が
さらにもう一度実行される。これにより、車両1の塗装
部分の表面に塗布されたカチオン界面活性剤が非静電気
膜として固着つまり固定される。この乾燥工程は省略可
能である。自然乾燥でも非静電気膜が固定されるからで
ある。
【0047】このカチオン界面活性剤塗布工程Fによ
り、カチオン界面活性剤が、車両1のコーティング被膜
上に塗布される。このカチオン界面活性剤は、陽イオン
界面活性剤とも呼ばれる。このカチオン界面活性剤が、
コーティング被膜面に吸着され、非静電気膜となる。こ
れにより、カチオン界面活性剤が、車両1表面の撥水
剤、柔軟仕上げ剤、帯電防止剤、静電気防止剤等として
働く。つまり、車両1表面の静電気の発生を防止する。
この結果、空気中の埃などの汚染物質がコーティング被
膜に付着することが防止される。
【0048】この非静電気膜は、上記保護膜より導電度
が高い導電体であって、上記保護膜より硬度が低く、H
LBが13より小さい洗浄力の低い界面活性剤である。
この導電性は、上記陽イオンによるイオン化によるもの
であったり、電気的に導通性を有するものであったり
し、これによって静電気の発生が防止される。
【0049】また、例えば、コーティング被膜(保護
膜)として、天然ワックスまたは合成ワックスが使用さ
れている場合、塗布されたカチオン界面活性剤の親油基
が、ワックスの表面つまり空気接触面に付着される。こ
れにより、ワックス成分内への汚染物質等の進入が防止
され、水垢の発生が未然に防止される。
【0050】また、コーティング被膜として、シリコー
ンオイルなどの高分子重合体が用いられた場合、カチオ
ン界面活性剤の親水基がコーティング被膜の表面に付着
される。つまり、カチオン界面活性剤の親油基が外側空
気面に配向しつつ、コーティング被膜の表面に吸着され
る。よって、コーティング被膜の撥水性が高められると
共に、汚れの付着がより強く防止される。
【0051】このように非静電気膜は、表面側を親油基
とし上記保護膜側を親水基とする場合と、表面側を親水
基とし上記保護膜側を親油基とする場合とがある。これ
らは、コーティング膜(保護膜)の水に溶解性の水性、
または水に乳化性若しくは分散性の油性によって決定さ
れる。
【0052】特に、コーティング剤として、非導電性
(誘電体、静電気帯電体)の素材、例えば非導電性のフ
ッソ樹脂等が用いられた場合、汚れ防止剤としてのカチ
オン界面活性剤が、コーティング表面に静電気が生じる
のを防止する。よって、コーティング表面に汚れが付着
することを防止し、車両1の外観をより綺麗に長持ちさ
せる。
【0053】上記重合体の保護膜(ポリマー剤)は、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、酸化ポリエチレン、酸化
ポリプロピレン、パラフィン、ろう、ワックスなどの低
分子重合体、上述のシリコーン(アミノ変成シリコーン
またはエトオキシ化シリコーンなど)またはフッソ重合
体等の高分子重合体よりなり、これらは水に溶解する重
合体、水に分散する重合体、水に乳化する重合体のいず
れかである。
【0054】また、上述されたように、高分子重合体の
塗布工程Dの後、乾燥工程Eが実行され、その後にカチ
オン界面活性剤塗布工程Fが実行される。よって、高分
子重合体によるコーティング被膜が、車両1表面に確実
に形成される。しかも、このコーティング被膜上に、カ
チオン界面活性剤の膜が形成されるので、車両1の塗装
面の保護がより確実に行われると共に、車両1表面の光
沢がより確実に保たれる。
【0055】実験の結果、上記保護膜だけの場合に比べ
て汚れの付着が少なくなり、また非静電気膜を形成する
と、保護膜の劣化防止にも効果が見られた。
【0056】本発明は上記実施例に限定されず、本発明
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。上記工
程A〜Fについては、最初の1回目の車両の洗車では、
上記工程A〜Fまですべてを行い、2回目の車両の洗車
では、上記工程A〜Fのうち、高分子重合体を塗布して
乾燥するDとEの工程だけを省略したり、さらに水洗い
工程Aも省略してもよい。これは、保護膜が強固なとき
に可能である。
【0057】また、上記実施例のカチオン界面活性剤塗
布工程Fで、コーティング被膜上にカチオン界面活性剤
が塗布されたが、他の界面活性剤でもよい。例えば、洗
浄力の比較的低い非イオン界面活性剤や、HLB(hy
drophilic lipophilic bala
nce)が13以下の界面活性剤、油溶性界面活性剤、
または、スクワラン、ホホバオイル等の保湿剤、帯電防
止剤等の汚れ防止剤でもよい。
【0058】さらに、上記実施例では、コーティング剤
に高分子重合体が用いられたが、本発明では、これに限
定されない。すなわち、天然ワックス、純粋カルバナワ
ックス、合成ワックス、シリコーンオイル、変成シリコ
ーンオイル、シリコン樹脂、フッ素樹脂等如何なるもの
が、コーティング剤(保護剤)として用いられても良
い。
【0059】またさらに、本発明では、汚れ防止剤が、
保護剤の膜上に塗布されたが、車両などの物体の塗装面
または物質表面に直接塗布されても良い。これにより車
両表面の塗装部分の表面に直接非静電気膜が形成され
る。
【0060】工程Fの界面活性剤の塗布は、人為的に行
われても良い。つまり、界面活性剤を含む水溶液を内蔵
したスプレー(噴霧器)などを用いて、直接、車両1の
コーティング被膜上に塗布してもよい。また、界面活性
剤、帯電防止剤等の汚れ防止剤を含む水溶液が、タオル
(スポンジ)などを用いて塗布されても良い。つまり、
人力または機械的手段によってコーティング剤が塗布さ
れた車両に、人力によってカチオン界面活性剤等の汚れ
防止剤が塗布されても良い。
【0061】さらに、高分子重合体の塗布工程Dにおい
て、高分子重合体の塗布と共に、界面活性剤が塗布され
ても良い。つまり、ポリマー収納タンク18内に、高分
子重合体(またはワックス)と界面活性剤の混合液体が
収納されても良い。そして、この混合液体が、工程Dに
おいて、ポリマー供給ノズル16から噴霧されてもよ
い。すなわち、高分子重合体またはワックス等と、界面
活性剤等の汚れ防止剤とが予め混合されていてもよい。
そして、ワックス塗布に際し、この混合物が、人力また
は機械的手段で、車両1に塗布されてもよい。これによ
り、高分子重合体及び汚れ防止剤の塗布が、より丁寧に
行われ、車両の塗装面保護がより確実に行われる。
【0062】さらには、既に、高分子重合体またはワッ
クス等のコーティング剤が塗布された車両に、本発明に
おけるカチオン界面活性剤等の汚れ防止剤が、スポンジ
等を用いた人力または、上記実施例のような機械的手段
によって塗布されても良い。つまり、上記実施例におい
て、洗浄剤による洗浄及び高分子重合体の塗布等が省略
され、カチオン界面活性剤の塗布のみが行われても良
い。この場合、既に、コーティング剤が塗布された車両
に、汚れ防止剤が直ちに塗布されるので、コーティング
剤の再塗布といった2重手間が行われることを防止でき
る。
【0063】上記実施例では、車両表面が濡れている状
態で高分子重合体をコーティングするようにしたが、車
両表面が乾燥してからコーティングするようにしてもよ
い。また、上記高分子重合体のコーティング工程が終了
した後に、仕上げを美しくするために水洗い工程を行っ
てもよい。この水洗い工程は上記ステップ70〜76と
同様の工程である。さらに、本発明の洗車方法は、全て
を手作業で行うことも可能である。すなわち、水洗い、
洗剤による洗浄、高分子重合体の塗布、及び界面活性剤
の塗布全てが手作業で行われても良い。
【0064】また、上記実施例における一部の作業が、
手作業で行われても良い。例えば、高分子重合体または
ワックスなどのコーティング剤が、手作業によって塗布
されたのち、カチオン界面活性剤などの汚れ防止剤が、
洗車機本体2を利用して噴霧されてもよい。この場合、
コーティング剤が手作業によって塗布されるので、車両
の凹凸にも確実に塗布することができる。つまり、塗り
残しの発生がより確実に防止される。
【0065】さらにまた、上記実施例において、カチオ
ン界面活性剤塗布工程Fに続いて、水洗い工程Cが行わ
れても良い。つまり、カチオン界面活性剤の塗布に続い
て、車両1の水洗いが行われても良い。さらに、この水
洗いの後に、乾燥工程Eが実行されてもよい。また、上
記実施例における乾燥工程E(図5参照)自体が省略さ
れてもよい。つまり、高分子重合体の塗布工程Dに続い
て、直ちにカチオン界面活性剤塗布工程Fが実行されて
もよい。この場合、カチオン界面活性剤などの汚れ防止
剤の車両1への吸着がより確実となる。 上記実施例に
おけるカチオン界面活性剤塗布工程Fは、車両1の表面
が濡れた状態で行われても良いし、乾燥した状態で行わ
れても良い。つまり、工程Dに続いて、車両1表面の水
洗いが行われた後、カチオン界面活性剤塗布工程Fが行
われても良い。この場合、当然、乾燥工程Eは省略され
る。
【0066】このほか、水洗い工程Cにおいて、高分子
重合体の塗布工程Dが同時に行われても良い。つまり、
電磁バルブ27の開放に併せて、電磁バルブ31の開放
と、コンプレッサ17の稼動が同時に行われても良い。
この場合、洗車機本体2の移動進行方向に対し、ポリマ
ー供給ノズル16の前に洗浄液体供給ノズル12を設け
ることになる。つまり、ポリマー噴霧の先に、水が車両
1に噴霧されるようにする。また、ポリマー供給ノズル
16の前後に2カ所、洗浄液体供給ノズル12が設けら
れてもよい。
【0067】上記リミットスイッチ(SW1、SW2)
の設置位置は、上記実施例に限られず、回転ブラシ6、
8の車両1に対する相対的位置を検出できれば何れの位
置でも良い。つまり、上方回転ブラシ6、側方回転ブラ
シ8が車両1の側面及び前後面全てをブラッシッングし
たことを検出できる位置にリミットスイッチSW1、S
W2は取り付けられればよい。
【0068】例えば、回転ブラシ8の洗車機本体2内に
おける相対的位置がセンサで検出される。そして、洗車
機本体2が移動して回転ブラシ8が車両1の側面から前
面または後面にはずれたことが検出されたり、洗車機本
体2が移動して中央に突出した回転ブラシ8が車両1の
前面または後面に当接されたことが検出されたりしても
よい。
【0069】この場合、回転ブラシ6、8の回転軸を支
えるレバーの変位または移動が、ポテンションメータ、
リミットスイッチ等のセンサで検出されることになる。
また、リミットスイッチ(SW1、SW2)は、光セン
サ、磁気センサ等、車両の前端及び後端を検出できれ
ば、どのような位置に設けられてもよい。
【0070】上記実施例における、回転ブラシ6、8、
9は、スポンジタイプ、布製等、如何なるものでもよい
し、省略されてもよい。また、上記実施例では、塗装表
面保護の対象を自動車などの車両としたが、本発明は、
これに限定されるものではない。つまり、列車、飛行機
等の移動体または、家具、置物などの家庭日用品及び雑
貨または、銅像、ブロンズ像等の室内外に設置されるオ
ブジェ等、表面を腐食等から保護する必要のあるものな
ら、如何なるものでもよい。
【0071】上記電磁バルブ27及び洗浄液体供給ノズ
ル12は直接水道管に接続するなど、水をノズル12か
ら噴出できればどのようなものでもよい。また電磁バル
ブ28についても同様であり、洗浄剤を水に混ぜて洗浄
液体供給ノズル12から噴出できればどのようなもので
もよい。また、洗浄剤収納タンク14の洗浄剤について
も、本発明では特に限定しない。洗浄力の強いものなら
ば、如何なるものでもよい。
【0072】このように、本発明によれば、一度目の洗
車が行われると、洗浄剤による洗剤洗い工程Bで水垢が
除去され、高分子重合体の塗布工程Dで高分子重合体が
塗布される。これにより、車両表面には、洗浄剤に対し
防護機能の強いコーティング被膜が形成され、二度目以
降の洗車によって、洗浄剤による塗装面の侵食が防止さ
れ、艶ぼけの進行を抑えることができる。しかも、カチ
オン界面活性剤などの汚れ防止剤が、その上に塗布され
るので、静電気の発生が防止されるとともに、埃などの
汚れが車両表面に付着することが、より効果的に防止さ
れる。
【0073】尚、一度目の洗車時に、塗装表面が幾分活
性分解されて塗装面の荒れがわずかに生じるかもしれな
い。しかし、この一度目の洗浄で著しく塗装面が荒れる
わけではないので支障はない。しかも、高分子重合体の
塗布は、ワックスによる油性分を補給する代わりに行わ
れるので、車両表面は水垢のつきにくい構造となってお
り、二度目以降の洗車時に、水垢を除去するためのタッ
チアップ作業を殆ど行わなくて済む。また、高分子重合
体のコーティング被膜は、洗車の都度塗布されるので、
洗車するにつれてコーティング被膜が塗り重ねられ、水
垢の浸透が益々少なくなると共に、艶の深みと洗浄剤に
対する防護能力が増加される。
【0074】[1] 乗り物の表面に形成された重合体
の保護膜と、 この重合体の保護膜の上に形成された静
電気を帯びない静電気防止体または汚れの付着を防止す
る汚れ防止体の塗布によって形成された汚れ防止膜とを
備えたことを特徴とする乗り物の表面構造/乗り物の表
面の製造または加工装置(方法)/乗り物(車両)の洗
浄(洗車)装置(方法)/汚れ防止体塗布装置(方
法)。
【0075】[2] 乗り物の表面を洗車した後、保護
膜を形成し、 上記保護膜上に静電気防止体/汚れ防止
剤を噴霧する噴霧手段(工程)を備えたことを特徴とす
る乗り物の表面構造/乗り物の表面の製造または加工装
置(方法)/乗り物(車両)の洗浄(洗車)装置(方
法)/汚れ防止体塗布装置(方法)。
【0076】[3] 上記静電気防止体または汚れ防止
体は、HLBが13より小さい洗浄力の低い界面活性
剤、スクワランまたはホホバオイルであることを特徴と
する請求項1記載の乗り物の表面構造/乗り物の表面の
製造または加工装置(方法)/乗り物(車両)の洗浄
(洗車)装置(方法)/汚れ防止体塗布装置(方法)。
【0077】以上に説明した本発明の汚れ防止剤塗布方
法は、物体(車両、列車、飛行機、家具等)の表面に形
成された保護膜(天然ワックス、純粋カルバナワック
ス、合成ワックス、シリコーンオイル、変成シリコーン
オイル、シリコン樹脂、フッ素樹脂)上に、汚れ防止剤
(カチオン界面活性剤、スクワラン、ホホバオイル)が
塗布されることを特徴とする。
【0078】以上に説明した本発明の洗車装置は、物体
(車両、列車、飛行機、家具等)の表面を洗車した後、
保護膜(天然ワックス、純粋カルバナワックス、合成ワ
ックス、シリコーンオイル、変成シリコーンオイル、シ
リコン樹脂、フッ素樹脂)を形成する洗車装置におい
て、上記保護膜上に汚れ防止剤(カチオン界面活性剤、
スクワラン、ホホバオイル)を噴霧する噴霧手段(カチ
オン界面活性剤タンク29、コンプレッサ17及びポリ
マー供給ノズル16または、スプレー)を備えたことを
特徴とする。
【0079】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、物体の
表面保護として塗布されるワックス等の保護膜上に、カ
チオン界面活性剤などの汚れ防止剤を塗布した。これに
より、保護膜上に静電気が発生されることを防止する。
しかも、保護膜上及び保護膜内へ、塵等の汚染物質が付
着及び混入されることが防止される。また、汚れ防止剤
により、保護膜の撥水効果及び光沢が、持続及び強化さ
れる。したがって、保護膜の寿命が延長され、しかも、
ワックス等の保護膜の再塗布回数が軽減される。つま
り、物体の表面保護のメンテナンスをより少なくするの
で、メンテナンスに必要なコストが軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 洗車装置25の内部を透視した様子を示す図
である。
【図2】 洗車装置25の内部の様子を示す図である。
【図3】 制御回路60の機能ブロックを示す図であ
る。
【図4】 洗車装置25の動作フローチャートを示す図
である。
【図5】 洗車装置25の動作フローチャートを示す図
である。
【符号の説明】
1…車両、2…洗車機本体、3…レール、4、5…スト
ッパ、6…上方回転ブラシ、8、9…側方回転ブラシ、
10…洗浄液体供給装置、11…ポリマー供給装置、1
2…洗浄液体供給ノズル、13…水槽タンク、14…洗
浄剤収納タンク、15…ホース、16…ポリマー供給ノ
ズル、17…コンプレッサ、18…ポリマー収納タン
ク、19…ホース、20…支持軸、21、22…揺動ア
ーム、23…電動機、24…敷設台、25…洗車装置、
26…モータ、27、28…電磁バルブ、29…カチオ
ン界面活性剤タンク、30…電磁バルブ、50…CP
U、51…ROM、52…RAM、53…システムバ
ス、54…駆動回路、56…インターフェイス回路、5
8…操作パネル&表示装置、60…制御回路、61…矢
印、62…矢印、63…ブロア、63a…排風口。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗り物の塗装部分の表面の汚れを洗浄体
    及び水を使って洗浄し、 この洗浄された乗り物の塗装部分の表面の洗浄体を水を
    使って除去し、 この除去された乗り物の塗装部分の表面に重合体を塗布
    して、乗り物の塗装部分の表面に重合体の保護膜を形成
    し、 この重合体の保護膜の上に静電気を防止する静電気防止
    体を塗布して、静電気を帯びない非静電気膜を形成する
    ことを特徴とする乗り物の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 乗り物の塗装部分の表面の汚れを洗浄体
    及び水を使って洗浄する手段と、 この洗浄された乗り物の塗装部分の表面の洗浄体を水を
    使って除去する手段と、 この除去された乗り物の塗装部分の表面に重合体を塗布
    して、乗り物の塗装部分の表面に重合体の保護膜を形成
    する手段と、 この重合体の保護膜の上に静電気を防止する静電気防止
    体を塗布して、静電気を帯びない非静電気膜を形成する
    手段とを備えたことを特徴とする乗り物の洗浄装置。
  3. 【請求項3】 上記重合体の保護膜は、低分子重合体、
    高分子重合体、ワックス、水に溶解する重合体、水に分
    散する重合体、水に乳化する重合体、誘電体、非導電体
    または静電気帯電体によるものであり、 上記非静電気膜は、上記保護膜より導電度が高く、上記
    保護膜より硬度が低く、HLBが13より小さい洗浄力
    の低い界面活性剤、カオチン、界面活性体、カオチン界
    面活性体、導電体または静電気防止体によるものであ
    り、表面側を親油基とし上記保護膜側を親水基とする、
    または表面側を親水基とし上記保護膜側を親油基とする
    ことを特徴とする請求項1記載の乗り物の洗浄方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001301585A (ja) * 2000-04-18 2001-10-31 Ishihara Chem Co Ltd 車体の水流乾燥方法及び車体用水流乾燥促進組成物
JP2009113005A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Daihatsu Motor Co Ltd 車体洗浄装置
CN102785636A (zh) * 2012-05-19 2012-11-21 贺卫初 一种环保免漂洗无排放的火车(地铁、机车)清洗技术
CN108995633A (zh) * 2018-08-01 2018-12-14 芜湖雪影实业有限公司 一种新型洗车机

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