JPH11115094A - 無機質系化粧板 - Google Patents

無機質系化粧板

Info

Publication number
JPH11115094A
JPH11115094A JP30362597A JP30362597A JPH11115094A JP H11115094 A JPH11115094 A JP H11115094A JP 30362597 A JP30362597 A JP 30362597A JP 30362597 A JP30362597 A JP 30362597A JP H11115094 A JPH11115094 A JP H11115094A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin
inorganic
inorganic base
polyester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP30362597A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Nakagawa
均 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP30362597A priority Critical patent/JPH11115094A/ja
Publication of JPH11115094A publication Critical patent/JPH11115094A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴室、洗面所、脱衣所、キッチン等の壁面や
天井面に用いられる、意匠性に優れ、良好な耐温水性、
耐アルカリ性を有する、低コストな無機質系化粧板を提
供することである。 【解決手段】 無機質系基材の上面に、接着剤層、印刷
シート層、表面保護層が順次積層された積層体におい
て、前記印刷シート層が絵柄印刷層を有する熱可塑性樹
脂フイルム層からなる無機質系化粧板である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築内装材、特
に、浴室、洗面所、脱衣所、キッチン等の壁面や天井面
に用いられる、意匠性に優れ、良好な耐水性、耐温水性
(耐アルカリ性)を有する無機質系化粧板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、無機質系化粧板としては、石綿ス
レート板、セメントスレート板、珪酸カルシウム板等の
無機質系基材に、例えば、(1)無機質系基材の上に樹
脂塗料により塗装を行うか、(2)印刷模様が形成され
た紙質系シートを無機質系基材の上に貼合せ、その上か
ら透明樹脂塗料を塗装、または含浸させたもの、(3)
転写紙を用いて無機質系基材面に絵柄模様を転写する方
法等によって絵柄模様を設けた後、該絵柄模様層の上か
ら樹脂塗料を塗装し、トップコート層としたものが知ら
れていた。
【0003】しかし、上記(1)の化粧板は意匠性に乏
しく、(2)の化粧板は紙質系シートをベースにしてい
るために、耐水性については満足のいくものではなく、
また(3)の化粧板は耐水性、意匠性については満足の
いくものであるが、工程が複雑となり、歩留りも悪く、
また転写紙を用いるために高コストになるという問題が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題点
に鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、浴室、洗面所、脱衣所、キッチン等の壁面や天井面
に用いられる、意匠性に優れ、良好な耐温水性、耐アル
カリ性を有する、低コストな無機質系化粧板を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の解決手段は、無機質系基材の上面に、接着剤
層、印刷シート層、表面保護層が順次積層された積層体
において、前記印刷シート層が絵柄印刷層を有する熱可
塑性樹脂フイルム層からなる無機質系化粧板とすること
である。この構成とすることにより、無機質系基材の上
面に細密な絵柄印刷層を形成することができ、また、生
産工程が簡略化されるため、生産効率、歩留りが向上
し、安価な無機質系化粧板とすることができる。
【0006】また、接着剤層がポリエステル−ポリエー
テル系樹脂よりなることにより、接着剤層が無機質系基
材から水分や湿気等の雰囲気に曝された場合溶出するア
ルカリ成分に侵されることがなくなり、密着性の劣化の
ない無機質系化粧板を容易に作製することができるもの
である。
【0007】また、ポリエステル−ポリエーテル系樹脂
よりなる接着剤が溶剤系湿気硬化型ポリウレタン樹脂よ
りなることにより、従来の設備で塗工可能であり、接着
剤の塗工が容易となる。
【0008】ポリエステル−ポリエーテル系樹脂よりな
る溶剤系湿気硬化型ポリウレタン樹脂において、ポリエ
ーテル基の比率を高くする。そうすることで、よりアル
カリ成分に強い接着剤層とすることができる。
【0009】また、前記熱可塑性樹脂フイルム層をポリ
オレフィン系樹脂よりなるものとすることにより、無機
質系基材より発生するアルカリ成分に十分耐え得る化粧
板となり、また、スリッター端材等の廃棄物を焼却処理
した場合にも有毒なガスの発生のない化粧板とすること
ができる。
【0010】さらに、表面保護層が硬化性樹脂塗料によ
り形成されていることを特徴とするものである。こうす
ることで、化粧板の表面硬度、耐摩耗性、耐汚染性等の
表面物性を優れたものとすることができる。
【0011】
【発明の実施の態様】以下、本発明の具体的な実施形態
を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の無機質
系化粧板の実施例を示す積層断面図であり、1は無機質
系化粧板、2は無機質系基材、3はシーラー層、4は接
着剤層、5は印刷シート層、6は熱可塑性樹脂フイル
ム、7は絵柄印刷層、7aはベタインキ層、7bは絵柄
インキ層、8は表面保護層をそれぞれ表す。
【0012】本発明の無機質系化粧板1の構成は図1に
示すように、無機質系基材2の上面に設けられたシーラ
ー層3面に、接着剤層4を介して熱可塑性樹脂フイルム
6の上面にベタインキ層7aと絵柄インキ層7bからな
る絵柄印刷層7を設けた印刷シート層5を積層し、その
上から硬化性樹脂塗料により形成された表面保護層8が
積層された構成である。
【0013】本発明の無機質系化粧板1に用いられる無
機質系基材2としては、一般的には珪酸カルシウム板、
石綿スレート板、軽量発泡コンクリート板、中空押出セ
メント板等のセメント板、石膏板、石膏スラグ板等の石
膏系板、パルプセメント板、石綿セメント板、木片セメ
ント板等の繊維セメント板が挙げられる。
【0014】シーラー層3は、無機質系基材2からのア
ルカリ成分溶出の防止を目的として設けられるものであ
り、品質性能を高める方法として、ポリイソシアネート
系樹脂、湿気硬化型ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等
の硬化性樹脂を用いることが望ましいものである。
【0015】接着剤層4は、絵柄印刷層7を設けた熱可
塑性樹脂フイルム6からなる印刷シート層5を無機質系
基材2に接着させるための層であって、例えば、一液硬
化型ウレタン系樹脂、2液硬化型ウレタン系樹脂、2液
混合型エポキシ系樹脂等の反応型樹脂系の接着剤を用い
ることができる。また、接着剤に要求される性能として
は、初期密着力はもとより耐水性、耐温水性、耐煮沸性
試験等後の密着性が要求され、一液硬化型ウレタン系樹
脂が好ましいものである。
【0016】一液硬化型ウレタン系樹脂接着剤は、分子
末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー
を必須成分とする組成物である。前記ウレタンプレポリ
マーは、通常は分子両末端に各々イソシアネート基を1
個以上有するポリイソシアネートプレポリマーであり、
イソシアネート基同士が空気中の水分により反応して鎖
延長反応を起こして、その結果分子鎖中に尿素結合を有
する反応物を生じて、この尿素結合に更に分子末端のイ
ソシアネート基が反応して、ビウレット結合を起こして
分岐し、架橋反応を起こすものである。分子末端にイソ
シアネート基を有するプレポリマーの分子鎖の骨格構想
は任意であるが、具体的には、ウレタン結合を有するポ
リウレタン骨格、エステル結合を有するポリエステル骨
格、エーテル結合を有するポリエーテル骨格、ポリブタ
ジエン骨格等であり、適宜これらの1種又は2種以上の
骨格構造を採用することで、接着剤の物性を調整でき
る。
【0017】特に、無機質系基材が水分や湿気等の雰囲
気に曝された場合に、該無機質系基材から溶出するアル
カリ成分により強アルカリの状態となり、その時に端面
等からの侵入により接着剤等の樹脂が加水分解され、結
果として、接着不良を起こす原因となるものであり、耐
アルカリ性に強いものが求められているので、耐アルカ
リに強い性質を有するポリエーテルポリオール基が適し
ているが、初期密着性に少し劣るのでその点に優れたポ
リエステルポリオール基を共重合させたポリエステル−
ポリエーテル系樹脂が特に好ましいものである。
【0018】ポリエステル−ポリエーテル系樹脂として
は、例えば、ポリイソシアネートにポリエステルポリオ
ールとポリエーテルポリオールとを任意の順序で加え、
付加反応させて得られたポリエステル骨格とポリエーテ
ル骨格とがウレタン結合により結合された構造を有し且
つ分子末端にイソシアネート基を有するポリエステル−
ポリエーテル系ウレタンプレポリマーが挙げられ、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロー
ルプロパン、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ヘキサメチレングリコール、グリセリン、1,
3−ブチレングリコール、1,4ブタンジオール、ヘキ
サントリオールペンタエリスリトール、ソルビトール、
ネオペンチルグリコール等の多価アルコール類、前記多
価アルコール類とエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド等のアルキレンオキサイドとの付加重合により得
られるポリエーテルポリオール、前記多価アルコールと
マレイン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸等の多塩基酸類との縮合反応に
よって得られるポリエステルポリオール、ε−カプロラ
クトン、γ−ペレロラクトン等のラクトン類の開環重合
によって得られるポリエステルポリオール等が用いられ
る。
【0019】ポリエステル−ポリエーテル系樹脂におい
て、ポリエーテル基の比率が50%未満であると、初期
の密着性等の常態における接着力には優れているが、温
水密着性試験のようなアルカリ性の雰囲気に曝されると
ポリエステル基の加水分解の影響が大きくなり接着力が
低下し物性的に見劣りするものとなり、ポリエーテル基
の比率が90%を超える場合は、温水密着性試験のよう
なアルカリ性の雰囲気に曝されてもポリエステル基の加
水分解の影響は少なく接着力の低下はみられないが、初
期密着性が弱く生産性に劣るものである。従って、浴室
周辺等水に直接触れるような場合には、耐アルカリ性が
強く求められため、ポリエーテル基の比率の高いものが
好ましく、ポリエーテル基:ポリエステル基が80:2
0〜90:10(%)のものが好ましいものである。ま
た、接着剤層4の塗布量としては、無機質系基材の表面
凹凸上に設けるため、十分な接着性を得るためには15
g/尺2 〜20g/尺2 の塗布量が必要なものである。
【0020】無機質系化粧板1に絵柄印刷層7を形成す
るための熱可塑性樹脂フイルム6としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩
化ビニル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ABS
樹脂等のフイルムを使用することができるが、焼却処理
時に塩化水素、シアンガス等の発生を伴わず、また、耐
アルカリ性を有しかつ安価であるということを考慮する
と、特にポリオレフィン系樹脂を用いるのが好ましい。
フイルムの厚さは特に制限されるものではないが、経済
性、実用性、印刷適性から一般には、0.08〜0.1
2mm程度である。
【0021】絵柄印刷層7としては、全面ベタ刷りのベ
タインキ層7aと例えば、石目、布目、天然皮革の表面
柄、抽象柄等を表現する絵柄インキ層7bが付されてお
り、それらを設けるインキのビヒクルとしては公知のも
のが使用でき、例えばアクリル系、塩化ビニル系、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリオレフィン、
ニトロセルロース、ウレタン等の樹脂系からなる単体又
は混合体に、必要に応じて、顔料、染料等の着色剤、体
質顔料、溶剤等を適宜混合したものを用いることができ
る。また、ベタインキ層7aに着色顔料とともに光輝性
顔料を含ませることも可能であり、さらに、ベタインキ
層7aは着色顔料のみを含ませ、光輝性顔料を含ませる
ことなく構成し、絵柄インキ層7bに光輝性顔料を含ま
せるように構成することも可能である。
【0022】表面保護層8を形成する硬化性樹脂として
は、電離放射線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂(常温硬
化型樹脂、2液反応型樹脂を含む)等の従来公知の化粧
板の硬化性樹脂として用いられる樹脂が利用できる。
【0023】熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン系樹脂等挙げら
れ、中でも主剤として、アクリルポリオール、ポリエス
テルポリオール、ポリエーテルポリオール、エポキシポ
リオール等のOH基を有するポリオール成分を用い、こ
れに硬化剤として、トリレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、メタキシレンジイソシアネ
ート等のイソシアネート化合物を添加してなる2液硬化
性ウレタン系樹脂が好ましい。
【0024】電離放射線硬化性樹脂としては、具体的に
は、分子中にアクリロイル基、メタアクリロイル基、ア
クリロイルオキシ基等の重合性不飽和結合、エポキシ
基、チオール基等を2個以上有する多官能のプレポリマ
ー、オリゴマー及び/又はモノマーを適宜混合した、電
離放射線により硬化可能な組成物が用いられる。尚、こ
こで電離放射線とは、電磁波または荷電粒子線のうち分
子を重合或いは架橋し得るエネルギー量子を有するもの
を意味し、通常紫外線または電子線が用いられ、硬化速
度が速く作業性も良好であり、しかも柔軟性や硬度等の
樹脂の物性の調節も容易であり耐汚染性、耐擦傷性、耐
溶剤性等に優れることから好ましいものである。
【0025】上記プレポリマー、オリゴマーの例として
は不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不
飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポ
リエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレー
ト、シリコンメタクリレート、メラミンメタクリレート
等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エ
ポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエー
テルアクリレート、ポリオールアクリレート、シリコン
アクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレー
ト、カチオン重合型エポキシ化合物等が挙げられる。
【0026】上記モノマーの例としては、スチレン、α
メチルスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル酸メ
チル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メ
トキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニ
ル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタ
クリル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリ
ル酸エステル類、アクリル酸−2−(N,N−ジエチル
アミノ)エチル、メタクリル酸−2−(N,N−ジメチ
ルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジベン
ジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N,N−ジエ
チルアミノ)プロピル等の不飽和・・の置換アミノアル
コールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド
等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジア
クリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、1,6ヘキサン
ジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジア
クリレート等の化合物、ジプロピレングリコールジアク
リレート、エチレングリコールジメタクリレート、プロ
ピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート等の多官能性化合物、及び/又
は、分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオー
ル化合物、例えばトリメチロールプロパントリチオグリ
コレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレー
ト、ペンタエリスリトールテトラチオグリコール等が挙
げられる。
【0027】塗工方法としては、カーテンフローコータ
ー、ロールコーター、スプレーコート等の公知の塗工手
段を用いることができ、塗膜厚としては、100〜20
0μmが好ましい。
【0028】
【実施例】
実施例1〜2 厚さ5mmの石綿スレート板にシーラー層として湿気硬
化型ウレタン塗料を7g/尺2 (ウェット)スポンジロ
ールコートにて塗布し150℃で1分間乾燥して、シー
ラー処理した無機質系基板を準備した。次いで、該シー
ラー層面に表1に示した共重合比で作製した溶剤系ポリ
エステル−ポリエーテル系湿気硬化型ウレタン樹脂接着
剤を18g/尺2 (ウェット)ロールコートにて塗工
し、150℃で1分間乾燥して、接着剤を塗布した無機
質系基板を作製した。別途、厚さ100μmの両面易接
着処理した着色ポリオレフィン系樹脂フイルムに塩酢ビ
系樹脂インキを用いてグラビア輪転印刷機にてベタイン
キ層と所望の絵柄層を印刷し化粧シートを作製し、さら
に該化粧シートの裏面に前記石綿スレート板に塗工した
と同じ溶剤系ポリエステル−ポリエーテル系湿気硬化型
ウレタン樹脂接着剤をロールコートにて3.5g/尺2
(ウェット)塗布し赤外線を照射し乾燥した後、前記無
機質系基板の接着剤層面に化粧シートの接着剤層面が対
向するように載せ、90℃に加熱されたシリコンロール
を用いて加圧し、化粧シートを貼合せた無機質系基板を
作製した。次いで化粧シートを貼合せた無機質系基板の
印刷層面にサンディングシーラーとして体質顔料入りの
ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂をロールコー
トし、さらに、フローコートすることにより7g/尺2
となるように塗工し、80w/cm紫外線ランプを2灯
設置した照射装置中を11m/分の速度で通過させ紫外
線照射し硬化させた。次いで表面をドラム式ワイドベル
トサンダーにて研磨して平滑にし、その上にトップコー
トとして透明ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂
塗料をフローコート法にて6g/尺2 (ウエット)塗工
し、80w/cm紫外線ランプを2灯設置した照射装置
中を11m/分の速度で通過させ紫外線照射し完全硬化
させることにより浴室用無機質系化粧板を作製した。
【0029】比較例1〜3 厚さ5mmの石綿スレート板にシーラー層として湿気硬
化型ウレタン塗料を7g/尺2 (ウェット)スポンジロ
ールコートにて塗布し150℃で1分間乾燥して、シー
ラー処理し、次いで、該シーラー層面に表1に示した共
重合比で作製した溶剤系ポリエステル−ポリエーテル系
湿気硬化型ウレタン樹脂接着剤を200μm膜厚にロー
ルコートにて塗工し、150℃で1分間乾燥して、接着
剤を塗布した無機質系基板を作製した以外は実施例1と
同様にして浴室用無機質系化粧板を作製した。
【0030】比較例4 厚さ5mmの石綿スレート板にシーラー層として湿気硬
化型ウレタン塗料を7g/尺2 (ウェット)スポンジロ
ールコートにて塗布し150℃で1分間乾燥して、シー
ラー処理し、次いで、該シーラー層面に2液硬化型ポリ
エステル系ポリウレタン樹脂接着剤を200μm膜厚に
ロールコートにて塗工し、150℃で1分間乾燥して、
接着剤を塗布した無機質系基板を作製した以外は実施例
1と同様にして浴室用無機質系化粧板を作製した。
【0031】以下、各試験の方法とその評価の仕方を説
明する。 初期密着性 試験片の塗膜にカッターナイフで碁盤目状の切り筋(4
mm四方×25個)を入れた後、セロハンテープ剥離試験
を行う。塗膜の残った枡目の数Xを数えX/25とし、
次の判定基準に従い評価した。 ○:25〜24/25、 △:23〜12/25、
×:11以下/25 温水密着性 幅25mmの試験片を60℃の温水中に10日間浸漬
後、取出し、室温に2時間放置後、引張試験機で剥離試
験を行う。接着層が剥離するまでの最大荷重を測定し、
次の判定基準に従い評価した。 ○:2.5kg/25mm以上、△:2.4〜1.5k
g/25mm、×:1.4kg/25mm以下
【0032】
【表1】 〔尚、温水密着性欄の( )書きについては、引張試験
による最大荷重値(kg/25mm)を示すものであ
る。〕 上記結果より、接着剤層としてポリエーテル基:ポリエ
ステル基の共重合比が80:20〜90:10の比率か
らなるポリエステル−ポリエーテル系樹脂を用いたもの
が、初期密着性、温水密着性ともに良好な成績を示して
いる。
【0033】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、絵柄印刷
層が設けられた熱可塑性樹脂フイルムを無機質系基材の
表面に接着剤層を介して貼着し、絵柄印刷層の上面に表
面保護層を形成しているため、細密な絵柄模様が現出で
き、さらに、工程が簡略化されることによって、生産効
率、歩留りが向上し、転写基材シートのような廃棄する
資材も不要となるため、コストの低減がはかられ安価な
無機質系化粧板を得ることが出来る。
【0034】また、接着剤層がポリエステル−ポリエー
テル系樹脂よりなるため、耐温水性、耐アルカリ性に優
れた浴室の壁面や天井面等の表面材として用いられる無
機質系化粧板を得ることが出来る。さらに、接着剤を溶
剤系湿気硬化型ポリウレタン樹脂とし、ポリエーテル基
の比率を高くすることにより、塗工が容易となり、アル
カリ成分に強いものと出来る。
【0035】また、熱可塑性樹脂フイルムがポリオレフ
ィン系樹脂とすることによって、廃棄物の処理に焼却処
理を用いることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無機質系化粧板の実施例を示す積層断
面図である。
【符号の説明】
1 無機質系化粧板 2 無機質系基材 3 シーラー層 4 接着剤層 5 印刷シート層 6 熱可塑性樹脂フイルム 7 絵柄印刷層 7a ベタインキ層 7b 絵柄インキ層 8 表面保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08G 18/48 C08G 18/48

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質系基材の上面に、接着剤層、印刷
    シート層、表面保護層が順次積層された積層体におい
    て、前記印刷シート層が絵柄印刷層を有する熱可塑性樹
    脂フイルム層からなることを特徴とする無機質系化粧
    板。
  2. 【請求項2】 前記接着剤層がポリエステル−ポリエー
    テル系樹脂よりなることを特徴とする請求項1記載の無
    機質系化粧板。
  3. 【請求項3】 前記ポリエステル−ポリエーテル系樹脂
    よりなる接着剤が溶剤系湿気硬化型ウレタン樹脂よりな
    ることを特徴とする請求項1、2記載の無機質系化粧
    板。
  4. 【請求項4】 前記ポリエステル−ポリエーテル系樹脂
    よりなる溶剤系湿気硬化型ウレタン樹脂において、ポリ
    エーテル基の比率が高いことを特徴とする請求項1〜3
    記載の無機質系化粧板。
  5. 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂フイルム層がポリオレ
    フィン系樹脂よりなることを特徴とする請求項1〜4記
    載の無機質系化粧板。
  6. 【請求項6】 前記表面保護層が硬化性樹脂塗料により
    形成されていることを特徴とする請求項1〜5記載の無
    機質系化粧板。
JP30362597A 1997-10-16 1997-10-16 無機質系化粧板 Withdrawn JPH11115094A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30362597A JPH11115094A (ja) 1997-10-16 1997-10-16 無機質系化粧板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30362597A JPH11115094A (ja) 1997-10-16 1997-10-16 無機質系化粧板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11115094A true JPH11115094A (ja) 1999-04-27

Family

ID=17923243

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30362597A Withdrawn JPH11115094A (ja) 1997-10-16 1997-10-16 無機質系化粧板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11115094A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008248152A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Dic Corp 湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤及びそれを用いた造作材
JP2019156416A (ja) * 2018-03-09 2019-09-19 大倉工業株式会社 洗浄剤入り包装体、ラミネートフィルム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008248152A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Dic Corp 湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤及びそれを用いた造作材
JP2019156416A (ja) * 2018-03-09 2019-09-19 大倉工業株式会社 洗浄剤入り包装体、ラミネートフィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU730837B2 (en) Decorative sheet
AU710878B2 (en) Decorative material having abrasion resistance
JP5034205B2 (ja) 化粧シート
JP4800726B2 (ja) 耐候剤組成物
JP5196042B2 (ja) 化粧シート
WO2006035880A1 (ja) 化粧材
JP4108827B2 (ja) 無機質系化粧板
JPH11115094A (ja) 無機質系化粧板
JP2000280433A (ja) 無機質系化粧板
JP2000006325A (ja) 耐摩耗性を有する化粧材
JP4440431B2 (ja) 化粧材
JPH0419924B2 (ja)
JP2006046053A (ja) 床材
JP3953570B2 (ja) 無機質系化粧板の製造方法
JP2015189221A (ja) 鏡面化粧シート、及びこれを用いた鏡面化粧板
JPH11138689A (ja) 無機質系化粧板
JP2000015739A (ja) 無機質系化粧板
JPH09169095A (ja) 化粧材
JPH06238835A (ja) 電離性放射線硬化型樹脂による再塗装を施すためのプレコート化粧シート
JP4109344B2 (ja) 化粧板の製造方法
JP2000263738A (ja) 無機質系化粧板
JP2000177087A (ja) 化粧板の製造方法
JP2002067220A (ja) 化粧板
JP2002103528A (ja) 化粧シート
JPH06400B2 (ja) 化粧板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050104