JPH11113887A - 試験片 - Google Patents

試験片

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JPH11113887A
JPH11113887A JP9284880A JP28488097A JPH11113887A JP H11113887 A JPH11113887 A JP H11113887A JP 9284880 A JP9284880 A JP 9284880A JP 28488097 A JP28488097 A JP 28488097A JP H11113887 A JPH11113887 A JP H11113887A
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Masufumi Koike
益史 小池
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Kyoto Daiichi Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定器から抜き取る際に指などを汚すことが
ないとともに、測定器内を汚すこともなく、しかも測定
器自体を複雑な構造とする必要のない試験片を提供す
る。 【解決手段】 小片体11の一部分に試料を付着させる
付着部12を備え、その付着部12の試料を測定対象と
する測定器1に対して上記小片体11を着脱自在とした
試験片10であって、上記小片体11は、平面的に略凸
形に形成され、上記付着部12は、上記小片体11の平
面的端寄りに位置し、この付着部12の端寄り方向とは
異なる方向に延出する部分を指で摘む保持部13として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、血液や尿などの
試料を採取するための試験片に関し、特に、採取された
試料を測定する測定器に対して着脱自在とされた試験片
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、血液や尿などの試料を採取するた
めの試験片は、その採取された試料に対して血糖値など
を測定する測定器とともに利用されており、このような
試験片は、測定器に対して着脱自在とされ、その平面的
形状が細長小片状に形成されている。また、試験片の一
端寄りには、試料を付着させるために付着部が形成され
ている。
【0003】図13ないし図15は、従来における試験
片の測定器に対する装着状態を示した概略平面図であっ
て、これらの図に示すように、試験片40〜42は、測
定器50〜52に対して先端を挿入するような姿勢で装
着されるものである。
【0004】その中の図13および図14は、電気的接
触方式の測定器50,51に対する装着状態を示したも
のであって、このような測定器50,51の内部には、
試料の電気特性を計測する計測回路が内蔵されており、
試験片40,41は、付着部40a,41aが測定器5
0,51外に位置する姿勢で挿入される。そのため、試
験片40,41には、測定器50,51内の計測回路と
電気的に導通可能な図示しない電極パターンが形成され
ており、このような電極パターンの先端が試料との接点
となって付着部40a,41aに形成されている。
【0005】このような付着部40a,41aに電極パ
ターンを有する試験片40,41は、あらかじめ測定器
50,51に挿入されることで装着状態とされ、その
後、測定器50,51外に位置する付着部40a,41
aに試料を付着させてから測定が開始される。測定終了
後、試験片40,41は、図13に示す状態では、図示
しないアルミ包材などで摘むようにして抜き取られ、図
14に示す状態では、測定器41に設けられたイジェク
タ機構41aによって強制排出されることとなる。
【0006】一方、図15は、光学的非接触方式の測定
器52に対する試験片42の装着状態を示したものであ
って、このような測定器52の内部には、試料を光学的
に測定する測光機構が内蔵されており、試験片42は、
付着部42aが形成された先端側を測定器52内に向け
て挿入され、その測定器52内の測光機構により付着部
42aの試料について光学的測定が行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来にお
ける試験片の測定器に対する装着状態においては、以下
に説明するような不具合があった。
【0008】すなわち、図13に示す状態では、アルミ
包材などによって付着部40a付近を摘みながら試験片
40を抜き取るようにされているが、その抜き取りのた
めにアルミ包材などの抜き取り用具を必要とし、そのよ
うな抜き取り用具がない場合は、付着部40a付近を指
で直接摘み取らなければならないことから、付着部40
aの試料が指について汚れてしまう。
【0009】また、図14に示す状態では、付着部41
a付近を指で摘むことなくイジェクタ機構51aによっ
て試験片41が排出されるようになっているが、そのよ
うなイジェクタ機構51aを測定器51内に設けなけれ
ばならず、それにより、測定器51の内部構造が複雑と
なってしまう。
【0010】さらに、図15に示す状態では、試験片4
2を抜き取る際、付着部42aとは反端側の一端を摘む
ことができるようになっているが、試料が付着された付
着部42aが測定器52内に挿入されることから、その
ような付着部42aの試料によって測定器52内が汚れ
てしまう。
【0011】いずれにしても一長一短があるが、総じて
言えることは、平面的形状を細長小片状とした試験片で
は、上記全ての不具合を解消することはできなかった。
【0012】本願発明は、上記した事情のもとで考え出
されたものであって、抜き取る際に指などを汚すことが
ないとともに、測定器内を汚すこともなく、しかも測定
器自体を複雑な構造とする必要のない試験片を提供する
ことをその課題とする。
【0013】
【発明の開示】上記課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0014】すなわち、本願発明の第1の側面により提
供される試験片は、試料を付着させる付着部を備え、そ
の試料を測定対象とする測定器に対して着脱自在とした
試験片であって、上記付着部は、平面的端寄りに位置
し、この付着部の端寄り方向とは異なる方向に延出する
形状の保持部を有することを特徴としている。
【0015】上記技術的手段が講じられた第1の側面に
より提供される試験片では、付着部とは離れた位置の保
持部が指で摘まれ、その保持部を摘みながら試験片を測
定器に対して装着することにより、保持部が測定器外に
位置した姿勢とされる。そして、試験片の大部分は、測
定器内に位置した姿勢とされるが、その試験片の平面的
端寄りに位置する付着部も、測定器外に位置した姿勢と
される。このような装着状態にある試験片を測定器から
抜き取る際には、再び保持部が指で摘まれることとな
る。
【0016】したがって、第1の側面により提供される
試験片によれば、試験片が測定器に対して装着状態にあ
る場合、試料が付着された付着部および指で摘む保持部
は、互いに離れた状態で測定器外に位置し、しかも試験
片を測定器から抜き取る際には、保持部を指で摘むよう
にして抜き取るだけでよいので、抜き取る際に付着部付
近を摘むことなく指などを汚すおそれがないとともに、
付着部を測定器外に位置させて測定器内を汚すこともな
く、しかも試験片の着脱を単に摘むようにしてできるこ
とから、測定器自体に複雑な着脱機構を設ける必要がな
い。
【0017】試験片の材質としては、紙や合成樹脂製の
ものが考えられるが、特にこれらに限ることはなく、そ
の他の材質によって形成されていてもよい。
【0018】好ましい実施の形態においては、上記付着
部および上記保持部を有する全体形状は、平面的に略凸
形もしくは略鉤形に形成され、上記付着部および上記保
持部は、互いに離れて平面的端寄りに位置されている。
【0019】このような実施形態によれば、試験片の全
体形状が平面的に略凸形もしくは略鉤形に形成され、付
着部および保持部は、互いに離れて試験片全体の平面的
端寄りに位置されているので、厚みの薄い試験片にとっ
て張りのある平面的形状となり、付着部と保持部とが互
いに離れた状態の強固な試験片を提供することができ
る。
【0020】他の好ましい実施の形態においては、上記
測定器に対して装着状態にある場合、上記付着部および
上記保持部は、その測定器外に位置するとともに、その
測定器内に位置する所定箇所には、上記試料を測定する
ための測定部が位置し、上記付着部から上記測定部にか
けて毛管連通部が形成されている。
【0021】このような実施形態によれば、試験片が装
着状態にある場合、付着部および保持部が測定器外に位
置するとともに、試験片の所定箇所における測定部が測
定器内に位置し、測定器外の付着部に付着された試料
は、毛管連通部を通じて測定器内の測定部へと導かれる
ので、このような試験片の測定部に導かれた試料を基に
して、測定器内での測定が可能となる。
【0022】さらに、他の好ましい実施の形態において
は、上記付着部および上記保持部を有する全体形状は、
積層構造をもって形成され、上記毛管連通部は、その積
層構造における中間層に形成されている。
【0023】このような実施形態によれば、試験片の全
体形状が積層構造をもって形成され、毛管連通部は、そ
の積層構造における中間層に形成されているので、毛管
連通部の形状に応じて複数枚の薄膜部材を積層するよう
にして試験片を製作することができ、毛管連通部を有す
るような試験片の製作作業を容易とすることができる。
【0024】さらに、他の好ましい実施の形態において
は、光学的非接触方式により測定を行う上記測定器に装
着自在とされ、上記測定部は、測光可能に形成されてい
る。
【0025】このような実施形態によれば、試験片は、
光学的非接触方式の測定器に装着自在とされ、測定部が
測光可能に形成されているので、一般に測定器内におい
て測光が行われる光学的非接触方式の測定器に対して最
適な試験片とすることができる。
【0026】さらに、他の好ましい実施の形態において
は、電気的接触方式により測定を行う上記測定器に装着
自在とされ、上記付着部または上記測定部には、電気特
性を計測するための電極パターンが形成されている。
【0027】このような実施形態によれば、試験片は、
電気的接触方式の測定器に装着自在され、付着部または
測定部には、電気特性を計測するための電極パターンが
形成されているので、一般に電流などの電気特性を計測
する電気的接触方式の測定器に対して最適な試験片とす
ることができる。
【0028】さらに、他の好ましい実施の形態において
は、上記保持部の表面には、リブが形成されている。
【0029】このような実施形態によれば、保持部の表
面にリブが形成されているので、そのような保持部を指
で摘みながら抜き取る際に滑りが防止される。
【0030】本願発明のその他の特徴および利点は、添
付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より
明らかとなろう。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0032】図1は、本願発明にかかる試験片の一実施
形態において、測定器に対する装着状態を示した概略平
面図であって、この図に示される試験片10は、血糖用
の測定器1に用いられるものである。このような測定器
1は、試料となる血液を測定対象として血糖値を表示部
1aにデジタル表示するようになっており、試験片10
は、その試料を採取するために用いられ、測定器1に対
して着脱自在とされている。なお、この実施形態におい
て使用される測定器1は、光学的非接触方式により試料
の測定を行うものであって、その内部には、図示されな
い測光機構が内蔵されている。
【0033】図2は、一実施形態にかかる試験片10の
平面的形状を示した平面図、図3は、図2のX−X断面
を示した断面図、図4は、図2のY−Y断面を示した断
面図であって、これらの図も参照して試験片10につい
て詳細に説明すると、試験片10は、平面的に略凸形に
形成された小片体11を本体とし、試料となる血液を付
着させる付着部12、指で摘むための保持部13、試料
を測定するための測定部14、付着部12から測定部1
4にかけて毛管状に連通形成された毛管連通部15、お
よびあらかじめ試薬が付着された試薬反応体16を所定
箇所に備えている。このような試験片10の小片体11
が測定器1に対して装着された場合、図1に示すよう
に、測定部14は、測定器1内に位置することとなる
が、付着部12の全体および保持部13の一部は、測定
器1外に位置するようになっている。なお、図1では、
小片体11が測定器1に対して横方向から挿入されるよ
うな状態が示されているが、このような挿入方向は、横
方向からではなく縦方向からであってもよい。
【0034】小片体11は、薄膜合成樹脂製の3枚のフ
ィルム11a〜11cを貼り合わせた積層構造をもって
形成されている。このようなフィルム11a〜11cの
うち、最下層のフィルム11aを基板として、中間層の
フィルム11bには、後述する付着部12および毛管連
通部15の形状に応じた開口が所定箇所に形成されてい
るとともに、最上層のフィルム11cには、後述する付
着部12および測定部14の形状に応じた開口が所定箇
所に形成されている。また、最上層のフィルム11cの
表面には、後述する保持部13を指で摘みやすくするた
めのリブ13aが所定箇所に形成されている。このよう
な3枚のフィルム11a〜11cを貼り合わせること
で、厚みの薄い小片体11にとって張りのある平面的凸
形の形状が構成されている。
【0035】付着部12は、上記小片体11の平面的端
寄りの位置、具体的には、小片体11の平面凸形に突き
出た先端付近一部分に円形状をもって形成されている。
この付着部12には、たとえば脱脂綿、濾紙、不織布、
織物、編物、メッシュ、ガラス繊維濾紙などの試料を吸
収しやすい吸収体12aが装着固定されており、この吸
収体12aに対して試料が滴下されることとなる。この
付着部12の吸収体12aによって吸収された試料は、
後述する毛管連通部15へと導かれるようになってい
る。
【0036】保持部13は、上記付着部12の端寄り方
向とは異なる延出方向、具体的には、上記小片体11の
平面凸形における両端方向に沿った一先端部分とされて
おり、その表面には、指で摘みながら抜き取られる際に
滑りを防止するためのリブ13aが形成されている。
【0037】測定部14は、小片体11における最上層
のフィルム11cの平面的中央部付近を一部開口するこ
とで形成されており、その内部には、後述する試薬反応
体16が視認可能な状態とされている。このような測定
部14は、小片体11が測定器1に対して装着された場
合、その測定器1内の図示しない測光機構の測光可能な
位置に配置されることとなる。
【0038】毛管連通部15は、上記小片体11におけ
る中間層のフィルム11bを細長状に一部開口すること
で形成されており、このような毛管連通部15は、付着
部12に付着された試料を毛管作用によって測定部14
へと導くようになっている。このような毛管連通部15
は、付着部12から測定部14の下方まで連通するよう
に形成されている。
【0039】試薬反応体16は、たとえばナイロン、ポ
リスルホン、ポリエチレン製のメンブランフィルタなど
にあらかじめ試薬が付着された吸収パッドであって、測
定部14下方に位置する毛管連通部15の一部分に嵌め
込まれている。この試薬反応体16は、毛管連通部15
を通じて付着部12より導かれてくる試料を吸収するこ
とで呈色反応を示すようになっている。このような試薬
反応体16は、その呈色反応による反応色が測定部14
を介して測定器1の測光機構により光学的に測定される
ものである。
【0040】次に、上記構成の試験片10を測定器1に
対して着脱する際の動作について、図1を主に参照して
説明する。
【0041】まず、付着部12とは離れた位置の保持部
13が指で摘まれ、その保持部13を摘みながら小片体
11を測定器1に対して挿入する姿勢で装着する。この
際、付着部12には、すでに試料が付着されていてもよ
いし、あるいは、完全に装着された後、付着部12に試
料を付着させてもよい。
【0042】小片体11が測定器1に対して完全に装着
されると、その小片体11の大部分は、測定器1内に位
置した姿勢とされ、これにより、測定部14が測定器1
内に位置することとなり、その測定部14を介して光学
的な測定が測定器1内において開始される。
【0043】この際、測定器1内に位置した測定部14
の下方において、毛管連通部15を通じて導かれた試料
が試薬反応体16に吸収反応され、測定部14外に試料
が導かれないようになっている。これにより、測定器1
内を試料によって汚すことなく光学的な非接触方式によ
る測定が行われることとなる。
【0044】一方、付着部12と保持部13とは、互い
に離れた姿勢で測定器1外に位置した姿勢とされ、測定
終了後、再び保持部13を指で摘むようにして小片体1
1が測定器1から抜き取られることとなる。すなわち、
試料が付着された付着部12付近を触れることなく、小
片体11の着脱が行われるのである。
【0045】したがって、上記構成、動作の試験片10
によれば、試験片10の本体となる小片体11が測定器
1に対して装着状態にある場合、試料が付着された付着
部12および指で摘む保持部13は、互いに離れた状態
で測定器1外に位置し、しかも小片体11を測定器1か
ら抜き取る際には、保持部13を指で摘むようにして抜
き取るだけでよいので、抜き取る際に付着部12付近を
摘むことなく指などを汚すおそれがないとともに、測定
器1内を汚すこともなく、しかも小片体11の着脱を単
に摘むようにしてできることから、測定器1自体に複雑
な着脱機構を設ける必要がない。具体的な効果として
は、試験片10に触れる指などからの接触感染を防止す
るといった優れた効果が発揮されるものである。
【0046】次に、他の実施形態にかかる試験片につい
て、図5および図6を参照して説明する。なお、この他
の実施形態において使用される測定器は、電気的接触方
式により試料の測定を行うものであって、その内部に
は、図示されない計測回路が内蔵されているものである
が、この測定器に対する試験片の装着状態も、図1に示
す状態と同様とすることから、便宜上図1に示す測定器
1を電気的接触方式として適宜参照しつつ説明する。ま
た、試験片についても、上記一実施形態にかかる試験片
10と同様とするところについては、その説明を省略す
る。
【0047】図5は、他の実施形態にかかる試験片20
の平面的形状を示した平面図、図6は、図5のZ−Z断
面を示した断面図であって、これらの図に示すように、
試験片20は、既述の一実施形態にかかる試験片10と
ほぼ同様の平面的形状を呈し、平面的に略凸形に形成さ
れた小片体21を本体としている。また、この小片体2
1は、試料となる血液を付着させる付着部22、指で摘
むための保持部23、および試料の電気特性を計測する
ための電極パターン24を所定箇所に備えている。この
ような試験片20の小片体21が測定器に対して装着さ
れた場合、図1に示すような状態とほぼ同様となり、付
着部22の全体および保持部23の一部は、測定器1外
に位置することとなる。
【0048】小片体21は、厚みの薄い合成樹脂製によ
り形成されている。このような小片体21の表面には、
後述する付着部22の形状に応じた凹部が形成されてい
るとともに、後述する電極パターン24が付着部22か
ら縁端にかけて形成されている。さらに、その表面に
は、後述する保持部23を指で摘みやすくするためのリ
ブ23aが形成されている。
【0049】付着部22は、上記小片体21の平面的端
寄りの位置、具体的には、小片体21の平面凸形に突き
出た先端付近一部分に円形状をもって形成されている。
この付着部22には、たとえば脱脂綿やガラス繊維濾
紙、材質が綿・ナイロン・ポリエステルなどの不織布、
織物、編物、メッシュなどで試料を吸収しやすい吸収体
22aが装着固定されており、この吸収体22aに対し
て試料が滴下されることとなる。また、血糖測定に使用
する小片体21の場合、たとえばグルコースオキシター
ゼ、フェリシアン化カリウムなどの試薬が吸収体22a
にあらかじめ含浸されている。
【0050】保持部23は、上記付着部22の端寄り方
向とは異なる延出方向、具体的には、上記小片体21の
平面凸形における両端方向に沿った一先端部分とされて
おり、その表面には、指で摘みながら抜き取られる際に
滑りを防止するためのリブ23aが形成されている。
【0051】電極パターン24は、たとえば銅箔などに
よる印刷パターンであって、付着部22に付着された試
料に接触することで電気的に導通状態となるものであ
る。すなわち、図1に示すような状態で、小片体21が
測定器1に対して装着された状態では、電極パターン2
4の接続端部24aが測定器内の計測回路に対して接続
された状態とされ、一方、電極パターン24の電極部2
4bが付着部22に付着した試料に接触することとな
り、これにより、電極パターン24を通じて試料の電気
特性、たとえば、電流値や抵抗が測定される。このよう
にして測定された電流値や抵抗に基づき、試料に含有す
る成分濃度などが算出されることとなる。
【0052】次に、上記構成の試験片20を測定器1に
対して着脱する際の動作について、図1を参照して説明
する。
【0053】まず、付着部22とは離れた位置の保持部
23が指で摘まれ、その保持部23を摘みながら小片体
21を測定器1に対して挿入する姿勢で装着する。
【0054】小片体21が測定器1に対して完全に装着
されると、その小片体21の大部分は、測定器1内に位
置した姿勢とされ、電極パターン24の接点24aも測
定器1内の計測回路と接続された状態となって電気的な
測定が開始される。
【0055】この際、付着部22の試料に電極パターン
24の電極部24bが接触した状態となっており、これ
により、測定器1内を試料によって汚すことなく電気的
な接触方式による測定が行われることとなる。
【0056】一方、付着部22と保持部23とは、互い
に離れた姿勢で測定器1外に位置した姿勢とされ、測定
終了後、再び保持部23を指で摘むようにして小片体2
1が測定器1から抜き取られることとなる。すなわち、
試料が付着された付着部22付近を触れることなく、小
片体21の着脱が行われるのである。
【0057】したがって、上記構成、動作の試験片20
によれば、既述の一実施形態にかかる試験片10と同様
の効果を得ることができる。
【0058】なお、上記各実施形態にかかる試験片は、
血液用の試験片として説明したが、特に血液用と限るこ
とはなく、その他たとえば尿検査用の試験片であっても
よい。
【0059】また、図3に示すような断面構造に代え
て、図7および図8に示すように、吸収体を用いること
なく、毛管連通部15に直接試料を吸入させるような断
面構造であってもよい。この場合、毛管連通部15を通
じて直接試料が測定部14へと導かれることとなる。
【0060】さらに、図6に示すような断面構造に代え
て、図9に示すように、吸収体22aの下部に試薬のコ
ーティング層22bが設けられたような断面構造であっ
てもよく、さらには、図10に示すように、コーティン
グ層22bのみが設けられた断面構造であってもよい。
【0061】さらにまた、図5および図6に示すような
付着部22の構造に代えて、図11および図12に示す
ように、付着部がカバー30によって挟まれたような構
造であってもよい。この場合、付着部は、小片体21と
カバー30との間にスペーサ31を介して挟み込まれた
状態の狭小空間部32となっており、その内部に試薬の
コーティング層22bが設けられた構造となっている。
このような狭小空間部32には、毛管作用によって吸入
口32aから試料が吸入される。また、狭小空間部32
における毛管作用を効果的に発揮させるために、カバー
30には、狭小空間部32と外気とを連通させる小孔3
3があけられている。このような構造によっても、上述
したような効果を得ることができる。
【0062】さらにまた、試験片10,20の本体とな
る小片体11,21の形状を鉤括弧状の略鉤形としても
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかる試験片の一実施形態におい
て、測定器に対する装着状態を示した概略平面図であ
る。
【図2】一実施形態にかかる試験片の平面的形状を示し
た平面図である。
【図3】図2のX−X断面を示した断面図である。
【図4】図2のY−Y断面を示した断面図である。
【図5】他の実施形態にかかる試験片の平面的形状を示
した平面図である。
【図6】図5のZ−Z断面を示した断面図である。
【図7】図3に示す断面構造に代えて、吸収体のない断
面構造の一例を示した断面図である。
【図8】図3に示す断面構造に代えて、吸収体のない断
面構造の一例を示した断面図である。
【図9】図6に示す断面構造に代えて、試薬のコーティ
ング層が設けられた断面構造の一例を示した断面図であ
る。
【図10】図6に示す断面構造に代えて、試薬のコーテ
ィング層のみが設けられた断面構造の一例を示した断面
図である。
【図11】図5に示す平面構造に代えて、付着部がカバ
ーによって挟まれた平面構造の一例を示した平面図であ
る。
【図12】図11のZ−Z断面を示した断面図である。
【図13】従来における試験片の測定器に対する装着状
態の一例を示した概略平面図である。
【図14】従来における試験片の測定器に対する装着状
態の一例を示した概略平面図である。
【図15】従来における試験片の測定器に対する装着状
態の一例を示した概略平面図である。
【符号の説明】
1 測定器 10,20 試験片 11,21 小片体 12,22 付着部 13,23 保持部 13a リブ 14 測定部 15 毛管連通部 16 試薬反応体 24 電極パターン 30 カバー 32 狭小空間部 40〜42 試験片 40a〜42a 付着部 50〜52 測定器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料を付着させる付着部を備え、その試
    料を測定対象とする測定器に対して着脱自在とした試験
    片であって、 上記付着部は、平面的端寄りに位置し、この付着部の端
    寄り方向とは異なる方向に延出する形状の保持部を有す
    ることを特徴とする、試験片。
  2. 【請求項2】 上記付着部および上記保持部を有する全
    体形状は、平面的に略凸形もしくは略鉤形に形成され、
    上記付着部および上記保持部は、互いに離れて平面的端
    寄りに位置されている、請求項1に記載の試験片。
  3. 【請求項3】 上記測定器に対して装着状態にある場
    合、上記付着部および上記保持部は、その測定器外に位
    置するとともに、その測定器内に位置する所定箇所に
    は、上記試料を測定するための測定部が位置し、上記付
    着部から上記測定部にかけて毛管連通部が形成されてい
    る、請求項1または請求項2に記載の試験片。
  4. 【請求項4】 上記付着部および上記保持部を有する全
    体形状は、積層構造をもって形成され、上記毛管連通部
    は、その積層構造における中間層に形成されている、請
    求項3に記載の試験片。
  5. 【請求項5】 光学的非接触方式により測定を行う上記
    測定器に装着自在とされ、上記測定部は、測光可能に形
    成されている、請求項3または請求項4に記載の試験
    片。
  6. 【請求項6】 電気的接触方式により測定を行う上記測
    定器に装着自在とされ、上記付着部または上記測定部に
    は、電気特性を計測するための電極パターンが形成され
    ている、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の試
    験片。
  7. 【請求項7】 上記保持部の表面には、リブが形成され
    ている、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の試
    験片。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007074919A1 (ja) * 2005-12-28 2007-07-05 Enomoto Co., Ltd. 体液即時検査・診断デバイス
JP2008513791A (ja) * 2004-09-20 2008-05-01 バイエル・ヘルスケア・エルエルシー 光学センサおよびその製造方法
JP2009175118A (ja) * 2007-12-27 2009-08-06 Horiba Ltd 被検液分析用チップ

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