JPH11113440A - 鋼管魚巣 - Google Patents

鋼管魚巣

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JPH11113440A
JPH11113440A JP9278541A JP27854197A JPH11113440A JP H11113440 A JPH11113440 A JP H11113440A JP 9278541 A JP9278541 A JP 9278541A JP 27854197 A JP27854197 A JP 27854197A JP H11113440 A JPH11113440 A JP H11113440A
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JP
Japan
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steel pipe
steel
algae
iron
fish nest
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Withdrawn
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JP9278541A
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English (en)
Inventor
Chikashi Yamamoto
親志 山本
Masaki Shinohara
雅樹 篠原
Kenji Nobori
健次 昇
Hatsuichi Torisaki
肇一 鳥崎
Kenichi Nakagawa
憲一 中川
Sadao Shiozaki
禎郎 塩崎
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DOBOKU KENKYU CENTER
JFE Steel Corp
Kubota Corp
JFE Engineering Corp
Nippon Steel Corp
Original Assignee
DOBOKU KENKYU CENTER
Kubota Corp
Nippon Steel Corp
Sumitomo Metal Industries Ltd
Kawasaki Steel Corp
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Artificial Fish Reefs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 植物プランクトンや藻類の生育に必要な鉄イ
オンを供給しつつ、植物プランクトンや藻類を食する水
棲生物の隠れ場所や産卵、生育の場所を供給し、河川・
湖沼の生物相を復活させるための鋼管魚巣を提供する。 【解決手段】 鋼管からなる鋼管魚巣1を3本ずつまと
め、河床または湖沼床に設置した架台3上に間隔をおい
て設置する。架台3は、端部に設けたプレート5部分を
止杭4で河床または湖沼床に止め付けている。必要に応
じ、鋼管魚巣1の鋼管に鉄よりも貴なる金属を貼設した
り、鋼管内に藻類または藻類種子を植え付けた担体を設
置したり、樹木の小枝の束を挿入したりして、水棲生物
の棲息環境を改善することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、近年、全国で試
行され始めている「多自然型川づくり」に関連し、河川
や湖沼等の護岸近傍の水棲生物環境を向上させることを
目的とした鋼管魚巣に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、国内の河川では治水を重視し、鋼
矢板もしくはコンクリートを中心とした護岸の構築がな
されていたが、国民の環境問題への関心の高まりから、
近年、建設省では河川が本来有している生物の良好な生
育環境に配慮し、併せて美しい自然環境を保全あるいは
創出することに主眼を置いた「多自然型川づくり」事業
を推進している。この方針に伴い、現在様々な工夫を凝
らした護岸が全国で構築され始めている。
【0003】一方、生物相に配慮した護岸構築法、護岸
材料、あるいは景観を重視した護岸等、様々な角度から
発明がなされている。
【0004】本願発明は、これら「多自然型川づくり」
の中でも、水中における生物相を豊かにすることに主眼
をおいたものである。
【0005】従来技術としては、様々な形状のコンクリ
ートブロックを用いた魚巣ブロックに関する発明が多
い。
【0006】例えば、特開平5−321225号公報や
特開平6−101221号公報には、側面の開口部を介
して接続された各護岸用魚巣ブロックの列が河川本流方
向に対し斜めに延び、開口部に流入した水流がブロック
内で減速される構造とすることで、ブロックに入り込ん
だ魚が過大な水流抵抗を与えず上流に向かって移動でき
るようにしたものが記載されている。
【0007】また、特公昭55−40728号公報に
は、護岸構築用のコンクリートブロックに魚介類の出入
口を設けた異形ブロックを使用することで、魚介類が生
息しやすく、その生育、繁殖に適した護岸を構築する方
法が記載されている。
【0008】コンクリートブロック以外の魚巣として
は、例えば特開平3−123429号公報に、複数の岩
石に孔を穿って内部に紐、棒あるいは鎖状物を通し、先
端部を川底に固定したアンカーに連結することで、河川
が増水しても流されることがなく、かつコンクリート製
品と異なり河川、海洋汚染のない人工魚礁が記載されて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来技術としてコンク
リートブロックを主体としたものが多いのは、様々な中
空形状や表面形状の加工が容易なためである。
【0010】しかし、コンクリートは打設初期において
強アルカリであるため、河川、湖沼等に浸すと、コンク
リート表面が十分に中性化するまではコンクリート周辺
がアルカリ雰囲気となり、生物の生存が困難な環境とな
る。
【0011】コンクリート表面が中性化すれば、当然、
溶出アルカリが減少し、次第に生物の生存が可能な雰囲
気となってくるが、それまでには長期間が必要である。
さらに、溶出するアルカリ成分は河川・湖沼の汚染にも
つながり好ましくない。
【0012】これに対し、鋼管を魚巣に使用すれば、沈
設直後から良好な生物の生存環境を提供することが可能
となるだけでなく、アルカリ汚染の問題も生じない。
【0013】一方、近年、植物プランクトンや藻類の生
育には鉄分が欠かせないことが示されている(松永勝
彦、「森が消えれば海も死ぬ 陸と海を結ぶ生態学」、
1993年7月20日発行、講談社ブルーバックス)。
【0014】これによると、生物に利用される鉄分はイ
オン化していなくてはならず、この鉄イオンは森林の腐
植土中の微生物による鉱物の生物的風化が大きく関与し
ており、そのため、森林を伐採し腐植土が流出した山系
を有する海域では、鉄イオンの供給が減少するため、植
物プランクトンや藻類が減少し、それらを餌としている
魚類、甲殻類も減少するとされ、鉄イオンが生物相に重
要な役割を果たしていることが説かれている。
【0015】また、従来、沿岸の海洋資源を確保する手
段として設置されている鋼製魚礁は単に魚類等の生育場
所を確保するだけではなく、海水中に不足する鉄イオン
を供給する点からも理論的に大きな意味を持つことも併
せて示されている。
【0016】一方、従来の河川は治水を主体に設計され
ており、生物の生息環境や美感を考慮する思想が欠けて
いた。特に、都市河川は円滑に水を流すために鋼矢板や
コンクリートで護岸を形成させ河川断面を矩形にし、か
つ流れが直線的になるように設計されている。従って、
このような河川の水は滞留することなく円滑に放水さ
れ、そのため水棲生物が生息することが困難であった。
【0017】本願発明はこのような背景からなされたも
のであり、従来、水棲生物の生息の困難な河川・湖沼
に、植物プランクトンや藻類の生育に必要な鉄イオンを
供給しつつ、これらの植物プランクトンや藻類を食する
水棲生物の隠れ場所や産卵、生育の場所を供給し、河川
・湖沼の生物相復活の手段となる鋼管魚巣を提供するこ
とを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に係る鋼
管魚巣は、鋼管を単体で、もしくは複数個まとめて河
川、湖沼等の護岸近傍に沈設してなることを特徴とする
ものである。
【0019】鋼管の材質は鋼管からの鉄イオンの放出が
あればよいため、鋳鋼でもかわまないが、鋼管の内外面
とも防錆処理を施した被覆鋼管は好ましくない。その断
面形状は水棲生物の生息には大きな影響を及ぼさないた
め、特に限定されない。
【0020】鋼管は河床、湖沼床等に固定されなければ
ならないが、固定方法としては砕石等を詰めたいわゆる
ふとん籠で鋼管を押さえ込む方法、架台に鋼管を固定し
その架台をアンカーする方法等があるが、固定方法も特
に限定されない。
【0021】鋼管は単体で沈設しても複数まとめて沈設
してもよいが、競合し合う生物が存在する場合には単体
で沈設した方が好ましく、また複数個の鋼管をまとめて
沈設すると多様な生物の生息が可能となる。
【0022】また、複数まとめる場合には、同一径の鋼
管ばかりでもよいし、異なる径の鋼管を複数種類まとめ
ることもできる。
【0023】河川に鋼管を沈設する場合には、鋼管の軸
方向が流れと直交するように設置することが望ましい。
これは鋼管内部の流れを極力抑え、生物の生息を容易な
らしめるためである。
【0024】鋼管の直径は沈設する河川の生物種や河川
深さにも関連して決定できるが、目安としては5〜30
cm程度が望ましい。また、鋼管の長さは河川幅とも関連
するが、50cm〜3m程度が望ましい。鋼管が長くなる
と河川流の障害になるばかりでなく、長さに比例して鋼
管内で生息できる生物相が豊富になるとは限らないため
である。
【0025】請求項2は、鋼管の側面に孔を穿設してあ
る場合を限定したものである。
【0026】水棲生物にとって隠れ場所と日陰は必要で
あるが、設置場所と鋼管の直径、長さの関係で鋼管内部
が水棲生物にとって必要以上に暗くなる場合がある。そ
の場合には請求項2のように、鋼管側面を穿孔し採光す
るのが望ましい。さらに、鋼管側面に穿孔することで、
稚魚や昆虫がこれらを捕食しようとする水棲生物から脱
出するための脱出口を提供することにもなる。
【0027】穿孔側面は鋼管魚巣設置時に水面方向に向
けても、水流方向に向けてもよい。また、穿孔側面が水
流方向の場合には上流側と下流側の両面に穿孔すること
も、あるいはいずれか片方の側面に穿孔することもでき
る。流速の早い場合には、穿孔側面を水面方向もしくは
下流方向の側面とした方が、流れの影響を少なくするこ
とができる。ただし、鋼管魚巣内部の流れを極度に押さ
えると生物の呼吸の影響で溶在酸素が減少する恐れがあ
るため、その場合には上流側面と下流側面の両方に穿孔
するのが望ましい。
【0028】請求項3は、鋼管に鉄よりも貴なる金属を
貼設してある場合を限定したものである。
【0029】植物プランクトンや藻類の生育にとって鉄
イオンが重要であることは前述の通りである。従って、
コンクリート製の各種魚巣よりも鋼管魚巣の方が生物層
を豊かにするには有利である。
【0030】しかし、水中の鋼管は酸化されて酸化鉄が
生成されるものの、鉄イオンはそれほど多量には発生し
ない。生物層にとって最適な水中での鉄イオン濃度は必
ずしも明らかになっていないが、鋼管から自然放出され
る鉄イオンでは不足の場合も考えられる。
【0031】そこで、鉄イオンを積極的に制御する方法
として、鋼管に貴なる金属を貼設し、鋼管と貴なる金属
との間で局部電池を形成させ、鉄イオンを鋼管より放出
させる手段を案出した。
【0032】すなわち、銅、ステンレス、チタン、金、
銀、ニッケル等の鉄より貴なる金属を鋼管に貼設する
と、鋼管側が陽極、貴なる金属が陰極となる局部電池を
形成し、鋼管から鉄イオンが放出されることとなる。
【0033】鋼管表面積に対する貴なる金属の面積率等
は特に限定されないが、面積率が大き過ぎると、鋼管の
腐食が著しくなるため魚巣としての効果が短期間のうち
に失われる恐れがある。
【0034】請求項4は、鉄よりも貴なる金属を筒状に
成形したメッシュを鋼管内に挿入してある場合を限定し
たものである。
【0035】上述のように本願発明の鋼管魚巣は、水中
における酸化や局部電池形成による溶出で形態が変化
し、長期的にはその効果を十分に発揮できなくなること
が予想される。その場合には同様の鋼管魚巣を新設すれ
ばよいが、できるだけ長期に渡る供用を可能ならしめる
ために、前述の貴なる金属を材料として筒状に成形した
メッシュを鋼管内面に挿入した鋼管魚巣を案出した。
【0036】この場合、メッシュが貴なる金属からなっ
ているので鋼管がまず一方的に腐食し、メッシュは鋼管
が存在する間は腐食せず、鋼管が腐食によりその形状が
崩れても、筒状のメッシュが存在することになり、鋼管
魚巣の供用期間を長くすることができる。
【0037】請求項5は、藻類または藻類種子を植え付
けた担体を鋼管内に設置してある場合を限定したもので
ある。
【0038】鉄イオンが豊富になる結果、植物プランク
トンが増殖し、それらを捕食する生物を集める効果が発
揮されることになるが、さらなる効果を得るためには藻
類の存在が欠かせない。
【0039】藻類は魚類、昆虫の餌になるばかりでな
く、稚魚や昆虫の隠れ場所や産卵場所にもなり得る。そ
こで、鋼管内面に藻類を繁殖させる手段として、植物繊
維や化学繊維からなるフェルト状、スポンジ状等の担体
に藻類種子や藻類を植え付け、この担体を鋼管内面に貼
付する鋼管魚巣を案出した。
【0040】藻類の種類は鋼管魚巣設置位置周辺もしく
は当該地域に生育する藻類を使用することが望ましいの
で特に限定しない。
【0041】また、請求項4のように鉄よりも貴なる金
属を筒状に成形したメッシュを鋼管内に挿入する場合に
は、藻類もしくは藻類種子を植え付けた担体をこのメッ
シュに貼付した複合メッシュを利用することもできる。
【0042】一方、稚魚や昆虫の隠れ場所としては藻類
の他、柴すなわち樹木の小枝の束を用いる方法があり、
請求項6は、鋼管内に樹木の小枝の束を挿入してある場
合を限定したものである。
【0043】すなわち、樹木の小枝の束を鋼管内部に挿
入するものである。柴を河川や湖沼に沈め、小魚、エ
ビ、カニ等を捕獲する伝統漁法があり、これらの水棲生
物は柴を隠れ場所として好む傾向は周知の通りである。
この柴を鋼管魚巣内に設置することで稚魚や昆虫を捕食
する生物からの避難場所として活用することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】図1は本願発明の一実施形態を示
したもので、鋼管魚巣1を河床もしくは湖沼床に砕石等
を詰めたいわゆるふとん籠2で固定した様子を示してい
る。河川の場合は、鋼管軸方向を河川流に直交するよう
に沈設する。
【0045】この例では、鋼管を3本ずつまとめたもの
を間隔をおいて沈設し、それらをふとん籠2で押さえ込
んでいる。
【0046】図2は他の実施形態を示したもので、鋼管
魚巣1を架台3上にまとめて並べ、鋼管軸方向を流水方
向に直交するようにして沈設している。架台3はプレー
ト5部分を止杭4で河床に固定し、アンカーされてい
る。
【0047】図3は本願の請求項2に対応する一実施形
態として、鋼管の側面に円形の孔6を設けた鋼管魚巣1
を示したものである。これを単独でもしくは図1、図2
に示すように複数個をまとめて沈設してもよい。
【0048】また、この鋼管内に樹木の小枝の束等を挿
入して、小魚、エビ、カニ、稚魚や昆虫等のすみかある
いは避難場所として活用することもできる(請求項6に
対応)。
【0049】孔6の形状、大きさ、個数、位置、間隔等
は種々の改変が可能である。
【0050】図4は本願の請求項3に対応する一実施形
態を示したもので、貴なる金属のうちステンレスを用
い、ステンレスパイプ7を輪切りにし、これを鋼管に取
り付けて鋼管魚巣1としたものである。
【0051】この場合、鋼管側が陽極、貼設したステン
レスパイプ7側が陰極となる局部電池を形成し、鋼管か
らの鉄イオンの放出が促進される。
【0052】なお、この例では、細幅のステンレスパイ
プ7を間隔をおいて取り付けてあるが、これら貴なる金
属の種類や鋼管への貼設方法、形態等は種々のものが考
えられる。
【0053】図5は本願の請求項5に対応する一実施形
態を示したもので、藻類9を植え込んだ麻繊維で成形さ
れたスポンジ状担体としてのマット8を鋼管内面に接着
した鋼管魚巣1の例である。
【0054】藻類9が魚類、昆虫の餌になり、また、稚
魚や昆虫の隠れ場所や産卵場所にもなる。
【0055】図6は本願の請求項4、5に対応する一実
施形態を示したもので、藻類9を植え込んだ麻繊維で成
形されたマット8を筒状のステンレスメッシュ(貴なる
金属)10に取り付け、さらにこのステンレスメッシュ
10を鋼管内面に取り付けている。
【0056】鋼管魚巣1の鋼管部分について、水中にお
ける酸化や局部電池形成による溶出でその形態が変化し
た場合でも、筒状のステンレスメッシュ10がその形態
を維持することで、鋼管魚巣1としての供用期間を長く
することができる。
【0057】
【発明の効果】請求項1に係る鋼管魚巣は、鋼管を単体
で、もしくは複数個まとめて河川、湖沼等の護岸近傍に
沈設してなるものであり、鉄イオンを放出することで、
植物プランクトンや藻類の生育が旺盛となり、水棲生物
にとって好適な生活環境を創成し、沈設直後から生物の
繁殖環境も整えることが可能となる。
【0058】また、河川の場合においては水流を弱める
ことで、遊泳力の小さな生物の生活環境を与えることに
なる。
【0059】請求項2に係る鋼管魚巣では、鋼管の側面
に孔を穿設し、採光が可能な構造となっており、また穿
設した孔が稚魚や昆虫の脱出口としても機能する。さら
に、孔の大きさや向きを工夫することで流れの影響を調
整し、最適の環境を得ることができる。
【0060】請求項3に係る鋼管魚巣では、さらに鋼管
に鉄よりも貴なる金属を貼設し、鋼管と貴なる金属との
間で局部電池を形成させ、鉄イオンを鋼管より放出させ
るものであり、鉄イオンの放出を積極的に促進させるこ
とができる。
【0061】請求項4に係る鋼管魚巣は、鉄よりも貴な
る金属を筒状に成形したメッシュを鋼管内に挿入するも
のであり、鋼管が腐食によりその形状が崩れても、筒状
のメッシュが存在することになり、鋼管魚巣の供用期間
を長くすることができる。
【0062】請求項5に係る鋼管魚巣では、さらに藻類
または藻類種子を植え付けた担体を鋼管内に設置してお
り、藻類が魚類、昆虫の餌になるばかりでなく、稚魚や
昆虫の隠れ場所や産卵場所にもなり、沈設直後から生物
の繁殖環境も整えることが可能となる。
【0063】請求項6に係る鋼管魚巣では、鋼管内に樹
木の小枝の束を挿入してあり、樹木の小枝を稚魚や昆虫
の棲家あるいは避難場所として活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態として鋼管魚巣をふとん
籠で押さえ込み河床に沈設した状態を示す斜視図であ
る。
【図2】本願発明の他の実施形態として受け台に鋼管魚
巣を並べ、河床に沈設した状態を示したもので、(a) は
正面図、(b) は側面図である。
【図3】本願発明のさらに他の実施形態として鋼管側面
に穿孔した鋼管魚巣を示したもので、(a) は正面図、
(b) は側面図である。
【図4】本願発明のさらに他の実施形態として貴なる金
属からなるパイプを鋼管に取り付けた鋼管魚巣を示した
もので、(a) は正面図、(b) は側面図である。
【図5】本願発明のさらに他の実施形態として藻類を植
え込んだスポンジ状担体を鋼管内面に取り付けた鋼管魚
巣を示す正面図である。
【図6】本願発明のさらに他の実施形態として藻類を植
え込んだスポンジ状担体を貴なる金属からなるメッシュ
に取り付け、該メッシュを鋼管内面に取り付けた鋼管魚
巣を示す正面図である。
【符号の説明】
1…鋼管魚巣、2…ふとん籠、3…受け台、4…止杭、
5…プレート、6…孔、7…ステンレスパイプ(貴なる
金属)、8…マット(スポンジ状担体)、9…藻類、1
0…貴なる金属からなるメッシュ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000006655 新日本製鐵株式会社 東京都千代田区大手町2丁目6番3号 (71)出願人 000002118 住友金属工業株式会社 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 (71)出願人 000004123 日本鋼管株式会社 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 (72)発明者 山本 親志 東京都台東区台東1丁目6番4号 財団法 人土木研究センター内 (72)発明者 篠原 雅樹 東京都千代田区内幸町2丁目2番3号 川 崎製鉄株式会社内 (72)発明者 昇 健次 千葉県市川市塩浜1−6 株式会社クボタ 市川工場内 (72)発明者 鳥崎 肇一 東京都千代田区大手町2―6―3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 中川 憲一 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 (72)発明者 塩崎 禎郎 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼管を単体でもしくは複数個まとめて河
    川、湖沼等の護岸近傍に沈設してなることを特徴とする
    鋼管魚巣。
  2. 【請求項2】 前記鋼管の側面に孔を穿設してある請求
    項1記載の鋼管魚巣。
  3. 【請求項3】 前記鋼管に鉄よりも貴なる金属を貼設し
    てある請求項1または2記載の鋼管魚巣。
  4. 【請求項4】 鉄よりも貴なる金属を筒状に成形したメ
    ッシュを前記鋼管内に挿入してある請求項1または2記
    載の鋼管魚巣。
  5. 【請求項5】 藻類または藻類種子を植え付けた担体を
    前記鋼管内に設置してある請求項1、2、3または4記
    載の鋼管魚巣。
  6. 【請求項6】 前記鋼管内に樹木の小枝の束を挿入して
    ある請求項1、2または3記載の鋼管魚巣。
JP9278541A 1997-10-13 1997-10-13 鋼管魚巣 Withdrawn JPH11113440A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014000002A (ja) * 2012-06-15 2014-01-09 Kubota Corp イセエビ用の育成礁
CN112586418A (zh) * 2020-12-28 2021-04-02 淮阴工学院 一种小龙虾养殖结构及养殖方法

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JP2014000002A (ja) * 2012-06-15 2014-01-09 Kubota Corp イセエビ用の育成礁
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