JPH11112201A - 分波器 - Google Patents

分波器

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JPH11112201A
JPH11112201A JP9272763A JP27276397A JPH11112201A JP H11112201 A JPH11112201 A JP H11112201A JP 9272763 A JP9272763 A JP 9272763A JP 27276397 A JP27276397 A JP 27276397A JP H11112201 A JPH11112201 A JP H11112201A
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JP
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signal
main
waveguide
reception
waveguides
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JP9272763A
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English (en)
Inventor
Tsunehisa Marumoto
恒久 丸本
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信信号を分離・合成する分波器の構成を簡
単にし小型化する。 【解決手段】 両端3,4の断面寸法が異なる主導波管
11と、主導波管11の周囲にそれぞれ等配された4本
の副導波路12a〜12dとを備え、送信主信号が主導
波管11より入力され、受信主信号および受信高次モー
ド信号が副導波路12a〜12dより出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主導波管内に混在
する送信信号の主信号(以下、送信主信号という)、受
信信号の主信号(以下、受信主信号という)および受信
信号の高次モード信号(以下、受信高次モード信号とい
う)を分離・合成する分波器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】衛星通信用の地球局アンテナの衛星追尾
方式の1つに、高次モード検出モノパルス方式がある。
受信信号には、アンテナが衛星方向からずれるにしたが
って、円形TM01モード、円形TE21モードなどの
高次モード信号のレベルが相対的に大きくなるという性
質がある。高次モード検出モノパルス方式は、このよう
な性質を利用して、受信高次モード信号のレベルが小さ
くなるようにアンテナ方向を制御する衛星追尾方式であ
る。ところが、1次ホーンの給電部である主導波管内に
は、送信主信号、受信主信号および受信高次モード信号
が混在している。このため、高次モード検出モノパルス
方式を用いるには、これらの各信号から受信主信号のみ
ならず、受信高次モード信号を分離して抽出する機能が
必要となる。
【0003】図9は従来の分波器の構成を示すブロック
図である。図9に示されるように、共通端子103と送
信信号専用端子104との間に高次モード結合器101
aおよび送受分波器101bが接続され、高次モード結
合器101aには高次モード端子106をもつ高次モー
ド信号合成回路102aが接続され、送受分波器101
bには右旋円偏波端子105aおよび左旋円偏波端子1
05bをもつ受信主信号合成回路102bが接続されて
いる。送信信号専用端子104から入力された送信主信
号は共通端子103から出力され、共通端子103から
入力された受信主信号は右旋円偏波と左旋円偏波とに分
離された後、それぞれ右旋円偏波端子105aおよび左
旋円偏波端子105bから出力され、共通端子103か
ら入力された受信高次モード信号は高次モード信号端子
106から出力される。
【0004】図10は、図9に示された分波器の一部の
構成を示す側面図である。図10に示されるように、主
導波管111は、両端の断面寸法がD11およびD12
のテーパ導波管と、両端の断面寸法がD12およびD1
3のステップ導波管とが接続されて形成されている。な
お、D11>D12>D13である。主導波管111の
両端のうち、断面寸法がD11である方が図9に示され
た共通端子103であり、断面寸法がD13である方が
図9に示された送信信号専用端子104である。主導波
管111のテーパ部分にはスロット113a,113
b,113c,113d(図示せず)を介して4本の副
導波管112a,112b,112c,112dがそれ
ぞれ接続され、主導波管111のステップ部分にはスロ
ット120a,120b,120c,120d(図示せ
ず)を介して4本の副導波管119a,119b,11
9c,119dがそれぞれ接続されている。なお、副導
波管112d,119dは主導波管111の背面に接続
されているため、図示されていない。
【0005】図9に示される高次モード結合器101a
は、主導波管111のテーパ部分と各スロット113a
〜113dとによって構成され、図9に示される送受分
波器101bは主導波管111のステップ部分と各スロ
ット120a〜120dとによって構成されている。ま
た、図9に示される高次モード信号合成回路102aは
各副導波管112a〜112dによって主導波管111
に接続され、図9に示される受信主信号合成回路102
bは各副導波管119a〜119dによって主導波管1
11に接続されている。
【0006】導波管内における電波の伝搬は、その導波
管の断面寸法によって制限される。すなわち、高い周波
数の信号は低い周波数の信号よりも断面寸法が小さい導
波管を通過でき、基本モード信号は高次モード信号より
も断面寸法が小さい導波管を通過できる。送信信号は受
信信号よりも周波数が高いため、送信信号は受信信号よ
りも断面寸法が小さい導波管を通過でき、同じ受信信号
であっても基本モード信号である主信号は高次モード信
号よりも断面寸法が小さい導波管を通過できる。したが
って、受信高次モード信号および受信主信号を遮断する
断面寸法をそれぞれDx,Dyとすると、図10おい
て、断面寸法がD11>Dx>D12>Dy>D13と
なるように主導波管111を設計すれば、テーパ形状に
より受信高次モード信号が遮断され、ステップ形状によ
り受信主信号が遮断される。また、全ての副導波管11
2a〜112d,119a〜119dには送信主信号の
通過を阻止するフィルタが組み込まれている。
【0007】このため、送信信号専用端子104から入
力された送信主信号は、各副導波管112a〜112
d,119a〜119dには結合せず、共通端子103
に伝送される。また、共通端子103から入力された受
信主信号は各副導波管112a〜112d,119a〜
119dに結合し、共通端子103から入力された受信
高次モード信号は各副導波管112a〜112dに結合
する。その後、各副導波管112a〜112dに結合し
た受信主信号および受信高次モード信号は、高次モード
信号合成回路102aによって分離され、高次モード端
子106から受信高次モード信号が出力される。また、
各副導波管119a〜119dに結合した受信主信号
は、受信主信号合成回路102bによって右旋円偏波と
左旋円偏波とに分離され、それぞれ右旋円偏波端子10
5aおよび左旋円偏波端子105bから出力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の分
波器では、主導波管111に混在する各信号を分離する
のに、高次モード結合器101aおよび送受分波器10
1bが必要であり、さらに副導波管112a〜112d
および副導波管119a〜119dによってそれぞれ接
続された高次モード信号合成回路102aおよび受信主
信号合成回路102bが必要だった。このため、分波器
の構成が複雑になるとともに、分波器が大型になるとい
う問題があった。本発明はこのような課題を解決するた
めになされたものであり、その目的は、分波器の構成を
簡単にするとともに、分波器を小型化することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、主導波管内の送信主信号、受信主信号
および受信高次モード信号を分離および合成する分波器
において、主導波管は両端の断面寸法が異なる導波管で
あり、この主導波管の周囲にそれぞれ等配された4本の
副導波路を備え、送信主信号が主導波管より入力され、
受信主信号および受信高次モード信号が副導波路より出
力される。
【0010】したがって、受信主信号および受信高次モ
ード信号を分離して取り出すのに、従来の分波器で必要
だった高次モード結合器101aと送受分波器101b
の両方を用いなくてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を用いて詳細に説明する。ここでは、TE11
モードの送信主信号、TE11モードの受信主信号およ
びTE21モードの受信高次モード信号を分離する分波
器について説明する。図1は本発明による分波器の一実
施の形態の構成を示すブロック図である。図1に示され
るように、共通端子3と送信信号専用端子4との間に送
受分波器1が接続され、この送受分波器1に受信信号合
成回路2が接続されている。また、受信信号合成回路2
は右旋円偏波端子5a、左旋円偏波端子5bおよび高次
モード端子6を備えている。
【0012】送信信号専用端子4から入力された送信主
信号は、送受分波器1を通過して共通端子3から出力さ
れる。また、共通端子4から入力された受信主信号およ
び受信高次モード信号は、送受分波器1から受信信号合
成回路2に結合する。その後、受信主信号は受信信号合
成回路2で右旋円偏波と左旋円偏波とに分離され、それ
ぞれ右旋円偏波端子5aと左旋円偏波端子5bとから出
力される。一方、受信高次モード信号は高次モード端子
6から出力される。
【0013】図2は、図1に示された分波器の一部の構
成を示す斜視図である。また、図3は図2に示された分
波器の一部の断面図であり、分波器を構成する主導波管
の管軸を含む平面で分波器の一部を切断したときの断面
を示している。図2および図3に示されるように、主導
波管11は断面寸法がD1からD2に徐々に小さくなる
テーパ導波管と、断面寸法がD2で一定の導波管とが接
続されて形成されている。この主導波管11の断面は円
形である。主導波管11の両端のうち、断面寸法がD1
である一方の端子が図1に示された共通端子3であり、
断面寸法がD2である他方の端子が図1に示された送信
信号専用端子4である。
【0014】主導波管11のテーパ部分には、共通端子
3から入力された受信主信号を反射して、そこから先へ
の受信主信号の通過を遮断する面が存在する。これを受
信主信号の遮断面22という。また、この受信主信号の
遮断面22から共通端子3側に所定の距離Lを隔てて平
面23が存在する。
【0015】この平面23と主導波管11との交線を含
む主導波管11の周囲に、4本の副導波管12a,12
b,12c,12dが等配されている。すなわち、各副
導波管12a〜12dはこの交線上に90゜毎に配置さ
れている。各副導波管12a〜12dは方形導波管であ
り、各副導波管12a〜12dは主導波管11の壁面に
対して垂直に接続されている。また、TE11モードの
受信主信号とTE21モードの受信高次モード信号が共
に各副導波管12a〜12dに結合するように、各副導
波管12a〜12dは、各副導波管12a〜12dの方
形断面の両短辺がそれぞれ共通端子3および送信信号専
用端子4に向くように接続されている。
【0016】そして、各副導波管12a〜12dはそれ
ぞれ、所定の寸法のスロット(結合孔)13a,13
b,13c,13dによって主導波管11と結合されて
いる。各スロット13a〜13dは主導波管11の管軸
21に対して垂直な方向のスロットであり、各スロット
13a〜13dの中心は平面23上にある。また、各副
導波管12a〜12dおよび各スロット13a〜13d
の何れか一方、またはその両方は、送信主信号の通過を
阻止する手段を備えている。例えば、各副導波管12a
〜12dにフィルタを組み込むことによって、送信主信
号の通過を阻止することができる。また、各スロット1
3a〜13dの形状により送信主信号の通過を阻止する
ことも可能である。
【0017】なお、図2において、副導波管12dは主
導波管11の背面に接続されているため、図示されてい
ない。また、スロット13a〜13dのうちスロット1
3bのみが図示されている。
【0018】主導波管11の共通端子3側は送信主信
号、受信主信号、受信高次モード信号の全てが通過でき
るように断面寸法D1が設定され、送信信号専用端子4
側は送信主信号のみが通過できるように断面寸法D2が
設定されている。また、受信主信号の遮断面22と各ス
ロット13a〜13dの中心を含む平面23との距離L
は、主導波管11内における受信主信号の4分の1波長
の奇数倍に相当する距離に設定されている。ただし、こ
の距離Lは、主導波管11および副導波管12a〜12
dの形状、大きさ、材料などによって、多少、受信主信
号の4分の1波長の奇数倍からずれることがある。
【0019】なお、受信高次モード信号の遮断面は、受
信主信号の遮断面22と平面23との間に存在する。ま
た、図1に示された送受分波器1は、主導波管11のテ
ーパ部分とスロット13a〜13dとによって構成され
る。
【0020】次に、図2および図3に示された主導波管
11および副導波管12a〜12d内における送信主信
号、受信主信号および受信高次モード信号の伝搬につい
て簡単に説明する。各副導波管12a〜12dまたは各
スロット13a〜13dは送信主信号の通過を阻止する
手段を備えているため、主導波管11の送信信号専用端
子3から入力された送信主信号は、各副導波管12a〜
12dに結合することなく共通端子4へと伝送される。
一方、共通端子4から入力された受信主信号および受信
高次モード信号は、主導波管11のテーパ部分に存在す
るそれぞれの遮断面で反射されるため、送信信号専用端
子3には伝送されず、各副導波管12a〜12dに結合
する。
【0021】このとき、主導波管11と各副導波管12
a〜12dとを結合するスロット13a〜13dは、受
信主信号の遮断面22から、受信主信号の4分の1波長
の奇数倍程度の距離に配置されているため、受信主信号
の各副導波管12a〜12dへの結合量は大きくなる。
【0022】ただし、各スロット13a〜13dと受信
高次モード信号の遮断面との距離は、主導波管11内に
おける受信高次モード信号の4分の1波長の奇数倍とは
ならないため、各副導波管12a〜12dに結合する受
信高次モード信号の結合量は多少低下する。しかし、受
信高次モード信号は通信用の信号ではなく、衛星追尾の
ための角度誤差信号として利用される信号であるから、
図1に示された高次モード端子6から取り出される受信
高次モード信号のレベルが多少低下しても、実用上支障
をきたすことはない。
【0023】なお、図2に示された主導波管11は、テ
ーパ導波管に断面寸法が一定の導波管が接続されたもの
であるが、主導波管11にステップ導波管を使用しても
よいことは言うまでもない。
【0024】次に、図1に示された受信信号合成回路2
について説明する。図4は受信信号合成回路2の構成を
示すブロック図である。図4に示される主導波管11お
よび副導波管12a〜12dは、図2に示された主導波
管11、副導波管12a〜12cおよび主導波管11の
背面に接続された副導波管12dを、図3に示された平
面23で切断したときの断面を示している。主導波管1
1内には、TE11モードの受信主信号と、TE21モ
ードの受信高次モード信号が伝搬している。
【0025】図4に示されるように、対向する副導波管
12a,12cがマジックT(第1のハイブリッド)1
4aの2つの入力端子#1,#2にそれぞれ接続され、
他の対向する副導波管12b,12dがマジックT(第
2のハイブリッド)14bの2つの入力端子#1,#2
にそれぞれ接続されている。また、マジックT14a,
14bの各和信号端子(一方の出力端子)#3が、それ
ぞれ接続導波管(第1の接続導波管)15a,15bに
よってハイブリッド(第3のハイブリッド)17の2つ
の入力端子に接続され、マジックT14a,14bの各
差信号端子(他方の出力端子)#4が、それぞれ接続導
波管(第2の接続導波管)16a,16bによってマジ
ックT(第4のハイブリッド)18の2つの入力端子#
1,#2に接続されている。
【0026】ハイブリッド17は右旋円偏波端子5aお
よび左旋円偏波端子5bの2つの出力端子を備えてい
る。また、マジックT18の和信号端子(出力端子)#
3は高次モード端子6となり、差信号端子#4はダミー
終端7されている。なお、副導波管12a〜12dにつ
いては、それぞれの長さの差をnλとする。接続導波管
15aおよび15b、接続導波管16aおよび16bに
ついても同様とする。ここで、λは副導波管12a〜1
2dおよび接続導波管15a,15b,16a,16b
内における受信主信号および高次モード信号の波長であ
り、nは整数である(以下、同様である)。また、接続
導波管15a,15b,16a,16bは方形導波管で
ある。
【0027】図5は、図4に示されたマジックT14
a,14b,18の斜視図である。図4に示された入力
端子#1,#2、和信号端子#3および差信号端子#4
は、図5に示される各端子#1〜#4に対応する。マジ
ックT14a,14b,18には、入力端子#1,#2
に同振幅・同位相の入力があると、和信号端子#3のみ
から出力し、入力端子#1,#2に同振幅・逆位相の入
力があると、差信号端子#4のみから出力するという性
質がある。また、ハイブリッド17には、入力信号を右
旋円偏波と左旋円偏波とに分離する機能を有するハイブ
リッドが使用される。例えば、ブランチライン形、ショ
ートスロット形、多孔形などのハイブリッドが使用され
る。
【0028】次に、図4に示された受信信号合成回路2
の動作について説明する。図6は受信信号合成回路2の
動作を説明するための説明図であり、主導波管11内の
受信信号が副導波管12a,12cに結合してマジック
T14aに入力されるまでの受信信号の電界の位相変化
を模式的に示している。図6(A)はTE11モードの
受信主信号の電界を示しており、図6(B)はTE21
モードの受信高次モード信号の電界を示している。図6
において、副導波管12aおよび12cの長さの差はn
λであるから、スロット13aからマジックT14aの
入力端子#1までの距離と、スロット13cからマジッ
クT14aの入力端子#2までの距離の差はnλであ
る。したがって、各スロット13a,13cを通過する
受信信号の位相差は、マジックT14aの各入力端子#
1,#2を通過する受信信号の位相差に保存される。
【0029】TE11モードの受信主信号の場合、図6
(A)に示されるように、各スロット13a,13cに
おける電界の向きは同じであり、各スロット13a,1
3cを通過する受信主信号はそれぞれ同位相である。し
たがって、マジックT14aの各入力端子#1,#2か
ら入力される受信主信号はそれぞれ同位相であるから、
受信主信号は和信号端子#3のみから出力される。一
方、TE21モードの受信高次モード信号の場合は、図
6(B)に示されるように、各スロット13a,13c
における電界の向きは逆であり、各スロット13a,1
3cを通過する受信高次モード信号はそれぞれ逆位相で
あるから、受信高次モード信号はマジックT14aの差
信号端子#4のみから出力される。このようにして、受
信主信号および受信高次モード信号はマジックT14a
によって分離される。マジックT14bについても同様
である。
【0030】図4において、マジックT14a,14b
の各差信号端子#4からは、それぞれ同位相の受信高次
モード信号が出力される。接続導波管16a、16bの
長さの差はnλであるから、マジックT18には各入力
端子#1,#2からそれぞれ同位相の受信高次モード信
号が入力される。したがって、受信高次モード信号は和
信号端子#3のみから出力される。各マジックT14
a,14bによって分離された受信高次モード信号を、
マジックT18によって合成することにより、高次モー
ド端子6から出力される受信高次モード信号のレベルを
大きくすることができる。
【0031】一方、マジックT14a,14bの各和信
号端子#3からは、それぞれ同位相の受信主信号が出力
される。接続導波管15a,15bの長さの差はnλで
あるから、ハイブリッド17には2つの入力端子から同
位相の受信主信号が入力される。各入力端子から入力さ
れた受信主信号は、ハイブリッド17内で一旦合成され
た後、右旋円偏波と左旋円偏波とに分離されて、それぞ
れ右旋偏波端子5aと左旋円偏波端子5bとから出力さ
れる。
【0032】なお、対向する副導波管12aおよび12
c、12bおよび12d、接続導波管15aおよび15
b、接続導波管16aおよび16bの各対における長さ
の差は(2n+1)λ/2であってもよい。この場合、
マジックT14a、14bの各和信号端子#3からは受
信高次モード信号が出力され、各差信号端子#4からは
受信主信号が出力されることになるから、図4において
ハイブリッド17およびマジックT18が接続される位
置が逆になる。また、導波管回路の場合、その曲がり方
などで信号の位相を反転させることができる。したがっ
て、副導波管12a〜12d、接続導波管15a,15
b,16a,16bの長さに拘泥しなくても、上記した
のと同様の効果を得ることが可能である。
【0033】さらに、図4に示された受信信号合成回路
2では、マジックT14a,14b,18の代わりに、
マジックTと同様の機能を有するハイブリッドであるラ
ットレースリングなどを使用することもできる。以上説
明した分波器は、TE11モードの送信主信号、TE1
1モードの受信主信号およびTE21モードの受信高次
モードを分離する分波器である。
【0034】次に、本発明の他の実施の形態として、T
E11モードの送信主信号、TE11モードの受信主信
号およびTM01モードの受信高次モード信号を分離す
る分波器について説明する。図7は本発明による分波器
の他の実施の形態の一部の構成を示す斜視図である。主
導波管11に接続される4本の副導波管12e,12
f,12g,12hは方形導波管であり、各副導波管1
2e〜12hの方形断面の両長辺がそれぞれ共通端子3
および送信信号専用端子4に向くように接続されてい
る。ただし、副導波管12hは主導波管11の背面に接
続されているため、図示されていない。各副導波管12
e〜12hは、それぞれスロット13e,13f,13
g,13hによって主導波管11と結合されている。た
だし、図8にはスロット13e〜13hのうち、スロッ
ト13fのみが図示されている。
【0035】図8は、図7に示された主導波管11およ
び各副導波管12e〜12hの断面図であり、主導波管
11および各副導波管12e〜12hを各スロット13
e〜13hの中心を含む平面で切断したときの断面を示
している。図8に示される点線矢印は、TM01モード
の受信高次モード信号の磁界である。主導波管11内の
磁界は、主導波管11の管軸を中心に同心円上に形成さ
れている。図7に示されるように各副導波管12e〜1
2hを主導波管11に接続することによって、図8に示
されるように、主導波管11内の磁界と各副導波管12
e〜12h内の磁界とが連続するため、受信高次モード
信号は主導波管11から各副導波管12e〜12hに結
合する。
【0036】対向するスロット13e,13gおよびス
ロット13f,13hにおける磁界の向きはそれぞれ逆
向きである。したがって、対向するスロット13e,1
3gおよびスロット13f,13hを通過するときのT
M01モードの受信高次モード信号はそれぞれ逆位相で
ある。対向するスロット13e,13gおよびスロット
13f,13hを通過する受信高次モード信号がそれぞ
れ逆位相であることは、図1に示された分波器の場合と
同じである。なお、本実施の形態の分波器の他の構成お
よびその動作は、図1に示された分波器の相当部分の構
成およびその動作と同様であるから、その説明は省略す
る。
【0037】以上、TE21モード、TM01モードの
受信高次モード信号を分離できる分波器について説明し
たが、本発明は、円形導波管に発生する他のモードの受
信高次モード信号を分離する場合にも応用できる。ま
た、図2および図7に示された主導波管11の断面形状
は円形であるが、主導波管11の断面形状は、主導波管
11を管軸21を中心に90゜回転させたときに、元の
導波管11と重なるような断面形状であればよい。した
がって、主導波管11の断面形状は円形に限らず、例え
ば正方形など、4の倍数の頂点を有する正多角形であっ
てもよい。また、図2、図4および図7に示された副導
波管12a〜12hおよび接続導波管15a,15b,
16a,16bには、同軸線路などの導波路を使用する
ことができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、受
信主信号および受信高次モード信号が、送受分波器に接
続された副導波路に結合し、分離・合成されてから出力
されるので、従来の分波器で必要だった高次モード結合
器101aと送受分波器101bの両方を用いる必要が
ない。したがって、分波器の構成を簡単にすることがで
きるとともに、分波器を小型化することができる。ま
た、請求項3記載の発明によれば、受信主信号の遮断面
からおよそ受信主信号の4分の1波長の奇数倍の位置に
スロットを設けることにより、抽出される受信主信号の
レベルを大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による分波器の一実施の形態の構成を
示すブロック図である。
【図2】 図1に示された分波器の一部の構成を示す斜
視図である。
【図3】 図1に示された分波器の一部の断面図であ
る。
【図4】 図1に示された受信信号合成回路の構成を示
すブロック図である。
【図5】 図4に示されたマジックTの斜視図である。
【図6】 図4に示された受信信号合成回路の動作を説
明するための説明図である。
【図7】 本発明による分波器の他の実施の形態の一部
の構成を示す斜視図である
【図8】 図8に示された主導波管および各副導波管の
断面図である。
【図9】 従来の分波器の構成を示すブロック図であ
る。
【図10】 従来の分波器の一部の構成を示す側面図で
ある。
【符号の説明】
1…送受分波器、2…受信信号合成回路、3…共通端
子、4…送信信号専用端子、5a…右旋円偏波端子、5
b…左旋円偏波端子、6…高次モード端子、11…主導
波管、12a〜12h…副導波管、13a〜13h…ス
ロット、14a,14b,18…マジックT、15a,
15b,16a,16b…接続導波管、17…ハイブリ
ッド、21…管軸、22…受信主信号の遮断面、23…
平面、D1,D2…主導波管の断面寸法、L…遮断面2
2と平面23との距離、#1,#2…マジックTの入力
端子、#3…和信号端子、#4…差信号端子。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主導波管内の送信主信号、受信主信号お
    よび受信高次モード信号を分離および合成する分波器に
    おいて、 前記主導波管の周囲にそれぞれ等配された4本の副導波
    路を備え、 前記主導波管は、両端の断面寸法が異なる導波管であ
    り、 前記送信主信号は前記主導波管より入力され、前記受信
    主信号および前記受信高次モード信号は前記副導波路よ
    り出力されることを特徴とする分波器。
  2. 【請求項2】 前記副導波路は、所定の寸法のスロット
    により前記主導波管とスロット結合されることを特徴と
    する請求項1記載の分波器。
  3. 【請求項3】 前記スロットは、前記主導波管における
    前記受信主信号の遮断面からおよそ前記受信主信号の4
    分の1波長の奇数倍の位置に設けられることを特徴とす
    る請求項2記載の分波器。
  4. 【請求項4】 前記副導波路は、方形導波管で形成され
    ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の分波
    器。
  5. 【請求項5】 前記送信主信号および前記受信主信号
    は、TE11モードの信号であり、 前記受信高次モード信号は、TE21モードまたはTM
    01モードの信号であることを特徴とする請求項1乃至
    請求項3いずれか記載の分波器。
  6. 【請求項6】 衛星通信地球局のアンテナの1次ホーン
    に用いられることを特徴とする請求項1記載の分波器。
  7. 【請求項7】 前記受信高次モード信号は、衛星追尾の
    制御に用いられることを特徴とする請求項1記載の分波
    器。
  8. 【請求項8】 一方の端子が送信主信号、受信主信号お
    よび受信高次モード信号を通過させる断面寸法を持つと
    ともに他方の端子が送信主信号のみを通過させる断面寸
    法を持つ主導波管と、 この主導波管における前記受信主信号の遮断面から前記
    主導波管の一方の端子側に所定の距離にある平面と前記
    主導波管との交線を含む前記主導波管の周囲にそれぞれ
    等配された4本の副導波路と、 前記主導波管と前記各副導波路とを結合する4個の結合
    孔と、 2つの入力端子が前記4本の副導波路のうちの対向する
    2本の前記副導波路にそれぞれ接続された第1のハイブ
    リッドと、 2つの入力端子が前記4本の副導波路のうちの他の対向
    する2本の前記副導波路にそれぞれ接続された第2のハ
    イブリッドと、 2つの入力端子が前記第1および第2のハイブリッドの
    各一方の出力端子にそれぞれ接続された第3のハイブリ
    ッドと、 2つの入力端子が前記第1および第2のハイブリッドの
    各他方の出力端子にそれぞれ接続された第4のハイブリ
    ッドとを備え、 前記主導波管の断面形状は、前記主導波管を前記主導波
    管の管軸を中心に90゜回転させたときに元の導波管と
    重なる断面形状であり、 前記各副導波路および前記各結合孔の一方またはその両
    方は、前記送信主信号の通過を阻止する手段を備え、 前記第1および第2のハイブリッドは、前記各副導波路
    に結合した前記受信主信号および受信高次モード信号を
    分離して前記一方の出力端子から前記受信主信号を出力
    するとともに前記他方の出力端子から前記受信高次モー
    ド信号を出力する手段を備え、 前記第3のハイブリッドは、入力された前記受信主信号
    を合成および分離して2つの出力端子から前記受信主信
    号の右旋円偏波および左旋円偏波をそれぞれ出力する手
    段を備え、 前記第4のハイブリッドは、入力された前記受信高次モ
    ード信号を合成して出力端子から出力する手段を備える
    ことを特徴とする分波器。
  9. 【請求項9】 前記所定の距離は、前記受信主信号の4
    分の1波長の奇数倍に相当する距離であることを特徴と
    する請求項8記載の分波器。
  10. 【請求項10】 前記主導波管の断面形状は、円形また
    は4の倍数の頂点を有する正多角形であることを特徴と
    する請求項8記載の分波器。
  11. 【請求項11】 前記第1、第2および第4のハイブリ
    ッドは、マジックTまたはラットレースリングであるこ
    とを特徴とする請求項8記載の分波器。
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