JPH11109615A - 着色画像形成用感光液、これを用いたカラーフィルターの製造法及びカラーフィルター - Google Patents

着色画像形成用感光液、これを用いたカラーフィルターの製造法及びカラーフィルター

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JPH11109615A
JPH11109615A JP26756197A JP26756197A JPH11109615A JP H11109615 A JPH11109615 A JP H11109615A JP 26756197 A JP26756197 A JP 26756197A JP 26756197 A JP26756197 A JP 26756197A JP H11109615 A JPH11109615 A JP H11109615A
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JP
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group
resin
pigment
forming
color filter
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JP26756197A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Sonobe
宏幸 園部
Yuji Kobayashi
雄二 小林
Shiyouichi Sasaki
晶市 佐々木
Takeshi Uchida
剛 内田
Yukiko Muramatsu
有紀子 村松
Yoichi Kimura
陽一 木村
Koji Yamazaki
浩二 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パターン形状に優れるとともに、昇華物が原
因で起こる製品不良を著しく低減することのできる着色
画像形成用感光液、この着色画像形成用感光液を用いて
カラーフィルターを製造する方法及びこの方法によって
得られるカラーフィルターを提供する。 【解決手段】 (a)樹脂、(b)顔料、(c)光重合
性不飽和結合を分子内に1つ以上含有するモノマー及び
(d)光重合開始剤を含有してなる着色画像形成用感光
液において、光重合開始剤(d)として下記一般式(I
V)で表されるトリハロメチル−S−トリアジン化合物
と下記一般式(V)で表されるカルバゾール化合物と組
み合わせたものを用いる。 【化1】 【化2】 (ここで式中、X1は、アミノ基、アルキルアミノ基、
ジアルキルアミノ基又はモルホリノ基を示す。Y1は水
素原子又は 【化3】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示デバイ
ス、センサー、色分解デバイス等に用いられるカラーフ
ィルターの製造に用いられる着色画像形成用感光液、そ
れを用いてカラーフィルターを製造する方法、及びその
方法によって得られるカラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示デバイス、センサー及び
色分解デバイス等にカラーフィルターが多用されてい
る。このカラーフィルターの製造法として、従来は、染
色可能な樹脂、例えば天然のゼラチンやカゼインに感光
性を付与したものをパターン露光して現像し、そこに、
主に染料を用いて染色することにより、着色画素を形成
する方法がとられていた。しかし、この方法で得た画素
は、材料からの制約で、耐熱性、耐光性が低いという問
題があった。
【0003】そこで、最近、耐熱性及び耐光性を改良す
る目的で、顔料を分散させて着色した感光性樹脂材料を
用い、これをパターン露光及び現像して着色画像を形成
する方法が注目され、多くの検討が行われるようになっ
た。この方法によれば、カラーフィルターの製法も簡略
化され、得られたカラーフィルターも安定で、寿命の長
いものになることが知られている。
【0004】しかし、光重合開始剤として一般的に用い
られているベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾインアル
キルエーテル、ミヒラーケトン、アクリジン等などでは
硬化の感度が低く、レジストパターンの解像度及びパタ
ーン形状が悪くなるという欠点があった。またこれらの
開始剤は、ポストベーク時に昇華して乾燥機内に付着
し、これが基板面に落下することにより製品不良を引き
起こす原因となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、感光性樹脂
材料に特定の光重合開始剤を含有させることにより、解
像性、パターン形状に優れるとともに、昇華物が原因で
起こる製品不良を著しく低減することのできる着色画像
形成用感光液を提供することを目的とする。
【0006】また、本発明は、この着色画像形成用感光
液を用いてカラーフィルターを製造する方法及びこの方
法によって得られるカラーフィルターを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく検討を重ねた結果、特定の光重合開始剤を
用いることにより解像度及びパターン形状を良好にする
と共に製品不良の原因になる昇華物を低減できることを
見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0008】即ち、本発明は、(a)樹脂、(b)顔
料、(c)光重合性不飽和結合を分子内に1つ以上含有
するモノマー及び(d)光重合開始剤を含有してなる着
色画像形成用感光液において、光重合開始剤(d)が下
記一般式(IV)で表されるトリハロメチル−S−トリ
アジン化合物と下記一般式(V)で表されるカルバゾー
ル化合物と組み合わせたものを含有することを特徴とす
る着色画像形成用感光液を提供するものである。
【0009】
【化5】
【0010】
【化6】 (ここで式中、R6、R7及びR8は各々独立に水素原
子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基又はアリール基
を示す。また式中、R9は水素原子又は炭素数1〜20
のアルキル基を示し、R10、R11は水素原子、炭素数1
〜5のアルキル基又はアリール基を示し、X1は、アミ
ノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基又はモル
ホリノ基を示す。Y1は水素原子又は
【0011】
【化7】 を示す。) 更に、本発明は、上記の着色画像形成用感光液を基板上
に塗布し、次いで乾燥して膜を形成し、活性光線を膜に
対して画像状に照射して露光部を光硬化させ、未露光部
を現像により除去することにより画素を形成することか
らなる工程を、異なった色の複数の着色画像形成用感光
液を用いて繰り返し行うことを特徴とする異なった複数
の色の画素を有するカラーフィルターの製造法を提供す
る。
【0012】更に、本発明は本発明の製造法によって製
造されたカラーフィルターを提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
【0014】[着色画像形成用感光液]本発明の着色画
像形成用感光液の(a)成分である樹脂としては、好ま
しくは酸価20〜300、重量平均分子量が1,500
〜200,000の樹脂が用いられる。このような樹脂
としては特に制限はないが、カルボキシル基含有樹脂、
例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等のカ
ルボキシル基含有重合性モノマーと、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート等のアクリル酸エステル、メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリ
ル酸エステル、スチレンなどの重合性モノマーとの共重
合体が代表的なものとして挙げられる。
【0015】また、感光液の光感度向上の観点から、光
重合性不飽和結合を有するカルボキシル基含有樹脂も樹
脂(a)の好ましい例として挙げられる。
【0016】光重合性不飽和結合を有するカルボキシル
基含有樹脂としては、例えば、水酸基を有するカルボキ
シル基含有樹脂に遊離イソシアネート基含有不飽和化合
物を反応させた樹脂、エポキシ樹脂と不飽和カルボン酸
との付加反応物に多塩基酸無水物を反応させた樹脂、共
役ジエン重合体や共役ジエン共重合体と不飽和ジカルボ
ン酸無水物との付加反応物に水酸基含有重合性モノマー
を反応させた樹脂、カルボキシル基含有樹脂、例えば、
上記のカルボキシル基含有樹脂に、グリシジルメタクリ
レート、アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含
有不飽和化合物や、アリルアルコール、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート等の不飽和アルコールを反応させて得られる樹脂、
下記一般式(I)で表される繰り返し単位、下記一般式
(II)で表される繰り返し単位及び下記一般式(II
I)で表される繰り返し単位(III)からなり、繰り
返し単位(I)と繰り返し単位(II)及び(III)
の合計とのモル比、(I)/{(II)+(III)}
が1〜5である樹脂などが挙げられ、中でも、画素の耐
熱性、顔料の分散性向上の観点から、上記の繰り返し単
位(I)、(II)及び(III)からなる樹脂が好ま
しい。
【0017】
【化8】 (上記一般式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、
2は水素原子、水酸基又は炭素数1〜12のアルキル
基若しくはアルコキシ基を表し、R3、R4及びR5は各
々独立に炭素数1〜12のアルキル基又は光重合性不飽
和結合を有する基を表し、ただし、R3、R4及びR5
うち少なくとも一つは光重合性不飽和結合を有する基で
ある。) 上記の繰り返し単位(I)、(II)及び(III)か
らなる樹脂の製造法としては、例えば、繰り返し(I)
及び(II)からなる前駆体樹脂に、不飽和アルコー
ル、例えばアリルアルコール、2−ブテン−4−オー
ル、フルフリルアルコール、オレイルアルコール、シン
ナミルアルコール、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−メチロ
ールアクリルアミド等をエステル化反応させて製造する
方法、上記前駆体樹脂に、オキシラン環とエチレン性不
飽和結合をそれぞれ1個有する化合物、例えばグリシジ
ルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アリルグ
リシジルエーテル、α−エチルグリシジルアクリレー
ト、クロトニルグリシジルエーテル、イタコン酸モノア
ルキルモノグリシジルエステル等を等モル未満の割合で
付加反応させて製造する方法などが挙げられる。
【0018】繰り返し単位(I)及び(II)からなる
前駆体樹脂は、スチレン又はその誘導体と、マレイン酸
モノアルキルエステル(マレイン酸のハーフエステル)
とを共重合することにより得ることができる。
【0019】スチレン誘導体としては、例えば、α−メ
チルスチレン、m又はp−メチルスチレン、m又はp−
メトキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−メト
キシ−4−ヒドロキシスチレン、2−ヒドロキシ−4−
メチルスチレン等が挙げられる。
【0020】マレイン酸モノアルキルエステルとして
は、例えば、マレイン酸モノ−C1-12アルキルエステ
ル、例えばマレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチ
ル、マレイン酸モノ−n−プロピル、マレイン酸モノイ
ソプロピル、マレイン酸モノ−n−ブチル、マレイン酸
モノ−n−ヘキシル、マレイン酸モノ−n−オクチル、
マレイン酸モノ−2−エチルヘキシル、マレイン酸モノ
−n−ノニル、マレイン酸モノ−n−ドデシル等が挙げ
られる。
【0021】上記の繰り返し単位(I)、(II)及び
(III)からなる樹脂の不飽和当量は、400〜3,
000とすることが好ましく、500〜2,000とす
ることがより好ましい。不飽和当量が400未満では、
顔料との分散時に一部硬化する傾向があり、3,000
を超えると光感度の向上効果が低下する傾向がある。こ
こで不飽和当量とは、不飽和結合一つあたりの樹脂の分
子量を意味している。また、繰り返し単位(I)と繰り
返し単位(II)及び(III)の合計とのモル比、
(I)/{(II)+(III)}は1〜5であること
が好ましく、1〜3とすることがより好ましい。このモ
ル比が1未満であると画素の耐熱性が低下する傾向にあ
り、5を超えると塗膜の溶解性が低下する傾向にある。
【0022】樹脂(a)の酸価は20〜300が好まし
く、40〜200とすることがより好ましく、60〜1
50とすることがさらに好ましい。酸価が20未満で
は、アルカリ現像性が低下する傾向があり、また、30
0を超えると画像パターンの形状が不鮮明となる傾向が
ある。
【0023】また、樹脂(a)の重量平均分子量(ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定
し、標準ポリスチレンによる検量線を用いて換算したも
の)は1,500〜200,000が好ましく、5,0
00〜100,000とすることがより好ましく、1
0,000〜50,000とすることがさらに好まし
い。重量平均分子量が1,500未満では、顔料の分散
安定性が低下しする傾向があり、また、200,000
を超えると、感光液にしたときの粘度が高くなり、基板
上に塗布する際の塗布性が低下し、均一な塗膜が得られ
にくくなる傾向がある。
【0024】なお、樹脂(a)として例示した上記の各
種樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用して
もよい。画素の耐熱性及び顔料の分散性の向上を目的と
して上記の繰り返し単位(I)、(II)及び(II
I)からなる光重合性不飽和基を有する樹脂を用いる場
合には、樹脂(a)の合計量に対し、この光重合性不飽
和基を有する樹脂の割合を10〜100重量%とするこ
とが好ましく、30〜100重量%とすることがより好
ましい。
【0025】本発明における樹脂(a)の使用量は、樹
脂(a)、顔料(b)、モノマー(c)及び光重合開始
剤(d)の総量中、10〜85重量%とすることが好ま
しく、20〜60重量%とすることがより好ましく、2
5〜50重量%とすることが特に好ましい。この使用量
が10重量%未満では、顔料の分散安定性が低下する傾
向があり、85重量%を超えると、感光液にしたときの
粘度が高くなり、塗布性が低下して均一な塗膜が得られ
にくくなる。
【0026】本発明に用いられる顔料(b)としては、
無機顔料、有機顔料のいずれも使用可能であるが、通
常、黒色のカーボンブラック(無機顔料)、黒鉛(無機
顔料)等を除いては、色調の豊富さなどから有機顔料が
好ましい。
【0027】有機顔料としては、例えば、アゾ系、フタ
ロシアニン系、インジゴ系、アントラキノン系、ペリレ
ン系、キナクリドン系、メチン・アゾメチン系、イソイ
ンドリノン系等が挙げられる。
【0028】本発明の着色画像形成用感光液をカラーフ
ィルターに適用する場合には、赤、緑、青及び黒色等の
着色画像に適した各顔料系が好ましく用いられる。
【0029】赤色の着色画像には、単一の赤色顔料系を
用いてもよいし、黄色顔料系を赤色顔料系に混合して調
色を行ってもよい。
【0030】赤色顔料系としては、例えば、カラーイン
デックス名で、C.I.ピグメントレッド9、123、
155、168、177、180、217、220、2
24等が挙げられる。
【0031】黄色顔料系としては、例えば、カラーイン
デックス名で、C.I.ピグメントイエロー20、2
4、83、93、109、110、117、125、1
39、147、154等が挙げられる。
【0032】これらの赤色顔料系及び黄色顔料系は、そ
れぞれ2種以上を混合して用いることもできる。なお、
赤色顔料系と黄色顔料系を混合して用いる場合には、黄
色顔料系を赤色顔料系と黄色顔料系の総量100重量部
に対して、50重量部以下で用いることが好ましい。
【0033】緑色の着色画像には、単一の緑色顔料系を
用いてもよいし、上記の黄色顔料系を緑色顔料系に混合
して調色を行ってもよい。
【0034】緑色顔料系としては、例えば、カラーイン
デックス名で、C.I.ピグメントグリーン7、36、
37等が挙げられる。
【0035】これらの緑色顔料系及び黄色顔料系は、そ
れぞれ2種以上を混合して用いることもできる。なお、
緑色顔料系と黄色顔料系を混合して用いる場合には、黄
色顔料系を緑色顔料系と黄色顔料系の総量100重量部
に対して、50重量部以下で用いることが好ましい。
【0036】青色の着色画像には、単一の青色顔料系を
用いてもよいし、紫色顔料系を青色顔料系に混合して調
色を行ってもよい。
【0037】青色顔料系としては、例えば、カラーイン
デックス名で、C.I.ピグメントブルー15、15:
3、15:4、15:6、22、60等が挙げられる。
【0038】紫色顔料系としては、例えば、カラーイン
デックス名で、C.I.ピグメントバイオレット19、
23、29、37、50等が挙げられる。
【0039】これらの青色顔料系及び紫色顔料系は、そ
れぞれ2種以上を混合して用いることもできる。なお、
青色顔料系と紫色顔料系を混合して用いる場合には、紫
色顔料系を青色顔料系と紫色顔料系の総量100重量部
に対して、50重量部以下で用いることが好ましい。
【0040】黒色の着色画像には、例えば、カーボンブ
ラック、黒鉛、チタンカーボン、黒鉄、二酸化マンガン
等の黒色顔料系が用いられる。
【0041】本発明における顔料(b)の使用量は、樹
脂(a)、顔料(b)、モノマー(c)及び光重合開始
剤(d)の総量中、5〜70重量%とすることが好まし
く、10〜50重量%とすることがより好ましく、15
〜40重量%とすることが特に好ましい。この使用量が
5重量%未満では、画像の色濃度が低くなる傾向があ
り、また、70重量%を超えると、光感度が低下する傾
向がある。
【0042】本発明に用いられる光重合性不飽和結合を
分子内に1つ以上有するモノマー(c)としては、例え
ば、メチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、
ベンジルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレー
ト、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレ
ングリコールアクリレート、ECH変性ブチルアクリレ
ート(ここで、ECHはエピクロルヒドリンを意味す
る。以下も同じ。)、ジシクロペンチルアクリレート、
ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、N,
N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、エチルジエ
チレングリコールアクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート、グリセロールメタクリレート、ヘプタデカ
フロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、カプロラクトン変性−2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、イソボルニルアクリレート、メトキシ
ジプロピレングリコールアクリレート、メトキシ化シク
ロデカトリエンアクリレート、フェノキシヘキサエチレ
ングリコールアクリレート、EO変性リン酸アクリレー
ト(ここで、EOはエチレンオキシドを意味する。以下
も同じ。)、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリ
ルアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレ
ート、ECH変性ビスフェノールAジアクリレート、ビ
スフェノールΑジメタクリレート、1,4−ブタンジオ
ールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジア
クリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、
グリセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、ステアリルメチレンジアクリレー
ト、ミリスチルメチレンジアクリレート、EO変性リン
酸ジアクリレート、ECH変性フタル酸ジアクリレー
ト、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、ポ
リプロピレングリコール400ジメタクリレート、テト
ラエチレングリコールジアクリレート、ECH変性1,
6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、EO
変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変
性トリメチロールプロパントリアクリレート(ここで、
POはプロピレンオキシドを意味する。以下も同
じ。)、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレ
ート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルペンタアクリレート等のアクリレート、これらに対応
するメタクリレート等が代表的な例として挙げられる。
これらのモノマーは、単独で又は2種類以上を組み合わ
せて用いられる。
【0043】本発明におけるモノマー(c)は、樹脂
(a)、顔料(b)、モノマー(c)及び光重合開始剤
(d)の総量中、2〜50重量%とすることが好まし
く、5〜40重量%とすることがより好ましく、10〜
30重量%とすることが特に好ましい。モノマーの割合
が2重量%未満では、光感度が低い傾向がある。また、
50重量%を超えると、顔料の分散安定性が低下する傾
向がある。
【0044】本発明における樹脂(a)とモノマー
(c)の配合量の重量比(a)/(c)は0.5〜5.
0とすることが好ましく、0.7〜3.5とすることが
より好ましく、1.0〜2.5とすることが特に好まし
い。この比率が0.5未満では、乾燥塗膜の表面タック
性が悪化する傾向があり、5.0を超えると、光感度が
低くなる傾向がある。
【0045】本発明における着色画像形成用感光液の光
重合開始剤(d)としては、一般式(IV)で表される
化合物及び一般式(V)で表される化合物が含まれてい
ることが必須である。
【0046】
【化9】
【0047】
【化10】 (ここで式中、R6、R7及びR8は各々独立に水素原
子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基又はアリール基
を示す。アルキル基の炭素数は1〜20、アルコキシ基
の炭素数は1〜9、アリール基の炭素数は6〜14が好
ましい。また式中、R9は水素原子又は炭素数1〜20
のアルキル基を示し、R10、R11は水素原子、炭素数1
〜5のアルキル基又はアリール基を示し、X1は、アミ
ノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基又はモル
ホリノ基を示す。Y1は水素原子又は
【0048】
【化11】 を示す。アルキルアミノ基及びジアルキルアミノ基のア
ルキル基の炭素数は1〜20が好ましい。) 一般式(IV)の化合物は具体的には、例えば、
【0049】
【化12】 等が挙げられる。
【0050】一般式(V)の化合物は具体的には、例え
ば、
【0051】
【化13】 等が挙げられる。
【0052】また、上記一般式(IV)と一般式(V)
の組み合わせからなる光重合開始剤は、ヘキサアリール
ビイミダゾール(VI)との組み合わせで使用すること
が好ましい。
【0053】
【化14】 本発明における光重合開始剤(d)中の光重合開始剤
(IV)の配合量は、光重合開始剤総量に対して5〜1
00重量%であることが好ましく、5〜70量%である
ことがより好ましい。この配合量が5重量%未満である
と解像度が低くなる傾向がある。光重合開始剤(V)の
配合量は、光重合開始剤総量に対して5〜70重量%で
あることが好ましい。この配合量が5重量%未満である
と、表面の光感度が低くなる傾向がある。光重合開始剤
(VI)の配合量は、光重合開始剤総量に対して10〜
90重量%であることが好ましく、20〜85重量%で
あることがより好ましい。この配合量が10重量%未満
であると、表面の光感度が低くなる傾向があり、90重
量%を超えると、基板への密着性が低下する傾向があ
る。
【0054】また、光重合開始剤(IV)と光重合開始
剤(V)の配合比は、重量比が1/10≦(IV)/
(V)≦10/1であることが好ましく、1/5≦(I
V)/(V)≦5/1であることがより好ましい。この
比が1/10未満だと解像度が低下する傾向があり、1
0/1を超えると光硬化性が低下して基板への密着性が
低下する傾向がある。
【0055】本発明における着色画像形成用感光液中の
光重合開始剤(d)の使用量は、樹脂(a)、顔料
(b)、モノマー(c)及び光重合開始剤(d)の総量
中、0.01〜20重量%とすることが好ましく、2〜
15重量%とすることがより好ましく、3〜12重量%
とすることが特に好ましい。この配合量が、0.01重
量%未満であると、光感度が低い傾向があり、20重量
%を超えると、基板の密着性が低下する傾向がある。
【0056】上記の樹脂(a)、顔料(b)、モノマー
(c)及び光重合開始剤(d)を必須成分とする本発明
の着色画像形成用感光液を塗工用に用いる場合は、通
常、必須成分(a)、(b)、(c)及び(d)を有機
溶剤に溶解・分解させた塗工液として用いる。本発明の
着色画像形成用感光液に使用可能な有機溶剤としては、
例えば、ケトン系、セロソルブ系、アルコール系、芳香
族系等が挙げられる。具体的には、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン、メチルセロソルブ(エ
チレングリコールモノメチルエーテル)、エチルセロソ
ルブ(エチレングリコールモノエチルエーテル)、ブチ
ロセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセ
ロソルブアセテート、ブチロセロソルブアセテート、エ
チレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリ
コールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールジメ
チルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、
トリエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
ジメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレング
リコールジイソプロピルエーテル、プロピレングリコー
ルモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブタ
ノール、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、
N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−
2−ピロリドン、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、酢酸エチル等の有機溶剤が挙げられる。
これらの有機溶剤は単独で又は2種類以上を組み合わせ
て用いられる。
【0057】本発明の着色画像形成用感光液が有機溶剤
を含有する場合、有機溶剤の量は着色画像形成用感光液
中の有機溶剤の割合が、60〜95重量%となるような
量とすることが好ましい。有機溶剤の量が95重量%を
超えると、この有機溶剤を含有する着色画像形成用感光
液の塗膜の乾燥に時間がかかる傾向があり、60重量%
未満であると感光液の粘度が高すぎて、塗布性が低下す
る傾向がある。
【0058】本発明の着色画像形成用感光液には、必須
成分である(a)樹脂、(b)顔料、(c)モノマー及
び光重合開始剤(d)以外に、暗反応を抑制するための
ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、
ピロガロール、t−ブチルカテコール等の熱重合禁止
剤、基板との密着性を向上させるためのビニル基、エポ
キシ基、アミノ基、メルカプト基等を有するシランカッ
プリング剤や、イソプロピルトリメタクリロイルチタネ
ート、ジイソプロピルイソステアロイル−4−アミノベ
ンゾイルチタネート等のチタネートカップリング剤、膜
の平滑性を向上させるためのフッ素系、シリコン系、炭
化水素系の界面活性剤、その他、紫外線吸収剤、酸化防
止剤等の各種添加剤を必要に応じて適宜使用することが
できる。これら添加剤の合計添加量は、通常、(a)、
(b)、(c)及び(d)からなる固形分総量100重
量部に対して0.1〜10重量部とすることが好まし
く、0.5〜5重量部とすることがより好ましい。
【0059】また、本発明の着色画像形成用感光液にお
いて、(a)成分の樹脂として、上記の樹脂以外に、ア
クリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹
脂等を使用することができる。(a)成分の樹脂の範囲
外の樹脂は、(a)成分の樹脂100重量部に対して5
0重量部以下で使用することができる。この使用量が5
0重量部を超えると、顔料の分散安定性や光感度が低下
する傾向がある。
【0060】本発明の着色画像形成用感光液を調製する
一般的な方法について以下に説明する。
【0061】まず、(c)成分の顔料を分散させるため
に(a)成分の樹脂及び(b)成分の顔料を(e)成分
の有機溶剤と混合し、この混合物を超音波分散機、三本
ロール、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ホモジ
ナイザー、ニーダー等の分散/混練装置を用いて分散さ
せる。
【0062】この分散工程の際、ポリカルボン酸型高分
子活性剤、ポリスルホン酸型高分子活性剤等のアニオン
系顔料分散剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピ
レンブロックポリマー等のノニオン系顔料分散剤などの
顔料分散剤、アントラキノン系、ペリレン系、フタロシ
アニン系、キナクリドン系等の有機顔料にカルボキシル
基、スルホン酸基、スルホン酸塩基、カルボン酸アミド
基、スルホン酸アミド基、水酸基等の置換基を導入した
有機顔料の誘導体などを加えると、顔料の分散性や分散
安定性が良好になり好ましい。
【0063】これら顔料分散剤や有機顔料の誘導体は、
顔料100重量部に対して50重量部以下で用いること
が好ましい。
【0064】また、顔料分散時に(c)成分のモノマー
及び(d)成分の光重合開始剤を加えてもよく、顔料分
散後に(c)成分のモノマー及び(d)成分の光重合開
始剤を加えてもよい。
【0065】(a)成分の樹脂は、全量を分散時に顔料
と共に用いてもよく、樹脂の一部を分散後に加えてもよ
い。ただし、樹脂は顔料100重量部に対して、分散時
に少なくとも20重量部以上用いることが好ましい。樹
脂の使用量が分散時に20重量部未満では顔料の分散安
定性が低下する傾向がある。
【0066】同様に、(e)成分の有機溶剤も顔料の分
散時に全量用いてもよく、有機溶剤の一部を分散後に加
えてもよい。ただし、有機溶剤は分散時の顔料及び樹脂
の全量100重量部に対して、分散時に、少なくとも1
00重量部以上用いることが好ましい。有機溶剤の使用
量が分散時に100重量部未満では、分散時の粘度が高
すぎて、特にボールミル、サンドミル、ビーズミル等で
分散する場合には、分散が困難になる可能性がある。
【0067】次に本発明のカラーフィルターの製造法に
ついて説明する。
【0068】[カラーフィルターの製造法]本発明のカ
ラーフィルターの製造法は、上記本発明の着色画像形成
用感光液を基板上に塗布し、次いで乾燥して膜を形成
し、活性光線を膜に対して画像状に照射して露光部を光
硬化させ、未露光部を現像により除去することにより画
素を形成することからなる工程を、異なった色の複数の
着色画像形成用感光液を用いて繰り返し行い、基板上に
異なった複数の色の画素を形成することからなる。
【0069】上記本発明の着色画像形成用感光液を基板
上に塗布する方法としては、例えば、ロールコーター塗
布、スピンコーター塗布、スプレー塗布、ホエラー塗
布、ディップコーター塗布、カーテンフローコーター塗
布、ワイヤーバーコーター塗布、グラビアコーター塗
布、エアナイフコーター塗布などにより行われる。
【0070】この際に用いる基板としては、用途により
選択されるが、例えば、白板ガラス、青板ガラス、シリ
カコート青板ガラス等の透明ガラス基板、ポリエステル
樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニ
ル樹脂等の合成樹脂製シート、フィルム又は基板、アル
ミニウム板、銅板、ニッケル板、ステンレス板等の金属
基板、その他セラミック基板、光電変換素子を有する半
導体基板などが挙げられる。
【0071】塗布後、塗膜の乾燥は、塗膜に対し加熱さ
れた空気(乾燥風)を吹きつけるか、又は基板を加熱さ
れたホットプレート上に載置することによって行うこと
が好適である。乾燥風又はホットプレートの加熱温度
は、通常、30〜200℃、特に50〜150℃の温度
が好適であり、1〜30分間加熱することにより膜を形
成することができる。加熱温度は乾燥中一定に保っても
よいが、段階的に上昇させてもよい。
【0072】このようにして基板表面に形成した乾燥塗
膜の厚みは、用途によって適宜定まるが、通常、0.2
〜5μm、好ましくは0.5〜1.5μmの範囲であ
る。
【0073】次いで、上記の方法で得られた基板上の膜
に、活性光線を画像状に照射し、露光部の膜を硬化させ
る。この際、基板上の膜の表面にポリビニルアルコール
等の酸素遮断膜を0.5〜30μmの厚みで形成し、そ
の上から露光してもよい。
【0074】活性光線の光源としては、例えば、カーボ
ンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンラン
プ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステン
ランプ、可視光レーザー等が好ましく用いられる。これ
らの光源を用いてフォトマスクを介したパターン露光
や、走査による直接描画などにより画像状に活性光線が
照射される。露光の光量は、通常、10〜1,000m
J/cm2、好ましくは50〜500mJ/cm2であ
る。
【0075】続いて、未露光部を除去する現像工程によ
り、画像に対応した硬化膜の着色画像パターンを得るこ
とができる。
【0076】現像方法としては、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム
等の無機アルカリや、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアン
モニウムハイドロオキサイド、トリエチルアミン、n−
ブチルアミン等の有機塩基や塩を含む水溶液を吹きつけ
る方法、これら水溶液に浸漬する方法などが挙げられ
る。
【0077】現像後、更に、着色画像パターンを高圧水
銀灯等を用いて0.5〜5J/cm 2の光量を照射して
後露光するか、60〜200℃の温度で1〜60分間後
加熱を行うことが好ましい。この後露光、後加熱によ
り、画像パターンがより強固となる。
【0078】以上の工程を、複数の異なった色の複数の
着色画像形成用感光液を用いて繰り返して行うことによ
り、異なった複数の色の画素を有するカラーフィルター
を製造することができる。
【0079】具体例として液晶表示素子に用いるカラー
フィルターの作製法を例示すると、例えばガラス基板上
に本発明の着色画像形成材料を用いて、前記した方法を
繰り返して行うことにより、赤、緑、青等の着色画素を
形成した後、この着色画素のすき間に、黒色の着色画像
をブラックマトリックスとして形成する方法や、先にク
ロム蒸着や黒色の着色画像等によりブラックマトリック
スを形成した後、上記と同様に、赤、緑、青等の着色画
素を形成してカラーフィルターを作製する方法などがあ
る。
【0080】
【実施例】以下、本発明の実施例及びその比較例によっ
て本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの
実施例に限定されるものではない。
【0081】実施例1 樹脂(a)として表1に示す繰り返し単位(I)、(I
I)及び(III)を有する樹脂Α(25g)及び顔料
(b)としてカーボンブラック(40g)を、有機溶剤
であるプロピレングリコールジメチルエーテル(200
g)に加え、これをビーズミルを用いて2時間溶解・分
散した。この分散液に、モノマー(c)としてペンタエ
リスリトールテトラアクリレート(20g)、光重合開
始剤(d)として構造式(IV−1)で表される光重合
開始剤(3g)、構造式(V−3)で表される光重合開
始剤(10g)及び構造式(VI)で表わされるヘキサ
アリールビイミダゾール(3g)、並びに有機溶剤とし
てエチレングリコールモノエチルエーテル(200g)
を加えて混合し、黒色の着色画像形成用感光液を得た。
各材料の配合量、量比を、表2に示す。
【0082】得られた感光液を、ガラス基板(コーニン
グ社製、商品名7059)上にスピンコート法により塗
布した後、ホットプレート上で90℃、5分の乾燥を行
い、膜厚1.0μmの乾燥塗膜を形成した。
【0083】次いで、乾燥塗膜に、ネガマスクを通して
超高圧水銀灯により、画像状に200mJ/cm2の露
光を行い、次いで、トリエタノールアミンを3重量%含
む水溶液により現像を行い、黒色画像パターンを得た。
得られた黒色の画像パターンの光学密度は2.5であっ
た。
【0084】得られた画像パターンの断面形状について
評価し、表3に示した。断面形状が矩形に近いほど、パ
ターン形状が優れている。また、乾燥塗膜の光感度、解
像度を下記の方法で評価し、結果を表3に示した。
【0085】光感度:光学密度0.00を1段目とし、
1段ごとに光学密度が0.05ずつ増加する41段のス
テップタブレットを用意し、乾燥塗膜上にこのステップ
タブレットを載置した状態で超高圧水銀灯により200
mJ/cm2の露光を行い、次いで、トリエタノールア
ミンを3重量%含む水溶液により現像を行い、露光時に
ステップタブレット下にあった部分の膜の状態を観察し
た。露光時に乾燥塗膜の硬化を妨げず、タブレット下に
あった部分の現像処理による溶解や流れを起こさせるこ
とのなかったステップの最大の段数を表3に示した。こ
のステップ段数の値が大きいほど、光感度が優れてい
る。
【0086】解像度:乾燥塗膜を、ライン及びスペース
幅(μm)の等しいストライプ状の複数のネガマスク
(ライン及びスペース幅:1μm、3μm、5μm、1
0μm、20μm、30μm)を用いて、超高圧水銀等
により200mJ/cm2の露光を行い、次いで、トリ
エタノールアミンを3重量%含む水溶液により現像を行
った。解像度の評価を、完全に現像できた最小のライン
及びスペース幅(μm)で表3に示した。この値が小さ
いほど解像度が優れている。
【0087】実施例2 樹脂(a)として表1に示す繰り返し単位(I)、(I
I)及び(III)を有する樹脂Α(35g)及び顔料
(b)としてカラーインデックス名でC.I.ピグメン
トレッド177(21g)及びC.I.ピグメントイエ
ロー139(4g)を、有機溶剤であるプロピレングリ
コールジエチルエーテル(250g)に加え、これをビ
ーズミルを用いて2時間溶解・分散した。この分散液
に、上記の樹脂Α(5g)、モノマー(c)としてトリ
メチロールプロパントリアクリレート(32g)、光重
合開始剤(d)として構造式(IV−1)で表される光
重合開始剤(1g)、構造式(V−3)で表される光重
合開始剤(4g)及び構造式(VI)で表わされるヘキ
サアリールビイミダゾール(3g)、並びに有機溶剤と
してプロピレングリコールジイソプロピルエーテル(5
0g)及びエチレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート(100g)を加えて混合し、赤色の着色画像形
成用感光液を得た。各材料の配合量、量比を表2に示
す。
【0088】得られた感光液を、実施例1と同様にして
膜厚2.0μmの乾燥塗膜を形成し、得られた乾燥塗膜
の光感度、解像度、赤色着色画像のパターン形状を、実
施例1と同様の方法で評価し、結果を表3に示した。
【0089】実施例3 樹脂(a)として表1に示す繰り返し単位(I)、(I
I)及び(III)を有する樹脂(A)(40g)及び
顔料(b)としてカラーインデックス名でC.I.ピグ
メントグリーン36(15g)及びC.I.ピグメント
イエロー83(6g)を、有機溶剤であるプロピレング
リコールモノメチルエーテル(200g)に加え、これ
をビーズミルを用いて2時間溶解・分散した。この分散
液に、モノマー(c)としてペンタエリスリトールテト
ラアクリレート(31g)、光重合開始剤(d)として
構造式(IV−3)で表される光重合開始剤(2g)、
構造式(V−3)で表される光重合開始剤(5g)及び
構造式(VI)で表わされるヘキサアリールビイミダゾ
ール(1g)、並びに有機溶剤としてプロピレングリコ
ールモノメチルエーテル(200g)を加えて混合し、
緑色の着色画像形成用感光液を得た。各材料の配合量、
量比を表2に示す。
【0090】得られた感光液を、実施例1と同様にして
膜厚2.0μmの乾燥塗膜を形成し、得られた乾燥塗膜
の光感度、解像度、緑色着色画像のパターン形状を、実
施例1と同様の方法で評価し、結果を表3に示した。
【0091】実施例4 樹脂(a)として表1に示す繰り返し単位(I)、(I
I)及び(III)を有する(A)(38g)及び顔料
(b)としてカラーインデックス名でC.I.ピグメン
トブルー15:6(17g)及びC.I.ピグメントバ
イオレット23(1g)を、有機溶剤であるプロピレン
グリコールモノメチルエーテル(260g)に加え、こ
れをビーズミルを用いて2時間溶解・分散した。この分
散液に、モノマー(c)としてトリメチロールプロパン
トリアクリレート(36g)、光重合開始剤(d)とし
て構造式(IV−2)で表される光重合開始剤(3
g)、構造式(V−3)で表される光重合開始剤(3
g)及び構造式(VI)で表わされるヘキサアリールビ
イミダゾール(2g)、並びに有機溶剤としてエチレン
グリコールモノメチルエーテル(140g)を加えて混
合し、青色の着色画像形成用感光液を得た。各材料の配
合量、量比を表2に示す。
【0092】得られた感光液を、実施例1と同様にして
膜厚2.0μmの乾燥塗膜を形成し、得られた乾燥塗膜
の光感度、解像度、青色着色画像のパターン形状を、現
像を0.5重量%の炭酸ナトリウムを含む水溶液を用い
て行った以外は実施例1と同様の方法で評価し、結果を
表3に示した。
【0093】比較例1 光重合開始剤(d)としてベンゾフェノン(10g)、
構造式(VI)で表わされるヘキサアリールビイミダゾ
ール(3g)及びN,N′−テトラエチル−4,4′−
ジアミノベンゾフェノン(3g)を使用した以外は、実
施例1と同様にして、黒色の着色画像形成用感光液を得
た。各材料の配合量、量比を表2に示す。
【0094】得られた感光液を、実施例1と同様にして
乾燥塗膜を形成し、得られた乾燥塗膜の光感度、解像
度、黒色着色画像のパターン形状を、実施例1と同様の
方法で評価し、結果を表3に示した。
【0095】比較例2 光重合開始剤(d)としてイルガギュア907(チバガ
イギー社製、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン)(4g)、
構造式(VI)で表わされるヘキサアリールビイミダゾ
ール(3g)及びN,N′−テトラエチル−4,4′−
ジアミノベンゾフェノン(1g)を使用した以外は実施
例2と同様にして、赤色の着色画像形成用感光液を得
た。各材料の配合量、量比を表2に示す。
【0096】得られた感光液を、実施例1と同様にして
膜厚2.0μmの乾燥塗膜を形成し、得られた乾燥塗膜
の光感度、解像度、赤色着色画像のパターン形状を、実
施例1と同様の方法で評価し、結果を表3に示した。
【0097】
【表1】
【0098】
【表2】 PGDME:プロピレングリコールジメチルエーテル EGEE:エチレングリコールモノエチルエーテル PGDEE:プロピレングリコールジエチルエーテル PGDiso−PE:プロピレングリコールジイソプロ
ピルエーテル EGMEA:エチレングリコールモノメチルエーテルア
セテート PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル EGME:エチレングリコールモノメチルエーテル
【0099】
【表3】 昇華性評価方法;10cm×10cmガラス基板に、膜
厚1.3μmのレジストを塗布し、プリベーク、露光を
行った。この基板をホットプレート上180℃で10分
間ポストベークする過程で金属シャーレを被せた。この
操作をガラス基板100枚分行い、その時金属シャーレ
に付着した昇華物の重量を測定して評価した。 10mg以下:○ 50mg未満:△ 50μm以上:× 表3から、本発明における一般式(IV)及び一般式
(V)で表される光重合開始剤を全く使用しない着色画
像形成用感光液(比較例1)は、光感度が低く、画像パ
ターン又は画素を得ることができなかったことが分か
る。
【0100】また、一般式(IV)及び一般式(V)で
表される光重合開始剤を使用しない着色画像形成用感光
液(比較例2)は、解像度が悪く、パターン形状がアン
ダーカットになっていることが分かる。
【0101】それに対し、本発明における光重合開始剤
を使用した着色画像形成用感光液(実施例1〜4)は、
感光特性が良好で、感度、解像度のいずれも高く、得ら
れたパターン形状も矩形で良好であった。また、昇華性
低減にも大きな効果を発揮していることが分かる。
【0102】実施例5 実施例1で用いたガラス基板上に、クロム蒸着によりブ
ラックマトリックスを形成した後、実施例2と同様にし
て赤色の画像パターンを形成した。その後、ホットプレ
ート上で180℃、10分間の後加熱を行った。
【0103】次いでその基板を用いて、実施例3と同様
にして、赤色画像パターンの隣に、緑色の画像パターン
を形成し、その後上記と同様にして180℃で10分間
の後加熱を行った。
【0104】次いで、その基板を用いて、実施例4と同
様にして、緑色画像パターンと赤色画像パターンとの間
に青色の画像パターンを形成し、その後上記と同様にし
て200℃で10分間の後加熱を行った。
【0105】以上の操作により、各々30μm×100
μmのサイズの赤、緑及び青の三色の画素がモザイク状
に並んだ高品質のカラーフィルターを作製した。
【0106】実施例6 実施例1で用いたガラス基板上に、実施例1と同様にし
て黒色の画像パターン(ブラックマトリックス)を形成
した後、上記と同様にして205℃で20分間の後加熱
を行った。
【0107】次いで、実施例5と同様にして、赤、緑及
び青色の順で画素を形成し、各々30μm×100μm
のサイズの赤、緑及び青色の三色の画素がモザイク状に
並んだ高品質のカラーフィルターを作製した。
【0108】実施例5及び6で得られたカラーフィルタ
ーの消偏性を、カラーフィルターを2枚の偏向板に挟
み、0°と90°の光量比を照度計にて測定した。
【0109】実施例5及び実施例6において形成した乾
燥塗膜は、いずれも従来の感光液を用いた場合と比較し
て、酸素による硬化阻害に対する耐性が極めて高いこと
から、得られたカラーフィルターはいずれも消偏性が5
00以上と光学特性に優れ、画像表示素子として優れた
ものであることを確認した。
【0110】
【発明の効果】本発明の着色画像形成用感光液は、酸素
遮断膜をつけなくても良好な感光特性を発揮し、感度、
解像度ともに優れたものであり、昇華物が原因で起こる
製品不良を著しく低減することができた。
【0111】また、これらの着色画像形成用感光液を用
いる本発明のカラーフィルターの製造法により製造した
カラーフィルターは、光学特性が優れ、高品位であり、
画像表示素子として優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/029 G03F 7/029 (72)発明者 内田 剛 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 村松 有紀子 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 木村 陽一 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井工場内 (72)発明者 山崎 浩二 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)樹脂、(b)顔料、(c)光重合
    性不飽和結合を分子内に1つ以上含有するモノマー及び
    (d)光重合開始剤を含有してなる着色画像形成用感光
    液において、光重合開始剤(d)が下記一般式(IV)
    で表されるトリハロメチル−S−トリアジン化合物と下
    記一般式(V)で表されるカルバゾール化合物と組み合
    わせたものを含有することを特徴とする着色画像形成用
    感光液。 【化1】 【化2】 (ここで式中、R6、R7及びR8は各々独立に水素原
    子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基又はアリール基
    を示す。また式中、R9は水素原子又は炭素数1〜20
    のアルキル基を示し、R10、R11は水素原子、炭素数1
    〜5のアルキル基又はアリール基を示し、X1は、アミ
    ノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基又はモル
    ホリノ基を示す。Y1は水素原子又は 【化3】 を示す。)
  2. 【請求項2】 (a)樹脂が、酸価が20〜300、重
    量平均分子量が1,500〜200,000で、下記一
    般式(I)で表される繰り返し単位(I)、下記一般式
    (II)で表される繰り返し単位(II)及び下記一般
    式(III)で表される繰り返し単位(III)からな
    り、繰り返し単位(I)と繰り返し単位(II)及び
    (III)の合計とのモル比、(I)/{(II)+
    (III)}が1〜5である樹脂である請求項1記載の
    着色画像形成用感光液。 【化4】 (上記式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2
    水素原子、水酸基又は炭素数1〜12のアルキル基若し
    くはアルコキシ基を表し、R3、R4及びR5は各々独立
    に炭素数1〜12のアルキル基又は光重合性不飽和結合
    を有する基を表し、ただし、R3、R4及びR5のうち少
    なくとも一つは光重合性不飽和結合を有する基であ
    る。)
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の着色画像形成用感
    光液を基板上に塗布し、次いで乾燥して膜を形成し、活
    性光線を膜に対して画像状に照射して露光部を光硬化さ
    せ、未露光部を現像により除去することにより画素を形
    成することからなる工程を、異なった色の複数の着色画
    像形成用感光液を用いて繰り返し行うことを特徴とする
    異なった複数の色の画素を有するカラーフィルターの製
    造法。
  4. 【請求項4】 各々赤、緑、青及び黒の4種の着色画像
    形成用感光液を用いて赤色画素、緑色画素、青色画素及
    び黒色画素を有するカラーフィルターを製造する請求項
    3記載の製造法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の製造法によって製
    造されたカラーフィルター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010189588A (ja) * 2009-02-20 2010-09-02 Toyo Ink Mfg Co Ltd 光重合開始剤、重合性組成物、および重合物の製造方法

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