JPH11108560A - 金属溶湯の保温炉及び金属溶湯樋 - Google Patents

金属溶湯の保温炉及び金属溶湯樋

Info

Publication number
JPH11108560A
JPH11108560A JP870098A JP870098A JPH11108560A JP H11108560 A JPH11108560 A JP H11108560A JP 870098 A JP870098 A JP 870098A JP 870098 A JP870098 A JP 870098A JP H11108560 A JPH11108560 A JP H11108560A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crucible
molten metal
electric heater
gutter
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP870098A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Fukumaru
茂 福丸
Kensho Ito
憲昭 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ariake Ceramic Constructions Co Ltd
Original Assignee
Ariake Ceramic Constructions Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ariake Ceramic Constructions Co Ltd filed Critical Ariake Ceramic Constructions Co Ltd
Priority to JP870098A priority Critical patent/JPH11108560A/ja
Publication of JPH11108560A publication Critical patent/JPH11108560A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Resistance Heating (AREA)
  • Crucibles And Fluidized-Bed Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】るつぼ、樋の外壁に密着あるいは近接して発熱
体たる電気ヒータ素子を装着し、るつぼ、樋の加熱及び
当該るつぼ、樋内の溶融金属の保温、加熱を効率よく、
しかも安全に行うことのできる溶融金属の保温炉、溶融
金属樋を提供する。 【解決手段】金属保強外槽内へ、断熱層を介し、加熱手
段付の一体成形るつぼを嵌挿固定した金属溶湯の保温
炉。電気ヒータ素子を埋設した粉末状の電気絶縁耐火物
の層によって外壁が覆われているるつぼよりなる金属溶
湯の保温炉。電気ヒータ素子を埋設した粉末状の電気絶
縁耐火物の層によって外壁が覆われている樋又は管より
なる金属溶湯樋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、加熱手段を一体
的に装着したるつぼよりなる金属溶湯の保温炉及び加熱
手段を一体的に装着した金属溶湯樋を提供することを目
的としたものである。
【0002】
【従来の技術】従来知られているるつぼ装置における加
熱手段は、高周波誘導加熱が知られている(特開平7−
278799号、特開平7−278802号)。
【0003】またるつぼを2重層に構成し、内側るつぼ
を取換え可能とした発明も知られていた(特開平7−2
78799号)。
【0004】金属溶湯樋としては、セラミックスにより
断面U字状の樋体を一体成型し、その外側へ断熱外装を
装着したものが知られている(特開平6−7918
号)。
【0005】
【発明により解決すべき課題】前記従来のるつぼであっ
て、高周波誘導加熱手段を有する装置は、それなりに使
用されているけれども、その特性上、誘導コイルを外側
に巻きつける為に、断熱材の材質に制約があるのみなら
ず、熱効率について問題点を生じ易い。また構造上、黒
鉛るつぼと耐火るつぼとの間に断熱材を介装し、耐火る
つぼの外側へ誘導コイルを巻く構造とならざるを得ない
問題点があった。
【0006】然して、前記公知例における断熱材は、例
えば多孔質アルミナ又は炭素繊維などとされているが、
るつぼの重量を支承する構造については開示されていな
い。元来るつぼは、高温金属湯(例えば1000℃以
上)を保持すると共に、内容量に対応する重量に耐えな
ければならない。従って高温使用と、重量による引張力
が働く為に、るつぼ強度は常に考慮しなければならな
い。往々有効な支承材料は断熱特性が低いなどの問題点
があって、開発に苦心する所である。
【0007】また前記従来の金属溶湯樋にあっては、加
熱手段が付設されていないため溶湯給送中における金属
溶湯の保温、加熱が考慮されていなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】然るにこの発明は、耐熱
るつぼの外側へ加熱手段を層着すると共に、るつぼの重
量は、主として耐圧ブロックで支承するように構成し、
前記従来の問題点を解決したのである。また、樋又は管
の外壁を電気絶縁耐火物を介して電気ヒータ素子で加熱
することによって、前記従来の問題点を解決したのであ
る。
【0009】即ちこの発明は、金属保強外槽内へ、断熱
層を介し、加熱手段付の一体成形るつぼを嵌挿固定した
ことを特徴とする金属溶湯の保温炉であり、一体成形る
つぼは、耐熱材よりなる内槽に、高温発熱体を埋設した
加熱外槽を一体的に層着したことを特徴とするものであ
る。また他の発明は、一体成形るつぼを、耐圧断熱ブロ
ックにより支持したことを特徴とするものであり、るつ
ぼの外側の断熱材は、少くとも2層としたことを特徴と
するものである。
【0010】前記において、加熱手段は、電気ヒータ素
子を電気絶縁耐火物で被覆し、その外側を炭化珪素又は
窒化珪素で被覆したものである。要は耐熱性、絶縁性、
熱伝導性を有し、適度の強度を有することを条件とした
発熱層を形成しており、高温(例えば1000℃)の発
熱ができなければならない。前記発明において、るつぼ
の外周に異種の断熱層を設けたのは、断熱効率を向上す
ることは勿論、るつぼに亀裂を生じるような事故があっ
ても、亀裂の伝播が画一的にならないようにし、亀裂が
外槽まで及ばないようにする為である。
【0011】更に、この発明は、電気ヒータ素子を埋設
した粉末状の電気絶縁耐火物の層によって外壁が覆われ
ているるつぼよりなる金属溶湯の保温炉及び、金属保強
外槽内へ、粉末状の電気絶縁耐火物を介し、外壁に電気
ヒータ素子が巻き付けられた電気絶縁耐火物製のるつぼ
が嵌挿固定されている構成からなる金属溶湯の保温炉を
提案するものである。
【0012】また、金属溶湯樋の発明としては、電気ヒ
ータ素子を埋設した粉末状の電気絶縁耐火物の層によっ
て外壁が覆われている樋又は管よりなる金属溶湯樋及
び、外壁に電気ヒータ素子が巻き付けられた電気絶縁耐
火物製の樋又は管を、粉末状の電気絶縁耐火物内に埋設
して構成した金属溶湯樋を提案するものである。
【0013】このように加熱手段たる電気ヒータ素子を
るつぼの外周、あるいは樋又は管の外周に装着あるいは
近接したものである。ここで、電気ヒータ素子は、粉末
状の電気絶縁耐火物内に埋設されているので、温度上昇
によって電気ヒータ素子が熱膨張して形状変化する余裕
が保障されている。一方、るつぼ、樋、管そのものを電
気絶縁耐火物で構成して、電気ヒータ素子をこれらの外
壁に巻き付け、その外側に、電気ヒータ素子が熱膨張な
どしても差し障りないように、粉末状の電気絶縁耐火物
の層を設けることもできる。
【0014】この出願において、電気絶縁耐火物として
は、セラミックスであって、高温で高強度、高硬度、高
耐食性を有するのみならず、高温で良好な熱伝導性を示
し、更に、高温で良好な電気絶縁性を示すものを採用す
ることができる。例えば、Si3 4 (四窒化三珪素)
のような窒化珪素や窒化硼素、ボロンニトライド(Bo
ron Nitride)(BN)、気相成長法によっ
て生成したボロンニトライドの多結晶体、等、窒化物の
セラミックスを用いることができる。
【0015】るつぼ、樋、管と電気ヒータ素子との間
に、粉末状の前記セラミックスを介在させたり、るつ
ぼ、樋、管そのものを前記セラミックスで成型すること
により、電気ヒータ素子からるつぼ、樋、管内の溶融金
属に通電したり、るつぼ、樋、管内の溶融金属がるつぼ
の壁に生じる亀裂から侵入して電気ヒータ素子に接触す
るおそれはない。その一方、高温で良好な熱伝導性よ
り、電気ヒータ素子から発生する熱を効率よく溶融金属
に伝えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明は、金属補強外槽内へ、
断熱層を介して、加熱手段付の一体成形るつぼを嵌挿固
定した金属溶湯の保温炉である。前記るつぼは一体成形
よりなる内槽に、高温発熱体を埋設した外槽を一体成形
した構造である。前記保温炉の外槽は、金属製であっ
て、炉体を維持する為の十分な強度を有し、内側に断熱
層を介してるつぼを架設している。
【0017】またこの発明は、電気ヒータ素子を埋設し
た粉末状の電気絶縁耐火物の層によって外壁が覆われて
いるるつぼよりなる金属溶湯の保温炉及び、金属保強外
槽内へ、粉末状の電気絶縁耐火物を介し、外壁に電気ヒ
ータ素子が巻き付けられた電気絶縁耐火物製のるつぼが
嵌挿固定されている金属溶湯の保温炉である。
【0018】更にこの発明は、電気ヒータ素子を埋設し
た粉末状の電気絶縁耐火物の層によって外壁が覆われて
いる樋又は管よりなる金属溶湯樋及び、外壁に電気ヒー
タ素子が巻き付けられた電気絶縁耐火物製の樋又は管
を、粉末状の電気絶縁耐火物内に埋設して構成した金属
溶湯樋である。
【0019】
【実施例1】この発明の実施例を図に基づいて説明す
る。底板1aを有する円筒状の外槽1(金属製)の内壁
に、セラミックペーパー2を層着し、その内側へ断熱材
3を装着し、その内側へ珪酸カルシウムを主材とする断
熱材4により、るつぼ5を挿入する凹入部4aを設け該
凹部4a内にるつぼ5を嵌入架設して、保温炉14を構
成した。
【0020】前記るつぼ5は、炭化珪素よりなる耐熱内
槽6の外側に高温発熱線を埋設した加熱外槽7を一体的
に成形し、前記断熱材4により支承させたものである。
前記断熱材4の中央下部には、耐熱セメントブロック8
を設置し、該耐熱セメントブロック8の上端面は、るつ
ぼ5の外底部に当接し、その重量(るつぼ及び溶融金
属)を支承できるようにしてある。従ってるつぼ5の重
量が、断熱材4を過度に加圧するおそれはない。前記断
熱材4と、外槽1との間には、断熱材3が充填してあ
る。図中10は蓋板、11は取出し口、12は補給樋、
13は電源接続部である。前記断熱材4と、断熱材3と
は、同質でもよいが、成可くならば異質の材料が好まし
い。この種断熱材としては、珪酸カルシウム、酸化珪
素、炭素繊維、アルミナ繊維などがあるが、これらに限
定されるものではない。
【0021】前記るつぼの耐熱内槽6と、加熱外槽7と
の間に薄層を介装する場合もあるが、このような薄層
は、例えば10mm程度の耐熱層であって、このような薄
層を設ける目的は、耐熱内槽6に亀裂が入っても、加熱
外槽7に被害が及ばぬようにしたものでる。
【0022】前記実施例によれば、るつぼ5は、耐熱内
槽6と、加熱外槽7とを一体的に嵌挿固定したので、断
熱層とは区別されている。従ってるつぼ5の修理その他
取換えなどに際し、るつぼ5のみを取換えればよいこと
になり比較的簡単、かつ低廉に保温炉14の耐久度を向
上させることができる。
【0023】
【実施例2】図3、図4を用いて、この発明の金属溶湯
の保温炉の他の例を説明する。図3中、前記実施例1の
説明(図1、図2)と共通する部分には、共通する符号
を用いている。
【0024】この実施例においては、断熱材4の中に、
外槽15を挿入し、この中に、電気絶縁耐火物としての
Si3 4 (四窒化三珪素)の粉末16を装入すると共
に、外槽15の内壁全域に、電気ヒータ素子17を配設
する。次に、るつぼ5をこの上から挿入する。
【0025】この際、電気ヒータ素子17がるつぼ5の
外壁に接触しないように注意しておく必要がある。すな
わち、前記における電気ヒータ素子17の配設は、でき
るだけ、外槽15の内壁に沿わせて行うことが好まし
い。るつぼ5が導電性を有する物質である場合に、電気
ヒータ素子17がるつぼ5の外壁に接触して、るつぼ5
中の金属溶湯に通電することを防止するためである。従
って、温度上昇による電気ヒータ素子17の膨脹などを
考慮にいれて、外槽15とるつぼ5との間の空隙が、S
3 4 の粉末16で満たされるように、前記で装入す
る際のSi3 4粉末16の量を調整しておくことが好
ましい。電気ヒータ素子17が熱膨脹等した場合であっ
ても、高温で良好な電気絶縁物であるSi3 4 の粉末
が電気ヒータ素子17とるつぼ5との間に存在すること
によって、電気ヒータ素子17とるつぼ5との接触を防
止することができるからであるこのように、外槽15と
るつぼ5との間の空隙に電気絶縁耐火物の粉末が充満あ
るいは、ほぼ充満されており、この粉末で構成されてい
る電気絶縁耐火物の層の中に電気ヒータ素子17が埋設
されているので、るつぼ5は、電気的に絶縁性を有する
ことが要求されず、高温に対して高強度、高硬度を有
し、良好な熱伝導性を有すると共に、溶融金属に対して
高い耐食性を有するものであれば、この技術分野で従来
公知の材質ものを使用することができる。
【0026】るつぼ5の壁に亀裂等が生じてるつぼ5中
の溶融金属が侵入してきた場合であっても、Si3 4
の粉末の層が存在しているので、当該溶融金属と電気ヒ
ータ素子17とが接触するおそれはない。
【0027】一方、この実施例において、図示してはい
ないが、るつぼ5そのものを高温で高強度、高耐食性を
有するのみならず、高温で良好な電気絶縁性を示すも
の、例えば、Si3 4 (四窒化三珪素)のように、窒
化物のセラミックスで成型しておけば、外槽15とるつ
ぼ5との間の空隙にSi3 4 の粉末を装入せずに、当
該空隙に電気ヒータ素子17を配設するのみで、保温炉
を構成することもできる。電気ヒータ素子17が、るつ
ぼ5の外壁に接触してもるつぼ5内の溶融金属に通電す
るおそれがないからであり、また、窒化物セラミックス
で成型されたるつぼは、高強度、高硬度を有し、その壁
に亀裂等が生じてるつぼ5中の溶融金属が外槽15との
間の空隙に侵入してくるおそれがないからである。
【0028】なお、外槽15の材質については、断熱性
あるいは耐熱性等以外に、特に考慮する必要はない。
【0029】この他に、図示していないが、るつぼ5そ
のものをSi3 4 (四窒化三珪素)セラミックスで成
型しておけば、前記のように、るつぼ5が通電したり、
ひび割れたりするおそれがないので、Si3 4 の粉末
でなく、良好な熱伝導性と耐熱性を有する従来公知の物
質の粉末を用い、るつぼ5の外壁に近接させて電気ヒー
タ素子17を配設し、当該電気ヒータ素子17を前記粉
末で覆う構成とすることも可能である。
【0030】図4の実施例は、図3の実施例の場合に変
えて、電気ヒータ素子17を、直接、るつぼ5の外壁に
巻き付けたものである。このため、るつぼ5は、高温で
高強度、高硬度、高耐食性を有するのみならず、高温で
良好な電気絶縁性を示すもの、例えば、Si3 4 (四
窒化三珪素)のように、窒化物のセラミックスで成型す
る必要がある。
【0031】電気ヒータ素子17が外壁に巻き付けられ
たるつぼ5の周囲は、図3の実施例の場合と同じく、外
槽15内に装入されているSi3 4 の粉末が取り囲ん
でいる。
【0032】ただし、粉末のSi3 4 の層は、電気ヒ
ータ素子17が温度上昇によって熱膨張等して動くこと
を可能ならしめることを目的としているものであるの
で、外槽15を設けずに、断熱材4の部分そのものを粉
末のSi3 4 で構成しても差し障りない。また、外槽
15を設け、外槽15とるつぼ5との間に良好な熱伝導
性と耐熱性を有する従来公知の物質の粉末を装入する構
成としてもよい。
【0033】また、同じく外槽15を設けずに、電気ヒ
ータ素子17が外壁に巻き付けられたるつぼ5を、粉末
状の断熱材4のみによって、覆う構成とすることもでき
る。いずれにしても、るつぼ5の外壁に密着あるいは近
接して発熱体たる電気ヒータ素子17が装着されるの
で、るつぼ5の加熱及び当該るつぼ5内の溶融金属の保
温、加熱が容易であり、その一方、高温で良好な電気絶
縁性を示す窒化物のセラミックスの役割によって、電気
ヒータ素子17からるつぼ5内の溶融金属へ通電するお
それはなく、更に、粉末のSi3 4 の層、良好な熱伝
導性と耐熱性を有する物質の粉末の層、(Si3 4
のるつぼ外壁に電気ヒータ素子を巻き付けている場合に
は)粉末の断熱材の層、あるいは空気の層によって電気
ヒータ素子17が覆われているので、熱膨張等による電
気ヒータ素子17の動きが妨害されることはない。
【0034】この実施例において、外槽1(金属製)、
耐熱セメントブロック8などの構成、作用、効果は、前
記実施例1の場合と同一である。
【0035】
【実施例3】図5、図6を用いてこの発明の、金属溶湯
樋を説明する。
【0036】図5は、Si3 4 (四窒化三珪素)セラ
ミックスで成型した管18の外壁に電気ヒータ素子19
を巻き付け、その外側を断熱材の粉末20で覆い、外壁
21内に収容したものである。
【0037】図6は、Si3 4 (四窒化三珪素)のセ
ラミックスで成型した溶融金属移送樋22の外壁に電気
ヒータ素子23を巻き付け、その外側を断熱材の粉末2
4で覆い、金属溶湯樋を構成したものである。樋の上側
は、断熱性の物質で成型された蓋25で塞ぐ構成となっ
ている。
【0038】図6は、1本の流れを2本に分岐させる、
あるいは2本の流れを1本に合流させるように構成して
いるが、このような構成に限定されるものではない。
【0039】前記実施例2で説明したように、電気ヒー
タ素子19、23は粉末の断熱材20、24によって覆
われており、電気ヒータ素子が温度上昇によって熱膨張
等した場合であっても、その動きが妨害されることはな
い。なお、図5、図6の実施例とも、図示してはいない
が、電気ヒータ素子19、23の熱膨張等による動きが
妨害されないように考慮しつつ、管18、樋22の外壁
に巻き付けた電気ヒータ素子19、23と粉末の断熱材
20、24の層との間に、ブランケットを巻くこともで
きる。
【0040】管18、樋22は、Si3 4 (四窒化三
珪素)セラミックスで成型されているので、高温で良好
な電気絶縁性を示し、電気ヒータ素子19、23から管
18内、樋22内を流動する溶融金属に通電するおそれ
はない。一方、Si3 4 は高温で良好な熱伝導性を有
するので、電気ヒータ素子から発生した熱は、効率よく
溶融金属に伝えられる。
【0041】図5、図6の実施例において、粉末の断熱
材20、24を粉末のSi3 4 (四窒化三珪素)とす
ることもできる。
【0042】また、前記実施例2で説明したように、管
18、樋22をSi3 4 (四窒化三珪素)セラミック
スで成型せず、高温で高強度、高硬度を有し、溶融金属
に対して耐食性の高い従来公知の物質で成型し、この管
18内、樋22を外管あるいは外樋で覆い、内管18と
外管との間、内樋22と外樋との間に、Si3 4 (四
窒化三珪素)の粉末を装入して、当該装入されているS
3 4 (四窒化三珪素)の粉末内に、電気ヒータ素子
19、23を配設する、あるいは両者の空隙の間にSi
3 4 (四窒化三珪素)の粉末を装入しないで、当該空
隙内に電気ヒータ素子19、23を配設する構成とする
こともできる。
【0043】いずれにしても、管18、樋22の外壁に
密着あるいは近接して発熱体たる電気ヒータ素子19、
23が装着されるので、管18、樋22の加熱及び当該
管18、樋22内を流動する溶融金属の保温、加熱が容
易であり、その一方、高温で良好な電気絶縁性を示す窒
化物のセラミックスの役割によって、電気ヒータ素子1
9、23から管18、樋22内の溶融金属へ通電するお
それはなく、更に、粉末のSi3 4 の層、粉末の断熱
材の層、あるいは空気の層によって電気ヒータ素子1
9、23が覆われているので、熱膨張等による電気ヒー
タ素子19、23の動きが妨害されることもない。
【0044】
【発明の効果】この発明によれば、るつぼを耐熱内槽と
加熱外槽の一体成形とし、耐熱内槽を耐熱性にすると共
に、加熱外槽を加熱層としたので、るつぼ自体に加熱手
段が保有されており、効率よく保温し得る効果がある。
またるつぼの破損その他取換えを要する際には、るつぼ
のみの取換えができるので、比較的低廉に耐久性を向上
させ得る効果がある。
【0045】また、この発明によれば、るつぼ、樋の外
壁に密着あるいは近接して発熱体たる電気ヒータ素子が
装着されるので、るつぼ、樋の加熱及び当該るつぼ、樋
内の溶融金属の保温、加熱が容易であり、その一方、高
温で良好な熱伝導性と電気絶縁性を示す窒化物のセラミ
ックスの役割によって、電気ヒータ素子からるつぼ、樋
内の溶融金属へ通電するおそれはなく、更に、粉末の当
該」セラミックスの層、良好な熱伝導性と耐熱性を有す
る粉末の層、あるいは空気の層によって電気ヒータ素子
が覆われているので、熱膨張等による電気ヒータ素子の
動きが妨害されることはない。さらに前記セラミックス
による高温で良好な熱伝導性により、電気ヒータ素子か
ら発生した熱は、効率よく溶融金属に伝えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の保温炉の好ましい実施例の断面図。
【図2】同じく平面図。
【図3】この発明の保温炉の他の好ましい実施例の断面
図。
【図4】この発明の保温炉の更に他の好ましい実施例の
断面図。
【図5】この発明の金属溶湯樋の好ましい実施例の断面
図。
【図6】この発明の金属溶湯樋の他の好ましい実施例を
表す図であって(a)は一部を断面した平面図、(b)
は一部を断面した正面図、(c)は一部を断面した側面
図。
【符号の説明】
1 外槽 2 セラミックペーパー 3、4 断熱材 5 るつぼ 6 耐熱内槽 7 加熱外槽 8 耐熱セメントブロック 10 蓋板 11 取出し口 12 補給樋 13 電源接続部 14 保温炉

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属保強外槽内へ、断熱層を介し、加熱
    手段付の一体成形るつぼを嵌挿固定したことを特徴とす
    る金属溶湯の保温炉。
  2. 【請求項2】 一体成形るつぼは、耐熱材よりなる内槽
    に、高温発熱体を埋設した加熱外槽を一体的に層着した
    ことを特徴とする請求項1記載の金属溶湯の保温炉。
  3. 【請求項3】 一体成形るつぼは、耐圧断熱ブロックに
    より支持したことを特徴とする請求項1記載の金属溶湯
    の保温炉。
  4. 【請求項4】 るつぼの外側の断熱材は、少くとも2層
    としたことを特徴とする請求項1記載の金属溶湯の保温
    炉。
  5. 【請求項5】 電気ヒータ素子を埋設した粉末状の電気
    絶縁耐火物の層によって外壁が覆われているるつぼより
    なる金属溶湯の保温炉。
  6. 【請求項6】 金属保強外槽内へ、粉末状の電気絶縁耐
    火物を介し、外壁に電気ヒータ素子が巻き付けられた電
    気絶縁耐火物製のるつぼが嵌挿固定されていることを特
    徴とする金属溶湯の保温炉。
  7. 【請求項7】 電気ヒータ素子を埋設した粉末状の電気
    絶縁耐火物の層によって外壁が覆われている樋又は管よ
    りなる金属溶湯樋。
  8. 【請求項8】 外壁に電気ヒータ素子が巻き付けられた
    電気絶縁耐火物製の樋又は管を、粉末状の電気絶縁耐火
    物内に埋設して構成した金属溶湯樋。
JP870098A 1997-08-04 1998-01-20 金属溶湯の保温炉及び金属溶湯樋 Withdrawn JPH11108560A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP870098A JPH11108560A (ja) 1997-08-04 1998-01-20 金属溶湯の保温炉及び金属溶湯樋

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20934897 1997-08-04
JP9-209348 1997-08-04
JP870098A JPH11108560A (ja) 1997-08-04 1998-01-20 金属溶湯の保温炉及び金属溶湯樋

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11108560A true JPH11108560A (ja) 1999-04-23

Family

ID=26343269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP870098A Withdrawn JPH11108560A (ja) 1997-08-04 1998-01-20 金属溶湯の保温炉及び金属溶湯樋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11108560A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010007399A (ko) * 1999-06-15 2001-01-26 김선미 브라운가스 연소특징을 이용한 용융노
JP2006038436A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 Nabio Kk 小型金属溶解炉
KR100839986B1 (ko) 2007-05-23 2008-06-19 (주)기억되는 사람들 화장 후 남은 유골 용융용 소성로
KR101410818B1 (ko) * 2013-03-12 2014-06-27 한국전기연구원 세라믹 재료와 칸탈선을 사용한 튜브형 고온 전기로
CN106017083A (zh) * 2016-05-31 2016-10-12 南京达峰合金有限公司 太阳能冶金用石墨坩埚及太阳能冶金装置
JP2017177130A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 助川電気工業株式会社 高温流体用樋
CN108856688A (zh) * 2018-09-07 2018-11-23 苏州诺瑞达新材料科技有限公司 一种流槽预制件
WO2021062651A1 (zh) * 2019-09-30 2021-04-08 江西荧光磁业有限公司 一种钕铁硼磁铁用防热量流失的高效熔炼炉

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010007399A (ko) * 1999-06-15 2001-01-26 김선미 브라운가스 연소특징을 이용한 용융노
JP2006038436A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 Nabio Kk 小型金属溶解炉
JP4511283B2 (ja) * 2004-07-22 2010-07-28 ナビオ株式会社 金属溶解ルツボ
KR100839986B1 (ko) 2007-05-23 2008-06-19 (주)기억되는 사람들 화장 후 남은 유골 용융용 소성로
KR101410818B1 (ko) * 2013-03-12 2014-06-27 한국전기연구원 세라믹 재료와 칸탈선을 사용한 튜브형 고온 전기로
JP2017177130A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 助川電気工業株式会社 高温流体用樋
CN106017083A (zh) * 2016-05-31 2016-10-12 南京达峰合金有限公司 太阳能冶金用石墨坩埚及太阳能冶金装置
CN106017083B (zh) * 2016-05-31 2019-01-18 南京达峰合金有限公司 太阳能冶金用石墨坩埚及太阳能冶金装置
CN108856688A (zh) * 2018-09-07 2018-11-23 苏州诺瑞达新材料科技有限公司 一种流槽预制件
WO2021062651A1 (zh) * 2019-09-30 2021-04-08 江西荧光磁业有限公司 一种钕铁硼磁铁用防热量流失的高效熔炼炉

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2546085C (en) Heated trough for molten metal
ES2356721T3 (es) Artesa para colar metales fundidos.
JPH11108560A (ja) 金属溶湯の保温炉及び金属溶湯樋
JPH0118827B2 (ja)
JPH118049A (ja) 溶融金属加熱ヒーター及びその組立方法
JPH11176564A (ja) 溶融金属用浸漬ヒーター
JP4534048B2 (ja) 金属溶湯用樋
JP5555860B2 (ja) 浸漬ヒーター及び浸漬ヒーターの使用方法
JPH039890Y2 (ja)
JP2649295B2 (ja) 超高温電気抵抗炉
JPH05343042A (ja) 高温型電池の保温構造
JP2001182912A (ja) 三重管式シングルエンド型ラジアントチューブ、及びこれを用いた加熱方法
CN212727441U (zh) 一种电加热装置
CN211668264U (zh) 一种抗蠕变管式加热炉
JP6054162B2 (ja) 取鍋予熱装置
JPS6310215Y2 (ja)
JP2001124477A (ja) 溶融金属炉用チューブヒータ
KR100221761B1 (ko) 전기 급탕기
JPS61126592U (ja)
JP3058138U (ja) 浸漬型ヒーター
JPS6357487B2 (ja)
KR0129327Y1 (ko) 난방용 전기 발열체
JPH06170518A (ja) 浸漬管ヒータ
JPH02210785A (ja) セラミックスヒータ炉
JP3168228U (ja) 給湯装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050405