JPH11107840A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JPH11107840A
JPH11107840A JP9270823A JP27082397A JPH11107840A JP H11107840 A JPH11107840 A JP H11107840A JP 9270823 A JP9270823 A JP 9270823A JP 27082397 A JP27082397 A JP 27082397A JP H11107840 A JPH11107840 A JP H11107840A
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JP
Japan
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internal combustion
combustion engine
amount
valve
egr
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Application number
JP9270823A
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English (en)
Inventor
Takuya Shiraishi
拓也 白石
Minoru Osuga
大須賀  稔
Toshiji Nogi
利治 野木
Hiroshi Kimura
博史 紀村
Nobuo Kurihara
伸夫 栗原
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はリーン運転におけるNOx触媒のNO
x浄化率を回復するための内燃機関の制御方法におい
て、ポンピング損失によるエンジンの効率低下を防止す
ることができる内燃機関の制御方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】リーンNOx触媒の浄化率を推定するNO
x浄化率推定手段又は、リーンNOx触媒のSOx被毒率
を推定するSOx被毒率推定手段又は、内燃機関の運転
状態を検出する運転状態検出手段を備え、内燃機関がリ
ーン運転中に、NOx浄化率推定手段またはSOx被毒
率推定手段のいずれかが所定値を超えた時に、空燃比が
14.7 より小さいリッチとなるようにアクセルの踏み
込み量とは無関係にスロットル弁を制御し、且つ、EG
R弁を制御して燃焼室に吸入されるガス量を制御するこ
と、を特徴とする内燃機関の制御方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン効率を高
く維持しつつNOx触媒の浄化率を回復するための内燃
機関の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リーンバーンエンジンでは排気ガス中に
含まれるNOxが問題となっている。酸素が多量に含ま
れる排気ガス中では三元触媒による除去が出来ないた
め、リーンバーンエンジンには酸素雰囲気中でもNOx
が除去可能なリーンNOx触媒が装着されている。リー
ンNOx触媒によるNOx除去方法は、リーン運転時に
排出されたNOxを吸着剤に吸着しておき、空燃比が1
4.7 より小さいリッチ運転時に排気ガス中に含まれる
未燃焼成分(HCなど)でNOxを還元し、N2 として
排出するものである。NOxの吸着量には限界があり、
NOxの還元処理のためにリッチ運転にする必要があ
る。負荷変動の多い運転モードでは空燃比をリッチとリ
ーンに切り替える頻度が高いため問題無いが、比較的負
荷が低く変動が少ない運転領域ではリーン運転が長く続
くことになりNOxの吸着量が限界に達し、浄化率が低
下してしまう。そのため、従来からNOxの浄化率を維
持するためにリーン運転が長く続いた場合は、意図的に
空燃比を14.7 より小さいリッチ運転にする制御が用
いられている。空燃比をリッチに変化させる場合、燃料
量を変化させるとエンジンの発生トルクが変化してしま
い運転性が悪化するため、スロットル弁を操作して空気
量を変化させて、空燃比をリッチにしている。
【0003】
【発明が解決しようする課題】リーン運転しているとき
に、空燃比を14.7 より小さいリッチ運転にするに
は、空気量を減らすためにスロットル弁を閉じる必要が
ある。スロットル弁を閉じることによりスロットル弁よ
り下流の吸気ポートは負圧となり、ポンピング損失が発
生する要因となる。ポンピング損失の発生はエンジンの
効率低下を招き、リーン運転で稼いだ効率向上分を相殺
してしまう。
【0004】上記の事情から、本発明はNOx浄化率を
回復するための内燃機関の制御方法において、ポンピン
グ損失によるエンジンの効率低下を防止することができ
る内燃機関の制御方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、内燃機関の排気管に取り付けられるリーンNOx触
媒と、内燃機関の排気管から吸気管にEGRガスを導く
EGR通路と、EGRガス量を制御するEGR弁と、リ
ーンNOx触媒の浄化率を推定するNOx浄化率推定手
段と、リーンNOx触媒のSOx被毒率を推定するSO
x被毒率推定手段と、内燃機関の運転状態を検出する運
転状態検出手段を備え、アクセルの踏み込み量に応じて
吸入空気量を制御するスロットル弁を備えた内燃機関の
制御方法において、内燃機関がリーン運転中に、NOx
浄化率推定手段またはSOx被毒率推定手段のいずれか
が所定値を超えた時に、空燃比が14.7 より小さいリ
ッチとなるようにアクセルの踏み込み量とは無関係にス
ロットル弁を制御し、且つ、EGR弁を制御して燃焼室
に吸入されるガス量を制御すること、を特徴とする内燃
機関の制御方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面に基づいて
説明する。
【0007】図1に示すエンジン1はコンロッド4およ
びクランクシャフト5からクランク機構を備え、そのク
ランク機構に連結されたピストン2とエンジン1のエン
ジンヘッド8によって燃焼室3が形成されている。その
燃焼室3はエンジンヘッド8に装着されている吸気バル
ブ10,排気バルブ11および点火プラグ12によって
密閉される。吸気バルブ10,排気バルブ11はカムシ
ャフト51,52で動作される。エンジン1はスロット
ルバルブ17の操作とピストン2の往復動作によって、
燃焼に必要な空気を燃焼室3に吸入する。排気管には吸
気ポート19にEGRガスを導くためのEGR通路27
とEGRガス量を調整するEGR弁22が備えられ、エ
ンジン1に吸入される空気はエアクリーナ15で空気中
に含まれる埃やごみが除去され、空気量センサ16で燃
料噴射量の演算に基となる吸入空気量が計測される。ス
ロットルバルブ17の開度が小さい場合はスロットルバ
ルブ17より下流の吸気ポート19および燃焼室3内は
大気圧より低い負圧となるため、吸気管内圧力センサ1
4は吸気管内の圧力を常に計測し、エンジン1の制御に
反映させている。エンジン1を制御するコントロールユ
ニット63は、各種のセンサからの信号を基にエンジン
1の運転状態を検出する運転状態検出手段66と、NO
x触媒の浄化率を推定し空気量およびEGR量を制御す
る吸入ガス量制御手段64と、エンジン1に装着されて
いる燃料噴射弁13から噴射される燃料量と噴射時期を
制御する燃料噴射制御手段63を備えている。エンジン
1を搭載した車両の運転者60によって操作されたアク
セルペダル61の操作量はポテンショメータ62によっ
て電気信号に変換され、コントロールユニット63内の
運転状態検出手段66に入力される。運転状態検出手段
に入力される信号として、その他には例えばクランクシ
ャフト5に装着されたクランク角度センサ6,7から、
前述した空気量センサ16から、吸気管内圧力センサ1
4から、排気管内に取り付けられた空燃比センサ24か
ら、NOx触媒の温度を検出する温度センサ25から、
燃焼室3に取り付けられ燃焼室3内の圧力を検出する圧
力センサ21からのものがある。吸入ガス量制御手段6
4はNOx浄化率の推定値および運転状態検出手段66
からの信号を基にスロットルバルブ17を動作させるモ
ータ18とEGRガス量を制御するEGR弁22に制御
信号を出力し、エンジン1に吸入される空気量(新気量
とEGRガス量)を調整する。燃料噴射制御手段を含む
コントロールユニット63は運転状態検出手段66から
の信号を基に燃料噴射弁13に制御信号を出力し、燃料
噴射量と噴射時期を調整する。
【0008】まず、NOx浄化率回復制御時の吸入ガス
量制御装置(EGR弁とスロットル弁)と空燃比の関係
を図2を用いて説明する。空燃比の大きいリーン運転を
している場合はスロットル開度は大きく開かれており、
ポンピング損失はほとんど発生しない。また、EGR弁
は閉じられている。空燃比が実線32のようにリーン運
転が長く続いた場合、NOx浄化率は実線33のように
低下してくる。NOx浄化率が50%以下になるとNO
xは十分に浄化されずに、車両から排出されるNOx量
が多くなり規制値を超える恐れがある。T1でNOx浄
化率が50%以下になった場合は、まずEGR弁を全開
し排気ガスをEGR通路通して、吸気ポートに導く。こ
の時スロットル弁はまだ大きく開いているため、吸気ポ
ート内は負圧にならないためEGRガスは燃焼室内に吸
入されない。スロットル弁を徐々に閉じていくと吸気ポ
ート内が負圧となり、EGRガスが吸入される。EGR
ガス量が増えるにしたがって、新気量が減少し空燃比が
小さくなるものの、エンジンの燃焼室に吸入されるガス
量は変わらず、吸気ポート内は負圧にはならないためポ
ンピング損失は発生せず、エンジンの効率は低下しな
い。T2までにスロットル弁が所定の位置まで閉じると
空燃比は14.7 より小さいリッチとなり、NOx触媒
に吸着していたNOxを還元してN2 として排出する。
T3までのリッチ運転でNOx触媒の浄化率が回復され
たら、再び空燃比を大きくしたリーン運転に移行する。
T3からスロットル弁を徐々に開いていくと、吸気ポー
ト内圧力は大気圧近くまで上昇し、EGRガスが入りず
らくなる。スロットル弁が所定の開度になると燃焼室内
に吸入されるガス量の内訳は新気量が多くなり、EGR
ガス量はほとんど流れなくなるのでT4でEGR弁を全
閉する。その後、リーン運転時間によって実線33のよ
うに再びNOx浄化率が低下してくるので、同様の浄化
率回復制御を繰り返す。
【0009】図3にフローチャートを示す。NOx浄化
率はリーン運転の積算時間から推定しても構わないし、
触媒温度から推定しても構わない。また、リーンNOx
触媒は燃料中に含まれている硫黄分が酸化したSOxに
表面を覆われてしまうと、NOxと吸着剤が接する面積
が減少してしまい浄化率が低下することがある。SOx
は排気温度が低いリーン運転時には除去出来ないが、排
気温度が高くなると除去される。従って、SOxを除去
する方法はNOx浄化率回復方法と同様にリッチ運転に
することである。ブロック40,41でそれぞれNOx
浄化率,SOx被毒率を推定し、ブロック42,43で
それぞれ所定値を超えていないかを判定する。NOx浄
化率,SOx被毒率のどちらかが所定値を超えている場
合はリッチ運転に移行する。ブロック44でEGR弁を
全開にし、排気ガスを吸気ポートまで導く。次にブロッ
ク45でスロットル弁を徐々に閉じていき新気量を減少
させると、吸気ポート内が負圧となるのでEGRガスが
吸入される。ブロック46で所定の時間リッチ運転を行
う。このとき燃焼室に吸入されるガス量は減少しないた
め、ポンピング損失は発生せず、エンジンの効率は低下
しない。NOx浄化率が十分に回復されたあとは再びリー
ン運転に移行する。ブロック47でスロットル弁を徐々
に開き始めると、吸気ポート内の圧力が高くなり新気量
が増加し、EGRガス量が減少する。スロットル弁が所
定の開度まで開いたらブロック48でEGR弁を全閉す
る。このようにリーン運転からリッチ運転まで空燃比を
切り替えてもトルク変動が発生しないため運転性が悪化
することもなく、ポンピング損失も発生しないためエン
ジンの効率が低下することもない。
【0010】図4にリーン運転からリッチ運転に切り替
えた時の燃焼室の様子を模式的に表わしたものを示す。
(a)はEGRが無い場合の様子を表わしている。リー
ン運転時にはスロットル弁17は大きく開いているが、
リッチ運転に移行したためスロットル弁17は閉じら
れ、新気量は減少する。燃焼室内の領域60は燃料量を
表わしており領域61は空燃比が14.7 より小さいリ
ッチとなるような新気量を表わしている。新気量はスロ
ットル弁17で絞られているため、領域62は何も充満
されていないことになりこの分だけ負圧となり、ポンピ
ング損失が発生する。(b)はEGRがある場合で、E
GR弁22が開かれると排気ガスは排気ポート23から
EGR通路27を通り、吸気ポート19まで導かれる。
このときスロットル弁17が大きく開いている状態では
吸気ポート19内の圧力は大気圧に近いため、EGRガ
スは吸気ポートに吸入されない。スロットル弁17を閉
じていくと新気量が減るとともに吸気ポート19内にE
GRガスが吸入される。燃焼室内には燃料60と新気6
1とEGRガス62で充満されておりポンピング損失は
発生しない。
【0011】次に本発明の別の実施例を説明する。NO
x浄化率回復制御時の吸入ガス量制御装置(EGR弁と
スロットル弁)と空燃比の関係を図5を用いて説明す
る。T1でNOx浄化率が50%以下になった場合は、
EGR弁とスロットル弁を連動させて徐々に変化させて
いく。この方法ではスロットル弁で吸入空気を絞り、新
気量が減少した分だけEGRガスが吸気ポートに吸入さ
れる。EGR弁とスロットル弁を連動させて徐々に開閉
するのは新気とEGRガスを良く混合させるためであ
る。NOxの排出要因の一つは混合気の不均一であるの
で、EGRを導入した場合は新気とEGRを良く混合さ
せるとNOx低減効果は大きくなる。図6に空燃比とN
Ox排出量の関係を示す。EGRガスを導入しない場合
は55のように空燃比が小さくなると増加し、空燃比1
6付近で最大となる。EGRガスを導入した場合は56
のように排出量が半減される。本発明の内燃機関の制御
方法ではEGRを導入しないリーン運転からEGRを導
入するリッチ運転まで空燃比を変化させるため点線57
のようにNOx排出量が変化する。T2までにスロット
ル弁が所定の位置まで閉じると空燃比は14.7 より小
さいリッチとなり、NOx触媒に吸着していたNOxを
還元してN2 として排出する。T3までのリッチ運転で
NOx触媒の浄化率が回復されたら、再び空燃比を大き
くしたリーン運転に移行する。T3からEGR弁を徐々
に閉じていくとともに、連動させてスロットル弁を開い
ていく。スロットル弁が所定の開度になると燃焼室内に
吸入されるガス量は新気が多くなり、EGRガスはほと
んど流れなくなり、T4でEGR弁は全閉する。その後、
リーン運転時間によって実線33のように再びNOx浄
化率が低下してくるので、同様の浄化率回復制御を繰り
返す。
【0012】図7にフローチャートを示す。NOx浄化
率はリーン運転の積算時間から推定しても構わないし、
触媒温度から推定しても構わない。また、リーンNOx
触媒は燃料中に含まれている硫黄分が酸化したSOxに
表面を覆われてしまうと、NOxと吸着剤が接する面積
が減少してしまい浄化率が低下することがある。SOx
は排気温度が低いリーン運転時には除去出来ないが、排
気温度が高くなると除去される。従って、SOxを除去
する方法はNOx浄化率回復方法と同様にリッチ運転に
することである。ブロック40,41でそれぞれNOx
浄化率,SOx被毒率を推定し、ブロック42,43で
それぞれ所定値を超えていないかを判定する。NOx浄
化率,SOx被毒率のどちらかが所定値を超えている場
合はリッチ運転に移行する。ブロック44でEGR弁を
徐々に開弁し、ブロック45でEGR弁に連動してスロ
ットル弁を徐々に閉じていき新気量を減少させる。吸気
ポート内で新気とEGRガスが良く混合されて燃焼室に
吸入される。ブロック46で所定の時間リッチ運転を行
う。このとき燃焼室に吸入されるガス量は減少しないた
め、ポンピング損失は発生せず、エンジンの効率は低下
しない。NOx浄化率が十分に回復されたあとは再びリ
ーン運転に移行する。ブロック47でEGR弁を徐々に
閉じ始め、ブロック48でEGR弁に連動させてスロッ
トル弁を徐々に開けていく。このようにリーン運転から
リッチ運転まで空燃比を切り替えてもトルク変動が発生
しないため運転性が悪化することもなく、ポンピング損
失も発生しないためエンジンの効率が低下することもな
い。
【0013】EGRガスを導入して空燃比をリーンから
リッチまで切り替えてNOx触媒の浄化率を再生させる
本発明において、EGRガス導入により燃焼効率が低下
する場合には燃料量を増加して出力トルクを補正し、運
転性が悪化しないようにする。
【0014】本発明の別の実施例を説明する。
【0015】図8は可変バルブとNOx触媒を備えた筒
内噴射式内燃機関のシステムを示している。NOx触媒
は燃料中に含まれる硫黄分が酸化したSOxに被毒され
ると、NOxを吸着するための表面積が小さくなってし
まいNOx浄化率が減少してしまう。NOx浄化率を再
生するために、SOx被毒量を推定し所定値を超えた場
合や一定時間毎にSOxを除去する必要がある。SOx
は温度が高くなると焼失する特性があるため、高温の排
気ガスをNOx触媒に流してSOxを除去する。
【0016】図9に1サイクル中のクランク角度の対す
るガス温度と燃焼室内圧力の関係を示す。ガス温度は燃
焼による熱発生に伴って上昇し、約2000(K)にも
達する。その後、膨張行程で燃焼室内の圧力がピストン
の運動エネルギに変換されるとともにガス温度も低下し
ていく。燃焼室内の圧力によってピストンが下死点(B
DC)まで押され、熱エネルギが運動エネルギに十分に
変換された後に排気バルブは開弁するが、ピストンが下
死点に到達するよりかなり早く、すなわち熱エネルギが
運動エネルギに十分変換されずに残っているうちに排気
バルブを開弁すると高温のガスが排気管に排出される。
この高温のガスをNOx触媒に通して、SOxを除去す
る。
【0017】図10に排気バルブの開弁タイミングを変
化させた場合のNOx浄化率の変化を示す。140(d
egATDC)で排気バルブを開弁した場合、排気ガス
温度が低いためNOx触媒温度も低く、触媒表面に付着
したSOxを除去することが出来ないため、NOx浄化
率は回復しない。排気バルブを早く開き高温の排気ガス
を排気管に排出させると、SOxが焼失する温度以上に
NOx触媒の温度が上昇し、触媒表面上のSOxが焼失
除去される。触媒温度が350℃以上になるとSOxは
焼失され、NOx浄化率が回復する。
【0018】SOx除去のために排気ガス温度を高くす
る方法として、点火時期をリタード(遅角)する方法と
本発明を組み合わせた実施例を図11で説明する。図1
1はNOx触媒の再生制御の様子を表わしており、NO
x触媒に吸着されたNOxを還元するためにEGR弁を
80のように制御して空燃比を切り替えている。触媒が
SOxで被毒されてNOxの浄化率が低下してくるとS
Ox被毒率推定手段からの制御信号で、T1でSOxを
焼失除去するための制御モードになる。SOxを焼失除
去するためにリッチ運転する時間はNOx再生制御時間
より長くなるのが一般的である。そのため本発明による
EGRガス導入で燃焼温度が低下してしまうことがあ
る。そのため点火時期を82のようにリタードして燃焼
温度低下を防止する。この時点火時期をリタードした分
だけトルクが低下するので、燃料量で補正する。また、
EGRガス導入によって燃焼速度が遅くなるため、アイ
ドルなどの低負荷領域ではEGRガス導入と同時に点火
時期をリタードすると失火する恐れがある。そこで、図
12に示すように、SOx除去制御を開始するより前に
点火時期を83のようにリタードして触媒温度を上げて
おき、その後EGRガスを導入しても構わない。また、
点火時期リタードによって燃焼不安定になる場合には、
混合気を点火プラグ周りに確実に到達させるために燃料
の噴射時期を圧縮行程にしても構わない。NOx触媒と
しては特願平9−13655号に記載の触媒を用いると本発明
の効果が大きくなり望ましい。
【0019】
【発明の効果】本発明の内燃機関の制御方法では、空燃
比をリーンからリッチにするNOx触媒の浄化率回復制
御をおこなっても、スムーズに切り替えが出来るととも
にエンジンの効率を低下させることない優れた効果を有
している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用した場合のシステム図。
【図2】NOx浄化率回復制御を行った時の吸入ガス量
制御装置と空燃比の関係を示す図。
【図3】フローチャート図。
【図4】空燃比をリッチに切り替え時の燃焼室の様子を
模式的に示した図。
【図5】本発明の別の実施例。
【図6】EGRの有無とNOx排出量の関係を示す図。
【図7】別のフローチャート図。
【図8】可変バルブとNOx触媒を備えた筒内噴射式内
燃機関のシステム図。
【図9】1サイクル中の燃焼室内圧力とガス温度の関係
を示す図。
【図10】排気バルブの開弁時期を変化させた場合のN
Ox浄化率の変化を示す図。
【図11】本発明のEGR制御と点火時期リタードの関
係を示す図。
【図12】本発明のEGR制御と点火時期リタードの関
係を示す図。
【符号の説明】
1…エンジン、2…ピストン、3…燃焼室、4…コンロ
ッド、5…クランク軸、8…エンジンヘッド、10…吸
気バルブ、11…排気バルブ、12…点火プラグ、13
…燃料噴射弁、17…スロットル弁、19…吸気ポー
ト、20…燃料噴霧、21…燃焼圧力センサ、22…E
GR弁、24…空燃比センサ、26…NOx触媒、27…
EGR通路、63…コントロールユニット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 21/08 301 F02D 21/08 301A 41/02 310 41/02 310E 310A 41/04 310 41/04 310A F02M 25/07 550 F02M 25/07 550R 550G 570 570A F02P 5/15 F02P 5/15 G (72)発明者 紀村 博史 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 栗原 伸夫 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の排気管に取り付けられるリーン
    NOx触媒と、 前記内燃機関の排気管から吸気管にEGRガスを導くE
    GR通路と、 EGRガス量を制御するEGR弁と、吸入空気量を制御
    するスロットル弁とを有する内燃機関において、 前記リーンNOx触媒の浄化率を推定するNOx浄化率
    推定手段又は、 前記リーンNOx触媒のSOx被毒率を推定するSOx
    被毒率推定手段を備え、 前記内燃機関がリーン運転中に、前記NOx浄化率推定
    手段または前記SOx被毒率推定手段のいずれかが所定
    値を超えた時に、空燃比が14.7 より小さくなるよう
    にアクセルの踏み込み量とは無関係に前記スロットル弁
    を制御し、且つ、前記EGR弁を制御して燃焼室に吸入
    されるガス量を制御すること、を特徴とする内燃機関の
    制御装置。
  2. 【請求項2】内燃機関の排気管に取り付けられるリーン
    NOx触媒と、 前記内燃機関の排気管から吸気管にEGRガスを導くE
    GR通路と、 EGRガス量を制御するEGR弁と、吸入空気量を制御
    するスロットル弁とを有する内燃機関において、 前記リーンNOx触媒の浄化率を推定するNOx浄化率
    推定手段又は、 前記リーンNOx触媒のSOx被毒率を推定するSOx
    被毒率推定手段を備え、 前記内燃機関がリーン運転中に、前記NOx浄化率推定
    手段または前記SOx被毒率推定手段のいずれかが所定
    値を超えた時に、空燃比が14.7 より小さくなるよう
    に前記EGR弁を瞬時に全開にするとともに、アクセル
    の踏み込み量とは無関係に前記スロットル弁を徐々に閉
    弁して燃焼室に吸入されるガス量を制御すること、 を特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】内燃機関の排気管に取り付けられるリーン
    NOx触媒と、 前記内燃機関の排気管から吸気管にEGRガスを導くE
    GR通路と、 EGRガス量を制御するEGR弁と、吸入空気量を制御
    するスロットル弁とを有する内燃機関において、 前記リーンNOx触媒の浄化率を推定するNOx浄化率
    推定手段又は、 前記リーンNOx触媒のSOx被毒率を推定するSOx
    被毒率推定手段を備え、 前記内燃機関がリーン運転中に、前記NOx浄化率推定
    手段または前記SOx被毒率推定手段のいずれかが所定
    値を超えた時に、空燃比が14.7 より小さくなるよう
    に前記EGR弁を徐々に開弁し、且つ、前記EGR弁に
    連動してアクセルの踏み込み量とは無関係に前記スロッ
    トル弁を徐々に閉弁して燃焼室に吸入されるガス量を制
    御すること、を特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかに記載の内燃機
    関の制御装置において、 内燃機関の気筒に組み合わされる吸気弁と排気弁を任意
    のタイミングで動作可能な可変バルブ機構を備え、前記
    内燃機関がリーン運転中にSOx被毒率推定手段からの
    制御信号に基づいて、空燃比が14.7 より小さくなる
    ようにアクセルの踏み込み量とは無関係に前記スロット
    ル弁を制御し、且つ、前記EGR弁を制御して燃焼室に
    吸入されるガス量を制御するとともに、排気ガス温度が
    高くなるように排気弁の開弁タイミングを早くするこ
    と、を特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかに記載の内燃機
    関の制御装置において、 前記内燃機関がリーン運転中にSOx被毒率推定手段か
    らの制御信号に基づいて、空燃比が14.7 より小さく
    なるようにアクセルの踏み込み量とは無関係に前記スロ
    ットル弁を制御し、且つ、前記EGR弁を制御して燃焼
    室に吸入されるガス量を制御するとともに、排気ガス温
    度が高くなるように、EGRガス導入時期と連動して点
    火時期を制御すること、を特徴とする内燃機関の制御装
    置。
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