JPH11107767A - エンジンの補機支持装置 - Google Patents

エンジンの補機支持装置

Info

Publication number
JPH11107767A
JPH11107767A JP29032797A JP29032797A JPH11107767A JP H11107767 A JPH11107767 A JP H11107767A JP 29032797 A JP29032797 A JP 29032797A JP 29032797 A JP29032797 A JP 29032797A JP H11107767 A JPH11107767 A JP H11107767A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slider
arm
engine
screw
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29032797A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Tsuyose
仁志 強▲せ▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHOUDA SEISAKUSHO KK
Original Assignee
SHOUDA SEISAKUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHOUDA SEISAKUSHO KK filed Critical SHOUDA SEISAKUSHO KK
Priority to JP29032797A priority Critical patent/JPH11107767A/ja
Publication of JPH11107767A publication Critical patent/JPH11107767A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルトの張力を容易に調整でき、然も、大幅
に生産性の向上を図ることができるエンジンの補機支持
装置を提供する。 【解決手段】 ブラケット13に長孔13Bを設ける。
長孔13Bに沿って摺接するスライダ14を設ける。ス
ライダ14をスライダ本体15とアーム16とで構成す
る。スライダ本体15に長孔13Bの摺接面と交わる方
向に延在するアーム16を設ける。スライダ本体15を
長孔13Bの長手方向に沿って所定の寸法で延在させ
る。スライダ本体15の長手方向にネジ孔29を設け
る。ネジ孔29の内面に調整ネジ17の先端側に位置し
てネジ山29Aを形成する。補機11とエンジン本体と
の間の相対位置を調整する調整ネジ17をスライダ本体
15に係合する。アーム16に補機11を回動自在に固
定する。アーム16と摺接面とが成すスライダ本体15
の縁部に傾斜面15A・・・を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンで駆動さ
れる補機類の支持装置に関し、詳しくは補機とエンジン
との相対位置を変化させることにより、ベルトの張力を
調整するエンジンの補機支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用エンジンなどのに取り付
けられるオルタネータ、エアコンのコンプレッサ、パワ
ーステアリングポンプ等はベルトを介してエンジン駆動
される補機類が複数取り付けられている。これらの補機
類を確実に駆動すると共に、エンジンの負担を無用に増
やすのを防止するため、ベルトは常に適正な張力に調整
されていた。
【0003】係るベルトの張力を適正に調整する補機
(所謂テンションプーリ)はエンジンまたは支持装置に
取り付けられており、この支持装置に設けられた調整ネ
ジを回動することにより、補機を移動させてベルトの張
力を適正に調整していた。該支持装置110は図8、図
9に示す如く、移動自在のスライダ114に取り付けら
れた補機111と、エンジン本体128との相対的な位
置(軸心間距離)を調整することによりベルト112の
張力を調整可能に構成されている。
【0004】また、エンジン本体128には支持装置1
10を構成するブラケット113が図示しないボルトに
て固定されており、このブラケット113には水平方向
に延在して所定の幅の上側の長孔113A(この場合、
上側の長孔113Aは補機111に掛けられたベルト1
12に略交直方向に設けられている)と、下側の長孔1
13Bが略平行に設けられている。
【0005】また、スライダ114は下側の長孔113
Bに沿って移動自在に構成されたスライダ本体115
と、このスライダ本体115に連続して形成されたアー
ム116に補機111が回動自在に取り付けられてい
る。尚、アーム116はスライダ114の移動方向と交
直方向に延在して形成されている。また、111A・・
・は他のプーリ、112Aは他のベルトである。
【0006】また、図10、図11に示す如く、スライ
ダ本体115はブラケット113の下方に設けられた下
側の長孔113B内に移動自在に設けられ、このスライ
ダ本体115に設けられたネジ孔129に調整ネジ11
7が螺合されている。この場合、調整ネジ117はブラ
ケット113の下側の長孔113Bの一方(この場合右
側)に設けられた貫通孔117Aを介してスライダ本体
115に設けられたネジ孔129に螺合されている。
【0007】一方、補機軸ボルト123には補機111
(この場合、補機111には予めベアリング(ボールベ
アリング)118が圧入され止め輪119にて固定され
ている)及びダストカバー120が順に挿入される。そ
して、補機軸ボルト123に形成された二面幅部(対向
面を平面に形成した部分)126がアーム116に設け
られた止め孔116A内に接して係合し、ブラケット1
13の上側の長孔113Aに係合(この場合、二面幅部
126は下側の長孔113Bの内面に平行に摺接され
る)された後、補機軸ボルト123端部に設けられたネ
ジ部127にナット125が締め付けられ固定される。
【0008】また、車内空間をできるだけ広くして快適
性を増すと共に、エアコン等を含む部品が多く収納され
るようになってきているため、エンジンルーム内は極め
て狭くなってきている。そこで、狭いエンジンルーム内
のスペースを有効に利用するため補機111を固定する
補機軸ボルト123の頭部124を薄くしている。これ
によって、補機111の支持装置110の厚さを薄くし
て狭いエンジンルーム内の有効利用を図っていた。
【0009】即ち、ブラケット113には調整ネジ11
7でスライダ114が移動自在に取り付けられており、
このスライダ114に形成されたアーム116に補機1
11が回動自在に取り付けられている。そして、調整ネ
ジ117を回動することにより、上側の長孔113A内
に接して摺動する補機111が取り付けられた補機軸ボ
ルト123の位置を調整する。これにより、ベルト11
2の張力を調整した後、ナット125(この場合、予め
ナット125は補機軸ボルト123のネジ部127に仮
締めされている)を締め付けて固定していた。
【0010】係る場合、エンジンルーム内を有効に利用
するため補機軸ボルト123の頭部124を薄くする
と、補機軸ボルト123が固定できずナット125を締
め付ける際、補機軸ボルト123が空回りをしてしま
う。このため、補機軸ボルト123の二面幅部126を
止め孔116A(上側の長孔113Aを含む)に係合さ
せることによって頭部124を薄く構成し、ナット12
5締め付け時の空回りを防止していた。係る、補機11
1(アーム116)は補機軸ボルト123よってベルト
112と略交直方向に上側の長孔113Aで案内され
る。
【0011】係る、補機軸ボルト123はナット125
締め付け時の空回りを防止するため上側の長孔113A
の上下面で二面幅部126を摺動させている。この場
合、スライダ本体115も下側の長孔113B内に接し
て摺動させると、ブラケット113、或いは、スライダ
114の寸法誤差等によってスライダ114が取り付け
できなくなってしまう不都合があった。このため、補機
軸ボルト123の二面幅部126が上側の長孔113A
の上下面に接した状態で、スライダ本体115を下側の
長孔113Bの幅より狭くしてそれらの不都合を解消し
ていいた。
【0012】また、調整ネジ117を回動してベルト1
12の張力を調整すると、ベルト112の張力によって
補機111を取り付けているアーム116には反力が働
く。係るスライダ114には下側の長孔113Bの上下
面より狭いスライダ本体115を支点としてアーム11
6に反力が働く。この場合、アーム116の幅LL1を
約19mm、調整ネジ117の中心より補機111の中
心までの距離LL2を約31mmとし、LL2/LL1
を約1.6倍に構成されていた。
【0013】係る場合、調整ネジ117には補機111
に働く反力の約1.6倍の反力が働き、スライダ本体1
15によって変形(図12)してしまう問題があり、反
力に耐えうる太い補機軸ボルト123が使用されてい
た。また、ブラケット113は、複雑な形状を呈してい
るため、製作は煩雑となるが大きな強度を得られる金属
を溶かして鋳型に流し込んで鋳造する鋳鉄(FC25
0、比重約7.2の鋳造品)が使用されていた。
【0014】また、ベルト112の張力調整をするため
調整ネジ117を締め付ける際、或いは、補機111を
固定するためのナット125を締め付ける際に補機軸ボ
ルト123には大きな回転力が働くが、調整ネジ117
は太さに限界があり、調整ネジ117を限界内で太くし
ても調整ネジ117が変形してしまう場合があった。こ
れにより、補機軸ボルト123の二面幅部126と上側
の長孔113Aが噛み合って動かなくなってしまう問題
があった。
【0015】そこで、この問題点を解決するため、例え
ば特公昭61−13094号公報(F02B67/0
6)に他の支持装置が示されている。この場合支持装置
は、アームに長孔を設けると共に長孔に沿ってスライド
するスライダを設けている。係る、アームの両側面に長
孔と平行な平滑面を形成すると共に、スライダにアーム
の両側面に形成した平滑面と摺接するガイド部を形成
し、このスライダに調整ネジを螺合している。これによ
り、スライダの平滑面とアームの両側面の平滑面とが摺
接して移動するように構成されている。そして、調整ネ
ジを調整すると、アームの両側面に設けた平滑面により
スライダの平滑面が摺接移動し、これによりベルトは適
正な張力に調整されていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、補機支
持装置のベルトの張力調整は、スライダの両側に形成し
た平滑面と、アームの両側面に形成された平滑面とを摺
接して移動することによりベルトの張力を適正に調整す
るように構成していたが、スライダの平滑面はスライダ
が摺接して移動する方向幅が狭く、また、スライダの平
滑面縁部は略直角であった。このため、調整ネジを回動
してベルトの張力を調整すると、ベルトの張力によりス
ライダの摺接面に働いた反力によって、スライダ縁部の
角とブラケットが噛み合って動かなくなってしまう場合
もあった。
【0017】また、前者の補機支持装置の、ベルトの張
力の調整は、ナットを締め付ける際空回りをしてしまう
ため、二面幅部が形成された特別な補機軸ボルトを使用
しなければならなかった。このため、補機軸ボルトに標
準品(JIS規格品)が使用できず、コストアップとな
ってしまう問題があった。
【0018】また、ブラケットに比重約7.2の鋳鉄を
使用していたため、ブラケットが重くて極めて生産性も
悪く支持装置がコストアップになってしまう問題があっ
た。そこで、重量も軽く生産性の向上を図ることができ
る支持装置の開発が望まれていた。
【0019】本発明は、係る従来技術の課題を解決する
ために成されたものであり、ベルトの張力を容易に調整
でき、然も、大幅に生産性の向上を図ることができるエ
ンジンの補機支持装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】即ち、請求項1の発明の
エンジンの補機支持装置は、エンジン本体に固定される
ブラケットと、このブラケットに設けられた長孔と、こ
の長孔に沿って摺接するスライダと、このスライダに係
合し、長孔に沿ってブラケットに設けられた調整ネジと
を備え、エンジンで駆動される補機とエンジン本体との
間の相対位置を調整ネジの回動操作量で調整可能とした
もので、スライダは、長孔の長手方向に沿って所定の寸
法で延在すると共に、その内面に摺接するスライダ本体
と、当該摺接面と交わる方向に延在するアームとを備
え、補機はこのアームに固定されるものである。
【0021】また、請求項2の発明のエンジンの補機支
持装置は、上記においてアームは、スライダと長孔との
摺接面の一端から起立すると共に、当該アームと摺接面
とが成すスライダ本体の縁部を傾斜面としたものであ
る。
【0022】また、請求項3の発明のエンジンの補機支
持装置は請求項又は請求項2において、アームに設けら
れ補機を支持する支持軸と、当該支持軸の先端に係合す
る止め具と、ブラケット側から支持軸を貫通して止め具
に螺合される補機軸ボルトとを備え、補機のベアリング
はブラケット側から支持軸を貫通して止め具に螺合され
ることにより支持軸に回動自在に支持されるものであ
る。
【0023】また、請求項4の発明のエンジンの補機支
持装置は請求項1、請求項2又は請求項3において、ス
ライダ本体は、調整ネジが所定の自由度を有して挿通さ
れるネジ孔を備えると共に、このネジ孔の内面には調整
ネジの先端側にのみネジ山が形成され、調整ネジはこの
ネジ山に螺合するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、図面に基づき本発明の実施
例を詳述する。図1は本発明のエンジンの補機支持装置
10の正面図、図2は本発明のエンジンの補機支持装置
10の縦断側面図、図3は本発明のエンジンの補機支持
装置10の分解組立図をそれぞれ示している。尚、各図
において同一符号で示すものは同一とする。
【0025】支持装置10は、ブラケット13と、スラ
イダ14とこのスライダ14に取り付けられた補機11
とから構成されている。ブラケット13には所定の幅の
上側の長孔13Aが水平方向に延在して設けられると共
に、上側の長孔13Aと所定の間隔を存して下側の長孔
13Bが平行に設けられている。該ブラケット13は、
従来使用していた鋳鉄(FC250、比重約7.2)よ
り軽量のアルミダイカスト(ADC12、比重約2.7
の成形品)で構成されている。また、上側の長孔13A
は後述する補機軸ボルト23のネジ部27の径より少許
幅広く形成されると共に、後述する補機11に掛けられ
たベルト12に略交直して設けられている。
【0026】また、スライダ14はスライダ本体15
と、スライダ本体15に連続して形成された所定幅のア
ーム16とから構成されている。該スライダ本体15は
所定の長さで、ブラケット13に形成された下側の長孔
13Bの長手方向に沿って所定の寸法(この場合、アー
ム16の幅より広い幅)にて形成されている。また、ア
ーム16の上方には後述する補機軸ボルト23に形成さ
れた二面幅部26と略同等の形状の止め孔16Aが設け
られると共に、この止め孔16Aの側面にはアーム16
にダストカバー20が一体成形されている。これによ
り、部品点数を削減でき組立性を向上できると共に、生
産コストを削減することが可能となる。尚、スライダ1
4もブラケット13同様軽量のアルミダイカストにて構
成されている。
【0027】また、スライダ本体15には長手方向にネ
ジ孔29が設けられており、ネジ孔29はネジ山29A
と大径部29Bとで構成されている。係るネジ孔29は
ブラケット13の貫通孔17Aに取り付けられる調整ネ
ジ17を螺合可能に構成されており、大径部29Bは調
整ネジ17が自由度を有して挿通される所定の大きさで
構成されている。係るネジ山29Aは調整ネジ17の先
端側に形成されており、大径部29Bの長さはネジ山2
9Aの長さの約2倍の長さに構成されている。
【0028】係る場合、アーム16の幅L1を約28m
m〜45mm(好ましくは40mm)、調整ネジ17の
中心より補機11の中心までの距離L2を約26mm〜
36mm(好ましくは31mm)の寸法とし、L2/L
1を約0.7倍に構成している。これにより、スライダ
本体15に働く反力を補機11に働く反力より軽減する
ように構成されている。
【0029】また、スライダ本体15には傾斜面15A
が形成されており、この傾斜面15Aは下側の長孔13
B内面と摺接するスライダ本体15前後の上下4隅に位
置する縁部(角部)に形成されると共に、これら傾斜面
15A・・・はそれぞれ半径約25mmで下側の長孔の
摺接面より離間側に湾曲して形成されている。即ち、ス
ライダ本体15に回転する反力が働いた場合、スライダ
本体15縁部に設けられたそれぞれ湾曲した傾斜面15
A・・・が下側の長孔13B内面に当接するように構成
されている。これによって、スライダ本体15縁部の角
が下側の長孔13Bの内面に噛み合って摺動しなってし
まうのを防止している。
【0030】係る場合、支持装置10を構成するスライ
ダ本体15は、ブラケット13の下方に設けられた下側
の長孔13B内に係合され、このスライダ本体15に設
けられたネジ孔29に調整ネジ17が螺合されている。
この場合、調整ネジ17はブラケット13の下側の長孔
13Bの一方(この場合右側)に設けられた貫通孔17
Aを介してネジ孔29に螺合される。
【0031】また、補機11は図示しない自動車用エン
ジンなどに取り付けられたオルタネータ、エアコンのコ
ンプレッサ、パワーステアリングポンプ等に掛けられた
ベルト12の張力を調整するための鋼製、鋳鉄製、樹脂
製等の材質で構成されている所謂テンションプーリで、
予めベアリング(ボールベアリング)18が圧入された
後止め輪19が補機11に固定されている。該補機11
はスライダ本体15と所定距離離間した、アーム16に
補機軸ボルト23によって回動自在に取り付けられてい
る。
【0032】一方、補機軸ボルト23には対向面を平面
に形成した二面幅部26が形成されており、この二面幅
部26はアーム16に設けられた止め孔16Aだけに係
合させると共に、ブラケット13の上側の長孔13A内
には係合させていない。この場合、補機軸ボルト23の
二面幅部26はブラケット13の上側の長孔13Aに係
合されないため、上側の長孔13A内に二面幅部26を
平行に設けなくても差し支えない。また、補機軸ボルト
23の二面幅部26の端部にはネジ部27が設けられて
おり、このネジ部27がブラケット13の上側の長孔1
3A内に移動自在に挿入された後、ネジ部27にナット
25が締め付けられて固定される。
【0033】そして、補機軸ボルト23に補機11のベ
アリング18が挿入された後、補機軸ボルト23はアー
ム16のダストカバー20側から止め孔16Aに挿入さ
れる。この場合、補機軸ボルト23の二面幅部26がア
ーム16の止め孔16Aに係合される。尚、補機軸ボル
ト23の頭部24は従来同様の所定の薄い厚さで構成さ
れている。
【0034】即ち、ブラケット13の下側の長孔13B
内に摺接したスライダ14が調整ネジ17で摺動自在に
取り付けられ、このスライダ14のアーム16に補機1
1が回動自在に取り付けられている。そして、調整ネジ
17を回動すると、スライダ14はブラケット13の下
側の長孔13B内を摺接移動すると共に、補機11が取
り付けられた補機軸ボルト23は上側の長孔13A内を
自由に移動する。そして、調整ネジ17にてベルト12
の張力が調整された後、ナット25が締め付けられて補
機11はブラケット13に回動自在に固定される。
【0035】係る調整ネジ17を回動してベルト12の
張力を調整すると、ベルト12の張力によって補機11
を取り付けているアーム16に反力が働く。この場合も
従来例同様、スライダ14には下側の長孔13Bより幅
の狭いスライダ本体15を支点としてアーム16に反力
が働く。この場合、調整ネジ17に働く反力を前述の如
き約0.7倍としているので、調整ネジ17の変形も阻
止することができるようになる。
【0036】このように、スライダ14に形成したアー
ム16の幅L1と、調整ネジ17の中心より補機11の
中心までの距離L2との比を約0.7倍にしているの
で、スライダ本体15縁部に働く反力を小さくすること
が可能となる。また、スライダ本体15縁部に傾斜面1
5A・・・を形成しているので、スライダ本体15縁部
がブラケット13の下側の長孔13B内面に噛み合って
スライダ14が摺動しなくなってしまうのを防止するこ
とが可能となる。
【0037】また、スライダ本体15に設けたネジ孔2
9はネジ山29Aと大径部29Bとで構成されており、
調整ネジ17の締め付けによりスライダ本体15はブラ
ケット13の貫通孔17A側面に当接する。この場合、
ネジ孔29と貫通孔17Aの中心が少しずれていると、
スライダ本体15と下側の長孔13Bのどちらか一方の
摺接面に強く接して、ネジ孔29と貫通孔17Aの側面
のずれにより調整ネジ17が挟まれて回動しなくなって
しまう。この場合、調整ネジ17はネジ孔29の大径部
29B内で自由度を有しているので、調整ネジ17を容
易に螺合することができる。
【0038】次に、図4乃至図7に他の実施例のエンジ
ンの補機支持装置10Aを示している。この場合、アー
ム16に支持軸21を形成すると共に、支持軸21とス
ライダ本体15は略近接して設けられている。係る、支
持軸21は補機11を回動自在に支持可能に構成される
と共に、支持軸21の先端に止め具22を係合可能に構
成し、アーム16側から支持軸21を貫通して止め具2
2に補機軸ボルト23を螺合可能構成されている。該止
め具22にはフランジ22Bが形成されており、このフ
ランジ22Bは前記調整ネジ17のネジ部27に締め付
けられるナット25と略同等の厚に構成されている。
尚、ブラケット13には図示しないコ字壁が設けられて
おり、このコ字壁の上面にスライダ14のアーム16の
上面が摺接すると共に、コ字壁の下面にスライダ本体1
5の下面が摺動するように構成されている。
【0039】係る止め具22の内側には図示しないネジ
部が形成され、このネジ部に補機軸ボルト23Aが締め
付けられるように構成されている。また、止め具22の
外側には6角に形成された係合部22Aが設けられてお
り、支持軸21の先端には周囲を12角の係合孔(この
場合周囲を6角の係合穴でも差し支えない)21Aが形
成されている。この係合孔21Aに止め具22の係合部
22Aが係合された状態で止め具22は回転しないよう
に構成されている。
【0040】そして、アーム16に設けた支持軸21に
補機11のベアリング18を係合(この場合、補機11
のベアリング18が係合される)し、支持軸21の係合
孔21Aに止め具22の係合部22Aが係合される。そ
して、ブラケット13のコ字壁面には長孔13A(この
場合、ブラケット13には前記上側の長孔13A同様の
長孔が一つだけ設けられている)が設けられており、こ
の長孔13Aを介してアーム16側から補機軸ボルト2
3Aを止め具22のネジ部(図示せず)に螺合して締め
付けることにより、補機11はアーム16に回動自在に
支持される。
【0041】この場合、止め具22はアーム16の支持
軸21に回転しないように係合されているので、止め具
22は空回りすることなく補機軸ボルト23A締め付け
ることができると共に、止め具22に設けられたフラン
ジ22Bによって、補機11のベアリング18がアーム
16に回動自在に支持される。他、調整ネジ17の回動
によるベルト12の張力の調整は、前述の支持装置10
同様のため詳細な説明は省略する。
【0042】このように、補機11をフランジ22B付
きの止め具22によって支持軸21に回動自在に支持す
るようにしているので、二面幅部26が形成された格別
の補機軸ボルト23が不要になる。これにより、補機軸
ボルト23Aに標準品(JIS規格品)のボルトを使用
することが可能となり、支持装置10Aのコストの低減
を図ることが可能となる。
【0043】また、アーム16に支持軸21を設けてい
るので、スライダ本体15に支持軸21を近接して設け
ることが可能となる。これにより、スライダ本体15に
近接して補機11を回動自在に保持することができ、支
持装置10Aの小型化を図ることが可能となる。これに
より、狭いエンジンルーム内を有効に利用することがで
きるようになる。
【0044】
【発明の効果】以上詳述した如く請求項1の発明によれ
ば、スライダは、ブラケットに設けた長孔の長手方向に
沿って所定の寸法で延在すると共に、その長穴内面に摺
接するスライダ本体と、当該摺接面と交わる方向に延在
するアームとを備え、このアームに補機を固定するよう
に構成しているので、例えば調整ネジを回動してベルト
の張力を調整した場合でも、ベルトの張力によってスラ
イダ本体の縁部に加わる反力を小さくすることができる
ようになる。これにより、調整ネジを回動してベルトの
張力を調整しても、調整ネジの変形し難くすることが可
能となり、ブラケット及びスライダ等を軽量のアルミダ
イカストにて構成することが可能となる。従って、支持
装置の軽量化を図ることが可能となると共に、生産性を
向上させることができ、総じて、大幅にコストを低減す
ることができるようになるものである。
【0045】また、請求項2の発明によれば請求項1に
加えて、アームは、スライダと長孔との摺接面の一端か
ら起立すると共に、当該アームと摺接面とが成すスライ
ダ本体の縁部を傾斜面としているので、調整ネジを回動
することにより補機を取り付けているスライダ本体の角
縁部が下側の長孔内面に当接した場合でも、角縁部が下
側の長孔に噛み合ってスライダ本体が摺動しなくなって
しまうのを防止することができるものである。
【0046】また、請求項3の発明によれば請求項1又
は請求項2に加えて、アームに設けられ補機を支持する
支持軸と、当該支持軸の先端に係合する止め具と、ブラ
ケット側から支持軸を貫通して止め具に螺合される補機
軸ボルトとを備え、補機のベアリングはブラケット側か
ら支持軸を貫通して止め具に螺合されることにより支持
軸に回動自在に支持するようにしているので、アームに
設けた支持軸に補機を支持した後、当該支持軸の先端に
止め具を係合させて、ブラケット側から補機軸ボルトを
止め具に締め付けるだけでアームに補機を回動自在に支
持することが可能となる。これにより、二面幅部を形成
した特別な補機軸ボルトが不要となる。従って、補機軸
ボルトに標準品(JIS規格品)のボルトを使用するこ
とが可能となり、生産性を向上することが可能となり、
総じて大幅なコストの低減を図ることができるようにな
るものである。
【0047】特に、アームに支持軸を設けているので、
スライダ本体に支持軸を近接して設けることが可能とな
る。従って、スライダ本体に近接して補機を回動自在に
保持することができ、支持装置の小型化を図ることが可
能となと共に、狭いエンジンルーム内を有効に利用する
ことができるようになるものである。
【0048】また、請求項4の発明によれば請求項1、
請求項2又は請求項3に加えて、スライダ本体は、調整
ネジが所定の自由度を有して挿通されるネジ孔を備える
と共に、このネジ孔の内面には調整ネジの先端側にのみ
ネジ山が形成され、調整ネジはこのネジ山に螺合するよ
うにしているので、ネジ孔と貫通孔とで調整ネジが挟ま
れてしまうのを防止することが可能となる。これによ
り、ネジ孔と貫通孔との中心が少しずれている場合で
も、容易に調整ネジを回動することができるようにな
る。従って、ベルトの張力調整を容易に行え、利便性を
大幅に向上させることができるようになるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエンジンの補機支持装置の正面図であ
る。
【図2】本発明のエンジンの補機支持装置の縦断側面図
である。
【図3】本発明のエンジンの補機支持装置の分解組立図
である。
【図4】他のエンジンの補機支持装置の正面図である。
【図5】他のエンジンの補機支持装置の下側面図であ
る。
【図6】他のエンジンの補機支持装置の縦断側面図であ
る。
【図7】図6のA−A線矢視図である。
【図8】従来のエンジンの補機支持装置の全体正面図で
ある。
【図9】従来のエンジンの補機支持装置の正面図であ
る。
【図10】従来のエンジンの補機支持装置の縦断側面図
である。
【図11】従来のエンジンの補機支持装置の分解組立図
である。
【図12】調整ネジが変形した状態を示す従来のエンジ
ンの補機支持装置の正面図である。
【符号の説明】
10 支持装置 11 補機(プーリ) 12 ベルト 13 ブラケット 13A 長孔 13B 長孔 14 スライダ 15 スライダ本体 15A 傾斜面 16 アーム 17 調整ネジ 18 ベアリング 21 支持軸 21A 係合孔 22 止め具 22A 係合部 22B フランジ 23 補機軸ボルト 24 頭部 25 ナット 26 二面幅部 29 ネジ孔 29A ネジ山 29B 大径部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン本体に固定されるブラケット
    と、このブラケットに設けられた長孔と、この長孔に沿
    って摺接するスライダと、このスライダに係合し、前記
    長孔に沿って前記ブラケットに設けられた調整ネジとを
    備え、エンジンで駆動される補機と前記エンジン本体と
    の間の相対位置を前記調整ネジの回動操作量で調整可能
    としたエンジンの補機支持装置において、 前記スライダは、前記長孔の長手方向に沿って所定の寸
    法で延在すると共に、その内面に摺接するスライダ本体
    と、当該摺接面と交わる方向に延在するアームとを備
    え、前記補機はこのアームに固定されることを特徴とす
    るエンジンの補機支持装置。
  2. 【請求項2】 アームは、スライダと長孔との摺接面の
    一端から起立すると共に、当該アームと前記摺接面とが
    成すスライダ本体の縁部を傾斜面としたことを特徴とす
    る請求項1のエンジンの補機支持装置。
  3. 【請求項3】 アームに設けられ補機を支持する支持軸
    と、当該支持軸の先端に係合する止め具と、ブラケット
    側から支持軸を貫通して前記止め具に螺合される補機軸
    ボルトとを備え、 前記補機のベアリングは前記ブラケット側から前記支持
    軸を貫通して止め具に螺合されることにより前記支持軸
    に回動自在に支持されることを特長とする請求項1又は
    請求項2のエンジンの補機支持装置。
  4. 【請求項4】 スライダ本体は、調整ネジが所定の自由
    度を有して挿通されるネジ孔を備えると共に、このネジ
    孔の内面には前記調整ネジの先端側にのみネジ山が形成
    され、前記調整ネジはこのネジ山に螺合することを特長
    とする請求項1、請求項2又は請求項3のエンジンの補
    機支持装置。
JP29032797A 1997-10-07 1997-10-07 エンジンの補機支持装置 Pending JPH11107767A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29032797A JPH11107767A (ja) 1997-10-07 1997-10-07 エンジンの補機支持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29032797A JPH11107767A (ja) 1997-10-07 1997-10-07 エンジンの補機支持装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11107767A true JPH11107767A (ja) 1999-04-20

Family

ID=17754647

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29032797A Pending JPH11107767A (ja) 1997-10-07 1997-10-07 エンジンの補機支持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11107767A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8511272B2 (en) 2007-12-20 2013-08-20 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Accessory mounting structure
CN107472356A (zh) * 2017-08-02 2017-12-15 合肥江淮朝柴动力有限公司 一种动力转向泵安装支架

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8511272B2 (en) 2007-12-20 2013-08-20 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Accessory mounting structure
DE102008058426B4 (de) * 2007-12-20 2013-09-05 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Zubehörmontageaufbau
CN107472356A (zh) * 2017-08-02 2017-12-15 合肥江淮朝柴动力有限公司 一种动力转向泵安装支架
CN107472356B (zh) * 2017-08-02 2019-05-14 合肥江淮朝柴动力有限公司 一种动力转向泵安装支架

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9364968B2 (en) Chain tension adjustment device of chain saw
US7869203B2 (en) Display screen turning apparatus
US6637771B2 (en) Electric tilt adjustable steering apparatus for a vehicle
CA2386827A1 (en) Hemming machine with dual ball screw drive
JPH11107767A (ja) エンジンの補機支持装置
US5790661A (en) Mount plate for the cradle of a telephone
JP2002349281A (ja) 内燃機関のベルト張力調整装置
US20040090058A1 (en) Extendable and contractable steering column apparatus
US20070062320A1 (en) Transmission
US20240131684A1 (en) Rotating wheel apparatus, driving wheel and robot
KR19980086389A (ko) 구동기 부착대
JPH0430446Y2 (ja)
JP2531064Y2 (ja) プーリ支持装置
JPS6113094B2 (ja)
JP4549334B2 (ja) 雲台装置
JPS5856446Y2 (ja) ベルトテンシヨナ−
JPS6324281Y2 (ja)
JP2003021203A (ja) アイドラプーリー
JPH11268815A (ja) ローラの取り付け構造及びローラの軸固定具
JP2607377Y2 (ja) ベルトコンベヤにおけるベルト緊張装置
JPS5821336Y2 (ja) 電動機取付台
JPH0139677Y2 (ja)
KR950007974Y1 (ko) 푸트 마운트 타입 스틴들 모터의 위치 및 장력 조절장치
JPS5843897Y2 (ja) キヤビネツト
JP2566966Y2 (ja) 駆動変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040907

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070927

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080318

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080805