JPH11107724A - 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸排気弁駆動制御装置

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Publication number
JPH11107724A
JPH11107724A JP26606897A JP26606897A JPH11107724A JP H11107724 A JPH11107724 A JP H11107724A JP 26606897 A JP26606897 A JP 26606897A JP 26606897 A JP26606897 A JP 26606897A JP H11107724 A JPH11107724 A JP H11107724A
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JP
Japan
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annular disk
drive shaft
intake
control housing
exhaust valve
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Pending
Application number
JP26606897A
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English (en)
Inventor
Makoto Nakamura
信 中村
Yoshihiko Yamada
吉彦 山田
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Unisia Jecs Corp
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Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, Unisia Jecs Corp filed Critical Nissan Motor Co Ltd
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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環状ディスク17外周面を強制潤滑し、焼き
付きを防止する。 【解決手段】 機関と同期回転する駆動軸1の外周に、
気筒毎に分割した円筒状カムシャフト11が配設され、
両者を連動させる環状ディスク17の偏心位置に応じて
カムシャフト11が不等速回転する。環状ディスク17
は制御ハウジング18に嵌合して回転自在に保持され
る。制御ハウジング18は偏心ブッシュを介して揺動可
能に支持され、制御シャフト26の偏心カム29によっ
て偏心動作する。駆動軸1内部の潤滑油通路2から油孔
8および環状油路9を通して環状ディスク17内周に導
入された潤滑油は、環状ディスク17の半径方向の油溝
10を通して外周面に供給される。この潤滑油の一部
は、さらに偏心カム29および偏心ブッシュの嵌合面に
供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、駆動軸外周に配
置した円筒状カムシャフトを、駆動軸に対し不等速回転
させることで、内燃機関の運転状態に応じて吸気弁・排
気弁の開閉時期や作動角を可変制御する吸排気弁駆動制
御装置に関し、特に、各気筒毎に設けられる環状ディス
クの潤滑機構に関する。
【0002】
【従来の技術】吸気弁・排気弁の開閉時期や作動角を可
変制御する装置は、従来から種々の形式のものが提供さ
れているが、その一つとして例えば実開昭57−198
306号公報や特開平6−185321号公報に記載さ
れているように、不等速軸継手の原理を応用したものが
知られている。これは、機関の回転に同期して回転する
駆動軸の外周に、各気筒毎に分割した円筒状のカムシャ
フトを設け、かつ該カムシャフトの端部のフランジ部と
駆動軸側のフランジ部とにそれぞれ半径方向に沿った係
合溝を形成するとともに、両フランジ部間に介在する環
状ディスクに各係合溝に係合する一対のピンを設けた構
成であって、上記環状ディスクを制御ハウジングでもっ
て回転自在に保持するとともに、該制御ハウジングを介
して環状ディスクをカムシャフトに対し偏心させること
ができるようにしてあり、その偏心量を制御することに
より、バルブリフト特性が変化するようになっている。
【0003】また、上記特開平6−185321号公報
には、制御ハウジングを軸直角方向に移動させるため
に、偏心カムを用いた構成が開示されている。すなわ
ち、制御ハウジングが支軸により揺動可能に支持されて
いるとともに、該制御ハウジングに円形のカム嵌合孔が
開口形成されており、制御シャフトに形成された偏心カ
ムがこのカム嵌合孔に回転可能に嵌合している。そし
て、制御シャフトの回転位置をアクチュエータにより制
御することにより、制御ハウジングを移動させる構成と
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような形式の吸
排気弁駆動制御装置においては、制御ハウジングに回転
自在に嵌合保持される環状ディスクの嵌合面の潤滑が重
要な課題となる。特に、環状ディスクは、バルブスプリ
ング反力が作用しつつ高速回転するので、その焼き付き
を確実に防止するように強制潤滑する必要がある。
【0005】また、制御ハウジングを偏心移動させるた
めの偏心カムについても、同じく強制潤滑することが望
ましい。
【0006】この発明は、環状ディスクを偏心させるこ
とによりバルブリフト特性を変化させるようにした内燃
機関の吸排気弁駆動制御装置において、簡単な構成で環
状ディスク外周面を確実に強制潤滑することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、機関の回転に
同期して回転する駆動軸と、この駆動軸の外周に相対回
転可能に設けられ、かつ各気筒毎に分割されているとと
もに、それぞれが吸排気弁を駆動するカムを外周に有す
る円筒状のカムシャフトと、このカムシャフトの一端部
に設けられた第1フランジ部と、上記第1フランジ部に
それぞれ対向するように上記駆動軸側に設けられた第2
フランジ部と、上記両フランジ部の間にそれぞれ配設さ
れた環状ディスクと、この環状ディスクと両フランジ部
との間で互いの偏心を許容しつつ回転運動を伝達するた
めの半径方向に沿った各一対の係合溝および該係合溝に
係合する各一対のピンと、上記環状ディスクを回転自在
に保持する制御ハウジングと、上記制御ハウジングを機
関の運転条件に応じて揺動させる駆動機構と、を備えて
なる内燃機関の吸排気弁駆動制御装置において、上記環
状ディスク内周に駆動軸内部の潤滑油通路を介して潤滑
油を導入するとともに、環状ディスクの内周面から外周
面に至る油溝を、環状ディスクの端面に半径方向に沿っ
て形成したことをことを特徴としている。
【0008】この構成においては、制御ハウジングが機
関運転条件に応じて揺動すると、環状ディスクが駆動軸
の中心に対し偏心動作し、バルブリフト特性が変化す
る。
【0009】ここで、駆動軸内部の潤滑油通路を介して
環状ディスク内周に導入された潤滑油は、遠心力により
外周側に向かおうとするので、環状ディスクに形成され
た油溝を介して該環状ディスク外周面に供給され、これ
によって、環状ディスクと制御ハウジングとの間が確実
に潤滑される。
【0010】請求項2においては、上記駆動機構とし
て、上記制御ハウジングにそれぞれ開口形成された円形
のカム嵌合孔およびブッシュ嵌合孔と、外周面が上記制
御ハウジングのブッシュ嵌合孔に回転可能に嵌合し、上
記制御ハウジングを軸直角方向に沿って移動可能に支持
する偏心ブッシュと、上記制御ハウジングのカム嵌合孔
に回転可能に嵌合し、その回転によって上記制御ハウジ
ングを軸直角方向に沿って移動させる偏心カムと、を備
えている。
【0011】この構成においては、制御ハウジングが上
記偏心ブッシュを介して揺動可能に支持されており、偏
心カムが回転すると、そのカム作用によって制御ハウジ
ングがカムシャフトの軸直角方向に沿って移動する。こ
れにより、環状ディスクが駆動軸の中心に対し偏心動作
し、バルブリフト特性が変化する。
【0012】請求項3においては、上記油溝が、上記の
一対のピンの中心を結ぶ線に対し直交する方向から、環
状ディスク回転逆方向に僅かに偏った位置に配置されて
いる。すなわち、環状ディスクに作用する荷重は、一対
のピンの中心を結ぶ線に対し略直交する方向に沿って作
用する。そのため、この方向に向かって油路を設けれ
ば、制御ハウジングと環状ディスクとが強く接する荷重
点に、潤滑油が供給される。しかし上記の線に直交する
方向に油路を設けると、荷重点に確実に潤滑油を導ける
反面、荷重により接触面間のクリアランスが縮小してい
るため、供給油量が少なくなる傾向がある。この請求項
3の構成では、クリアランスが比較的大きな部分に多量
の潤滑油を供給でき、かつ環状ディスクの回転に伴っ
て、その潤滑油が直ちに荷重点に導かれる。
【0013】また請求項4の発明は、上記駆動軸内部の
潤滑油通路から該駆動軸外周面に至る油孔が、駆動軸に
嵌合したカムシャフトにより覆われる位置に形成されて
いるとともに、この油孔の位置から第1フランジ部側の
端面に至る範囲でカムシャフト内周面を大径あるいは駆
動軸外周面を小径にすることにより、上記油孔から環状
ディスク内周に潤滑油を導く環状油路が形成されている
ことを特徴としている。すなわち、駆動軸内部の潤滑油
通路に圧送された潤滑油は、駆動軸の油孔ならびに該駆
動軸とカムシャフトとの間の環状油路を介して、環状デ
ィスク内周に導かれ、ここから環状ディスク外周面に供
給される。
【0014】また請求項5においては、環状ディスクが
嵌合する開口部内周面から上記駆動機構との接触面に至
る油孔が制御ハウジングに形成されている。従って、環
状ディスクの外周面に供給された潤滑油の一部が、さら
にカム嵌合孔等に供給され、駆動機構との間を潤滑す
る。
【0015】さらに請求項6においては、環状ディスク
が嵌合する開口部内周面から揺動支点部に至る油孔が制
御ハウジングに形成されている。従って、環状ディスク
の外周面に供給された潤滑油の一部が、さらにブッシュ
嵌合孔等の揺動支点部に供給され、その間を潤滑する。
【0016】
【発明の効果】本発明に係る内燃機関の吸排気弁駆動制
御装置によれば、高速回転する環状ディスク外周面と制
御ハウジングとの間を、潤滑油の供給によって確実に強
制潤滑することができ、環状ディスクの焼き付きを防止
できる。
【0017】また請求項3の構成によれば、荷重点に向
けて直接油路を設ける場合に比べて、供給油量を多くで
き、かつ供給した潤滑油を速やかに荷重点に導くことが
できる。
【0018】また請求項4の構成によれば、駆動軸内部
の潤滑油通路から駆動軸外周の環状油路を介して、環状
ディスク内周に確実に潤滑油を案内することができる。
【0019】さらに、請求項5あるいは請求項6の構成
によれば、別の潤滑油系統を設けることなく、偏心カム
や偏心ブッシュ等の駆動機構との間を強制潤滑すること
ができ、フリクションロスの低減ならびにバルブリフト
特性の制御応答性の向上が図れる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る吸排気弁駆
動制御装置の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明
する。
【0021】図1は、この発明に係る吸排気弁駆動制御
装置の要部を示す断面図、図2は、同じく要部の斜視図
である。
【0022】図1,図2に示すように、シリンダヘッド
の上部に、全気筒に亙って連続した駆動軸1が配設され
ている。この駆動軸1は、内部に潤滑油通路2が形成さ
れた中空状のものであって、図2において左側となる一
端に図示せぬスプロケットが取り付けられ、タイミング
チェーンを介してクランクシャフトに連動している。そ
して、この駆動軸1の外周には、各気筒毎に分割された
カムシャフト11が相対回転可能に嵌合しており、各カ
ムシャフト11の端部に、第1フランジ部12が設けら
れている。各カムシャフト11は、例えば吸気弁3を駆
動する一対のカム11aを有し、かつその一対のカム1
1aの中間のジャーナル部11bが、シリンダヘッド側
の隔壁状をなすカムブラケット取付部14に凹設した半
円形軸受面とカムブラケット13との間で回転自在に支
持されている。上記カムブラケット取付部14には、シ
リンダヘッド内部のオイルギャラリに連通する潤滑油供
給通路4が開口しており、カムシャフト11のジャーナ
ル部11bに形成した油孔5および駆動軸1に形成した
油孔6を介して、上記潤滑油供給通路4から駆動軸1内
部の潤滑油通路2に潤滑油が導入されるようになってい
る。
【0023】また、駆動軸1には、短いスリーブ15が
固定されており、各スリーブ15の端部に、それぞれ上
記第1フランジ部12と対向するように、第2フランジ
部16が形成されている。両フランジ部12,16の間
には、円環状をなす環状ディスク17が介装されてお
り、この環状ディスク17は、制御ハウジング18の円
形の開口部18a内に回転自在に嵌合保持されている。
具体的には、制御ハウジング18の開口部18a内周面
は単純な円筒面をなし、ここに、環状ディスク17の外
周面が回転自在に嵌合している。
【0024】上記第1フランジ部12および第2フラン
ジ部16には、それぞれ半径方向に沿った係合溝19,
20が形成されている。両係合溝19,20は、互いに
180゜異なる位置に配置されている。そして、環状デ
ィスク17には、互いに180゜異なる位置にそれぞれ
保持孔が貫通形成されているとともに、それぞれに、第
1ピン23,第2ピン24が回転可能に嵌合している。
これらのピン23,24は、互いに逆向きに突出してお
り、第1ピン23の先端部が第1フランジ部12の係合
溝19に摺動可能に係合しているとともに、第2ピン2
4の先端部が第2フランジ部16の係合溝20に摺動可
能に係合している。なお、係合溝19,20に摺接する
各ピン23,24の先端部の側面は、平行な一対の平面
に加工されている。
【0025】上記のような偏心型の可変動弁機構自体
は、例えば前述した特開平6−185321号公報等に
おいて公知の構成であるので、その詳細な説明は省略す
るが、環状ディスク17が駆動軸1の中心に対し同心位
置にあれば、各カムシャフト11は駆動軸1に対し等速
回転し、図4(A)の実線のように、カム11aのプロ
フィールに沿ったバルブリフト特性が得られる。また環
状ディスク17が駆動軸1の中心に対し偏心すると、一
種の不等速軸継手となり、図4(B)に一点鎖線で例示
するように、各カムシャフト11が駆動軸1に対し不等
速回転する。これにより、図4(A)に一点鎖線で例示
するように、バルブリフト特性およびバルブ作動角が変
化する。
【0026】上記環状ディスク17を保持する制御ハウ
ジング18は、駆動軸1と直交する面に沿った板状をな
しており、駆動軸1に平行に配置された固定シャフト2
5および制御シャフト26によって軸直角方向に沿って
移動可能なように支持されている。すなわち、図3に示
すように、制御ハウジング18の開口部18aの上部
に、円形をなすカム嵌合孔27が、開口部18aの側部
に同じく円形をなすブッシュ嵌合孔28が、それぞれ開
口形成されており、カム嵌合孔27に制御シャフト26
が、ブッシュ嵌合孔28に固定シャフト25がそれぞれ
挿通されている。そして、制御シャフト26には、円形
の偏心カム29が各気筒毎に固設されており、この偏心
カム29の外周面が上記カム嵌合孔27に摺動可能に嵌
合している。また、固定シャフト25とブッシュ嵌合孔
28との間には、偏心ブッシュ30が介装されている。
この偏心ブッシュ30は、互いに真円形をなす外周面と
内周面とが偏心しているものであって、その内周面が固
定シャフト25に回転可能に嵌合し、かつ外周面が上記
ブッシュ嵌合孔28に回転可能に嵌合している。従っ
て、偏心カム29を備えた制御シャフト26が回転する
と、制御ハウジング18が図3の上下に揺動し、図3
(B)のように環状ディスク17の中心が駆動軸1およ
びカムシャフト11の中心から偏心するようになってい
る。
【0027】なお、図3に示すように、上記カム嵌合孔
27の中心を含む分割面に沿って制御ハウジング18の
一部がキャップ部18Aとして分割形成されており、か
つ一対のボルト31によって一体に結合されている。
【0028】上記制御シャフト26は、図2に示すよう
に、駆動軸1と平行に配設され、かつ全気筒に亙って連
続しており、その一端が油圧式アクチュエータユニット
22のピストンロッド22aにアーム22bを介して連
結されている。なお、22cは上記ピストンロッド22
aに連結されたピストン、22dは油圧を制御する電磁
弁、22eは制御シャフト26の回転位置を検出するポ
ジションセンサである。そして、上記制御シャフト26
は、カムブラケット13の上部に設けた半円形軸受部と
該軸受部に対向して取り付けられたブラケットキャップ
21とによって回転可能に支持されている。上記ブラケ
ットキャップ21は、該ブラケットキャップ21とカム
ブラケット13の双方を貫通した一対のボルト(図示せ
ず)によってシリンダヘッドに固定されている。つま
り、カムブラケット13は、このボルトを利用して共締
めされている。そして、上記カムブラケット13には、
図1に示すように、駆動軸1の油孔6に合致し得る位置
に、油孔7が貫通形成されており、駆動軸1内部の潤滑
油通路2から上記制御シャフト26の軸受面に潤滑油を
導いている。
【0029】また固定シャフト25は、やはり全気筒に
亙って一本に連続しており、ここに複数個の偏心ブッシ
ュ30が回転自在に嵌合している。この固定シャフト2
5は、図示せぬ部分においてシリンダヘッドに固定され
ている。
【0030】次に、上記制御ハウジング18の潤滑系統
について説明すると、図1に示すように、駆動軸1に、
各気筒毎に直径方向に沿って一対の油孔8が貫通形成さ
れており、かつこの油孔8は、駆動軸1に嵌合したカム
シャフト11によって覆われる位置に配置されている。
そして、カムシャフト11の内周面は、この油孔8に対
応する位置から第1フランジ部12側の端面に至る軸方
向の範囲が、僅かに大径になっており、これによって、
駆動軸1外周面との間に、環状油路9が形成されてい
る。この環状油路9の先端は、第1フランジ部12側の
端面に開放されている。なお、上記環状油路9以外の部
分においては、カムシャフト11内周面は比較的密に駆
動軸1外周面に嵌合している。従って、駆動軸1内部の
潤滑油通路2に送り込まれた潤滑油は、上記油孔8およ
び環状油路9を通して、環状ディスク17内周の空間に
流入することになる。
【0031】そして、上記環状ディスク17の各端面に
は、図5にも示すように、内周面から外周面に至る油溝
10が、半径方向に沿ってそれぞれ凹設されている。こ
の油溝10は、図3に示すように、一対のピン23,2
4の中心を結ぶ線に対し直交する方向、詳しくは各ピン
23,24から加わる荷重Fが作用する方向に沿って一
対設けられている。つまり、環状ディスク17の直径方
向に沿って形成されている。また、制御ハウジング18
には、その開口部18a内周面からカム嵌合孔27内周
面に至る油孔32および開口部18a内周面からブッシ
ュ嵌合孔28に至る油孔33がそれぞれ形成されてい
る。
【0032】従って、上記のように環状油路9を介して
環状ディスク17内周に流入した潤滑油は、駆動軸1お
よび環状ディスク17の高速回転に伴う遠心力によっ
て、環状ディスク17の油溝10を外周側へ流れ、該環
状ディスク17の外周面つまり制御ハウジング18開口
部18aとの接触面に供給される。特に、環状ディスク
17は、図3に示すように、一対のピン23,24の中
心を結ぶ線に対し直交する方向に荷重を受けるが、この
荷重点に油溝10から直接潤滑油が供給されるため、環
状ディスク17の焼き付きを確実に防止できる。
【0033】また、両者の接触面に供給された潤滑油の
一部は、さらに油孔32および油孔33を介して、それ
ぞれカム嵌合孔27およびブッシュ嵌合孔28に供給さ
れ、偏心カム29および偏心ブッシュ30の外周面との
間を潤滑する。そのため、偏心カム29および偏心ブッ
シュ30が円滑に回動するようになり、フリクションロ
スの低減ならびにバルブリフト特性の制御応答性の向上
が図れる。
【0034】次に、図6は、この発明の異なる実施例を
示している。この図6の実施例においては、各油溝10
は、一対のピン23,24の中心を結ぶ線に対し完全に
直交する方向ではなく、環状ディスク17の回転方向
(図中の矢印ωの方向)と逆方向に僅かに偏った位置に
形成されている。すなわち、一対のピン23,24の中
心を結ぶ線に対し完全に直交する方向となる荷重点の位
置では、環状ディスク17外周面と開口部18a内周面
との間のクリアランスが最も狭いものとなるため、図3
の実施例のように、ここに油溝10先端が開口している
と、供給される潤滑油量の点では不利となる。本実施例
では、荷重点から僅かに離れた位置に油溝10先端が位
置しているので、潤滑油量を多く確保できる。しかも、
この油溝10から出た潤滑油は、環状ディスク17の回
転に伴って速やかに荷重点に供給され、良好な潤滑を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す要部の断面図。
【図2】同じく要部の斜視図。
【図3】この吸排気弁駆動制御装置の作動を示す説明図
であって、(A)は同心状態、(B)は偏心状態の様子
を示す説明図。
【図4】この吸排気弁駆動制御装置によるバルブリフト
特性を回転位相差特性とともに示す特性図。
【図5】この実施例における環状ディスクの斜視図。
【図6】この発明の異なる実施例を示す図3と同様の説
明図。
【符号の説明】
1…駆動軸 2…潤滑油通路 8…油孔 9…環状油路 10…油溝 11…カムシャフト 12…第1フランジ部 16…第2フランジ部 17…環状ディスク 18…制御ハウジング 27…カム嵌合孔 28…ブッシュ嵌合孔 32…油孔 33…油孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関の回転に同期して回転する駆動軸
    と、 この駆動軸の外周に相対回転可能に設けられ、かつ各気
    筒毎に分割されているとともに、それぞれが吸排気弁を
    駆動するカムを外周に有する円筒状のカムシャフトと、 このカムシャフトの一端部に設けられた第1フランジ部
    と、 上記第1フランジ部にそれぞれ対向するように上記駆動
    軸側に設けられた第2フランジ部と、 上記両フランジ部の間にそれぞれ配設された環状ディス
    クと、 この環状ディスクと両フランジ部との間で互いの偏心を
    許容しつつ回転運動を伝達するための半径方向に沿った
    各一対の係合溝および該係合溝に係合する各一対のピン
    と、 上記環状ディスクを回転自在に保持する制御ハウジング
    と、 上記制御ハウジングを機関の運転条件に応じて揺動させ
    る駆動機構と、 を備えてなる内燃機関の吸排気弁駆動制御装置におい
    て、 上記環状ディスク内周に駆動軸内部の潤滑油通路を介し
    て潤滑油を導入するとともに、環状ディスクの内周面か
    ら外周面に至る油溝を、環状ディスクの端面に半径方向
    に沿って形成したことを特徴とする内燃機関の吸排気弁
    駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 上記駆動機構として、 上記制御ハウジングにそれぞれ開口形成された円形のカ
    ム嵌合孔およびブッシュ嵌合孔と、 外周面が上記制御ハウジングのブッシュ嵌合孔に回転可
    能に嵌合し、上記制御ハウジングを軸直角方向に沿って
    移動可能に支持する偏心ブッシュと、 上記制御ハウジングのカム嵌合孔に回転可能に嵌合し、
    その回転によって上記制御ハウジングを軸直角方向に沿
    って移動させる偏心カムと、 を備えていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関
    の吸排気弁駆動制御装置。
  3. 【請求項3】 上記油溝は、上記の一対のピンの中心を
    結ぶ線に対し直交する方向から、環状ディスク回転逆方
    向に僅かに偏った位置に配置されていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の内燃機関の吸排気弁駆動制
    御装置。
  4. 【請求項4】 上記駆動軸内部の潤滑油通路から該駆動
    軸外周面に至る油孔が、駆動軸に嵌合したカムシャフト
    により覆われる位置に形成されているとともに、この油
    孔の位置から第1フランジ部側の端面に至る範囲でカム
    シャフト内周面を大径あるいは駆動軸外周面を小径にす
    ることにより、上記油孔から環状ディスク内周に潤滑油
    を導く環状油路が形成されていることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の吸排気弁駆動制
    御装置。
  5. 【請求項5】 上記環状ディスクが嵌合する開口部内周
    面から上記駆動機構との接触面に至る油孔が制御ハウジ
    ングに形成されていることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の内燃機関の吸排気弁駆動制御装置。
  6. 【請求項6】 上記環状ディスクが嵌合する開口部内周
    面から揺動支点部に至る油孔が制御ハウジングに形成さ
    れていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載の内燃機関の吸排気弁駆動制御装置。
JP26606897A 1997-09-30 1997-09-30 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置 Pending JPH11107724A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2855554A1 (fr) * 2003-06-02 2004-12-03 Hitachi Unisia Automotive Ltd Appareil d'actionnement des soupapes pour un moteur a combustion interne
JP2009024644A (ja) * 2007-07-20 2009-02-05 Toyota Motor Corp 内燃機関の動弁機構に適用される給油装置
JP2013019402A (ja) * 2011-07-14 2013-01-31 Mitsubishi Motors Corp カムシャフトの潤滑構造

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