JPH1110703A - 農業用樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents

農業用樹脂フィルムの製造方法

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JPH1110703A
JPH1110703A JP9183138A JP18313897A JPH1110703A JP H1110703 A JPH1110703 A JP H1110703A JP 9183138 A JP9183138 A JP 9183138A JP 18313897 A JP18313897 A JP 18313897A JP H1110703 A JPH1110703 A JP H1110703A
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JP
Japan
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resin film
film
agricultural
resin
pair
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JP9183138A
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English (en)
Inventor
Shoichi Ishimoto
正一 石本
Shigehiro Nagai
重弘 永井
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ISHIMOTO NOUGIKEN KK
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ISHIMOTO NOUGIKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルムの製膜過程でフィルム表面に網状の壁
面を簡単に且つ確実に製造できる農業用樹脂フィルムの
製造方法を提供することを課題とする。 【解決手段】溶融状態の樹脂をダイ1より円筒状又は平
面状に押し出して樹脂フィルム2を成形する方法におい
て、該フィルム面に前記溶融状態の樹脂を糸状5に押し
出して固着する際に、糸状に押し出す吐出部4を該フィ
ルム面の近傍に複数設けると共に水平方向に1段に配置
するか又は高さ位置を互いに異ならせて2段に配置し、
該複数の吐出部4の内隣接する吐出部によって対を形成
し、該対をなす吐出部4の少なくとも1つを水平方向に
移動させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマルチフィルムのよ
うな農業用樹脂フィルムの製造方法に関し、詳しくはフ
ィルムの製膜過程でフィルム表面に網状の壁面を簡単に
且つ確実に製造できる農業用樹脂フィルムの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多くの農作物(米、麦、トウモロ
コシを始め、野菜、花卉、果樹等)の栽培に、マルチフ
ィルムを用いたマルチ栽培が行われている。
【0003】かかるマルチ栽培によって、土中水分保
持、土壌膨軟性の保持、肥料流亡防止、地温の上昇と抑
制、初期成育の促進、初期収量の増加、生産の多収安定
化等の諸効果が達成される。
【0004】近年、耕作地の土壌条件の悪化が問題とな
っている。即ち、雨量が多い場合には、排水不良のため
耕土は冠水して水没し、逆に無降雨が続くと土壌は乾燥
し、灰化してしまう状態である。このように「水はけ」
(透水性)が悪く、「水もち」(保水性)の悪い土壌
は、風雨による土壌流出の問題もあり、わが国のみなら
ず米国や他の国でも問題視している。
【0005】元来、わが国は、透水性及び保水性に優れ
た火山灰土性の黒ぼく土を有していた。黒ぼく土は、古
生化植物の根によって形成された根成孔隙(円管状孔
隙)を有しているため、排水性がよく、しかも保水性も
よくわが国の農業に最適の土壌である。しかし、黒ぼく
土を有するわが国でも上述したような透水性及び保水性
の悪い土壌が蔓延しているという原因は、本発明者は大
型農耕機械とロータリー耕法の浸透及び普及によるもの
と考えている。
【0006】大型機械によって行うロータリー耕法は、
土壌の深耕、反転、粉砕を行うもので、その結果、大型
農耕機械のような重量物が耕作地の上を走り回り、地表
から約30〜50cmの地下に堅固な耕盤層を造成してしまう
のである。
【0007】耕盤の上層にある表層土が反転、粉砕され
ると、黒ぼく土壌に造成されていた動植物遺体腐植によ
り構成された団粒構造は完全に壊壊され、固い耕盤層と
の間に大きな孔隙を持つ土壌が作り出される。
【0008】このようにして耕作された土壌は、上層で
は孔隙が大きいため、排水性は良いが保水性は悪く、上
下及び横方向の毛管作用はほとんど働かず、雨が降って
もほとんどの水分が上層を通過してしまう。逆に下層の
踏み固められた土壌では植成孔隙を押しつぶし、非常に
僅かな孔隙になっているので、上層からの水分の透水浸
透が困難となり上層との間に水を停滞させる結果を現出
させ、現作物の根の活性化を阻害する。
【0009】上層と下層の土壌の孔隙が大きく異なるた
めに、両者間での水の移動、即ち毛管現象による地中深
部(耕盤より深いところ)からの水分移動はほとんど断
絶した状態となり、土壌環境はますます悪化する現状と
なっている。
【0010】従って、マルチフィルム下面の土壌は乾燥
し、地温は過度に上昇するので、植物栽培に非常に悪影
響を与える問題があった。
【0011】そこで、本発明者はマルチフィルム下面の
土壌の孔隙や毛管の回復をはかるために、マルチフィル
ムの表面に網状の壁面をなす、いわゆるダム状の水溜め
部を形成し、その水溜め部に通水孔を設けて、マルチフ
ィルム上に降った雨水をマルチフィルム下面の土壌中に
取り込む技術を提案した。
【0012】しかし、マルチフィルムの表面にいわゆる
ダム状の水溜め部を形成する方法が確立されておらず、
製品化できない問題があった。また上記のような網状の
壁面は、マルチフィルムに限らず、他の農業フィルムに
おいても有用である。
【0013】そこで、フィルムの製膜過程でフィルム表
面に網状の壁面を簡単に且つ確実に製造できる技術の開
発が望まれる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、フ
ィルムの製膜過程でフィルム表面に網状の壁面を簡単に
且つ確実に製造できる農業用樹脂フィルムの製造方法を
提供することを課題とする。
【0015】また本発明の他の課題は、マルチフィルム
の表面にいわゆるダム状の水溜め部を簡単に且つ確実に
形成し、実用的な農業用樹脂フィルムの製造方法を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明に係る農業用樹脂フィルムの製造方法は、溶融状態の
樹脂をダイより円筒状に又は平面状に押し出して樹脂フ
ィルムを成形する方法において、該フィルム面に前記溶
融状態の樹脂を糸状に押し出して固着する際に、糸状に
押し出す吐出部を該フィルム面の近傍に複数設けると共
に水平方向に1段に配置するか又は高さ位置を互いに異
ならせて2段に配置し、該複数の吐出部の内隣接する吐
出部によって対を形成し、該対をなす吐出部の少なくと
も1つを水平方向に移動させることを特徴とする。
【0017】また本発明の好ましい態様としては、対を
なす隣接する吐出部が1段目と2段目に位置し、該対を
なす隣接する吐出部を共に同方向に水平移動させ、次い
で逆方向に水平移動させて元の位置に戻すことである。
【0018】更に本発明の他の好ましい態様としては、
対をなす隣接する吐出部が同じ段に位置し、該対をなす
隣接する2つの吐出部を互いに対向する方向に水平移動
させて当接させ、次いで当接位置から互いに逆方向に水
平移動させて元の位置に戻すことである。
【0019】また本発明の他の好ましい態様としては、
対をなす隣接する吐出部の1つを移動させず、他の1つ
を水平移動させることである。
【0020】更に本発明の他の好ましい態様としては、
前記樹脂フィルムの厚さが20μm 以下であり、前記糸状
の樹脂固着物によって画定される領域の壁面の高さが0.
1 〜2mmであること、前記樹脂フィルムが農業用マルチ
フィルムであること、前記糸状の樹脂固着物によって画
定される領域の壁面の高さが0.1 〜2mmであり、該壁面
によって画定される領域内のフィルム面に通水孔が形成
され、該通水孔が直径0.05mm以上5mm以下の孔又は長さ
0.05 mm 以上5mm以下のスリットであること、通水孔の
密度が4〜1000個/100cm2であることである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基いて説明する。
【0022】図1は本発明の一実施例を示す説明図であ
り、製膜法の一例であるインフレーション法によって樹
脂フィルムを製膜する過程を示している。
【0023】図1において、1は溶融樹脂を送り出すダ
イであり、2は円筒状に上方向に繰り出された樹脂フィ
ルムであり、3は冷却部である。
【0024】4は溶融樹脂を糸状に押し出すための吐出
管であり、該吐出管4は樹脂フィルムの回りを囲むよう
に円周方向に設けられる。
【0025】図示の例では吐出管4は上段の吐出管401
と下段の吐出管402 の2段に構成されている。
【0026】該吐出管401 には図2に示すような複数の
吐出部401a、 401b、 401c、 401dが設けられている。同様
に吐出管402 には図2に示すような複数の吐出部402a、4
02b、 402c、 402dが設けられている。
【0027】吐出部は吐出管4に図2に示すように孔を
開けることにより形成してもよいが、吐出管4からノズ
ルを延出してそのノズルの先端を吐出部としてもよい。
また本発明では吐出管4を用いずに吐出部として機能す
るノズルが樹脂フィルムの回りを囲むようにフィルム面
の近傍に円周方向に設けられてもよい。吐出部の数は図
示に限定されず、糸状部の形成態様によって種々変化し
得る。
【0028】吐出管4に溶融樹脂を供給するに際して
は、ダイ1から図示しない供給管で供給してもよいが、
ダイ1とは別にホールド部を設け、該ホールド部から供
給管を介して供給するようにしてもよい。
【0029】樹脂フィルム2は通常の運転で上方向に連
続に繰り出されているために、複数の吐出部の1つ又は
2つ以上が水平方向に移動すると、樹脂フィルム2の表
面に図1に一例として示されるような網状の糸状部5が
形成される。
【0030】各吐出部の水平方向の移動手段は、特に限
定されず、吐出管4を円周方向に回動可能であればよ
く、回動方向は図面上右方向でも左方向でもよい。
【0031】6は樹脂フィルム4の巻き取りを補助する
ロールであり、巻き取り速度を変化可能に構成されてい
る。
【0032】次に、本発明における吐出部の配置及び水
平移動の一例について図3に基づいて説明する。
【0033】本例は吐出管4に設けられる吐出部を2段
に形成する例であり、1段目に設けられた複数の吐出部
の内、2つの吐出部の位置を代表例として表し、それら
をA1 及びA3 とする。
【0034】2段目に設けられた複数の吐出部の内、3
つの吐出部の位置を代表例として表し、それらをB1
3 及びB5 とする。
【0035】一段目と2段目の間隔は樹脂フィルム2の
形成される網状の糸状部の形状の設定によって定められ
る。本例では菱形を形成する場合について示す。
【0036】本例において、隣接する対をなす吐出部と
いうのは、A1 とB1 、A3 とB3であり、B5 の対を
なす相手は表示されていない。
【0037】1段目の吐出部がA1 とA3 にあり、また
2段目の吐出部がB1 、B3 及びB5 にあり、そこから
水平方向に移動し、その移動過程で樹脂フィルムは上方
向に繰り出されている(繰り出し速度は樹脂フィルムの
厚みが例えば10μmになる速度に設定する)。
【0038】即ち、図3に示すように、始めに、1段目
の吐出部をA1 からA2 の位置に水平移動すると、A1
の位置から樹脂フィルム面に送り出される糸状部5は樹
脂フィルム面ではA1 とB1 を結ぶ線になる。同様にA
3 からA4 の位置に水平移動すると、糸状部5は樹脂フ
ィルム面ではA3 とB3 を結ぶ線になる。
【0039】また1段目の吐出部をA2 からA1 に向か
って逆方向に水平移動すると、糸状部5は樹脂フィルム
面ではB1 とA10を結ぶ線になる。同様にA4 からA3
の位置に逆方向に水平移動すると、糸状部5は樹脂フィ
ルム面ではB3 とA30を結ぶ線になる。
【0040】次に2段目の吐出部をB1 からB2 の位置
に水平移動すると、糸状部5は樹脂フィルム面ではB1
とA30を結ぶ線になる。同様にB3 からB4 の位置に水
平移動すると、糸状部5は樹脂フィルム面ではB3 とA
50を結ぶ線になる。同様にB5 からB6 の位置に水平移
動すると、糸状部5は樹脂フィルム面ではB5 とA10
結ぶ線になる。
【0041】また2段目の吐出部をB2 からB1 に向か
って逆方向に水平移動すると、糸状部5は樹脂フィルム
面ではA30とB10を結ぶ線になる。同様にB4 からB3
に向かって逆方向に水平移動すると、糸状部5は樹脂フ
ィルム面ではA50とB30を結ぶ線になる。同様にB6
らB5 に向かって逆方向に水平移動すると、糸状部5は
樹脂フィルム面ではA10とB50を結ぶ線になる。
【0042】上記の一段目及び2段目の吐出部の水平移
動を繰り返すと、その移動過程で樹脂フィルムは上方向
に繰り出されているので、図3に示すような菱形が形成
される。
【0043】次に図4に基づいて他の例を説明する。図
4に示す例は隣接する吐出部を1段に形成した例で、即
ち、隣接する吐出部の高さ位置を水平方向において一致
させ、該隣接する2つの吐出部を対にして互いに対向す
る方向に水平移動させる態様である。
【0044】図4には隣接する2つの吐出部がA1 とB
1 で示され、このA1 とB1 の位置から互いに対向する
方向にAB1 の位置まで水平移動させる。更にAB1
位置から各々A1 とB1 の位置まで戻る。この往復動を
すると、樹脂フィルムは上方向に繰り出されているの
で、図4に示すような糸状部5が形成される。
【0045】図5は図4の態様を2つ組み合わせた態様
であり、吐出部の位置が、各々A1、B1 、C1 、D1
で表されており、B1 とC1 は接触している。
【0046】各A1 とB1 の間で図4と同様に対向する
方向に水平移動し、再度元の位置に戻り、且つC1 とD
1 の間で図4と同様に対向する方向に水平移動し、再度
元の位置に戻ると、図5に示されるような糸状部5が形
成される。AB1 とCD1 は中間点である。
【0047】図6には、2つの吐出部を固定して、その
2つの吐出部の間に水平方向に移動する吐出部を設けた
例が示されており、同図において、X1 、Y1 は固定さ
れた吐出部であり、A1 は移動する吐出部である。X1
とY1 によって直線状の糸状部5が形成され、A1 がB
1 に向かって水平移動し、逆にB1 からA1 に向かって
水平移動することにより、図6に示すようなジグザグ状
の糸上部5が形成される。
【0048】本発明においては、上記のように吐出部の
水平移動という動作によって糸状部を形成できるので、
フィルム面に網状の壁面を簡単に且つ確実に形成でき
る。また上記のような糸状部が形成されることにより、
補強効果が発揮され、樹脂フィルムの厚さを従来より薄
くでき、具体的には20μm 以下にすることが可能とな
り、好ましくは10μm 以下、より好ましくは5μm 以下
にすることが可能となる。この結果、原料樹脂量を減少
できる。
【0049】本発明においては、糸状部によって画定さ
れる領域の壁面の高さは0.1 〜2mmであることが好まし
い。
【0050】次に、本発明の方法により得られる樹脂フ
ィルムは農業用マルチフィルム、カーテン、ハウスやト
ンネル資材、ベタがけ資材等に利用できるが、好ましく
は農業用マルチフィルムである。以下、農業用マルチフ
ィルムに適用した場合について以下に説明する。
【0051】マルチフィルムをインフレーション法によ
り製膜する過程で、上述のように糸状の樹脂固着物、即
ち糸状部を形成する。
【0052】かかる糸状部によって各種形状の領域を画
定し、画定される壁面の高さを0.1〜2mmの範囲にする
と共に、該壁面によって画定される領域内のフィルム面
に通水孔を形成することにより、マルチフィルム面にい
わゆるダム状の水溜め部が形成される。
【0053】かかる水溜め部を形成することによって、
降雨や灌水によってもたらされたマルチフィルム上の水
は、糸状部によって各種形状に画定された領域である水
溜め部に一旦溜る。かかる水溜め部はフィルム表面に複
数設けられているので、フィルム上で水が偏ることがな
い。次に、水溜め部の水は通水孔を介してマルチフィル
ム面下の畦内に移動する。
【0054】この時の水の移動は、主に表面土壌の親水
力を利用することができる。また畦の土壌表面とフィル
ム裏面が密着している場合には土壌の毛管作用も利用で
きる。この理由としては、土壌が必要とするだけの水分
量つまり土壌の乾燥度に応じて、土壌自らの力によって
水分を吸い取るからである。
【0055】畦には植物が育成されており、植物の成長
に従って、畦の土壌から水分が奪い取られていく。また
マルチフィルムによって畦の表面が覆われているため
に、地面の地熱が放出されるのが防止されるが、季節に
よっては地温が過度に高温になってしまう場合がある。
よって、畦の乾燥を補い、また地温の過度な上昇を積極
的に抑制するために水分の補給が必要である。
【0056】そこで、必要な水分を自ら求める畦の土壌
は、水溜め部に溜った水を通水孔を介して、吸い取って
いくのである。
【0057】このように必要な量の水分を補充すると、
孔隙の大きかった上部の土壌が上から押されるように徐
々に締まり、適当な水分・酸素を保持できるだけの孔隙
が回復し、全体が植物の育成にとって良好な環境を作り
出す。
【0058】また、マルチフィルムの内面の土壌の孔隙
が回復し、毛管作用が生じるようになれば、土中空気が
自由に流通可能となり、畦間から雨水が侵入して空気が
毛管により等方向に移動するので、フィルム下に集中し
フィルムを膨らますこともない。
【0059】通水孔は、マルチフィルムの土留め部分で
ある両側面にも設けるとマルチフィルムの側面も畦と密
着するので、フィルム押えの土も湿潤状態に保つことが
可能となり、マルチフィルムの風による散失防止に役立
つ。
【0060】本発明において、通水孔は直径0.05mm以上
5mm以下の孔又は長さ0.05 mm 以上5mm以下のスリット
であることが好ましく、通水孔の密度は4〜1000個/10
0cm2であることが好ましい。
【0061】本発明の農業用樹脂フィルムに用いられる
樹脂としては、塩化ビニル系樹脂フィルムやポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体のようなポリオレフ
ィン系樹脂フィルム等の不透水性の各種熱可塑性合成樹
脂が用いられる。
【0062】上記農業用樹脂フィルムには、使用目的に
よって着色剤、安定剤、無滴剤等を含有することができ
る。
【0063】以上の説明では、インレフーション法によ
るフィルムの製膜について説明したが、Tダイ法による
製膜にも本発明を適用できる。
【0064】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、フィルム
の製膜過程でフィルム表面に網状の壁面を簡単に且つ確
実に製造できる。
【0065】また本発明によれば、マルチフィルムの表
面にいわゆる水溜め部状の水溜め部を簡単に且つ確実に
形成でき、実用的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す説明図
【図2】吐出部の一例を示す図1のII−II線矢視図
【図3】糸状部の形成手段の一例を示す説明図
【図4】〜
【図6】糸状部の形成手段の他の例を示す説明図
【符号の説明】
1:ダイ 2:樹脂フィルム 3:冷却部 4:吐出管 5:糸状部 6:ロール

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融状態の樹脂をダイより円筒状又は平面
    状に押し出して樹脂フィルムを成形する方法において、
    該フィルム面に前記溶融状態の樹脂を糸状に押し出して
    固着する際に、糸状に押し出す吐出部を該フィルム面の
    近傍に複数設けると共に水平方向に1段に配置するか又
    は高さ位置を互いに異ならせて2段に配置し、該複数の
    吐出部の内隣接する吐出部によって対を形成し、該対を
    なす吐出部の少なくとも1つを水平方向に移動させるこ
    とを特徴とする農業用樹脂フィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】対をなす隣接する吐出部が1段目と2段目
    に位置し、該対をなす隣接する吐出部を共に同方向に水
    平移動させ、次いで逆方向に水平移動させて元の位置に
    戻すことを特徴とする請求項1記載の農業用樹脂フィル
    ムの製造方法。
  3. 【請求項3】対をなす隣接する吐出部が同じ段に位置
    し、該対をなす隣接する2つの吐出部を互いに対向する
    方向に水平移動させて当接させ、次いで当接位置から互
    いに逆方向に水平移動させて元の位置に戻すことを特徴
    とする請求項1記載の農業用樹脂フィルムの製造方法。
  4. 【請求項4】対をなす隣接する吐出部の1つを移動させ
    ず、他の1つを水平移動させることを特徴とする請求項
    1記載の農業用樹脂フィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】前記樹脂フィルムの厚さが20μm 以下であ
    り、前記糸状の樹脂固着物によって画定される領域の壁
    面の高さが0.1 〜2mmであることを特徴とする請求項
    1、2、3又は4記載の農業用樹脂フィルムの製造方
    法。
  6. 【請求項6】前記樹脂フィルムが農業用マルチフィルム
    であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記
    載の農業用樹脂フィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】前記糸状の樹脂固着物によって画定される
    領域の壁面の高さが0.1 〜2mmであり、該壁面によって
    画定される領域内のフィルム面に通水孔が形成され、該
    通水孔が直径0.05mm以上5mm以下の孔又は長さ0.05 mm
    以上5mm以下のスリットであることを特徴とする請求項
    6記載の農業用樹脂フィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】通水孔の密度が4〜1000個/100cm2である
    ことを特徴とする請求項7記載の農業用樹脂フィルムの
    製造方法。
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