JPH11106457A - グラフト共重合体、グラフト重合体の製造方法及び塗料 - Google Patents

グラフト共重合体、グラフト重合体の製造方法及び塗料

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JPH11106457A
JPH11106457A JP26740997A JP26740997A JPH11106457A JP H11106457 A JPH11106457 A JP H11106457A JP 26740997 A JP26740997 A JP 26740997A JP 26740997 A JP26740997 A JP 26740997A JP H11106457 A JPH11106457 A JP H11106457A
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JP
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group
fluorine
graft copolymer
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copolymer
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JP26740997A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Mamiya
勉 間宮
Toru Kuzuhara
亨 葛原
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐汚染性に優れ、塗料に好適なグラフト共重
合体及び耐汚染性に優れる塗料を提供する。 【解決手段】 反応性の炭素−炭素二重結合を有する基
がウレタン結合を介して結合したフッ素含有樹脂(A)
に、化1の(1)で表される有機シラン基含有化合物
(B)をグラフトしてなるグラフト共重合体及びこのグ
ラフト共重合体を含有してなる塗料。 【化1】XSiYn3-n (1) (ただし、Xは共重合可能な二重結合を有する基であ
り、Rは不活性な一価の有機基であり、Yは加水分解可
能な基であり、nは1〜3の整数である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グラフト共重合
体、グラフト共重合体の製造方法及び塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、塗料業界でも省資源、省エネルギ
ーという観点から塗膜のメンテナンスフリー、即ち高耐
候性である塗料が強く要望されている。高耐候性塗料を
得るためには、高耐候性の顔料と共に高耐候性の樹脂が
必要であり、近年、高耐候性の樹脂として、フルオロオ
レフィン、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルキ
ルビニルエーテル及びシクロヘキシルビニルエーテルを
必須成分とする、溶剤可溶型フッ素含有共重合体が用い
られている。この共重合体は、従来の四フッ化エチレン
を主成分とする樹脂と比べ、溶剤に可溶ということで塗
料作業性が良好であるため、常温硬化可能な塗料用樹脂
として使用されている。この樹脂は、従来のアクリル樹
脂に比べて耐候性は良好であるものの、顔料分散性、初
期光沢、耐汚染性等の特性に劣るという問題があった。
【0003】このような問題を解決するために、水酸基
含有フッ素重合体に反応性炭素−炭素二重結合を導入
し、その存在下にエチレン性不飽和単量体を重合させて
グラフト共重合体を製造する方法(特公昭59−469
64号公報参照)や、水酸基含有フッ素重合体にイソシ
アナート基含有不飽和化合物を反応させて不飽和基を導
入し、次いでエチレン性不飽和単量体を重合してグラフ
ト共重合体を製造する方法(特開平6−199937号
公報参照)等が試みられてきた。これらの方法は顔料分
散性や初期光沢の改良には効果があるが、耐汚染性の改
善効果は不十分であるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、耐汚染性に優れ、塗料に好適なグラフト共重合体を
提供するものである。請求項2記載の発明は、請求項1
記載の発明の効果に加え、顔料分散性に優れ、塗料に好
適なグラフト共重合体を提供するものである。請求項3
及び4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明の
効果に加え、塗膜光沢に優れ、塗料に好適なグラフト共
重合体を提供するものである。請求項5記載の発明は、
請求項3又は4に記載の発明の効果に加え、耐水性に優
れ、塗料に好適なグラフト共重合体を提供するものであ
る。請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに
記載の発明の効果に加え、耐薬品性に優れ、塗料に好適
なグラフト共重合体を製造する方法を提供するものであ
る。請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明の効果
に加え、耐汚染性により優れ、塗料に好適なグラフト共
重合体の製造方法を提供するものである。請求項8記載
の発明は、耐汚染性に優れる塗料を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
反応性の炭素−炭素二重結合を有する基がウレタン結合
を介して結合したフッ素含有樹脂(A)に、化2の
(1)で表される有機シラン基含有化合物(B)をグラ
フトしてなるグラフト共重合体である。
【化2】XSiYn3-n (1) (ただし、Xは共重合可能な二重結合を有する基であ
り、Rは不活性な一価の有機基であり、Yは加水分解可
能な基であり、nは1〜3の整数である。)
【0006】炭素−炭素二重結合を有する基がウレタン
結合を介して存在していることにより、透明性及び顔料
分散性に優れるものとなる。
【0007】また、請求項2記載の発明は、反応性の炭
素−炭素二重結合が、フッ素含有樹脂(A)の100g
当たり0.001〜0.055モルである請求項1記載
のグラフト共重合体である。
【0008】フッ素含有樹脂(A)中に含まれる反応性
の炭素−炭素二重結合(以下炭素−炭素二重結合とい
う)の含有量は、グラフト重合反応の反応性と塗料化の
際の顔料分散性のバランスの点から、フッ素含有樹脂
(A)100g当たり0.001〜0.055モルとす
ることが好ましく、0.002〜0.04モルとするこ
とがより好ましく、0.005〜0.025モルとする
ことがさらに好ましい。この含有量が0.001モル未
満であると、グラフト重合が困難となる傾向にあり、
0.055モルを超えると、重合させる際にゲル化が起
こりやすくなる傾向にあり、その結果、塗料化の際の顔
料分散性が低下する傾向にある。
【0009】フッ素含有樹脂(A)は、フッ素含有樹脂
(A)が、水酸基を有するフッ素含有共重合体、1分子
中にイソシアネート基を2個以上有する多価イソシアネ
ート化合物及び水酸基を有するエチレン性不飽和単量体
を反応させて得ることができる。すなわち、請求項3記
載の発明は、フッ素含有樹脂(A)が、水酸基を有する
フッ素含有共重合体、1分子中にイソシアネート基を2
個以上有する多価イソシアネート化合物及び水酸基を有
するエチレン性不飽和単量体の反応生成物である請求項
1又は2に記載のグラフト共重合体である。
【0010】また、フッ素含有樹脂(A)は、水酸基を
有するフッ素含有共重合体及びイソシアネート基を有す
るエチレン性不飽和単量体を反応させることによっても
得ることができる。すなわち、請求項4記載の発明は、
フッ素含有樹脂(A)が、水酸基を有するフッ素含有共
重合体及びイソシアネート基を有するエチレン性不飽和
単量体の反応生成物である請求項1又は2に記載のグラ
フト共重合体である。
【0011】水酸基を有するフッ素含有共重合体の水酸
基価は、0.57〜250とすることが好ましく、1〜
180とすることがより好ましく、3〜120とするこ
とがさらに好ましい。水酸基価が0.57未満である
と、二重結合の導入が不充分となる傾向にあり、一方、
水酸基価が250を超えると、得られたフッ素含有樹脂
(A)の有機溶剤への溶解性が低下する傾向にあり、そ
れゆえ、得られたグラフト共重合体を溶剤に溶解したと
きに濁りが発生し、これにより、得られる塗料の耐水性
が低下しやすくなる傾向にある。また、前記水酸基を有
するフッ素含有共重合体のフッ素含有率は、顔料分散性
等の点から、1〜60重量%であることが好ましく、5
〜40重量%であることがより好ましく、10〜30重
量%であることがさらに好ましい。フッ素含有率が1重
量%未満であると、得られる塗料の耐候性が劣る傾向に
あり、60重量%を超えると、得られるフッ素含有樹脂
(A)の溶剤溶解性が低下する傾向にある。
【0012】すなわち、請求項5記載の発明は、水酸基
を有するフッ素含有共重合体の水酸基価が0.57〜2
50でありフッ素含有率が1〜60重量%である請求項
3又は4に記載のグラフト共重合体である。
【0013】得られるグラフト共重合体の透明性、塗料
の顔料分散性及び塗膜の耐水性のバランスの点から、化
2の(1)で表される有機シラン基含有化合物(B)と
他のエチレン性不飽和単量体(b2)とを併用するのが
好ましい。すなわち、請求項6記載の発明は、フッ素含
有樹脂(A)と有機シラン基含有化合物(B)を含む単
量体混合物とを、フッ素含有樹脂(A)と有機シラン基
含有化合物(B)を含む単量体混合物との総量に対し
て、フッ素含有樹脂(A)10〜90重量%、有機シラ
ン基含有化合物(B)を含む単量体混合物90〜10重
量%の割合で反応させることを特徴とするグラフト共重
合体の製造方法である。
【0014】このとき、前記有機シラン基含有化合物
(B)の配合割合は、得られる塗料の耐汚染性の改善効
果と耐水性のバランスの点から、フッ素含有樹脂(A)
と有機シラン基含有化合物(B)を含む単量体混合物と
の総量に対し、0.01〜20重量%とすることが好ま
しい。また、有機シラン基含有化合物(B)と併用され
るエチレン性不飽和単量体(b2)の配合割合は、得ら
れる塗料の耐汚染性の改善効果の点から、フッ素含有樹
脂(A)と有機シラン基含有化合物(B)を含む単量体
混合物との総量に対し、0〜89.99重量%とするこ
とが好ましい。
【0015】すなわち、請求項7記載の発明は、単量体
混合物が、フッ素含有樹脂(A)と有機シラン基含有化
合物(B)を含む単量体混合物との総量に対して有機シ
ラン基含有化合物(B)0.01〜20重量%、他のエ
チレン性不飽和単量体0〜89.99重量%からなる請
求項6に記載のグラフト共重合体の製造方法である。
【0016】有機シラン基含有化合物(B)の配合割合
が0.01重量%未満であると、得られる塗料の耐汚染
性の改善効果が不十分となる傾向にあり、20重量%を
超えると、得られる塗料の耐水性が低下する傾向にあ
る。このことから、有機シラン基含有化合物(B)のこ
の配合割合は、0.1〜10重量%とすることがより好
ましく、1〜7重量%とすることがさらに好ましい。有
機シラン基含有化合物(B)と併用されるエチレン性不
飽和単量体(b2)の配合割合が89.98重量%を超
えると、得られる塗料の耐汚染性の改善効果が不十分と
なる傾向にある。この点から有機シラン基含有化合物
(B)と併用されるエチレン性不飽和単量体(b2)の
配合割合は、10〜70重量%とすることがより好まし
く、30〜60重量%とすることがさらに好ましい。
【0017】本発明のグラフト共重合体は、塗料の成分
として好適に用いられる。すなわち、請求項8記載の発
明は、請求項1〜5のいずれかに記載のグラフト共重合
体を含有してなる塗料である。
【0018】
【発明の実施の形態】フッ素含有樹脂(A)(以下
(A)成分という)としては、例えば、水酸基を有する
フッ素含有共重合体、1分子中にイソシアネート基を2
個以上有する多価イソシアネート化合物及び水酸基を有
するエチレン性不飽和単量体の反応生成物、水酸基を有
するフッ素含有共重合体及びイソシアネート基を有する
エチレン性不飽和単量体の反応生成物等が挙げられる。
【0019】水酸基を有するフッ素含有共重合体として
は、例えば、アルキルビニルエーテルとシクロアルキル
ビニルエーテルの少なくともいずれか一方の化合物、フ
ルオロオレフィン及びヒドロキシアルキルビニルエーテ
ルを含む単量体混合物から得られる共重合体等が挙げら
れる。アルキルビニルエーテルとしては、例えば、エチ
ルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル等が挙げら
れ、シクロアルキルビニルエーテルとしては、例えば、
シクロヘキシルビニルエーテル等が挙げられる。フルオ
ロオレフィンとしては、例えば、フルオロエチレン等が
挙げられ、フルオロエチレンとしては、例えば、モノフ
ルオロエチレン、ジフルオロエチレン、クロロトリフル
オロエチレン、テトラフルオロエチレン、1,1−ビス
(トリフルオロメチル)エチレン等が挙げられる。
【0020】また、ヒドロキシアルキルビニルエーテル
としては、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテ
ル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒド
ロキシ−iso−プロピルビニルエーテル、4−ヒドロ
キシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−iso−
ブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニル
エーテル、2−ヒドロキシ−iso−ペンチルビニルエ
ーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、これ
らのアルキル基又はビニル基の水素がフッ素で置換され
た化合物等が挙げられる。前記ヒドロキシアルキルビニ
ルエーテルの中で、アルキル基又はビニル基の水素がフ
ッ素で置換された化合物としては、例えば、化3で示さ
れる化合物などが挙げられる。
【化3】CF2=CF−O−CH2OH、CF2=CF−
O−CF2−CH2OH、CF2=CF−O−(CF22
−(CH22OH
【0021】前記水酸基を有するフッ素含有共重合体
は、共重合成分として、さらに他の単量体成分を使用し
てもよい。このような他の単量体成分としては、例え
ば、アルケン、カルボキシル基を有するエチレン性不飽
和単量体、その他のビニル系単量体等が挙げられる。ア
ルケンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、イソ
ブチレン等が挙げられ、カルボキシル基を有するエチレ
ン性不飽和単量体としては、例えば、不飽和酸、カルボ
キシアルキルビニルエーテル、カルボキシアルキルオキ
シアルキルビニルエ−テル、それらのフッ素置換化合物
等が挙げられ、その他のビニル径単量体としては、例え
ば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、n−酢
酸ビニル、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル
等が挙げられる。不飽和酸としては、例えば、マレイン
酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げら
れ、カルボキシアルキルビニルエーテルとしては、例え
ば、カルボキシエチルビニルエーテル、カルボキシプロ
ピルビニルエーテル等が挙げられる。
【0022】フルオロオレフィンの配合量は、前記水酸
基を有するフッ素含有共重合体の合成に使用する全単量
体成分に体して20〜80モル%とすることが好まし
く、30〜70モル%とすることがより好ましく、40
〜60モル%とすることがさらに好ましい。この配合量
が20モル%未満であると、得られる塗料の耐候性が不
充分となる傾向にあり、一方、80モル%を超えると、
前記水酸基を有するフッ素含有共重合体の製造が困難に
なる傾向にある。また、ヒドロキシアルキルビニルエー
テルの配合量は、前記全単量体成分に対して0.5〜1
5モル%とすることが好ましく、1〜10モル%とする
ことがより好ましく、5〜8モル%とすることがさらに
好ましい。この配合量が0.5モル%未満であると、得
られる水酸基を有するフッ素含有共重合体の水酸基価が
低くなり過ぎてしまい、その結果、二重結合の導入が不
充分となる傾向にある。一方、この配合量が15モル%
を超えると、得られる水酸基を有するフッ素含有共重合
体の水酸基価が高くなり過ぎてしまい、その結果、得ら
れる塗料の耐水性が低下しやすくなる傾向にある。
【0023】シクロアルキルビニルエーテル及びアルキ
ルビニルエーテルの配合量は、前記水酸基を有するフッ
素含有共重合体の合成に使用する全単量体成分に対し
て、総量で5〜60モル%とすることが好ましく、6〜
50モル%とすることがより好ましく、10〜45モル
%とすることがさらに好ましい。この配合量が5モル%
未満であると、得られる共重合体が有機溶剤に溶解しに
くくなる傾向があり、60モル%を超えると、フルオロ
オレフィン又はヒドロキシアルキルビニルエーテルの使
用量が相対的に低下し、その結果、耐候性等が不十分と
なる傾向になる。また、得られる水酸基を有するフッ素
含有共重合体の有機溶剤への溶解性の点から、シクロア
ルキルビニルエーテル及びアルキルビニルエーテルの配
合量は、全単量体成分に対して、それぞれ、5〜45モ
ル%とすることが好ましく、6〜40モル%とすること
がより好ましく、10〜35モル%とすることがさらに
好ましい。
【0024】共重合成分として前記他の単量体成分を使
用する場合、得られる塗料の初期光沢の点から、その配
合量は前記全単量体成分に対して、30モル%以下とす
ることが好ましい。特に、顔料分散性の点から、前記他
の単量体成分の中でもカルボキシル基を有するエチレン
性不飽和単量体を得られる共重合体の酸価が0〜20、
好ましくは、1.0〜10となるように配合することが
好ましい。得られる共重合体の酸価が20を超えると、
得られる水酸基を有するフッ素含有共重合体の有機溶剤
への溶解性が低下する傾向にある。
【0025】前記1分子中にイソシアネート基を2個以
上有する多価イソシアネート化合物としては、例えば、
ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、リジンジイソシアネート、ジフェニルメ
タンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサ
メチレンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイ
ソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネー
ト、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシ
アネート)、これらのジイソシアネートのビウレット
体、イソシアヌレート環を含むイソホロンジイソシアネ
ートの三量体等が挙げられる。これらの多価イソシアネ
ート化合物の中では、反応性の異なるイソシアネート基
を有するジイソシアネート化合物が好ましく、このよう
なジイソシアネート化合物としては、例えば、2,2,
4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、トリ
レンジイソシアネート等が挙げられる。前記1分子中に
イソシアネート基を2個以上有する多価イソシアネート
化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用さ
れる。
【0026】前記水酸基を有するエチレン性不飽和単量
体としては、例えば、アクリル酸ヒドロキシアルキルエ
ステル、メタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、N
−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリ
ルアミド等が挙げられる。アクリル酸ヒドロキシアルキ
ルエステルとしては、例えば、アクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリ
ル酸2−ヒドロキシブチル等が挙げられ、メタクリル酸
ヒドロキシアルキルエステルとしては、例えば、メタク
リル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロ
キシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシブチル等が
挙げられる。前記水酸基を有するエチレン性不飽和単量
体は、単独で又は2種類以上を組み合せて使用される。
【0027】前記水酸基を有するフッ素含有共重合体、
1分子中にイソシアネート基を2個以上有する多価イソ
シアネート化合物及び水酸基を有するエチレン性不飽和
単量体を反応させて前記(A)成分を得る場合、顔料分
散性の点から、まず、前記多価イソシアネート化合物及
び水酸基を有するエチレン性不飽和単量体を反応させ、
ウレタン結合を有するイソシアネート基含有重合性付化
物を作製し、その後、前記水酸基を有するフッ素含有共
重合体を反応させることが好ましい。前記多価イソシア
ネート化合物と水酸基を有するエチレン性不飽和単量体
の配合割合は、共重合体のグラフト化とゲル化のバラン
スの点から、前記多価イソシアネート化合物中のイソシ
アネート基と水酸基を有するエチレン性不飽和単量体中
の水酸基の当量比が前者/後者で1.0/0.5〜1.
0/0.7となる割合が好ましく、1.0/0.5〜
1.0/0.6となる割合がより好ましい。後者の割合
が0.5未満であると、共重合体のグラフト化が起こり
にくくなる傾向にあり、0.7を超えると、得られたグ
ラフト共重合体がゲル化する傾向にある。
【0028】上記反応は、例えば、有機溶媒に前記多価
イソシアネート化合物と水酸基を有するエチレン性不飽
和単量体を添加し、0〜150℃、好ましくは40〜1
00℃の温度条件で加熱することによって行うことがで
きる。有機溶媒としては、例えば、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、セロソルブアセテート等が挙げられる。これらの有
機溶媒の配合割合は特に制限されるものではなく、有機
溶媒を使用しなくてもよいが、前記多価イソシアネート
化合物と水酸基を有するエチレン性不飽和単量体の総量
100重量部に対し、1000重量部以下であることが
好ましい。
【0029】また、上記反応の際に、反応系にウレタン
反応触媒や重合禁止剤を添加してもよい。ウレタン反応
触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、オク
チル酸錫、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン等が挙げられ、重合禁止剤としては、例えば、ビス
(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−エチル
フェニル)メタン、ハイドロキノン等が挙げられる。前
記ウレタン反応触媒の配合割合は特に制限されるもので
はないが、前記多価イソシアネート化合物と水酸基を有
するエチレン性不飽和単量体の総量100重量部に対
し、0.0001〜0.1重量部であることが好まし
い。また、前記重合禁止剤の配合割合も特に制限される
ものではないが、前記多価イソシアネート化合物と水酸
基を有するエチレン性不飽和単量体の総量100重量部
に対し0.0001〜0.1重量部であることが好まし
い。なお、前記多価イソシアネート化合物と水酸基を有
するエチレン性不飽和単量体の反応後に、未反応の、水
酸基を有するエチレン性不飽和単量体が残存してもよ
い。
【0030】得られたウレタン結合を有するイソシアネ
ート基含有重合性付加物と前記水酸基を有するフッ素含
有共重合体は、得られる(A)成分における炭素−炭素
二重結合の含有量が(A)成分100g当たり0.00
1〜0.055モルとなる割合で配合することが好まし
く、0.002〜0.04モルとなる割合で配合するこ
とがより好ましく、0.005〜0.025モルとなる
割合で配合することがさらに好ましい。ウレタン結合を
有するイソシアネート基含有重合性付加物の配合割合が
少なすぎると、得られる(A)成分における炭素−炭素
二重結合の含有量が少なくなりすぎてしまい、単量体配
合物を重合させる際にグラフト重合が困難となる傾向に
ある。一方、この配合割合が多すぎると、前記炭素−炭
素二重結合の含有量が多くなりすぎてしまい、重合させ
る際にゲル化が起こりやすくなる傾向にあり、その結
果、塗料化の際の顔料分散性が低下する傾向にある。
【0031】前記重合性付加物と前記水酸基を有するフ
ッ素含有共重合体の反応は、例えば、前記重合性付加物
の溶液に前記水酸基を有するフッ素含有共重合体を添加
し、窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気下又はその気流下
で、20〜150℃、好ましくは40〜100℃の温度
条件で加熱することによって行うことができる。なお、
上記反応の際にも、前記ウレタン反応触媒や重合禁止剤
を添加してもよい。前記ウレタン反応触媒の配合割合は
特に制限されるものではないが、重合性付加物と水酸基
を有するフッ素含有共重合体の総量100重量部に対
し、0.0001〜0.1重量部であることが好まし
い。また、前記重合禁止剤の配合割合も特に制限される
ものではないが、重合性付加物と水酸基を有するフッ素
含有共重合体の総量100重量部に対し、0.0001
〜0.1重量部であることが好ましい。
【0032】水酸基を有するフッ素含有共重合体とイソ
シアネート基を有するエチレン性不飽和単量体を反応さ
せて(A)成分を作製するときに用いられる、イソシア
ネート基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例
えば、イソシアネートアルキルアクリレート、イソシア
ネートアルキルメタクリレート等が挙げられ、イソシア
ネートアルキルアクリレートとしては、例えば、イソシ
アネートメチルアクリレート、イソシアネートエチルア
クリレート、イソシアネート−n−プロピルアクリレー
ト、イソシアネート−iso−プロピルアクリレート、
イソシアネート−n−ブチルアクリレート、イソシアネ
ート−iso−ブチルアクリレート、イソシアネート−
tert−ブチルアクリレート等が挙げられ、イソシア
ネートアルキルメタクリレートとしては、例えば、イソ
シアネートメチルメタクリレート、イソシアネートエチ
ルメタクリレート、イソシアネート−n−プロピルメタ
クリレート、イソシアネート−iso−プロピルメタク
リレート、イソシアネート−n−ブチルメタクリレー
ト、イソシアネート−iso−ブチルメタクリレート、
イソシアネート−tert−ブチルメタクリレート等が
挙げられる。前記イソシアネート基を有するエチレン性
不飽和単量体は、単独で又は2種類以上を組み合わせて
使用される。
【0033】前記水酸基を有するフッ素含有共重合体と
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体は、
得られる(A)成分における炭素−炭素二重結合の含有
量が(A)成分100g当たり0.001〜0.055
モルとなる割合で配合することが好ましく、0.002
〜0.04モルとなる割合で配合することがより好まし
く、0.005〜0.025モルとなる割合で配合する
ことがさらに好ましい。水酸基を有するフッ素含有共重
合体の配合割合が少なすぎると、得られる(A)成分に
おける炭素−炭素二重結合の含有量が多くなりすぎてし
まい、重合させる際にゲル化が起こりやすくなる傾向に
あり、その結果、塗料化の際の顔料分散性が低下する傾
向にある。一方、この配合割合が多すぎると、前記炭素
−炭素二重結合の含有量が少なくなりすぎてしまい、単
量体配合物を重合させる際にグラフト重合が困難となる
傾向にある。
【0034】前記水酸基を有するフッ素含有共重合体と
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体の反
応は、例えば、有機溶媒に前記水酸基を有するフッ素含
有共重合体とイソシアネート基を有するエチレン性不飽
和単量体を添加し、(窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気
下又はその気流下で、20〜150℃、好ましくは40
〜100℃の温度条件で加熱することによって行うこと
ができる。有機溶媒としては、例えば、前記したような
ものが挙げられ、その配合割合は特に制限されるもので
はないが、前記水酸基を有するフッ素含有共重合体とイ
ソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体の総量
100重量部に対して、25〜300重量部であること
が好ましい。
【0035】また、上記反応の際に、前記ウレタン反応
触媒や重合禁止剤を添加してもよい。前記ウレタン反応
触媒の配合割合は特に制限されるものではないが、水酸
基を有するフッ素含有共重合体とイソシアネート基を有
するエチレン性不飽和単量体の総量100重量部に対
し、0.0001〜0.1重量部であることが好まし
い。また、前記重合禁止剤の配合割合も特に制限される
ものではないが、水酸基を有するフッ素含有共重合体と
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体の総
量100重量部に対し、0.0001〜0.1重量部で
あることが好ましい。
【0036】(A)成分の重量平均分子量は、耐候性、
耐薬品性及び単量体配合物を重合させる際のゲル化を防
止する点から、1,000〜200,000であること
が好ましく、10,000〜100,000であること
がより好ましく、20,000〜80,000であるこ
とがさらに好ましい。この分子量が1,000未満であ
ると、耐候性及び耐薬品性が低下する傾向にあり、20
0,000を超えると、単量体配合物を重合させる際に
ゲル化しやすくなる傾向がある。なお、本発明における
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー法によって測定し、標準ポリスチレン検量線を用
いて求めた値である。
【0037】前記化2の(1)式におけるXとしては、
例えばビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル
基、シクロヘキセニル基、シクロペンタジエニル基、シ
クロヘキサジエニル基等のシクロアルケニル基、γ−メ
タクリロキシプロピル基等の不飽和アシロキシアルキル
基、γ−メタクリロキシエチルプロピルエーテル基等の
不飽和アシロキシアルコキシ基、化4で表される基が挙
げられる。
【化4】CH2=C(CH3)COO(CH22−OCH
2CH(OH)CH2O(CH23− これらのうち最も好ましいのはγ−メタクリロキシプロ
ピル基等の不飽和アシロキシアルキル基またはγ−メタ
クリロキシエチルプロピルエーテル基等の不飽和アシロ
キシアルコキシ基である。かかる有機シラン基含有化合
物(B)として特に好ましい化合物は、一般式が化5の
(2)で表される化合物であり、好ましいものはγ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシランである。
【化5】X’Si(OY’)3 (2) (但し、X’はアルケニル基又は不飽和アシルアルキル
基、Y’はアルキル基又はアリール基である) これら上記有機シラン基含有化合物は、単独で又は2種
類以上組み合わせて使用される。
【0038】有機シラン基含有化合物(B)と併用され
る他のエチレン性不飽和単量体(b2)成分(以下単に
(b2)成分という)としては、例えば、アクリル酸、
アクリル酸誘導体、メタクリル暗、メタクリル酸誘導
体、スチレン、スチレン誘導体、重合性二重結合を有す
る他の化合物等が挙げられる。アクリル酸誘導体として
は、例えば、アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸
ヒドロキシアルキルエステル、多価アルコールのモノア
クリル酸エステル、アクリルアミド及びその誘導体、オ
キシラン基を有するアクリル酸誘導体、アクリロニトリ
ル等が挙げられる。
【0039】アクリル酸アルキルエステルとしては、例
えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブ
チル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸ヘキシル、ア
クリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、ア
クリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸
アセチル、アクリル酸ドデシル等が挙げられ、アクリル
酸ヒドロキシアルキルエステルとしては、例えば、アク
リル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキ
シプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル等が挙げ
られる。多価アルコールとしては、例えば、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン等が挙げられ、アクリルア
ミドの誘導体としては、例えば、N−メチロールアクリ
ルアミド及びそのアルキルエーテル化合物等が挙げら
れ、オキシラン基を有するアクリル酸誘導体としては、
例えば、グリシジルアクリレート等が挙げられる。
【0040】メタクリル酸誘導体としては、例えば、メ
タクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸ヒドロキシ
アルキルエステル、多価アルコールのモノメエタクリル
酸エステル、メタクリルアミド及びその誘導体、オキシ
ラン基を有するメタクリル酸誘導体、メタクリロニトリ
ル等が挙げられる。
【0041】メタクリル酸アルキルエステルとしては、
例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタク
リル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリ
ル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル
酸ステアリル、メタクリル酸アセチル、メタクリル酸ド
デシル等が挙げられ、メタクリル酸ヒドロキシアルキル
エステルとしては、例えば、メタクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタ
クリル酸2−ヒドロキシブチル等が挙げられる。多価ア
ルコールとしては、前記した化合物等が挙げられ、メタ
クリルアミドの誘導体としては、例えば、N−メチロー
ルメタクリルアミド及びそのアルキルエーテル化合物等
が挙げられ、オキシラン基を有するメタクリル酸誘導体
としては、例えば、グリシジルメタクリレート等が挙げ
られる。
【0042】スチレン誘導体としては、例えば、ビニル
トルエン、α−メチルスチレン、クロロスチレン等が挙
げられる。重合性二重結合を有する他の化合物として
は、例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル、マレイン酸モノ
アルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等が
挙げられる。前記(b2)成分は、単独で又は2種類以
上を組み合わせて使用される。
【0043】本発明のグラフト共重合体は、前記(A)
成分に、(B)成分及び(b2)成分を重合させて得る
ことができる。(A)成分と(B)成分及び(b2)成
分の割合は、得られる塗料の耐候性、耐薬品性、初期光
沢、顔料分散性、乾燥性及び他の樹脂との相溶性のバラ
ンスの点から、(A)成分/(B)成分及び(b2)成
分の重量比が10/90〜90/10とすることが好ま
しく、30/70〜80/20とすることがより好まし
く、40/60〜70/30とすることがさらに好まし
い。(A)成分の配合割合が10/90未満であると、
得られる塗料の耐候性、耐薬品性等が低下する傾向にあ
り、90/10を超えると、塗料の初期光沢、顔料分散
性、乾燥性、他の樹脂との相溶性等が低下する傾向にあ
る。
【0044】なお、(b2)成分の中でも、反応性官能
基を有するエチレン性不飽和単量体、例えば、アクリル
酸、アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、多価アル
コールのモノアクリル酸エステル、アクリルアミド及び
その誘導体、オキシラン基を有するアクリル酸誘導体、
メタクリル酸、メタクリル酸ヒドロキシアルキルエステ
ル、多価アルコールのモノメタクリル酸エステル、メタ
クリルアミド及びその誘導体、オキシラン基を有するメ
タクリル酸誘導体、マレイン酸モノアルキルエステル等
の配合割合は、(A)成分と(B)成分及び(b2)成
分の総量に対し、総量で40重量%以下とすることが好
ましく、30重量%以下とすることがより好ましい。こ
の配合割合が40重量%を超えると、得られる塗膜の耐
水性が低下したり、また、グラフト共重合体合成に使用
する有機溶剤が限定される傾向にある。
【0045】また、前記反応性官能基をを有するエチレ
ン性不飽和単量体を2種類以上組み合わせて使用する場
合の個々の単量体の配合割合は、(A)成分と(B)成
分及び(b2)成分の総量に対し、0.01〜10重量
%とすることがより好ましく、1〜5重量%とすること
がさらに好ましい。この配合割合が10重量%を超える
と、得られる塗膜の耐水性が低下したり、また、グラフ
ト共重合体合成に使用する有機溶剤が限定される傾向に
ある。
【0046】前記(A)成分と(B)成分及び(b2)
成分を重合させる方法としては、例えば、通常のラジカ
ル重合法を利用することができ、特にその方法が制限さ
れるものではない。ラジカル重合法を利用して前記
(A)成分と(B)成分及び(b2)成分を重合させる
方法としては、例えば、前記(A)成分、(B)成分及
び(b2)成分並びに重合触媒を有機溶媒中で混合し、
50〜200℃、1〜10時間加熱する方法を利用する
ことができる。前記ラジカル重合法において用いられる
有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メチ
ルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸セ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、1−ブタノール、2−ブ
タノール、1−プロパノール、2−プロパノール等が挙
げられる。
【0047】重合触媒としては、例えば、有機過酸化
物、アゾ系化合物等が挙げられる。有機過酸化物として
は、例えば、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパー
オキシド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノール
パーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジ−t
−ブチルパーオキシド、1,1−ジ−t−ブチルパーオ
キシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブ
チルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチ
ルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシ
−トリメチルアジペート、クメンヒドロパーオキシド、
t−ブチルヒドロパーオキシド等が挙げられ、アゾ系化
合物としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、
ジメチルアゾジイソブチレート等が挙げられる。これら
の重合触媒は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使
用され、その種類は、目的とする分子量、分子量分布及
び使用する単量体の種類等を考慮して適宜選択される。
【0048】これらの重合触媒の割合は、(B)成分及
び(b2)成分の総量に対して0.1〜10重量%とす
ることが好ましく、0.15〜5重量%とすることがよ
り好ましく、0.2〜3重量%とすることがさらに好ま
しい。この配合割合が0.1重量%未満であると、重合
反応後に残存する単量体が多くなる傾向にあり、10重
量%を超えると、重合反応の制御が困難になり、そのた
め、得られるグラフト共重合の重量平均分子量の制御が
困難になる傾向にある。
【0049】本発明のグラフト共重合体の重量平均分子
量は、耐候性、耐薬品性及び単量体配合物を重合させる
際のゲル化を防止する点から、2,000〜400,0
00であることが好ましく、10,000〜300,0
00であることがより好ましく、20,000〜20
0,000であることがさらに好ましい。この分子量が
2,000未満であると、耐候性及び耐薬品性が低下す
る傾向にあり、400,000を超えると、単量体配合
物を重合させる際にゲル化しやすくなる傾向がある。こ
のようにして得られた本発明のグラフト共重合体は、塗
料の成分として利用することができる。
【0050】本発明の塗料は、前記グラフト共重合体を
含有してなるものであり、特に、耐薬品性に優れる点か
ら、前記グラフト共重合体と硬化剤を組み合わせてなる
ものが好ましい。塗料の形態としては、例えば、ラッカ
ー塗料、硬化系塗料等が挙げられる。ラッカー塗料は、
例えば、本発明のグラフト共重合体を有機溶媒に溶解さ
せて得ることができ、また、硬化系塗料は、本発明のグ
ラフト共重合体と硬化剤を有機溶媒に溶解させて得るこ
とができる。有機溶媒としては、例えば前記したものが
挙げられる。硬化剤としては、例えば、アクリル樹脂塗
料の硬化剤として知られている硬化剤を利用することが
でき、このような硬化剤としては、例えば、アミノ樹
脂、イソシアネートプレポリマー等が挙げられ、アミノ
樹脂としては、例えばアニリンアルデヒド樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
【0051】本発明のグラフト共重合体の水酸基価は、
硬化塗膜の性能を左右する因子の1つであり、前記
(A)成分の水酸基価、その使用量及び前記(b2)成
分の中で水酸基を有する重合性単量体の使用量により調
整することができる。このグラフト共重合体の水酸基価
は特に制限されるものではないが、耐水性と耐候性の点
から、10〜100とすることが好ましい。また、本発
明の塗料の樹脂固形分は、特に限定されるものではな
く、用途により適宜選択されるが、20〜50重量%と
することが好ましい。
【0052】本発明の塗料は、必要に応じて、無機顔
料、有機顔料等を含有するものであってもよい。無機顔
料としては、例えば、チタン白、カドミウムイエロー、
カーボンブラック等が挙げられ、有機顔料としては、例
えば、フタロシアニン系有機顔料、アゾ系有機顔料等が
挙げられる。これらの顔料の配合割合は特に制限される
ものではないが、塗料の樹脂固形分に対して、顔料の総
量が3〜60重量%となることが好ましい。また、本発
明の塗料は、必要に応じて、各種添加剤、例えば、酸化
防止剤、顔料分散剤、紫外線吸収剤等を含有するもので
あってもよい。これらの添加剤の配合割合は特に制限さ
れるものではないが、塗料の樹脂固形分に対して、添加
剤の総量が0.01〜5重量%となることが好ましい。
塗料を製造するにあたっては、これらの顔料や添加剤
を、グラフト共重合体と予め良く混練しておくことが好
ましい。塗料に使用される有機溶媒としては、前記反応
溶媒として使用しうるものが使用できる。
【0053】本発明の塗料は、通常の塗装方法に従い、
各種基材や物品の表面等の塗装に供することができる。
塗装に際しては、例えば、エアスプレー機、エアレスス
プレー機、静電塗装機、浸漬、ロール塗装機、ハケ等を
用いることができる。基材としては、例えば、木材、金
属、スレート、瓦等が挙げられる。本発明の塗料を硬化
系塗料として使用する場合、塗膜を硬化させることが必
要であり、そのため、塗布後、常温〜300℃で1分〜
10日間程度放置することが好ましい。本発明の塗料
は、耐汚染性に優れ、しかも、耐候性、顔料分散性及び
初期光沢に優れるものであり、特に、耐汚染性や耐候性
が必要とされる物品、例えば、各種建築物、自動車等の
外装用に好適である。
【0054】
【実施例】次ぎに、実施例により本発明を詳細に説明す
る。なお、「部」は、「重量部」を示す。
【0055】製造例1 ウレタン結合を有するイソシア
ネート基含有重合性付加物溶液(P−1)の製造 温度計、撹拌機、窒素ガス吹き込み管及び還流冷却器を
備えたフラスコに2,2,4−トリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネート 210部、メチルエチルケトン
110.6部、ジブチル錫ジラウレート 0.166部
及び重合禁止剤としてビス(2−ヒドロキシ−3−te
rt−ブチル−5−エチルフェニル)メタン 0.33
2部を仕込み、60℃に昇温し、次いで、アクリル酸2
−ヒドロキシエチル 121.8部を3時間かけて均一
に滴下し、同温度で2時間保温して反応させ、ウレタン
結合を有するイソシアネート基含有重合性付加物溶液
(P−1)を得た。この溶液の加熱残分は70重量%で
あり、この重合性付加物のイソシアネート基含有量は9
重量%であった。
【0056】製造例2 ウレタン結合を介して炭素−炭
素二重結合を有するフッ素含有樹脂溶液(R−1)の製
造 水酸基を有するフッ素含有共重合体として、ルミフロン
LF−400(旭硝子株式会社の商品名であり、水酸基
価:47、酸価:5、フッ素含有率:約27重量%、重
量平均分子量:約80,000である)を使用した。こ
の共重合体は、クロロトリフルオロエチレン及び4−ヒ
ドロキシブチルビニルエーテルを含む単量体から得ら
れ、全単量体におけるクロロトリフルオロエチレンの割
合は約50モル%である。温度計、撹拌機及び還流冷却
器を備えたフラスコに、前記共重合体のキシレン溶液
(加熱残分50重量%、比重1.4(g/cm3)、常
温における粘度が約800mPa・s)100部、前記
重合性付加物溶液(P−1)0.67部及びキシレン
0.33部を仕込み、80℃、1時間加熱して反応さ
せ、ウレタン結合を介して炭素−炭素二重結合を有する
フッ素含有樹脂溶液(R−1)を得た。この溶液の樹脂
100g当たりの炭素−炭素二重結合の量は0.003
モルであり水酸基価は23、重量平均分子量は81,0
00であった。また、この樹脂溶液の加熱残分は50重
量%であった。
【0057】製造例3 ウレタン結合を介して炭素−炭
素二重結合を有するフッ素含有樹脂溶液(R−2)の製
造 水酸基を有するフッ素含有共重合体とし、ルミフロンL
F−200(旭硝子株式会社の商品名であり、水酸基
価:53、酸価:0、フッ素含有率:約28重量%、重
量平均分子量:約40,000である)を使用した以外
は、製造例2と同様にした。前記ルミフロンLF−20
0は、クロロトリフルオロエチレン及び4−ヒドロキシ
ブチルビニルエーテルを含む単量体から得られ、全単量
体におけるクロロトリフルオロエチレンの割合は約50
モル%である。この共重合体のキシレン溶液(加熱残分
60%、比重1.13(g/cm3)、常温における粘
度が約2500mPa・s)83部、前記重合性付加物
溶液(P−1)0.67部及びキシレン0.16部を仕
込み、製造例2と同様にして、ウレタン結合を介して炭
素−炭素二重結合を有するフッ素含有樹脂溶液(R−
2)を得た。この溶液の樹脂100g当たりの炭素−炭
素二重結合の量は0.003モルであり、水酸基価は2
6、重量平均分子量は41,000であった。また、こ
の樹脂溶液の加熱残分は50重量%であった。
【0058】実施例1〜6及び比較例1〜7 温度計、撹拌器、窒素ガス吹き込み管及び還流冷却器を
備えたフラスコに、表1及び表2に示される配合割合で
各成分を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら100℃、
6時間加熱し、続いて、過酸化ベンゾイル0.5部を添
加し、110℃、2時間加熱した。反応物にキシレンを
添加し、加熱残分を調整し、共重合体溶液(EP−1)
〜(EP−6)並びに(CP−1)〜(CP−4)を得
た。これらの共重合体溶液の加熱残分、酸価、水酸基価
及び重量平均分子量をあわせて表1及び表2に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】共重合体溶液(EP−1)〜(EP−6)
並びに(CP−1)〜(CP−4)の水酸基と硬化剤で
あるイソシネナートプレポリマー(日本ポリウレタン株
式会社製のコロネートEH(商品名)を使用した)のイ
ソシネナート基が等モルとなるように、これらの共重合
体溶液と硬化剤を配合し、バーコータ#60を用い、鋼
板(日本テストパネル株式会社製、ボンデライト#14
4処理鋼板(商品名)を使用した)上に膜厚が30μm
になるように塗布し、室温で1週間放置して乾燥させ、
試験板を作製した。なお、比較例5及び6は、前記共重
合体溶液(EP−1)〜(EP−6)及び(CP−1)
〜(CP−4)の代わりに、前記フッ素含有樹脂溶液
(R−1)及び(R−2)を使用して同様に試験板を作
製したものである。また、比較例7は、共重合体溶液
(EP−2)に硬化剤を配合せずに鋼板上に塗布し、試
験板を作製したものである。
【0062】評価 共重合体溶液(EP−1)〜(EP−6)及び(CP−
1)〜(CP−4)、フッ素含有樹脂溶液(R−1)及
び(R−2)並びに作製された試験板について、下記方
法に従い、樹脂外観、初期光沢、促進耐候性、顔料分散
性、耐薬品性(耐酸性)及び耐汚染性を評価し、評価結
果を表3及び表4に示した。
【0063】樹脂外観 (1)溶液状態 300mlのガラスビーカーに上記共重合体溶液又はフ
ッ素含有樹脂溶液を200ml入れ、23℃におけるビ
ーカー内の溶液の状態(透明性)を目視で観察し、下記
基準で評価した。 ○:透明である ×:濁っている (2)フィルム状態 ビーカー内の各溶液をガラス板に流し塗りし、塗布後室
温で20分間放置し、108℃で3時間乾燥させ、23
℃における樹脂フィルムの状態(透明性)を目視で観察
し、前記と同じ基準で評価した。
【0064】初期光沢 作製された試験板の60度鏡面反射率(%)を光沢計
(日本電色株式会社製)で測定した。
【0065】促進耐候性 Q−UV促進耐候性試験機(米国Q−パネル社製、Q−
Panel(商品名)を使用した)により、作製された
試験板に、50℃、4時間、及び、結露50℃、4時間
のサイクル条件下で1000〜4000時間紫外線を照
射した後、上記の方法で60度鏡面反射率(%)を測定
し、以下の数1の(1)により光沢保持率(%)を求め
た。
【数1】 光沢保持率(%)=100×(紫外線照射後の光沢/初期光沢) (1)
【0066】顔料分散性 前記共重合体溶液又はフッ素含有樹脂溶液100部(樹
脂固形分)と顔料(カーボンブラック、シアニンブルー
又は弁柄)3部を混合し、三本ロールを用い、粒ゲージ
による測定で粒径が5μm以下になるまで混練し、塗料
を得た。得られた塗料を室温で7日間静置し、顔料の分
散性(沈降性)を調べ、下記基準で評価した。 ○:分離がない △:若干分離が見られる ×:明確に分離している
【0067】耐薬品性(耐酸性) 作製された試験板を5%硫酸に浸漬させ、240時間放
置し、塗膜外観(ふくれ、艶消え)を目視観察し、下記
基準で評価した。 ○:塗膜に異常なし ×:塗膜に異常発生
【0068】耐汚染性 作製された試験板を1ヵ月間屋外曝露した後、塗膜を水
洗し、汚れの落ち具合を目視観察し、下記基準で評価し
た。 ○:塗膜の汚れが落ちる △:塗膜の汚れが少し落ちる ×:塗膜の汚れが落ちない
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】表4によれば、比較例1及び4で得られた
塗料は、促進耐候性の欄の評価結果が4000時間後の
光沢保持率で、それぞれ、84%及び80%と低く、耐
汚染性の欄の評価結果が、いずれも×(塗膜の汚れが落
ちない)となっており、これらの塗料は促進耐候性に劣
り、しかも耐汚染性にも著しく劣っていることが示され
る。同様に、比較例3で得られた塗料は、促進耐候性の
欄の評価結果が3000時間後の光沢保持率で60%、
4000時間後の光沢保持率で55%と著しく低く、耐
汚染性の欄の評価結果が△(塗膜の汚れが少し落ちる)
となっており、促進耐候性に著しく劣り、しかも耐汚染
性にも劣っていることが示される。
【0072】また、比較例7で得られた塗料は、促進耐
候性の欄の評価結果が3000時間後の光沢保持率で6
5%、4000時間後の光沢保持率で60%と著しく低
く、耐汚染性の欄の評価結果が×(塗膜の汚れが落ちな
い)となっており、促進耐候性に著しく劣り、しかも耐
汚染性にも著しく劣っていることが示される。さらに、
比較例2で得られた塗料は、顔料分散性の欄の評価結果
が、顔料としてシアニンブルー及び弁柄を使用した場合
にいずれも△(若干分離が見られる)となっており、耐
汚染性の欄の評価結果が△(塗膜の汚れが少し落ちる)
となっており、顔料分散性に劣り、しかも耐汚染性にも
劣っていることが示される。同様に、比較例5及び6で
得られた塗料は、顔料分散性の欄の評価結果が、どちら
の塗料も、いずれの顔料を使用した場合であっても×
(明確に分離している)となっており、耐汚染性の欄の
評価結果が、いずれも×(塗膜の汚れが落ちない)とな
っており、これらの塗料は顔料分散性に著しく劣り、し
かも耐汚染性にも著しく劣っていることが示される。
【0073】これに対し、表3によれば、実施例1〜6
で得られた塗料は、促進耐候性の欄の評価結果が、30
00時間後の光沢保持率で94以上、4000時間後の
光沢保持率で90%以上となっており、また、顔料分散
性の欄の評価結果がいずれの顔料を使用した場合であっ
ても○(分離がない)となっており、さらに、耐汚染性
の欄の評価結果が○(塗膜の汚れが落ちる)となってい
た。このように、実施例1〜6で得られた塗料は、促進
耐候性、顔料分散性及び耐汚染性に優れていることが示
される。
【0074】
【発明の効果】請求項1記載のグラフト共重合体は、耐
汚染性に優れ、塗料に好適である。請求項2記載のグラ
フト共重合体は、請求項1記載のグラフト共重合体の効
果を奏し、さらに、顔料分散性により優れ、塗料に好適
である。請求項3及び4記載のグラフト共重合体は、請
求項1又は2に記載のグラフト共重合体の効果を奏し、
さらに、耐水性に優れ、塗料に好適である。請求項5記
載のグラフト共重合体は、請求項3又は4に記載のグラ
フト共重合体の効果を奏し、さらに、耐水性に優れ、塗
料に好適である。請求項6記載の製造方法によるグラフ
ト共重合体は、請求項1〜5のいずれかに記載のグラフ
ト共重合体の効果を奏し、さらに、耐薬品性に優れ、塗
料に好適である。請求項7記載のの製造方法によるグラ
フト共重合体は、請求項6記載のグラフト共重合体の効
果を奏し、さらに、耐汚染性により優れ、塗料に好適で
ある。請求項8記載の塗料は、耐汚染性に優れる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応性の炭素−炭素二重結合を有する基
    がウレタン結合を介して結合したフッ素含有樹脂(A)
    に、化1の(1)で表される有機シラン基含有化合物
    (B)をグラフトしてなるグラフト共重合体。 【化1】XSiYn3-n (1) (ただし、Xは共重合可能な二重結合を有する基であ
    り、Rは不活性な一価の有機基であり、Yは加水分解可
    能な基であり、nは1〜3の整数である。)
  2. 【請求項2】 反応性の炭素−炭素二重結合が、フッ素
    含有樹脂(A)の100g当たり0.001〜0.05
    5モルである請求項1記載のグラフト共重合体。
  3. 【請求項3】 フッ素含有樹脂(A)が、水酸基を有す
    るフッ素含有共重合体、1分子中にイソシアネート基を
    2個以上有する多価イソシアネート化合物及び水酸基を
    有するエチレン性不飽和単量体の反応生成物である請求
    項1又は2に記載のグラフト共重合体。
  4. 【請求項4】 フッ素含有樹脂(A)が、水酸基を有す
    るフッ素含有共重合体及びイソシアネート基を有するエ
    チレン性不飽和単量体の反応生成物である請求項1又は
    2に記載のグラフト共重合体。
  5. 【請求項5】 水酸基を有するフッ素含有共重合体の水
    酸基価が0.57〜250でありフッ素含有率が1〜6
    0重量%である請求項3又は4に記載のグラフト共重合
    体。
  6. 【請求項6】 フッ素含有樹脂(A)と有機シラン基含
    有化合物(B)を含む単量体混合物とを、フッ素含有樹
    脂(A)と有機シラン基含有化合物(B)を含む単量体
    混合物との総量に対して、フッ素含有樹脂(A)10〜
    90重量%、有機シラン基含有化合物(B)を含む単量
    体混合物90〜10重量%の割合で反応させることを特
    徴とするグラフト共重合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 単量体混合物が、フッ素含有樹脂(A)
    と有機シラン基含有化合物(B)を含む単量体混合物と
    の総量に対して有機シラン基含有化合物(B)0.01
    〜20重量%、他のエチレン性不飽和単量体0〜89.
    99重量%からなる請求項6に記載のグラフト共重合体
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかに記載のグラフ
    ト共重合体を含有してなる塗料。
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