JPH11106351A - オイルアジュバントワクチンおよびその製造方法 - Google Patents

オイルアジュバントワクチンおよびその製造方法

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JPH11106351A
JPH11106351A JP26972497A JP26972497A JPH11106351A JP H11106351 A JPH11106351 A JP H11106351A JP 26972497 A JP26972497 A JP 26972497A JP 26972497 A JP26972497 A JP 26972497A JP H11106351 A JPH11106351 A JP H11106351A
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weight
oil
cis
vaccine
fatty acid
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JP26972497A
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English (en)
Inventor
Tokuji Miyahara
徳治 宮原
Kozo Takase
公三 高瀬
Koichi Saito
晃一 齊藤
Yoko Kishimoto
洋子 岸本
Satoru Tokuyama
悟 徳山
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Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
NOF Corp
Original Assignee
Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
NOF Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワクチンとしての有効性と安定性だけでな
く、安全性、とくに生体に接種した際の局所反応が極め
て抑えられるという特徴を有するオイルアジュバントワ
クチンを提供すること。 【解決手段】 A)常温で液状を示す油成分10〜90
重量%、 B)非イオン系界面活性剤から選択される乳化剤0.5
〜30重量%、および C)0.1〜30重量%のポリエチレングリコールと生
物学的に許容される有効量の抗原を含む水性成分とを含
有するオイルアジュバントワクチン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオイルアジュバント
ワクチンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】オイルアジュバントワクチンは、古くか
ら、効率よく免疫効果を強化するワクチンとしてよく知
られている。とくに不活化した抗原を用いる場合に非常
に有効な免疫増強効果を発揮することから、実験室レベ
ルでは古典的なオイルアジュバントであるFreundのアジ
ュバントが依然として利用されている。しかし、Freund
のアジュバントに代表される鉱物油を主成分とするオイ
ルアジュバントは、確かに高い免疫増強効果が認められ
る反面、これを用いたワクチンは接種反応(局所反応)
が著しく、接種部位周辺に無菌化膿巣や肉芽腫の形成を
引き起こし、外面的には浮腫、腫脹、硬結、壊死が観察
されることや、ワクチン注射により引き起こされたそれ
らの生体反応が長期間消失しないこと、あるいはワクチ
ン自体の残留が懸念されることなどから、ワクチンへの
応用が大きく阻まれてきた。家畜においてワクチン接種
による局所反応が消失せずに残っている場合は、その肉
が消費に適さなくなることから、可能な限り軽減するこ
とが望まれる。それゆえオイルアジュバントを用いたワ
クチンは接種部位などで制限を受ける場合がある。
【0003】ワクチンの有効性と持続性を高いレベルで
保持させることは、疾病の予防というワクチン本来の目
的を果たす上で不可欠な要素であるが、その対象が生体
であることを考慮すると、有効性や持続性だけでなくワ
クチン自体の安全性もきわめて重要となってくる。
【0004】これらの問題を解決することを目的として
これまで多くの検討が行われてきている。たとえば特公
平6−81731号公報には、界面活性剤として無水マ
ンニトール・オレイン酸エステルを、油分として流動パ
ラフィンを用いた油中水滴型の油性アジュバントが示さ
れている。特表平4−506521号(WO91/00
107号)公報には、油分として、植物油などの代謝可
能な油と鉱物油などの代謝不可能な油との混合物を用い
た低粘度の油中水型の油性アジュバントが示されてい
る。特開平6−172216号公報には、油分に植物油
を、界面活性剤としてソルビタン脂肪酸エステルとポリ
オキシエチレングリコールソルビタンアルキルエステル
とを用いたオイルアジュバントワクチンが示されてい
る。特公平6−39386号公報には、生免疫原材料と
鉱物油を含む水中油型乳剤とを混合したオイルアジュバ
ント生ワクチンが示されている。特表平7−50973
3号(WO94/20071号)公報には、油分として
植物油や脂肪酸とポリオールとのエステルを、界面活性
剤としてポリグリセロールエステルを用いた油中水型の
ワクチン用液体エマルジョンが示されている。さらに、
特公平8−32639号公報には、ポリオキシプロピレ
ンの疎水性部分とポリオキシエチレンの親水性部分とを
含む表面活性コポリマーを含んでなるオイルアジュバン
トが示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように数多くのオ
イルアジュバントが公報で提案されているが、いずれも
注射局所反応、もしくはワクチン自体の残留などの面で
必ずしも満足できるものはなかった。ワクチンは、生体
内の免疫機構を刺激するために生体にとっては異物であ
る種々の抗原を直接接種するものであるが、接種対象が
あくまでも生体であることから、有効でかつ可能な限り
安全なものが求められる。つまり、安全性の高いワクチ
ンを製造するために、生体異物となる抗原の含有量を抑
えると共に注射局所反応をできるだけ抑える製剤処方を
選択することが望ましい。
【0006】しかしオイルアジュバントは、エマルジョ
ンの乳化型や安定性、使用する油分の種類や乳化剤の品
質等によって発現する免疫増強作用に大きな差を生じる
ことが知られている。とくに油中水型のオイルアジュバ
ントの場合、再現性よく、注射局所反応を抑えられるワ
クチンを調製することは困難であった。
【0007】本発明は、従来利用が制限されていたオイ
ルアジュバントワクチンの局所反応などに関する問題点
を解決するものであり、その目的とするところは、生体
に安全なオイルアジュバントワクチンを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成するため鋭意検討した結果、抗原を含む水相中に
局所反応を抑えるための水溶性成分を配合すること、す
なわち常温で液状を示す油成分、乳化剤と抗原を含有す
る水性成分とで構成されるオイルアジュバントワクチン
の水性成分中に特定の水溶性物質を含有させることによ
り、優れた抗体産生力を維持しながら、生体に接種した
際の局所反応を極力抑えうるオイルアジュバントワクチ
ンが調製できることを見い出し、本発明を完成するに至
った。
【0009】すなわち、本発明は下記の(1)〜(4)
に関する。 (1)A)常温で液状を示す油成分10〜90重量% B)非イオン系界面活性剤から選択される乳化剤0.5
〜30重量%、およびC)0.1〜30重量%のポリエ
チレングリコールと生物学的に許容される有効量の抗原
を含む水性成分とを含有するオイルアジュバントワクチ
ン。 (2)ポリエチレングリコールが、平均分子量300〜
20000のポリエチレングリコールである上記(1)
に記載のオイルアジュバントワクチン。 (3)油成分(A)が、シス−Δ9−オクタデセン酸を
85重量%以上含有しかつシス−Δ9−不飽和脂肪酸を
90重量%以上含有する脂肪酸とアルコールとのエステ
ルである上記(1)に記載のオイルアジュバントワクチ
ン。 (4)乳化剤(B)が、3個以上の水酸基を有する多価
アルコールと、シス−Δ9−オクタデセン酸を85重量
%以上含有しかつシス−Δ9−不飽和脂肪酸を90重量
%以上含有する脂肪酸との部分エステルと、ヒドロキシ
脂肪酸トリグリセライドのエチレンオキサイド20〜6
0モル付加物との混合物である上記(1)に記載のオイ
ルアジュバントワクチン。 (5)0.1〜30重量%のポリエチレングリコールを
含む水溶液中に生物学的に許容される有効量の抗原を分
散させ、これを、得られるワクチン全量に対して10〜
90重量%の常温で液状を示す油成分と得られるワクチ
ン全量に対して0.5〜30重量%の非イオン系界面活
性剤から選択される乳化剤との混合物に加え、混合する
ことを特徴とするオイルアジュバントワクチンの製造方
法。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のオイルアジュバントワク
チンを構成する常温で液状を示す油成分(A)は、従来
より一般的に食品、医薬品、化粧品などに用いられてい
るエステル系油性基剤および非エステル系油性基剤のう
ち、常温(15〜25℃)で液状を示すものの中から種
々選択、使用することができる。常温で液状を示す非エ
ステル系油性基剤としては、軽質流動パラフィン、スク
アレン、スクアラン、ポリブテンなどの炭化水素などが
挙げられる。またエステル系油性基剤としては、カプリ
ル酸やカプリン酸などの中鎖の飽和脂肪酸(炭素数:8
〜15)や、オレイン酸やリノール酸などの長鎖の不飽
和脂肪酸(炭素数:16〜22)と、アルコール〔炭素
数1〜22の1価、多価(好ましくは2〜3価)の飽
和、不飽和アルコール、たとえば、グリセロール、ジグ
リセロール、エチルアルコール、デシルアルコール、プ
ロピレングリコール、オレイルアルコールなど〕から誘
導される種々のエステル系誘導体、または天然由来の脂
肪酸エステル、たとえば、ピーナツ油、ヒマワリ油、サ
フラワー油、ホホバ油などの液状の植物油、オレンジラ
フィー油などの動物由来の油などが挙げられる。これら
は目的に応じて1種あるいは2種以上の混合物として用
いられる。
【0011】中でも、オレイン酸のエステル誘導体や植
物油は、代謝性があり、かつ生体に対する親和性が高
く、局所刺激が低いという長所を有していることから、
油成分として好ましく使用される。その中でもとくに好
ましいものは、シス−Δ9−オクタデセン酸を85重量
%以上含有しかつシス−Δ9−不飽和脂肪酸(炭素数:
16〜20)を90重量%以上含有する脂肪酸と、たと
えば、グリセロール、ジグリセロール、エチルアルコー
ル、デシルアルコール、プロピレングリコール、シス−
Δ9−オクタデセノールを85重量%以上含有しかつシ
ス−Δ9−不飽和脂肪族(炭素数:16〜20)アルコ
ールを90重量%以上含有するオレイルアルコールなど
のアルコールとのエステル化物、該油性基剤とスクアレ
ンとの混合物などである。
【0012】常温で液状を示す油成分の使用量は、ワク
チン全体量の10〜90重量%、好ましくは20〜80
重量%である。油成分の使用量が10重量%未満、ある
いは90重量%を超えると、安定なエマルジョンが得ら
れず、結果として生体に安全でかつ高い有効性を有する
オイルアジュバントワクチンを調製することができなく
なる恐れがある。
【0013】本発明のオイルアジュバントワクチンを構
成する乳化剤(B)は、非イオン系界面活性剤から選択
される一種または二種以上の混合物である。従来より医
薬品や化粧品などに広く利用されているものの中から目
的に応じて適宜選択して使用することができる。非イオ
ン系界面活性剤であれば、親油性界面活性剤、親水性界
面活性剤のいずれも使用することができる。
【0014】親油性界面活性剤として、3個以上の水酸
基を有する多価アルコールと脂肪酸との部分エステルが
挙げられる。多価アルコールとして、たとえば、グリセ
ロール、ジグリセロール、トリグリセロール、テトラグ
リセロール、へキサグリセロール、オクタグリセロー
ル、デカグリセロール、キシリトール、ソルビトール、
マンニトール、ソルビタンなどが挙げられる。また脂肪
酸としては、たとえば、カプリル酸、カプリン酸、ラウ
リン酸、オレイン酸、リノール酸などが挙げられる。こ
れらの脂肪酸の中でも、とくにシス−Δ9−オクタデセ
ン酸を85重量%以上含有しかつシス−Δ9−不飽和脂
肪酸を90重量%以上含有する脂肪酸が好ましい。上記
親油性界面活性剤として、たとえば、上記の脂肪酸から
誘導されるグリセロールモノオレート、ソルビタンモノ
オレート、ソルビタンジオレート、ジグリセロリルモノ
オレート、ジグリセロールジオレートなどがとくに好適
である。
【0015】親水性界面活性剤として、たとえば、ヒド
ロキシ脂肪酸トリグリセライドのエチレンオキサイド2
0〜60モル付加物などが挙げられる。
【0016】乳化剤(B)として、HLB7以下の親油
性界面活性剤とHLB10以上の親水性界面活性剤との
混合物を使用することが望ましい。このような混合物を
使用すると良好な乳化状態を有するオイルアジュバント
ワクチンが得やすくなる。その中でも、とくにシス−Δ
9−オクタデセン酸を85重量%以上含有し、かつシス
−Δ9−不飽和脂肪酸を90重量%以上含有する脂肪酸
より誘導される親油性界面活性剤と、ヒドロキシ脂肪酸
トリグリセライドのエチレンオキサイド20〜60モル
付加物である親水性界面活性剤との混合物が好ましい。
この混合物を使用すると、高い安定性と安全性を有する
良好なオイルアジュバントワクチンを調製することがで
きる。親油性界面活性剤と親水性界面活性剤との混合割
合は、特に限定されないが、10:1〜1:2(重量
比)が好ましく、さらに好ましくは5:1〜1:1であ
る。
【0017】本発明のオイルアジュバントワクチンで使
用される、生物学的に許容される有効量の抗原を含む水
性成分(C)中には、特定量のポリエチレングリコール
が含有されている。これによって、従来のオイルアジュ
バントワクチンの短所である生体に接種した際の局所反
応性を低減することができる。
【0018】ポリエチレングリコールの使用量は、オイ
ルアジュバントワクチンを構成する水性成分(C)中
0.1〜30重量%、好ましくは1〜20重量%であ
る。ポリエチレングリコールの使用量が0.1重量%未
満では、局所反応性を低減させる効果がなくなる恐れが
あり、また30重量%を超えると、最終的に調製される
オイルアジュバントワクチンの粘度が高くなり、結果と
して接種した際の局所反応性が高くなる場合がある。
【0019】使用されるポリエチレングリコールは、医
薬品分野で一般に広く用いられているものの中から種々
選択できるが、その中でも、好ましくは平均分子量30
0〜20000、とくに好ましくは平均分子量400〜
10000のポリエチレングリコールを用いることが望
ましい。これにより、高い安定性と安全性を有する良好
なオイルアジュバントワクチンを調製することができ
る。ポリエチレングリコールの平均分子量が300以上
であると局所反応が抑えられ、また20000以下であ
ると、最終的に調製されるオイルアジュバントワクチン
の粘度が適切に調整でき、結果として局所反応が抑えら
れる。
【0020】なお、ポリエチレングリコールは、最終的
に有効量の抗原を水性成分中に分散させる際に、あらか
じめ水性成分となる緩衝生理水溶液中に添加、溶解させ
ておくことが望ましい。水性成分中に抗原を分散させた
後にポリエチレングリコールを添加、溶解させるのは操
作上困難であるだけでなく、本発明の効果が十分に得ら
れない場合がある。
【0021】水性成分(C)に含有させる抗原として
は、一般的に用いられている不活化菌体、不活化ウィル
ス粒子、サブユニットワクチンで用いられるアタッチメ
ントプロテインやエンベローブ抗原といった病原体の感
染防御因子などが挙げられる。不活化菌体の菌として
は、たとえば、豚アクチノバシラス(Actinobacillus pl
europneumoniae)、大腸菌(Escherichia coli)などの
グラム陰性細菌、豚丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopah
tiae)などのグラム陽性細菌などが挙げられる。不活化
ウィルス粒子のウィルスとしては、たとえば、日本脳炎
ウィルス(Japaneseencephalitis virus )などが挙げ
られる。さらに病原体の感染防御因子として、ニューカ
ッスル病ウィルス(New castle disease virus)のF蛋
白などが挙げられる。本発明のオイルアジュバントワク
チンは、水性成分中に特定の水溶性物質を含有させるこ
とにより、ワクチン自体の局所反応性を低減できるた
め、抗原の形態や大きさにかかわらず、数多くの種類や
形態のものが使用される。さらに、本発明のオイルアジ
ェバントワクチンにおいては、抗原に加えて抗生物質な
どのような抗原以外の薬効成分を配合することも当然可
能である。抗生物質の例として硫酸カナマイシン、塩酸
オキシテトラサイクリンなどが挙げられる。抗原の水性
成分中の量は、目的や使用する抗原などの種類によって
生物学的に許容される有効量が適宜決められる。
【0022】本発明のオイルアジュバントワクチンの製
造法は特に限定されず、自体既知の方法が適用できる。
たとえば、まず油成分(A)に乳化剤(B)を加えて攪
拌混合し、しかるのちに、あらかじめポリエチレングリ
コールを混合、溶解した緩衝水溶液中に生物学的に許容
される有効量の抗原を分散させた水性成分(C)を、
(A)と(B)の混合物に加えて攪拌、乳化させる方法
がある。乳化に際しては、ホモミキサーやホモジナイザ
ーなど、一般的に乳化が可能な手段であればどのような
装置でも使用することができる。
【0023】油成分(A)および抗原を含有する水性成
分(C)の比率は、ワクチンの用途、目的あるいは選択
する抗原種に応じて適宜選択される。好ましくは(A)
成分:(C)成分が、重量比で10:1〜1:2、さら
に好ましくは4:1〜1:1である。
【0024】また、このワクチンの調製に際し、前記の
乳化剤(B)の添加量は、ワクチン全体量の0.5〜3
0重量%、好ましくは3〜20重量%の割合とするのが
望ましい。0.5重量%未満では安定な乳化系を得るこ
とができず、30重量%を超えると注射局所での反応性
が高まり、安全性の高いオイルアジュバントワクチンが
得られなくなる。
【0025】本発明において、オイルアジュバントワク
チンを構成する油成分(A)や水性成分(C)には、そ
れぞれ医薬品として当然のことながら、緩衝化剤や防腐
剤、浸透圧調整成分など、アジュバント活性には直接関
与しない種々の添加剤を含有させることができる。な
お、ワクチンの調製に際して、使用する各成分について
は、その特性に応じて、あらかじめ加熱滅菌か濾過滅菌
などの滅菌処理を行うこともできる。
【0026】本発明のオイルアジュバントワクチンは、
その調製条件などによって、抗原が水性成分(C)のみ
に保持される場合と、その一部が油成分(A)中に漏出
して、水性成分(C)と油成分(A)の両成分に存在す
る場合があるが、いずれの場合にも、本発明に係るオイ
ルアジュバントワクチンの効果が損なわれるものではな
い。
【0027】
【実施例】つぎに、本発明を実施例によりさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定され
るものではない。
【0028】実施例1 抗原として用いた菌 グラム陰性細菌である豚アクチノバシラス(Actinobacil
lus pleuropneumoniae) の不活化菌体を用いた。すなわ
ち、Actinobacillus pleuropneumoniae IW−903
株(血清型1型)を液体培地に接種し、37℃で通気攪
拌培養した菌液をホルマリンで不活化し、遠心分離によ
り集菌・洗浄したものを抗原とした。
【0029】油成分としてエチルオレート〔日本油脂
(株)製「NOFABLE EO−90」、アシル基組
成:シス−Δ9−オクタデセン酸含量:88重量%、シ
ス−9−不飽和脂肪酸(炭素数:16〜20)含量:9
4重量%〕12重量部を用い、この油成分に、乳化剤と
してソルビタンセスキオレート〔日本油脂(株)製「N
OFABLE SO−992」、アシル基組成:シス−
Δ9−オクタデセン酸含量:99重量%、シス−Δ9−
不飽和脂肪酸含量:99重量%〕1.6重量部と50℃
に加温したポリオキシエチレン硬化ヒマシ油〔エチレン
オキサイド平均付加モル数40〕0.4重量部とを加え
て十分に攪拌した後、これに、あらかじめ、平均分子量
2000のポリエチレングリコール1.2重量部を添
加、溶解したリン酸緩衝生理食塩水中に、上記の抗原
(不活化前生菌数が1010個/ドース)を分散させた水
性成分6重量部を、攪拌しながら徐々に加え、常温に
て、クレアミクスCLM−0.8S〔エム・テクニック
(株)製〕を用いて、8,000回転で10分間攪拌混
合して、ワクチンaを調製した。
【0030】実施例2 油成分としてオレイルオレート〔日本油脂(株)製「N
OFABLE OO−9080」、アシル基組成:シス
−Δ9−オクタデセン酸含量:88重量%、シス−Δ9
−不飽和脂肪酸含量:94重量%〕6重量部とスクアラ
ン6重量部とを用い、この油成分に、乳化剤としてソル
ビタンセスキオレート〔日本油脂(株)製「NOFAB
LE SO−902」、アシル基組成:シス−Δ9−オ
クタデセン酸含量:88重量%、シス−Δ9−不飽和脂
肪酸含量:94重量%〕1.6重量部と50℃に加温し
たポリオキシエチレン硬化ヒマシ油〔エチレンオキサイ
ド平均付加モル数40〕0.4重量部を加えて十分に攪
拌した後、これに、あらかじめ、平均分子量4000の
ポリエチレングリコール0.8重量部を添加、溶解した
リン酸緩衝生理食塩水中に、実施例1で使用したのと同
じ抗原(不活化前生菌数が1010個/ドース)を分散さ
せた水性成分8重量部を、攪拌しながら徐々に加え、以
下実施例1と同様の方法により攪拌混合して、ワクチン
bを調製した。
【0031】実施例3 油成分としてオレイルオレート〔日本油脂(株)製「オ
レイン酸エチル−80R」、アシル基組成:シス−Δ9
−オクタデセン酸含量:72重量%、シス−Δ9−不飽
和脂肪酸(炭素数:16〜20)含量:86重量%〕6
重量部とスクアレン6重量部とを用い、この油成分に、
乳化剤としてソルビタンセスキオレート〔日本油脂
(株)製「NOFABLE SO−852」、アシル基
組成:シス−Δ9−オクタデセン酸含量:87重量%、
シス−Δ9−不飽和脂肪酸含量:91重量%〕1.6重
量部と50℃に加温したポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油〔エチレンオキサイド平均付加モル数40〕0.4重
量部を加えて十分に攪拌した後、これに、あらかじめ、
平均分子量6000のポリエチレングリコール0.8重
量部を添加、溶解したリン酸緩衝生理食塩水中に、実施
例1で使用したのと同じ抗原(不活化前生菌数が1010
個/ドース)を分散させた水性成分8重量部を、攪拌し
ながら徐々に加え、以下実施例1と同様の方法により攪
拌混合して、ワクチンcを調製した。
【0032】比較例1 油成分としてエチルオレート〔日本油脂(株)製「オレ
イン酸エチル−80R」、アシル基組成:シス−Δ9−
オクタデセン酸含量:72重量%、シス−Δ9−不飽和
脂肪酸含量:86重量%〕6重量部とスクアラン6重量
部とを用い、この油成分に、乳化剤としてソルビタンセ
スキオレート〔日本油脂(株)製「ノニオンOP−83
RAT」、アシル基組成:シス−Δ9−オクタデセン酸
含量:55重量%、シス−Δ9−不飽和脂肪酸含量:8
3重量%〕1.6重量部と50℃に加温したポリオキシ
エチレン硬化ヒマシ油〔エチレンオキサイド平均付加モ
ル数40〕0.4重量部とを加えて十分に攪拌した後、
リン酸緩衝生理食塩水中に実施例1で使用したのと同じ
抗原(不活化前生菌数が1010個/ドース)を分散させ
た水性成分6重量部を、攪拌しながら徐々に加え、以下
実施例1と同様の方法により攪拌混合して、ワクチンd
を調製した。
【0033】比較例2 油成分として軽質流動パラフィン〔エッソ(株)製「ク
リストール52」〕6重量部を用い、これに乳化剤とし
てソルビタンセスキオレート〔日本油脂(株)製「ノニ
オンOP−83RAT」、アシル基組成:シス−Δ9−
オクタデセン酸含量:55重量%、シス−Δ9−不飽和
脂肪酸含量:83重量%)0.8重量部とポリオキシエ
チレンソルビタンモノオレート〔日本油脂(株)製「ノ
ニオンOT−221」、アシル基組成:シス−Δ9−オ
クタデセン酸含量:55重量%、シス−Δ9−不飽和脂
肪酸含量:78重量%、エチレンオキサイド平均付加モ
ル数20〕0.2重量部とを加えて十分に攪拌しなが
ら、リン酸緩衝生理食塩水中に実施例1で使用したのと
同じ抗原(不活化前生菌数が1010個/ドース)を分散
させた水性成分3重量部を徐々に加え、以下実施例1と
同様の方法により攪拌混合して、ワクチンeを調製し
た。
【0034】以上の各実施例、比較例で使用したオイル
アジュバントワクチンは、いずれも加熱滅菌および濾過
滅菌のうち各々に適した方法により、滅菌処理済みの成
分を用いて、試験例中に示した処方にしたがって調製し
た。また、攪拌、乳化などの各操作は、すべてクリーン
ベンチ内で、無菌環境下にて行った。
【0035】試験例1 実施例1〜3および比較例1、2で得られた各オイルア
ジュバントワクチンの局所反応性および有効性を評価す
るため、モルモットを用いて試験を行った。表中のワク
チンの欄で示されている小文字のアルファベットは、そ
のワクチンが実施例1〜3および比較例1、2に示す各
々の記号に対応した処方に基づいて調製されたものであ
ることを示している。
【0036】安全性(局所反応病変スコア) 実施例1〜3および比較例1、2で得たワクチンをモル
モットに接種した。試験群(ワクチンa〜cを投与した
群)および比較群(ワクチンd、eを投与した群)共に
4週齢のクリーンモルモット(Hartlay系)各5匹に、1
匹当たりワクチンa、b、c、d、eをそれぞれ0.5
ml内股部筋肉内に注射した。試験期間中、経時的に注射
局所の臨床観察を行い、触診により注射局所の病変スコ
ア(無:0〜重:3)をつけ、各群5匹の平均を求め
た。結果を、表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】試験群、比較群共に臨床症状に際だった異
常はみられなかった。局所反応スコアについては、実施
例1〜3で得られたワクチンa、b、cの反応は、比較
例で得られたワクチンd、eと比べて明らかに低く、し
かも注射後5週目をピークに反応が低下し、注射後8週
目では反応がほとんど消失していた。比較例のワクチ
ン、とくに鉱物油系アジュバントを使用したワクチンe
は注射後2週目からかなり強い局所反応が認められ、そ
の後8週目においてもすべてのモルモットで明らかにス
コア3以上と判断される強い反応が認められた。
【0039】有効性(抗体産生) また、試験期間中、経時的に血清を採取し、得られた血
清について補体結合反応(CF)抗体価を測定し、推移
を観察した。結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】ワクチンa、b、c注射群は注射後3週よ
りCF抗体価の上昇を認め、注射後8週においては12
8〜256倍の良好な抗体応答を認め、比較群のワクチ
ンd注射群とほぼ同等の抗体応答を示した。以上の成績
は、本発明のオイルアジュバントのアジュバントが十分
な免疫賦活効果を示すとともに、水性成分にポリエチレ
ングリコールを添加することにより局所反応性が低下
し、その結果従来用いられてきた鉱物油系アジュバント
よりはるかに優れたワクチンとなり得ることを証明する
ものである。
【0042】実施例4 抗原として用いた菌 Actinobacillus pleuropneumoniae NG−22株(血清
型2型)を液体培地に接種し、37℃で通気攪拌培養し
た菌液をホルマリンで不活化し、遠心分離により集菌・
洗浄したものを抗原とした。
【0043】油成分としてエチルオレート〔日本油脂
(株)製「NOFABLE EO−90」、アシル基組
成:シス−Δ9−オクタデセン酸含量:88重量%、シ
ス−9−不飽和脂肪酸含量:94重量%〕12重量部を
用い、この油成分に、乳化剤としてソルビタンセスキオ
レート〔日本油脂(株)製「NOFABLE SO−9
92」、アシル基組成:シス−Δ9−オクタデセン酸含
量:99重量%、シス−Δ9−不飽和脂肪酸含量:99
重量%〕1.6重量部と50℃に加温したポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油〔エチレンオキサイド平均付加モル
数40〕0.4重量部とを加えて十分に攪拌した後、こ
れに、あらかじめ、平均分子量2000のポリエチレン
グリコール1.2重量部を添加、溶解したリン酸緩衝生
理食塩水中に、上記の抗原(不活化前生菌数:1010
/ドース)を分散させた水性成分6重量部を、攪拌しな
がら徐々に加え、常温にて、クレアミクスCLM−0.
8S〔エム・テクニック(株)製〕を用いて、8,00
0回転で10分間攪拌混合して、ワクチンfを調製し
た。
【0044】実施例5 油成分としてオレイルオレート〔日本油脂(株)製「N
OFABLE OO−9080」、アシル基組成:シス
−Δ9−オクタデセン酸含量:88重量%、シス−Δ9
−不飽和脂肪酸含量:94重量%〕6重量部とスクアラ
ン6重量部とを用い、この油成分に、乳化剤としてソル
ビタンセスキオレート〔日本油脂(株)製「NOFAB
LE SO−902」、アシル基組成:シス−Δ9−オ
クタデセン酸含量:88重量%、シス−Δ9−不飽和脂
肪酸含量:94重量%〕1.6重量部と50℃に加温し
たポリオキシエチレン硬化ヒマシ油〔エチレンオキサイ
ド平均付加モル数40〕0.4重量部を加えて十分に攪
拌した後、これに、あらかじめ、平均分子量400のポ
リエチレングリコール0.8重量部を添加、溶解したリ
ン酸緩衝生理食塩水中に、実施例4で使用したのと同じ
抗原(不活化前生菌数が1010個/ドース)を分散させ
た水性成分8重量部を、攪拌しながら徐々に加え、以下
実施例4と同様の方法により攪拌混合して、ワクチンg
を調製した。
【0045】実施例6 油成分としてエチルオレート〔日本油脂(株)製「オレ
イン酸エチル−80R」、アシル基組成:シス−Δ9−
オクタデセン酸含量:72重量%、シス−Δ9−不飽和
脂肪酸含量:86重量%〕6重量部とスクアレン6重量
部とを用い、この油成分に、乳化剤としてソルビタンセ
スキオレート〔日本油脂(株)製「NOFABLE S
O−852」、アシル基組成:シス−Δ9−オクタデセ
ン酸含量:87重量%、シス−Δ9−不飽和脂肪酸含
量:91重量%〕1.6重量部と50℃に加温したポリ
オキシエチレン硬化ヒマシ油〔エチレンオキサイド平均
付加モル数40〕0.4重量部を加えて十分に攪拌した
後、これに、あらかじめ平均分子量6000のポリエチ
レングリコール0.8重量部を添加、溶解したリン酸緩
衝生理食塩水中に実施例4で使用したのと同じ抗原(不
活化前生菌数が1010個/ドース)を分散させた水性成
分8重量部を攪拌しながら徐々に加え、以下実施例4と
同様の方法により攪拌混合してワクチンhを調製した。
【0046】比較例3 油成分として、エチルオレート〔日本油脂(株)製「オ
レイン酸エチル−80R」、アシル基組成:シス−Δ9
−オクタデセン酸含量:72重量%、シス−Δ9−不飽
和脂肪酸含量:86重量%〕6重量部とスクアラン6重
量部とを用い、この油成分に、乳化剤としてソルビタン
セスキオレート〔日本油脂(株)製「ノニオンOP−8
3RAT」、アシル基組成:シス−Δ9−オクタデセン
酸含量:55重量%、シス−Δ9−不飽和脂肪酸含量:
83重量%〕1.6重量部と50℃に加温したポリオキ
シエチレン硬化ヒマシ油〔エチレンオキサイド平均付加
モル数40〕0.4重量部とを加えて十分に攪拌した
後、リン酸緩衝生理食塩水中に実施例4で使用したのと
同じ抗原(不活化前生菌数が1010個/ドース)を分散
させた水性成分6重量部を、攪拌しながら徐々に加え、
以下実施例4と同様の方法により攪拌混合して、比較ワ
クチンiを調製した。
【0047】比較例4 油成分として、軽質流動パラフィン〔エッソ(株)製
「クリストール52」〕6重量部を用い、これに乳化剤
としてソルビタンセスキオレート〔日本油脂(株)製
「ノニオンOP−83RAT」、アシル基組成:シス−
Δ9−オクタデセン酸含量:55重量%、シス−Δ9−
不飽和脂肪酸含量:83重量%〕0.8重量部とポリオ
キシエチレンソルビタンモノオレート〔日本油脂(株)
製「ノニオンOT−221」、アシル基組成:シス−Δ
9−オクタデセン酸含量:55重量%、シス−Δ9−不
飽和脂肪酸含量:78重量%、エチレンオキサイド平均
付加モル数20〕0.2重量部とを加えて十分に攪拌し
ながら、リン酸緩衝生理食塩水中に実施例4で使用した
のと同じ抗原(不活化前生菌数が1010個/ドース)を
分散させた水性成分3重量部を徐々に加え、以下実施例
4と同様の方法により攪拌混合して、比較ワクチンjを
調製した。
【0048】以上の各実施例、比較例で使用したオイル
アジュバントワクチンは、いずれも加熱滅菌および濾過
滅菌のうち各々に適した方法により、滅菌処理済みの成
分を用いて、試験例中に示した処方にしたがって調製し
た。また、攪拌、乳化などの各操作は、すべてクリーン
ベンチ内で、無菌環境下にて行った。
【0049】試験例2 実施例4〜6および比較例3、4で得られた各オイルア
ジュバントワクチンについて、免疫試験を行った。表中
のワクチンの欄で示されている小文字のアルファベット
は、そのワクチンが実施例4〜6および比較例3、4に
示す各々の記号に対応した処方に基づいて調製されたも
のであることを示している。
【0050】安全性 試験群(ワクチンf〜hを投与した群)および比較群
(ワクチンi、jを投与した群)共に、4週齢SPFブ
タ各ワクチン当たり5頭に1頭当たりワクチンf、g、
h、i、jの1mlを4週間間隔で2回筋肉内に注射し
た。また、5頭の非免疫同居対照群をおいた。各回注射
後2週間について注射局所を含む臨床症状の観察および
体温の測定を行い、異常を認めた個数を記録した。安全
性の結果を表3に示す。
【0051】
【表3】
【0052】試験群に発熱、臨床症状の異常はみられな
かったが、比較群のワクチンiの一部とワクチンjで
は、初回および追加免疫直後に一過性の体温の上昇およ
び元気の消失が認められた。
【0053】有効性(抗体産生) また試験期間中、経時的に血清を採取し、その血清につ
いて補体結合反応(CF)抗体価を測定し推移を観察し
た。結果を表4に示す。
【0054】
【表4】
【0055】試験群は注射後4週よりCF抗体価の上昇
を認め、注射後8週においては128〜256倍の良好
な抗体応答を認め、比較群のワクチンj注射群とほぼ同
等の抗体応答を示した。以上の成績は、本発明のオイル
アジュバントが、従来用いられていた非代謝性の鉱物油
系アジュバントとほぼ同等の免疫賦活効果を示すととも
に、局所反応性においては、従来の鉱物油系アジュバン
トよりはるかに優れていることを証明するものである。
【0056】
【発明の効果】本発明のオイルアジュバントワクチン
は、ワクチンとしての有効性と安定性だけでなく、安全
性、とくに生体に接種した際の局所反応が極めて抑えら
れるという特徴を有している。したがって、さまざまな
生物に対して、有効性と安全性の両面に優れたオイルア
ジュバントワクチンとして使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸本 洋子 兵庫県明石市魚住町錦が丘1−7−8 (72)発明者 徳山 悟 兵庫県西宮市鳴尾町5−7−10−404

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A)常温で液状を示す油成分10〜90
    重量%、 B)非イオン系界面活性剤から選択される乳化剤0.5
    〜30重量%、および C)0.1〜30重量%のポリエチレングリコールと生
    物学的に許容される有効量の抗原を含む水性成分とを含
    有するオイルアジュバントワクチン。
  2. 【請求項2】 ポリエチレングリコールが、平均分子量
    300〜20000のポリエチレングリコールである請
    求項1に記載のオイルアジュバントワクチン。
  3. 【請求項3】 油成分(A)が、シス−Δ9−オクタデ
    セン酸を85重量%以上含有しかつシス−Δ9−不飽和
    脂肪酸を90重量%以上含有する脂肪酸とアルコールと
    のエステルである請求項1記載のオイルアジュバントワ
    クチン。
  4. 【請求項4】 乳化剤(B)が、3個以上の水酸基を有
    する多価アルコールと、シス−Δ9−オクタデセン酸を
    85重量%以上含有しかつシス−Δ9−不飽和脂肪酸を
    90重量%以上含有する脂肪酸との部分エステルと、ヒ
    ドロキシ脂肪酸トリグリセライドのエチレンオキサイド
    20〜60モル付加物との混合物である請求項1記載の
    オイルアジュバントワクチン。
  5. 【請求項5】 0.1〜30重量%のポリエチレングリ
    コールを含む水溶液中に生物学的に許容される有効量の
    抗原を分散させ、これを、得られるワクチン全量に対し
    て10〜90重量%の常温で液状を示す油成分と得られ
    るワクチン全量に対して0.5〜30重量%の非イオン
    系界面活性剤から選択される乳化剤との混合物に加え、
    混合することを特徴とするオイルアジュバントワクチン
    の製造方法。
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