JPH11105943A - 再加熱用包み箱及びその製法 - Google Patents
再加熱用包み箱及びその製法Info
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Abstract
に電子レンジ、オーブン、ホットプレート、フライパン
等の家庭用調理器具を用いて加熱するのみで、調理終了
直後とほとんど遜色のない料理を供することができる再
加熱用包み箱を提供する。 【構成】 板紙の一方の面に高密度耐油紙が接着され、
該高密度耐油紙の表面にシリコーン樹脂が被覆されてい
るシートを、シリコーン樹脂層を内側にして折りたたん
でなる包み箱であって、底と側壁に開口部が存在せず、
板紙が保形性を有する厚みであると共に、折りたたみ可
能な柔軟性を有し、高密度耐油紙が密度0.7g/m3
以上、吸油性がコッブ法で測定して5g/m2 ・30秒
以下である。
Description
納し、食卓に供する直前に電子レンジ、オーブン、ホッ
トプレート、フライパン等の家庭用調理器具を用いて加
熱するのみで、調理終了直後とほとんど遜色のない料理
を供することができる再加熱用包み箱及びその製法に関
する。
ジ、オーブン、フライパン、蒸し器、鍋等の調理器具を
使用して、加熱するのみで食卓に供することのできる種
々の調理済み食品が提供されている。これらの調理済み
食品はプラスチック袋、アルミ箔、ラップフィルム、グ
ラシン紙等に包んだものであった。アルミ箔はオーブン
による加熱に耐えることができるが、電子レンジに使用
することができず、ラップフィルムは電子レンジ加熱に
は耐えるがオーブン加熱に耐えることができない。更に
これらの素材は水蒸気を通過させないため、料理の水分
の調節が困難であり、料理が水っぽくなったり、パサパ
サしたりする問題があった。プラスチック袋入りの料理
は一般に半流動性で袋毎熱湯中で加熱する必要があっ
た。
り、食品と接して食感を低下させない長所を有し、食品
を直接包装する素材として好ましいが、水を通過させる
おそれがあった。また、従来の素材はすべて内容物が付
着して剥がれ難い欠点があった。この付着のために生じ
る素材の廃棄率は10〜20%に達する。そこで、一般
的な電子レンジ、オーブン、ホットプレート、フライパ
ン、鍋及び蒸し器等の調理器具で容易に加熱でき、剥離
が容易で、水分の調節が容易で再加熱された料理が調理
直後の味とほとんど遜色のない再加熱用の包み箱が求め
られていた。
が、再加熱時に料理を包む素材として紙は香味の低下が
最も少なく、耐熱性があり必要なら焦げ目をつけること
も可能であり、最も好ましい素材である。そこで、水分
を多く含む料理を加熱しても零れることなく、満遍なく
料理に水分がまわり、過剰な水分は水蒸気として逃がす
ことができる素材で料理を包み、そのまま販売すること
ができる紙製の再加熱用包み箱を提供することにより、
一般家庭では調理困難な高級な料理も包み箱ごと加熱す
るだけで高級な家庭料理として提供することができる。
更に包み箱自体も皿として機能する。
することを目的とし、その構成は、板紙の一方の面に高
密度耐油紙が接着され、該高密度耐油紙の表面にシリコ
ーン樹脂が被覆されているシートを、シリコーン樹脂層
を内側にして折りたたんでなる包み箱であって、底と側
壁に開口部が存在せず、板紙が保形性を有する厚みであ
ると共に、折りたたみ可能な柔軟性を有し、高密度耐油
紙が密度0.7g/m3 以上、吸油性がコッブ法で測定
して5g/m2 ・30秒以下であることを特徴とする。
し、使用にあたり家庭用の加熱調理器具で容易に加熱さ
れ、容器自体が皿としての機能を有する包み箱の開発を
企画し、皿としての機能を有し得る板紙にシリコーン樹
脂を被覆した。この場合にはシリコーン樹脂が紙に深く
浸透し、充分な密度のシリコーン樹脂の皮膜を形成せ
ず、撥水性、耐油性が不足し剥離性も不十分であった。
一方、板紙を使用することなく、厚く剛性を有する高密
度耐油紙にシリコーン樹脂を被覆した場合には剛性、撥
水性、耐油性、剥離性を満足することができるが、加熱
の際に水蒸気の透過性及び熱伝導性が低下し、再加熱し
た料理が水くさくなる欠点があった。
し、この高密度耐油紙層にシリコーン樹脂を被覆するこ
とによりそのまま流通に供し、皿としても使用できる剛
性、撥水性、耐油性、剥離性を有するばかりでなく、料
理を再加熱して味を低下させない包み箱を提供すること
に成功した。すなわち、密度0.7g/m3 以上、吸油
性がコッブ法で測定して5g/m2・30秒以下の高密
度耐油紙と一定厚さの板紙を接着し、この高密度耐油紙
にシリコーン樹脂を被覆することにより料理の味を低下
させることなく各種の家庭用調理加熱器具で再加熱する
ことができる包み箱を提供することができる。
繊維を緻密に密集させた紙である。したがって、密度が
高く0.7g/m3 以上、好ましくは0.8〜0.9g
/m3 である。更に吸油性はコッブ法で測定して5g/
m2 ・30秒以下、好ましくは2〜3g/m2 ・30秒
である。高密度耐油紙の一方の面にシリコーン樹脂を透
気度を損なわない厚みに被覆すると手で触っただけで滑
りのよい紙となる。この紙の耐熱温度は約250℃であ
る。
試験片支持具、ストップウオッチ、感度0.01g以下
の天秤、リードオイルC(竹本油脂社製)又はこれと同
等の油剤を使用し、試験片としては約13cm×13c
mの大きさの紙を2枚使用して測定する。試験片は予め
天秤で重量を測定しておく。試験片をマットと金属環の
間に置いて油漏れのないように締めつける。金属環内に
試験片が覆われる量の20〜22℃の油剤を注ぎ、これ
と同時にストップウオッチをスタートさせる。5〜10
秒後に油剤を捨て、試験片を取外し、30秒後に吸取紙
で表面の油剤を拭き取る。拭き取り後、試験片の重量を
測定し、試験前後の重量差の100倍を吸油度(g/m
2 ・30秒)とする。なお、試験片は滑面側を吸油面と
して測定し、n=2の平均値を用いる。
ことができるような適正な厚みが必要であり、目付80
〜200g/m2 、好ましくは100〜180g/m2
である。板紙は一般に一方の面に化粧紙を貼着してある
ため、この化粧紙の上に鮮明な印刷を施すことができ、
外観が一層向上する。この板紙と一方の面にシリコーン
樹脂を被覆した高密度耐油紙を接着する。シリコーン樹
脂は高密度耐油紙の透気性を損なわない厚みに被覆す
る。
を被覆し、シリコーン樹脂を被覆しなかった面と板紙と
を接着する。また、一方の面にシリコーン樹脂を被覆し
た高密度耐油紙の裏面にまでシリコーン樹脂が浸透し、
面裏においても剥離性の向上が見られ、高密度耐油紙と
板紙を接着に際し大量の強力な接着剤を要する場合があ
る。このような場合には、板紙に高密度耐油紙を接着し
た後、高密度耐油紙の側にシリコーン樹脂を被覆するこ
ともできる。この場合には、食品添加材として認可され
ているフノリや澱粉ノリのような弱い接着剤でも充分に
接着することができる。
すなわち紙からなり、前もって折り目が設けられ折り目
の通りに折りたたむことにより底と側壁を形成し、更に
側壁を延長して上面を覆うことができる形状である。し
かも底と側壁には開口部があってはならない。開口部と
はシートに切れ目や穿孔が存在せず、底と側壁からはシ
ート素材を通過しなければ内容物が浸出することができ
ない状態である。1枚の紙を用いるのであるから、当然
に側壁は余分のシート素材が襞を形成して折込まれてい
る。上面には開閉自在な係止手段が設けられている。こ
れらの条件を充足するならば、包み箱の形状に限定はな
い。
示す斜視図であり、図2は図1の内側から見た展開図で
ある。1は底面であり、図1、図2においては正八角形
としたが、正四角形から正十角形以上の多角形であって
も差支えない。2は底面1から延出する側壁であり、側
壁2と側壁2との間に折りたたみ部3が介在する。図2
において破線は折込む場合の内折り線を示し、1点鎖線
は外折り線を示す。内折り線4は底面1と側壁2の境界
をなし、内折り線5は側壁2と上面6の境界をなす。上
面6は内折り線7を介して二重に折りたたまれて上面6
の下に裏面8が重なり中心から遠心状に広がる羽根状の
形状になり、外折り線の先端9が上面の中心部に集結す
る。
な安定した形状となり、上面6と裏面8が重なった状態
で風車状になり、安定に係合した状態になって不本意に
開くおそれはない。すなわち、折り線通りに折りたたむ
こと自体が係合手段になる。したがって、料理を底面1
上に載せ、折り線に従って折りたたむと図1に示す形状
となり、重ねても料理が型崩れするおそれがない。通
常、冷凍或いは冷蔵して流通に供し、必要時、電子レン
ジ、オーブン、フライパン等で再加熱する。再加熱終了
後、風車状の上面6と裏面8をまとめて引張るのみで容
易に開くことができ、そのまま食卓に供することができ
る。
あり、図4は図3の半開きの状態の斜視図である。底面
1は正方形であり、この上に完成した料理を入れる。底
面1から四方へ延出する側壁2と側壁2との間には内部
に折込まれる折りたたみ部3が介在する。相対する2方
の側壁2の先端には、図3の形状に折込んだとき確実に
重なり合える長さの上面6が延出している。相対する2
方の側壁2の間には折りたたみ部3介して他方の側壁1
2が介在し、その先端に先が尖った係合片10が延出し
ている。
1を設け、他方の係合片10の切欠き11と反対側の辺
に切欠き13を設ける。底面1に完成した料理を載せた
後、折りたたみ部3を内方に折込んで上面6と上面6を
重ね合わせ、一方の係合片10の切欠き11に他方の係
合片13を係合させると図3に示すように直方体形状に
折込まれ、流通時は板紙の剛性に支えられて重ねても料
理が型崩れするおそれがない。このまま各種の加熱手段
を用いて加熱することが可能であり、食卓に供するとき
には係合片10の切欠き11と13を外すことにより容
易に開くことができる。
紙を貼着してない面に、密度0.8〜0.9g/m3 、
コッブ法により測定した吸油度2〜3g/m2・30秒
の高密度耐油紙を接着した。この複合紙の高密度耐油紙
の側に市販シリコーン樹脂を塗布して本発明の複合紙か
らなるシートを製造した。このシートを図2に示す形状
に切断し、内折り線を押圧して設け、次いでシートを反
転させて外折り線を押圧して設ける工程を行い、周囲を
持って縮めるだけで図1に示す形状になる包み箱を連続
的に製造した。
イン、レモン汁及びパセリのみじん切りを配合した液に
1時間漬けて下味をつけた。賽の目に切った人参、セロ
リ、ピーマンとマッシュルームの薄切りをバターで炒
め、この野菜と下味をつけた鯛の切り身を載せ、200
℃のオーブンで25〜30分焼いた。得られた料理の、
野菜を先ず図2の底面1に並べ、その上に鯛の切り身を
載せて美しく盛りつけた後、図1に示すように折りたた
んだ。図1の形状の包み箱はそのまま数段に積み重ねる
ことができ、冷凍保存した。使用にあたり、このまま電
子レンジで解凍加熱すると香味が逃げることなく余分な
水蒸気のみが蒸発し、調理完了直後とほとんど変わらな
い料理が得られた。また、化粧紙に美しい印刷を施した
ため、図1の状態のまま皿を使用することなく食卓に供
することができた。
シリコーンコートしない面と板紙を接着した以外は実施
例1と同様にして複合紙のシートを製造した。このシー
トを切断し、内折り線及び外折り線を前もって押圧して
設け、図4に示すような包み箱を製造した。にんにくの
薄切りを、醤油、はちみつ、甜面醤、酢及び酒を配合し
たタレにスペアリブを2時間漬けて下味をつけた。この
味付きスペアリブを190℃のオーブンで20分焼き、
裏返して10分焼き、タレに漬け更に10分焼いてスペ
アリブ料理を完成した。
底面1に載せ、図3に示すように折りたたみ、係合片1
0を係合させて積み上げて冷蔵保存した。3日後、10
0℃のオーブントースターで包み箱ごと10分加熱した
ところ、スペアリブは調理直後と変わらない香味を有し
た。
理が包み箱に一切付着せず、単に食べ易いばかりでなく
全部を食することができた。また味は他の素材で包んだ
ときと比して明らかにジューシーであった。一般には容
器に付着して廃棄される料理は10〜20%に達する
が、本発明は資源の無駄を排除することができ、しかも
保存性があり美味しく小分けして食することができる。
る紙からなる包み箱を用いる本発明によれば、水蒸気の
透過性が適切で、オーブン、電子レンジ、フライパン、
ホットプレート、鍋、蒸し器等各種の加熱用調理器具を
使用することができ、料理の水分量を適切に保ち、味の
良い料理を再加熱することができる。更に、内面がシリ
コーン樹脂で被覆されているため、料理が付着すること
なく全部をおいしく食べることができる。
視図である。
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 板紙の一方の面に高密度耐油紙が接着さ
れ、該高密度耐油紙の表面にシリコーン樹脂が被覆され
ているシートを、シリコーン樹脂層を内側にして折りた
たんでなる包み箱であって、底と側壁に開口部が存在し
ないことを特徴とする再加熱用包み箱。 - 【請求項2】 板紙が保形性を有する厚みであると共
に、折りたたみ可能な柔軟性を有することを特徴とする
請求項1記載の再加熱用包み箱。 - 【請求項3】 板紙が目付80〜200g/m2 であ
り、板紙に印刷が施されていることを特徴とする請求項
1又は2記載の再加熱用包み箱。 - 【請求項4】 高密度耐油紙が密度0.7g/m3 以
上、吸油性がコッブ法で測定して5g/m2 ・30秒以
下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
に記載する再加熱用包み箱。 - 【請求項5】 板紙の一方の面に高密度耐油紙が接着さ
れ、該高密度耐油紙の表面にシリコーン樹脂が被覆され
ているシートを、シリコーン樹脂層を内側にして折りた
たんでなる包み箱であって、底と側壁に開口部が存在し
ない再加熱用包み箱を製造するにあたり、予め一方の面
にシリコーン樹脂層を設けた高密度耐油紙のシリコーン
樹脂層が存在しない面と板紙を接着した後、切断し、内
折り線と外折り線をそれぞれ押圧して設けることを特徴
とする再加熱用包み箱の製法。 - 【請求項6】 板紙の一方の面に高密度耐油紙が接着さ
れ、該高密度耐油紙の表面にシリコーン樹脂が被覆され
ているシートを、シリコーン樹脂層を内側にして折りた
たんでなる包み箱であって、底と側壁に開口部が存在し
ない再加熱用包み箱を製造するにあたり、板紙と高密度
耐油紙を接着した後、耐油紙の面にシリコーン樹脂を塗
布し、切断し、内折り線と外折り線をそれぞれ押圧して
設けることを特徴とする再加熱用包み箱の製法。 - 【請求項7】 高密度耐油紙が密度0.7g/m3 以
上、吸油性がコッブ法で測定して5g/m2 ・30秒以
下であることを特徴とする請求項5又は6記載の再加熱
用包み箱の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9289248A JPH11105943A (ja) | 1997-10-07 | 1997-10-07 | 再加熱用包み箱及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9289248A JPH11105943A (ja) | 1997-10-07 | 1997-10-07 | 再加熱用包み箱及びその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11105943A true JPH11105943A (ja) | 1999-04-20 |
Family
ID=17740704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9289248A Pending JPH11105943A (ja) | 1997-10-07 | 1997-10-07 | 再加熱用包み箱及びその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH11105943A (ja) |
-
1997
- 1997-10-07 JP JP9289248A patent/JPH11105943A/ja active Pending
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