JPH11105160A - シート姿勢矯正装置 - Google Patents

シート姿勢矯正装置

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JPH11105160A
JPH11105160A JP9287915A JP28791597A JPH11105160A JP H11105160 A JPH11105160 A JP H11105160A JP 9287915 A JP9287915 A JP 9287915A JP 28791597 A JP28791597 A JP 28791597A JP H11105160 A JPH11105160 A JP H11105160A
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JP
Japan
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sheet
printing
cylinder
processing
rotary
Prior art date
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JP9287915A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Isowa
英一 磯輪
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Isowa Corp
Original Assignee
Isowa Industry Co Ltd
Isowa Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートが傾斜状態で搬送される場合でも、非
傾斜状態のシート回収機構によりこれを回収でき、ひい
てはシート回収機構の交換、配置変更、あるいは改造を
不要とする装置を提供する。 【解決手段】 シート姿勢矯正装置1は、段ボールカッ
トシート等のシートをWSを、そのシート面に沿って設
定される所定の基準方向Bがシート送り方向Tに対して
傾斜した状態で順次搬送するシート搬送機構102の、
その搬送路上に設けられる。そして、搬送中のシートW
Sをシート面内において所定角度だけ回転させるシート
回転機構3を備え、当該回転により、基準方向Bがシー
ト送り方向Tとほぼ一致するように搬送中のシートWS
の姿勢を矯正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば段ボールカ
ットシート等のシートの打抜きあるいは印刷等の加工ラ
インにおいて、該シートの搬送路上に設けられるシート
姿勢矯正装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、段ボールカットシート等のシ
ートを展開形状に打ち抜いたりあるいは印刷を施したり
するシート加工ラインにおいては、その製造能率の向上
のため、複数のシートをコンベア等により順次高速で搬
送しつつ、これを回転式打抜き装置や回転式印刷装置に
より次々と打抜きないし印刷することが広く行なわれて
いる。
【0003】このようなシート加工ラインにおいては、
通常は、シートはその送り方向に対して非傾斜の状態
(例えばシート幅方向がシート送り方向と直交した状
態)で搬送されて打抜きないし印刷が行なわれ、その後
製品としてスタッカ等のシート回収機構に回収されるこ
ととなる。しかしながら、諸般の事情によりシートを送
り方向に対して傾けた状態で搬送しなければならないこ
ともあり、場合によって、非傾斜状態でシートが搬送さ
れるロットと、傾斜状態で搬送されるロットとが同一の
ライン上を流れるといった状況もありえる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このうち、従来一般的
であったのは非傾斜状態でシートを搬送・加工する方式
であり、この場合はシート回収機構もシート搬送路の末
端に対し非傾斜状態で配置すればよい。ところが、事情
によって傾斜状態でシートを搬送する方式に変更する必
要が生じた場合、上記シート回収機構の配置を傾斜状態
に変更したり、あるいは新規なものに交換したりするの
は大きな手間とコストを要する。また、非傾斜状態でシ
ートが搬送されるロットと、傾斜状態で搬送されるロッ
トとが同一のライン上を流れる場合、シート回収機構を
傾斜状態の第一位置と非傾斜状態の第二位置との間で移
動可能なものに交換あるいは改造することが考えられる
が、その交換あるいは改造に多大な手間と費用を要する
ことは言うまでもない。
【0005】本発明の課題は、シートが傾斜状態で搬送
される場合でも、非傾斜状態のシート回収機構によりこ
れを回収でき、ひいてはシート回収機構の交換、配置変
更、あるいは改造を不要とする装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために、本発明のシート姿勢矯正装置は、段
ボールカットシート等のシートを、そのシートの所定の
基準方向がシート送り方向に対して傾斜した状態で順次
搬送するシート搬送機構の、その搬送路上に設けられる
とともに、搬送中のシートを所定角度だけ回転させるシ
ート回転機構を備え、当該回転により、基準方向がシー
ト送り方向とほぼ一致するように搬送中のシートの姿勢
を矯正することを特徴とする。
【0007】上記シート姿勢矯正装置によれば、シート
の基準方向がシート送り方向に対して傾斜した状態で搬
送される場合に、シート回転機構によりこれをシート面
内で回転させて上記基準方向をシート送り方向と一致さ
せる、すなわち非傾斜状態とすることができる。従っ
て、シート搬送路の末端に設けられるスタッカ等のシー
ト回収機構は、非傾斜状態でシートが搬送されるライン
と同様に、シート搬送方向に正対した状態、すなわち非
傾斜状態で回収するものを設ければよく、ひいては傾斜
搬送方式に対応させるためのシート回収機構の交換、配
置変更、あるいは改造等の必要がなくなり、経済的であ
る。
【0008】なお、シートを傾斜して搬送する必要が生
ずるのは、例えば次のような場合である。例えば段ボー
ル箱を製函する場合において、図19に示すように、段
ボールシートWを、箱の展開形状に打ち抜くとともに、
折り曲げるための罫線を入れた展開品を得た後、これを
組み立てて段ボール箱Bとするのが普通である。その打
抜きや罫線入れに際し、加工シリンダに湾曲型本体を介
して打抜刃及び罫線刃を装着し、加工シリンダと受けシ
リンダを互いに逆方向に回転させつつ、これらの間に段
ボールシートWを通すことにより、上述のような打抜き
製品を得る場合が考えられる。
【0009】そこで、加工シリンダの母線に沿って直線
状に延びるX方向の打抜刃が、加工シリンダのある回転
位相で、段ボールシートに対し1度に所定の長さで衝突
するため、瞬間的に大きな荷重がX方向の打抜刃や罫線
刃に作用する。一方、Y方向の打抜刃や罫線刃は、加工
シリンダの円周方向に沿って円弧状に延びるものである
が、これらは加工シリンダの回転に従ってシートに食い
込んでいくため、この場合の加工負荷は減少する。
【0010】このような加工負荷の大きな変動、特に衝
撃荷重が繰り返し加えられることにより、加工シリンダ
の軸受け部や打抜刃、罫線刃の寿命を短くしたり、打抜
き精度を低下させたり、シートに横シワが入ったりする
問題が生じやすい。また、X方向の打抜刃が1度に相当
長さの打抜きを行うとき、例えば中間部で刃が逃げて抜
き残しが生ずることがある。これはX方向の罫線刃につ
いても同様で、中間部で罫線刃が逃げて罫線入れが弱く
なる傾向がある。このような不都合を解消するために、
部分的にスペーサを入れ込む等の調整が必要になる場合
もある。
【0011】また、X方向打抜刃では直線状の押切り方
式になるため、切れ味が悪くなりがちで、切り屑が生じ
たり、段ボール紙の場合は打抜き部周辺に潰れが生じた
りする問題がある。また、X方向罫線刃について、衝撃
的に罫線入れが行われるため、罫線の厚さ・深さが安定
せず、深く入りすぎると、その近傍のシート表面や裏面
に割れが入る問題も生じやすい。
【0012】そこで、回転式シート加工装置として次の
ような構成のものを使用することが有効となる。すなわ
ち、回転軸線がシート送り方向と直交する加工シリンダ
と、シートの基準方向とシート送り方向とのなす角度と
同じだけその加工シリンダの母線に対して鋭角的に傾斜
した傾斜角で、該加工シリンダの外周面に沿ってその外
周面から突出する形態で固定された加工刃とを備え、傾
斜した状態で搬送されるシートに対し上記加工刃によ
り、展開形態を形成するための打抜き及び/又はシート
を折り曲げるための罫線入れを行なう。
【0013】この種の回転シート加工装置の特徴は、加
工シリンダの母線方向(X方向)の加工刃、すなわち打
抜刃又は罫線刃がこれに対して鋭角に傾斜した形態とす
る点にある。これにより、打抜刃や罫線刃がシートに対
して同時に相当長さで食い込むことを回避でき、加工シ
リンダの回転サイクルにおいて衝撃荷重が発生しにく
く、その結果加工シリンダの回転サイクルにおいて加工
荷重の急激な変動を緩和し、円滑でスムーズな打抜き回
転状態が得られる。
【0014】そして、加工刃を上述のように傾斜させる
シート加工装置の場合は、例えば方形のシートを供給す
る場合、その前端辺が加工シリンダの軸線と平行になる
姿勢では、方形のものに斜めの展開形態が打ち抜かれ
て、歩留まりが悪くなる場合がある。また、段ボールシ
ートのように一定の目の方向があるものは、箱形態にし
た場合に目の方向と箱の縦横と一致しないと商品価値を
減じる。そこで、シートの送り方向は加工シリンダの軸
線と直角であるが、シート基準方向(例えば前端辺と直
交する向き)の姿勢を傾けるようにシートを供給・搬送
すれば、このような問題を回避できる。この場合、本発
明のシート姿勢矯正装置のシート回転機構は、回転式シ
ート加工装置の下流側に設けられる。これにより、該回
転式シート加工装置による上記展開形状の打抜きないし
罫線入れが終わった後の製品ないし半製品状態のシート
は、シート回転機構により非傾斜状態に姿勢矯正され、
その後、例えば前述のシート回収機構に回収されること
となる。
【0015】一方、上述のようなシートの打抜きに先立
ち、あるいはその後工程でシートに回転式の印刷シリン
ダにより印刷を行う場合もある。その際、打抜き輪郭に
沿って印影が形成される場合や、方形の囲みのような印
影が箱となる側面等に施されることも多い。その場合に
は印刷シリンダの印版部には、印刷シリンダの母線と平
行な方向の印刷凸部、また周方向に沿った印刷凸部が形
成される。この際、打抜きや罫線入れと同様に、X方向
の印刷凸部ではその相当長い直線部分がシートに一気に
押し付けられるため、そこで振動が生じて印刷シリンダ
の軸受け部や印版部の寿命を短くしたり、印刷精度が低
下したり、さらにはシートに横シワが入ったりする問題
が生じやすい。また、このX方向の印刷凸部の中間部で
印刷のかすれが生じる場合もあるため、鮮明な印刷像を
得るためには印刷シリンダのシートに対する押圧力を大
きくする必要がある。しかし、そうするとシートに潰れ
が生じる心配がある。
【0016】そこで、回転式シート印刷装置として次の
ような構成のものを使用することが有効となる。すなわ
ち、回転軸線がシート送り方向と直交する印刷シリンダ
と、その印刷シリンダの外周において、シートの基準方
向とシート送り方向とのなす角度と同じだけ印刷シリン
ダの母線に対して傾けて形成された印版部とを備え、傾
斜した状態で搬送されるシートに対し傾斜した印版部に
より印刷を行なう。該構成の印刷装置では、印刷シリン
ダの母線方向(X方向)の印刷凸部をこれに対して鋭角
に傾斜させることにより印刷時の騒音が軽減され、かす
れ等の生じにくい良好な印刷を行うことができる。
【0017】この場合も、シートを傾斜させて送るよう
にすることで、印刷シリンダの傾斜した印版部がその傾
斜したシートに印刷を行うこととなり、シートの傾斜送
りにかかわらず、シートに転写された印刷像はシートに
対し傾かないで正対状態で形成できるようになる。そし
て、本発明のシート姿勢矯正装置のシート回転機構は、
回転式シート印刷装置の下流側に設けられる。これによ
り、印刷済みのシートは、シート回転機構により非傾斜
状態に姿勢矯正され、その後、例えば前述のシート回収
機構に回収されることとなる。
【0018】なお、上記回転式シート加工装置と回転式
シート印刷装置とは、打抜き/罫線入れと印刷とのいず
れか一方のみを行なう場合は、それぞれ単独でシート搬
送路上に設けることができる。一方、同一のライン上
で、シートに対する打抜きや罫線入れに加えて印刷をも
一貫して行う場合は、回転式シート加工装置と回転式シ
ート印刷装置とを、搬送路上に直列的に併設することが
できる。この場合、印刷シリンダは、シート送り方向に
おいてシート供給装置と加工シリンダとの間、又は加工
シリンダより下流に設けられる。つまり、打抜き・罫線
入れの後に印刷が行われても、印刷後に打抜き・罫線入
れが行われてもよい。そして、本発明のシート姿勢矯正
装置のシート回転機構は、それら回転式シート加工装置
及び回転式シート印刷装置の下流側に設けられる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例により説明する。図1は、本発明のシート
姿勢矯正装置の一例を模式的に示す平面図である。すな
わち、段ボールカットシート等のシートWSが、シート
搬送機構としてのローラコンベア102により、そのシ
ート面に沿って設定される所定の基準方向、本実施例で
は、略方形のシートWSの搬送方向前端縁と直交する向
きに設定される基準方向Bが、シート送り方向Tに対し
て一定角度θだけ傾斜した状態で順次搬送されるように
なっており、その搬送路上に本発明のシート姿勢矯正装
置101が設けられている。また、シート姿勢矯正装置
101の下流側には、シート回収機構として、順次搬送
されてくるシートWSを積層状態で回収するスタッカS
Tが設けられている。
【0020】シート姿勢矯正装置101は、搬送中のシ
ートWSをシート面内において所定角度だけ回転させる
シート回転機構103を備えている。このシート回転機
構103は、シートWSの上面及び又は下面と当接しつ
つ送り方向に駆動されるベルトないしローラ等の摩擦搬
送部材(104c,105c)を有し、該摩擦搬送部材
(104c,105c)との間の摩擦駆動力により、シ
ートWSを上記送り方向に搬送する1ないし複数の摩擦
式駆動機構(104,105)が、傾斜状態で搬送され
るシートWSの幅方向両側のうち搬送方向において後行
となる側の送り速度が、同じく先行となる側の送り速度
に対して所定比率で増速される位置関係で配置された構
造を有する。
【0021】図1では、シート回転機構103は、シー
トWSの幅方向両側のうち搬送後行側となる側に配置さ
れた摩擦式駆動機構としての第一ベルトコンベア104
と、これと反対側に配置された同じく摩擦式駆動機構と
しての第二ベルトコンベア105とが設けられ、それぞ
れローラ104a,104bないし105a,105b
に摩擦搬送部材としてのベルト104cないし105c
が回し懸けられた構造となっている。一方、ローラコン
ベア102は複数の搬送ローラ121を有し、それらの
各回転軸の一方の端に結合された主ギア121aが中間
ギア121bを介して互いに噛み合うとともに、主ギア
121aの少なくとも1つのものがモータ112により
駆動されることで、一方向に連動回転するようになって
いる。それらローラコンベア102の最も下流に位置す
るものの主ギア121aには、シートWSの幅方向に延
びるギア軸120の一端側に取り付けられた第一伝達ギ
ア110が噛み合っている。
【0022】そして、第一ベルトコンベア104のロー
ラ104aには駆動ギア104dが同軸に設けられ、こ
れが第一伝達ギア110に噛み合うことで、該第一ベル
トコンベア104はモータ112によりローラコンベア
102と一体的に駆動されるようになっている。一方、
第二ベルトコンベア105は、ギア軸120の他端側に
設けられた第二伝達ギア111に対し、ローラ105a
に同軸に設けられた駆動ギア105dが噛み合うこと
で、同様にモータ112によりローラコンベア102と
一体的に駆動されるようになっている。
【0023】ここで、第一ベルトコンベア104側にお
いて、その駆動ギア104dの歯数をA1、第一伝達ギ
ア110の歯数をA2とし、第二ベルトコンベア105
側において駆動ギア105dの歯数をB1、第二伝達ギ
ア111の歯数をB2とすれば、ギア比A1/A2は、ギ
ア比B1/B2よりも大きく設定されている。これによ
り、第一ベルトコンベア104の搬送速度は、第二ベル
トコンベア105の搬送速度に対し、それらギア比に応
じて定まる所定の比率で増速されるようになっている。
【0024】さて、ローラコンベア102の上流側に
は、例えば図3に示すように、回転式シート加工装置3
5が設けられ、さらにその上流側に隣接して回転式印刷
装置60が設けられている。回転式シート加工(打抜き
・罫線入れ)装置35は、湾曲型4が取り付けられた加
工シリンダ15、及びこれを受ける受けシリンダ6を中
核とする。その上流側には、回転式印刷装置60を挟ん
で、段ボールシート等の方形にカットされたシートWを
1枚ずつ加工シリンダ15側に供給するシート供給装置
36、シート供給装置36と加工シリンダ15との間に
位置してシート供給装置36から供給されるシートWを
1枚ずつ加工シリンダ15側に受け渡すフィードロール
37を備える。加工シリンダ15と受けシリンダ6は、
互いに逆方向に回転し、これらの間に供給されるシート
Wに対し回転しながら打抜き・罫線入れをし、下流側に
打抜き後のシートWS(製品部及びカス)を送り出す。
【0025】打抜き及び罫線入れのための湾曲型4は、
図4に示すように、円筒を軸方向に2つ割りしたような
形態の湾曲型本体3に、X方向螺旋刃1a、1b及びY
方向螺旋刃2a、2bが固定された構造を有する。湾曲
型本体3は半円弧状の厚手の合板、合成樹脂その他適宜
の材料からなる。X方向螺旋刃1a、1bのうち、1a
は段ボールシート等のシートを打ち抜くための螺旋打抜
刃、1bは段ボールシート等のシートに折曲げのための
罫線を入れる螺旋罫線刃とされる。同様にY方向螺旋刃
2a、2bのうち、2aが螺旋打抜刃、2bが螺旋罫線
刃とされる。
【0026】そして、これら螺旋打抜刃1a、2aが所
望の箱の展開形状の輪郭に対応する形状とされ、螺旋罫
線刃1b、2bは、その打抜き輪郭の内側において罫線
を付ける位置に対応して設けられる。このような観点か
ら以下の説明では、X方向螺旋打抜刃1a、Y方向螺旋
打抜刃2a、X方向螺旋罫線刃1b、Y方向螺旋罫線刃
2bとも称するものとする。また、総称的に用いる場合
は、X方向螺旋刃1、Y方向螺旋刃2とも称する。
【0027】X方向螺旋刃1は、湾曲型本体3の母線方
向に対して鋭角の傾斜角θだけ傾斜し、またY方向螺旋
刃2は、湾曲型本体3の周方向に対し鋭角の傾斜角θだ
け傾斜している。この例でX方向螺旋刃1とY方向螺旋
刃2は平面に投影した形態で直角であるので、X方向螺
旋刃1の傾斜角θとY方向螺旋刃2の傾斜角θは等しく
なっているが、これらが異なっていてもよい。
【0028】図5はその螺旋状形態を三次元の幾何学的
に示すもので、(a)のようにX方向螺旋刃は、その仮
想円筒5の母線に対し傾斜角θで巻き付いた螺旋の一部
Xを用いるものといえる。また同図(b)に示すよう
に、Y方向螺旋刃は仮想円筒5の円周方向に対し傾斜角
θで巻き付いた螺旋の一部Yを用いるものといえる。
【0029】そして図4のように、X方向螺旋刃1及び
Y方向螺旋刃2は、湾曲型本体3の外周面からほぼ直角
に突出しているが、それぞれ螺旋に沿って延びるため、
各螺旋刃1、2を構成する帯状の刃材は螺旋に沿って三
次元的に捻られ、湾曲型本体3の上記各螺旋に直角な平
面で切ったとき、各螺旋刃1、2の切断点における円筒
外周面の接線に対し、各螺旋刃1及び2はほぼ直角に立
ち上がるものとされる。また、X方向螺旋打抜刃1a
(Y方向螺旋打抜刃2aについても同様)は、シートW
を打ち抜くために先端が鋭利な刃先となっている。
【0030】図3に戻り、シート印刷装置60は、いわ
ゆるフレキソ印刷機として構成されており、アニロック
スロール61と、インクロール62との両ロール間の谷
間にインク63を貯め、インクロール62の掻取作用に
よりアニロックスロール61に薄いインク膜を形成し、
これを印刷シリンダ(版胴)64に転写する。そして、
この印刷シリンダ64と受けシリンダ65との間にシー
トWが供給されて印刷が行われる。これらのシリンダ6
4及び65は、前述の打抜き等のシリンダ15と受けシ
リンダ6と同様に、例えば印刷シリンダ64(又は受け
シリンダ65)に回転駆動力が伝達され、これがギヤ列
等で受けシリンダ65(又は印刷シリンダ64)に伝え
られて、印刷シリンダ64と受けシリンダ65とは互い
に逆方向に同速度で回転駆動される。
【0031】図6に示すように、印刷シリンダ64の外
周面には、例えば合成樹脂、ゴムその他の柔軟性材料
(フレキシブルな材料)で形成された印刷像を含む印版
シート67が巻き付けられ、交換可能に固定されてい
る。図7に概念的に示すように、印版シート67には、
前述の箱展開形態のシート打抜きの、例えば輪郭線68
に対応して印刷領域を形成するために、X方向印刷凸部
71、Y方向印刷凸部72(概念的にハッチングで示
す)を含む印刷像70が形成され、また必要に応じて文
字等(「ABC」で示す)の印刷凸部69も設けられ
る。印版シート67の印刷シリンダ64への装着状態
で、X方向印刷凸部71は印刷シリンダ64の母線sに
対し鋭角の傾斜角度θで傾いた螺旋状のものとなり、Y
方向印刷凸部72は印刷シリンダ64の周方向に対し鋭
角の傾斜角度θで傾いた螺旋状のものとなる。言い換え
れば、印刷シリンダ64における螺旋状のX方向及びY
方向印刷凸部71、72の傾斜角度θは、加工シリンダ
15に対しX方向螺旋刃1、Y方向螺旋刃2が傾斜する
角度θ及び向きと同じになるように互いに対応付けられ
ている。
【0032】さて、このようなラインにおいてシートW
がどのように処理されるかについて以下に詳しく説明す
る。すなわち、図6に示すように、キッカ45により送
り出されるシートWは、加工シリンダ15の軸線及びフ
ィードロール37の軸線に対し、加工シリンダ15と湾
曲型4との傾斜に対応するように、同じ向きに角度θだ
け傾けられている。従って、シート供給装置36から加
工シリンダ15側へ供給されるシートWは、角度θ傾い
た状態でフィードロール37、印刷シリンダ64及び加
工シリンダ15の軸方向と直角方向(シート送り方向
R)に平行移動する。そして、フィードロール37には
シートWの先端辺が1度に引き込まれるのではなく、斜
めに徐々に引き込まれ、さらに印刷シリンダ64を経て
加工シリンダ15に送り込まれることとなる。打抜き及
び罫線入れ後のシートWSも同様に、角度θ傾いた姿勢
のまま加工シリンダ15から排出される。
【0033】上記のように傾けてシートWを供給する上
で、シートWを初めから傾けてシートスタッカ43にス
トックしておき、その傾いた姿勢で前方へ押し出すこと
もできるし、加工シリンダ15と平行に積層したシート
Wの最下位のものを押し出しつつ角度θ傾斜させること
もできる。いずれにしても、シートWの傾斜のために、
図6のキッカ45の左右の押出部46、47の突出量を
互いに異なるように固定しておくこともできるし、キッ
カ45の前端に角度θ傾斜した押出面48を形成するこ
ともできる。そして、角度θ傾いた状態のシートWを加
工シリンダ15側へそのままの姿勢で搬送する過程で、
その搬送方向の両側に、シートWを加工シリンダ15と
直角な上記シート送り方向Rに沿ってガイドするガイド
壁、ガイドローラその他適宜の手段を設けることができ
る。
【0034】例えば、図3に簡略に示すように、シート
スタッカ43の下側に負圧吸引搬送手段としてサクショ
ンコンベヤ50を設けることができる。このサクション
コンベヤ50の構造自体は公知のものであり、複数のロ
ーラ51に巻きかけられたコンベヤベルト52は通気性
を有するものである。それらローラ51の少なくとも1
つが駆動源に接続されて、コンベヤベルト52を巡回さ
せ、シートスタッカ43の下側に、上述のように角度θ
傾斜したシートWのシート面(この場合はシート下面)
と平行な吸引搬送路を形成する。
【0035】その吸引搬送路のベルト52に対応して負
圧ハウジング53が設けられ、それの上面に吸引用の多
数の小孔54が形成されている。そして、負圧ハウジン
グ53は負圧ポンプ55等の負圧源に供給され、負圧ハ
ウジング53内が負圧吸引される。これにより、小孔5
4、通気性のあるベルト52を介して負圧吸引力がシー
トスタッカ43の最下位のシートWに作用する。その結
果、シートWがキッカ45で送り出されるときに、シー
トWを負圧ハウジング53によりベルト52に吸着しつ
つ前方へ搬送し、これをフィードロール37が受け取
る。
【0036】シートWがフィードロール37に吸い込ま
れた以後も、サクションコンベヤ50はそのシートWを
吸引しつつ下流に送ることにより、そのシートWが傾斜
状態を保ったまま印刷シリンダ64と受けシリンダ65
の間に引き込まれるようにする。サクションコンベヤ5
0は、そのシートWがフィードロール37に吸い込ま
れ、かつ印刷シリンダ64と受けシリンダ65の間に挟
み込まれるまで吸着搬送を行う。それら両シリンダ64
及び65に挟み込まれて、シートWに印刷がなされる途
中で、そのシートWはサクションコンベヤ50から離れ
る。
【0037】図6に戻り、シートWには、回転式印刷装
置60による印刷が施された後、回転式シート加工装置
35による打抜き及び罫線入れが施されるのであるが、
まず先に打抜き及び罫線入れの工程について説明する。
すなわち、図4に示すように、湾曲型4におけるX方向
の螺旋打抜刃1a、螺旋罫線刃1bは、加工シリンダ1
5の母線sに対し角度θ傾くように螺旋に沿って加工シ
リンダ15に巻き付く。またY方向の螺旋打抜刃2aや
螺旋罫線刃2bは、加工シリンダ15の周方向に対し角
度θ傾くように螺旋に沿って加工シリンダ15に巻き付
く。このθは、回転式シート加工装置35の下流側にお
いて、図1のローラコンベア102に受け渡され、搬送
されるシートWの前述の基準方向Bと、シート送り方向
Tとのなす角度θに等しい。
【0038】そして、角度θ傾斜したシートWに対し、
角度θ傾斜した湾曲型4により打抜き及び罫線入れが行
われる。その際、X方向の螺旋打抜刃1aは加工シリン
ダ15の回転に従い徐々に点当たりでシートWに作用し
てこれを螺旋方向に打ち抜いていく。また、Y方向の螺
旋打抜刃2aも加工シリンダ15の回転に従い、点当た
りでシートWに作用しその螺旋に沿って徐々にシートW
に切り目を入れていく。このことは、X方向の螺旋打抜
刃1aが螺旋罫線刃1bに代わり、Y方向の螺旋打抜刃
2aが螺旋罫線刃2bに置き換えられたと考えても同様
である。つまり、X方向の螺旋罫線刃1bもY方向の螺
旋罫線刃2bも、加工シリンダ15の回転に従い点状に
シートWに作用し、それぞれの螺旋に沿って徐々に溝入
れ(罫線入れ)を進行させていく。
【0039】そして、実際には、X方向及びY方向螺旋
刃1a、1b、2a、2bが組み合わされているため、
それぞれの螺旋刃に沿って複合的に打抜きや罫線入れが
進行するが、すべては螺旋に沿って加工が進行するた
め、基本的には常に点加工状態が得られ、加工シリンダ
15の1加工サイクルで衝撃荷重が生じない。従って振
動が少ないスムーズな回転が保証され、かついわば点切
りにより打抜きの切れ味が良くなり、また点接触による
罫線入れにより周辺部の潰れの少ないしっかりした罫線
が入る。さらに、上述のような螺旋に従う打抜き及び罫
線入れにより、加工シリンダ15や受けシリンダ6に対
する衝撃荷重や振動が低減されることで、受けシリンダ
6の外周面の摩耗も抑制される。
【0040】以上、先に回転式シート加工装置35によ
るシートWの打抜き/罫線入れの工程について説明した
が、図6ではシートWには、打抜き/罫線入れに先立っ
て、回転式印刷装置60による印刷が施される(ただ
し、この順序は逆でもよい)。回転式印刷装置60で
は、印版部として、X方向及びY方向印刷凸部71、7
2、あるいは方形状等の印刷凸部69が印刷シリンダ6
4の軸線に対し傾いた螺旋に沿って形成され、この印刷
シリンダ64と前述の受けシリンダ65との間にシート
Wが通されることにより印刷が行われる。すなわち、シ
ート供給装置36により印刷シリンダ64の軸線に対し
角度θ傾いた状態で、その軸線と直角なシート送り方向
R(図6)に送られるシートWが、フィードロール37
及び/又は前述のサクションコンベヤ50により印刷シ
リンダ64側にその傾斜状態で送り込まれる。
【0041】ここで印刷が行われれば、X方向及びY方
向印刷凸部71、72がそれぞれの螺旋に沿って形成さ
れているため、印刷はその螺旋に沿って前述のような打
抜きや罫線入れと同様に徐々に行われるから、衝撃荷重
のない、円滑で静かな印刷ができ、かついわば点接触の
進行による印刷によりシートWに対し鮮明にインクが転
写できる。
【0042】このように印刷されたシートWpに対し、
印刷部を内側に包含するように、あるいはその印刷部に
やや入り込むように、前述の回転式シート加工装置35
による打抜き及び罫線入れが行われる。ここで印刷シリ
ンダ64と打抜き・罫線入れのための加工シリンダ15
の軸線とは互いに平行であり、両者を経てシートWを送
るフィードロール37も、それら印刷シリンダ64や加
工シリンダ15と平行に配される。なお、フィードロー
ル37に代えて、又はこれに加え、図3のサクションコ
ンベヤ50を、印刷シリンダ64と加工シリンダ15と
の間、さらには必要に応じて加工シリンダ15の下流近
傍に設け、シート供給装置36から傾斜状態で送られる
シートWを、その傾斜状態を保ちつつ印刷シリンダ64
に通し、さらにその傾斜状態を維持したまま加工シリン
ダ15に通して下流に送るようにすることもできる。
【0043】いずれにしても、図6に示すように、角度
θ傾斜したシートに、角度θ傾斜した印版部により印刷
が行われるとともに、引き続いて角度θ傾いたシートに
角度θ傾斜した螺旋刃により打抜き・罫線入れが行わ
れ、その結果、打抜きの輪郭線と印刷部位とが傾くこと
なく、互いに正対したシートWSが得られる。このシー
トWSから打抜カス部s’が分離されて箱展開シート製
品となる。なお、図面の上の打抜カス部分は大きく描か
れているが、実際はもっと狭いのが普通である。
【0044】さて、図3に示すように、こうして印刷及
び打抜き/罫線入れが終了したシートWSは、傾いた状
態のままローラコンベア102に受け渡され、図1に示
すように、その搬送路末端に位置するスタッカSTまで
搬送されて回収される。そして、シートWSはシート回
転機構103を通過する際に、幅方向両側のうち搬送後
行側となる側が第一ベルトコンベア104により増速さ
れ、基準方向Tとシート送り方向Bとがほぼ一致する位
置まで自身のシート面内で回転し、その姿勢矯正がなさ
れる。これにより、シートWSは傾斜が解消した状態で
スタッカSTに受け入れられ回収される。
【0045】なお、図1において、第一ベルトコンベア
104の駆動ギア104dと伝達ギア110とのギア比
は、図示しない変速機構により、少なくとも第一ベルト
コンベア104と第二ベルトコンベア105とほぼ同速
となる第一モードと、第一ベルトコンベア104が上記
のように増速された第二モードとの間で切り替え可能に
設けることも可能である。この場合、第一モードではシ
ートWSの回転、すなわち姿勢矯正は特になされない。
このようなモード切替え機構を設けておくと、シートW
Sの姿勢矯正を特に必要としない場合、例えばシートWS
が非傾斜となる通常の搬送形態となる場合にも対応でき
るので便利である。
【0046】また、図2に示すように、第一ベルトコン
ベア104は、ローラコンベア102を駆動するモータ
112とは別のモータ114により駆動するようにして
もよい。この場合、モータ114は、制御ユニット(マ
イクロプロセッサあるいは専用ハードウェア回路で構成
される)113に接続することができる。該制御ユニッ
ト113はモータ112の回転速度(ローラコンベア1
02の駆動速度)を検出し、その速度に応じて第一ベル
トコンベア104の速度(あるいは増速率)を制御す
る。この場合、モータ114の回転速度を可変制御する
ものとして制御ユニット113を構成すれば、第一ベル
トコンベア104の速度は同様に、前述の第一モードに
対応した速度と第二モードに対応した速度との間で切り
替えが可能となる。
【0047】以下、シート回転機構103の各種変形例
について説明する(図1及び図2の同一の構成部材につ
いては同一の符号を付して説明は省略する)。図8のシ
ート回転機構103は、摩擦式駆動機構として、複数の
ギア121a、121bと伝達ギア110、111とを
互いに同速で駆動される第一コンベア104と第二コン
ベア105に加え、シートWSの上面(下面でもよい)
に当接する増速ローラ130が、シートWSの幅方向に
おいて第一コンベア104側に偏った位置に設けられて
いる。該増速ローラ130は、図2の第一コンベア10
4と同様に、制御ユニット113により速度制御される
モータ114により、第一コンベア104及び第二コン
ベア105よりも高速で駆動される。これにより、第一
コンベア104と増速ローラ130との合成駆動力が、
第二コンベア105による駆動力よりも大きくなり、結
果としてシートWSは第一コンベア104側(搬送後行
側)が増速されて面内回転し、傾斜状態が矯正される。
【0048】この場合、増速ローラ130はシートWS
のシート面に対し接近・離間可能に設けることができ
る。具体例を図9及び図10に示す。すなわち、図9に
示すように、軸受・連結部材134の一端に増速ローラ
130の回転軸130aが、また他端にはモータ114
により直接又は回転伝達機構を介して間接的に駆動され
る回転軸132aがそれぞれ回転可能に支持されるとと
もに、モータ114の回転は、回転軸130a及び回転
軸132aに設けられたプーリ131及び132と、そ
れらに回し懸けられたベルト133によって増速ローラ
130に伝達されるようになっている。また、図10に
示すように、ピストンロッド137の先端が軸受・連結
部材134の中間に回転可能に連結され、該ピストンロ
ッド137がシリンダ136により伸縮駆動されること
により、増速ローラ130はシートWSのシート面に対
し接近・離間する。そして、増速ローラ130がシート
WSと接触した場合はシートWSの姿勢矯正が行なわれ、
逆に離間した場合は姿勢矯正は行なわれない。
【0049】また、シート回転機構103は、摩擦式駆
動機構によりシートWSの搬送後行側を増速する態様に
代え、シートWSの搬送先行側の搬送を減速機構により
減速させる(あるいは一時的に停止する)ことで該シー
トWSをシート面内で回転させ、姿勢矯正する構成とし
てもよい。図11は、その一例を示している。この構成
では、減速機構として、モータ141により間欠的に回
転・停止を繰り返す回転式ストッパ部材142が、搬送
先行側となる第二コンベア105側に設けられている。
【0050】図12に示すように、回転式ストッパ部材
142は、回転芯体142aと、その外周から突出する
1つの、又は所定角度間隔で配列する複数のストッパ部
142bとを有する(本実施例では90°間隔で設けら
れた4つのストッパ部142bを備えるものとしてい
る)。そして、軸受・連結部材143の一端に回転芯体
142aの回転軸(図示せず)が、また他端にはモータ
141により直接又は回転伝達機構を介して間接的に駆
動される回転軸(図示せず)がそれぞれ回転可能に支持
されるとともに、モータ141の回転は、それら回転軸
に設けられたタイミングプーリ142c及び144と、
それらに回し懸けられたタイミングベルト145によっ
て回転式ストッパ部材142に伝達されるようになって
いる。
【0051】そして、回転式ストッパ部材142は、シ
ートWSの搬送先行側の前端縁位置が到来するタイミン
グでは、ストッパ部142bのいずれかが該前端縁と当
接してその移動を阻止するストップ位置となる状態と、
少なくともシートWSの通過中においては、ストッパ部
142bの全てが該シートWSと干渉しなくなる退避位
置となる状態とを交互に繰り返すように、モータ141
により間欠的に駆動・停止される。本実施例では、図1
2(a)に示すように、回転式ストッパ部材142は、
板状のストッパ部142bの1つがシートWSの送り方
向Tとほぼ直交する位置となるストップ位置と、同図
(b)に示すように、そこから45°回転した退避位置
とを交互に繰り返すように、45°間隔で間欠回転され
る。
【0052】そして、回転式ストッパ部材142が、図
12(a)のストップ位置となった状態では、シートW
Sの搬送先行側の前端がストッパ部142bによって一
時的に止められる一方、搬送後行側の前端は搬送が進行
する。それによってシートWSは回転し、姿勢矯正され
る。そして、傾斜状態が解消される位置までシートWS
の搬送後行側の前端が移動すれば、同図(b)の退避位
置となり、シートWSは姿勢矯正された状態でさらに下
流側に搬送され、図11に示すスタッカSTに回収され
る。なお、シートWSの前端縁位置の到来及び傾斜状態
解消のタイミングは、例えばシートWSを搬送するロー
ラコンベア102の、そのモータ112の回転を検出す
る図示しないパルスエンコーダ等の回転センサ出力から
知ることができ、制御ユニット113は、その回転セン
サ出力を解析して、回転式ストッパ部材142を駆動す
るモータ141の回転・停止を制御する。
【0053】なお、回転式ストッパ部材142は、シー
トWSに対して接近・離間可能に設けることができる。
例えば、図12(a)に示すように、ピストンロッド1
46の先端を軸受・連結部材143の中間に回転可能に
連結し、該ピストンロッド146をシリンダ145によ
り伸縮駆動することにより、回転式ストッパ部材142
をシートWSに対し接近・離間可能とすることができ
る。そして、シートWSに接近した場合は、シートWSの
姿勢矯正が行なわれ、逆に離間した場合は姿勢矯正は行
なわれない。なお、ストッパ部材142は回転式とせ
ず、例えばシートWSの搬送面と交差する方向におい
て、シートWSの前端縁位置と当接するストップ位置
と、同じくこれと干渉しない退避位置との間でシリンダ
等により直線的にストッパ部材を移動させる構成として
もよい。
【0054】図13は、シート回転機構103を、シー
ト面と当接してその摩擦により、シートWSの搬送先行
側の移動を減速させるブレーキ部材151を含む構成と
した例である。本実施例では、ブレーキ部材151は、
シートWSの搬送方向と直交する向きに所定の間隔で配
列する複数の板状弾性体151a(例えば板ばね)を含
んで構成される。各板状弾性体151aは先端側が丸く
曲げ返されてその頂点部分151bでシート面と当接す
る一方、基端側はシート面から一定距離だけ離れた支持
部材150に固定され、それぞれシートWSに対して押
し付けられることにより橈む。そして、その弾性復帰力
によりシートWSのシート面に対し、各頂点部分151
bにおいて減速のための摩擦力を作用させる。
【0055】また、図14は、シート回転機構103
を、摩擦搬送機構ではなく爪付きコンベアで構成した例
である。すなわち、この構成では、シートWSの幅方向
両側に1対の爪付きコンベア160,161を配してい
る。両コンベアはいずれもほぼ同一の構造を有している
が、例えば爪付きコンベア160を例にとれば、ローラ
160c,160cに回し懸けられたベルト160bの
外面から複数の搬送爪160aが、シートWSの長さよ
りも広い一定の間隔で突出して形成されており、ベルト
160bがローラ160c,160cの回転により巡回
駆動されると、搬送爪160aはシートWSの後端縁に
当接し、これを前方に押し出すようにして搬送する。こ
こで、搬送後行側の爪付きコンベア160の駆動速度V
1は、同じく先行側の爪付きコンベア161の駆動速度
V2よりも大きく設定される一方、それら速度の比V1/
V2は、爪付きコンベア160の搬送爪160aの形成
間隔L1と、爪付きコンベア161の搬送爪161aの
形成間隔L2との比L1/L2に等しく設定されている。
【0056】そして、爪付きコンベア160,161上
に搬入されたシートWSは、それぞれ幅方向両側が搬送
爪160a,161aに押されて搬送される。ここで、
シートWSの受け入れ直後の状態では、そのシートWSの
後行側を押すべき搬送爪160aは、同じく先行側を押
すべき搬送爪161aよりも遅れた位置にあるが、V1
>V2であるから、搬送が継続されるにつれて搬送爪1
60aから搬送爪161aまでの距離が縮まり、シート
WSは後行側が余分に押される形となって傾斜が矯正さ
れる。そして、矯正終了位置Fにおいて搬送爪160a
は搬送爪161aに追い付き、シートWSは非傾斜状態
となる。なお、V1/V2=L1/L2であるから、次々と
到来する搬送爪160aは、対応する搬送爪161aに
対し常に同じ矯正終了位置Fで追い付く形となる。そし
て矯正終了位置F以降は、搬送爪160aは搬送爪16
1aを追い越す形となるので、逆向きの傾斜が生じない
よう、シートWSは両爪付きコンベア160,161よ
りも高速で駆動されるコンベア165に受け渡され、非
傾斜状態でさらに下流側へ搬送される。
【0057】図15は、シート回転機構103を、シー
トWSの搬送後行側に当接してその送り方向に回転する
とともに、その回転軸ORがシート面と平行な面内でシ
ート送りと対応する向きに往復移動可能な送りローラ1
70を含む構成としたものである。すなわち、送りロー
ラ170は、傾斜したシートWSの搬送後行側において
そのシート面に当接し、自身の回転によりシート送りを
行ないつつ、その送り方向前方側に回転軸ORを移動さ
せる。これにより、送りローラ170の周速に回転軸O
Rの移動速度が重畳されてシートWSの搬送後行側が増速
され、シートWSは回転してその傾斜状態が解消され
る。なお、シートWSが通過すると回転軸ORは原位置に
復帰し、以降のシートWSに対して同じ動作を繰り返
す。ここで、図15においては、回転軸ORは軸線OG
周りで一定角度範囲内で往復旋回するようにしている
が、直線経路に沿って往復動するように構成してもよ
い。
【0058】図16は、減速機構を用いるシート回転機
構103の別の例を示すものである。この構成では、シ
ート回転機構103は負圧吸引機構180を含んで構成
されている。該負圧吸引機構180は、シートWSに面
して開口する吸引孔180bを備えた減圧チャンバー1
80aと、その内部を減圧して負圧状態とする吸引ポン
プ180cとを備えている。負圧吸引機構180は、吸
引孔180bにおいてシートWSの搬送先行側に対応し
てそのシート面に吸引力を作用させ、その吸引力によっ
て当該搬送先行側を減速することにより、シートWSを
回転させて傾斜状態を解消する。
【0059】図17においては、シート回転機構103
を、傾斜状態で搬送されるシートWSの幅方向両側に設
けられるとともに、それぞれ対応するシートWSの縁を
ガイドするガイド部190,191で構成している。こ
のうち、シートWSの搬送先行側となる縁に対応するガ
イド190は、そのガイド面190aが、シートWSの
入口部が外向きに開いた形態をなす一方、出口側には、
シート搬送方向Tとほぼ平行となる平行部190bが所
定の長さで形成されている。一方、搬送後行側となる縁
に対応するガイド191は、少なくともシート出口側に
おいてそのガイド面191aに、シート送り方向Tとほ
ぼ平行となる平行部191bが所定の長さで形成されて
いる。なお、図17において、ガイド190及び191
は、シート搬送路の両側において該搬送路に沿って所定
の間隔で配列するとともに、それぞれシートWSの送り
方向に回転する複数のガイドローラ190c及び191
cを含むローラガイドとして構成され、ガイド面190
a及び191aは、ガイドローラ190c及び191c
の周面により形成されている。なお、ガイドローラ19
0c及び191cは、少なくともその一部のものを回転
駆動することができる。
【0060】傾斜状態で搬送されてくるシートWSは、
ガイド190,191の間に導入され、幅方向の縁のう
ち搬送先行側とるものが、ガイド面190aの外に開い
た入口部でガイドされつつ平行部190b側へ移行する
に伴い回転し、最終的に両平行部190b,191bに
挟まれた区間内に導入されることで、その傾斜状態が解
消される。
【0061】なお、図18に示すように、ガイド19
0,191はベルトコンベア型ガイドとして構成しても
よい。この場合、ガイド190は、ローラ190d,1
90dに回し懸けられてシートWSの送り方向に巡回駆
動されるベルト190eを有し、そのベルト面がガイド
面190bを形成する。なお、ベルト190eのシート
WSに面する側は、中間部においてローラ190fによ
り内向きに少し張り出し、ガイド面190bに平行部1
90bを形成している。一方、ガイド191は、ローラ
191d,191dに回し懸けられてシートWSの送り
方向に巡回駆動されるベルト191eを有し、そのベル
ト面がガイド面191bを形成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート姿勢矯正装置の一例を、その作
用とともに模式的に示す平面図。
【図2】その第一の変形例をその作用とともに模式的に
示す平面図。
【図3】回転式印刷装置と回転式シート加工装置とによ
り、傾斜して搬送されるシートに印刷と打抜き/罫線入
れを順次行なうラインの側面模式図。
【図4】回転式シート加工装置に用いる湾曲型の一例を
示す斜視図。
【図5】その螺旋刃の概念を示す斜視図。
【図6】図3の平面図。
【図7】印刷シートに形成された印版凸部の一例を示す
図。
【図8】本発明のシート姿勢矯正装置の第二の変形例を
示す平面模式図。
【図9】その要部の平面模式図。
【図10】同じく側面模式図。
【図11】本発明のシート姿勢矯正装置の第三の変形例
を示す平面模式図。
【図12】その要部の側面模式図と、その作用説明図。
【図13】本発明のシート姿勢矯正装置の第四の変形例
を示す平面模式図。
【図14】同じく第五の変形例を示す平面模式図及び側
面模式図。
【図15】同じく第六の変形例を示す平面模式図。
【図16】同じく第七の変形例を示す平面模式図。
【図17】同じく第八の変形例を示す平面模式図。
【図18】同じく第九の変形例を示す平面模式図。
【図19】従来、一般に行なわれている段ボールシート
を素材とする製函の一例を示す図。
【符号の説明】
101 シート姿勢矯正装置 103 シート回転機構 WS シート T シート送り方向 B 基準方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 段ボールカットシート等のシートを、そ
    のシートの所定の基準方向がシート送り方向に対して傾
    斜した状態で順次搬送するシート搬送機構の、その搬送
    路上に設けられるとともに、搬送中の前記シートを所定
    角度だけ回転させるシート回転機構を備え、当該回転に
    より、前記基準方向が前記シート送り方向とほぼ一致す
    るように搬送中の前記シートの姿勢を矯正することを特
    徴とするシート姿勢矯正装置。
  2. 【請求項2】 以下の構成を有する回転式シート加工装
    置、すなわち、回転軸線が前記シート送り方向と直交す
    る加工シリンダと、前記シートの基準方向と前記シート
    送り方向とのなす角度と同じだけその加工シリンダの母
    線に対して鋭角的に傾斜した傾斜角で、該加工シリンダ
    の外周面に沿ってその外周面から突出する形態で固定さ
    れた加工刃とを備え、傾斜した状態で搬送される前記シ
    ートに対し前記加工刃により、展開形態を形成するため
    の打抜き及び/又はシートを折り曲げるための罫線入れ
    を行なう回転式加工装置が、前記シート搬送路上に設け
    られ、 前記シート回転機構は、その回転式シート加工装置の下
    流側に設けられるものである請求項1記載のシート姿勢
    矯正装置。
  3. 【請求項3】 以下の構成を有する回転式シート印刷装
    置、すなわち、回転軸線が前記シート送り方向と直交す
    る印刷シリンダと、その印刷シリンダの外周において、
    前記シートの基準方向と前記シート送り方向とのなす角
    度と同じだけ前記印刷シリンダの母線に対して傾けて形
    成された印版部とを備え、傾斜した状態で搬送される前
    記シートに対し傾斜した前記印版部により印刷を行なう
    回転式印刷装置が、前記シート搬送路上に設けられ、 前記シート回転機構は、その回転式印刷装置の下流側に
    設けられるものである請求項1又は2に記載のシート姿
    勢矯正装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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