JPH11104950A - 電極板及びその製造方法 - Google Patents

電極板及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11104950A
JPH11104950A JP28626597A JP28626597A JPH11104950A JP H11104950 A JPH11104950 A JP H11104950A JP 28626597 A JP28626597 A JP 28626597A JP 28626597 A JP28626597 A JP 28626597A JP H11104950 A JPH11104950 A JP H11104950A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode plate
processing
small
small diameter
slurry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28626597A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Goto
圭一 後藤
Toshimi Kobayashi
利美 小林
Makoto Kawai
信 川合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP28626597A priority Critical patent/JPH11104950A/ja
Publication of JPH11104950A publication Critical patent/JPH11104950A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 穿孔加工がより短時間で高精度でかつ低コス
トで可能で、小径孔内壁の表面粗さがより平滑で、パー
ティクル、コンタミネーション等の発生が殆ど起こらな
い電極板とその製造方法を提供する。 【解決手段】 反応ガス整流用の多数の小径孔を有する
電極板の製造方法において、該電極板の小径孔の穿孔を
ダイヤモンドドリル加工または超音波加工する際に、砥
粒スラリを掛け流しながら穿孔し、小径孔内壁の表面粗
さRaを0.01〜5μmの範囲に仕上げることを特徴
とする電極板の製造方法、並びに反応ガス整流用の多数
の小径孔を有する電極板において、小径孔内壁の表面粗
さRaが、0.01〜5μmの範囲である電極板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス製
造用のエッチング装置、アッシング装置、スパッタリン
グ装置等に使用される多数の小径孔を有する電極板とそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体プロセスに使用される例え
ば、プラズマドライエッチング装置等において、反応室
内で高周波電源に接続される平面電極上に半導体ウエー
ハを載置し、これに相対向する対向電極に多数の小径孔
を形成し、この小径孔を通して反応室内に反応ガスを整
流して導入すると共に、平面電極と対向電極間にプラズ
マを発生させ、エッチング処理するような技術が知られ
ている。
【0003】そして、この対向電極に多数の小径孔を穿
孔する方法として、例えば、超音波加工法、放電加工
法、レーザー加工法或はダイヤ加工法等が知られてい
る。
【0004】ここで、これらの加工法について簡単に説
明すると、先ず超音波加工法においては、超音波振動す
る工具を砥粒スラリを介して被加工物に押付け、超音波
振動によって砥粒を介して被加工物を加工する方法であ
り、具体的には、孔開け位置に対応してステンレス製の
ピンを立設したホーンと呼ばれる加工治具を超音波加工
機に取付け、超音波発信器からの振動が加工治具に伝達
されるようにすると共に、ピンの先端を被加工物に当接
させ、同時に砥粒を水等に分散させた砥粒スラリをピン
の先端部に掛け流しながら超音波振動を与える。
【0005】そうすると、超音波振動によって被加工物
とピンの間に存在する砥粒が被加工物を研磨してゆき、
ピンを加工送りすると、被加工物にピンの径よりやや大
きめの孔が穿孔される。
【0006】次に、放電加工法は、被加工物と加工電極
とを僅かな間隙で対向させ、絶縁性加工液を介して短時
間のパルス性アーク放電を繰り返すことで被加工物を加
工する方法であり、この放電によって電極に対向する被
加工物の表面が溶融し、電極を加工送りすると、被加工
物に電極の径よりやや大きめの孔が穿孔される。
【0007】次に、レーザ加工方法は、レーザビームを
被加工物に照射して照射部を溶融、昇華させる加工法で
あり、レーザ発振源として、炭酸ガスやYAG等が用い
られるのが一般的である。
【0008】次に、ダイヤ加工法は、ダイヤモンドドリ
ル等をツールとして多軸ボール盤等の工作機械を用いた
加工法であり、ダイヤモンドドリルを用いて被加工物に
穿孔加工する方法である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の各加
工法は、それぞれの特徴を有しているが、特にプラズマ
装置用電極の小径孔の加工に適用する場合にはそれぞれ
次のような不具合があった。
【0010】すなわち、先ず、超音波加工法の場合は、
多数の孔を加工する場合に、多数のピンを設けたホーン
を使用すれば1回の加工処理で同時に穿孔できるという
利点を有する反面、多数のピンを備えたホーンを作製す
るための初期投資がかかり、また、被加工物に穿孔する
際、それにつれて加工治具のピンも摩耗するため、徐々
に加工孔の径が小さくなり、加工精度が低下してくる。
【0011】また、加工治具のピンが摩耗すると、その
金属摩耗粉が孔周縁の加工面に付着し、その後、この電
極をプラズマ装置に取付けてエッチング処理等を施して
ICやLSI等の半導体デバイスを作製するような場合
に、不純物或はパーティクルとなってデバイス特性を劣
化させてしまい、デバイス歩留りが悪くなると言う問題
もある。
【0012】次に、放電加工法の場合は、放電という高
エネルギーを直接加工に利用するため、加工速度が速
く、しかも省力化が可能で低コストで加工できるという
利点を有する反面、溶融凝固を繰り返すため、加工後に
孔周縁の加工面が激しい凹凸となり、その後、この電極
をプラズマ装置に取付けてデバイスを加工する時、パー
ティクル発生の原因となる。
【0013】また、加工時の高温の影響で孔の近傍に加
工ダメージ層が生成され、その後プラズマ装置に取付け
てデバイスを加工する時、この加工ダメージ層によって
電極の腐食が不均一となり、作製するデバイスの品質が
安定しないという問題もある。
【0014】次に、レーザ加工法の場合は、省力化が可
能で、コストダウンが図られ、しかも高速で加工できる
という利点があるが、反面、他の加工方法に較べて加工
がやや安定性に欠けるという問題がある。
【0015】また、レーザ照射面とは逆の面にバリが発
生し易く、さらに孔周辺に加工ダメージ層が生じるた
め、その後、電極をプラズマ装置に取付けて使用中にデ
バイスの品質が安定せず、歩留りが低下するという問題
もある。
【0016】次に、ダイヤ加工法の場合は、無人化が可
能な工作機械が使用できるため、コストダウンが可能に
なるという利点を有する反面、径の小さいダイヤツール
を使用すると、加工反力によってダイヤツールに折損等
が生じ易くなり、精度低下の原因になると共に、あまり
高速で加工できないという問題がある。
【0017】そこで、本発明は、このような問題点を解
決するためになされたもので、高周波を印加する電極板
に、反応ガス整流用の多数の小径孔を成形して電極板を
製造するにあたり、加工時間がより短時間で仕上がり、
小径孔内壁の表面粗さがより平滑で高精度な穿孔加工が
低コストで可能であり、また電極板として使用する際
に、パーティクルや不純物のコンタミネーション等の発
生がなく、品質のよい半導体デバイスの作製が可能な電
極板とその製造方法を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明の請求項1に記載した発明は、反応ガ
ス整流用の多数の小径孔を有する電極板の製造方法にお
いて、該電極板の小径孔の穿孔をダイヤモンドドリル加
工する際に、砥粒スラリを掛け流しながら穿孔すること
を特徴とする電極板の製造方法である。
【0019】このように、電極板に小径孔をダイヤモン
ドドリル加工により穿孔する際に、砥粒スラリを掛け流
しながら穿孔すると研削加工と研磨加工が併用されて相
乗効果を発揮し、加工精度が向上し、加工処理速度も速
くなり加工コストも安くすることができる。
【0020】また、本発明の請求項2に記載した発明
は、反応ガス整流用の多数の小径孔を有する電極板の製
造方法において、該電極板の小径孔の穿孔をダイヤモン
ドドリル加工または超音波加工する際に、砥粒スラリを
掛け流しながら穿孔し、小径孔内壁の表面粗さRaを
0.01〜5μmの範囲に仕上げることを特徴とする電
極板の製造方法である。
【0021】このように、電極板に小径孔をダイヤモン
ドドリル加工または超音波加工により穿孔する際に、砥
粒スラリを掛け流しながら穿孔すると研削加工と研磨加
工が併用されて相乗効果を発揮し、加工精度が向上し、
加工処理速度も速くなり加工コストも安くすることがで
きる。加工精度については、特に、小径孔内壁の表面粗
さRaを0.01〜5μmの範囲の高精度に容易に仕上
げることができる。
【0022】そして、請求項3では、ダイヤモンドドリ
ル加工または超音波加工する際に掛け流す砥粒スラリ
を、微粉末シリカ(SiO2 :ヒュームドシリカ、コロ
イダルシリカ)スラリ、アルミナスラリまたは炭化けい
素スラリの内のいずれか1種とした。
【0023】ここで、砥粒スラリを、微粉末シリカ(S
iO2 :ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ)スラリ
とすると、高速、高精度、低コストで穿孔することがで
き、アルミナスラリまたは炭化けい素スラリを使用して
もシリカ系とほぼ同程度の作用効果を挙げることができ
る。
【0024】そして、本発明の請求項4に記載した発明
は、反応ガス整流用の多数の小径孔を有する電極板にお
いて、小径孔内壁の表面粗さRaが0.01〜5μmの
範囲であることを特徴とする電極板である。
【0025】このように、小径孔内壁の表面粗さRa
を、0.01〜5μmの範囲に仕上げておくと、例え
ば、プラズマドライエッチング装置の電極板として使用
した場合に、反応ガスの流れが十分整流されて、被処理
物であるウエーハの全表面が均一にエッチングされるよ
うになる。また、表面が平滑なため、パーティクルの発
生やコンタミネーション等も防止できる。5μmを越え
ると小径孔を通過する反応ガスの均一性が損なわれ、エ
ッチングも不均一となり易く、歩留りが低下する。
【0026】また、請求項5では、以上のような反応ガ
ス整流用の小径孔付き電極板の材質を、シリコン、カー
ボン、アルミニウム、炭化けい素の内のいずれか1種か
らなるものとした。
【0027】これは、これら以外の材質では、高周波を
印加するプラズマ装置の電極板として使用すると、半導
体デバイスを作製する際に、デバイス特性の劣化の原因
となる重金属その他の不純物となり易いためである。こ
の場合、処理するウエーハが半導体シリコンである場
合、上記材質の中でも特にシリコンを選択すれば、半導
体素材と同じ材質になり、好ましい。
【0028】また、請求項6では、前記反応ガス整流用
の小径孔を有する電極板が、プラズマエッチング装置
用、リアクティブイオンエッチング装置用、プラズマア
ッシング装置用、スパッタリング装置用或はプラズマC
VD装置用として、各装置に適合して使用できるものと
した。
【0029】これは、前記した規定値に従って作製され
た電極板は、これらいずれの装置の場合にも、プラズマ
発生用その他の高周波を印加する対向電極板となり、反
応ガスの整流用を兼ねたものとして、有効に作用するこ
とができるからである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。ここで、図1は本発明の製造方法によ
って作製された電極板の一例を示す平面図であり、図2
はこの電極板が適用される装置の一例としてのプラズマ
ドライエッチング装置の概要図である。
【0031】本発明者等は、電極板の穿孔加工をより短
時間で高精度でかつ低コストで行うことが可能な方法と
して、ダイヤモンドドリル加工する際に、砥粒スラリを
掛け流しながら穿孔すればよいことに想到し、本発明を
完成させたものである。
【0032】ここで、本発明の製造方法で作製する電極
板の一例を図1に基づいて説明すると、この円板状電極
板10は、各種ガス流通用の小径孔11を数百〜数千個
穿孔したものである。また、電極板の外周部には電極板
取付孔12が穿孔されている。電極板の大きさは、通
常、被処理物の大きさに対応して、直径で200〜40
0mm、厚さ数mm〜数十mmのものが使用され、小径
孔の孔径は、直径で数十μm〜数百μmである。
【0033】この電極板が適用される装置の一例として
図2に高周波を印加するドライエッチング装置20を示
した。ここでは、本発明の製造方法で作製された電極板
21がプラズマドライエッチング装置20にセットされ
た状態を表しており、該電極板21に対向する位置に被
処理物である半導体ウエーハ23と平面電極板22が設
置され、両電極間に高周波が印加される。一方、エッチ
ングガスは、ガス供給系26から内部ガス容器25に入
り、電極板21の小径孔で整流され、ウエーハ23に向
けて噴出し、ここでプラズマを発生してウエーハ表面を
エッチング処理するようになっている。
【0034】本発明の電極板の製造方法には、2種類あ
って、第1の実施の形態は、ダイヤモンドドリルによる
穿孔加工方法である(以下、ダイヤ加工という)。従来
のダイヤ加工は、そのツールとして通常の超硬合金製の
ドリル等の先端にダイヤモンド砥粒等をニッケル電着等
で固着したダイヤツールが使用されている。この場合、
切削に伴う発熱を除去し、摩擦抵抗を減らすため、切削
油または冷却水をドリルと被加工物に掛け流すのが一般
的である。
【0035】工作機械としては、通常多軸ボール盤を使
用し、被加工物の搬送、セッティング、穿孔、取外し、
搬送からなる一連の工程を自動化すれば、コストダウン
が可能になるという利点を有する反面、径の小さいダイ
ヤツールを使用すると、加工反力によってダイヤツール
に折損等が生じ易くなり、精度低下の原因になると共
に、あまり高速で加工処理できないと言う欠点があっ
た。
【0036】また、ダイヤツール加工では限界があり、
表面粗さRaを細かく平滑に仕上げようとダイヤモンド
砥粒の粒度を細かくすると穿孔処理に長時間を要し、逆
にダイヤ砥粒の粒度を粗くすると短時間で穿孔できる
が、できた被処理物の表面粗さは粗くなると言う現象か
ら抜け出せないでいた。従って、高精度の平滑な表面粗
さを要望された場合には、穿孔加工と仕上げ研磨加工ま
たはリーマー加工の二段階処理をするのが一般的であっ
た。
【0037】これに対して、本発明の製造方法では、ダ
イヤ加工に際して、ダイヤモンドドリルで切削し始めた
孔に砥粒スラリを掛け流し続ければ、穿孔と同時にいわ
ゆる遊離砥粒によるラッピング作用により内壁も高精度
に研磨され、小径孔内壁の表面粗さRaを所望の範囲内
に制御して仕上げることが容易に可能となる。
【0038】このように、電極板に小径孔をダイヤモン
ドドリル加工により穿孔する際に、砥粒スラリを掛け流
しながら穿孔すると研削加工と研磨加工が併用されて相
乗効果を発揮し、加工精度が向上し、加工処理速度も速
くなり加工コストも安くすることができる。加工精度に
ついては、特に、小径孔内壁の表面粗さRaを0.01
〜5μmの範囲の高精度に容易に仕上げることができ
る。
【0039】ここで使用される砥粒スラリは、微粉末シ
リカ(SiO2 :ヒュームドシリカ、コロイダルシリ
カ)スラリ、アルミナスラリまたは炭化けい素スラリの
内のいずれか1種とすることができる。砥粒スラリを、
微粉末シリカ(SiO2 :ヒュームドシリカ、コロイダ
ルシリカ)スラリとすると、高速、高精度、低コストで
穿孔することができ、アルミナスラリまたは炭化けい素
スラリを使用してもシリカ系とほぼ同程度の作用効果を
挙げることができる。
【0040】砥粒の粒度は、被加工物の硬度、目標表面
粗さ精度、ドリルの回転速度、ドリルの侵入速度等の穿
孔条件との関係から経験的に求められることが多い。砥
粒スラリの濃度は、固形分と水との重量比で3:10程
度が効果的である。
【0041】このように、小径孔内壁の表面粗さRa
を、0.01〜5μmの範囲に仕上げておくと、例え
ば、プラズマドライエッチング装置の電極板として使用
した場合に、反応ガスの流れが十分整流されて、被処理
物であるウエーハの全表面が均一にエッチングされるよ
うになる。しかも、表面が平滑になるので、パーティク
ルやコンタミネーションの発生もない。一方、表面粗さ
が5μmを越えると小径孔を通過する反応ガスの均一性
が損なわれ、エッチングも不均一となり易く、歩留りが
低下する。
【0042】そして、さらに5μmを越えて凹凸が大き
くなると、パーティクルやコンタミネーションが発生し
易くなると共に、加工ダメージ層が残存すると電極板の
腐食が不均一となり、プラズマの発生が不均一となる。
また、この表面粗さRaを、0.01μm未満の精度ま
で上げるには、加工処理が極めて困難になり、また過剰
品質となる。
【0043】次に、第2の実施形態として、超音波加工
による穿孔に際して、上記砥粒スラリを使用し、表面粗
さRaを0.01〜5μmの範囲に仕上げる方法であ
る。超音波加工法は、超音波振動する工具を砥粒スラリ
を介して被加工物に押付け、超音波振動によって砥粒を
介して被加工物を加工する方法であり、具体的には、孔
開け位置に対応してステンレス製のピンを立設したホー
ンと呼ばれる加工治具を超音波加工機に取付け、超音波
発信器からの振動が加工治具に伝達されるようにすると
共に、ピンの先端を被加工物に当接させ、同時に砥粒を
水等に分散させた砥粒スラリをピンの先端部に掛け流し
ながら超音波振動を与える。
【0044】そうすると、超音波振動によって被加工物
とピンの間に存在する砥粒が被加工物を研磨してゆき、
ピンを加工送りすると、被加工物にピンの径よりやや大
きめの孔が穿孔される。
【0045】この超音波加工法において、上記微粉末シ
リカ(SiO2 :ヒュームドシリカ、コロイダルシリ
カ)スラリ、アルミナスラリまたは炭化けい素スラリの
内のいずれか1種とした砥粒スラリを用いて加工すれ
ば、振動ピンによる穿孔と同時に砥粒スラリのいわゆる
遊離砥粒によるラッピング作用により高精度に研磨さ
れ、従来、超音波加工では難しかった小径孔内壁面の表
面粗さRaを0.01〜5μmの範囲内に仕上げること
ができる。ここで使用される砥粒スラリの具備すべき要
件は、前記ダイヤツールの場合とほぼ同じでよく、ダイ
ヤ加工の場合とほぼ同等の作用効果を挙げることができ
る。
【0046】また、以上のような製造方法によって成形
された小径孔付き電極板の材質を、シリコン、カーボ
ン、アルミニウム、炭化けい素の内のいずれか1種から
なるものとした。
【0047】これは、これら以外の材質では、高周波を
印加する装置の電極板として使用すると、半導体デバイ
スを作製する際に、デバイス特性の劣化の原因となる重
金属その他の不純物となり易いためである。この場合、
処理するウエーハが半導体シリコンである場合、上記材
質の中でも特にシリコンを選択すれば、半導体素材と同
じ材質になり、好ましい。
【0048】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)外径203.2mm,厚み5mmのシリコ
ン円板に、0.8mmの小径孔を開ける加工処理を10
0孔試みた。切削工具は、直径0.65mmの電着ダイ
ヤモンドドリルを用い、20,000rpmで回転させ
た。そこに平均粒径140nmのヒュームドシリカ(S
iO2 )を3:10の割合で水と混合してスラリとした
ものを切削油(冷却水)の代わりとして電着ダイヤモン
ドドリルに流し掛けながら穿孔加工を行った。小径孔加
工処理終了後、その内壁の表面粗さを測定したところ、
Raが0.09〜0.22μmと良好なものであった。
加工処理時間は従来より約2割短時間で加工することが
できた。
【0049】このようにして製造した小径孔付き電極板
10を、図2に示すようなプラズマドライエッチング装
置20に取付け、ガス供給系26から送られてくるCF
4 ガスを小径孔11から噴出させると共に、高周波を印
加してプラズマを発生させ、半導体シリコンウエーハ2
3上のシリコン酸化膜のエッチングを行った。この結
果、パーティクルの発生もなく、エッチングレートも全
面均一なエッチングをすることができた。
【0050】(実施例2)コロイダルシリカ(SiO
2 )の平均粒径を250μmとし、直径1.0mmの小
径孔を100孔穿孔することとした以外は実施例1と同
様の方法で加工した。小径孔内壁の表面粗さを測定した
ところ、Raは2.4〜4.3μmであり、加工時間は
従来より約3割短時間で加工することができた。
【0051】(比較例1)実施例1と同様に直径0.6
5mmの電着ダイヤモンドドリルを用いて20,000
rpmで回転させながら、通常の切削油を用いて加工処
理したところ、小径孔内壁の表面粗さRaは、5.9〜
7.3μmと粗かった。加工処理時間は、12時間と長
時間を要した。
【0052】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0053】例えば、本発明の製造方法の適用に当たっ
ては、高周波を印加するプラズマドライエッチング装置
における反応ガス整流用電極板の製造方法として好適と
されるが、本発明はこのような例に限定されるものでは
なく、リアクティブイオンエッチング装置用、プラズマ
アッシング装置用、スパッタリング装置用またはプラズ
マCVD装置用の電極板の製造方法としてもほぼ同様の
作用効果を挙げることができ、有効に使用されるもので
ある。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、高周波を印加するプラ
ズマ装置用の電極板の製造において、多数の小径孔の内
壁表面粗さが極めて小さい平滑な電極板を、短時間に、
高精度にかつ低コストで穿孔加工処理することができ
る。また、作製した電極板を半導体デバイス製造用電極
板として使用すれば、各種反応ガスの整流効果に優れ、
デバイスに対する作用効果が均一になり、パーティクル
や不純物汚染の発生がなく、プロセスの安定操業が可能
となり、製造歩留りの向上、品質の向上並びにコストダ
ウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法で作製される電極板の一例を示す
平面図である。
【図2】本発明で作製される電極板を設置した装置の一
例で、プラズマドライエッチング装置の概要図である。
【符号の説明】
10…電極板、 11…小径孔、 12…取付孔、 20…プラズマドライエッチング装置、 21…電極板、 22…平面電極板、 23…半導体ウエーハ、 24…チャンバー、 25…内部ガス容器、 26…ガス供給系、 27…ガス排出系。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応ガス整流用の多数の小径孔を有する
    電極板の製造方法において、該電極板の小径孔の穿孔を
    ダイヤモンドドリル加工する際に、砥粒スラリを掛け流
    しながら穿孔することを特徴とする電極板の製造方法。
  2. 【請求項2】 反応ガス整流用の多数の小径孔を有する
    電極板の製造方法において、該電極板の小径孔の穿孔を
    ダイヤモンドドリル加工または超音波加工する際に、砥
    粒スラリを掛け流しながら穿孔し、小径孔内壁の表面粗
    さRaを0.01〜5μmの範囲に仕上げることを特徴
    とする電極板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記砥粒スラリが、微粉末シリカ(Si
    2 :ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ)スラリ、
    アルミナスラリまたは炭化けい素スラリの内のいずれか
    1種であることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載した電極板の製造方法。
  4. 【請求項4】 反応ガス整流用の多数の小径孔を有する
    電極板において、小径孔内壁の表面粗さRaが0.01
    〜5μmの範囲であることを特徴とする電極板。
  5. 【請求項5】 前記電極板の材質が、シリコン、カーボ
    ン、アルミニウム、炭化けい素の内のいずれか1種から
    なることを特徴とする請求項4に記載した電極板。
  6. 【請求項6】 前記電極板が、プラズマエッチング装置
    用、リアクティブイオンエッチング装置用、プラズマア
    ッシング装置用、スパッタリング装置用或はプラズマC
    VD装置用であることを特徴とする請求項4または請求
    項5に記載した電極板。
JP28626597A 1997-10-03 1997-10-03 電極板及びその製造方法 Pending JPH11104950A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28626597A JPH11104950A (ja) 1997-10-03 1997-10-03 電極板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28626597A JPH11104950A (ja) 1997-10-03 1997-10-03 電極板及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11104950A true JPH11104950A (ja) 1999-04-20

Family

ID=17702130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28626597A Pending JPH11104950A (ja) 1997-10-03 1997-10-03 電極板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11104950A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000068255A (ja) * 1998-08-21 2000-03-03 Tokyo Electron Ltd プラズマ用電極およびその製造方法
JP2000306893A (ja) * 1999-04-23 2000-11-02 Shin Etsu Chem Co Ltd 基板表面の処理方法
WO2002082516A1 (fr) * 2001-03-30 2002-10-17 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Dispositif de croissance de phase gazeuse
KR100935418B1 (ko) 2007-10-24 2010-01-06 이연희 반도체웨이퍼 증착장비의 샤워헤드 홀 가공장치
JP2012516056A (ja) * 2009-01-21 2012-07-12 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド ガス配送システム用粒子削減処理
JP2014160819A (ja) * 2013-02-13 2014-09-04 Lam Research Corporation プラズマ処理室用のガス分配部材を製造する方法
JP2019009337A (ja) * 2017-06-27 2019-01-17 三菱マテリアル株式会社 プラズマ処理装置用電極板およびプラズマ処理装置用電極板の製造方法
JP2019040970A (ja) * 2017-08-24 2019-03-14 三菱マテリアル株式会社 プラズマ処理装置用炭化珪素電極板及びその製造方法
JP2020109804A (ja) * 2019-01-07 2020-07-16 三菱マテリアル株式会社 プラズマ処理装置用電極板及びその製造方法
EP3635776A4 (en) * 2017-06-05 2021-02-17 Applied Materials, Inc. DEVICE AND METHOD FOR SUPPLYING GAS IN SEMICONDUCTOR PROCESS CHAMBERS

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000068255A (ja) * 1998-08-21 2000-03-03 Tokyo Electron Ltd プラズマ用電極およびその製造方法
JP2000306893A (ja) * 1999-04-23 2000-11-02 Shin Etsu Chem Co Ltd 基板表面の処理方法
WO2002082516A1 (fr) * 2001-03-30 2002-10-17 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Dispositif de croissance de phase gazeuse
KR100781912B1 (ko) * 2001-03-30 2007-12-04 신에츠 한도타이 가부시키가이샤 기상 성장 장치
KR100935418B1 (ko) 2007-10-24 2010-01-06 이연희 반도체웨이퍼 증착장비의 샤워헤드 홀 가공장치
JP2012516056A (ja) * 2009-01-21 2012-07-12 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド ガス配送システム用粒子削減処理
JP2014160819A (ja) * 2013-02-13 2014-09-04 Lam Research Corporation プラズマ処理室用のガス分配部材を製造する方法
EP3635776A4 (en) * 2017-06-05 2021-02-17 Applied Materials, Inc. DEVICE AND METHOD FOR SUPPLYING GAS IN SEMICONDUCTOR PROCESS CHAMBERS
US11380557B2 (en) 2017-06-05 2022-07-05 Applied Materials, Inc. Apparatus and method for gas delivery in semiconductor process chambers
JP2019009337A (ja) * 2017-06-27 2019-01-17 三菱マテリアル株式会社 プラズマ処理装置用電極板およびプラズマ処理装置用電極板の製造方法
JP2019040970A (ja) * 2017-08-24 2019-03-14 三菱マテリアル株式会社 プラズマ処理装置用炭化珪素電極板及びその製造方法
JP2020109804A (ja) * 2019-01-07 2020-07-16 三菱マテリアル株式会社 プラズマ処理装置用電極板及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2013161849A1 (ja) ダイシングブレード
JP6412538B2 (ja) ダイシング装置
JP2010519763A (ja) プラズマ処理装置用シリコン素材の製造方法
JPH11104950A (ja) 電極板及びその製造方法
JP2004296912A (ja) ウェハ支持基板
JP2875513B2 (ja) 半導体材料加工方法及び装置
JP2016196085A (ja) 加工砥石
US20190311951A1 (en) Wafer processing method
JP6145548B1 (ja) 面取り研削方法及び面取り研削装置
JPH1192972A (ja) プラズマ装置用電極の製造方法及びプラズマ装置用電極
JP6804209B2 (ja) 面取り装置及び面取り方法
Neppiras Ultrasonic machining and forming
JPH11281307A (ja) 電極板、電極板の製造方法およびその小径孔内壁表面粗さの測定方法
JP7035153B2 (ja) 面取り装置及び面取り方法
JP2018103356A (ja) ブレード加工装置及びブレード加工方法
WO2011046052A1 (ja) 電極板の通気孔形成方法
KR102041055B1 (ko) 균일한 직경을 가진 샤워헤드 홀의 가공장치
JP6434113B2 (ja) ワーク加工装置及びワーク加工方法
KR100299975B1 (ko) 플라즈마챔버의전극제조방법
JP2019169719A (ja) レーザ加工システム
JP2018058198A (ja) 面取り研削方法及び面取り研削装置
JPH08309668A (ja) 内周刃砥石の製造方法
JP2003145287A (ja) 硬脆性材料の加工方法
JPH09289195A (ja) プラズマエッチング電極
WO2024139560A1 (zh) 一种基于激光致裂的碳化硅剥离片及加工方法和激光剥离系统