JPH1110483A - ドリル制御装置 - Google Patents

ドリル制御装置

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JPH1110483A
JPH1110483A JP9185771A JP18577197A JPH1110483A JP H1110483 A JPH1110483 A JP H1110483A JP 9185771 A JP9185771 A JP 9185771A JP 18577197 A JP18577197 A JP 18577197A JP H1110483 A JPH1110483 A JP H1110483A
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JP
Japan
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pecking
program
cutting
tool
machining
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Application number
JP9185771A
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English (en)
Inventor
Koichi Yoshida
浩一 吉田
Hajime Ohashi
肇 大橋
Makoto Tanahashi
誠 棚橋
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Yamazaki Mazak Corp
Original Assignee
Yamazaki Mazak Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加工プログラム中にペッキング動作のブロック
を組込まなくても、必要に応じてペッキングしながらド
リル加工し、かつ加工時間を短縮させること。 【解決手段】加工プログラムPROの切削ブロックN1
02を実行中にドリル工具31に作用する切削負荷S
F、TFを検出する送り軸負荷演算部8と主軸負荷演算
部10及び、検出された切削負荷SF、TFが所定のし
きい値SFa、TFa以上である場合に所定の判定信号
を出力する切削負荷比較判定部12を設け、ドリル工具
13をZ軸方向に戻し移動させることを、早送り位置決
め指令G0により指令するブロックN001を有したペ
ッキングプログラムP1131を格納するペッキングプ
ログラムメモリ16を設け、前記判定信号に基づいてペ
ッキングプログラムP1131を実行するように指令す
るプログラム制御部15を設けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドリル工具を用いて加
工を行う工作機械において、ドリル工具にかかる切削負
荷に応じて、該ドリル工具のペッキングを行うのに好適
なドリル制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ドリル工具が摩耗することにより切削穴
に切粉がつまるなどして、切削負荷が過度に増大すると
ドリル工具が折損する危険性がある。従って、ドリル工
具の切削負荷が過度に増大する前に、切削途中でペッキ
ングを適宜行う必要がある。このようなペッキングを行
うために、例えば従来のNC工作機械等では、加工プロ
グラム中にペッキング動作を指令するブロックを組み込
んでいた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
に加工プログラム中にペッキング動作を指令するブロッ
クを組み込む場合には、ペッキング動作を開始するまで
の穴切削の送り量やペッキング動作の回数等を該加工プ
ログラム中で指定していた。従って、このような加工プ
ログラムの作成は熟練を要し、困難な作業となってい
た。また、このような加工プログラム上でペッキング動
作を指令するようにすると、ドリル工具の切削負荷が特
に増大しない場合にもペッキングを行ってしまうことが
あるので、その分、加工時間が長くなる。
【0004】そこで本発明は上記事情に鑑み、加工プロ
グラム中にペッキング動作のブロックを組み込まなくて
も、必要に応じてペッキングを適宜行いながらドリル加
工を行うことができ、しかも加工時間を極力短縮させる
ことができるドリル制御装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明のうち第1の
発明は、ドリル工具(31)によるワーク(60)に対
する穴切削を、切削送り指令(G1)により指令する切
削ブロック(N102)を有した加工プログラム(PR
O)を格納する第1のメモリ手段(6)を有し、前記加
工プログラム(PRO)に基づいてドリル工具(31)
を用いて所定の加工を行なう工作機械(100)におい
て、前記加工プログラム(PRO)の前記切削ブロック
(N102)を実行する加工実行手段(7、9、17、
33、35)を設け、前記加工実行手段(7、9、1
7、33、35)により前記切削ブロック(N102)
が実行されている間に、前記ドリル工具(31)に作用
する切削負荷(SF、TF)を検出して切削負荷信号と
して出力する切削負荷検出手段(8、10)を有し、前
記切削負荷検出手段(8、10)からの切削負荷信号に
基づいて、前記検出された切削負荷(SF、TF)が所
定の値(SFa、TFa)以上である場合に所定の判定
信号を出力する切削負荷比較判定手段(12)を設け、
ドリル工具(31)を工具主軸方向(Z軸方向)に戻し
移動させることを、戻し送り指令(G0)により指令す
る戻し送りブロック(N001)を有したペッキングプ
ログラム(P1131)を格納する第2のメモリ手段
(16)を設け、前記切削負荷比較判定手段(12)の
判定信号に基づいて、前記加工実行手段(7、9、1
7、33、35)に対して、前記第2のメモリ手段(1
6)に格納された前記ペッキングプログラム(P113
1)を実行するように指令するペッキングプログラム実
行指令手段(15)を設けて構成される。
【0006】また本発明のうち第2の発明は、第1の発
明によるドリル制御装置(1)において、ペッキングの
実行を指示するペッキング実行フラグ(FL)を格納す
る第3のメモリ手段(6a)を設け、前記ペッキングプ
ログラム実行指令手段(15)は、前記第3のメモリ手
段(6a)に格納された前記ペッキング実行フラグ(F
L)がペッキングの実行を指示している場合にのみ、前
記切削負荷比較判定手段(12)の判定信号に基づい
て、前記加工実行手段(7、9、17、33、35)に
対して、前記ペッキングプログラム(P1131)を実
行するように指令するようになっている。
【0007】また本発明のうち第3の発明は、第2の発
明によるドリル制御装置(1)において、前記第3のメ
モリ手段(6a)は前記第1のメモリ手段(6)中に存
在している。
【0008】また本発明のうち第4の発明は、第1の発
明によるドリル制御装置(1)において、前記加工実行
手段(7、9、17、33、35)は、ドリル工具(3
1)を回転駆動する主軸駆動モータ(35)を有し、前
記切削負荷検出手段(10)は、前記主軸駆動モータ
(35)の負荷電流値に基づいて切削負荷信号を出力す
るようになっている。
【0009】また本発明のうち第5の発明は、第1の発
明によるドリル制御装置(1)において、前記加工実行
手段(7、9、17、33、35)は、ドリル工具(3
1)をワーク(60)に対して工具主軸方向(Z軸方
向)に移動駆動する送り軸駆動モータ(33)を有し、
前記切削負荷検出手段(8)は、前記送り軸駆動モータ
(33)の負荷電流値に基づいて切削負荷信号を出力す
るようになっている。
【0010】また本発明のうち第6の発明は、第1の発
明によるドリル制御装置(1)において、前記切削負荷
比較判定手段(12)の判定信号に基づいて、該判定信
号が出力された際のドリル工具(31)の工具主軸方向
(Z軸方向)における位置(TZL1)を検出する工具
位置検出部(20)を設け、前記ペッキングプログラム
実行指令手段(15)は、前記加工実行手段(7、9、
17、33、35)に対して、前記工具位置検出部(2
0)により検出されたドリル工具(31)の工具主軸方
向(Z軸方向)における位置(TZL1)に基づいて、
前記ペッキングプログラム(P1131)を実行するよ
うに指令する。
【0011】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以下の
「作用」の欄についても同様である。
【0012】
【作用】上記した構成により本発明のうち第1の発明で
は、加工プログラム(PRO)の切削ブロック(N10
2)を実行中に、ドリル工具(31)における切削負荷
(SF、TF)が切削負荷検出手段(8、10)で検出
され、切削負荷比較判定手段(12)において、この切
削負荷(SF、TF)が所定の値(SFa、TFa)以
上であるかどうか、即ちペッキングが必要かどうか比較
判定され、この切削負荷(SF、TF)が所定の値(S
Fa、TFa)以上である場合に、ペッキングプログラ
ム実行指令手段(15)が、加工プログラム(PRO)
とは別に第2のメモリ手段(16)に格納されたペッキ
ングプログラム(P1131)を加工実行手段(7、
9、17、33、35)に対して実行するように指令す
る。
【0013】また本発明のうち第2の発明では、ペッキ
ングを必要としない加工を行う際には、ペッキング実行
フラグ(FL)がペッキングの実行を指示していないよ
うにしておく。
【0014】また本発明のうち第3の発明では、第1の
メモリ手段(6)に格納されている加工プログラム(P
RO)を読み出すために該第1のメモリ手段(6)にア
クセスした状態で、ペッキング実行フラグ(FL)を格
納した第3のメモリ手段(6a)にも一度にアクセスで
きる。
【0015】また本発明のうち第4の発明では、ドリル
工具(31)を回転駆動する主軸駆動モータ(35)か
ら切削負荷信号を得る。
【0016】また本発明のうち第5の発明では、送り軸
を駆動する送り軸駆動モータ(33)から切削負荷信号
を得る。
【0017】また本発明のうち第6の発明では、ドリル
工具(31)における切削負荷(SF、TF)が所定の
値(SFa、TFa)以上となった位置(TZL1)に
基づいてペッキング動作が行われる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、本発明のドリル制御装置の一例が採用され
た工作機械を示すブロック図、図2は、ドリル制御プロ
グラムの一例を示す図、図3は、加工プログラムの一例
を示す図、図4は、ペッキングプログラムの一例を示す
図、図5は、図3に示す加工プログラム及び図4に示す
ペッキングプログラムによる、ワークに対する加工状態
を示す模式図である。
【0019】マシニングセンタ等の工作機械100は、
図1に示すようにドリル制御装置1を有しており、ドリ
ル制御装置1は主制御部2を有している。主制御部2に
は、バス線2aを介してディスプレイ3、キーボード
5、加工プログラムメモリ6、軸サーボ制御部7、送り
軸負荷演算部8、主軸回転制御部9、主軸負荷演算部1
0、システムプログラムメモリ11、切削負荷比較判定
部12、パラメータメモリ部13、プログラム制御部1
5、ペッキングプログラムメモリ16、加工制御部1
7、戻し位置演算部19、工具位置検出部20、割込有
効判定部21、工具位置メモリ部22、切削状態判定部
23などが接続している。また、工作機械100は主軸
駆動モータ35により回転駆動自在になった主軸30を
有しており、この主軸30にはドリル工具31などの回
転工具を着脱自在に装着できるようになっている。な
お、主軸駆動モータ35には上述した主軸回転制御部9
及び主軸負荷演算部10が接続されている。更に、主軸
30は送り軸駆動モータ33によって該主軸30の軸心
方向である図1の矢印A、B方向(Z軸のプラス方向及
びマイナス方向)に移動駆動自在になっている。そして
上述した軸サーボ制御部7及び送り軸負荷演算部8は送
り軸駆動モータ33に接続されている。主軸30の図1
紙面下方には、加工すべきワーク60を搭載したテーブ
ル32が図示しないテーブル駆動モータにより、前記Z
軸方向に対して直角なX軸及びY軸方向に移動駆動自在
に設けられている。なお、この工作機械100において
は、主軸30の移動方向がZ軸方向であり、テーブル3
2の移動方向がX軸及びY軸方向であるとしたが、XY
Z軸の軸構成は任意であり、機械に応じて各種の軸構成
が採られることは勿論である。
【0020】工作機械100は以上のような構成を有す
るので、工作機械100を用いてワーク60に対してド
リル工具31を用いて加工を行なう場合、ドリル制御装
置1において、オペレータがディスプレイ3等で確認し
ながらキーボード5を介して加工開始の命令を入力す
る。主制御部2は、該命令に基づいて加工プログラムメ
モリ6から加工プログラムPROを読み出し、読み出し
た加工プログラムPROに基づいて所定の加工を行なう
ように加工制御部17に対して指令する。加工制御部1
7は、読み出された加工プログラムPROに基づいて、
主軸回転制御部9を介して主軸駆動モータ35を回転駆
動させて主軸30を回転駆動させるとともに、軸サーボ
制御部7を介して送り軸モータ33を駆動させて主軸3
0をZ軸方向に適宜移動駆動させ、また図示しないテー
ブル送り制御部を介してこれに接続された図示しないテ
ーブル駆動モータを駆動させてテーブル32をX軸及び
Y軸方向に適宜移動駆動させて、主軸30に装着された
ドリル工具31により、ワーク60に対して複数の穴6
5を切削する形の加工を行なう。
【0021】具体的には、本実施例の加工プログラムP
ROは、図示しないメインプログラム及び、図3に示す
ように、該メインプログラム中で呼び出されるサブプロ
グラムSPRを有した構成になっている(なお図3では
説明の簡略化のために加工プログラムPROのうちサブ
プログラムSPRのみを示している。)。即ちこの加工
プログラムPROでは、図示しないメインプログラム中
の図示しないブロックにおいて、ドリル工具31の先端
を所定のイニシャル位置Pに早送りで移動位置決めする
ことが指令されており、これによりドリル工具31の先
端は図5に示すようにイニシャル位置Pに早送りで移動
位置決めされる(この動作は図5の動作AC1に対応し
ている。)。次いで、前記メインプログラム中における
その後の図示しないブロックにおいて、ドリル工具31
の先端をイニシャル位置Pから所定のアプローチ位置R
1に早送りで移動位置決めすることが指令されている。
この時点でドリル工具31の先端は、図5に示すアプロ
ーチ位置R1に位置決めされることとなる(この動作は
図5の動作AC2に対応している。)。
【0022】続いて、前記メインプログラム中における
その後の図示しないブロックにおいて、上述したサブプ
ログラムSPR(図3中のブロックN100〜N10
5)が呼び出され、該サブプログラムSPRが実行され
ることになる。即ちこのサブプログラムSPRでは、図
3に示すブロックN100において、M96 P113
1;とされ、ペッキングプログラムP1131のマクロ
割込を有効にすることが指令されている。加工プログラ
ムPROを格納していた加工プログラムメモリ6内に
は、ペッキング実行フラグFLを格納したフラグメモリ
部6aが存在しており、上述したM96 P1131;
を解釈した時点で、加工制御部17は、加工プログラム
メモリ6内のフラグメモリ部6aのペッキング実行フラ
グFLをオン状態にする。なお、このペッキング実行フ
ラグFLはオン状態又はオフ状態のどちらかをとるよう
になっており、オン状態ではペッキングの実行を指示
し、オフ状態ではペッキングの不実行を指示している。
勿論、別の実施例としてフラグメモリ部6a等のメモリ
手段を加工プログラムメモリ6と別個に設けてもよい。
また、別の実施例として、ペッキングの実行をサブプロ
グラムSPRのブロックN100、即ちM96 P11
31;等によって指令するのでなく、オペレータがキー
ボード5等を介して、ペッキングプログラムP1131
のマクロ割込有効或いは無効の指令を入力するようにし
てもよい。
【0023】次に、ブロックN101では、G90 G
92 Z0;とされ、ドリル工具31の先端が位置決め
されているアプローチ位置R1を基準(原点Z=0)と
したアブソリュート表示による座標系設定が指令されて
おり、ブロックN102では、G1 Z−20;とさ
れ、座標Z=−20へドリル工具31の先端を切削送り
で直線補間により図5の位置Q1まで移動するように指
令されている。この際に、ドリル工具31はワーク60
に対して所定の穴切削を行なうこととなり、この指令を
実行して位置Q1まで、即ちZ=−20までの切削を完
了することにより(この動作は図5の動作AC3に対応
している)、1つ目の穴65が穿孔されたことになる
(ここでは加工プログラムPROの概要を説明する都合
上、ペッキングを行わない場合の手順を説明してい
る。)。そして、ブロックN103でM97;とされ、
ペッキングプログラムP1131のマクロ割込を無効に
することが指令されており、この時点で、加工制御部1
7は、加工プログラムメモリ6内のフラグメモリ部6a
のペッキング実行フラグFLをオフ状態にする。次い
で、ブロックN104でG0 Z0;とされ、再び座標
Z=0である前記アプローチ位置R1まで早送りで位置
決め移動することが指令されており、ドリル工具31は
前記アプローチ位置R1に早送りで再び移動位置決めさ
れる(この動作は図5の動作AC4に対応している)。
次いで、ブロックN105でM99;とされ、サブプロ
グラム終了が指令されており、加工制御部17はサブプ
ログラムSPRの終了を認識し、加工プログラムPRO
の上述した図示しないメインプログラムに復帰する。こ
のように1穴目の穴切削が完了した。
【0024】加工プログラムPROでは、これ以降にお
いても上述した図示しないメインプログラム中における
各指令と同様の指令が同様の順序でなされており、これ
を実行することにより、2穴目、3穴目、4穴目、…
…、という形で所望する位置に所望する数の穴65を切
削していくことになる。即ち、加工プログラムPROの
メインプログラムは、上述したサブプログラムSPRか
らの復帰の後に、ドリル工具31の先端を2穴目に対応
した所定のアプローチ位置R2に早送りで移動位置決め
する指令をなす図示しないブロックを有し(これは図5
の動作AC5に対応しており、本実施例では一例として
前記アプローチ位置R1からX軸方向である図の矢印
C、D方向のうちマイナス方向である矢印D方向に所定
距離移動する場合を示している)、これに続いて上述し
たサブプログラムSPRを呼び出す図示しないブロック
を有している。従って、加工制御部17がこのサブプロ
グラムSPRを実行(これは図5の動作AC6〜AC7
に対応)することにより図5の位置Q2までの深さの2
穴目の穴切削が完了する(本実施例では説明の便宜上、
図3に示すように切削する穴65の底端位置はどれも座
標Z=−20とし、同じ深さの穴65を複数切削する例
を示しているが、本発明は、深さの異なった穴を切削す
る実施例にも適用できることは明らかである。)。そし
て更に加工プログラムPROのメインプログラムは、ド
リル工具31の先端を切削すべき次の穴に対応した所定
のアプローチ位置(R3、R4、……)に早送りで移動
位置決めする指令をなすブロック及び、これに続いてサ
ブプログラムSPRを呼び出すブロックを有しており、
これらを実行することにより3穴目、4穴目、……、の
穴切削が完了することになる。
【0025】ところで、ドリル工具31によりワーク6
0を穴切削する際に、該ドリル工具31が摩耗し、切削
している穴65に切粉がつまるなどして切削負荷が過度
に増大すると該ドリル工具31が折損する危険性が生じ
る。従って、このような場合には切削中にペッキングを
適宜行う必要がある。そこで本実施例のドリル制御装置
1では以下に説明するように、切削中にペッキングプロ
グラムP1131を適宜呼出し実行してペッキングを行
うように制御する。
【0026】即ち、主制御部2は、加工プログラムPR
Oに基づく加工を開始する際に、同時にシステムプログ
ラムメモリ11からドリル制御プログラムCTSを読み
出し、該ドリル制御プログラムCTSに基づいて加工を
実行して行く。即ち、加工制御部17が、加工プログラ
ムPROの実行を進め、サブプログラムSPRの実行を
開始すると、割込有効判定部21にペッキングプログラ
ムP1131のマクロ割込が有効であるかどうかを判定
させる(ステップST1)。割込有効判定部21は、加
工プログラムメモリ6内のフラグメモリ部6aに格納さ
れたペッキング実行フラグFLがオン状態かオフ状態か
を読み取り、オン状態であればペッキングプログラムP
1131のマクロ割込が有効であると判定し、逆に、オ
フ状態であればペッキングプログラムP1131のマク
ロ割込が無効であると判定して、判定信号S1を主制御
部2に出力する。
【0027】主制御部2は、この判定信号S1が
「0」、即ちマクロ割込が無効である場合には、サブプ
ログラムSPRが終了かどうかを判定する(ステップS
T9)。即ち、主制御部2は、サブプログラムSPRの
うち現在実行中のブロックがブロックN105であれば
サブプログラムSPRが終了であると判定してドリル制
御プログラムCTSを終了し、逆に、現在実行中のブロ
ックがブロックN105以外のブロックであればサブプ
ログラムSPRが終了でないと判定して、再び上述した
ステップST1に戻る。また、主制御部2は、割込有効
判定部21からの判定信号S1が「1」、即ちマクロ割
込が有効である場合には、切削状態判定部23にドリル
工具31を切削送りで移動中か否かを判定させる(ステ
ップST2)。切削状態判定部23は、加工制御部17
が現在実行している指令を読み取り、該指令が切削送り
による移動ブロック(即ち、ブロックN102)である
場合には切削送りで移動中であると判定し、逆に、現在
実行中の指令が切削送りによる移動ブロック以外である
場合には切削送りで移動中でないと判定して、判定信号
S2を主制御部2に出力する。主制御部2は、この判定
信号S2が「0」、即ち切削送りで移動中でない場合に
は、サブプログラムSPRが終了かどうかを判定し(ス
テップST9)、サブプログラムSPRが終了であれば
ドリル制御プログラムCTSを終了し、サブプログラム
SPRが終了でなければ、再び上述したステップST1
に戻る。また、主制御部2は、切削状態判定部23から
の判定信号S2が「1」、即ち切削送りで移動中である
場合には、ステップST3に入り、主軸負荷演算部10
及び送り軸負荷演算部8に次に説明するような形で切削
負荷を監視させる。
【0028】即ち、主軸負荷演算部10は、主軸駆動モ
ータ35の負荷電流値を検出することにより、該電流値
から主軸駆動モータ35に作用するトルク負荷TF、従
って主軸30のトルク負荷TFを逐次演算し、演算した
トルク負荷TFを切削負荷信号として切削負荷比較判定
部12に順次伝送する。また同時に、送り軸負荷演算部
8は、送り軸駆動モータ33の負荷電流値を検出するこ
とにより、該電流値から送り軸駆動モータ33に作用す
るスラスト負荷SF、従って主軸30に対するZ軸方向
の送り軸にかかるスラスト負荷SFを逐次演算し、演算
したスラスト負荷SFを切削負荷信号として切削負荷比
較判定部12に順次伝送する。これらスラスト負荷SF
及びトルク負荷TFは主軸30に装着されたドリル工具
31にかかる負荷と対応しているので、ドリル工具31
の切削負荷と見做される。
【0029】切削負荷比較判定部12は、送り軸負荷演
算部8及び主軸負荷演算部10から伝送されてきた切削
負荷信号を受け取ると、この切削負荷信号によって示さ
れるスラスト負荷SF及びトルク負荷TFに基づき、ド
リル工具31による切削負荷が所定の値以上であるかど
うかを比較判定する(ステップST4)。即ち、切削負
荷比較判定部12は、伝送されてきたスラスト負荷SF
及びトルク負荷TFを、予めメモリされている所定のス
ラスト負荷しきい値SFa(摩耗したドリル工具31に
より切削を行った際に生じると予想されるスラスト負荷
の最小値)及びトルク負荷しきい値TFa(摩耗したド
リル工具31により切削を行った際に生じると予想され
るトルク負荷の最小値)と比較して、スラスト負荷SF
がスラスト負荷しきい値SFa以上であるか、又はトル
ク負荷TFがトルク負荷しきい値TFa以上である場合
には切削負荷が所定の値以上である(即ちドリル工具3
1が摩耗している)と判定し、逆に、スラスト負荷SF
がスラスト負荷しきい値SFa未満であり、かつトルク
負荷TFがトルク負荷しきい値TFa未満である場合に
は切削負荷が所定の値未満である(即ちドリル工具31
が摩耗していない)と判定して、判定信号S3を主制御
部2に出力する。なお、別の実施例として、スラスト負
荷SF又はトルク負荷TFのどちらか一方だけを切削負
荷として演算し、これをスラスト負荷しきい値SFa又
はトルク負荷しきい値TFaと比較判定するようにして
もよい。また、更に別の実施例として、切削負荷比較判
定部12は、スラスト負荷SFやトルク負荷TFの時間
的変化を監視し、これらスラスト負荷SFやトルク負荷
TFの単位時間あたりの増加量の変化により比較判定を
行うようにしてもよい。
【0030】主制御部2は、切削負荷比較判定部12か
らの判定信号S3が「0」、即ち切削負荷が所定の値未
満である場合、即ちドリル工具31が摩耗しておらず、
工具折損の危険が無い場合には、サブプログラムSPR
が終了かどうかを判定し(ステップST9)、サブプロ
グラムSPRが終了であればドリル制御プログラムCT
Sを終了し、サブプログラムSPRが終了でなければ、
再び上述したステップST1に戻る。また、主制御部2
は、切削負荷比較判定部12からの判定信号S3が
「1」、即ち切削負荷が所定の値以上である場合には、
即ちドリル工具31が摩耗しており、工具折損の危険が
ある場合には、プログラム制御部15に所定の開始命令
信号S4を出力する。
【0031】ところで主制御部2は、加工プログラムP
ROに基づく加工を開始する際に、同時にプログラム制
御部15に対してペッキングプログラムP1131の読
み出しを指令している。従って、プログラム制御部15
では、ペッキングプログラムメモリ16に格納されてい
たペッキングプログラムP1131を読み出して待機し
た状態になっている。そこで、プログラム制御部15に
対して、上述したように主制御部2から所定の開始命令
信号S4が出力されると、プログラム制御部15は、こ
の信号S4に基づいて、加工制御部17に対して、現在
実行中の加工プログラムPROを一時停止させ、その一
方で、加工プログラムPROに対してペッキングプログ
ラムP1131(例えば図4に示すようにブロックN0
01〜N003により構成されている)を割込ませて実
行する(ステップST5)。
【0032】プログラム制御部15がペッキングプログ
ラムP1131を割込ませると、これと同時に工具位置
検出部20は、ドリル工具31の先端の現在の工具座標
位置TLZ1(Z軸座標上の位置)を検出し(ステップ
ST6)、検出した工具座標位置TLZ1を工具位置メ
モリ部22に格納する。この時点でのドリル工具31に
おける実際の状態は、例えば図5の3穴目で示すよう
に、該ドリル工具31の先端が所定のアプローチ位置R
3から切削送り(図5中の動作AC10に対応)で矢印
B方向に切削すべき穴65の底の位置Q3よりも浅い位
置Q30まで(従って途中まで)送られた状態になって
いる。従って、この場合、工具位置検出部20で検出さ
れる工具座標位置TLZ1は位置Q30のZ座標上の位
置である。
【0033】また、工具位置検出部20で検出された工
具座標位置TLZ1は戻し位置演算部19にも座標位置
信号として伝送され、該工具座標位置TLZ1の信号を
受け取った戻し位置演算部19は、該伝送された工具座
標位置TLZ1に基づいて戻し座標位置TLZ2を演算
する(ステップST7)。例えば、戻し位置演算部19
は、工具座標位置TLZ1から、パラメータメモリ部1
3に予め格納されていた所定量Δpの分だけZ軸のプラ
ス方向である図の矢印A方向にステップバックした位置
という形で戻し座標位置TLZ2を求める。
【0034】この時点では、プログラム制御部15は上
述したようにペッキングプログラムP1131の実行を
開始している。即ち、図4に示すように、ペッキングプ
ログラムP1131のブロックN001において、G0
Z#998;とされ、ドリル工具31の先端をZ#9
98で示す座標位置まで早送りで移動することが指令さ
れている(別の実施例として、例えばブロックN001
において、G1 Z#998;とし、ドリル工具31の
先端をZ#998で示す座標位置まで切削送りで移動す
ることを指令するようにしてもよい)。そこで、プログ
ラム制御部15はブロックN001の中の#998に対
して、戻し位置演算部19で演算された戻し座標位置T
LZ2の値を代入し、この指令に基づいて加工制御部1
7等に、ドリル工具31の先端を戻し座標位置TLZ2
まで早送りで移動することを指令する。これにより、例
えば図5の3穴目に示すように、ドリル工具31の先端
が矢印A方向に所定量Δpだけ早送りでステップバック
された位置Q31まで移動された(図5の動作AC11
に対応)。この動作AC11によって、切削穴につまっ
ていた切粉が適宜吐き出され、ドリル工具31の折損の
危険は回避された。
【0035】次いで、ブロックN002では、G1 Z
#999;とされ、ドリル工具31の先端をZ#999
で示す割込座標位置まで切削送りで直線補間により移動
するように指令されている。そこで、プログラム制御部
15はブロックN002の中の#999に対して、工具
位置メモリ部22に格納された工具座標位置TLZ1の
値を代入し、この指令に基づいて加工制御部17等に、
ドリル工具31の先端を工具座標位置TLZ1である割
込座標位置、即ちペッキングプログラムP1131が開
始された際のドリル工具31のZ座標位置まで切削送り
で直線補間により移動することを指令する。これによ
り、例えば図5の3穴目に示すように、ドリル工具31
の先端が位置Q31から矢印B方向に所定量Δpだけ、
即ち上述した位置Q30まで切削送りで移動された(図
5の動作AC12に対応)。図5の3穴目では上述した
ように切粉が適宜吐き出されているので、ドリル工具3
1に対して生ずるべき摩擦負荷の原因が極力取り除かれ
ており、よってこの動作AC12によって、ドリル工具
31の先端が切削途中の位置Q30までスムーズに挿入
された。また、ドリル工具31が切削送りで位置Q30
まで挿入されたので、これに続いて直ちに該位置Q30
から更に矢印B方向へスムーズな切削を続けることので
きる状態になった。なお、ペッキングプログラムP11
31に関し、別の実施例として、ブロックN001で
は、早送りによりインクリメンタル表示で前記所定量Δ
pだけZ軸のプラス方向に移動させるように指令し、ブ
ロックN002では、切削送りによりインクリメンタル
表示で前記所定量ΔpだけZ軸のマイナス方向に移動さ
せるように指令する内容としてもよい。
【0036】次いで、ブロックN003でM99;とさ
れ、プログラムの実行終了が指令されている。こうして
該ペッキングプログラムP1131が終了すると、プロ
グラム制御部15は、一時停止していた前記加工プログ
ラムPROを再開させる(ステップST8)。つまり、
加工制御部17に対して加工プログラムPROのサブプ
ログラムSPRを実行再開させる。上述したように、加
工プログラムPROのブロックN102に基づいてドリ
ル工具31を切削送りで直線補間により移動中であった
ので、この移動を再開することになる(図5の動作AC
13に対応)。
【0037】その後、既に説明したように切削送りによ
り所定の深さまで切削し、アプローチ位置R3に早送り
して位置決めする(図5の動作AC14に対応)形でサ
ブプログラムSPRの実行が完了することになる。以
降、別の穴65を切削する際にも上述した手順と同様
に、切削負荷が演算され(ステップST3)、該切削負
荷が所定の値と比較判定され(ステップST4)、該判
定結果に応じて、従って切削負荷の増大に応じて、ペッ
キングプログラムP1131が呼出し実行(ステップS
T5〜ST7)されるようになっている。このように、
加工プログラムでペッキング動作を予め設定しておく必
要無く、切削負荷の増大に応じてその位置から直ちにペ
ッキングを行えるようになっている。また、1つの穴を
切削する間にペッキング動作を行った後、該穴の切削完
了前であれば(従ってサブプログラムSPRのブロック
N102の実行完了前でありペッキング実行フラグFL
がオン状態であれば)、図2に示すように切削負荷の増
大に応じて何度でもペッキング動作を行えるようになっ
ているので、ペッキング動作の回数等を予め設定してお
く必要が無い。勿論、既に上述したように切削負荷が所
定の値以上に増大しない場合にはペッキングが行われな
くて済むので、必要の無いペッキングで加工時間を長く
することはない。
【0038】以上のようにドリル制御装置1では、加工
プログラムPRO上においてペッキング動作1つ1つを
指令する必要が無く、加工プログラムPRO中にブロッ
クN100やブロックN103のようなマクロ割込有効
或いは無効の指令を加えておくだけで、必要時(即ち切
削負荷が増大した際)に、この加工プログラムPROと
は別個に格納していたペッキングプログラムP1131
が呼び出し実行されることにより、必要な時に必要な回
数のペッキング動作を的確に行えるようになっている。
つまり、加工プログラムPRO中にペッキング動作のブ
ロックを組み込まなくても、必要に応じてペッキングを
適宜行いながらドリル加工を行うことができ、しかも加
工時間を極力短縮させることができる。なお別の実施例
として、上述した実施例での、加工プログラムPRO中
のブロックN100やブロックN103のようなマクロ
割込有効或いは無効の指令のようなものを加えず、従っ
てペッキング実行フラグFL等を利用せず、切削負荷が
増大した際には常にペッキング動作を行うようにしても
よい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明のうち第1の
発明は、ドリル工具31等のドリル工具によるワーク6
0等のワークに対する穴切削を、直線補間指令G1等の
切削送り指令により指令するブロックN102等の切削
ブロックを有した加工プログラムPRO等の加工プログ
ラムを格納する加工プログラムメモリ6等の第1のメモ
リ手段を有し、前記加工プログラムに基づいてドリル工
具を用いて所定の加工を行なう工作機械100等の工作
機械において、前記加工プログラムの前記切削ブロック
を実行する軸サーボ制御部7、主軸回転制御部9、加工
制御部17、送り軸駆動モータ33、主軸駆動モータ3
5等の加工実行手段を設け、前記加工実行手段により前
記切削ブロックが実行されている間に、前記ドリル工具
に作用するスラスト負荷SF、トルク負荷TF等の切削
負荷を検出して切削負荷信号として出力する送り軸負荷
演算部8、主軸負荷演算部10等の切削負荷検出手段を
有し、前記切削負荷検出手段からの切削負荷信号に基づ
いて、前記検出された切削負荷がスラスト負荷しきい値
SFa、トルク負荷しきい値TFa等の所定の値以上で
ある場合に所定の判定信号を出力する切削負荷比較判定
部12等の切削負荷比較判定手段を設け、ドリル工具を
Z軸方向等の工具主軸方向に戻し移動させることを、早
送り位置決め指令G0等の戻し送り指令により指令する
ブロックN001等の戻し送りブロックを有したペッキ
ングプログラムP1131等のペッキングプログラムを
格納するペッキングプログラムメモリ16等の第2のメ
モリ手段を設け、前記切削負荷比較判定手段の判定信号
に基づいて、前記加工実行手段に対して、前記第2のメ
モリ手段に格納された前記ペッキングプログラムを実行
するように指令するプログラム制御部15等のペッキン
グプログラム実行指令手段を設けて構成される。従って
本発明によるドリル制御装置では、加工プログラムの切
削ブロックを実行中に、ドリル工具における切削負荷が
切削負荷検出手段で検出され、切削負荷比較判定手段に
おいて、この切削負荷が所定の値以上であるかどうか、
即ちペッキングが必要かどうか比較判定され、この切削
負荷が所定の値以上である場合に、ペッキングプログラ
ム実行指令手段が、加工プログラムとは別に第2のメモ
リ手段に格納されたペッキングプログラムを加工実行手
段に対して実行するように指令するようになっている。
つまり、加工プログラム上においてペッキング動作1つ
1つを指令しなくても、必要な時に加工プログラムとは
別のペッキングプログラムが実行されてペッキングが行
われるようになっている。つまり、加工プログラム中に
ペッキング動作を指令するブロックを組み込まずに済
み、特にペッキング動作を開始するまでの穴切削の送り
量やペッキング動作の回数等を加工プログラム中で指定
せずに済むので、加工プログラムの作成は簡単に行え
る。また、ペッキングは上述したように切削負荷が所定
の値以上である場合にのみ行われるようになっているの
で、必要の無い時に無駄なペッキング動作を行わずに済
み、加工時間を極力短縮することができる。
【0040】また本発明のうち第2の発明は、第1の発
明によるドリル制御装置において、ペッキングの実行を
指示するペッキング実行フラグFL等のペッキング実行
フラグを格納するフラグメモリ部6a等の第3のメモリ
手段を設け、前記ペッキングプログラム実行指令手段
は、前記第3のメモリ手段に格納された前記ペッキング
実行フラグがペッキングの実行を指示している場合にの
み、前記切削負荷比較判定手段の所定の判定信号に基づ
いて、前記加工実行手段に対して、前記ペッキングプロ
グラムを実行するように指令するようになっているの
で、第1の発明による効果に加えて、予めペッキングを
必要としないことがわかっているような加工を行う際
(例えば非常に浅い穴を切削するような場合など)に
は、ペッキング実行フラグがペッキングの実行を指示し
ていないようにしておき、無駄なペッキング動作を行わ
ないようにするので、加工時間を極力短縮することがで
きる。
【0041】また本発明のうち第3の発明は、第2の発
明によるドリル制御装置において、前記第3のメモリ手
段は前記第1のメモリ手段中に存在しているので、第2
の発明による効果に加えて、第3のメモリ手段を第1の
メモリ手段と別個に設ける場合に比べて、第3のメモリ
手段を第1のメモリ手段中に設けるので装置をコンパク
トにすることができる。また、第3のメモリ手段が第1
のメモリ手段中に存在するので、第1のメモリ手段に格
納されている加工プログラムを読み取出すために該第1
のメモリ手段にアクセスした状態で、ペッキング実行フ
ラグを格納した第3のメモリ手段にも一度にアクセスで
きるので、その分、処理速度が速くなり好都合である。
【0042】また本発明のうち第4の発明は、第1の発
明によるドリル制御装置において、前記加工実行手段
は、ドリル工具を回転駆動する主軸駆動モータ35等の
主軸駆動モータを有し、前記切削負荷検出手段は、前記
主軸駆動モータの負荷電流値に基づいて切削負荷信号を
出力するようになっているので、第1の発明による効果
に加えて、ドリル工具を回転駆動する主軸駆動モータか
ら切削負荷信号を得ることができるので、ドリル工具の
切削状態を正確に判断することが可能となり好都合であ
る。
【0043】また本発明のうち第5の発明は、第1の発
明によるドリル制御装置において、前記加工実行手段
は、ドリル工具をワークに対して工具主軸方向に移動駆
動する送り軸駆動モータ33等の送り軸駆動モータを有
し、前記切削負荷検出手段は、前記送り軸駆動モータの
負荷電流値に基づいて切削負荷信号を出力するようにな
っているので、第1の発明による効果に加えて、送り軸
を駆動する送り軸駆動モータから切削負荷信号を得るこ
とができるので、ドリル工具の切削状態を正確に判断す
ることが可能となり好都合である。
【0044】また本発明のうち第6の発明は、第1の発
明によるドリル制御装置において、前記切削負荷比較判
定手段の判定信号に基づいて、該判定信号が出力された
際のドリル工具の工具主軸方向における工具座標位置T
LZ1等の位置を検出する工具位置検出部20等の工具
位置検出部を設け、前記ペッキングプログラム実行指令
手段は、前記加工実行手段に対して、前記工具位置検出
部により検出されたドリル工具の工具主軸方向における
位置に基づいて、前記ペッキングプログラムを実行する
ように指令するので、ドリル工具における切削負荷が所
定の値以上となった位置に基づいてペッキング動作が行
われることとなり、ペッキングプログラム等の中にペッ
キング動作の開始位置などの値を予め指定しておく必要
が無い。従って、第1の発明による効果に加えて、プロ
グラム作成が簡単に行えるので都合がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のドリル制御装置の一例が採用
された工作機械を示すブロック図である。
【図2】図2は、ドリル制御プログラムの一例を示す図
である。
【図3】図3は、加工プログラムの一例を示す図であ
る。
【図4】図4は、ペッキングプログラムの一例を示す図
である。
【図5】図5は、図3に示す加工プログラム及び図4に
示すペッキングプログラムによる、ワークに対する加工
状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1……ドリル制御装置 6……第1のメモリ手段(加工プログラムメモリ) 6a……第3のメモリ手段(フラグメモリ部) 7……加工実行手段(軸サーボ制御部) 8……切削負荷検出手段(送り軸負荷演算部) 9……加工実行手段(主軸回転制御部) 10……切削負荷検出手段(主軸負荷演算部) 12……切削負荷比較判定手段(切削負荷比較判定部) 15……ペッキングプログラム実行指令手段(プログラ
ム制御部) 16……第2のメモリ手段(ペッキングプログラムメモ
リ) 17……加工実行手段(加工制御部) 20……工具位置検出部 31……ドリル工具 33……加工実行手段、送り軸駆動モータ(送り軸駆動
モータ) 35……加工実行手段、主軸駆動モータ(主軸駆動モー
タ) 60……ワーク 100……工作機械 FL……ペッキング実行フラグ G0……戻し送り指令(早送り位置決め指令) G1……切削送り指令(直線補間指令) N001……戻し送りブロック(ブロック) N102……切削ブロック(ブロック) P1131……ペッキングプログラム PRO……加工プログラム SF……切削負荷(スラスト負荷) SFa……所定の値(スラスト負荷しきい値) TF……切削負荷(トルク負荷) TFa……所定の値(トルク負荷しきい値) TZL1……ドリル工具の工具主軸方向における位置
(工具座標位置)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドリル工具によるワークに対する穴切削
    を、切削送り指令により指令する切削ブロックを有した
    加工プログラムを格納する第1のメモリ手段を有し、 前記加工プログラムに基づいてドリル工具を用いて所定
    の加工を行なう工作機械において、 前記加工プログラムの前記切削ブロックを実行する加工
    実行手段を設け、 前記加工実行手段により前記切削ブロックが実行されて
    いる間に、前記ドリル工具に作用する切削負荷を検出し
    て切削負荷信号として出力する切削負荷検出手段を有
    し、 前記切削負荷検出手段からの切削負荷信号に基づいて、
    前記検出された切削負荷が所定の値以上である場合に所
    定の判定信号を出力する切削負荷比較判定手段を設け、 ドリル工具を工具主軸方向に戻し移動させることを、戻
    し送り指令により指令する戻し送りブロックを有したペ
    ッキングプログラムを格納する第2のメモリ手段を設
    け、 前記切削負荷比較判定手段の判定信号に基づいて、前記
    加工実行手段に対して、前記第2のメモリ手段に格納さ
    れた前記ペッキングプログラムを実行するように指令す
    るペッキングプログラム実行指令手段を設けて構成した
    ドリル制御装置。
  2. 【請求項2】ペッキングの実行を指示するペッキング実
    行フラグを格納する第3のメモリ手段を設け、 前記ペッキングプログラム実行指令手段は、前記第3の
    メモリ手段に格納された前記ペッキング実行フラグがペ
    ッキングの実行を指示している場合にのみ、前記切削負
    荷比較判定手段の判定信号に基づいて、前記加工実行手
    段に対して、前記ペッキングプログラムを実行するよう
    に指令するようになっていることを特徴とする請求項1
    記載のドリル制御装置。
  3. 【請求項3】前記第3のメモリ手段は前記第1のメモリ
    手段中に存在していることを特徴とする請求項2記載の
    ドリル制御装置。
  4. 【請求項4】前記加工実行手段は、ドリル工具を回転駆
    動する主軸駆動モータを有し、 前記切削負荷検出手段は、前記主軸駆動モータの負荷電
    流値に基づいて切削負荷信号を出力するようになってい
    ることを特徴とする請求項1記載のドリル制御装置。
  5. 【請求項5】前記加工実行手段は、ドリル工具をワーク
    に対して工具主軸方向に移動駆動する送り軸駆動モータ
    を有し、 前記切削負荷検出手段は、前記送り軸駆動モータの負荷
    電流値に基づいて切削負荷信号を出力するようになって
    いることを特徴とする請求項1記載のドリル制御装置。
  6. 【請求項6】前記切削負荷比較判定手段の判定信号に基
    づいて、該判定信号が出力された際のドリル工具の工具
    主軸方向における位置を検出する工具位置検出部を設
    け、 前記ペッキングプログラム実行指令手段は、前記加工実
    行手段に対して、前記工具位置検出部により検出された
    ドリル工具の工具主軸方向における位置に基づいて、前
    記ペッキングプログラムを実行するように指令すること
    を特徴とする請求項1記載のドリル制御装置。
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