JPH11104236A - 体液浄化カラム - Google Patents

体液浄化カラム

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JPH11104236A
JPH11104236A JP9268649A JP26864997A JPH11104236A JP H11104236 A JPH11104236 A JP H11104236A JP 9268649 A JP9268649 A JP 9268649A JP 26864997 A JP26864997 A JP 26864997A JP H11104236 A JPH11104236 A JP H11104236A
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JP
Japan
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carrier
body fluid
polymyxin
activated macrophages
fibrous
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Pending
Application number
JP9268649A
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English (en)
Inventor
Akira Yokoyama
章 横山
Yasuo Murao
康雄 村尾
Osamu Hotta
修 堀田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】活性化マクロファージを選択的に除去しうるカ
ラムを提供する。 【解決手段】ポリミキシン固定化担体を用いたことを特
徴とする活性化マクロファージ除去用体液浄化カラム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性化マクロファ
ージ除去用の体液浄化カラムに関する。
【0002】
【従来の技術】活性化マクロファージは、炎症性サイト
カインの過剰産生において中心的な役割を担っており、
実験的にはエンドトキシンなどの刺激により増加するこ
とが知られている。具体的には活性化マクロファージは
透析患者で正常人に比し増加しており、透析アミロイド
ーシスを引き起こす病態に深く関わっている。
【0003】また、増殖性糸球体腎炎の発症および進展
に関与しており、さらに、自己免疫疾患や全身性炎症反
応症候群(SIRS)等の活性化マクロファージが関与
する疾患においてその病態形成の中心的な役割を果たし
ていると考えられる。
【0004】従って、活性化マクロファージを除去する
ことは、上述した疾患を予防、治療する上で非常に有効
であるが、現在旭メディカル株式会社の"セルソーバ"な
どが白血球除去カラムとして知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かか
る"セルソーバ"はあらゆる白血球を非選択的に除去する
ため、活性化マクロファージを選択的に除去するカラム
が望まれていた。
【0006】本発明は、かかる従来技術の課題を解決し
ようとするものであり、活性化マクロファージを選択的
に除去するカラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するするために、下記の構成を有する。
【0008】「ポリミキシン固定化担体を用いたことを
特徴とする活性化マクロファージ除去用体液浄化カラ
ム。」
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、ポリミキシン
固定化担体を用いることにより、活性化マクロファージ
を選択的に除去し得るカラムを提供することができる。
活性化マクロファージの中でも、CD16抗原陽性のマ
クロファージ、CD14抗原陽性かつCD16抗原陽性
のマクロファージの除去カラムとして特に有用である。
【0010】本発明でいうポリミキシンとは、バシルス
ポリマックス(Bacilluspolymax)に
より産生される抗生物質であり、ポリミキシンA、ポリ
ミキシンB1 、ポリミキシン B2 、ポリキシンD1 、
ポリミキシンE1 およびポリミキシンE2 等の、グラム
陰性菌に対する抗菌作用を有するものを意味する。
【0011】本発明の担体としては、特に限定されるも
のではなく、球状物、粒状物、繊維状物などが用いられ
るが、効率の良い血液環流が可能な点で、繊維状担体が
好ましく用いられる。
【0012】繊維状担体の成分としては、特に限定され
るものではないが、高分子からなるものが好ましく、高
分子としては、例えばポリスチレン、ポリウレタン、ポ
リスルホン、ポリ塩化ビニル、アクリル系樹脂、ビニル
系樹脂、フッ素系樹脂、シリコン樹脂、フェノキシ樹
脂、ウレタン樹脂、セルロース、キチン、キトサン、ア
ガロース、デキストランなどが用いられる。中でも、ポ
リスチレン繊維、架橋ポリスチレン繊維、アクリル酸・
アクリロニトリル共重合体繊維、カルボキシル基を有す
るポリビニルアルコール繊維が官能基の導入が可能であ
る点で、好ましく用いられる。さらに加工性と耐久性の
点で、島成分で補強された、いわゆる海島状繊維が好ま
しく用いられ、例えば、海成分としてポリスチレン、ポ
リプロピレン等を用いた海島状繊維が好ましく用いられ
る。また、これら担体にポリミキシンを固定化する方法
としては、限定されないが、例えば、ポリミキシンを固
定化する置換基を有する担体が好ましく用いられ、例え
ば、α−ハロン化アシル基、ハロゲン化ベンジル基およ
びイソシアン酸基から選ばれる置換基を有する繊維状担
体が好ましく用いられる。
【0013】本発明において固定化されているポリミキ
シンの量は、活性化マクロファージの除去性能の点で、
1mg/g担体以上、さらには6mg/g担体以上、20mg/g担
体以下であることが好ましい。
【0014】繊維状担体の表面積として、0.1〜10
0m2/gの表面積を有するものが、血液環流に好適な
カラム容積とすることが可能な点で好ましく用いられ
る。
【0015】本発明のカラムの製造は、担体とポリミキ
シンを混合することにより、あるいは、さらにペプチド
縮合剤{ジシクロヘキシルカルボジイミド,1−エチル
−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミ
ド}などを添加することにより容易に達成できる。
【0016】本発明カラムは、血液環流により、急性進
行性糸球体腎炎、敗血症、血管炎などの炎症性疾患を治
療するために好適に用いることができる。
【0017】
【実施例】
実施例1 ポリプロピレン(三井“ノーブレン”J3HG)50重
量部を島成分とし、ポリスチレン(“スタイロン”66
6)46重量部、ポリプロピレン(住友“ノーブレン”
WF−727−F)4重量部の混合物を海成分とする海
島型複合繊維(島数16、単糸繊度2.6デニール、引
張強度2.9g/d 、伸度50%、フィラメント数42)
50gを、N−メチロール−α−クロルアセトアミド5
0g、ニトロベンゼン400g、98%硫酸400gお
よびパラホルムアルデヒド0.85gからなる混合溶液
中に浸し、20℃で1時間反応させた。繊維を反応液か
ら取り出し、0℃の氷水5l中に投じて反応停止させた
のち、水で洗浄し、次に、繊維に付着しているニトロベ
ンゼンをメタノールで抽出除去した。この繊維を50℃
で真空乾燥して、クロルアセトアミドメチル化繊維71
gを得た。
【0018】ポリミキシンBファイザー(台糖ファイザ
ー株式会社)4.8g(50万単位のもの80本)を4
00mlの水にとかし、この中に上記で得られたクロル
アセトアミドメチル化繊維を11g加え、5時間振とう
後、酸化マグネシウム1.5gを添加し、室温で60時
間振とうした。つぎに、この反応母液からとり出し、ク
ロマトカラムにつめて、0.1N−塩酸4800mlで洗
浄した。この洗浄液と反応母液を混合した溶液につい
て、ミクロビュレット法で溶液中のポリミキシン量を算
出した。一方、反応した繊維は、さらに水25リットル
および生理食塩水6リットルで洗って、ポリミキシンB
固定化繊維を得た。固定化量は残存法から110mg/
gであった。
【0019】得られた繊維を用いて編み地として、ポリ
プロピレン製のカラムに充填して蒸気滅菌することによ
りカラムを作成した。
【0020】生理食塩水およびヘパリン生理食塩水でプ
ライミングし、全身性血管炎が認められる患者の大腿静
脈に、シングルルーメンカテーテルを挿入してカラムを
接続した後、ヘパリンを持続投与しつつ血液流量100
ml/minで2時間体外循環した。循環開始10分後
にカラムの出口から採血した。さらに循環施行2週間後
に採血した。
【0021】採取した血液より白血球を分離し、蛍光標
識した抗CD14抗体および抗CD16抗体で2重染色
してフローサイトメーターで分離測定した結果、図1に
示すごとく循環開始10分後のカラム出口より採取した
血液からCD14+ CD16+ 単球が消失していた。ま
た、図2に示すごとく2週間後でも患者血液中にCD1
+ CD16+ 単球は認められなかった。体外循環する
前の患者の血液について、同様にフローサイトメーター
で分離測定した結果を図3に示す。
【0022】
【発明の効果】本発明により、活性化マクロファージを
選択的に除去しうるカラムを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1において、フローサイトメータ
ーで10分後に分離測定した結果を示す。
【図2】本発明実施例1において、フローサイトメータ
ーで2時間後に分離測定した結果を示す。
【図3】体外循環前の血液について、フローサイトメー
ターで分離測定した結果を示す。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリミキシン固定化担体を用いたことを特
    徴とする活性化マクロファージ除去用体液浄化カラム。
  2. 【請求項2】該担体が、繊維状担体であることを特徴と
    する請求項1記載の活性化マクロファージ除去用体液浄
    化カラム。
  3. 【請求項3】該担体が、島成分で補強された繊維状担体
    であることを特徴とする請求項1または2記載の体液浄
    化カラム。
  4. 【請求項4】該繊維状担体が、高分子からなることを特
    徴とする請求項2または3記載の体液浄化カラム。
  5. 【請求項5】該繊維状担体が、ポリスチレン繊維、架橋
    ポリスチレン繊維、アクリル酸・アクリロニトリル共重
    合体繊維およびカルボキシル基を有するポリビニルアル
    コール繊維から選ばれることを特徴とする請求項2〜4
    のいずれかに記載の体液浄化カラム。
  6. 【請求項6】繊維状担体が、α−ハロゲン化アシル基、
    ハロゲン化ベンジル基およびイソシアン酸基から選ばれ
    た置換基を有することを特徴とする請求項2〜5のいず
    れかに記載の体液浄化カラム。
  7. 【請求項7】活性化マクロファージが、CD16抗原陽
    性であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記
    載の体液浄化カラム。
  8. 【請求項8】活性化マクロファージが、CD14抗原陽
    性かつCD16抗原陽性であることを特徴とする請求項
    6記載の体液浄化カラム。
JP9268649A 1997-10-01 1997-10-01 体液浄化カラム Pending JPH11104236A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023008490A1 (ja) 2021-07-29 2023-02-02 ジャパン・ヘモテック株式会社 不織布基材、液体浄化用繊維材料、当該材料の製造方法および当該材料を備える洗浄器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023008490A1 (ja) 2021-07-29 2023-02-02 ジャパン・ヘモテック株式会社 不織布基材、液体浄化用繊維材料、当該材料の製造方法および当該材料を備える洗浄器

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