JPH05168706A - 顆粒球吸着用担体及び顆粒球除去装置 - Google Patents

顆粒球吸着用担体及び顆粒球除去装置

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JPH05168706A
JPH05168706A JP3251195A JP25119591A JPH05168706A JP H05168706 A JPH05168706 A JP H05168706A JP 3251195 A JP3251195 A JP 3251195A JP 25119591 A JP25119591 A JP 25119591A JP H05168706 A JPH05168706 A JP H05168706A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 血液中の顆粒球を選択的にかつ効率よく吸着
させ得る顆粒球吸着用担体及び顆粒球除去装置を得る。 【構成】 中心線平均粗さRa値が0.2μm〜10μ
mであり、かつでこぼこ平均間隔Sm値が5μm〜20
0μmの凹凸が表面に付与されている顆粒球吸着用担体
及び該顆粒球吸着用担体を用いた顆粒球除去装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液中から顆粒球を選
択的に除去するための顆粒球吸着用担体及び該顆粒球吸
着用担体を用いた顆粒球除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、血液中の顆粒球を分離する方法と
して、比重差を利用した遠心分離法や顆粒球を選択的に
付着させる物質、例えば綿、ナイロン繊維、ポリエステ
ル繊維またはシリコーン処理ガラスウール等を利用した
方法が提案されている(例えば、特開昭54−4681
2号、特開昭57−11920号等)。
【0003】しかしながら、比重差を利用した方法で
は、顆粒球の分離に多大の手間及び長時間の操作を必要
とし、かつリンパ球の混入が生じがちであった。比重差
を利用した方法に比べて、顆粒球を選択的に付着させる
物質を利用した方法は、簡便な操作で効率的に顆粒球を
吸着させ得るものと考えられる。上記のような顆粒球を
選択的に吸着させる方法では、一般に、吸着剤の表面積
をできる限り大きくし、それによって吸着能力を高める
工夫がなされている。従って、上記吸着剤としては、主
に繊維が用いられている。
【0004】しかしながら、単に吸着剤の吸着面積を増
加させるだけでは、顆粒球をより選択的に吸着すること
はできず、事実、特公昭58−54126号では、顆粒
球だけでなく、リンパ球も吸着することが記載されてい
る。他方、特開平2−193069号に開示されている
ように、癌患者における顆粒球数(G)とリンパ球数
(L)との比、G/Lは、宿主マーカーであり、癌臨床
治療の場において癌患者の病態変化を判断するための有
力な手段になると考えられている。また、癌患者の血液
中から選択的に顆粒球を除去することにより、上記G/
L比を低下させることが、癌治療に対して好ましい影響
を与えることも示唆されている。
【0005】上記特開平2−193069号では、上記
のような癌患者の病態変化の判断や癌治療に用い得る顆
粒球吸着用担体として、リンパ球に比べて顆粒球への親
和性が高い担体、例えばポリスチレン、酢酸セルロー
ス、ナイロン、ポリトリフルオルエチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート等を用いたものが挙げられており、こ
れらの担体を用いることにより、顆粒球を選択的に吸着
し得る旨が開示されている。しかしながら、上述した癌
治療用途に用いるには、より一層顆粒球を選択的に吸着
し得る担体及び顆粒球除去装置の登場が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した要
望を満たすべくなされたものであり、その目的とすると
ころは、血液中からより一層効果的に顆粒球を選択的に
除去し得る顆粒球吸着用担体及び顆粒球除去装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の顆粒球吸着用担
体は、表面に、中心線平均粗さRaが0.2μm〜10
μmであり、かつでこぼこ平均間隔Sm値が5μm〜2
00μmの凹凸を有することを特徴とする顆粒球吸着用
担体である。また、本発明の顆粒球除去装置は、上記顆
粒球吸着用担体を収納した顆粒球吸着部と、血液を上記
顆粒球吸着部に流入させるための血液流入部と、上記顆
粒球吸着部内に流入された血液を顆粒球吸着部外に流出
させるための血液流出部とを備えることを特徴とする。
【0008】以下、本発明の顆粒球吸着用担体及び顆粒
球除去装置の詳細を説明する。発明の経過 本願発明者らは、より一層選択的に顆粒球を吸着させる
ために、リンパ球と顆粒球との特性の違いに注目した。
すなわち、顆粒球はリンパ球と異なり、貪食細胞あるい
は粘着細胞と呼ばれ、異物に対する特異的な反応を有す
るため、より多くの顆粒球を吸着させるには、単に接触
面積を増やすだけでなく、顆粒球と接触する部分の表面
形状すなわち表面状態が、顆粒球の吸着に大きな影響を
及ぼすのではないかと考えた。
【0009】種々の材料に対する顆粒球の主構成成分で
ある好中球の吸着性については、材料の水に対する接触
角が70度付近の材料において、好中球の付着が著しい
旨が報告されている(第19回医用高分子シンポジウム
講演要旨集、第51頁〜第52頁、高分子学会、199
0年6月11日)。そこで、本願発明者らは約60〜1
10度の範囲内で4種類の異なる接触角のフィルム、す
なわち酢酸セルロースフィルム(以下、CAフィルムと
略す。)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以
下、PETフィルムと略す。)、ポリスチレンフィルム
(以下、PStフィルムと略す。)及びパーフルオロエ
チレン−プロピレン共重合体フィルム(以下、FEPフ
ィルムと略す。)を用い、後述のフィルム吸着試験法に
従ってフィルムに吸着した白血球吸着量を測定した。そ
の結果、図2に示すように、上記先行文献に報告されて
いる結果と同様の結果を得た。すなわち、接触角が70
度付近から、該接触角が大きくなるにつれて、白血球の
吸着量が減少した。
【0010】ところが、上記吸着試験と並行して、同時
に、種々の粗さに研磨されたCAフィルム、PETフィ
ルム及びFEPフィルムについて吸着試験を行ったとこ
ろ、表面が平滑な未研磨のフィルムに比べて、はるかに
多数の白血球を吸着することを見出した。すなわち、上
記3種類のフィルムについて、1200メッシュ以下の
粗さのサンドペーパーで研磨した場合、すなわち後述の
Ra値が0.2μm以上の表面粗さを有するように研磨
されたフィルムの場合、未研磨の対応のフィルムに比べ
て約4〜11倍の白血球吸着性を示すことを見出した。
そして、注目すべきことには、接触角に関係なく、すな
わち平滑な状態では白血球をほとんど吸着させなかった
FEPフィルムにおいても、上記研磨によりCAフィル
ムやPETフィルムの研磨フィルムと同程度の吸着性を
示すことを見出した。このことは、適度な表面粗さを有
する材料では、その白血球吸着能の増加が、単に表面積
の増加によるものではなく、表面の凹凸性が白血球吸着
の原動力となっていることを意味する。このことは、白
血球の大きさが10μmであるのに対し、白血球吸着能
が高くなる1200メッシュのサンドペーパーにより研
磨された各フィルムのRa値が0.6〜0.7μmの範
囲であり、白血球の大きさに対してRa値が非常に小さ
いことから、上記研磨フィルムにおいては接触面積がそ
れほど増加しているとは考えられないことによっても裏
付けられる。
【0011】そして、本願発明者らは、上記白血球吸着
性を高め得るには、後述のRa値が0.2〜10μmの
範囲であり、かつでこぼこ平均間隔Sm値が5μm〜2
00μmの範囲にある凹凸を有することが必要であるこ
とを見出し、本発明をなすに至った。上記Ra値とは、
JIS B0601−1982における中心線平均粗さ
である。また、上記でこぼこ平均間隔Sm値は、以下の
ようにして定義される値である。
【0012】でこぼこ平均間隔Sm値 現在のJIS規格では、表面粗さの高さ方向の情報につ
いては規定されているが、面方向の情報に関しては規定
されていない。しかしながら、本発明における凹凸は、
凹凸の面方向における間隔によっても後述の実施例から
明らかなように限界付けられるものである。そこで、本
発明では、でこほこ平均間隔Sm値を用いることによ
り、凹凸の面方向の範囲を規定した。
【0013】上記でこぼこの平均間隔Sm値は、以下の
ようにして求められる。まず、図3に示す粗さ曲線Aの
中心線Bに対して、それぞれ、一定の高さ及び深さの位
置に上側カウントレベル及び下側カウントレベルを引
く。次に、下側のカウントレベルと粗さ曲線Aとが交差
する2点間において、上側カウントレベルと粗さ曲線と
が交差する点が一回以上存在するときに、一つの山とし
て「山」を定義する。
【0014】そして、でこぼこ平均間隔Sm値は、図4
に示すように、基準長さLの間にある山の間隔をSmi
としたときに、下記の式で定義される値である。
【0015】
【数1】
【0016】すなわち、でこぼこ平均間隔Sm値とは、
基準長さLの間にある山同士の間隔の平均値を示す。こ
のようにして、でこぼこの平均間隔Sm値により、凹凸
の面方向の条件が定義される。顆粒球吸着用担体 本願発明者らは、前述したRa値が0.2μm以上であ
るPETフィルムを1200メッシュのサンドペーパー
で研磨時間を変えて研磨することにより、Sm値が47
4、374、213、101、56、31μmの各フィ
ルムを作製し、後述のフィルム吸着試験を実施した結
果、Sm値が200μm以下となると総白血球吸着量が
急激に増加することを見出した。従って、白血球吸着能
を高めるには、中心線平均粗さRa値が0.2μm以上
であり、かつでこぼこの平均間隔Sm値が200μm以
下であることが必要である。
【0017】しかしながら、上記フィルム吸着試験法で
は、総白血球数の吸着性は確かめられるが、その白血球
が顆粒球であるか、あるいはリンパ球であるかの区別は
困難である。従って、総白血球数の変化が、顆粒球によ
るものであるか否かを確認するために、後述のビーズ吸
着試験を行った。その結果、研磨により本発明の範囲内
にある表面粗さを有するビーズでは非研磨のビーズに比
べて、顆粒球の吸着性が著しく増加し、しかもリンパ球
については吸着性がほとんど変化していないことが確認
された。このことから、本発明の範囲内に入る表面粗さ
を有する吸着用担体では、粘着細胞である顆粒球がその
粘着特性によって、担体により一層効果的に吸着あるい
は粘着され、非粘着細胞であるリンパ球では表面積の増
加もさほどないため、研磨による吸着性がさほど変わら
なかったものと考えられ、結果として、本発明にかかる
吸着用担体を用いることにより選択的に顆粒球を吸着し
得るものと考えられる。
【0018】本発明に用いることのできる担体として
は、人体に対して有害なもの、例えば体外循環時に有害
な金属や可塑剤等の添加物の溶出がないものであれば、
その材質を問わずに利用することができる。すなわち、
合成及び天然の有機高分子材料やガラス及びアルミナ等
の無機材料を用いることができ、表面に中心線平均粗さ
Ra値が0.2μmから10μm、かつでこぼこ平均間
隔Sm値が5μmから200μmの凹凸を有する材料で
あればその材質は問わない。合成及び天然の有機高分子
材料としては、酢酸セルロース、ポリスチレン、ナイロ
ン、ポリテトラフルオルエチレン、ポリトリフルオルエ
チレン、パーフルオロエチレン−プロピレン共重合体、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリ塩化
ビニル、アクリル樹脂、エチルセルロース等が例示でき
る。
【0019】顆粒球吸着用担体の形状及び大きさ等もま
た任意であり、フィルム、繊維及びビーズ状等のいずれ
の形状の材料でも使用可能であるが、体外循環カラムへ
の充填の容易さ及び研磨の容易さを考慮すると、ビーズ
状の担体が好ましい。ビーズ状担体は、射出成型法及び
懸濁重合法等の一般的な製法で球状体を得ることにより
製造し得る。ビーズの粒径としては特に限定はされない
が、一般的には接触面積が大きくなるような径、例え
ば、0.1〜10mm径程度のものを使用することがで
き、より好ましくは0.2〜5mm径である。
【0020】また、表面粗さを付与する方法としては研
磨法が一般的であるが、それ以外の方法でも上記特定の
表面粗さを有するものを調製することができる。例えば
担体表面に微粒子を物理的あるいは化学的に固定する方
法や表面が多孔質になったものも利用できる。担体表面
に微粒子を固定する方法としては、例えば0.1μm〜
20μmの微粒子をコーティングする方法が挙げられ、
それによって顆粒球を効果的に吸着させ得る。ここで用
いる微粒子は、例えばスチレン系やアクリレート系等の
ビニル系モノマーの単独あるいは2成分以上の混合物を
乳化重合や懸濁重合することにより調製することができ
る。これらの微粒子としては、望ましくは、例えば、ジ
ビニルベンゼンのような2官能以上の多官能性モノマー
との共重合体からなるものがよい。
【0021】次に、微粒子のコーティング方法を説明す
る。先ず、これらの微粒子をコーティングのための結合
剤としての合成高分子や天然高分子を0.1〜5重量%
程度溶解させた液に懸濁させる。次に、この懸濁液に予
め成形しておいた有機もしくは無機材料からなるビー
ズ、繊維またはフィルム状の担体を浸漬し、その後乾燥
することにより本発明の顆粒球吸着用担体を作成するこ
とができる。この場合のRa値の調整は微粒子の大きさ
により、またSm値の調整は懸濁粒子の濃度によって行
い得る。
【0022】また、多孔質担体の場合も、その形状は膜
状、繊維状またはビーズ状の何れでもよく、かつ表面の
みが多孔性であってもよく、担体全体が多孔性であって
もよい。表面多孔質担体については、例えば有機もしく
は無機材料からなるビーズ、繊維またはフィルム状の担
体に、コーティング液として合成高分子や天然高分子を
それらの良溶媒中に0.1〜5重量%程度溶解させた液
をスプレーによって霧状に吹き付けて加熱乾燥すること
によって得られる。また、吸着用担体の全体が多孔性に
なっているものの製法としては、一般的な多孔性膜及び
多孔性ビーズ等の製法を使用することができる。例えば
膜状の場合では、合成高分子を良溶媒に溶解させてガラ
ス板上に流延させてキャスティングフィルムを作製し、
その後、合成高分子の貧溶媒にてフィルムを洗浄し、良
溶媒を抽出することによって多孔性膜を調製することが
できる。
【0023】多孔性担体の場合のRa値やSm値の調整
は、細孔径や細孔量を調整することによって達成され、
細孔径や細孔量は担体を溶解させる溶媒の種類や量を変
えることにより容易に調節することができる。顆粒球除去装置 次に、本発明の顆粒球除去装置について説明する。本発
明の顆粒球除去装置は、上述した請求項1に記載の顆粒
球吸着用担体を収納した顆粒球吸着部に、血液流入部及
び血液流出部を接続した構造を有する。この顆粒球除去
装置の一構造例を、図1を参照して説明する。1は顆粒
球吸着部であり、この中に表面粗さRa値が0.2〜1
0μm、でこぼこ平均間隔Sm値が5μm〜200μm
の顆粒球吸着用担体2が充填されている。顆粒球吸着部
1の一端には、被処理血液(G/L比の高い患者血液)
を、該吸着部1内に流入させるための血液流入部3が接
続されており、他端には、顆粒球吸着部1内に流入さ
れ、かつ上記吸着用担体2との接触により顆粒球が吸着
除去された血液を該顆粒球吸着部1外に流出させるため
の血液流出部4が接続されている。また、血液流入部3
及び血液流出部4には担体の流出を防止する目的等のた
めにフィルタが備えられていてもよい。
【0024】本発明の顆粒球除去装置は、通常の血漿交
換療法に準じて、体外循環により連続的に顆粒球を除去
し、G/L比を改善するように使用することができ、輸
送材料としての、例えばシリコーンゴムチューブ、ポリ
塩化ビニル等の無害な素材からなる配管11及び血液ポ
ンプ5を備えることができる。また、上記血液流出部4
より送出された血液の循環回路には、血液循環が正常に
行われていることを確認するための動脈圧計8及び静脈
圧計9、血液の凝固を防ぐための薬物、例えばヘパリン
を投与するための薬物投与口6及び血液抗凝固剤の作用
を防止する薬物、例えばプロタミンを注入するための薬
物投与口10並びに体外循環中に低下する血液の温度を
上昇させるための加温器7等を設置してもよい。さら
に、循環血液の血液像を検出するための通常の検出器及
び本発明に起因する顆粒球以外の血液成分の不足を補う
ための血液成分補給器を設置することもできる。
【0025】
【作用】本発明の顆粒球吸着用担体では、上記特定の範
囲の凹凸が表面に付与されているため、顆粒球が効果的
にかつ選択的に吸着される。これは、前述したように、
非粘着細胞であるリンパ球では表面粗さの如何によって
さほど吸着性が変化しないのに対し、顆粒球は粘着細胞
であるため表面の凹凸によって吸着性が変化し、上記特
定の範囲の凹凸を付与することにより顆粒球の吸着性が
著しく高められるためと考えられる。
【0026】また、本発明の顆粒球除去装置では、上記
特定の範囲の凹凸が表面に付与された顆粒球吸着用担体
を用いて顆粒球吸着部が構成されているため、血液中か
ら顆粒球を選択的にかつ効率よく分離除去することが可
能となる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例及び比較例
を挙げることにより、本発明を明らかにする。まず、後
述の実施例1〜16及び比較例1〜16に用いた試料の
作成方法及び試験方法につき説明する。 (1)研磨フィルムの作成方法(実施例1〜12、比較
例2,3,5,6,8,9,11,12) 顆粒球吸着用担体としてのフィルムを用意し、該フィル
ムの表面をメチルアルコールで洗浄した後、ストルアス
社(デンマーク)製、自動研磨機(商品名;プラノボー
ルペデマックス)に、220、500、1200、24
00及び4000メッシュのサンドペーパーを取り付け
たものを用い、種々の表面粗さを持つ研磨フィルムを作
成した。 (2)フィルム吸着試験法(実施例1〜12、比較例1
〜12) 図5(a),(b)に示したポリカーボネート樹脂より
なる試験装置12を用いた。試験装置12は、上プレー
ト13及び下プレート14を備える。上プレート13
は、厚み10mm×幅70mm×長さ220mmの矩形
板状のポリカーボネート樹脂板よりなり、下面に10m
m径×深さ2mmの円形の複数の開口部13aを有す
る。各開口部13aは深さ1mm×幅2mmの溝15で
つながれている。試料としてのフィルム16を20×2
0mm角に切断し、メチルアルコールにより洗浄した
後、上記上プレート13の開口部13aの下面側に配置
した。
【0028】次に、上記フィルム16を開口部13aに
当接させた状態で、厚さ2mmのシリコーンゴムよりな
るシート材17を介してポリカーボネート樹脂よりなる
厚さ10mmの下プレート14を圧着・固定した。そし
て、試験装置12の上記開口部13aで構成されている
セル内に等張燐酸緩衝液(以下、PBSと略す。pH=
7.2)を流速1ml/分で10分間流した後、ヘパリ
ン採血した健常人の血液8mlと置換し、ペリスタポン
プを用いて流速1ml/分で循環させ、水浴中において
37℃で1時間の吸着試験を行った。
【0029】しかる後、フィルムを試験装置12から取
り出し、上記と同一のPBSで洗浄した後、アルコール
固定、メイーギムザ染色し、塗沫標本フィルムを作成
し、顕微鏡観察により単位面積当たりのフィルムに吸着
した白血球数を求めた。 (3)表面粗さの測定法 各実施例及び比較例において記載されている中心線平均
粗さRa値(カットオフ値、フィルムでは0.8mm、
ビーズでは0.08mm)及びでこぼこ平均間隔Sm値
は、株式会社小坂研究所製表面粗さ測定装置(商品名;
サーフコーダSE−30D)により測定した。 (4)ビーズ吸着実験法(実施例13,14及び比較例
13,14) 吸着用担体としてビーズを用い、顆粒球吸着実験を以下
の要領で行った。まず、ビーズを第一工業社製、界面活
性剤(商品名;SCAT 20X−N)の5重量%水溶
液300mlに30分間浸漬した。次に、上記ビーズを
脱イオン水で5回洗浄し、さらにメタノールで2回洗浄
した後、風乾した。さらに、上記ビーズ3gを、5ml
容量のシリンジに入れ、ヘパリン採血した健常人の血液
2mlを加えて37℃で1時間振盪混和することにより
ビーズに血液成分を吸着させた。
【0030】コントロールとして、5mlシリンジに同
様に血液2mlを加えて、同様に37℃で1時間振盪混
和したものを用意した。振盪混和後の血液をシリンジよ
り採集し、塗沫標本を作成し、顆粒球及びリンパ球を算
出した。総白血球数は、東亜医用電子社製、自動血球分
析装置(商品名;Sysmex E−4000)により
測定した。これらの総白血球数、顆粒球及びリンパ球か
ら、吸着された顆粒球数を求めた。
【0031】実施例1〜3及び比較例1〜3 FEPフィルム(ダイキン工業社製、パーフルオロエチ
レン−プロピレン共重合体フィルム、商品名;ネオフロ
ン(登録商標))を用い、上述した研磨フィルムの作成
法に従って、5段階に研磨されたフィルムを作成した。
そして、未研磨フィルム及び5段階に研磨されたフィル
ムのそれぞれについて、Ra値及びSm値を求めた後、
上記(2)のフィルム吸着試験を行った。結果を、下記
の表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1から明らかなように、Ra値が0.7
1μm以上になると、白血球の吸着量が急激に増加し
た。例えば、実施例1のフィルムでは、未研磨のフィル
ム(比較例1)に比べて白血球吸着量は8.92倍にも
なった。また、Ra値が1.67μm及び2.94μm
の実施例2,3の研磨フィルムにおいても、それぞれ、
未研磨のフィルムに比べて白血球吸着量が8.12倍及
び9.21倍と、実施例1と同様に高い白血球吸着性を
示した。
【0034】他方、Sm値については、未研磨フィルム
が246μmであるのに対し、研磨フィルム(比較例
2,3及び実施例1〜3)では、20〜100μmの範
囲であった。実施例4〜6及び比較例4〜6 FEPフィルムに変えてPETフィルム(ユニチカ社
製、ポリエチレンテレフタレートフィルム、商品名;エ
ンブレットS−75)を用いたこと以外は、実施例1〜
3及び比較例1〜3と同様にして実施例4〜6及び比較
例4〜6のフィルムを用意し、実施例1と同様に評価し
た。結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】表2から明らかなように、Ra値が0.6
1μmを超えると白血球吸着量が急激に増大した。例え
ば、1200メッシュのサンドペーパーで研磨すること
により得られた表面粗さRa値=0.61μmの実施例
4のフィルムでは、未研磨のフィルム(比較例4)に比
べて白血球吸着量は11.1倍となり、実施例5の研磨
フィルム(Ra値=1.55μm)及び実施例6の研磨
フィルム(Ra値=2.24μm)においては、それぞ
れ、未研磨フィルム(比較例4)の白血球吸着量の7.
74倍及び9.26倍の白血球吸着量を示した。
【0037】なお、Sm値については、比較例4の未研
磨フィルムは475μmであったのに対し、それ以外の
研磨フィルムについては30〜130μmの範囲であっ
た。実施例7〜9及び比較例7〜9 FEPフィルムをCAフィルム(アートプラス社製、酢
酸セルロースフィルム、商品名;アセチフィルムVR−
R)に変え、さらに、メチルアルコールで洗浄する代わ
りにメチルアルコールでソックスレー抽出(24時間)
を行って可塑剤を抽出し、フィルムを取り出した後、1
5時間風乾後、さらに80℃で5時間乾燥させたこと以
外は、実施例1〜3及び比較例1〜3と同様にして未研
磨及び研磨フィルムを作成し、実施例1と同様にして評
価した。結果を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】表3から明らかなように、1200メッシ
ュ以下のサンドペーパーで研磨した研磨フィルム(Ra
値=0.58μm以上)において白血球の吸着量は急激
に増加した。例えば、Ra値が0.58μmである実施
例7、Ra値が1.28μmである実施例8及びRa値
が2.37μmである実施例9の各研磨フィルムにおい
て、未研磨のフィルム(比較例7)に比べて白血球吸着
量が、それぞれ、3.92倍、2.36倍及び2.62
倍となった。
【0040】なお、Sm値については、未研磨フィルム
(比較例7)が250μmであったのに対し、研磨フィ
ルムは30〜130μmの範囲であった。実施例10〜12及び比較例10〜12 1200メッシュのサンドペーパーを用いて研磨したこ
と、及び研磨時間を変化させたこと以外は実施例4〜6
と同様にして、表面粗さRa値が0.6μm以上、Sm
値が30〜370μmの範囲にある5種類の研磨フィル
ムを作成した(表4参照)。上記5種類の研磨フィルム
と未研磨のPETフィルム(比較例10)とを用意し、
実施例1と同様にして白血球のフィルム吸着試験を行っ
た。結果を、下記の表4に示す。
【0041】
【表4】
【0042】表4から明らかなように、Sm値が200
μmを超えている比較例10〜12に比べて、Sm値が
200μm以下である実施例10〜12では、白血球吸
着量が非常に大きいことがわかる。すなわち、Sm値が
200μmを超えている比較例11,12の研磨フィル
ムでは未研磨のPETフィルム(比較例10)と白血球
吸着量がさほど変わらないのに対し、実施例10〜12
の研磨フィルムでは未研磨のPETフィルム(比較例1
0)に比べて白血球吸着量は8倍以上となっていた。
【0043】上述した実施例1〜12においては、優れ
た白血球吸着能の認められることが確かめらたが、前述
したように、この白血球吸着能が顆粒球吸着能と相関性
を有するため、上記実施例1〜12の各研磨フィルム
は、顆粒球吸着能においても同様に比較例の各フィルム
に比べて顕著な効果を示すものと推測され得る。実施例13及び比較例13 ナイロン66ペレット(宇部興産社製、商品名;ウベ6
6 2020B)を射出成形し、直径2.5mm径の球
状のビーズを作製した。このビーズの表面粗さを測定し
たところ、Ra値及びSm値は、それぞれ、0.21μ
m及び294μmであった。
【0044】また、研磨ビーズの作製は、ポットミル
(東洋紡エンジニアリング社製、商品名;5l−セラミ
ックポットミルBP−5)に、上記ビーズ200ml及
び同容量の研磨材WHITE ABRAX(WA)#3
4(日本研磨材工業社製)を投入し、さらにセラミック
ポットミル用ボール(東洋紡エンジニアリング社製、商
品名;BB−13)数個を投入し、ボール研磨機(日陶
科学社製ポットミル、商品名;AN−3S)により5時
間研磨することにより行った。その結果、Ra値及びS
m値が、それぞれ、9.1μm及び124μmの研磨ビ
ーズを得、この研磨ビーズ及び未研磨ビーズ各3gを吸
着用担体として用いて、前述したビーズ吸着実験を行っ
た。結果を下記の表5に示す。
【0045】
【表5】
【0046】表5から明らかなように、研磨ビーズ(実
施例13)のリンパ球吸着量は未研磨ビーズ(比較例1
3)とさほど変わらないのに対し、研磨ビーズでは未研
磨ビーズの4.6倍の顆粒球吸着能を示した。実施例14及び比較例14 酢酸セルロースペレット(アートプラス社製、可塑剤と
してアセチルクエン酸トリエチル30重量%含有)を射
出成形し、直径2.3mmのビーズを作製した。このビ
ーズ50gをメタノール300mlにより、50℃で2
4時間ソックスレー抽出し、可塑剤を抽出した。しかる
後、可塑剤が抽出されたビーズをステンレス製バットに
取り出し、15時間風乾した後、さらに80℃で5時間
乾燥させ、Ra値0.186μm及びSm値298.7
μmのビーズを得た。次に、実施例13と同様にして、
上記ビーズを成形・研磨し、Ra値1.36μm及びS
m値97.2μmの研磨ビーズ(実施例14)を得、未
研磨の上記ビーズ(比較例14)と共に、前述のビーズ
吸着実験を行った。結果を表6に示す。
【0047】
【表6】
【0048】表6から明らかなように、リンパ球吸着能
について差異は認められなかったが、顆粒球吸着能につ
いては、研磨ビーズ(実施例14)においては未研磨ビ
ーズ(比較例14)に比べて11.5倍であった。実施例15及び比較例15 比較例14で得たCAビーズ(未研磨ビーズ)を、懸濁
重合により作成したスチレン−ジビニルベンゼン共重合
体(共重合比は1:1)微粒子(積水化学工業社製、粒
径3μm)2重量%を懸濁した酢酸セルロース(ダイセ
ル化学工業社製、商品名;リンター)の1重量%の塩化
メチレン−エタノール(重量比で9:1)溶液に浸漬し
た後、風乾し、それによって微粒子コーティングビーズ
(実施例15)を調製した。
【0049】ビーズ表面上に、上記微粒子が酢酸セルロ
ースによってコーティングされていることを、電子顕微
鏡により確認した。上記のようにして得た微粒子コーテ
ィングビーズ(実施例15)及び未コーティングビーズ
(比較例15)各3gを用い、前述したビーズ吸着試験
を行った。結果を表7に示す。
【0050】
【表7】
【0051】表7から明らかなように、微粒子コーティ
ングビーズ(実施例15)では、Ra値が2.46μ
m、Sm値が62.5μmであり、未コーティングビー
ズ(比較例15)に比べて、リンパ球吸着性はあまり変
わらないが、顆粒球吸着性については14.1倍の性能
を示した。実施例16及び比較例16 顆粒球の吸着実験に用いる多孔性の担体として、ナイロ
ン66ペレット(宇部興産社製)を射出成形し、粒径
2.3mmのビーズを調製した。上記ビーズ4.6kg
をとり、コーティング液として、酢酸セルロース樹脂
(ダイセル化学工業社製)5重量%の塩化メチレン/エ
タノール(重量比で9:1)溶液を用い、フローコータ
ー(フロイント産業社製、商品名;FL0−5)を用い
スプレーし、酢酸セルロース樹脂でコーティングされた
ビーズを作成した。このコーティングされたビーズを走
査型電子顕微鏡により写真撮影し、観察した結果、厚み
200μmのコーティング層を有する表面多孔性のビー
ズの得られていることが確かめられた。なお、コーティ
ング条件は下記の通りである。
【0052】 スプレー空気圧 ; 3.5kg/cm2 スプレー液温度 ; 室温 スプレー液流速 ; 100ml/分 スプレー温度 ; 60℃ スプレーノズル口径 ; 1.2mm 上記のようにして得たコーティングビーズ及び未コーテ
ィングビーズ各3gを用い、前述したビーズ吸着試験を
行った。結果を表8に示す。
【0053】
【表8】
【0054】表8から明らかなように、コーティングビ
ーズ(実施例16)ではRa値が1.18μm、Sm値
が5.8μmであり、未コーティングビーズ(比較例1
6)に比べてリンパ球吸着性はあまり変わらなかった
が、顆粒球吸着性については7.3倍の吸着性能を示し
た。実施例17及び比較例17 内径29mm径、長さ90mmのポリカーボネート系カ
ラムに、ポリエステル製ネット(NBC工業社製、商品
名;T−No.70s)を固定し、ポリプロピレン製ナ
ットで密封したカラムに、実施例14のCAビーズ及び
0.9重量%の塩化ナトリウム水溶液を充填し、120
℃で20分間オートクレーブ滅菌し、ウサギ体外循環用
カラム(以下、本カラムという。)を作製した。
【0055】ウサギ(日本白色種、雌体重約3kg、6
匹)により本カラムの効力試験を実施した。すなわち、
ウサギの耳静脈に翼状針を挿入し、血液を本カラムに導
き、ペリスタポンプにて反対側耳静脈に還流させ、流速
を1ml/分とし、還流開始直後に、血液のカラムへの
流入前後の血中顆粒球及びリンパ球等の濃度をテクニコ
ン社製、血球計測器H−1型にて測定した。結果を、図
6に示す。その結果、カラム流入口の血液中の顆粒球数
は2406個/mm3 、カラム流出口では588個/m
3 になり、約1/4となった。また、リンパ球につい
ては、それぞれ、3218個/mm3 から2501個/
mm3 となり、約20%の減少に留まった。
【0056】また、上記と同じ種類のウサギ(n=6)
の背部皮下にショープ乳頭腫由来腫瘍細胞(VX2 )を
1×107 個移植し、腫瘍面積が400〜500mm2
となった時点で体外循環を行い、還流時間2時間、流速
1ml/分を一回とし、該体外循環を繰り返し行った。
体外循環開始後、4週間目までは週2回、その後は週1
回の体外循環を行い、10週後まで循環試験を行った。
次に、抗腫瘍性の検討を行った。すなわち、腫瘍移植
後、本カラム処置を行わなかったウサギ(n=4)をコ
ントロールとし、その経過観測も併せて行った。抗腫瘍
性効果の判定は、腫瘍面積(長径/2×短径/2×π
(mm2 ))の推移から行った。
【0057】図7に示すように、コントロール群におけ
る腫瘍面積は腫瘍移植後、漸増したが、本カラム処置群
では、明らかに腫瘍増殖抑制効果が認められた。
【0058】
【発明の効果】以上のように、本発明の顆粒球吸着用担
体では、上記特定の範囲の凹凸が表面に付与されている
ため、顆粒球を高効率で吸着させることができる。よっ
て、本発明の顆粒球吸着用担体及び顆粒球除去装置を体
外循環法による癌治療等に用いることにより、血液中か
ら顆粒球を選択的にかつ効率よく除去することができ
る。従って、本発明の顆粒球吸着用担体及び顆粒球除去
装置を用いることにより、癌患者の異常に高値を示すG
/L比を改善することができ、すなわちG/L比を正常
域に近づけることが可能となる。
【0059】なお、本発明の顆粒球吸着用担体及び顆粒
球除去装置は、体外循環法だけでなく、採血された血液
からの顆粒球の除去ないし顆粒球濃度の低下を促すため
に用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の顆粒球除去装置の使用例を説明するた
めの概略構成図。
【図2】接触角の異なる種々のフィルムと白血球吸着性
との関係を示す図。
【図3】でこぼこ平均間隔Sm値を求めるための山の定
義方法を説明するための図。
【図4】でこぼこ平均間隔Sm値を求めるための方法を
説明するための図。
【図5】(a),(b)は、それぞれ、フィルム吸着試
験法を説明するための各断面図。
【図6】実施例17の実験において測定されたウサギ体
外循環による血中白血球類の濃度変化を示す図。
【図7】実施例17で測定された腫瘍面積の経時変化を
示す図。
【符号の説明】
1…顆粒球吸着部 2…顆粒球吸着用担体 3…血液流入部 4…血液流出部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年11月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足立 正一 群馬県高崎市石原町3493−9

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心線平均粗さRa値が0.2μm〜1
    0μmであり、でこぼこ平均間隔Sm値が5μm〜20
    0μmの範囲にある凹凸を表面に有する、顆粒球吸着用
    担体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の顆粒球吸着用担体を収
    納した顆粒球吸着部と、血液を前記顆粒球吸着部に流入
    させるための血液流入部と、前記顆粒球吸着部内に流入
    された血液を該顆粒球吸着部外へ流出させるための血液
    流出部とを備えることを特徴とする、顆粒球除去装置。
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