JPH11103953A - キッチンキャビネット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 キッチンキャビネットの外形を変更すること
なくキッチンキャビネットの収納容量を増加させる。 【解決手段】 キッチンキャビネット２の内部を、天井
６を貫いて屋根裏１０の内部に延ばして設けた。またキ
ッチンキャビネットの内部に昇降自在な収納台８を設置
した。これにより、従来使用されていなかった台所の屋
根裏部分を収納部として利用でき、キッチンキャビネッ
トの収容容量を増大させることができる。また、収納台
により、キャビネット内に収納したものを容易に取り出
し、また収納することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、家庭の台所等に上
部を天井に接して設けられるキッチンキャビネットに関
し、特に天井を貫通させ、収容容量を増加させたキッチ
ンキャビネットに関する。

【０００２】

【従来の技術】キッチンキャビネットは、システムキッ
チンの一部として、台所の天井部に設置された収納部で
ある。システムキッチンは、シンクと湯水を供給する水
栓等を備えた流し台ユニットや、前面に引出等を有し上
面を調理スペースとした調理台ユニット、及びガスの火
口を有するガスコンロユニット等の各ユニットを有し、
これらユニットを適宜選択して直線状あるいはＬ字状等
に組み付けてあり、キッチンキャビネットはこれらユニ
ットの上部に所定の空間を空けて取り付けられている。

【０００３】キッチンキャビネットは、上記各ユニット
の上部空間を利用して通常上部を天井に接して据え付け
られた収納部であり、前面に開閉扉を有し、あまり頻繁
に使用しない大きな鍋や食器類等の収納に利用されてい
る。これにより、台所の収納量を増大させ、台所の使い
勝手を良好にさせている。

【０００４】また、図３に示すように、キッチンキャビ
ネット５０内に収容篭のような篭５２を設置し、この篭
５２をリンク５４で回動自在に支持し、上げ下ろしを可
能とし、篭５２を手前下部に引き出して、篭５２からも
のを取り出したり、また篭５２内へのものの収納を容易
にしたものも知られている

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらキッチン
キャビネットは、台所の天井に直接取り付けられてお
り、また台所での作業中にキッチンキャビネットの下部
に頭が当たらないよう、ある程度の高さ以上に設置さ
れ、また奥行きも制限されている。このことから、キッ
チンキャビネットの収容容量を増加させようとしてもキ
ッチンキャビネットを据え付ける台所の横幅と天井まで
の高さによってほぼ決定されてしまい、収納容量をそれ
以上増加させることはできなかった。

【０００６】また篭５２を内部から引き出せるようにし
たキッチンキャビネット５０においても、キッチンキャ
ビネット５０の内部に篭５２が収納されることから、キ
ッチンキャビネット５０の容量以上に収納容量を増加さ
せることはできなかった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、キッチンキャビネットを次のように構成し
た。すなわち、キッチンキャビネットが据え付けられた
天井を貫通させて天井上部の屋根裏内にまでキッチンキ
ャビネットを延ばして設置することとした。これによ
り、キッチンキャビネットの横幅や高さ等台所から見え
る外形寸法を変更することなく、キッチンキャビネット
の収容容量を増大させることができる。

【０００８】具体的には、キッチンキャビネット内に上
下動自在な収納台のようなものを設け、この収納台を引
き降ろしてキッチンキャビネット内の物の出し入れを行
うようにする。この収納台がキッチンキャビネットの上
部まで延びて形成されることにより、キッチンキャビネ
ット全体を収納部として利用することができる。

【０００９】収容台は、適当な昇降機構を接続させ、上
下動を容易にする。例えば、巻き上げバネにより常に引
っ張り力が加えられるようにワイヤで支持した機構、油
圧等のダンパーを用いた機構、釣り合い重りを用いた機
構、あるいはリンク機構等収納台への収納量にかかわら
ず、まず収納台が自然に落下せず、更に引き下げるとき
には僅かな力を加えるだけ引き降ろせるものが好まし
い。

【００１０】また、収容台を上下動させるため収容台の
下部に取っ手を設けることとする。またキッチンキャビ
ネットの底部に照明器具類を取り付けてもよい。取っ手
をふきん掛け等に利用することもできる。また、収納台
をキッチンキャビネット内の所定位置、あるいは引き下
げた任意の位置で固定できる固定機構を設けてもよい。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明にかかるキッチンキャビネ
ットの一実施形態について図を用いて説明する。

【００１２】図１にキッチンキャビネット２の全体を示
す。図１に示すように、キッチンキャビネット２は、シ
ステムキッチン３０として台所に組み込まれており、下
側の左側から収納ユニット３２、流し台ユニット３４、
調理台ユニット３６、ガスコンロユニット３８を直線状
に並べ、ガスコンロユニット３８の上方には換気扇のフ
ード４０が設置している。

【００１３】流し台ユニット３４は、上部にシンク３５
と混合水栓３７が設置してあり、混合水栓３７からは、
水と湯を任意の割合で混合して出水される。調理台ユニ
ット３６の上面は調理が行えるよう平坦に形成され、引
き出し３９が前面に複数設けられている。またガスコン
ロユニット３８は、上部にガスコンロ４１が組み込まれ
ており、流し台ユニット３４や調理台ユニット３６の高
さよりとほぼ等しく形成されている。

【００１４】キッチンキャビネット２は、前面に開閉自
在な扉４を備え、上記各ユニットに沿ってその上部に、
天井６に接して据え付けられている。キッチンキャビネ
ット２の外観は、従来のキッチンキャビネットと同様で
あり、前面に開閉自在の扉４を有し、下端から天井６ま
での高さや後ろの壁からの張り出し量、横幅等に特に変
更はない。

【００１５】図２にキッチンキャビネット２の内部を示
す。

【００１６】図２は扉４を外した状態を示す図であり、
図２に示すようにキッチンキャビネット２の内部は、天
井６を貫いて屋根裏１０の中に延びており、またキッチ
ンキャビネット２の内部には収納台８が設置されてい
る。収納台８は、キッチンキャビネット２内に上下動自
在に設けられ、内部にはいくつかの棚１２が形成され、
これらの棚１２により適当に区切られている。

【００１７】更に、収納台８の下部には取っ手１３が取
り付けてある。また、収納台８は、キッチンキャビネッ
ト２の上部に取り付けられた昇降機構１４のワイヤ１５
に接続してあり、昇降機構１４の巻き上げバネ力によ
り、内部に物を入れた場合でも落下することはなく、ま
た取っ手１３を引き下げることにより適度な力で降ろす
ことができるようになっている。収納台８を引き下げた
場合にはばね等により突出した突出部（図示せず）がキ
ッチンキャビネット２の側方に掛かり、その所定の位置
で停止するようになっている。

【００１８】次に、キッチンキャビネット２の作動につ
いて説明する。

【００１９】キッチンキャビネット２に、あるもの例え
ば鍋や食器類等を収納する場合は、通常通り扉４を開
き、開いた中の棚１２に載せる。そして、収納したなら
扉４を閉じ、そして必要に応じて扉４を開けて取り出
す。また、通常取っ手１３はふきん掛け等として利用す
る。

【００２０】一方、長期間使用しないようなものを収納
する場合、あるいは収納場所が狭くなってしまった場合
等には、収納台８を引き下げ、収納台８の上部の棚に載
せる。収納台８を上昇させれば、収納台８はキッチンキ
ャビネット２の中に納められる。そしてまた必要に応じ
て収納台８を引き下げることにより、取り出すことがで
きる。すなわち、このように収納台８に収納したものは
天井６の上方、つまり屋根裏１０内に収納されることと
なる。

【００２１】したがって、従来利用されていなかった屋
根裏１０部分に所望の物を収納でき、屋根裏１０部分に
突出させた体積分キッチンキャビネット２の収納容量を
増大できる。また、キッチンキャビネット２や収納台８
の上部に収納したものも収納台８をキッチンキャビネッ
ト２から適宜引き降ろすことができることから取り出し
やすく、また上部への収納も容易にできる。

【００２２】収納台８をキッチンキャビネット２内で昇
降させる機構は、ワイヤ１５の引っ張り力に限らず、ス
プリング機構、油圧を用いた昇降機構、釣り合い重りを
用いた機構等、適宜収納台８の上下動を制御できるもの
であればよい。

【００２３】更に、収納台８の下部に照明器具を設置す
れば、必要に応じて照明器具を降ろし、手元を照らすこ
とができる。またキッチンキャビネット２の内部に照明
器具を設けてもよい。、

【００２４】

【発明の効果】本発明のキッチンキャビネットによれ
ば、キッチンキャビネットを据え付けた天井を貫通させ
て屋根裏部分にもキッチンキャビネットの収納部分を延
ばしたことから、台所から見られるキッチンキャビネッ
ト全体の幅や厚み等を変更することなく、収納容量を増
大させることができる。また、収納台を上下動させるこ
とができることから、収納したものが取り出しやすくま
た収納しやすい。

【００２５】また、取っ手をふきん掛けとして利用で
き、照明器具類も設置できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかるキッチンキャビネットの全体を
示す斜視図である。

【図２】キッチンキャビネットを示す正面図である。

【図３】従来のキッチンキャビネット斜視図である。

【符号の説明】

２ キッチンキャビネット ４ 扉 ６ 天井 ８ 収納台 １０ 屋根裏 １２ 棚 １３ 取っ手 １４ 昇降機構 １５ ワイヤ ３０ システムキッチン ３２ 収納ユニット ３４ 流し台ユニット ３５ シンク ３６ 調理台ユニット ３７ 混合水栓 ３８ ガスコンロユニット ３９ 引き出し ４０ フード ４１ 火口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 陽子 千葉県千葉市花見川区幕張町１−7675−59 (72)発明者 銭林 宏 東京都目黒区中目黒４−13−21 アーバン ハイツ中目黒Ｂ203 (72)発明者 大島 信子 東京都調布市小島町３−67−１ ロワイヤ ルＯＴ調布203

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 台所の天井に接して設置されたキッチン
   キャビネットにおいて、前記キッチンキャビネットの上
   部を前記天井を貫通して屋根裏内に延設したことを特徴
   としたキッチンキャビネット。
2. 【請求項２】 前記キッチンキャビネット内を上下動す
   る収容台を該キッチンキャビネット内部に設けたことを
   特徴とした請求項１に記載のキッチンキャビネット。
3. 【請求項３】 前記収容台の下部に取っ手を設けたこと
   を特徴とした請求項２に記載のキッチンキャビネット。
4. 【請求項４】 前記内部に照明器具を設置したことを特
   徴とした請求項１に記載のキッチンキャビネット。