JPH11102172A - ドットマトリクス表示装置 - Google Patents

ドットマトリクス表示装置

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JPH11102172A
JPH11102172A JP26218497A JP26218497A JPH11102172A JP H11102172 A JPH11102172 A JP H11102172A JP 26218497 A JP26218497 A JP 26218497A JP 26218497 A JP26218497 A JP 26218497A JP H11102172 A JPH11102172 A JP H11102172A
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弘之 鍋澤
Takafumi Kawaguchi
登史 川口
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光慶 瀬尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示画面を上下に分割して各画面を同時に走
査するドットマトリクス表示装置において、画面の分割
境界部における輝度差をなくし、表示画面の高品質化を
図る。 【解決手段】 表示画面1を上下に分割して、上下両表
面をゲートドライバ3、3′で同時に走査するドットマ
トリクス表示装置において、上下両画面の分割境界部に
位置する隣接した両走査線G3、G0′を同一タイミング
で走査するが、映像信号の垂直同期信号の位相をずらせ
て走査するように上下両画面の走査順序を制御し、上記
両走査線G3、G0′の輝度差を解消して、上下両画面の
分割境界部の表示品位を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容量性負荷の絵素
を持ち、線順次走査で表示を行うドットマトリクス表示
装置に係り、特に高精細で大画面の表示に適したドット
マトリクス表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在ノートPC(Personal Computer)や
携帯型TVのモニタには、薄型軽量で低消費電力の液晶
表示装置LCD(Liquid Crystal Display)が採用される
ことが多い。
【0003】LCDには、TFT(Thin Film Transisto
r)方式やSTN(Super Twisted Nematic)方式などがあ
る。現在量産されているLCDは、この2つが主流であ
る。前者は、後者に比べ、製造コストが高くつくけれど
も、コントラストが高い、表示ムラが少ない、多階調表
示に有利、応答速度が速いという特長がある。
【0004】まず、LCDの構造について駆動回路を中
心に説明する。LCDは、複数の液晶セルから構成され
ている。例えば、VGA(Video Graphic Array)のカラ
ーLCDは、約90万個の液晶セルを有している。具体
的には、カラーフィルタで赤、緑、青の3原色に着色さ
れた3つの液晶セルが1つの絵素を構成し、その液晶セ
ルが横640桁×縦480行のマトリクス状に配置され
ている。このため、液晶セルの総数は、640×RGB
×480=921,600個になる。そして、この液晶
セルの集合で、1つの画像が表される。
【0005】図8に6桁×4行のTFT LCDの構造
を示す。図8の(1)は液晶パネル、(2)はソースドライ
バ、(3)はゲートドライバ、(4)は制御および電源回
路、(5)はTFT、(6)は液晶セル、(7)はコモン電極
である。なお、ソースドライバ(2)は、データドライ
バ、カラムドライバ、X ドライバ、列電極駆動回路と
も呼ばれる。ゲートドライバ(3)は、スキャンドライ
バ、ロウドライバ、Y ドライバ、行電極駆動回路とも
呼ばれる。
【0006】液晶パネル(1)には、1枚のガラス基板上
に液晶セル(6)がマトリクス状に形成されている。LC
Dの駆動回路から見ると、液晶セルは、容量性負荷と考
えることができる。各液晶セルは、その容量に印加され
た電圧に応じて、光学的な性質を変える。ノーマリホワ
イト方式のLCDでは、液晶セルは、その容量を充電す
ると黒くなり、放電すると白くなる。
【0007】TFT(5)のソース電極は、ソースバスラ
インを介してソースドライバ(2)の出力端子に、ゲート
電極は、ゲートバスラインを介してゲートドライバ(3)
の出力端子に、ドレイン電極は、液晶セル(6)に接続さ
れている。液晶セルのドレイン電極と反対側の端子は、
コモン電極(7)に接続されている。すべての液晶セルの
コモン電極は、互いに短絡していて、常に等しい電位に
保たれている。このため、各液晶セルに印加されている
電圧は、TFTのドレイン電極の電位で決まる。
【0008】ソースドライバ(2)は、TFTを介して液
晶セルを充放電させるための電圧を出力する駆動回路で
あり、ゲートドライバ(3)は、TFTのスイッチングを
制御する電圧を出力する駆動回路である。制御および電
源回路(4)は、この2種類のドライバにタイミング信号
と駆動電源電圧などを供給するものである。
【0009】TFTは、一種のスイッチング素子であ
る。その動作は、n-FET(Field Effect Transistor)
に似ている。現在、大型LCDには、専らa-Si(Amorp
hous Silicon)TFTが使われている。ただし、a-Si
TFTは、On抵抗が非常に高く(数MΩ程度)、性能的
にn-FETに遠く及ばない。ソースドライバの出力端
子と液晶セルの間にTFTが介在し、TFTのOn抵抗
と液晶セルの容量が、RC時定数を持っている。液晶セ
ルの容量は、数pF程度なので、1個の液晶セルを充電
するには、数10[μsec]程度の時間を要する。
【0010】このため、a-Si TFT LCDでは、1
水平表示期間内に、横1行(ときには複数行)の液晶セル
を同時に充電することで、充電時間を確保している。C
RT(Cathode Ray Tube)やpoly-Si TFT LCDで
は、映像信号は、1ドットずつリフレッシュされるのに
対して、a-Si TFT LCDでは、1ライン分の映像
信号が一斉にリフレッシュされる。前者を点順次走査、
後者を線順次走査という。
【0011】VGAのLCDでは、横1行、640×R
GB=1920個の液晶セルが同時に充電される。しか
し、1920個の出力端子を備えたICの製造や実装
は、非現実的である。現在では、1台のLCDに、出力
端子の少ないソースドライバのICを複数個実装するこ
とで、これを実現している。それでも、ソースドライバ
は、LCDの駆動回路に使われる部材の中で、最も高価
なものである。そしてまた、表示品位に最も影響を与え
る部材である。
【0012】図9にソースドライバのブロック図を示
す。ここでは、ソースドライバに映像信号がディジタル
で入力されるものとする。図9(11)はシリアル-パラ
レル変換器あるいはシフトレジスタ、(12)はラッチあ
るいはフリップフロップ、(13)はディジタル-アナロ
グ変換器(DAC),(14)は出力バッファあるいはオペ
アンプである。
【0013】ソースドライバICの入力端子のピン数を
減らすため、映像信号は、シリアルに入力される。これ
をシリアル-パラレル変換してラッチした後、DACか
らアナログ信号を出力する。液晶セルの充電時間を短縮
するため、DACと出力端子との間に、出力バッファを
設け、インピーダンス変換をすることが多い。シリアル
-パラレル変換器には、映像信号を、ラッチには、タイ
ミング信号を、DACには、いわゆるγ補整用の基準電
圧を、出力バッファには、その駆動電源電圧+Vおよび-
Vを供給する必要がある。
【0014】なお、ディジタルラッチの代わりにアナロ
グのサンプル&ホールド素子が採用されることもある。
その場合、DACは不要である。ただ、アナログ素子を
使うと、高速動作と高精度と低コストを両立させるのが
困難になる。
【0015】VGAの場合、LCD1台につき1920
個の出力バッファが必要になる。このため、DACや出
力バッファの設計に、トランジスタ1個の無駄がある
と、LCD全体では、1920個もの無駄につながる。
一方、LCDの映像信号入力端子(図示せず)とシリアル
-パラレル変換器の間に、数ゲート程度の無駄や冗長が
あったとしても、それに起因するコストや消費電力のア
ップは、ほとんど問題にならない。従って、DACや出
力バッファの設計は、非常に重要である。トランジスタ
数の削減や、出力バッファのアイドル電流の低減など
は、大きな課題である。
【0016】幸い、a-Si TFT LCDのソースドラ
イバの出力バッファは、オーディオ帯域で動作すればよ
いので、それほど高性能なものは必要ない。スルーレー
トはそれほど高くないけれども、駆動電源電圧の割に大
きなダイナミックレンジがとれ(いわゆるRail-To-Rail
出力が可能で)、特に調整しなくても出力偏差の少ない
ものが使われる。
【0017】ゲートドライバ(3)は、複数のゲートライ
ンの中から、次に充電する行を選択する機能を有してい
る。ゲートラインに、ソース電極やドレイン電極より高
い電圧を印加すると、その行に接続されたすべてのTF
TがOnし、低い電圧を印加するとTFTはOffす
る。1垂直表示期間内に、すべての行を選択し終える
と、1枚の画像が完成する。
【0018】なお、STN方式のLCDは、TFTのよ
うな能動素子やコモン電極を持っていない。液晶セルの
一方がソースラインに、他方がゲートラインにダイレク
トに接続されている(図なし)。
【0019】次に、LCDの表示品位に影響を及ぼす原
因とその対策について述べる。図10はTFT(5)の周
辺に浮遊する容量を示す。図10において(5)はTF
T、(6)は液晶セル、(7)はコモン電極である。(25)
は、ゲートラインとドレイン電極間の浮遊容量CGD、
(26)はソースラインとドレイン電極間の浮遊容量CS
D、(27)は、隣のソースラインとドレイン電極の間の
浮遊容量CSD′、(28)は、ソースラインとコモン電極
間の浮遊容量CSCである。
【0020】液晶セルに充電された電荷は、絶縁抵抗を
介して徐々に放電する。このため、たとえ静止画像を表
示する場合であっても、1垂直周期毎に液晶セルを再充
電する必要がある。
【0021】前述したように、液晶セルは、容量性負荷
である。このキャパシタには極性はなく、正に充電して
も負に充電しても、その光学的な応答は同じである。む
しろ、液晶セルが長時間同じ極性に帯電していると、表
示品位が劣化するので好ましくない。ノーマリホワイト
のLCDでは、液晶セルに電圧を印加すると黒くなる
が、この方式のLCDに黒っぽい画像を長時間表示し続
けると、残像(焼き付き)が発生することがる。これは、
液晶材料に微量に含まれるイオンが電極に移動して、応
答を悪くするためである。
【0022】その対策としては、1垂直周期毎に液晶セ
ルを充電する極性を反転してやればよい。本明細書で
は、これをフレーム反転と呼ぶ。フレーム反転の結果、
各液晶セルには、垂直周期60〜70[Hz]の半分の30
〜35[Hz]の矩形波の交流電圧が印加されることにな
る。
【0023】ところが、フレーム反転を採用すると、そ
の副作用のために、別の種類の表示品位の低下を招く。
いま、図8のLCD全面に、黒一色を表示したとする。
ここでは、図の上から下へ、つまり、ゲートラインG0,
G1,G2,G3の順に走査するものとする。コモン電極の
電位を0[V]と考えたときの、ソースラインS0の電位
と、ドレイン電極D00およびD30の電位を図11(a)に
示す。なお、この例のソースドライバは、垂直帰線期間
中には有効な信号を出力していない。
【0024】液晶セルに充電された電荷は、TFTのO
ff抵抗や絶縁抵抗(図示せず)を介して徐々にソースラ
インに放電する。その量は、ソースラインとドレイン電
極間の電位差の大きな状態が長時間続けば続くほど多
い。また、電荷は、ソースラインの電位が反転すると
き、浮遊容量CSDを介してソースラインに逃げる。液晶
セルD00は、ソースラインの反転後、即ち電荷が逃げた
後、直ちに再充電されるため、その影響を受けにくい。
しかし、液晶セルD30は、電荷が逃げた後、しばらく放
置されるため、影響を受けやすい。
【0025】ドレイン電極から電荷が逃げる量は、フィ
ールド反転によってソースドライバの出力信号の極性が
変わってから、液晶セルの充電が実際に始まるまでの時
間で決まる。ソースドライバから液晶セルまでの距離で
決まるわけではない。
【0026】この例では、ゲートラインG3の駆動する
液晶セルは、ゲートラインG0の駆動する液晶セルよ
り、電荷が逃げやすい。電荷が逃げると、純粋な黒を表
現することができず、灰色っぽい表示になる。このた
め、均一な黒ベタを表示したつもりでも、実際には、画
面の下の方ほど灰色がかるという現象が発生する。本明
細書では、これをコントラストの傾斜と呼ぶ。
【0027】コントラストの傾斜を回避するには、1水
平周期毎に、液晶セルを充電する極性を反転させてやれ
ばよい。そうすれば、ソースラインの電位が頻繁に反転
するので画面全体が均一に灰色っぽくなる。少々灰色が
かるという問題は、ソースドライバの出力電圧の振幅を
少し上げるだけで解消できる。本明細書では、これをラ
イン反転と呼ぶ。通常、ライン反転は、フレーム反転と
併用される。
【0028】ライン反転を採用すると、1水平周期毎に
ソースラインとコモン電極間の浮遊容量CSCの充放電が
繰り返されるため、ソースドライバの消費電流が増え
る。また、クロストークまたはシャドーイングと呼ばれ
る表示ムラが発生しやすくなる。
【0029】ライン反転をしたときの、ソースラインS
0の電位と、ドレイン電極D00およびD30の電位を図1
1(b)に示す。ライン反転では、1垂直周期の間にソー
スラインに印加される電圧の平均値(直流成分)が0にな
るので、コントラストの傾斜は解消される。しかし、1
垂直周期に限って言えば、電圧のp-p(Peak-To-Peak)値
が図11(a)より大きくなる。振幅の大きな高周波信号
をソースラインに乗せると、CSDを介してドレイン電極
の電位が振られ、走査していないはずの液晶セルの印加
電圧が乱される。
【0030】ライン反転をすると、1水平周期の2倍の
周期の交流信号がソースラインに乗る。ライン反転をし
ない場合でも、ベタ画面でなければ、同じ周期の交流信
号がソースラインに乗るが、信号の振幅が小さいので問
題になりにくい。1水平周期毎にソースドライバの出力
電圧の極性を反転させると、大きな振幅の交流信号がソ
ースラインに乗ってしまう。
【0031】いま、図8のLCDに、図12のような画
像、すなわち、白ベタの中に黒い四角形を表示したいと
する。しかし、ソースラインに乗った信号は、ゲートド
ライバが選択していない液晶セルへも、わずかながらC
SDを介して書き込まれる。ソースラインとドレイン電極
間が交流的に短絡しているからである。例えば、ゲート
ラインG1が選択され、液晶セルD12を充電していると
き、D00やD22やD32も少し充電される。その結果、黒
い四角形の上下が灰色っぽくなり、図13のように尾を
引いたような表示になってしまう。
【0032】これを改善するには、液晶セルの容量を浮
遊容量CSDより十分大きくすればよい。しかし、液晶パ
ネル上に大きな容量を作るのは困難である。また、液晶
セルの充電に要する時間は、その容量に比例する。液晶
セルの充電が不十分になると、やはり表示品位が劣化す
る。TFTのOn抵抗をを下げて充電時間を短縮する方
法もあるが、それは、ゲートドライバのコストアップや
信頼性の低下を招く。
【0033】ここでは、別の対策を説明する。図10の
ように、ドレイン電極と隣のソースラインの間には、浮
遊容量CSD′(6)が存在する。そこでCSD=CSD′とな
るように液晶パネルを設計しておき、隣り合うソースラ
インに逆位相の交流信号を乗せてLCDを駆動するので
ある。
【0034】今、画面全体に黒ベタを表示したとする。
このとき、隣り合うソースラインに、極性違いの映像信
号を乗せる。コモン電極の電位を0とするとき、隣接す
るソースラインの電位は、符号が異なるけれども、絶対
値は同じになる。よって、もしCSD=CSD′ならば、ソ
ースラインの電位の変動が相殺され、ドレイン電極の電
位に影響が現れない。
【0035】本明細書では、隣り合うソースラインを異
なる極性で駆動することをドット反転と呼ぶ。ドット反
転には、ソースラインに乗っている信号が、浮遊容量C
SCを介してコモン電極の電位に影響を及ぼすのを防止す
る効果もある。ただし、ドット反転は、後で述べるコモ
ン反転駆動方式のLCDでは、使うことができない。
【0036】フレーム反転とライン反転とドット反転を
併用すると、図8の6×4=24ドットのLCDの各液
晶セルは、図14のような極性で充電される。フレーム
反転は、原理的には、静止画を表示した場合にのみ有効
である。しかし、動きの遅い動画に対しても、ある程度
の効果が期待できる。シーンチェンジの多い映像でも、
ほとんど問題は起こらない。ただし、点滅するものを表
示すると、効果が半減することがある。
【0037】ライン反転は、ベタ画面を表示した場合に
有効である。しかし、直流成分の多い画像に対しても、
ある程度の効果が期待できる。実際、映像信号は、普通
は、直流成分が多く含まれているものである。だから、
ライン反転がその効果を発揮する確率は高い。
【0038】ドット反転は、白、灰、黒のベタ画面に対
して有効である。赤、緑、青、シアン、マゼンタ、黄色
のベタ画面では、やや効果が落ちる。カラーLCDは、
赤、緑、青に着色された3つの液晶セルを、3本のソー
スラインで同時に充電する方式が主流である。このた
め、例えば、全面赤一色の表示は、見た目にはベタ画面
でも、ソースドライバにとっては、決してベタではな
い。なお、図12のように白や黒のベタの多い画面な
ら、ドット反転は、非常に有効であろう。
【0039】ライン反転やドット反転が最も苦手にして
いるのは、図15のような市松模様の画像である。よく
知られているように、これは、最も高い周波数成分を持
つ画像である。
【0040】しかし、液晶TVのモニタ用に使う限り、
これは、全く問題にならない。アナログTV放送の電波
では、事実上、このような画像を送れないためである。
ところが、OA(Office Automation)端末のモニタとし
ては、大きな問題になる。OA機器では、中間調をディ
ザリングによって表現することがある。このとき、条件
次第では、ライン反転やドット反転の効果が激減する。
実際、Windows 95の終了画面で、著しい表示品位の劣化
を招くことがある。
【0041】ディザリングに似たものとして、絵素を高
速に点滅させて中間調を表示するFRC(Frame Rate Co
ntrol)と呼ばれる技術がある。これを用いると、フレー
ム反転の効果が落ちる。その対策として、2垂直周期毎
に極性を反転する方式が考えられる。本明細書では、複
数の垂直周期毎に極性を反転する駆動方式をフレーム反
転に含めて考える。
【0042】近年、液晶パネルの開口率を上げて、LC
Dの輝度を高くする動きがある。そのため、ドレイン電
極が大きくなり、ソースラインとドレイン電極の間の距
離が年々短くなっている。それに反比例してCSDが増加
し、表示品位に与える影響が無視できなくなっている。
【0043】また、LCDの需要は、より高解像度で高
精細の製品にシフトしてきている。LCDの水平方向の
解像度を上げるには、ソースドライバの出力端子の総数
を増やす必要がある。このとき、ICの実装や映像信号
の高速伝送が技術的な課題になるが、表示品位の劣化に
結び付くことはない。一方、垂直方向の解像度を上げる
には、ゲートドライバの出力端子の総数を増やすととも
に、水平周期を短くしなければならない。このとき、今
述べた課題に加えて、充電時間の短縮が大きな問題にな
る。さらに、水平周期が短くなった分、周波数の高い信
号がソースラインに乗るので、CSDに関する問題がより
大きくなる。
【0044】問題になるのは、ソースラインに乗った信
号だけではない。ゲートラインに乗った交流信号も、C
GDを介してドレイン電極の電位に影響を与える。いま、
ゲートラインの電位が-10[V]のときTFTがOff
し、20[V]のときOnするものとする。ゲートライン
の電位を-10[V]から20[V]に上げると、CGDが存在
するためにドレイン電極の電位も上がる。
【0045】しかし、一度TFTがOnしてしまえば、
ソースドライバによるドレイン電極の充電が始まるの
で、これは問題にならない。逆に、ゲートラインの電位
を20[V]から-10[V]に下げると、ドレイン電極の電
位も下がる。その直後にTFTがOffするので、この
とき、ドレイン電極の電位が下がったままになる。つま
り、ソースラインからドレイン電極に折角供給された電
荷を、ゲートラインが吸い出してしまうのである。
【0046】しかし、CGDの影響に対する対策は、比較
的容易である。ソースラインに乗る信号が表示する映像
によって変わるのに対して、ゲートラインに乗る信号
は、設計の段階で完全にわかっているからである。しか
も、交流信号が流れているのは、VGAなら480本あ
るゲートラインの内、現在走査している1本だけであ
る。このため、CGDの影響を見越して、あらかじめソー
スドライバの出力電圧を補整しておくだけで回避でき
る。
【0047】このように、図10に示す浮遊容量CGD
(8)やCSD(9)のため、高周波信号に対して、TFTの
スイッチング素子としての働きが悪くなる。なお、ゲー
トラインとソースライン間の浮遊容量などは、ドレイン
電極の電位に影響を与えないので、図10では省略して
いる。
【0048】次に、コモン反転駆動について説明する。
液晶セルの印加電圧と、絵素の輝度の関係の一例を図1
6に示す。実際の特性は、液晶材料の種類により多少変
わる。ここでは、1[V]を印加すると白くなり、5[V]を
印加すると黒くなるものとする。0[V]以上1[V]以下の
領域と、5[V]以上の領域では、光学特性が飽和してい
る。なお、液晶セルに負の電圧を印加したときは、絶対
値が同じで符号が逆の電圧を印加したときと同じ特性を
示す。
【0049】液晶セルが図16のような特性を持つ場
合、一見、ソースドライバが1[V]以上5[V]以下の電圧
を出力できれば、LCDを駆動できるように見える。し
かし、極性を反転駆動するには、正負両極性の電圧を出
力しなければならないので、実際には、-5[V]以上5
[V]以下のダイナミックレンジが必要になる。
【0050】ところが、これでは、標準的な5[V]耐圧
のプロセスでソースドライバを製造することができなく
なる。10[V]耐圧のプロセスを使うと、ソースドライ
バのチップサイズの増大を招き、コストアップにつなが
る。そこで、いわゆるコモン反転駆動が使われることが
ある。これは、コモン電極の電位を振ってやるものであ
る。
【0051】図17にライン反転とコモン反転駆動を採
用したときの水平同期信号、コモン電極の電位、黒の映
像信号の電位、白の映像信号の電位を示す。コモン反転
駆動では、コモン電極には、図のような矩形波が入力さ
れる。この例では、コモン電極の電位を1水平周期毎に
3[V]の振幅で振っている。つまり、矩形波の周期は1
水平周期の2倍、p-p値は6[V]である。このとき、ソー
スドライバが4[V]のダイナミックレンジしか有してい
ないにもかかわらず、液晶セルには、±5[V]の電圧が
印加されている。
【0052】コモン反転駆動では、ソースドライバの製
造コストを押さえられる。また、ソースドライバの出力
バッファを4[V]電源で駆動できるので、消費電力も押
さえられる。その反面、コモン電極に矩形波を供給する
回路が必要になる。また、コモン反転駆動を採用する
と、ドット反転ができなくなる。ただし、フレーム反転
やライン反転なら可能である。
【0053】これに対して、コモン電極に直流電圧を印
加し、素直に10[V]耐圧のプロセスで製造されたソー
スドライバを用いる方式を、本明細書では、コモン直流
駆動と呼ぶことにする。例えば、コモン電極の電位を5
[V]一定とし、液晶セルを正極性に充電するときは6〜
10[V]の電圧を、負極性に充電するときは0〜4[V]の
電圧をソースドライバから供給すればよい。このときの
コモン直流駆動におけるコモン電極の電位、黒の映像信
号の電位、白の映像信号の電位を、同じ図17に示す。
【0054】コモン直流駆動では、その特長を生かすた
め、普通は、ドット反転が行われる。このとき、同じソ
ースドライバICの異なる出力バッファから、正極性の
信号と負極性の信号が同時に出力される。
【0055】極性の異なる信号を同時に出力するため、
コモン直流駆動のソースドライバ内のDACは、コモン
反転駆動のそれの2倍の規模になり、ICのチップサイ
ズが大きくなる。DACに供給するγ補整用の基準電圧
の数も2倍に増え、ICとプリント回路基板の間の端子
の数が増え、実装が難しくなる。また、ソースドライバ
の出力バッファを10[V]電源で駆動するため、バッフ
ァで消費される電力も2倍以上に増える。消費電力の多
さは、バッテリ駆動の携帯機器のモニタ用途では、特に
大きな問題になる。
【0056】コモン反転駆動は、解像度が比較的低くク
ロストークの問題の少ないLCDや、ドットピッチが細
かく実装の難しいLCD(パームトップPC用やプロジ
ェクタ用など)に適している。コモン直流駆動は、大型
で高解像度でバッテリ駆動の必要のないLCD(デスク
トップPC用など)に適している。ノートPC用では、
現在のところ、コモン反転駆動もコモン直流駆動も一長
一短で、どちらも決め手に欠ける。ライン反転ドット反
転共に、消費電力の増加を招く要素があるため、どちら
が有利であるかは、一概には言えない。
【0057】一方、高解像度で大画面の表示装置を実現
するため、水平または垂直ラインの数を多くし画素数を
増やすと、1フィールドの時間を伸ばさない限り画素数
に比例して各画素を充電する時間が短くなる。しかし各
画素を充電するには、最低限必要な時間があり、画素数
を多くすると各画素を充分に充電ができなくなることが
ある。このため画素数を充分に多くできない問題があっ
た。
【0058】この問題に対し、特開平7−281648
号公報で以下のような技術が提案されている。垂直方向
に延ばされ平行に配設された複数の第1の信号線(ソー
スライン)と、水平方向に延ばされ平行に配設された第
2の信号線(ゲートライン)とが設けられ、これらの第
1、第2の信号線の各交点にそれぞれ選択素子(TFT)
を介して液晶セルが設けられてなる液晶ディスプレイ装
置において、上記第1の信号線を垂直方向に2以上に分
割し、この分割ごとに上記第2の信号線への信号の供給
を独立すると共に、表示信号を上記分割の数に応じて時
間軸伸長して分割した第1の信号線に供給する。これに
よれば、表示信号を時間軸伸長して供給することによっ
て液晶セルの充電時間を相対的に伸長させることがで
き、これによって画素数の増加を可能にすることができ
る。
【0059】例として、第1の信号線を2分割し、6桁
×4行の表示装置を2台並べて作った6桁×8行の表示
装置について説明する。図18に示すように垂直方向に
延ばされ平行に配設された複数の第1の信号線を垂直方
向にS0〜S5とS0′〜S5′に分割する。
【0060】そしてこの分割した第1の信号線S0〜S
5、S0′〜S5′と第2の信号線G0〜G3、G0′〜G
3′との交点に、一端を接続したNチャンネルFETか
らなるスイッチング素子(5)を設け、このスイッチング
素子(5)にゲートドライバ(3),(3′)から走査信号V
G0〜VG3とVG0′〜VG3′が走査方向D1a、D2aに
従って供給される。即ち、画面の上半分も下半分も上か
ら下へ走査される。
【0061】各スイッチング素子(5)の他端はそれぞれ
液晶セル(6)を通じて対向電極COM端子(7)に接続さ
れる。また、ソースドライバ(2),(2′)には制御およ
び電源回路(4)により画面の前半、後半に振り分けられ
た表示信号が供給され、選択されている第2の信号線に
対応する表示信号が図19に示すようにソースドライバ
(2)よりHS0〜HS5、ソースドライバ(2′)よりHS
0′〜HS5′が出力される。
【0062】この場合に例示する信号は黒の映像信号で
あり、フィールド反転とライン反転を並用している。こ
のとき走査信号VG0とVG0′は同時に出力され順次選
択され、最後にVG3とVG3′が同時に選択された後、
次のフィールドに移り、再びVG0とVG0′から走査が
始まる。
【0063】これによれば、同時に2つの液晶セルに充
電することができるため、同じ1フィールドの時間をの
ばすことなく、液晶セルに時間軸伸長して充電できるこ
ととなる。例では2分割であるが分割数を増やすことに
より充電時間の不足を気にせず、更なる画素数の増加を
可能にすることができる。また、これによりS-VGA
(Super Video Graphic Array)即ち横800桁×縦60
0行のLCDを駆動する技術を使って、U-XGA(Ultr
a Extended Video Graphic Array)即ち横1600桁×
縦1200行のLCDを実現することができる。
【0064】CRTでこれと同様のことをすると、どう
してもモニタとモニタのつなぎ目が目立つ。しかし、L
CDの場合、図18の液晶パネル(1)を、1枚のマザー
ガラスから取れば、全くつなぎ目のないモニタを作るこ
とができる。パネル中央を横切るソースラインの切れ目
は、目には見えないからである。そのため、ユーザは、
これを1台のモニタとして何ら違和感なく使うことがで
きる。
【0065】図18のLCDでは、表示画面につなぎ目
はないが、駆動回路は、上下に分かれている。そして、
液晶パネルの上半分の液晶セルと下半分の液晶セルが、
独立に同時に走査される。本明細書では、これを画面の
分割走査と呼ぶ。
【0066】図20を用いて、このLCDの応用例を説
明する。図の(1)は液晶パネル、(2)および(2′)はソ
ースドライバ、(3)および(3′)はゲートドライバ、
(4)および(4′)は制御および電源回路、(5)はTF
T、(6)は液晶セル、(7)および(7′)はコモン電極で
ある。図20の(8)は映像信号源、(9)は制御回路、
(10)はメモリである。
【0067】例えば、高精細TV放送を受信するモニタ
なら、(8)はチューナ、(9)は走査方式の変換回路、
(10)は画像メモリになる。上記制御回路(9)は、TV
局から送られてくる映像信号を、分割走査できるように
変換して、制御回路(4)および(4′)に振り分けるもの
である。PC用のモニタなら、(8)はマイクロプロセッ
サ、(9)はビデオコントローラ、(10)はビデオRAM
(Random Access Memory)になる。
【0068】コモン電極(7)および(7′)は、図20で
は細い導線のように描かれているが、実際は、1枚のガ
ラス面上に広がる導電膜である。また、図20に示す液
晶パネルの上半分のコモン電極(7)と下半分のコモン電
極(7′)が短絡している。これは、製造コストを押さえ
るためである。
【0069】TFT LCDの液晶パネルは、TFTと
バスラインを形成したガラス基板と、全面にコモン電極
を形成したガラス基板との間に、液晶材料を封じ込めて
作られている。前者のガラス基板は、芸が細かい分、製
造工程が多く、コストがかかっている。後者のガラス基
板は、透明な導電材料のベタパターンを作るだけで済
む。そのため、バスラインに少々小細工を加えても、製
造設備や工程やコストは、現行品のそれと大差ない。し
かし、コモン電極に手を加えると、コストが大きく跳ね
上がることになる。1枚のガラス基板全面に導電膜を形
成すると、必然的にコモン電極(7)と(7′)は、短絡し
たものになる。
【0070】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のよう
に、独立した第2の信号線をゲートドライバ(3),
(3′)が選択信号VG0とVG0′を同時に出力し、走査
方向D1a、D2aに従い順次同方向に走査し、最後にVG
3とVG3′が同時に選択され、次のフィールドに移り、
再びVG0とVG0′から走査する駆動を行った場合、ゲ
ートドライバ(3)で選択される最後のゲートラインG3
につながる液晶セル(6)とゲートドライバ(3′)で最初
に選択されるゲートラインG0′につながる液晶セル
(6)は、分割した境界を挟み、上下で隣り合うが、これ
らの液晶セルに信号を充電するタイミングが1フレーム
の1/2の時間、異なる。
【0071】そのため、これらの液晶セルが、一度充電
されてから次のフィールドで再び充電されるまでに隣接
する第1の信号線S0〜S5,S0′〜S5′から受ける影
響が以下のように異なる。図19は、この場合のタイム
チャートを示すもので、フィールド反転とライン反転を
併用して黒ベタの表示を行わせる場合のものである。
【0072】対向電極(7)のCOM信号を1フィールド
毎に反転する駆動を例に説明する。1フィールド全て、
例えば黒表示等の同一の表示を行った場合、液晶セル
(6)全てに同一の表示信号が充電される。そして、ゲー
トドライバ(3′)のゲートラインG0′に接続される液
晶セル(6)は、フィールドの最初に、またゲートドライ
バ(3)のゲートラインG3に接続されるコンデンサ(6)
は、フィールドの最後に表示信号が充電される。
【0073】液晶セル(6)全てに同一の表示信号を充電
するため、ゲートラインG0′に接続される液晶セル
(6)に充電される表示信号のレベルと、ソースラインS
0′〜S5′の信号レベルは等しい。そのため、ゲートラ
インG0′に接続される液晶セル(6)が充電された後、
ソースラインS0′〜S5′から受ける影響は小さく、こ
の液晶セル(6)に充電された表示信号の劣化量は小さ
い。
【0074】しかし、1フィールドの最後に充電される
ゲートドライバ(3)のゲートラインG3に接続された液
晶セル(6)は表示信号が充電されると、すぐに次のフィ
ールドに移る。次のフィールドに移ると対向電極(7)の
COM信号が反転し、それに伴い表示信号も反転してし
まう。
【0075】そのため、ゲートラインG3に接続される
液晶セル(6)に充電された表示信号のレベルとソースラ
インS0〜S5の信号レベルは異なる。従って、ゲートラ
インG0′に接続された液晶セル(6)がソースラインS0
〜S5から受ける影響は、ゲートラインG0′〜G3′に
接続された液晶セル(6)がソースラインS0′〜S5′か
ら受ける影響よりも大きく、ゲートラインG3に接続さ
れた液晶セル(6)に充電された表示信号の劣化量は大き
くなる。
【0076】そのため、垂直(Y軸)方向のラインの境界
であるゲートラインG3とG0′に接続された液晶セル
(6)では表示が異なる。これは、分割された上下の境界
付近のセルでも同じであり、画面全体で見ると分割され
た境界付近で輝度差を生じることになる。
【0077】このように、画面の上半分も下半分も上か
ら下へ走査し、上半分はゲートラインG0,G1,G2,G3
の順に、また下半分はG0′,G1′,G2′,G3′の順に
走査すると、画面全面に対して黒の映像信号を入力し、
LCDに均一な黒ベタを表示させようとしても図21に
示すようにコントラストの傾斜が発生し、分割した上下
2画面の境界部分に普段見えなかった継ぎ目が現れると
いう問題があった。
【0078】これはフレーム反転を採用すると、ソース
ドライバの出力電圧の極性を反転してから、液晶セルが
再充電されるまでの時間が長ければ長いほど、液晶セル
から電荷が逃げやすくなりコントラストが低下するから
である。ライン反転を併用すれば、直流成分の多い映像
信号を表示した場合に限り、コントラストの傾斜が軽減
されるが万能ではない。
【0079】上述するように画面を上下2分割し、上半
分も下半分も上から下へ走査したとき、分割した上下両
画面の境界部分に生ずるコントラストの傾斜は、2分割
した上半分および下半分の画面をそれぞれ境界部分より
同時に上半分の画面は上から下へ、また下半分の画面は
下から上へ走査して解消することが与えられる。
【0080】この場合、上下両画面の境界部分に位置す
る各液晶セルは同程度に充電されるので、図21に示す
ような明確なコントラストの差は生じない。しかし、境
界部分に位置する各液晶セルの充電時間は、他の部分に
位置する各液晶セルの充電時間より短くなるため、黒ベ
タを表示させた場合に、この部分は灰色になり多少のコ
ントラストの傾斜が生ずる。このコントラストの傾斜
は、画面中央部で横方向に現れるので好ましいものでは
ない。
【0081】このような画面中央部で横方向に現れた灰
色のコントラストの傾斜を解消するには、上半分および
下半分の画面をそれぞれ境界部分より同時に上半分の画
面は下から上へ、また下半分の画面は上から下へ走査す
ることが考えられる。
【0082】この場合、上下両画面の境界部分に位置す
る各液晶セルは同程度に且つ充分充電されるので、黒ベ
タ表示の場合、上記のように灰色になることはないが、
画面の上下端部、即ち上画面の上端部と下画面の下端部
に液晶セルの充電が充分行われない領域が生じ、この部
分が黒ベタ表示の場合に灰色になり、画面の上下端部に
重要な表示を行いたい場合のさまたげになる。
【0083】一方、上述する上下両画面が隣接した部分
に位置する両画面のゲートラインG3とG0′は同時に走
査されると、そのために発生する問題が2つある。第1
の問題は上述するようにゲートラインG3あるいはG0′
に接続された液晶セルだけ、他より明るくまたは暗くな
り、輝線または暗線が走って見えることである。
【0084】TFTがOffするとき、つまり、ゲート
ラインの電位が下がるとき、上述するようにゲートライ
ンとドレイン電極間の浮遊容量CGDを介してドレイン電
極の電位が影響を受ける。従来の分割走査しないLCD
や、図19に示すようなLCDでは、その影響の程度
が、どのゲートラインを走査しているときでも等しく、
そのために、CGDの影響に対する対策を立てやすかっ
た。
【0085】ところが、ゲートラインG3とG0′が同時
に走査されると、その隣接する2本のラインを走査する
ときと、他の離れた2本のラインを走査するときとで
は、走査中のゲートライン周辺の電界の分布が大きく異
なる。このため、CGDを始めとする浮遊容量の影響の程
度が、中央の2ライン付近を走査するときだけ異なるこ
とになる。
【0086】LCDの駆動回路を設計するとき、CGDの
影響を相殺するために、ソースドライバの出力電圧の値
をあらかじめ補整しておくことがある。ところが、ゲー
トラインG3とG0′が同時に走査されると、走査してい
るライン毎にこの補整量を変えなければならない。そう
しなければ、画面中央の2ラインだけ、他のラインと輝
度が違って見えるという現象が発生する。しかし、補整
量を可変にしようとすると、LCDの制御回路やγ補整
用の基準電圧を発生する回路が複雑になり、コストや信
頼性の問題が起きる。
【0087】第2の問題は、コモン反転駆動のソースド
ライバでは、1ライン毎に極性を反転するライン反転が
できないことである。図22の(a)は、コモン反転駆動
のソースドライバで、図18のLCDを駆動するときの
信号波形の例である。この図でも、ソースドライバから
は、黒の映像信号が出力されているものとする。この例
では、フィールド反転とライン反転を併用している。コ
モン反転駆動を採用した場合、上半分を担当するソース
ドライバ(2)と、下半分を担当するソースドライバ
(2′)からは、常に同じ極性の信号が出力されることに
なる。
【0088】このとき、液晶セルに印加される電圧の極
性を図23に示す。上述する図22(a)では、画面中央
の2本のラインG3とG0′が、正しくライン反転できて
いないことがわかる。すると、ゲートラインG3とG0′
に接続された液晶セルの周辺にできる電気力線は、他の
液晶セルのそれと異なるものになる。液晶セルは、液晶
材料の分子が、電気力線の方向を向くことを利用した絵
素であるから、これは、致命的である。つまり、これ
も、中央の2ラインだけ明るくまたは暗くなる原因にな
るのである。
【0089】なお、例えば、図18のゲートラインG0
上の液晶セルを充電し終えた直後、すなわち、G1上の
液晶セルを充電し始める直前、G0上の液晶セルとG1上
の液晶セルが同じ極性に帯電している。しかし、この時
点から1水平周期も経過すれば、G1上の液晶セルは、
G0上の液晶セルと逆極性に充電される。このような一
時的に発生する異常は、目に見える不具合にはならな
い。
【0090】一方、上記図22の(a)の異常は、一時的
なものではない。不具合の原因は、隣り合うゲートライ
ンG3とG0′に接続された液晶セルが、どちらも同じ極
性に充電され、しかも、その状態が長期間続くことにあ
る。
【0091】図22(b)は、ゲートラインG3とG0′上
の液晶セルを異なる極性で充電するものである。この場
合、液晶パネルの上半分のコモン電極(図20の(7))と
下半分のコモン電極(図20の(7′))に、位相の異なる
矩形波を供給する必要がある。したがって、上下2つの
コモン電極の間が短絡していると、この方式は使えな
い。ところが、既に述べたように、2つのコモン電極を
電気的に切り離そうとすると、コストアップを招く。
【0092】また、図20のソースドライバ(2)と
(2′)を異なる電源電圧で駆動する方法も考えられる。
しかし、その場合、制御回路(4)とソースドライバ(2)
の間に、あるいは、(4′)と(2′)の間に、ディジタル
信号のレベルシフタが必要になるなど、新たなコストア
ップや信頼性の問題が発生する。
【0093】もちろん、素直にコモン直流駆動方式を採
用するのは、この第2の問題の単純明快な解決策であ
る。しかし、この方式は、ソースドライバの消費電力の
増加とコストアップを招くものである。また、設計上、
ドット反転の必要性の薄い液晶パネルを、わざわざコモ
ン直流駆動のソースドライバで駆動するのは、コストパ
フォーマンスの点で好ましくない。
【0094】本発明は、かかる状況を鑑みてなされたも
のである。即ち、画面の上半分と下半分の走査方向を逆
にしても、中央に輝線または暗線の走らない、分割走査
方式の高精細LCDを提供するものである。
【0095】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するため、次のような手段で構成する。請求項1のド
ットマトリクス表示装置は、垂直方向に延び、平行に配
設された複数の第1の信号線と、水平方向に延び、平行
に配設された複数の第2の信号線とを設け、これらの第
1、第2の信号線の各交点にそれぞれ選択素子を介して
画素電極を設け、該画素電極を選択駆動することにより
表示を行うドットマトリクス表示装置において、上記第
1の信号線を垂直方向に且つ上記第2の信号線と並行に
複数等分に分割して、表示画面を上下方向に複数等分に
分割した複数の表示領域を形成し、上記各表示領域毎の
第2の信号線を同一時間帯に走査するとともに、隣接す
る上記表示領域の境界部分に位置する第2の信号線を実
質的に同一タイミングで走査する上記各表示領域に対応
した複数個の走査回路を設け、表示信号を上記表示領域
の分割数に応じて時間軸伸張し、分割した上記各表示領
域に対応する時間軸伸張した表示信号を、分割した上記
各表示領域の第1の信号線に供給する上記各表示領域に
対応した複数個の信号供給回路を設けたことを特徴とす
る。
【0096】請求項2のドットマトリクス表示装置は、
請求項1のドットマトリクス表示装置において、上記走
査回路は上記複数の表示領域のうち、隣接する表示領域
の境界部分における各第2の信号線を、上記隣接する表
示領域の各フレームの走査タイミングの始点として走査
し、順次上記境界部分より離間する方向に各第2の信号
線の走査を行うようにしたものであることを特徴とす
る。
【0097】請求項3のドットマトリクス表示装置は、
請求項1のドットマトリクス表示装置において、上記走
査回路は、上記複数の表示領域のうち、隣接する表示領
域の境界部分における第2の信号線の走査を、上記隣接
する表示領域の各フレームの走査のタイミングの終点と
して走査し、順次上記境界部分より離間した位置より境
界部分の方向に各第2の信号線の走査を行うようにした
ものであることを特徴とする。
【0098】請求項4のドットマトリクス表示装置は、
垂直方向に延び、平行に配設された複数の第1の信号線
と、水平方向に延び、平行に配設された複数の第2の信
号線とを設け、これらの第1、第2の信号線の各交点に
それぞれ選択素子を介して画素電極を設け、該画素電極
を選択駆動することにより表示を行うドットマトリクス
表示装置において、上記第1の信号線を垂直方向に且つ
上記第2の信号線と並行に複数等分に分割して、表示画
面を上下方向に複数等分に分割した複数の表示領域を形
成し、上記各表示領域毎の第2の信号線を、隣接する表
示領域の境界部分より互いに離間する方向あるいはその
逆方向に走査する上記複数の表示領域に対応して設けた
複数個の走査回路と、上記複数個の走査回路に位相の異
なる垂直同期信号を出力する垂直同期信号発生回路と、
表示信号を上記表示領域の分割数に応じて時間軸伸張
し、分割した上記各表示領域に対応する時間軸伸張した
表示信号を分割した上記各表示領域の第1の信号線に同
時に供給する上記各表示領域に対応した複数個の信号供
給回路と、上記画素電極に対応する個々の絵素に与える
信号を1垂直周期あるいは複数の垂直周期毎に異なる極
性に書き込むフレーム反転回路を設けたことを特徴とす
る。
【0099】請求項5のドットマトリクス表示装置は、
請求項4のドットマトリクス表示装置において、上記垂
直同期信号発生回路で生成する位相の異なる複数個の垂
直同期信号間の時間差は、水平周期の整数倍であること
を特徴とする。
【0100】請求項6のドットマトリクス表示装置は、
請求項4に記載のドットマトリクス表示装置において、
上記垂直同期信号発生回路で生成する位相の異なる複数
個の垂直同期信号間の時間差は、水平周期の奇数倍であ
ることを特徴とする。
【0101】請求項7のドットマトリクス表示装置は、
請求項4乃至6のドットマトリクス表示装置において、
上記垂直同期信号発生回路で生成する位相の異なる複数
個の垂直同期信号間の位相差は、隣接する表示領域に対
応した垂直同期信号の垂直帰線期間が重複するように設
定されることを特徴とする。
【0102】請求項8のドットマトリクス表示装置は、
請求項4乃至7のドットマトリクス表示装置において、
上記隣接する表示領域の境界部分の両表示領域に位置す
る第2の信号線は、同時に走査されないようにしたこと
を特徴とする。
【0103】請求項9のドットマトリクス表示装置は、
請求項4乃至8記載のドットマトリクス表示装置におい
て、上記隣接する表示領域の境界部分の両表示領域に位
置する第2の信号線に接続された絵素が同極性に書き込
まれている時間は、逆極性に書き込まれている時間より
短いことを特徴とする。
【0104】請求項10のドットマトリクス表示装置
は、請求項1乃至9のドットマトリクス表示装置におい
て、上記選択素子は上記画素電極で構成される各絵素
と、対応する第1の信号線との間に設けた能動素子であ
ることを特徴とする。
【0105】請求項11のドットマトリクス表示装置
は、請求項10のドットマトリクス表示装置において、
上記能動素子は非晶質のシリコン薄膜トランジスタであ
ることを特徴とする。
【0106】請求項12のドットマトリクス表示装置
は、請求項1乃至11のドットマトリクス表示装置にお
いて、上記画素電極で構成される各絵素の一端は1枚の
導電板より成るコモン電極に接続されていることを特徴
とする。
【0107】請求項13のドットマトリクス表示装置
は、請求項12のドットマトリクス表示装置において、
上記コモン電極には、垂直同期信号かつ/または水平同
期信号に同期した矩形波状の電圧が印加されていること
を特徴とする。
【0108】請求項14のドットマトリクス表示装置
は、請求項13のドットマトリクス表示装置において、
上記第1の信号線に信号電圧を供給する複数個の信号供
給回路は、上記画素電極で構成される各絵素を正負両極
に書き込むために必要な電圧の振れ幅の高々1/2のダ
イナミックレンジを持つ回路であることを特徴とする。
【0109】請求項15のドットマトリクス表示装置
は、請求項1乃至14のドットマトリクス表示装置にお
いて、上記画素電極で構成される絵素は液晶セルである
ことを特徴とする。
【0110】(作用)請求項1の構成によれば、選択素子
を走査する順序を制御することにより、分割された第1
の信号線の境界で隣り合う表示セルは、同一タイミング
で信号を充電されるため、一度充電された液晶セルが次
のフィールドで充電されるまでに隣接する第1の信号線
から受ける影響が分割された上下の境界で同じになる。
そのため、第1の信号線の分割境界部の輝度差を解消す
ることができる。
【0111】請求項2の構成によれば、上下に分割した
表示画面の境界部分より上画面は下より上へ、また下画
面は上より下へ同一タイミングで走査するので、上記境
界部分で隣接する走査線の各表示セルは同程度で且つ充
分に充電され、画面中央部に位置する分割境界部で輝度
差が生ずることがなく、しかも充電不足による他の領域
との間の輝度差が生ずることもない。
【0112】請求項3の構成によれば、上下に分割され
た表示画面の境界部分より上画面は上より下へ、また下
画面は下より上へ同一タイミングで走査するので、上記
境界部分で隣接する走査線の各液晶セルは同程度に充電
される。従って、この境界部分で輝度差は生じることが
ない。また、上記境界部分で隣接する走査線の表示セル
は充電時間が短くなるため、他の領域との間の輝度差が
多少生じるが、画面の上下端部、即ち上画面の上端部お
よび下画面の下端部の表示セルは共に充分充電されるの
で、画面の上下端部における他の領域との間の輝度差が
生じることはない。
【0113】請求項4乃至15の構成によれば、上下に
分割した表示画面に供給する映像信号の位相を垂直同期
信号が1水平同期期間の整数倍だけずれるように設定し
ている。従って、上記上下両画面の境界部分で隣接する
両画面の端部の走査線が同時に走査されることがなく、
適度に位相をずらせるて走査させることができる。ま
た、コモン電極を映像信号の水平あるいは垂直同期信号
に同期したパルスを印加する1枚の電極で構成すること
ができる。これにより、上記上下両画面の境界部分で隣
接する両画面の端部の走査線に輝度差が生ずることがな
くなり、上下に分割した表示画面の表示品位の低下を抑
制することができるとともに、第1の信号線を駆動する
信号供給回路のダイナミックレンジを表示絵素に必要な
電圧の1/2にすることができる。
【0114】また、上下両画面の映像信号の垂直帰線期
間が重なるようにして、この垂直帰線期間の重なってい
る期間にフレーム反転を行うようにしているので、フレ
ーム反転に伴う走査ラインの輝線や暗線が発生すること
もない。
【0115】また、上記両画面に供給する垂直同期信号
のずれを1水平同期期間の奇数倍に設定するので、上下
両画面の境界部で隣接する両画面の端部の走査線に接続
された絵素が同極性に充電されることがなくなり、容量
性負荷より成る表示絵素、特に液晶セルの劣化を防止す
ることができる。
【0116】また、上記上下両画面の境界部で隣接する
両画面の端部の走査線に接続された絵素を同極性に書き
込む時間より逆極性に書き込む時間の方が長くなるよう
に、上記両垂直同期信号の位相のずれを設定するので液
晶セルより成る表示絵素の劣化を防止することができ
る。
【0117】また、第1および第2の信号線の交換部に
設けた画素電極を選択する選択素子は、アモルファスシ
リコンあるいはポリシリコンより成るTFT等で構成し
た能動素子にしているので、高速で且つコントラストの
優れたドットマトリクス表示装置を得ることができる。
【0118】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)本実施形態1は請求項1,2,10,11,1
2,13,14および15に関係し、表示画面を上下に複
数分割して、上画面は上から下へ、また下画面は下から
上へ同時に走査し、分割境界部での輝度差をなくすもの
である。表示信号を供給する第1の信号線を2分割し、
表示画面に上下に2分割した場合の例を説明する。
【0119】図1は本実施形態1の構成図である。図1
に示すように垂直方向に延ばされ、平行に配設された複
数の第1の信号線を垂直方向にS1〜SmとS1′〜Sm′
に分割し、この分割ごとに第1の信号線S1〜Sm、S
1′〜Sm′と第2の信号線G1〜Gnとの交点に一端を接
続したNチャンネルFETからなるスイッチング素子M
11〜Mnmを設け、このスイッチング素子M11〜Mnmにゲ
ートドライバ(3),(3′)から走査信号VG1〜VGn/2
とVGn〜VG(n/2)+1が走査方向D1、D2′に従って供
給される。スイッチング素子M11〜Mnmの他端はそれぞ
れ液晶セルC11〜Cnmを通じて対向電極COM端子(7)
に接続される。
【0120】また、ソースドライバ(2),(2′)には制
御および電源回路(4)により画面の前半、後半に振り分
けられた表示信号が供給され、選択されている第2の信
号線に対応する表示信号が図2のタイミングチャートに
示すようにソースドライバ(2)よりHS1〜HSm、ソー
スドライバ(2′)よりHS1′〜HSm′が出力される。
【0121】ゲートドライバ(3),(3′)の選択素子を
走査する順序をゲートドライバ(3)はVG1→VGn/2の
順に、ゲートドライバ(3′)は、VGn→VG(n/2)+1の
順に走査することにより、分割境界部の液晶セルC(n/
2)・1〜C(n/2)・mとC{(n/2)+1}・1〜C{(n/2)+1}・mは、
同一タイミングで充電されることになる。これにより、
上に述べた液晶セルが第1の信号線から受ける影響は、
液晶セルC(n/2)・1〜C(n/2)・mとC{(n/2)+1}・1〜C{(n
/2)+1}・mでは、同じとなる。そのため、第1の信号線の
分割境界部の輝度差を解消することができる。
【0122】上記のように本実施形態によると、分割境
界部の液晶セルC(n/2)・1〜C(n/2)・mとC{(n/2)+1}・1
〜C{(n/2)+1}・mは同一タイミングで充電されるので、
この分割境界部では、輝度差はなくなるが、これらの液
晶セルは1垂直期間の最後に充電された後、直ちに放電
され、再充電は次の垂直期間の最後になるため、他の水
平ラインの液晶セルに比べ、輝度が多少低下することが
ある。これは黒ベタ表示を行わせた場合に、上記分割境
界部に他の水平ラインに比べて輝度の低い灰色がかった
横縞として現れる場合があるという問題を残している。
【0123】なお、図1に示す実施形態は表示画面を上
下に2分割するものであるが、複数分割する場合も同様
に実施することができる。また、ドットマトリクス表示
装置として液晶表示装置を例示しているが、表示セルが
容量性の絵素である他の表示装置においても同様に実施
することができる。また、例示した液晶表示装置の従来
技術として周知の部分の構成については説明を省略して
いる。これらは、以下の各実施形態の説明において同じ
である。
【0124】(第2実施形態)本実施形態2は請求項1,
3,10,11,12,13,14および15に関係し、表
示画面を上下に複数分割して、上画面は下から上へ、ま
た下画面は上から下へ走査し、分割境界部での輝度差を
なくすものである。本実施形態2の構成は図1に示す実
施形態1の構成に比べ、ゲートドライバ(3),(3′)の
構成を除いて同一である。
【0125】図1を用いて説明すると、垂直方向に延ば
され、平行に配設された複数の第1の信号線を垂直方向
にS1〜SmとS1′〜Sm′に分割し、この分割ごとに第
1の信号線S1〜Sm、S1′〜Sm′と第2の信号線G1
〜Gnとの交点に一端を接続したNチャンネルFETか
らなるスイッチング素子M11〜Mnmを設け、このスイッ
チング素子M11〜Mnmにゲートドライバ(3),(3′)か
ら走査信号VG1〜VGn/2とVGn〜VG(n/2)+1に走査
信号が供給される。
【0126】この走査信号の走査方向は上述する実施形
態1の場合のD1、D2′とは逆向きのD2、D1′であっ
て、ゲートドライバ(3)は第2の信号線をGn/2→G1の
方向へ、またゲートドライバ(3′)は第2の信号線G(n
/2)+1→Gnの方向へ走査する。また、スイッチング素子
M11〜Mnmの他端はそれぞれ液晶セルC11〜Cnmを通じ
て対向電極COM端子(7)に接続される。
【0127】また、ソースドライバ(2),(2′)には制
御および電源回路(4)により画面の前半、後半に振り分
けられた表示信号が供給され、選択されている第2の信
号線に対応する表示信号がソースドライバ(2)よりHS
1〜HSm、ソースドライバ(2′)よりHS1′〜HSm′
が出力される。ゲートドライバ(3),(3′)の選択素子
を走査する順序は、図3に示すように、ソースドライバ
(2)で駆動される画面を走査するゲートドライバ(3)の
ゲートラインはG3→G2→G1→G0の順で走査され、ソ
ースドライバ(2′)で駆動される画面を走査するゲート
ドライバ(3′)のゲートラインはG0′→G1′→G2′
→G3′の順に走査される。
【0128】上記のような走査を行うことにより、分割
境界部の液晶セルC(n/2)・1〜C(n/2)・mとC{(n/2)+1}・
1〜C{(n/2)+1}・mは、同一タイミングで充電されること
になる。これにより、上に述べた液晶セルが第1の信号
線から受ける影響は、液晶セルC(n/2)・1〜C(n/2)・mと
C{(n/2)+1}・1〜C{(n/2)+1}・mでは、同じとなる。その
ため、第1の信号線の分割境界部の輝度差を解消するこ
とができる。
【0129】本実施形態2においては、分割境界部の液
晶セルC(n/2)・1〜C(n/2)・mとC{(n/2)+1}・1〜C{(n/
2)+1}・mは同一タイミングで且つ充分な時間充電される
ため、上述する実施形態1で述べた分割境界部の上記液
晶セルが他の部分の液晶セルより充電時間が短くなるた
めのコントラストの傾斜が生じる恐れがない。しかし、
この場合は上半分の画面の上端部および下半分の画面の
下端部で、図4に示すようなコントラストの傾斜が生じ
る恐れがある。このコントラストの傾斜は画面の継ぎ目
には現れず、使用頻度の高い画面の中央部のコントラス
トの低下はないので使い易いものになる。
【0130】(実施形態3)本実施形態3は、請求項4乃
至15に関係し、表示画面を上下に複数に分割して隣接
する画面で走査信号に位相差を持たせ、分割境界部での
輝度差をなくすものである。
【0131】表示信号を供給する第1の信号線を2分割
して、表示画面を上下に2分割した場合の例を説明す
る。
【0132】本実施形態3の構成を図5に示す。図5に
おいて、上述する実施形態1、2の構成を示す図1に対
応する部分には同一の符号を付し、説明を省略する。図
5が図1と相違する点は、映像信号源(20)からの映像
信号に基づき、制御回路(21)でメモリ(22)を用いて
垂直同期信号の位相がずれた2つの映像信号を作り、こ
の2つの映像信号を制御および電源回路(40),(4
0′)でそれぞれ映像信号と同期信号に分離し、映像信
号はそれぞれソースドライバ(2),(2′)へ、また同期
信号はそれぞれゲートドライバ(3),(3′)に供給して
いることである。
【0133】この場合、本実施形態のゲートドライバ
(3),(3′)による上下両画面の走査方向は、上述する
実施形態1、2に示すいずれの方向であってもよい。即
ち、ゲートドライバ(3),(3′)は第2の信号線をG1→
Gn/2、Gn→G(n/2)+1へあるいはGn/2→G1、G(n/2)
+1→Gnの方向へ走査する。しかし、上下両画面の上記
走査は、上記両画面の映像信号の両垂直同期信号に位相
差を持たせることにより、位相のずれた両走査信号VG
1〜VGn/2、VG(n/2)+1〜VGnを作り、この走査信号
によって行われる。
【0134】以下、図6を用いて本実施形態3を説明す
る。図6は、コモン直流駆動方式における各同期信号の
タイミングと、ソースドライバの出力電圧を示したもの
である。上述するように図5の制御および電源回路(4
0),(40′)に位相の異なる垂直同期信号(各々Vsyncお
よびVsync')が入力される。つまり、制御回路(40′)
に入力される垂直同期信号および映像信号は、制御回路
(40)に入力されるそれより2水平周期遅れている。こ
のため、ゲートラインG3とG0′が、同時に走査される
ことはない。なお、これは、コモン直流駆動方式の実施
例であるから、液晶パネルの上半分のコモン電極と、下
半分のコモン電極を短絡しても問題ない。
【0135】ところで、1あるいは2水平周期の時間差
をつけた程度では、画面中央の輝線や暗線が解消されな
い場合があり得る。次に、2つの垂直同期信号にどの程
度の時間差をつけられるか説明する。本実施形態のコモ
ン直流駆動方式のLCDの場合は、コモン電極の電位が
一定なので非常に簡単である。VsyncとVsync'の位相差
に特に制限はない。1水平周期の何倍ずらしても問題は
ない。1水平周期の整数倍でなくてもよい。
【0136】極端な場合、VsyncとVsync'の位相を18
0゜ずらしてもよい。例えば、U-XGAの分割走査方式
のLCDなら、横1600桁×縦600行×上下2画面
の構成をしているので、VsyncとVsync'を1水平周期の
300倍ずらしてもよい。VsyncとVsync'の位相差を±
180゜にすれば、図5のゲートドライバ(3)の走査す
るゲートラインと、同じ時刻にゲートドライバ(3′)の
走査するゲートラインが、物理的に至近距離に存在する
ことによる弊害が、最大限に緩和される。
【0137】ただし、このとき、別の原因による表示品
位の低下を招くおそれがある。ゲートラインG3上の液
晶セルを充電してから、ゲートラインG0′上の液晶セ
ルを充電するまでの時間と、G0′上の液晶セルを充電
してから、G3上の液晶セルを充電するまでの時間が、
ほぼ等しくなる。つまり、G3上の液晶セルとG0′上の
液晶セルが、同じ極性に帯電している時間と、異なる極
性に帯電している時間とが等しくなる。このため、隣接
するゲートラインG3とG0′上の液晶セルが、1垂直周
期の半分は、同じ極性に帯電していることになる。そし
て、隣接するゲートライン上の液晶セルを同じ極性で充
電したまま長期間放置することに起因する表示不良が出
る。
【0138】もし、VsyncとVsync'の位相差が0゜なら、
つまり、実施形態1あるいは2の場合には、表示品位へ
の影響は、全く正反対になる。すなわち、至近距離のゲ
ートラインを同時に走査することによる弊害が大きくな
り、至近距離のゲートラインを長時間同一極性に帯電さ
せることによる弊害が小さくなる。
【0139】したがって、本発明を実施する場合、Vsyn
cとVsync'の位相差は、-180゜以上180゜以下で0゜
でない値の中から、最適なものを選べばよい。その最適
値は、駆動する液晶パネルの設計に依存する。
【0140】本実施形態3では、図6に示すように、ゲ
ートラインG1とG0′が同時に走査される。その2本の
ゲートライン間の距離は、3ラインである。なお、G0
とG1′も同時に走査されるが、その距離は5ラインな
ので、こちらの2本を走査しているときの方がマージン
が大きい。また、ドレイン電極D30とD00′が同じ極性
に帯電する時間は、1垂直周期当たり2水平周期ある。
逆に、異なる極性に帯電するのは、1垂直周期当たり4
水平周期ある。
【0141】(実施形態4)本実施形態4は請求項4乃至
15に関係し、上述する実施形態3と同様、表示画面を
上下に複数分割し、隣接する画面で走査信号に位相差を
持たせ、分割境界部での輝度差をなくすものであるが、
実施形態3はコモン電極を直流駆動にしたものであるの
に対して、本実施形態4はコモン電極を反転駆動させた
場合のものである。
【0142】本実施形態4の表示パネルの構成は、上述
する実施形態3と実質的に同じであるので図5を用いて
説明する。
【0143】図7は本実施形態4に用いるコモン反転駆
動方式での各同期信号のタイミングと、ソースドライバ
の出力電圧と、コモン電極に印加される矩形波の波形を
示したものである。
【0144】図5の制御および電源回路(40′)に入力
される垂直同期信号および映像信号は、制御および電源
回路(40)に入力されるそれより1水平周期遅れてい
る。このため、ゲートラインG3とG0′が、同時に走査
されることはない。また、液晶パネルの上半分のコモン
電極に供給される矩形波の位相が、下半分のそれと同じ
なので、上下2つのコモン電極を短絡しても問題ない。
【0145】この実施形態4においても、ゲートライン
G3とG0′の走査に、1あるいは2水平周期の時間差を
つけた程度では、画面中央の輝線や暗線が解消されない
場合が考えられる。次に、上記2つの垂直同期信号VG
3とVG0′にどの程度の時間差をつけられるか説明す
る。
【0146】コモン反転駆動方式のLCDの場合、も
し、画面上半分と下半分のコモン電極が短絡していない
なら、コモン直流駆動の場合と同じように考えることが
できる。ここでは、両者は短絡しているものとする。
【0147】まず、VsyncとVsync'の時間差は、1水平
周期の整数倍でなければならない。ソースドライバの出
力電圧の極性を反転するときに、コモン電極の電位も反
転しなければならないからである。
【0148】さらに、図7に示すように、Vsyncの垂直
帰線期間の一部と、Vsync'の垂直帰線期間の一部が重な
っていなければならない。そして、VsyncもVsync'も帰
線期間に入ったときを見計らってフィールド反転しなけ
ればならない。垂直表示期間中にフィールド反転する
と、反転したとき走査中のラインが、輝線や暗線となっ
て現れるおそれがあるからである。画面の上半分も下半
分も垂直帰線期間中にフィールド反転するためには、Vs
yncとVsync'が同時に垂直帰線期間に入る瞬間がなけれ
ばならない。
【0149】また、隣接するゲートラインG3とG0′上
の液晶セルを異なる極性に充電するには、VsyncとVsyn
c'の時間差は、1水平周期の奇数倍でなければならな
い。時間差が偶数倍であると、隣接するゲートラインG
3とG0′上の液晶セルが同極性で充電されるので好まし
くない。上述する実施形態3の場合のコモン直流駆動方
式のLCDであると、コモン電極の電位を反転する必要
がないので、以上の条件を考慮する必要はない。上半分
と下半分の画面のコモン電極が短絡していない場合は、
両者に異なる電圧を印加できるので、やはり、以上の条
件を考慮する必要はない。
【0150】また、図7に示す本実施形態4では、垂直
帰線期間が2水平周期しかないので、前記条件を満たそ
うとすると、かなり窮屈な設計になる。しかし、垂直帰
線期間は、数10水平周期程度存在するのが普通なの
で、実際には、位相差を選択する余地は、かなり残され
ている。前記条件下においても、ほとんどの場合、要求
される画質を満足させる位相差を見つけることができ
る。
【0151】なお、本実施形態において、図5に示す制
御および電源回路(40)と(40′)は、2つに分かれて
いるが、これらを同じICパッケージにまとめてもよい
し、同じICチップ上に作ってもよい。また、VsyncとV
sync'の一方から他方をカウンタなどで作るのは容易で
あるから、映像信号源からLCDに、片方を伝送するだ
けでもよい。その他、上半分の駆動回路と下半分のそれ
とで、例えばγ補整用の基準電圧源など共用できる回路
は共用することが好ましい。
【0152】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
容量性負荷の表示絵素で構成した表示画面を上下に分割
して、線順次走査で同時に駆動するドットマトリクス表
示装置において、上下両面の走査線の走査順序を制御す
ることにより、上記上下両画面の分割境界部分における
上画面側と下画面側の隣接する走査線の輝度差を解消す
ることができ、高精細、高品位の表示を行わせることが
できる。
【0153】また、映像信号の各フレーム毎に、上記上
画面は上から下へ(あるいは下から上へ)走査し、下画面
は下から上へ(あるいは上から下へ)走査することによ
り、上記分割境界部分における上下両画面の隣接する走
査線の絵素が信号の充放電に関して同一条件で駆動され
ることになるので、この隣接する両走査線の輝度差を解
消することができ、上下両画面の分割境界部分の表示品
位を向上させることができる。
【0154】また、上記上下両画面を駆動する映像信号
の位相をずらせ、上画面を走査するタイミングと下画面
を走査するタイミングをずらせるようにするので、各表
示絵素に影響する浮遊容量の影響の程度が、上記分割境
界部分における上下両画面の隣接する走査線だけ異なる
ことによる輝線または暗線の発生を抑制することがで
き、上下両画面の分割境界部分の表示品位を向上させる
ことができる。
【0155】更に、上記の上下両画面を走査するタイミ
ングを映像信号の水平周期信号の奇数倍だけずらせるこ
とにより、上画面と下画面を駆動する両ドライバが同一
極性の信号を出力する場合でも1ライン毎のライン反転
を採用することができ、上記の表示品位の向上を安定し
て行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成図である。
【図2】 本発明の実施形態1の動作説明に用いるタイ
ムチャートである。
【図3】 本発明の実施形態2の動作説明に用いるタイ
ムチャートである。
【図4】 本発明の実施形態2の動作説明図である。
【図5】 本発明の実施形態3、4の構成図である。
【図6】 本発明の実施形態3の動作説明に用いるタイ
ムチャートである。
【図7】 本発明の実施形態4の動作説明に用いるタイ
ムチャートである。
【図8】 液晶表示装置の構成図である。
【図9】 液晶表示装置に用いるソースドライバの構成
図である。
【図10】 液晶表示装置の絵素部における浮遊容量の
等価回路図である。
【図11】 従来の液晶表示装置の動作説明に用いるタ
イムチャートである。
【図12】 液晶表示装置の動作説明図ある。
【図13】 液晶表示装置の動作説明図ある。
【図14】 液晶表示装置の動作説明図ある。
【図15】 液晶表示装置の動作説明図ある。
【図16】 液晶表示装置の表示特性図である。
【図17】 従来例の動作説明に用いるタイムチャート
である。
【図18】 従来例の構成図である。
【図19】 従来例の動作説明に用いるタイムチャート
である。
【図20】 従来例の構成図である。
【図21】 従来例の動作説明図である。
【図22】 従来例の動作説明に用いるタイムチャート
である。
【図23】 従来例の動作説明図である。
【符号の説明】
1 液晶パネル 2,2′ ソースドライバ 3,3′ ゲートドライバ 4 制御および電源回路 5 TFT 6 液晶セル 7 コモン電極 11 シリア-ルパラレル変換器 12 ラッチ/フリップフロップ 13 デジタル-アナログ変換器 14 出力バッファ 20 映像信号源 21 制御回路 22 メモリ 40,40′ 制御および電源回路 S1〜Sm 第1の信号線 G0,G1〜Gn 第2の信号線/ゲートライン G0′〜G3′ 第2の信号線/ゲートライン M11〜Mnm スイッチング素子 C11〜Cnm 液晶セル

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直方向に延び、平行に配設された複数
    の第1の信号線と、水平方向に延び、平行に配設された
    複数の第2の信号線とを設け、これらの第1、第2の信
    号線の各交点にそれぞれ選択素子を介して画素電極を設
    け、該画素電極を選択駆動することにより表示を行うド
    ットマトリクス表示装置において、上記第1の信号線を
    垂直方向に且つ上記第2の信号線と並行に複数等分に分
    割して、表示画面を上下方向に複数等分に分割した複数
    の表示領域を形成し、上記各表示領域毎の第2の信号線
    を同一時間帯に走査するとともに、隣接する上記表示領
    域の境界部分に位置する第2の信号線を実質的に同一タ
    イミングで走査する上記各表示領域に対応した複数個の
    走査回路を設け、表示信号を上記表示領域の分割数に応
    じて時間軸伸張し、分割した上記各表示領域に対応する
    時間軸伸張した表示信号を、分割した上記各表示領域の
    第1の信号線に供給する上記各表示領域に対応した複数
    個の信号供給回路を設けたことを特徴とするドットマト
    リクス表示装置。
  2. 【請求項2】 上記走査回路は上記複数の表示領域のう
    ち、隣接する表示領域の境界部分における各第2の信号
    線を、上記隣接する表示領域の各フレームの走査タイミ
    ングの始点として走査し、順次上記境界部分より離間す
    る方向に各第2の信号線の走査を行うようにしたもので
    あることを特徴とする請求項1に記載のドットマトリク
    ス表示装置。
  3. 【請求項3】 上記走査回路は、上記複数の表示領域の
    うち、隣接する表示領域の境界部分における第2の信号
    線の走査を、上記隣接する表示領域の各フレームの走査
    のタイミングの終点として走査し、順次上記境界部分よ
    り離間した位置より境界部分の方向に各第2の信号線の
    走査を行うようにしたものであることを特徴とする請求
    項1に記載のドットマトリクス表示装置。
  4. 【請求項4】 垂直方向に延び、平行に配設された複数
    の第1の信号線と、水平方向に延び、平行に配設された
    複数の第2の信号線とを設け、これらの第1、第2の信
    号線の各交点にそれぞれ選択素子を介して画素電極を設
    け、該画素電極を選択駆動することにより表示を行うド
    ットマトリクス表示装置において、上記第1の信号線を
    垂直方向に且つ上記第2の信号線と並行に複数等分に分
    割して、表示画面を上下方向に複数等分に分割した複数
    の表示領域を形成し、上記各表示領域毎の第2の信号線
    を、隣接する表示領域の境界部分より互いに離間する方
    向あるいはその逆方向に走査する上記複数の表示領域に
    対応して設けた複数個の走査回路と、上記複数個の走査
    回路に位相の異なる垂直同期信号を出力する垂直同期信
    号発生回路と、表示信号を上記表示領域の分割数に応じ
    て時間軸伸張し、分割した上記各表示領域に対応する時
    間軸伸張した表示信号を分割した上記各表示領域の第1
    の信号線に同時に供給する上記各表示領域に対応した複
    数個の信号供給回路と、上記画素電極に対応する個々の
    絵素に与える信号を1垂直周期あるいは複数の垂直周期
    毎に異なる極性に書き込むフレーム反転回路を設けたこ
    とを特徴とするドットマトリクス表示装置。
  5. 【請求項5】 上記垂直同期信号発生回路で生成する位
    相の異なる複数個の垂直同期信号間の時間差は、水平周
    期の整数倍であることを特徴とする請求項4に記載のド
    ットマトリクス表示装置。
  6. 【請求項6】 上記垂直同期信号発生回路で生成する位
    相の異なる複数個の垂直同期信号間の時間差は、水平周
    期の奇数倍であることを特徴とする請求項4に記載のド
    ットマトリクス表示装置。
  7. 【請求項7】 上記垂直同期信号発生回路で生成する位
    相の異なる複数個の垂直同期信号間の位相差は、隣接す
    る表示領域に対応した垂直同期信号の垂直帰線期間が重
    複するように設定されることを特徴とする請求項4乃至
    6のいずれかに記載のドットマトリクス表示装置。
  8. 【請求項8】 上記隣接する表示領域の境界部分の両表
    示領域に位置する第2の信号線は、同時に走査されない
    ようにしたことを特徴とする請求項4乃至7のいずれか
    に記載のドットマトリクス表示装置。
  9. 【請求項9】 上記隣接する表示領域の境界部分の両表
    示領域に位置する第2の信号線に接続された絵素が同極
    性に書き込まれている時間は、逆極性に書き込まれてい
    る時間より短いことを特徴とする請求項4乃至8のいず
    れかに記載のドットマトリクス表示装置。
  10. 【請求項10】 上記選択素子は上記画素電極で構成さ
    れる各絵素と、対応する第1の信号線との間に設けた能
    動素子であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれ
    かに記載のドットマトリクス表示装置。
  11. 【請求項11】 上記能動素子は非晶質のシリコン薄膜
    トランジスタであることを特徴とする請求項10に記載
    のドットマトリクス表示装置。
  12. 【請求項12】 上記画素電極で構成される各絵素の一
    端は1枚の導電板より成るコモン電極に接続されている
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の
    ドットマトリクス表示装置。
  13. 【請求項13】 上記コモン電極には、垂直同期信号か
    つ/または水平同期信号に同期した矩形波状の電圧が印
    加されていることを特徴とする請求項12に記載のドッ
    トマトリクス表示装置。
  14. 【請求項14】 上記第1の信号線に信号電圧を供給す
    る複数個の信号供給回路は、上記画素電極で構成される
    各絵素を正負両極に書き込むために必要な電圧の振れ幅
    の高々1/2のダイナミックレンジを持つ回路であるこ
    とを特徴とする請求項13に記載のドットマトリクス表
    示装置。
  15. 【請求項15】 上記画素電極で構成される絵素は液晶
    セルであることを特徴とする請求項1乃至14のいずれ
    かに記載のドットマトリクス表示装置。
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