JPH11102085A - 静電荷像現像用二成分現像剤及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用二成分現像剤及び画像形成方法

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JPH11102085A
JPH11102085A JP26382397A JP26382397A JPH11102085A JP H11102085 A JPH11102085 A JP H11102085A JP 26382397 A JP26382397 A JP 26382397A JP 26382397 A JP26382397 A JP 26382397A JP H11102085 A JPH11102085 A JP H11102085A
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toner
carrier
polymer
image
resin
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JP26382397A
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Kishiomi Tamura
希志臣 田村
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温高湿環境下に放置した場合でも帯電量の
リークを生ぜず、かつ繰り返しての画像形成の過程で出
力画像の背景部へのカブリの発生やトナー飛散による画
像及び機器等の汚染等を生じない静電荷像現像用二成分
現像剤及び該二成分現像剤を用いた画像形成方法の提供 【解決手段】 結着樹脂、着色剤及び重量平均分子量
2,000〜 15,000の範囲内にある4級アンモ
ニウム塩基を有する重合体を含有するトナー及び抵抗調
整剤を含有し、真球度1.0〜 20.0の範囲にある
ポリオレフィン被覆キャリアであることを特徴とする静
電荷像現像用二成分現像剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真、静電記
録、静電印刷等に用いられる静電荷像現像用二成分現像
剤及び該現像剤を用いた画像形成方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来からキャリアとトナーからなる静電
荷像現像用二成分現像剤(以下、単に現像剤ともいう)
は電子写真法を利用する複写機等に広く用いられてい
る。この現像剤に使用されるキャリアは、キャリア表面
へのトナーの融着防止、キャリア表面の均一化、感光体
表面における傷の発生の抑制などの観点から、樹脂被覆
されることが多い。
【0003】上記キャリアの樹脂被覆材料として、ポリ
オレフィンが知られている。ポリオレフィンにより被覆
されたキャリアは、キャリア表面へのトナー融着抑制効
果が大きいという特徴を有するが、一方で、キャリアの
体積抵抗が高くなりすぎ、現像性に劣るという問題があ
る。そこで、上記ポリオレフィン被覆キャリアの被覆層
に抵抗調整剤を導入する技術が特開平2−187771
号公報などに提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記抵
抗調整剤を導入したポリオレフィン被覆層を有するキャ
リアと従来のトナーを用いた現像剤は、これに帯電を付
与した後、高温高湿環境下に放置すると、帯電量の低下
(帯電量のリーク)を生じ易いという問題がある。この
帯電量のリークは、繰り返しての画像形成の過程で出力
画像の背景部へのカブリの発生やトナー飛散による画像
及び機器等の汚染等、実用上多くの問題を引き起こして
いる。
【0005】本発明は上記実情に鑑みて提案されたもの
であり、その目的とするところは高温高湿環境下に放置
した場合でも帯電量のリークを生ぜず、かつ繰り返して
の画像形成の過程で出力画像の背景部へのカブリの発生
やトナー飛散による画像及び機器等への汚染等を生ずる
ことがなく、高濃度鮮明な画像が安定して得られる現像
剤及び該現像剤を用いた画像形成方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記構成に
より達成される。
【0007】1.結着樹脂、着色剤及び重量平均分子量
2,000〜 15,000の範囲内にある4級アンモ
ニウム塩基を有する重合体を含有するトナーと、抵抗調
整剤を含有し、真球度1.0〜 20.0の範囲にある
ポリオレフィン被覆キャリアであることを特徴とする静
電荷像現像用二成分現像剤。
【0008】2.前記4級アンモニウム塩基を有する重
合体が、下記一般式(1)で示される構造を有すること
を特徴とする前記1に記載の静電荷像現像用二成分現像
剤。
【0009】
【化3】
【0010】式中、R1は水素原子又はメチル基、R2
アルキレン基を表す。R3、R4、R5はアルキル基であ
り、これらは同じでも異なってもよい。またX-はアニ
オンを表す。
【0011】3.結着樹脂、着色剤及び重量平均分子量
2,000〜 15,000の範囲内にあるスルホン酸
基を有する重合体を含有するトナーと、抵抗調整剤を含
有し、真球度1.0〜 20.0の範囲にあるポリオレ
フィン被覆キャリアであることを特徴とする静電荷像現
像用二成分現像剤。
【0012】4.前記スルホン酸基を有する重合体が、
下記一般式(2)で示される構造を有することを特徴と
する前記3に記載の静電荷像現像用二成分現像剤。
【0013】
【化4】
【0014】式中、R6は水素原子又はメチル基を表
す。R7、R8はアルキル基であり、これらは同じでも異
なってもよい。またY+はカチオンを表す。
【0015】5.前記1〜 4の何れか1項に記載の静
電荷像現像用二成分現像剤を用いて感光体上に形成され
た静電荷像を現像することを特徴とする画像形成方法。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】〔トナー〕本発明のトナーは、結着樹脂、
着色剤及び4級アンモニウム塩基含有化合物と樹脂単量
体とを重合して得られる重合体からなる正荷電性の荷電
制御剤又はスルホン酸基含有化合物と樹脂単量体とを重
合して得られる重合体からなる負荷電性の荷電制御剤を
含有し、かつ該重合体の重量平均分子量が2,000〜
15,000の範囲内にあることを特徴としている。
【0018】〈正荷電性の荷電制御剤〉上記正荷電性の
荷電制御剤は、前記一般式(1)で示される4級アンモ
ニウム塩基含有化合物と樹脂単量体との重合体として得
られ、該一般式(1)においてR1は水素原子又はメチ
ル基、R2はメチレン基、エチレン基又はプロピレン基
等の低級アルキレン基、R3、R4、R5はメチル基、エ
チル基又はプロピル基等の低級アルキル基、X-はハロ
ゲン原子、ヒドロキシ基又はp−トルエンスルフォン酸
基等のアニオンを表す。
【0019】上記一般式(1)で示される4級アンモニ
ウム塩基含有化合物の具体的例示化合物としては、以下
のものを挙げることができる。
【0020】
【化5】
【0021】〈負荷電性の荷電制御剤〉また、上記負荷
電性の荷電制御剤は、前記一般式(2)で示されるスル
フォン酸基含有化合物と樹脂単量体との重合体として得
られ、該一般式(2)においてR6は水素原子又はメチ
ル基、R7、R8はメチル基、エチル基又はプロピル基等
の低級アルキル基、Y+は水素原子、アルカリ金属原子
等のカチオンを表す。
【0022】上記一般式(2)で示されるスルホン酸基
含有化合物の具体的例示化合物としては、以下のものを
挙げることができる。
【0023】
【化6】
【0024】《荷電制御剤中の樹脂単量体》上記のよう
に本発明のトナーに含有される荷電制御剤は前記一般式
(1)又は一般式(2)で示される化合物と樹脂単量体
との重合体として得られるが、該重合体を形成するため
の樹脂単量体としては、例えばスチレン、α−メチルス
チレン及びその誘導体、アクリル酸、メタクリル酸及び
その誘導体等が用いられる。
【0025】また、上記一般式(1)又は一般式(2)
で示される化合物と樹脂単量体との重合体、即ち正又は
負荷電性の荷電制御剤の重量平均分子量を前記したよう
に2,000〜 15,000とすることで良好な結果
をうることができる。上記荷電制御の重量平均分子量が
2,000未満の場合、感光体表面に電荷制御剤のフィ
ルミングが発生し、画像不良の原因となる。
【0026】また、15,000を越えると、トナー中
で荷電制御剤のドメインをうまく形成することができ
ず、電荷制御の効果が十分に発揮されなくなる。
【0027】また、荷電制御剤の作用を、より効果的に
引き出すためには、該荷電制御剤中の樹脂単量体成分の
含有割合を50〜95重量%の範囲とするのが好まし
い。
【0028】本発明に使用できる荷電制御剤を得るに
は、例えば特開昭63−60458号公報、特開昭63
−184762号公報などに記載の重合法を用いること
ができる。
【0029】本発明のトナー中に含有される上記荷電制
御剤は、単独でも2種以上を併用してもよく、また含有
させる量としては、好ましくは結着樹脂100重量部に
対し、0.2〜10重量部、より好ましくは0.5〜5
重量部の範囲であり、0.2重量部未満では、十分な荷
電制御効果が得られず、また、10重量部を越えると、
過剰な帯電量となり、画像形成時に画像濃度が薄いなど
の問題を生じる。
【0030】〈トナーの結着樹脂〉本発明のトナーの結
着樹脂としては、特に限定されず、公知の熱可塑性樹脂
および熱硬化性樹脂を使用することができる。例えば、
スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン/アクリル
系樹脂、ポリエステル系樹脂などを使用することができ
る。
【0031】〈トナーの着色剤〉また、トナーを構成す
る着色剤としては、特に限定されず、公知の種々の材料
を使用することができる。例えば、カーボンブラック、
ニグロシン染料、アニリンブルー、ウルトラマリンブル
ー、カルコイルブルー、フタロシアニンブルー、メチレ
ンブルークロライド、キノリンイエロー、クロムイエロ
ー、デュポンオイルレッド、マラカイトグリーンオクサ
レート、ローズベンガルなどを使用することができる。
【0032】〈トナーの離型剤〉その他、本発明のトナ
ーには、必要に応じて、離型剤などを添加しても良い。
上記離型剤としては、植物性ワックス、ポリオレフィン
ワックスなど公知の材料を使用することができる。
【0033】〈その他〉本発明のトナーは、体積平均粒
径が1〜20μmの範囲が好ましいが、さらに好ましく
は、3〜10μmの範囲である。
【0034】また、トナーの製造方法としては、公知の
方法を使用することができる。具体的には、構成される
材料を混合し、溶融混練した後、冷却工程を経て、粉
砕、分級を行いトナーを得る粉砕法、また、乳化重合、
懸濁重合などを用いてトナーを得る重合法などが使用で
きる。
【0035】また、本発明のトナーには、最終的に、そ
の表面に公知の流動性付与剤を添加しても良い。流動性
付与剤としては無機微粒子、有機微粒子など公知の材料
を使用することができる。無機微粒子としては、シリ
カ、チタニア、アルミナなどが好ましく、さらにこれら
無機微粒子は、その表面をシランカップリング剤やチタ
ンカップリング剤、シリコーンオイルなどで疎水化処理
されていることが好ましい。
【0036】〔キャリア〕本発明のキャリアは、コア材
である磁性粒子表面に抵抗調整剤を含有したポリオレフ
ィンを被覆して得られ、被覆後のキャリアの真球度α
は、1.0〜20.0の範囲にあることを必須の要件とし
ており、好ましくは1.0〜16.0である。
【0037】上記キャリアの真球度αが20.0を越え
ると現像剤の混合性が悪くなり、十分な帯電量が得られ
ない場合がある。
【0038】〈樹脂被覆キャリアの真球度αの測定〉な
お、樹脂被覆キャリアの真球度αは、以下の式により求
めることができる。 ここで、SB は樹脂被覆キャリアのBET値比表面積
[m2/g]、Dは体積平均粒径[μm]、ρは真密度[g/
cm3]を表す。
【0039】《キャリアのBET値比表面積SBの測
定》なお、上記樹脂被覆キャリアのBET値比表面積S
Bは、N2ガス吸着法により求めた値であり、本発明で
は、「FLOWSORBII2300」(マイクロメリテ
ィックス(株)社製)により、以下の条件で測定した値
を用いている。
【0040】 測定方法:1点法 供給ガス:N230%/He70%混合ガス ガス圧力:約1kgf/cm2 ガス流量:約20cm3/min ガス流路:SHORT PATH 冷媒:液体窒素 脱ガス温度:25℃(室温) 《キャリアの体積平均粒径Dの測定》上記式中の体積平
均粒径Dは、レーザ回折法により求めた値であり、本発
明では、「HELOS SYSTEM」(シンパテック
(株)社製)により、以下の条件で測定したD50%値
を用いている。
【0041】測定方法:SUSPENCION CEL
Lを用いた測定方法。
【0042】焦点距離:100mm 媒液:水+界面活性剤 超音波印加時間:20秒 静止時間:10秒 測定時間:15秒 《キャリアの真密度ρの測定》真密度ρは、気相置換法
による圧力比較法により求めた値であり、本発明では、
「高精度自動体積計VM−100」(エステック(株)
社製)により、以下の条件で測定した値をもちいてい
る。
【0043】 キャリアガス:He 供給圧力:約1.0kgf/cm2 測定環境:25℃/50%RH 測定回数:4回(平均値を算出) 本発明に必要なキャリアの真球度を得るには、例えば樹
脂被覆後にキャリア表面に機械的および機械的/熱的応
力を加える処理を行ない、キャリア表面の凹凸量を低減
させる(以下、表面平滑化と称する)という方法を用い
ることができる。
【0044】具体的には、攪拌羽根を回転させてキャリ
ア表面に応力を付与する方法、例えばヘンシェルミキサ
ー、ハイブリタイザー、オングルミル、バーティカルグ
ラニュレータ等を使用するのがよい。
【0045】〈キャリアのコア材〉本発明に用いるキャ
リアのコア材である磁性粒子としては、磁場によってそ
の方向に強く磁化する公知の物質を用いることができ
る。具体的には、鉄、フェライト、マグネタイトを始め
とし、ニッケル、コバルトなどの強磁性を示す金属或い
はこれらの金属を含む合金又は化合物などを用いること
ができる。なお、ここでいうフェライトとは、鉄を含有
する磁性化合物を総称しており、スピネル型には限定さ
れない。
【0046】〈樹脂被覆キャリアの製造方法〉本発明に
使用できる樹脂被覆キャリアを製造する方法としては、
特に限定されるものではなく、公知の樹脂被覆方法を適
用できる。具体的には、例えば、 a.被覆用樹脂を適当な溶剤に溶かし、磁性粒子の表面
にスプレーコートする方法、 b.磁性粒子の表面に被覆用樹脂粉末を静電的に付着さ
せ、さらに樹脂材料の融点近傍またはそれ以上に加熱し
ながら機械的に固定化する方法、 c.磁性粒子表面で被覆用樹脂のモノマーを重合成長さ
せ被覆する、特開昭60−106808号公報などに記
載の方法(表面重合被覆法)、などを適用できる。ま
た、これらの方法のうち2種以上を併用しても良い。
【0047】被覆に使用するポリオレフィンとしては、
エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、メチルペン
テン、デセン、オクタデセン等の重合体、若しくはこれ
らのうちの2種以上の重合体を使用することができる。
しかし、これらのうち、特に好ましいのはエチレン重合
体である。
【0048】なお、上記の方法だけでは本発明に必要な
真球度を有するキャリアが得られない場合は、必要に応
じて樹脂被覆後に前述の表面平滑化処理を行うことで、
所望の真球度を有するキャリアを得ることができる。
【0049】なお、ポリオレフィン被覆層の被覆量は、
被覆後のキャリア全体に対し、1.5〜8.0重量%の範
囲とすると、さらに良好な結果を得ることができる。被
覆量が1.5重量%未満では、コア材が露出し易く、ポ
リオレフィンのトナー融着抑制効果が小さく、8.0重
量%を越えると現像剤の混合性に問題を生じ、十分な帯
電量が得られないことがある。
【0050】本発明において、キャリアの樹脂被覆層中
に抵抗調整剤を導入するが、その場の抵抗調整剤として
はキャリアの被覆樹脂の体積抵抗よりも低い体積抵抗値
を持つ材料を使用するのが好ましい。具体的には、鉄、
アルミニウム、ニッケルなどの金属微粒子やカーボンブ
ラック、導電性チタニア、炭化珪素、酸化錫、マグネタ
イト、フェライトなどの微粒子を使用することができ
る。また、上記抵抗調整剤の平均一次粒径は、キャリア
の平均粒径に対し、1/50以下であることが好まし
い。なおポリオレフィン被覆後のキャリアの体積抵抗
は、100V印加時に1×106〜1×1014Ωcmの
範囲であることが好ましい。キャリアの体積抵抗が1×
106Ωcm未満では画像濃度過多による文字つぶれが
生じ易く、1×1014Ωcmを越えると画像濃度が不足
し易くなる。
【0051】また、樹脂被覆後のキャリアの体積平均粒
径は、20〜100μmであることが好ましい。さら
に、キャリアの体積平均粒径はトナーの体積平均粒径の
3倍〜30倍の範囲であることが好ましい。
【0052】〈静電荷像現像用二成分現像剤(以下に現
像剤ともいう)〉本発明の現像剤は、結着樹脂、着色剤
及び重量平均分子量2,000〜15,000の範囲内
にある前記4級アンモニウム塩基を有する重合体から成
る正荷電制御剤又は前記スルホン酸基を有する重合体か
ら成る負荷電制御剤を含有するトナー及び抵抗調整剤を
含有し、真空度1.0〜20.0の範囲にあるポリオレ
フィン被覆キャリアを適正量混合して得られる。上記ト
ナーとキャリアの混合に際しては、従来より公知の混合
機を用いることができるが、その際に現像剤に加わるス
トレスが小さいものの方が好ましい。具体的にはV型混
合機、Wコーン混合機、ロッキングミキサーなどの自転
型の混合機の方が良好な結果を得られる。
【0053】なお、現像剤中のトナー量は、現像剤全体
に対し、2.0〜10.0重量%の範囲が好ましい。
【0054】〈画像形成方法〉本発明の現像剤を用いた
画像形成方法では、感光体上に形成された静電潜像を磁
気束縛力を利用して形成された磁気ブラシ現像方式が採
用される。なお、この場合、本発明の現像剤により形成
された磁気ブラシが、感光体に直接接触して現像を行う
接触現像方式と、近接するが接触はしない現像方法であ
る非接触現像方式のいずれを使用しても良い。
【0055】また本発明の現像剤を用いた画像形成方法
は、複数色のカラー現像剤を用いたカラー画像形成方法
にも適用することができる。
【0056】〈作用〉本発明の現像剤が高温高湿環境下
に保存したとき帯電量のリークを生ぜず、かつ繰り返し
ての画像形成過程でカブリ発生や、トナー飛散等を生ず
ることがなく、高濃度鮮明な画像が得られる理由は明白
ではないが、キャリア側及びトナー側の粒子表面の静電
特性(電気抵抗、摩擦帯電特性等)をうまくバランスさ
せることができ、その結果高温高湿下においても、帯電
性と電荷保持性を両立させることができるためと推察さ
れる。
【0057】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて更に具体的に
説明するが本発明の実施の態様がこれらにより限定され
るものではない。
【0058】 [トナー製造例1] 結着樹脂(スチレン/アクリル樹脂) 100重量部 離型剤「ビスコール660P」(三洋化成(株)社製) 4重量部 カーボンブラック「モーガルL」(キャボット(株)社製) 10重量部 荷電制御剤(例示化合物(1−1)とスチレンの共重合体、 (共重合重量比20/80、重量平均分子量2,500) 4重量部 上記材料をヘンシェルミキサーにて予備混合した後に、
2軸押出混練機にて溶融混練したトナー組成物を冷却
後、ハンマーミルにて粗砕した。得られた粗砕物を微粉
砕機「クリプトロンKTM−X」(川崎重工(株)社
製)にて粉砕した後、ミクロプレックスにて風力分級し
て体積平均粒径7.0μmの着色粒子を得た。ついで着
色粒子100重量部に対してシリカ微粒子「R−97
4」(日本アエロジル(株)社製)0.5重量部および
チタニア微粒子「T−805」(日本アエロジル(株)
社製)0.8重量部をヘンシェルミキサーにて外添混合
し、トナー1を得た。
【0059】[トナー製造例2]荷電制御剤として例示
化合物(1−2)とスチレンの共重合体(共重合重量比
25/75、重量平均分子量4,000)を3重量部使
用する以外は、トナー製造例1と同様にして、体積平均
粒径7.0μmのトナー2を得た。
【0060】[トナー製造例3]荷電制御剤として例示
化合物(1−3)とα−メチルスチレンの共重合体(共
重合重量比15/85、重量平均分子量6,500)を
5重量部使用する以外は、トナー製造例1と同様にし
て、体積平均粒径7.0μmのトナー3を得た。
【0061】[トナー製造例4]荷電制御剤として例示
化合物(1−4)とα−メチルスチレンの共重合体(共
重合重量比30/70、重量平均分子量13,000)
を2重量部使用する以外は、トナー製造例1と同様にし
て、体積平均粒径7.0μmのトナー4を得た。
【0062】[トナー製造例5]荷電制御剤として下記
の比較用化合物(3−1)を1重量部使用する以外は、
トナー製造例1と同様にして、体積平均粒径7.0μm
のトナー5を得た。
【0063】
【化7】
【0064】 [トナー製造例6] 結着樹脂(ポリエステル樹脂) 100重量部 離型剤「精製カルナバワックスNo.1」(野田ワックス(株)社製) 3重量部 カーボンブラック「モーガルL」(キャボット(株)社製) 10重量部 荷電制御剤(例示化合物(2−1))とスチレンの共重合体、 (共重合重量比15/85、重量平均分子量3,000) 2重量部 上記材料を使用した以外は、トナー製造例1と同様にし
て、体積平均粒径7.0μmのトナー6を得た。
【0065】[トナー製造例7]荷電制御剤として例示
化合物(2−2)とスチレンの共重合体(共重合重量比
20/80、重量平均分子量14,000)を3重量部
使用する以外は、トナー製造例1と同様にして、体積平
均粒径7.0μmのトナー7を得た。
【0066】[トナー製造例8]荷電制御剤として例示
化合物(2−3)とα−メチルスチレンの共重合体(共
重合重量比10/90、重量平均分子量7,500)を
2重量部使用する以外は、トナー製造例1と同様にし
て、体積平均粒径7.0μmのトナー8を得た。
【0067】[トナー製造例9]荷電制御剤として例示
化合物(2−4)とα−メチルスチレンの共重合体(共
重合重量比15/85、重量平均分子量11,000)
を2重量部使用する以外は、トナー製造例1と同様にし
て、体積平均粒径7.0μmのトナー9を得た。
【0068】[トナー製造例10]荷電制御剤として下
記の比較用化合物(3−2)を1重量部使用する以外
は、トナー製造例1と同様にして、体積平均粒径7.0
μmのトナー10を得た。
【0069】
【化8】
【0070】[キャリア製造例1]ポリエチレン樹脂と
抵抗調整剤「ケッチェンブラックEC」(10重量%)
をトルエンに加熱溶融した樹脂溶液を用意し、平均粒径
60μmの球形マグネタイト粒子を空気により流動化さ
せた中へスプレー噴霧し、マグネタイト粒子表面に樹脂
溶液を付着させた。その後、該マグネタイト粒子を加熱
乾燥させることでトルエンを除去し、ポリエチレン被覆
キャリアを得た。
【0071】その後、目開き106μmの篩を通過させ
て凝集物を除去し、ポリエチレン被覆キャリア1を得
た。なお、このキャリアの被覆率は4.0重量%であ
り、真球度αは、25.8であった。
【0072】[キャリア製造例2]キャリア製造例1で
得られたキャリア1を、ヘンシェルミキサーに投入し、
90℃の加熱下で30分間、攪拌混合を行ない、キャリ
ア2を得た。なお、得られたキャリア2の被覆率は4.
0重量%であり、真球度αは、18.5であった。
【0073】[キャリア製造例3]キャリア製造例1で
得られたキャリア1を、ヘンシェルミキサーに投入し、
90℃の加熱下で1時間、攪拌混合を行ない、キャリア
3を得た。なお、得られたキャリア3の被覆率は4.0
重量%であり、真球度αは、14.0であった。
【0074】[実施例1]上記で得られたトナー1〜5
の40gとキャリア1〜3の760gとを表1の組み合
わせで混合して本発明現像剤1〜4及び比較現像剤1〜
3を作製し、これらの現像剤を用いて、性能評価を行っ
た。
【0075】〈帯電量の測定〉作成した上記7種類の現
像剤800gを市販のアナログ複写機「Konica4
145(コニカ(株)社製)に搭載し、30℃、RH8
5%の高温高湿環境下にて3日間放置した。まず、放置
前後の帯電量Q1(μC/g)、Q2(μC/g)及び
放置前後の帯電量の低下率T(%)を測定し、その結果
を表1に示した。
【0076】帯電量の低下率T=Q1/Q2% なお、帯電量の低下率が10%未満のものは帯電量リー
クが少なく、良好と判断した。また、帯電量の測定はブ
ローオフ帯電量測定装置「TB−200」(東芝ケミカ
ル(株)社製)を使用した。
【0077】〈実写評価テスト(背景部相対反射濃度の
測定)〉その後、現像器周辺の排風をなくすために排気
ファンモーターを配線カットにより停止させた状態で、
黒化率20%のA4原稿を用い、連続1,000枚の実
写評価を行った。その間の出力画像の背景部の相対反射
濃度をマクベス濃度計「RD−918」(マクベス
(株)社製)により測定し、その結果を表1に示した。
【0078】なお、濃度0.01未満のものは背景部の
カブリが少なく良好な性能であると判断した。
【0079】〈トナー飛散テスト〉上記実写評価テスト
後、現像器を取り出し、周囲のトナー飛散状況を目視観
察し、トナー飛散が全く見られないものは良好であり○
とし、トナー飛散による汚れが観察されたものは不良で
あり×として評価し、その結果を表1に示した。
【0080】
【表1】
【0081】[実施例2]上記で得たトナー6〜10の
40gとキャリア1〜3の760gとを表2の組み合わ
せで混合して本発明現像剤5〜8及び比較現像剤4〜6
を作製し、これらの7種類の現像剤を用い、かつ市販の
デジタル複写機「Konica7050(コニカ(株)
社製)を用いた他は実施例1と同様にして性能評価を行
い、その結果を表2に示した。
【0082】
【表2】
【0083】表1及び表2から本発明現像剤は高温高湿
時の帯電量の低下がなく、かつ該現像剤を用いてアナロ
グ方式又はデジタル方式で繰り返し画像形成を行った
時、何れもカブリの発生がなく鮮明な画像が得られ、か
つトナー飛散による機器の汚染がない等、優れている
が、比較現像剤は高温高湿時の帯電量の低下が何れも2
0%以上で著しく大であり、かつカブリの発生及びトナ
ー飛散が多く、実用性に乏しいことが解る。
【0084】
【発明の効果】実施例で実証されたように本発明の現像
剤及び該現像剤を用いた画像形成方法によれば高温高湿
環境下に放置した場合でも帯電量のリークを生ぜず、か
つ繰り返しての画像形成の過程で出力画像の背景部への
カブリの発生や、トナー飛散による画像及び機器の汚染
を生ずることがなく高濃度鮮明な画像が安定して得られ
る等、優れた効果を有する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂、着色剤及び重量平均分子量
    2,000〜 15,000の範囲内にある4級アンモ
    ニウム塩基を有する重合体を含有するトナー及び抵抗調
    整剤を含有し、真球度1.0〜 20.0の範囲にある
    ポリオレフィン被覆キャリアであることを特徴とする静
    電荷像現像用二成分現像剤。
  2. 【請求項2】 前記4級アンモニウム塩基を有する重合
    体が、下記一般式(1)で示される構造を有することを
    特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用二成分現像
    剤。 【化1】 式中、R1は水素原子又はメチル基、R2はアルキレン基
    を表す。R3、R4、R5はアルキル基であり、これらは
    同じでも異なってもよい。またX-はアニオンを表す。
  3. 【請求項3】 結着樹脂、着色剤及び重量平均分子量
    2,000〜 15,000の範囲内にあるスルホン酸
    基を有する重合体を含有するトナー及び抵抗調整剤を含
    有し、真球度1.0〜 20.0の範囲にあるポリオレ
    フィン被覆キャリアであることを特徴とする静電荷像現
    像用二成分現像剤。
  4. 【請求項4】 前記スルホン酸基を有する重合体が、下
    記一般式(2)で示される構造を有することを特徴とす
    る請求項3に記載の静電荷像現像用二成分現像剤。 【化2】 式中、R6は水素原子又はメチル基を表す。R7、R8
    アルキル基であり、これらは同じでも異なってもよい。
    またY+はカチオンを表す。
  5. 【請求項5】 請求項1〜 4の何れか1項に記載の静
    電荷像現像用二成分現像剤を用いて感光体上に形成され
    た静電荷像を現像することを特徴とする画像形成方法。
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