JPH11101641A - カメラおよびカメラのキャリブレーション方法 - Google Patents

カメラおよびカメラのキャリブレーション方法

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JPH11101641A
JPH11101641A JP10212502A JP21250298A JPH11101641A JP H11101641 A JPH11101641 A JP H11101641A JP 10212502 A JP10212502 A JP 10212502A JP 21250298 A JP21250298 A JP 21250298A JP H11101641 A JPH11101641 A JP H11101641A
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JP
Japan
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camera
image
optical system
photographing
point
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10212502A
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English (en)
Inventor
Takeomi Suzuki
武臣 鈴木
Takeshi Sato
威 佐藤
Shinobu Uesono
忍 上園
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd filed Critical Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 相対位置関係が正確な複数の物点を備えた被
写体を用いずに、カメラのキャリブレーションを容易に
行う。 【解決手段】 異なる9方向から撮影を行い、9枚の記
録画像上に物点qi (j=1〜4)を共通して写し込
む。基準撮影地点Moに対する撮影地点であるカメラ位
置Mj (j=0〜8)の3次元座標とカメラ光軸Oj
傾き量とを含む位置データを、カメラの6つのセンサに
よる測定値に基づいて求める。キャリブレーション装置
によって、物点qi が平面102上にある条件とこれら
の位置データとに基づいて、それぞれの像面上における
物点qi の予測像点座標を算出し、実際の記録画像上に
おける物点qi の実測像点座標との誤差を最小にする歪
曲収差、CCDピッチ間隔、およびカメラ光軸Oj が像
面と交差する交点と像面中心とのずれ量を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば写真測量に
おいて、測量前にカメラのキャリブレーションを行うカ
メラおよびそのキャリブレーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来写真測量では、測量に先立って個々
のカメラに特有のレンズ歪みや精度を補正するためのキ
ャリブレーションが行われる。キャリブレーションで
は、例えばキャリブレーションを行うべきカメラを用い
て撮影が行われ、この撮影により得られた写真等の記録
画像から写真測量に必要な補正パラメータが決定され
る。写真測量では、補正パラメータが既知のカメラを用
いて被写体の撮影が行われ、得られた記録画像から被写
体の位置、形状が演算により求められる。補正パラメー
タは被写体の位置、形状の精度を向上させるために演算
に用いられる。
【0003】補正パラメータは、例えば撮影光学系の焦
点距離、記録画像における像面中心と撮影光学系の光軸
がこの像面と交差するときの交点とのずれ量、撮影光学
系の歪曲収差を示す歪曲収差パラメータ、カメラ位置の
3次元座標、カメラの光軸傾き、複数の記録画像上に写
る共通点の2次元座標、さらにCCD(Charge Coupled
Device )を備えた電子スチルカメラの場合は画素間距
離であるCCDピッチ間隔などである。
【0004】キャリブレーションでは、キャリブレーシ
ョン用の被写体、例えば被写体上に目印として設定され
た複数の物点の相対的な3次元位置が既知の被写体が設
置され、このキャリブレーション用の被写体が複数の方
向から撮影される。各々の方向からの撮影により得られ
た記録画像には被写体上の物点が共通して写し込まれ
る。
【0005】補正パラメータは最初に与えられたデフォ
ルト値を最適化することにより求められる。即ち、所定
の3次元座標系における複数の物点の3次元座標と、撮
影時のカメラ位置の3次元座標と、補正パラメータのデ
フォルト値とを用いて各記録画像にそれぞれ設定された
2次元座標系における物点の2次元座標、即ち予測像点
座標が求められ、この予測像点座標と各記録画像を測定
して得られた実際の物点の2次元座標、即ち実測像点座
標との誤差が最小になるように、補正パラメータは更新
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、キャリブレー
ションの精度を向上させるには、複数の記録画像上に記
録されるべき物点の3次元位置を正確にする、即ち被写
体を精密に製作する必要があり、非常に手間がかかる。
また各記録画像上において複数の物点の間の距離はある
程度離れていることが必要であり、さらに各記録画像上
において複数の物点がそれぞれ明確に写し込まれる必要
がある。このような条件を満たすように測量地点で被写
体を設置する作業は煩雑で時間のかかることが問題であ
る。
【0007】本発明は、この様な点に鑑みてなされたも
のであり、相対位置関係が正確な複数の物点を備えた被
写体を必要とせず、かつキャリブレーションの精度の高
いカメラおよびカメラのキャリブレーション方法を提供
することが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるカメラは、
撮影光学系と、同一平面上近傍にある複数の物点を異な
る角度から撮影することにより、撮影光学系を介して複
数の記録画像を得る記録手段と、記録手段によって得ら
れた複数の記録画像に基いてキャリブレーションを行う
キャリブレーション手段とを備え、キャリブレーション
手段によって、記録画像における像面中心と撮影光学系
の光軸がこの像面に交差するときの交点とのずれ量と、
撮影光学系の歪曲収差との少なくとも一方が、複数の物
点が同一平面上近傍にあるという条件を用いた最適化に
より算出されることを特徴としている。
【0009】カメラにおいて、好ましくは、記録画像の
撮影毎にカメラの撮影時における3次元位置を検出する
検出手段を備え、この場合、検出手段から得られたカメ
ラの3次元位置のデータに、所定の3次元直交座標にお
ける3軸に関するカメラの移動量と、撮影光学系の光軸
の3軸に対するそれぞれの傾き量とが含まれる。
【0010】カメラにおいて、好ましくは、キャリブレ
ーション手段によって、検出手段から得られた3次元位
置のデータとずれ量のデフォルト値と歪曲収差のデフォ
ルト値とに基づいて記録画像における物点の予測像点位
置が求められ、この予測像点位置と記録画像における物
点の実測像点位置との誤差を最小にすることによりずれ
量および歪曲収差が更新される。この場合、誤差が次式
に示されるメリット関数Φである。
【数1】
【0011】カメラにおいて、好ましくは、記録画像に
写し込まれる同一平面上近傍にある物点の数が少なくと
も4点である。
【0012】カメラにおいて、好ましくは、記録手段が
多数の画素からなる撮像素子を備え、キャリブレーショ
ン手段によって、記録画像における像面中心と光軸がこ
の像面に交差するときの交点とのずれ量と、撮影光学系
の歪曲収差と、記録画像面における隣り合う画素間距離
との少なくとも一つが算出される。
【0013】また本発明によるカメラのキャリブレーシ
ョン方法は、カメラの撮影光学系によって得られた複数
の記録画像に基づいて、カメラのキャリブレーションを
行うキャリブレーション方法であって、複数の記録画像
が同一平面上近傍にある複数の物点を異なる角度から撮
影することにより得られ、記録画像における像面中心と
撮影光学系の光軸がこの像面に交差するときの交点との
ずれ量と、撮影光学系の歪み収差との少なくとも一方
を、複数の物点が同一平面上近傍にあるという条件を用
いた最適化によって算出することによりキャリブレーシ
ョンが実行されることを特徴としている。
【0014】カメラのキャリブレーション方法におい
て、好ましくは、記録画像の撮影毎にカメラの撮影時に
おける3次元位置が測定され、この3次元位置のデータ
に、所定の3次元直交座標における3軸に関するカメラ
の移動量と、撮影光学系の光軸の3軸に対するそれぞれ
の傾き量とが含まれる。
【0015】カメラのキャリブレーション方法におい
て、好ましくは、3次元位置のデータとずれ量のデフォ
ルト値と歪曲収差のデフォルト値とに基づいて、記録画
像における物点の予測像点位置が求められ、この予測像
点位置と撮影光学系から得られた記録画像における物点
の実測像点位置との誤差を最小にすることにより、ずれ
量と歪曲収差とが更新される。この場合、誤差は次式に
示されるメリット関数Φで表される。
【数1】
【0016】カメラのキャリブレーション方法におい
て、好ましくは、記録画像に写し込まれる同一平面上近
傍にある物点の数が少なくとも4点である。
【0017】カメラのキャリブレーション方法におい
て、好ましくは、カメラが多数の画素からなる撮像素子
を備えた電子スチルカメラであり、記録画像における像
面中心と撮影光学系の光軸がこの像面に交差するときの
交点とのずれ量と、撮影光学系の歪曲収差と、記録画像
面における隣り合う画素間距離との少なくとも一つが算
出される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるカメラの実施
形態について添付図面を参照して説明する。
【0019】図1は、本発明の実施形態であるカメラの
主要構成を示すブロック図である。本実施形態のカメラ
100は電子スチルカメラであり、内部に設けられたマ
イクロコンピュータであるシステムコントロール回路2
0により、カメラ100全体の制御が行われる。
【0020】撮影光学系12により得られた被写体の光
学像はCCD13の撮像面に結像される。撮像面に結像
された光学像は、CCD13により光電変換されて記録
画像1枚分のアナログの画像信号として出力される。記
録画像1枚分のアナログの画像信号は、A/D変換器1
4においてデジタルの画像信号に変換された後、画像信
号処理回路16に入力される。デジタルの画像信号は、
画像信号処理回路16において記録画像1枚分のメモリ
容量を持つ画像メモリ18と協動して、シェーディング
補正およびガンマ補正等の所定の信号処理が施され、記
録画像1枚分の画像データとしてシステムコントロール
回路20に出力される。
【0021】カメラ100の内部には、カメラ100の
3次元位置を定めるために例えば3つの回転角センサ4
2、43、44、および3つの加速度センサ45、4
6、47が設けられる。
【0022】回転角センサ43により、鉛直方向に伸び
る第1の軸(以下Y軸という)に関するカメラ100の
回転角βが測定される(図2参照)。回転角センサ44
により、Y軸に垂直であり、所定の方位、例えば北方向
に延びる第2の軸(以下Z軸という)に関するカメラ1
00の回転角γが測定される。同様に回転角センサ42
により、Y軸、Z軸と互いに直交する第3の軸(以下X
軸という)に関する回転角αが測定される。
【0023】3つの加速度センサ45、46、47によ
り、X軸、Y軸、Z軸に関するカメラ100の加速度が
それぞれ独立して測定される。これらの加速度センサ4
5、46、47により、カメラ100の移動時における
加速度が所定時間毎に測定される。
【0024】センサ制御回路40には、6つのセンサ4
2、43、44、45、46、47と、位置データメモ
リ41とが接続される。センサ制御回路40により、シ
ステムコントロール回路20からの指令に基づいて各セ
ンサの42、43、44、45、46、47動作制御が
行なわれる。それと同時に、3つの回転角センサ42、
43、44からの回転角データ、および加速度センサ4
5、46、47からの加速度データがセンサ制御回路4
0へ出力される。センサ制御回路40により、これらの
計測値および計測値から演算した値等が撮影時点におけ
る位置データとして位置データメモリ41に格納され、
またシステムコントロール回路20と計測値及び位置デ
ータの授受が行なわれる。
【0025】6つのセンサ42、43、44、45、4
6、47の配置は、理想的にはカメラ100の撮影光学
系12の前側主点位置と一致させることが望ましい。し
かしカメラ100の設計上、前側主点位置と一致する位
置にはセンサが設けられないため、測定値は前側主点位
置からのずれが生じる。このため、位置データメモリ4
1内には、各センサの撮影光学系12の前側主点位置か
らのオフセット値が格納されている。そしてセンサ制御
回路40は、各センサからの計測値をオフセット値を用
いて、撮影光学系12の前側主点位置を基準とした計測
値に補正演算し、計測値の精度を高めている。
【0026】システムコントロール回路20により、画
像信号処理回路16からの記録画像1枚分の画像デー
タ、センサ制御回路40からの位置データ、キャリブレ
ーション装置50からの補正パラメータ、および撮影日
時、ファイル名などの情報が画像記録制御回路22に出
力され、記録制御回路22ではこれらの情報を結合し
て、所定の記録様式に沿った記録用データが生成され、
例えばICメモリカード24等の記録媒体に記録され
る。
【0027】カメラ100にはキャリブレーション装置
50が設けられ、このキャリブレーション装置50はシ
ステムコントロール回路20に接続される。キャリブレ
ーション装置50において、システムコントロール回路
20から記録画像1枚分の画像データとこの画像データ
が得られた時の位置データとが読み出され、画像データ
と対応する位置データとは1組のデータとして対応づけ
られて共に独自のメモリ52に記録される。メモリ52
には複数組分の画像データと位置データとが記録可能で
ある。
【0028】キャリブレーション装置50では、メモリ
52と協動してキャリブレーション処理が実行される。
即ち、複数組の画像データと位置データとに基づいて、
カメラ100の焦点面における撮影光学系12の歪曲収
差や焦点ずれ等のカメラ100に関する補正パラメータ
が算出される。これらの補正パラメータはシステムコン
トロール回路20に出力される。
【0029】図2は図1に示すカメラ100を用いてキ
ャリブレーションを行う際に実施される撮影を模式的に
示す図であり、カメラ100と被写体である平面102
との位置関係を示す図である。
【0030】4つの物点q1 、q2 、q3 、q4 を含む
平面102は、異なる9方向からカメラ100により撮
影される。撮影地点であるカメラ位置は、所定の3次元
座標系における撮影光学系12の前側主点位置で表され
る。基準となるカメラ位置が原点Moに設定され、他の
8つのカメラ位置Mj(j=1〜8)はそれぞれ原点M
oに対する前側主点位置の座標で示される。第1のカメ
ラ位置M1 は実線で示され、他のカメラ位置Mj(j=
0、2〜8)は破線で示される。
【0031】各カメラ位置Mj(j=0〜8)における
カメラ100の向きは撮影光学系12の光軸方向で示さ
れ、各光軸方向(以下、カメラ光軸と記載する)Oj
(光軸Oのサフィックスjは主点位置Mのサフィックス
jと同一)はそれぞれ所定の3次元座標系の3軸に対す
る回転角で示される。それぞれのカメラ光軸Oj(j=
0〜8)は2点鎖線で示される。
【0032】次に、キャリブレーション装置50におけ
るキャリブレーション処理について詳述する。
【0033】図3は、図2に示した物点q1 、q2 、q
3 、q4 と、第1および第2の撮影におけるカメラ位置
1 、M2 と、スクリーンS1 、S2 における物点
1 、q 2 、q3 、q4 の像点Qij(i=1〜4;j=
1〜2)との位置関係を3次元的に示す図である。スク
リーンS1 は第1の撮影における計算上の像面であり、
光軸O1 に対して垂直な平面である。同様に、スクリー
ンS2 は第2の撮影における光軸O2 に対して垂直な計
算上の像面である。第3から第8の撮影については、図
示の複雑化を避けるためここでは省略する。
【0034】理想的な撮影光学系を用いれば、被写体の
1点から出た光線は、撮影光学系12を通って光軸Oj
に垂直な平面である焦点面、即ちスクリーンSj 上に完
全な1点となって集光し、点像がつくられる。即ち、物
点qi と、その像点Qijと、撮影光学系12の前側主点
位置Mj とは一直線上にある。従って計算上では、被写
体が平面102であるため、撮影光学系12による被写
体像は平面102の正確な相似形としてスクリーンSj
上に形成される。なお、物点qi はax+by+cz+
d=0で示される平面102上にあるものとする。a、
b、c、dは、全ての物点qi に対する距離の和が最小
になるような平面102を定義するパラメータである。
【0035】基準座標系(xo , yo ,zo )は、原点
Moを原点とし光軸方向O0 をzo軸とする右手系の3
次元直交座標系である。カメラ位置Mj は、原点Moか
ら撮影地点までの3次元移動距離(Δxj ,Δyj ,Δ
j )で示される。即ち、基準座標系におけるカメラ位
置M1 の座標は(Δx1 ,Δy1 ,Δz1 )であり、カ
メラ位置M2 の座標は(Δx2 ,Δy2 ,Δz2 )であ
る。
【0036】一方、カメラ光軸Oj は、xo軸、yo
軸、zo軸からの回転角度変位量(Δαj ,Δβj ,Δ
γj )で示される。即ち、基準座標系におけるカメラ光
軸O1の座標は(Δα1 ,Δβ1 ,Δγ1 )であり、カ
メラ光軸O2 の座標は(Δα2,Δβ2 ,Δγ2 )であ
る。また、図示しないが第3〜第8の撮影についても、
それぞれ6つの変位量Δxj 、Δyj 、Δzj 、Δ
αj 、Δβj 、Δγj (j=3〜8)で示される。
【0037】上述した第jの撮影(j=0〜8)の撮影
におけるカメラ位置Mj (Δxj ,Δyj ,Δzj )お
よびカメラ光軸(Δαj ,Δβj ,Δγj )のデータ
は、回転角センサ42、43、44および加速度センサ
45、46、47により測定された計測値に基づいて演
算されることによりそれぞれ求められ、位置データとし
て画像データとともにメモリ52に記憶される。図2に
示すように撮影が9回行われた場合、全部で6×9=5
4個の位置データが得られる。
【0038】基準座標系(xo , yo ,zo )における
カメラ位置Mj およびカメラ光軸O j (j=0〜8)の
データにより、基準座標系における物点qi の3次元位
置が求められる。
【0039】まず各スクリーンSj (j= 0〜8)には
それぞれ座標系jが設定される。この座標系jは、カメ
ラ位置Mj をそれぞれ原点とし、カメラ光軸Oj をzj
軸とする3次元直交座標系である。座標系jにおける物
点qi (i= 1〜4)の3次元座標(xij,yij
ij)は、例えば(4)式を用いて求められる。
【0040】
【数4】
【0041】物点qi と、その像点Qijと、撮影光学系
12の前側主点位置であるカメラ位置Mj とが一直線上
にあることを利用して、物点qi を焦点面であるスクリ
ーンSj 上に投影した像点Qijの2次元座標(Xij,Y
ij)が、(2)式によって求められる。像点Qijの2次
元座標(Xij,Yij)は、スクリーンSj に設定された
2次元直交座標系(Xj ,Yj )における座標である。
物点qi の数は4点、スクリーンSj は9枚であるの
で、求められる像点Qijの数は36点である。なお、
(2)式において、fはカメラ100の後側主点位置と
スクリーンSj との距離(以下、焦点距離という)を示
す。
【0042】
【数2】
【0043】図4は、第1の撮影において計算上の撮像
面であるスクリーンS1 とCCD上の実際の撮像面MS
1 とを示した模式図である。図4において、破線で示さ
れるスクリーンS1 に設定された2次元直交座標系を
(X1 ,Y1 )とし、X1 軸とY1 軸の交点をスクリー
ンS1 の像面中心C1 に設定する。一方、実線で示され
る記録画像MS1 に設定された2次元直交座標系を(M
1 ,MY1 )とし、MX1 軸とMY1 軸の交点を記録
画像MS1 の像面中心MC1 に設定する。
【0044】物点q1 、q2 、q3 、q4 のスクリーン
1 上の計算上の像点位置はそれぞれQ11(X11
11)、Q21(X21,Y21)、Q31(X31,Y31)、Q
41(X41,Y41)で示される。また、物点q1 、q2
3 、q4 の記録画像MS1 上の像点位置、即ち実測像
点位置はそれぞれMQ11(MX11,MY11)、MQ
21(MX21,MY21)、MQ31(MX31,MY31)、M
41(MX41,MY41)で示される。
【0045】図示しないが、原点Moにおける記録画像
MS0 および第2〜第8の記録画像MSj (j=2〜
8)における4点qi の実測像点位置もそれぞれMQij
(MX ij,MYij)で示される。従って、9×4=36
個の実測像点位置MQij(MX ij,MYij)が得られ
る。
【0046】(2)式によって求められたスクリーンS
j における物点qi の計算上の像点位置Qij(Xij,Y
ij)は、実測像点位置MQij(MXij,MYij)と一致
することが望ましい。しかし実際の撮影光学系では、特
に球面レンズを使用している場合被写体像は被写体の相
似形とはならず、例えば本来直線になるべきものが曲が
った像として投影される。写真測量では、特に横倍率が
像の大きさによって異なる歪曲収差が直接測定誤差とな
る。
【0047】また、撮影光学系12のカメラ光軸Oj
の焦点、即ちスクリーンSj の像面中心Cj と、記録画
像MSj の像面中心MCj とは実際には一致せず、わず
かなずれ量を有する。この像面中心Cj とMCj とのず
れを焦点ずれというが、焦点ずれは機構的要因、光学機
構的要因、収差的要因などが原因で生じるものであり、
例えばレンズの口径を変化させたり、可変焦点レンズや
ズームレンズで焦点距離を変化させたときに生じる。こ
の焦点ずれも写真測量においては測量誤差の原因とな
る。
【0048】以上のことから、歪曲収差などによる誤
差、あるいは像面中心のずれを補正するために、例えば
(3)式に示すKararaの歪曲収差補正モデルを用
いて、計算上の像点位置Qij(Xij,Yij)をさらに近
似させた予測像点座標(CXij,CYij)が求められ
る。
【0049】
【数3】
【0050】なお、(3)式において、D2 、D4 、D
6 、P1 、P2 は歪曲収差パラメータであり、Px、P
yはCCDピッチ間隔を2次元座標で示す値、Xc、Y
cはカメラ光軸Oj の像面中心Cj に対するずれを2次
元座標で示す値である。9つのパラメータD2 、D4
6 、P1 、P2 、Px、Py、Xc、Ycには、デフ
ォルト値が与えられる。fは焦点距離を示す。
【0051】さらに、このようにして算出された物点q
i の予測像点座標(CXij,CYij)と、実際に撮影さ
れた記録画像から得られる物点qi の2次元座標、即ち
実測像点座標(MXij,MYij)との誤差が最小になる
ように、(1)式を用いて最適化を図る。即ち(1)式
において、メリット関数Φの値を最小にする5つの歪曲
収差パラメータD2 、D4 、D6 、P1 、P2 と、CC
Dピッチ間隔Px、Pyと、ずれ量を示すパラメータX
c、Ycとが求められる。
【0052】
【数1】
【0053】(1)式に用いた可変パラメータは物点q
i の3次元座標と、記録画像の位置データ即ちカメラ位
置Mj の3次元座標とカメラ光軸Oj の3軸周りの回転
角度と、平面を決定するパラメータと、補正パラメータ
である。9個の補正パラメータは物点が4個、記録画像
が9枚与えられることにより求められる。このとき拘束
条件として36個の実測像点位置の2次元座標、即ち2
×36=72個のデータが与えられる。従って、物点q
i の3次元座標が3×4点=12個、位置データが48
個、平面を決定するパラメータが3個(a、b、c、d
のうちのいずれか3つでよい)、合計63個の既知のパ
ラメータが与えられると、求めうる未知のパラメータの
数は72−63=9となり、9つの補正パラメータが求
めることができる。
【0054】以上のように、求められた9つの補正パラ
メータD2 、D4 、D6 、P1 、P 2 、Px、Py、X
c、Ycは、システムコントロール回路20に出力され
る。システムコントロール回路20は、実際の写真測量
を行うときに、この算出された補正パラメータを画像信
号処理回路16に出力する。
【0055】画像信号処理回路16における画像処理で
は、補正パラメータは初めにデフォルトの値が記憶され
ており、キャリブレーションが行われる前ではこのデフ
ォルト値に基づいて処理される。キャリブレーションが
行われた後の写真測量時では、キャリブレーション装置
50によって求められた補正パラメータを用いて画像処
理が行われる。従って画像処理において、正確な画像デ
ータ補正が出来、写真測量の精度が向上する。
【0056】本実施形態のカメラにおいては、同一平面
上近傍にある複数の物点が共有して写し込まれている記
録画像が複数枚あれば、正確な補正パラメータが求めら
れる。したがって、物点の相対位置関係が明確な被写体
を必要とせず、また多くの時間を要する設置作業も必要
なくなる。
【0057】なお、本実施形態では、物点qi の数を4
点に定めているが、特に限定されることはなく、4点以
上でもよい。同様に撮影位置、即ちカメラ位置Mj は9
個所に限定されず、それ以上でもよい。物点qi および
カメラ位置Mj は多ければ多いほど、9つのパラメータ
2 、D4 、D6 、P1 、P2 、Px、Py、Xc、Y
cの精度は向上する。
【0058】また、本実施形態ではカメラにキャリブレ
ーション装置が設けられる構成を示しているが、キャリ
ブレーション装置をカメラ外部のコンピュータに設け、
ICメモリカードから画像データと位置データとを読み
出す構成にしてもよい。
【0059】
【発明の効果】本発明によると、相対位置関係が正確な
複数の物点を備えた被写体を必要とせず、かつキャリブ
レーション精度の高いカメラが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカメラの実施形態を示すブロック
図である。
【図2】カメラと物点qi との関係を3次元的に示す模
式図である。
【図3】物点qi と、撮像面Sj における像点Qijと、
カメラの前側主点位置Mj との関係を3次元的に示す模
式図である。
【図4】スクリーンS1 における像点Qi1と、記録画像
MS1 における像点MQi1との関係を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
12 撮影光学系 13 CCD 14 A/D変換器 16 画像信号処理回路 18 画像メモリ 20 システムコントロール回路 22 画像記録制御回路 24 メモリカード 40 センサ制御回路 41 位置データメモリ 42、43、44 回転角センサ 45、46、47 加速度センサ 50 キャリブレーション装置 52 メモリ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影光学系と、 同一平面上近傍にある複数の物点を異なる角度から撮影
    することにより、前記撮影光学系を介して複数の記録画
    像を得る記録手段と、 前記記録手段によって得られた複数の前記記録画像に基
    いてキャリブレーションを行うキャリブレーション手段
    とを備え、 前記キャリブレーション手段によって、前記記録画像に
    おける像面中心と前記撮影光学系の光軸がこの像面に交
    差するときの交点とのずれ量と、前記撮影光学系の歪曲
    収差との少なくとも一方が、前記複数の物点が同一平面
    上近傍にあるという条件を用いた最適化により算出され
    ることを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 前記記録画像の撮影毎に前記カメラの撮
    影時における3次元位置を検出する検出手段を備え、前
    記検出手段から得られた前記カメラの3次元位置のデー
    タに、所定の3次元直交座標における3軸に関する前記
    カメラの移動量と、前記撮影光学系の光軸の前記3軸に
    対するそれぞれの傾き量とが含まれることを特徴とする
    請求項1に記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 前記キャリブレーション手段によって、
    前記検出手段から得られた前記3次元位置のデータと前
    記ずれ量のデフォルト値と前記歪曲収差のデフォルト値
    とに基づいて前記記録画像における前記物点の予測像点
    位置が求められ、この予測像点位置と前記記録画像にお
    ける前記物点の実測像点位置との誤差を最小にすること
    により前記ずれ量および前記歪曲収差が更新されること
    を特徴とする請求項2に記載のカメラ。
  4. 【請求項4】 前記誤差が次式に示されるメリット関数
    Φで表されることを特徴とする請求項3に記載のカメ
    ラ。 【数1】
  5. 【請求項5】 前記物点の数が少なくとも4点であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  6. 【請求項6】 前記記録手段が多数の画素からなる撮像
    素子を備え、前記キャリブレーション手段によって、前
    記記録画像における像面中心と前記光軸がこの像面に交
    差するときの交点とのずれ量と、前記撮影光学系の歪曲
    収差と、前記記録画像面における隣り合う画素間距離と
    の少なくとも一つが算出されることを特徴とする請求項
    1に記載のカメラ。
  7. 【請求項7】 カメラの撮影光学系によって得られた複
    数の記録画像に基づいて、前記カメラのキャリブレーシ
    ョンを行うキャリブレーション方法であって、 前記複数の記録画像が同一平面上近傍にある複数の物点
    を異なる角度から撮影することにより得られ、前記記録
    画像における像面中心と前記撮影光学系の光軸がこの像
    面に交差するときの交点とのずれ量と、前記撮影光学系
    の歪み収差との少なくとも一方を、前記複数の物点が同
    一平面上近傍にあるという条件を用いた最適化によって
    算出することにより前記キャリブレーションが実行され
    ることを特徴とするカメラのキャリブレーション方法。
  8. 【請求項8】 前記記録画像の撮影毎に前記カメラの撮
    影時における3次元位置が測定され、この3次元位置の
    データに、所定の3次元直交座標における3軸に関する
    前記カメラの移動量と、前記撮影光学系の光軸の前記3
    軸に対するそれぞれの傾き量とを含まれることを特徴と
    する請求項7に記載のカメラのキャリブレーション方
    法。
  9. 【請求項9】 前記3次元位置のデータと前記ずれ量の
    デフォルト値と前記歪曲収差のデフォルト値とに基づい
    て、前記記録画像における前記物点の予測像点位置が求
    められ、この予測像点位置と前記撮影光学系から得られ
    た前記記録画像における前記物点の実測像点位置との誤
    差を最小にすることにより、前記ずれ量と前記歪曲収差
    とが更新されることを特徴とする請求項8に記載のカメ
    ラのキャリブレーション方法。
  10. 【請求項10】 前記誤差が次式に示されるメリット関
    数Φで表されることを特徴とする請求項7に記載のカメ
    ラのキャリブレーション方法。 【数1】
  11. 【請求項11】 前記物点の数が少なくとも4点である
    ことを特徴とする請求項7に記載のカメラのキャリブレ
    ーション方法。
  12. 【請求項12】 前記カメラが多数の画素からなる撮像
    素子を備えた電子スチルカメラであり、前記記録画像に
    おける像面中心と前記撮影光学系の光軸がこの像面に交
    差するときの交点とのずれ量と、前記撮影光学系の歪曲
    収差と、前記記録画像面における隣り合う画素間距離と
    の少なくとも一つが算出されることを特徴とする請求項
    7に記載のカメラのキャリブレーション方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104764443A (zh) * 2015-04-24 2015-07-08 国家测绘地理信息局卫星测绘应用中心 一种光学遥感卫星严密成像几何模型构建方法
CN105426841A (zh) * 2015-11-19 2016-03-23 北京旷视科技有限公司 基于人脸检测的监控相机自定位方法及装置
JP2020092334A (ja) * 2018-12-05 2020-06-11 ミツミ電機株式会社 撮像デバイス、撮像システム、および産業用ロボット
CN114372916A (zh) * 2021-12-31 2022-04-19 易思维(杭州)科技有限公司 一种自动化点云拼接方法

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