JPH11101238A - 静圧空気軸受スピンドル - Google Patents

静圧空気軸受スピンドル

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JPH11101238A
JPH11101238A JP26644497A JP26644497A JPH11101238A JP H11101238 A JPH11101238 A JP H11101238A JP 26644497 A JP26644497 A JP 26644497A JP 26644497 A JP26644497 A JP 26644497A JP H11101238 A JPH11101238 A JP H11101238A
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JP
Japan
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bearing
spindle
air
chromium oxide
bearing surface
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Withdrawn
Application number
JP26644497A
Other languages
English (en)
Inventor
Shizuka Yamazaki
静 山▲崎▼
Kiyohisa Kusunoki
清尚 楠
Toshihiro Furuhashi
俊裕 古橋
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転数の向上や主軸に対する負荷の増大など、
更に厳しい使用条件の下でも、耐焼付性が良好で、か
つ、信頼性の高い静圧空気軸受スピンドルの提供であ
る。 【解決手段】本発明の静圧空気軸受スピンドルは、主軸
1の外表面及び軸受スリーブ2の軸受面(2a,2b)
との少なくとも一方が酸化クロムで形成されている。例
えば、軸受スリーブ2は銅合金からなり、一方、主軸1
は、鋼材等からなり、その外表面のうち少なくとも軸受
スリーブ2の軸受面(2a,2b)と対向する面には酸
化クロム被膜が施されているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体やレンズの
加工、ディスクの検査等の装置に使用する静圧空気軸受
スピンドルに関し、耐焼付性の優れた静圧空気軸受スピ
ンドルに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の加工、レンズの加工、ディスク
の検査等の装置に使用する静圧軸受スピンドルは、主軸
の外表面と微小な軸受隙間をもって対向する軸受面を有
する軸受スリーブを具備し、その軸受スリーブの軸受面
に開口する給気絞りから圧縮空気を軸受隙間に供給する
ことにより、主軸を非接触支持する。このような静圧空
気軸受スピンドルに、大きな外乱が作用した場合や、突
発的な事故により圧縮空気の供給が停止した場合等に
は、主軸の外表面と軸受スリーブの軸受面とが金属接触
を起こし焼付きが発生する可能性がある。そこで、従
来、主軸や軸受スリーブは、耐焼付性を考慮して、例え
ば、銅合金やカーボン材で形成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、静圧空気軸
受スピンドルにおいては、回転数の向上や主軸に対する
負荷の増大など、更に厳しい使用条件が求められる傾向
にある。このような厳しい使用条件の下では、耐焼付性
により一層配慮した材料選択が必要であると同時に、従
来以上に高い信頼性が求められる。
【0004】そこで、本発明は、回転数の向上や主軸に
対する負荷の増大など、更に厳しい使用条件の下でも、
耐焼付性が良好で、かつ、信頼性の高い静圧空気軸受ス
ピンドルを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の静圧空気軸受ス
ピンドルは、回転部材の外表面と微小な軸受隙間をもっ
て対向する軸受面を有すると共に、前記軸受面に開口す
る給気絞りが形成された軸受部材を具備し、前記軸受部
材の給気絞りから軸受隙間に供給される圧縮空気の空気
膜によって、回転部材を軸受面に対して回転自在に非接
触支持する静圧空気軸受スピンドルにおいて、前記軸受
部材の軸受面及びこれに対向する回転部材の外表面のう
ち少なくとも一方に酸化クロム被膜による表面処理が施
されているものである。
【0006】また、本発明の静圧空気軸受スピンドル
は、回転部材と微小な軸受隙間をもって対向する軸受面
を有すると共に、前記軸受面に開口する給気絞りが形成
された軸受部材を具備し、前記軸受部材の給気絞りから
軸受隙間に供給される圧縮空気の空気膜によって、回転
部材を軸受面に対して回転自在に非接触支持する静圧空
気軸受スピンドルにおいて、前記回転部材及び軸受部材
のうち少なくとも一方が酸化クロム材で形成されている
ものである。
【0007】前記酸化クロム被膜は、ハイパワープラズ
マ方式によって酸化クロムの溶射被膜を形成したもので
あることが望ましい。
【0008】ここで、ハイパワープラズマ方式とは、溶
射電流が800A以上の溶射方式をいう。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の静圧空気軸受スピ
ンドルの実施形態について図面に基づき説明する。
【0010】図1に示すように、この実施形態の静圧空
気軸受スピンドルAは、回転部材である主軸1と、軸受
部材となる軸受スリーブ2と、軸受スリーブ2を固定支
持する軸受ハウジング3とを構成要素とする。
【0011】主軸1は、軸部1aと、軸部1aの両端に
取付けられるスラスト板1bとを具備する。軸受スリー
ブ2は、円筒状の部材で、内径面に主軸1の軸部1aの
外径面と微小なラジアル隙間を有して対向するラジアル
軸受面2aを有し、両端部に主軸1のスラスト板1bと
微小なスラスト隙間を有して対向するスラスト軸受面2
bを有する。軸受スリーブ2の内部には、ラジアル軸受
面2a及びスラスト軸受面2bに開口した複数の給気ノ
ズル2cが設けられている。軸受スリーブ2は、軸受ハ
ウジング3に嵌合固定される。軸受ハウジング3には、
給気コネクタ3aが装着され、給気コネクタ3aから軸
受スリーブ2の各給気ノズル2cに連通した給気通路3
bが形成されている。ラジアル隙間及びスラスト隙間に
は、給気コネクタ3a、給気通路3b、給気ノズル2c
を介して、圧縮空気が供給され、この圧縮空気の空気膜
によって、主軸1が軸受面2a,2bに対して回転自在
に非接触支持される。
【0012】この実施形態では、軸受スリーブ2は銅合
金からなる。銅合金は、微細加工がしやすく、真円度、
円筒度といった機械精度の高い加工が可能である。ま
た、銅合金に代えて、アルミに二硫化モリブデンを含む
表面処理を施した材料を用いても良い。一方、主軸1
は、鋼材等からなり、その外表面のうち、少なくとも軸
受スリーブ2の軸受面(2a,2b)と対向する表面に
は酸化クロム被膜が施されている。酸化クロムは、硬度
が高く、他の材料と反応しにくく、かつ動摩擦係数が極
めて低いという材料特性を有している。
【0013】大きな外乱が作用したり、何らかの事情で
圧縮空気の供給が停止等すると、回転中の主軸1が軸受
スリーブ2に直接接触する場合があるが、このときの接
触が酸化クロム被膜と銅合金との接触になるので、上述
した酸化クロムの材料特性により、両者の焼付きが生じ
にくい。また、従来から使用されているカーボン材は、
静圧スピンドルに要求される高い加工精度を出すのが難
しく、熱変形による寸法変化の問題があったが、酸化ク
ロムの被膜処理材や、酸化クロム材にはこのような問題
は生じない。そのため、この実施形態の構成はコスト面
で有利であり、また、信頼性にも優れている。
【0014】なお、上記実施形態では、酸化クロム被膜
は主軸1側に施されているが、酸化クロム被膜を軸受ス
リーブ2側に施しても良く、また、主軸1側、軸受スリ
ーブ2側の両方に施しても良い。
【0015】上記酸化クロム被膜は、酸化クロムを通常
のノーマルプラズマ方式(溶射電流が500A程度の方
式)によって溶射した被膜でも良いが、被膜密度が高く
硬い被膜を形成するため、及び、被膜の母材への密着度
を高くするため、ハイパワープラズマ方式(溶射電流が
800A以上1000A以下の方式)によって溶射した
被膜であることが望ましい。
【0016】また、主軸1、及び、軸受スリーブ2の両
方、または、一方を酸化クロム材で形成しても良い。こ
の場合は、酸化クロム材を加工するとき、酸化クロムの
硬度が高いために少しづつ研削を進められるので、精度
の高い加工が可能である。
【0017】本発明者は、被膜材料として酸化クロムを
用いた効果を検証するため、酸化クロムによる被膜処理
材と他の被膜処理材とで耐焼付性の比較試験を行なっ
た。
【0018】試験は、軸受部材(固定側)の材質を銅合
金、軸(回転側)の材質を図2に示すような被膜処理材
とし、以下の手順で行なった。1.軸受部材のノズルよ
り圧縮空気を噴射し、軸を非接触支持しつつ、20,0
00rpmで回転させる。2.軸受部材への給気を急激
に遮断し、同時に軸を軸方向に2.5kgfの力で加圧
して、軸を軸受部材のスラスト軸受面に押し付ける(タ
ッチダウン)。3.軸の回転が停止した後、軸への加圧
力を減じて、上記1の状態に戻す。この時、軸が正常に
非接触支持されているか否かを電気マイクロ等で確認す
る。
【0019】以上、1から3の手順を繰り返して、軸が
正常に非接触支持されなくなるまでの回数を求めた。こ
の回数をタッチダウン回数として、軸の種類ごとに図2
に示した。
【0020】図2に示すように、試験の結果、酸化クロ
ム被膜を施した軸と銅合金からなる軸受部材との組合せ
では60回のタッチダウンに耐えたのに対し、他の被膜
処理材からなる組合せでは4から8回のタッチダウンで
焼付きを生じ、また酸化クロムと同じセラミック溶射材
であるアルミナでも26回のタッチダウンで焼付きを生
じた。この結果から、酸化クロムは被膜処理材として、
耐焼付性の極めて優れた材料であることがわかる。
【0021】
【発明の効果】以上のように、酸化クロムを用いて主軸
の外表面、及び、軸受スリーブの軸受面の少なくとも一
方を被膜することにより、或いは、主軸及び軸受スリー
ブの少なくとも一方を酸化クロム材で形成することによ
り、静圧空気軸受スピンドルは、更なる回転数の向上や
負荷の増大といった厳しい使用条件においても優れた耐
焼付性と、高い信頼性を有するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における実施形態の静圧空気軸受スピ
ンドルの断面図。
【図2】 耐焼付性の比較試験結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1 主軸 1a 軸部 1b スラスト板 2 軸受スリーブ 2a ラジアル軸受面 2b スラスト軸受面 2c 給気ノズル 3 ハウジング 3a 給気コネクタ 3b 給気通路 A 静圧空気軸受スピンドル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転部材の外表面と微小な軸受隙間をもっ
    て対向する軸受面を有すると共に、前記軸受面に開口す
    る給気絞りが形成された軸受部材を具備し、前記軸受部
    材の給気絞りから軸受隙間に供給される圧縮空気の空気
    膜によって、前記回転部材を軸受面に対して回転自在に
    非接触支持する静圧空気軸受スピンドルにおいて、 前記軸受部材の軸受面及びこれに対向する回転部材の外
    表面のうち少なくとも一方に酸化クロム被膜による表面
    処理が施されていることを特徴とする静圧空気軸受スピ
    ンドル。
  2. 【請求項2】回転部材と微小な軸受隙間をもって対向す
    る軸受面を有すると共に、前記軸受面に開口する給気絞
    りが形成された軸受部材を具備し、前記軸受部材の給気
    絞りから軸受隙間に供給される圧縮空気の空気膜によっ
    て、前記回転部材を軸受面に対して回転自在に非接触支
    持する静圧空気軸受スピンドルにおいて、 前記回転部材及び軸受部材のうち少なくとも一方が酸化
    クロム材で形成されていることを特徴とする静圧空気軸
    受スピンドル。
  3. 【請求項3】前記酸化クロム被膜が、ハイパワープラズ
    マ方式による酸化クロムの溶射被膜であることを特徴と
    する請求項1の静圧空気軸受スピンドル。
JP26644497A 1997-09-30 1997-09-30 静圧空気軸受スピンドル Withdrawn JPH11101238A (ja)

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JPH11101238A true JPH11101238A (ja) 1999-04-13

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JP (1) JPH11101238A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012222221A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Disco Abrasive Syst Ltd 切削装置
JP2016048102A (ja) * 2014-08-28 2016-04-07 株式会社ディスコ エアースピンドルユニット

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JP2012222221A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Disco Abrasive Syst Ltd 切削装置
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Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20041207