JPH11101058A - 電動式窓開閉装置の位置検出装置 - Google Patents

電動式窓開閉装置の位置検出装置

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JPH11101058A
JPH11101058A JP9259972A JP25997297A JPH11101058A JP H11101058 A JPH11101058 A JP H11101058A JP 9259972 A JP9259972 A JP 9259972A JP 25997297 A JP25997297 A JP 25997297A JP H11101058 A JPH11101058 A JP H11101058A
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JP
Japan
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window glass
motor
pinion
contact
switch
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Application number
JP9259972A
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English (en)
Inventor
Takuma Ishizawa
卓磨 石澤
Akio Ito
彰雄 伊藤
Yoshiyuki Ariki
芳幸 有木
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Jeco Corp
Original Assignee
Jeco Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リード線の配線作業、センサ類の取付作業が
簡単が位置検出装置を得る。 【解決手段】 モータ2によって駆動される駆動軸4に
回転板10を取付ける。この回転板10の回転を、ラチ
ェットばね18とラチェット歯車19とで構成したクラ
ッチ機構15によって駆動ギア16に伝達し、ピニオン
28を回転させる。このピニオン28への駆動ギア16
による回転伝達は、2つの回転送り歯27a,27bに
よって行なれる。ピニオン28は接点カム32を一体に
有し、このカム32によってスイッチ31をON、OF
Fさせ、スイッチ31のON,OFF状態に基づいて窓
の全閉近傍位置を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の窓ガラス
やサンルーフを駆動する電動式窓開閉装置の位置検出装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車に装備され窓ガラス、サンルー
フ、ドア、パネル等(以下、これらを総称して窓ガラス
という)をモータによって開閉させる電動式窓開閉装置
のうち、例えば窓ガラスを開閉させるパワーウインド装
置は、窓ガラス駆動用モータをドアの内部下方に配設
し、このモータの動力で窓ガラスが昇降するように構成
している。
【0003】また、この種のパワーウインド装置は、窓
ガラスを閉じたときに窓ガラスと窓枠とによる指、手な
どの挟み込みを防止するために窓ガラスの位置を検出
し、手などが挟まれた場合には窓ガラスを開方向へ駆動
する構成を採っている。その場合、窓ガラスが全閉にな
って窓枠のシール部材に当接したときには窓ガラスが開
いてしまうのを阻止するために、窓ガラスが全閉位置か
ら予め定めた寸法だけ開いた位置(この位置を以下にお
いて全閉近傍位置という)まで閉じた後は挟み込み防止
制御を実行しないように構成している。なお、この全閉
近傍位置と全閉位置との間隔は、最大値が法律によって
定められている。また、窓ガラスを全閉位置に停止させ
るには、モータの負荷が予め定めた値より大きくなった
ときにモータを停止させることによって行っている。
【0004】従来、窓ガラスが全閉近傍位置まで閉じた
ことを検出する位置検出装置としては、光センサを用い
て光学的に検出するものが用いられていた。すなわち、
光センサを窓枠またはドア内に組み込まれるレギュレー
タに固定し、この光センサから出た光を窓ガラスあるい
は窓ガラスとともに移動する部材が遮るときにONして
検出信号を制御装置に出力する構造を採っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の光センサを用いた光学式位置検出装置は、光セ
ンサから引き出された配線を窓ガラスに触れることがな
いようにドアの側縁部に迂回させてドアの内部下方に設
けた制御装置に導いているので配線が長くなり、光セン
サをドアに取付けるときの配線作業が煩雑であるという
問題があった。
【0006】また、光センサをドアに取付けるに当たっ
ては、窓ガラスが全閉近傍位置まで移動したことを正確
に検出できるように、高い精度をもって位置決めしなけ
ればならない。このため、光センサを取付ける作業に時
間が長くかかってしまうという問題もあった。これは、
光センサの取付け位置を調整するに当たっては窓ガラス
を実際に閉じながら行わなければならず、しかも、ドア
の近傍の作業スペースが狭いところで行わなければなら
ないからである。
【0007】本発明はこのような従来の問題点を解消す
るためになされたもので、その目的とするところは、窓
ガラスの位置を検出するための光センサの位置調整や配
線作業が不要で、取付けの作業性を向上させるようにし
た電動式窓開閉装置の位置検出装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、窓ガラスが閉じる行程で挟み込みを検出し
たときに窓ガラスが閉じるのを中止しかつ窓ガラスが全
閉近傍に位置づけられた後は全閉状態になるまで前記挟
み込みを検出しないように構成した電動式窓開閉装置の
位置検出装置において、駆動軸に取付けられた回転板
と、この回転板にクラッチ機構を介して結合された駆動
ギアと、この駆動ギアの回転が伝達されるピニオンと、
このピニオンの回転を制限するストッパと、前記ピニオ
ンに設けられた接点カムと、この接点カムによって開閉
されるスイッチとを備え、このスイッチのON、OFF
を検出することにより前記窓ガラスの位置を検出するこ
とを特徴とする。
【0009】また、上記発明において、本発明に係るク
ラッチ機構は、回転板と駆動ギアにそれぞれ設けられ互
いに係合するラチェットばねとラチェット歯車で構成さ
れていることを特徴とする。
【0010】また、本発明は、上記発明において、接点
カムをピニオンのボス部外周面に設けた凹部によって形
成したことを特徴とする。
【0011】さらに、本発明は、上記発明において、モ
ータユニットのハウジング内に配設されていることを特
徴とする。
【0012】本発明によれば、接点カムでスイッチを機
械的にON、OFFさせることにより、窓ガラスの位置
を検出することができる。したがって、光センサを必要
とせず、またスイッチ、回転板、ピニオン、駆動ギア等
の構成部材をモータのハウジング内に組込んでいるの
で、位置調整や配線作業が不要で、取付けの作業性を向
上させることができる。さらに、スイッチに接続される
線材はモータの線材とともに配線できる。また、接点カ
ムをピニオンのボス部外周面に設けているので、別部材
からなるカムを製作する必要がなく、部品点数を少なく
することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る位
置検出装置を自動車のパワーウインド装置に適用した一
実施の形態を示すベースプレートを取り外した平面図、
図2は位置検出装置の分解斜視図、図3は基板の平面図
である。なお、ここでいう窓ガラスとは、自動車の窓ガ
ラスやスライド式サンルーフを意味する。
【0014】これらの図において、符号1はパワーウイ
ンド装置のモータユニットを示す。このモータユニット
1は、窓ガラスの昇降(開閉)を行うための窓ガラス駆
動用モータ(以下、モータという)2と、このモータ2
の回転を減速し図示しないワイヤ式窓ガラス移動装置の
駆動軸4に伝達するウオーム式減速機3とを備え、図示
しないパワーウインド用レギュレータに取付けられてい
る。前記駆動軸4は、前記ウオーム式減速機3のケース
6に固定されたハウジング5内に回転自在に配設され、
一端がハウジング5を覆うベースプレート7から外部に
突出してワイヤ式窓ガラス移動装置のワイヤドラムに連
結されている。前記ワイヤ式窓ガラス移動装置は、モー
タ2の回転がウオーム式減速機3によって減速され駆動
軸4を介してワイヤドラムに伝達されることにより窓ガ
ラス(図示せず)が開いたり閉じたりする従来周知の構
造のものを使用している。なお、この窓ガラス移動装置
については、本発明と直接関係しないため、これ以上の
詳細な説明を省略する。
【0015】前記モータ2は、図示してない制御装置が
制御し、この制御装置に接続したコントロールスイッチ
(図示せず)を乗員が操作することによって、正転状態
・逆転状態・停止状態の3つの態様を採る。前記制御装
置は、窓ガラスが全閉近傍位置に位置ずけられたときに
位置検出装置8から検出信号が入力される他は、従来の
ものと同様に、挟み込みを防止する制御を行うととも
に、前記検出信号が入力されたときに挟み込み防止制御
を中止するように構成している。
【0016】前記位置検出装置8の詳細を以下に詳述す
ると、この位置検出装置8は前記窓ガラスが全閉近傍位
置に至ったことを検出するもので、前記ハウジング5内
に組み込まれた回転板10を備えている。この回転板1
0は前記駆動軸4に回転を防止されて取付けられ、ハウ
ジング5の内面と対向する面には基板13が固着され、
この基板13と一対の接点12a,12bとで回転板1
0の回転数を検出するセンサ14を構成している。一
方、この基板13とは反対側の面には回転板10の回転
が通常クラッチ機構15を介して伝達される駆動ギア1
6が配置されている。また、回転板10の中央には、前
記駆動軸4が貫通する筒状のボス部17が一体に突設さ
れ、このボス部17の軸孔17aは、駆動軸4に対する
回転板10の自由な回転を防止するために小判型に形成
されている。さらに回転板10の前記駆動ギア16と対
向する面で、かつ外周寄りには3つのラチェットばね1
8が同一円周上に周方向に等角度離間して一体に突設さ
れている。
【0017】前記ラチェットばね18は、回転板10の
軸線方向から見てコ字状で、基部18aが回転板10の
外周側に位置して回転板10に連設され、先端部が基部
18aより内側に位置して回転板10から離間してお
り、かつ回転板10の半径方向に弾性変形自在とされる
ことにより弾性変形部18bを形成している。また、こ
の弾性変形部18bの先端部で前記ボス部17と対向す
る面には、前記駆動ギア16のラチェット歯車19に係
合する山形の係合部20が一体に突設され、ラチェット
ばね18とラチェット歯車19とで前記クラッチ機構1
5を構成している。なお、21はラチェットばね18を
形成するために回転板10に形成された金型抜き穴であ
る。
【0018】前記センサ14を構成する基板13は前記
回転板10より大きな外径を有し、回転板10側とは反
対側の面の外周縁部には図3に示すように円環状の導電
部23と、この円環状導電部23の外周に一定のピッチ
で放射状に連設された多数の導電片24が形成されてい
る。前記一対の接点12a,12bは、その基部が前記
ベースプレート7の張出部7aの内面に取付板25(図
1)によって固定されている。これら一対の接点12
a,12bのうち、一方の接点12aは先端部が前記円
環状導電部23に圧接し、他方の接点12bは先端部が
前記導電片24に圧接するように取付けられている。こ
のようなセンサ14は、基板13が回転板10とともに
回転すると、導電片24が接点12bを通過する度にO
N、OFFしてパルス信号を発生して制御部に入力する
ため、そのパルス数を計測すれば回転板10の回転数ま
たは回転角度を検出することができる。
【0019】前記駆動ギア16は、中心に前記回転板1
0のボス部17より十分に大きな穴径を有する中心孔2
6を有し、また回転板10と対向する面には前記ラチェ
ット歯車19が設けられ、さらに外周面には2つの回転
送り歯27a,27bが周方向に離間して一体に突設さ
れている。前記ラチェットばね18は、係合部20が前
記ラチェット歯車19に係合することにより前記駆動ギ
ア16を保持しその回転中心を回転板10の回転中心と
一致させるとともに、回転板10の回転を通常駆動ギア
16に伝達する。前記回転送り歯27a,27bは、前
記駆動ギア16の回転をピニオン28に間欠的に伝達す
る。この場合、駆動ギア16が1回転すると、ピニオン
28の歯29は4枚だけ送られる。
【0020】前記ピニオン28は、前記ベースプレート
7の内面に突設した軸ピン30によって回転自在に軸支
され、前記回転送り歯27a,27bに噛合する前記歯
29と、スイッチ31をON、OFFさせる接点カム3
2を有している。接点カム32は、ピニオン28のベー
スプレート7と対向する面の中央に一体に突設した筒状
のボス部33の外周面に適宜な厚みで一部周面が開放す
るC字状の帯状体32aと、この帯状体32aの端部間
に設けた凹部34とで構成される。また、帯状体32a
の側端面には、ピニオン28の回転を制限するストッパ
35が一体に突設されており、このストッパ35に対応
して前記ベースプレート7の内面にはストッパピン36
が一体に突設されている。ストッパピン36は、窓ガラ
スが全閉位置に移動したときストッパ35が当接するこ
とによりピニオン28のそれ以上の回転を制限し停止さ
せる。
【0021】前記スイッチ31は、前記接点カム32に
よってON、OFFされることにより窓ガラスが全閉近
傍位置に上昇移動したことを検出するもので、前記ベー
スプレート7の内面に前記取付板25によって前記一対
の接点12a,12bとともに固定された固定接点37
および可動接点38を備えている。
【0022】前記固定接点37は、基部が前記取付板2
5によってベースプレート7に固定され、先端部が前記
接点カム32と所要の間隔を保って対向するように折り
曲げられることにより接触部37aを形成している。可
動接点38は、前記接点12aの中間部に一体に連設さ
れて先端部が前記接点カム32と前記固定接点37の接
触部37a間に側方から挿入されている。また、この先
端部には、前記接点カム32に摺接するV字状の摺接部
39が折り曲げによって一体に設けられるとともに前記
接触部37aに接触する接触子40が設けられている。
このようなスイッチ31は、摺接部39が接点カム32
の外周面に圧接している状態において、可動接点38が
固定接点37側に弾性変形して接触子40を接触部37
aに押し付けることによりON状態に保持され、ピニオ
ン28の回転に伴い摺接部39が凹部34に落ち込む
と、可動接点38が弾性復帰して接触子40を接触部3
7aから離間させるためOFF状態に切り替えられる。
なお、センサ14およびスイッチ31と図示しない制御
装置とを電気的に接続する線材は、モータ2の給電ケー
ブル(図示せず)などとともに配線される。
【0023】次に、上記した構成からなるパワーウイン
ド装置の組付けと、そのときの接点カムおよびスイッチ
の動作を図4に基づいて説明する。パワーウインド装置
を組立てるには、駆動軸4と位置検出装置8を収納した
ハウジング5をウオーム式減速機3のケース6に組付け
ることによって行う。次に、パワーウインド装置を組立
てた後、これをドア(図示せず)内部のパワーウインド
用レギュレータに固定して駆動軸4を窓ガラス移動装置
のワイヤドラムに連結し、モータ2が窓ガラスを駆動で
きる状態にする。このとき、窓ガラスは大きく開いた状
態(全閉近傍位置より開いた状態)にしておく。
【0024】モータを汲み上げた時点で、スイッチの可
動接点38は、図4(c)に示すように接点カム32の
凹部34に落ち込んでスイッチ31がOFFとなるよう
な位置にセットされている。この時、ストッパ35は、
ストッパピン36(図2)に当接する。この状態におい
て、図示しないコントロールスイッチを操作してモータ
2を窓ガラスが閉じる方向に回転させる。モータ2を回
転させると、駆動軸4が回転して窓ガラスを徐々に閉じ
る。この時、ストッパ35は、ストッパピン36(図
2)に当接しているため、駆動軸4を窓の閉まる方向に
回転させても、ピニオン28は回転することができず停
止し、駆動ギア16に対する負荷を増大させる。駆動ギ
ア16に対する負荷が増大すると、クラッチ機構15を
構成するラチェットばね18とラチェット歯車19との
間に滑りが生じるため回転伝達が行われず、駆動ギア1
6も停止する。しかし、駆動軸4は、モータ2が停止し
ない限り継続して回転するため、この間は、回転板10
のみが駆動軸4と一体に回転する。そして、モータ2
は、窓ガラスを全閉した後、一定時間経過すると自動的
に停止し、窓ガラスの全閉位置が上端基準位置となる。
また、この時のスイッチの位置関係は、図4(c)の位
置のままであり、上端基準位置(全閉位置)は、このよ
うに決定する。
【0025】次にモータを窓ガラスが開く方向に回転さ
せると、このとき、モータ2の回転は回転板10および
クラッチ機構15を介して駆動ギア16に伝達されるた
め、駆動ギア16は図4(b)に示すように時計方向に
回転して回転送り歯27bがピニオン28の歯29と噛
合することによりピニオン28を反時計方向に間欠的に
回転させる。窓ガラスが全閉近傍位置まで上昇すると、
可動接点38の摺接部39が図4(b)に破線で示すよ
うに接点カム32の凹部34に落ち込んでスイッチ31
がOFFとなることにより窓ガラスの全閉近傍位置を検
出し、その検出信号を制御部に送出する。
【0026】図4(a)は窓ガラスが全開時における接
点カムとスイッチの状態を示す。この状態において、ス
イッチ31は可動接点38の摺接部39が接点カム32
の外周面に圧接して接触子40を固定接点37に押し付
けることによりONの状態に保持されている。また、ピ
ニオン28の歯29は回転送り歯27aと27bのいず
れとも噛合していない。
【0027】このように窓ガラスを全閉位置まで閉じる
ことによって、パワーウインド装置の組付け作業が終了
する。
【0028】通常動作時において、窓ガラスを開けるに
は運転席付近に設けられているコントロールスイッチを
ONしてモータ2を上記したとは反対に窓ガラスを開く
方向に駆動させることにより行う。このときのスイッチ
31は、図4の(c)→(b)→(a)の順序でON、
OFFする。すなわち、モータ2を駆動すると、回転板
10は駆動軸4と一体に回転する。このとき、駆動ギア
16もラチェットばね18とラチェット歯車19が互い
に係合していることから回転板10と一体的に回転す
る。また、駆動ギア16には、2つの回転送り歯27
a,27bが設けられており、この回転送り歯27a,
27bとピニオン28の歯22とが係合することによ
り、駆動ギア16の回転がピニオン28に間欠的に伝達
される。このようにピニオン28は間欠的に回転する
が、ほぼ1回転するとスイッチ31をON、OFFさせ
る。すなわち、可動接点38の摺接部29が接点カム3
2の外周面に接触しているときは、可動接点38が固定
接点37と接触することによりONの状態を保持し、摺
動部29が凹部34に落ち込むと可動接点38が固定接
点37から離間するため、OFFの状態に切り替わる。
そして、窓ガラスが全開して全開位置に停止すると、モ
ータ2も停止する。
【0029】開いている窓ガラスを閉じるときは、モー
タ2を窓ガラスが閉じる方向に駆動する。このときは、
スイッチ31は図4の(a)→(b)→(c)に示した
順序でON、OFFする。すなわち、回転板10が駆動
軸4と一体に時計方向に回転し、その回転をクラッチ機
構15が駆動ギア16に伝達する。したがって、駆動ギ
ア16も回転板10と一体的に回転し、その回転がピニ
オン28に間欠的に伝達される。窓ガラスが上昇して全
閉近傍位置に移動すると、可動接点38の摺接部29が
凹部34に落ち込んで可動接点38を固定接点37から
離間させることによりスイッチ31が開いてOFFとな
り、全閉近傍位置を検出する。
【0030】このようにスイッチ31がOFF状態にな
ることによって、窓ガラスが全閉近傍位置に位置づけら
れたことを検出して挟み込みを防ぐ制御を中止する。な
お、窓ガラスが閉じる行程において前記摺動部39が接
点カム32の凹部34を通過する以前では、モータ2の
消費電流が予め定めた値より大きくなった時や、駆動軸
4の回転数の変化が大きい時に、制御装置が挟み込みが
発生したものと判断する。そして、モータ2を逆回転さ
せて窓ガラスを開き、挟み込みを解除する。
【0031】前記摺動部39が凹部34に落ち込んだと
きから制御装置は挟み込みを検出しない状態になり、窓
ガラスが窓枠のシール部材に当接してそれ以上移動でき
なくなるまでモータ2は回転し、窓ガラスを全閉位置に
移動させる。この窓ガラスの閉動作とともにピニオン2
8も間欠的に回転し、窓ガラスが全閉になったときには
ストッパ35がストッパピン36に当接して停止する。
ピニオン28が停止すると、ピニオン28の駆動ギア1
6に対する負荷が大きくなるため、クラッチ機構15に
滑りが生じ、駆動ギア16の回転も停止する。
【0032】このような通常動作時において、窓枠に設
けているシール部材が摩耗したり疲労したりして窓ガラ
スの全閉位置が閉側へずれたときには、窓ガラスを全閉
位置まで移動させると、上記したと同様にクラッチ機構
15による回転伝達が遮断され、窓ガラスのみが閉側へ
移動するので、窓ガラスが全閉になるときには必ずスト
ッパ35がストッパピン36に当接する。このため、窓
ガラスの全閉位置と全閉近傍位置の間隔は常に一定にな
る。したがって、全閉位置より予め定めた寸法だけ開い
た所定の位置の検出が可能となる。
【0033】図5はパワーウインド装置の制御系のブロ
ック図、図6はコントロールスイッチの構成図、図7は
制御に用いるパラメータと窓ガラスの位置との関係を示
す図である。なお、これらの図において図1ないし図4
で示した構成部材と同一もしくは同等部材については、
同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0034】モータユニット1は、駆動軸4の回転を検
出するセンサ14と、窓ガラス52全閉近傍位置を検出
するスイッチ31を備えている。センサ14は、図2に
示した一対の接点12a,12bと基板13とで構成さ
れている。スイッチ31は、接点カム32と固定接点3
7および可動接点38とからなる。スイッチ31がON
の状態とは、可動接点38が接点カム32に乗り上げて
固定接点37と接触している状態のことをいい、OFF
の状態とは可動接点38が凹部34に落ち込んで固定接
点37と離間している状態のことをいう。
【0035】図5中に符号53で示すコントロールスイ
ッチは、乗員が窓ガラスを開け閉めするときに操作する
もので、図6に示すように、2回路4接点のものを採用
している。このコントロールスイッチ53は、操作をし
ないときには図6に実線で示す中立状態にあり、操作子
53aを窓ガラスが開く方向へ1段階操作することによ
り開信号を出力し、2段階操作することによりオート開
信号を出力するように構成している。窓ガラスを閉じる
ときの操作も同様に、操作子53aを1段階だけ窓の閉
じ側へ操作することにより閉信号を出力し、2段階操作
することによりオート閉信号を出力する。
【0036】これらの信号は制御装置54に送出され、
制御装置54のモータ駆動手段55が信号の種類に応じ
てモータ2を回転させる。このモータ駆動手段55は、
開信号が入力されたときにはモータ2を開信号がOFF
になるまで窓が開く方向へ回転させ、オート開信号が入
力されたときには、オートモードでの制御が許可されて
いる場合に限り閉信号が入力されるか、オートモードが
解除されるまでモータ2を窓が開く方向へ回転させる。
また、閉信号が入力されたときには、モータ2を閉信号
がOFFになるまで窓が閉じる方向へ回転させ、オート
閉信号が入力されたときには、オートモードでの制御が
許可されている場合に限り開信号が入力されるか、オー
トモードが解除されるまでモータ2を窓が閉じる方向へ
回転させる。なお、窓ガラスが全開あるいは全閉になっ
たときには、このモータ駆動手段55がモータ2の消費
電流や駆動軸4の回転数の変化からこれを検出し、モー
タ2を停止させる。
【0037】前記オートモードとは、コントロールスイ
ッチ53の操作子53aを操作し続けなくても、すなわ
ち操作子53aから手を離してもモータ2が回転を継続
する状態のことをいう。なお、コントロールスイッチ5
3は、操作子53aを1段階だけ開方向あるいは閉方向
へ操作したときには、操作子53aから手を離すと中立
位置に復帰して開信号あるいは閉信号の出力を中止する
(信号をOFFにする)構造を採っている。
【0038】制御装置54は、前記モータ駆動手段55
の他に、スイッチON,OFF検出手段56と、回転数
検出手段57と、全閉近傍位置検出手段58と、記憶手
段59と、挟み込み検出手段60とを備えている。
【0039】前記スイッチON,OFF検出手段56
は、スイッチ31がON状態であるかOFF状態である
かを常に検出するように構成している。
【0040】前記回転数検出手段57は、モータ2の駆
動軸4の回転数に基づいて窓ガラスの開き量を求めるよ
うに構成している。この窓ガラスの開き量を以下におい
て符号Gpで示す。回転数検出手段57が開き量Gpを
求めるには、図8のフローチャートに示す手法を採って
いる。すなわち、前記センサ14から検出信号が入力さ
れたときに、図8のステップS1において窓ガラスが閉
じる方向へモータ2が回転しているか否かを判定し、こ
こでNOと判定されたときにステップS2で開き量Gp
をそれまでの値に1を加算した値とする。
【0041】また、ステップS1でYESと判定された
ときには、ステップS3で開き量Gpをそれまでの値か
ら1を減算した値とする。このように開き量Gpを求め
ると、この開き量Gpはモータ2の回転数に相当する値
になる。なお、この加算、減算処理を最初に実行すると
きに基準になるGpの値は、後述する初期設定制御を行
うときに0とする。
【0042】前記全閉近傍位置検出手段58は、窓ガラ
スが閉じる行程で前記スイッチ31がON状態になった
ときから窓ガラスが全閉になるまでの間にモータ2のロ
ータが回転した数から、挟み込みを検出しない範囲の全
域にわたって窓ガラスが移動するために必要なモータ2
の回転数を減算し、スイッチ31がON状態になったと
きから前記減算によって得られた回転数だけモータ2が
回転したときに、窓の全閉近傍位置を検出するよう構成
している。この全閉近傍位置検出手段58の前記演算を
図7によって説明する。
【0043】図7は、窓ガラス52の上部が全閉位置に
位置づけられた状態を示している。また、同図中のL1
は、窓ガラス52が閉じる行程でスイッチ31がOFF
状態からON状態になるときの窓ガラス52の上縁の位
置を示している。
【0044】図7中の符号Aは窓ガラス52の全閉近傍
位置を示し、Pmは挟み込みを検出しない範囲(未検出
範囲)を示している。この未検出範囲Pmは、予め定め
た値を記憶手段59に記憶させ、制御時に記憶手段59
から読出す。Psは、L1から全閉近傍位置Aまでの窓
ガラス52の移動量を示す。
【0045】全閉近傍位置検出手段58は、先ず、窓ガ
ラス52が閉じる行程で前記L1から全閉位置まで移動
するときの移動量からPmを差し引いてPsを求め、次
に窓ガラス52が閉じるときにL1を検出したときから
Psだけ窓ガラス52が移動したときに、窓ガラス52
の全閉近傍位置Aを検出する。そして、全閉近傍位置A
を検出した後、全閉近傍位置検出手段58は、挟み込み
検出手段60に挟み込みを検出する制御を中止する信号
を出力する。
【0046】前記挟み込み検出手段60は、前記オート
モードが許可されている場合のみにモータ2の消費電流
が予め定めた値より大きくなったときに挟み込みを検出
するように構成している。この設定値は、モータ駆動手
段55が窓ガラスの全開、全閉を検出するときの値より
小さくなるようにしている。
【0047】なお、上記した実施の形態においては、ク
ラッチ機構15としてラチェットばね18とラチェット
歯車19によって構成した例を示したが、これに限らず
摩擦クラッチなどを用いることも可能である。また、接
点カム32としては、帯状体32aと凹部34とで構成
したが、ピニオン28のボス部33の外径を大きくし、
その外周面に凹部を形成し、ボス部自体を接点カムとし
て利用してもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る電動式
窓開閉装置の位置検出装置によれば、接点カムによって
スイッチをON、OFFさせることにより窓ガラスの位
置を検出するように構成しているので、従来の光センサ
に比べてスイッチに接続する線材をモータ用の線材とと
もに配線でき、窓ガラスや窓ガラスとともに移動する部
材を避けるために長く配線しなくてよい。このため、ス
イッチ用線材の配線作業が容易である。また、モータユ
ニットのハウジング内に組み込むことができるので、狭
いスペースでも容易に取付けることができる。また、ピ
ニオンのボス部を利用して接点カムを形成したから、部
品を増加せずにスイッチを構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る位置検出装置を自動車のパワー
ウインド装置に適用した一実施の形態を示すベースプレ
ートを取り外した平面図である。
【図2】 位置検出装置の分解斜視図である。
【図3】 基板の平面図である。
【図4】 (a)〜(c)は接点カムおよびスイッチの
動作を説明するための図である。
【図5】 パワーウインド装置の制御系のブロック図で
ある。
【図6】 コントロールスイッチの構成図である。
【図7】 制御に用いるパラメータと窓ガラスの位置と
の関係を示す図である。
【図8】 制御装置の初期設定制御を説明するためのフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1…モータユニット、2…モータ、4…駆動軸、5…ハ
ウジング、8…位置検出装置、10…回転板、12a,
12b…接点、13…基板、14…センサ、15…クラ
ッチ機構、16…駆動ギア、18…ラチェットばね、1
9…ラチェット歯車、20…係止部、27a,27b…
回転送り歯、28…ピニオン、29…歯、31…スイッ
チ、32…接点カム、34…凹部、35…ストッパ、3
6…ストッパピン、37…固定接点、37a…接触部、
38…可動接点、39…摺接部、52…窓ガラス。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窓ガラスが閉じる行程で挟み込みを検出
    したときに窓ガラスが閉じるのを中止しかつ窓ガラスが
    全閉近傍に位置づけられた後は全閉状態になるまで前記
    挟み込みを検出しないように構成した電動式窓開閉装置
    の位置検出装置において、 駆動軸に取付けられた回転板と、この回転板にクラッチ
    機構を介して結合された駆動ギアと、この駆動ギアの回
    転が伝達されるピニオンと、このピニオンの回転を制限
    するストッパと、前記ピニオンに設けられた接点カム
    と、この接点カムによって開閉されるスイッチとを備
    え、このスイッチのON、OFFを検出することにより
    前記窓ガラスの位置を検出することを特徴とする電動式
    窓開閉装置の位置検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電動式窓開閉装置の位置
    検出装置において、 クラッチ機構は、回転板と駆動ギアにそれぞれ設けられ
    互いに係合するラチェットばねとラチェット歯車で構成
    されていることを特徴とする電動式窓開閉装置の位置検
    出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の電動式窓開閉装
    置の位置検出装置において、 接点カムをピニオンのボス部外周面に設けた凹部によっ
    て形成したことを特徴とする電動式窓開閉装置の位置検
    出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の電動式窓開
    閉装置の位置検出装置において、 モータユニットのハウジング内に配設されていることを
    特徴とする電動式窓開閉装置の位置検出装置。
JP9259972A 1997-09-25 1997-09-25 電動式窓開閉装置の位置検出装置 Pending JPH11101058A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2483183C1 (ru) * 2009-12-11 2013-05-27 Брозе Фарцойгтайле Гмбх Унд Ко. Коммандитгезелльшафт, Халльштадт Приводное устройство для выставного элемента автомобиля
US8726573B2 (en) 2009-09-29 2014-05-20 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Window regulator device

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