JPH11100910A - 構造物の塩害防止構造 - Google Patents

構造物の塩害防止構造

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JPH11100910A
JPH11100910A JP27966397A JP27966397A JPH11100910A JP H11100910 A JPH11100910 A JP H11100910A JP 27966397 A JP27966397 A JP 27966397A JP 27966397 A JP27966397 A JP 27966397A JP H11100910 A JPH11100910 A JP H11100910A
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JP
Japan
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moisture
permeable waterproof
concrete wall
waterproof sheet
wall surface
Prior art date
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Pending
Application number
JP27966397A
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English (en)
Inventor
Masaru Kitayama
大 北山
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海洋建築土木構造物などのような構造物を塩
害から有効に保護するようにした構造物の塩害防止構造
を提供すること。 【解決手段】 海洋水族館2は鉄筋コンクリート製であ
り、下部が海水中に浸漬されて構築されている。海洋水
族館2が外側に臨むコンクリート壁面、すなわち、側面
202と上面204には透湿性防水シート6が張られた
状態で配設され、透湿性防水シート6により側面202
と上面204が覆われている。透湿性防水シート6は、
気体状の水すなわち水蒸気の通過を可能とし、かつ、液
体状の水の通過を不能とする性質を有するものであり、
耐久性や耐候性を有しているものがより好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は構造物の塩害防止構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】海洋建築土木構造物や、海沿いの地域に
構築される建築土木構造物、あるいは、塩分を含んだ水
がかかある飛沫帯や潮汐帯に構築される構造物として、
例えば、海上に掛け渡される橋梁や、海洋水族館などが
挙げられる。橋梁ではその橋脚の下部が海水中に浸漬さ
れると共に海上に位置する橋脚部分にも絶えず海水のし
ぶきが掛かり、海洋水族館ではその建物の一部が海水中
に浸漬される場合がある。そして、これらの構造物の多
くは鉄筋コンクリート製であり、このような鉄筋コンク
リート製の構造物では、鉄筋に防錆処理を施すなどの対
策を除いて、海水の塩分に対してその他の保護対策がな
されていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのため、海水中の塩
分によりコンクリート中の骨材にアルカリ骨材反応が生
じたり、防錆処理がなされていない鉄筋では腐食や劣化
が生じる不具合があった。本発明は前記事情に鑑み案出
されたものであって、本発明の目的は、海洋建築土木構
造物や、海沿いの地域に構築される建築土木構造物、あ
るいは、塩分を含んだ水がかかある飛沫帯や潮汐帯に構
築される構造物を塩害から有効に保護するようにした構
造物の塩害防止構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、鉄筋コンクリート製の構造物の塩害防止構造
であって、前記構造物が外側に臨むコンクリート壁面の
上に、気体状の水の通過を可能とし、かつ、液体状の水
の通過を不能とする透湿性防水シートが張られた状態で
配設され、この透湿性防水シートにより前記コンクリー
ト壁面が覆われていることを特徴とする。また、本発明
は、構造物の外面をなすコンクリート壁面の塩害防止構
造であって、前記コンクリート壁面の上に、気体状の水
の通過を可能とし、かつ、液体状の水の通過を不能とす
る透湿性防水シートが張られた状態で配設され、この透
湿性防水シートにより前記コンクリート壁面が覆われて
いることを特徴とする。また、本発明は、前記透湿性防
水シートは矩形を呈して複数設けられ、これら複数の透
湿性防水シートはコンクリート壁面を覆うように並べら
れて配設され、各透湿性防水シートの4辺はコンクリー
ト壁面に取着されていることを特徴とする。また、本発
明は、前記透湿性防水シートの4辺のコンクリート壁面
への取着が接着剤による接着によりなされていることを
特徴とする。
【0005】本発明では、構造物の外側に臨むコンクリ
ート壁面が透湿性防水シートで覆われているので、海水
中に浸漬していても、また、海水のしぶきが掛かって
も、これら海水は透湿性防水シートにより遮断されコン
クリート壁面に至ることはなく、塩害が防止される。ま
た、コンクリート中の過剰な水分が水蒸気の形で透湿性
防水シートを通ってコンクリート外に放出され、また、
水分が必要な場合には透湿性防水シートを通ってコンク
リート内に水分が供給されるので、コンクリート躯体、
すなわち構造物の耐久性上も有利となる。
【0006】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
説明する。図1は海水中に一部が浸漬して構築される海
洋水族館の概観図を示す。海洋水族館2は鉄筋コンクリ
ート製であり、下部が海水中に浸漬されて構築され、図
中4は海面を示す。海洋水族館2が外側に臨むコンクリ
ート壁面、すなわち、側面202と上面204は透湿性
防水シート6で覆われている。透湿性防水シート6は、
気体状の水すなわち水蒸気の通過を可能とし、かつ、液
体状の水の通過を不能とする性質を有するものであり、
耐久性や耐候性を有しているものがより好ましい。この
ような透湿性防水シート6として、例えば、デュポン株
式会社製の「タイベック」や、大和紡績株式会社製の
「ベンタイル」、ユニチカ株式会社製の「ジムスタ
ー」、ユニチカ株式会社製の「スプラッシュXシリー
ズ」、帝人株式会社製の「マイクロソフト」、カネボウ
テキスタイル株式会社製の「サヴィーナDP」、「サヴ
ィーナCK」、三菱レーヨン株式会社製の「デニス」、
日東電気工業株式会社製の「ミクロテックス」を用いる
ことができる。
【0007】透湿性防水シート6を側面202や上面2
04などのコンクリート壁面に配設するにあたっては、
透湿性防水シート6の上述した性質を損なわないように
留意することが必要であり、例えば、透湿性防水シート
6の外縁周囲(透湿性防水シートが矩形である場合には
その4辺)のみを接着剤によりコンクリート壁面に接着
したり、あるいは、透湿性防水シート6の外縁周囲を押
え具を用いてコンクリート壁面に押さえ付けたり、ある
いは、透湿性防水シート6の外縁周囲をコンクリート壁
面中に埋め込むなどの方法で透湿性防水シート6がコン
クリート壁面に取り付けられ、これにより側面202や
上面204などのコンクリート壁面が透湿性防水シート
6で覆われる。
【0008】図2(A)は透湿性防水シートでコンクリー
ト壁面を覆う場合の一例を示す正面図、図2(B)は(A)
のBB断面図を示す。透湿性防水シート6は矩形を呈し
て複数設けられ、これら複数の透湿性防水シート6は側
面202や上面204などのコンクリート壁面を覆うよ
うに平面的に並べられて配設されている。各透湿性防水
シート6はその4辺602のみがコンクリート壁面に接
着剤8により接着されて取着され、各透湿性防水シート
6は弛むことなく張られた状態でかつコンクリート壁面
にほぼ密着した状態でコンクリート壁面上に配設されて
いる。なお、海洋水族館2が構築される箇所の周囲に止
水板が打ち込まれ、止水板の内側の海水が吐き出されて
から透湿性防水シート6がコンクリート壁面上に配設さ
れ、その後、止水板が取り除かれ、側面202の下部が
海水中に浸漬されることになる。
【0009】本実施の形態では、海洋水族館2の側面2
02や上面204などのような建物の外側に臨むコンク
リート壁面が透湿性防水シート6で覆われているので、
海水中に浸漬していても、また、海水のしぶきが掛かっ
ても、これら海水は透湿性防水シート6により遮断され
コンクリート壁面に至ることはない。従って、コンクリ
ート中の骨材にアルカリ骨材反応が生じることを防止で
き、また、鉄筋の腐食や劣化も防止でき、鉄筋の防錆処
理を省略することも可能となる。また、海面4上に位置
する側面202部分や上面204では、鉄筋コンクリー
ト躯体中の過剰な水分が水蒸気の形で透湿性防水シート
6を通って鉄筋コンクリート躯体外に放出され、また、
水分が必要な場合には透湿性防水シート6を通って鉄筋
コンクリート躯体内に水分が供給されるので、鉄筋コン
クリート躯体、すなわち鉄筋コンクリート製の構造物の
耐久性上も有利となる。
【0010】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明は、
鉄筋コンクリート製の構造物の塩害防止構造であって、
前記構造物が外側に臨むコンクリート壁面の上に、気体
状の水の通過を可能とし、かつ、液体状の水の通過を不
能とする透湿性防水シートが張られた状態で配設され、
この透湿性防水シートにより前記コンクリート壁面が覆
われている構成とした。また、本発明は、構造物の外面
をなすコンクリート壁面の塩害防止構造であって、前記
コンクリート壁面の上に、気体状の水の通過を可能と
し、かつ、液体状の水の通過を不能とする透湿性防水シ
ートが張られた状態で配設され、この透湿性防水シート
により前記コンクリート壁面が覆われている構成とし
た。そのため、コンクリート壁面が海水中に浸漬してい
ても、また、海水のしぶきが掛かっても、これら海水は
透湿性防水シートにより遮断され、コンクリート壁面に
至ることはなく、コンクリート構造物の塩害が防止され
る。また、コンクリート中の過剰な水分が水蒸気の形で
透湿性防水シートを通ってコンクリート外に放出され、
また、水分が必要な場合には透湿性防水シートを通って
コンクリート内に水分が供給されるので、コンクリート
構造物の耐久性上も有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】海水中に一部が浸漬して構築される海洋水族館
の概観図である。
【図2】(A)は透湿性防水シートでコンクリート壁面を
覆う場合の一例を示す正面図、(B)は(A)のBB断面図
である。
【符号の説明】
2 海洋水族館 4 海面 6 透湿性防水シート 8 接着剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄筋コンクリート製の構造物の塩害防止
    構造であって、 前記構造物が外側に臨むコンクリート壁面の上に、気体
    状の水の通過を可能とし、かつ、液体状の水の通過を不
    能とする透湿性防水シートが張られた状態で配設され、
    この透湿性防水シートにより前記コンクリート壁面が覆
    われている、 ことを特徴とする構造物の塩害防止構造。
  2. 【請求項2】 構造物の外面をなすコンクリート壁面の
    塩害防止構造であって、 前記コンクリート壁面の上に、気体状の水の通過を可能
    とし、かつ、液体状の水の通過を不能とする透湿性防水
    シートが張られた状態で配設され、この透湿性防水シー
    トにより前記コンクリート壁面が覆われている、 ことを特徴とする構造物の塩害防止構造。
  3. 【請求項3】 前記透湿性防水シートは矩形を呈して複
    数設けられ、これら複数の透湿性防水シートはコンクリ
    ート壁面を覆うように並べられて配設され、各透湿性防
    水シートの4辺はコンクリート壁面に取着されている請
    求項1または2記載の構造物の塩害防止構造。
  4. 【請求項4】 前記透湿性防水シートの4辺のコンクリ
    ート壁面への取着は接着剤による接着によりなされてい
    る請求項3記載の構造物の塩害防止構造。
JP27966397A 1997-09-25 1997-09-25 構造物の塩害防止構造 Pending JPH11100910A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105002934A (zh) * 2015-07-08 2015-10-28 周剑辉 一种主动渗透的钢筋混凝土基础防腐蚀保护系统
CN108265833A (zh) * 2018-02-02 2018-07-10 广西大学 一种混凝土结构先储水后保湿反渗系统
CN112031036A (zh) * 2020-08-11 2020-12-04 中铁二局第二工程有限公司 一种高盐岩隧道弃渣场生态防护系统及生态防护方法

Cited By (4)

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