JPH11100633A - 断熱部材及びその製造方法 - Google Patents

断熱部材及びその製造方法

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JPH11100633A
JPH11100633A JP9264294A JP26429497A JPH11100633A JP H11100633 A JPH11100633 A JP H11100633A JP 9264294 A JP9264294 A JP 9264294A JP 26429497 A JP26429497 A JP 26429497A JP H11100633 A JPH11100633 A JP H11100633A
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JP
Japan
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heat insulating
powder
alloy
insulating member
weight
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JP9264294A
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English (en)
Inventor
Kimitaka Maruyama
公孝 丸山
▲高▼橋  栄
Sakae Takahashi
Zenichi Mochizuki
善一 望月
Takanobu Nishimura
隆宣 西村
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Toshiba Corp
Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Machine Co Ltd
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Publication date
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】セラミックス並みの断熱特性と、工具鋼並の強
度を兼ね備えた断熱部材及びその製造方法を提供する。 【解決手段】重量%で、C:0.1〜0.5%,Si:
3.0〜7.0%,Ni:5.0〜18.0%,Cr:
0.5〜8.0%,残部が実質的にFeの断熱合金から
なる粉末から、100メッシュ以下の粉末を用いて、C
IP成型後常圧焼結法、HIPによる加圧焼結法、アク
リル系樹脂バインダーとの混合コンパウンドを射出成形
にて成形後脱バインダー及び焼結する方法、或いは熱間
押出による成形・焼結法により得られる断熱部材及びそ
の製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機及びダ
イカスト機の溶融樹脂及び溶融合金に接触する部材(金
型、ノズル、リング、スリーブ)などの断熱部材及びそ
の製造方法に係り、特に、熱伝導の低い材料を用いるこ
とにより、成型品の精度向上を図る断熱部材及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイカスト機の注湯受けと加圧シリンダ
ーを兼ねるスリーブ及び溶融合金が充填される金型には
工具鋼(JIS:SKD61)が使用されている。
【0003】このスリーブは、熱伝導率が25.0W/
m・Kと高いため、スリーブ内の溶融金属は容易に凝固
してしまう。また、金型に接した時、溶融金属が直ぐに
凝固して湯回り不良、湯境などが発生する。このため健
全なダイカスト品を製造する方法が望まれている。ま
た、射出成形機にあっても、金型にはステンレス金型、
構造用合金鋼型などが使用され、これらの材料も熱伝導
率が20.0〜45.0W/m・Kの範囲にあり、薄肉
成型品の製造において湯回り不良、充填不良などの成形
不良が発生している。前述のようにダイカスト機のスリ
ーブ、金型及び射出成形機の金型などはユーザーの要求
を十分には満たしていない。
【0004】他方、従来上記スリーブのような耐熱・耐
摩耗部材として使用されているセラミックス、SKD6
1、断熱合金は以下の問題がある。すなわち、セラミッ
クスは、硬くて脆いため、熱伝導率が低くても機械部材
に加工できない。または加工できても脆いため、取扱が
難しい上寿命が短い。SKD61は、熱伝導率が高くて
成型品に湯境、湯回り不良が発生し、健全品の歩留まり
が悪い。また、先に提案されている断熱合金(特願平8
−73883号)は、鋳造法で製造されているために、
部材全体は不均一な組織となりやすく、しかも鋳巣、偏
析、結晶粒の粗大化のため安定した強度が得られにく
く、700N/mm2 前後と強度が低い。そのため疲労
強度、耐熱衝撃性は十分とはいえず機械部品として使用
するにはさらに改善の余地がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたもので、セラミックス並みの断熱特性
と、工具鋼並の強度を兼ね備えた断熱部材及びその製造
方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、 (1) 重量%で、C:0.1〜0.5%,Si:3.
0〜7.0%,Ni:5.0〜18.0%,Cr:0.
5〜8.0%,残部が実質的にFeの断熱合金からなる
指定粒度以下の粉末を用いて焼結してなる断熱部材。
【0007】(2) 重量%で、C:0.1〜0.5
%,Si:3.0〜7.0%,Ni:5.0〜18.0
%,Cr:0.5〜8.0%,残部が実質的にFeの断
熱合金からなる粉末を製造する工程と、この粉末のうち
指定粒度以下の粉末を用いてCIP成形後常圧焼結する
工程とを備えた断熱部材の製造方法。
【0008】(3) 重量%で、C:0.1〜0.5
%,Si:3.0〜7.0%,Ni:5.0〜18.0
%,Cr:0.5〜8.0%,残部が実質的にFeの断
熱合金からなる粉末を製造する工程と、この粉末のうち
指定粒度以下の粉末を用いてHIPにより加圧焼結する
工程とを備えた断熱部材の製造方法。
【0009】(4) 重量%で、C:0.1〜0.5
%,Si:3.0〜7.0%,Ni:5.0〜18.0
%,Cr:0.5〜8.0%,残部が実質的にFeの断
熱合金からなる粉末を製造する工程と、この粉末のうち
指定粒度以下の粉末とアクリル系樹脂バインダーと混合
してコンパウンドを作製する工程と、このコンパウンド
を射出成形にて成形後脱バインダー及び焼結する工程と
を備えた断熱部材の製造方法。
【0010】(5) 重量%で、C:0.1〜0.5
%,Si:3.0〜7.0%,Ni:5.0〜18.0
%,Cr:0.5〜8.0%,残部が実質的にFeの断
熱合金からなる粉末を製造する工程と、この粉末のうち
指定粒度以下の粉末を用いて熱間押出により成形・焼結
する工程とを備えた断熱部材の製造方法。
【0011】(6) 指定粒度は100メッシュである
ことを特徴とする(1)乃至(5)のいずれかに記載の
断熱部材及びその製造方法。
【0012】(7) 断熱部材は、スリーブ、ブッシ
ュ、チップ、ノズル、金型、及びラドルから選択された
ダイカスト機用部材、若しくはスリーブ、スクリュー、
スクリューチップ、スペーサー、リング、及び金型用断
熱駒から選択された射出成形機部材である(1)乃至
(6)のいずれかに記載の断熱部材及びその製造方法。
【0013】(8) アルミニウム又はアルミニウム合
金などの軽金属または軽金属の合金の成形に用いられる
ダイカスト機用部材は、これら金属、合金に接触する部
分に窒化処理を施してなる(7)に記載の断熱部材及び
その製造方法。
【0014】である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、特願平8−73883
号に記載の断熱性合金鋼の組成と同組成の指定粒度以下
の粉末の合金粉末を製造する。すなわち、0.1〜0.
5重量%のC、3.0〜7.0重量%のSi、5.0〜
18重量%のNi、および0.5〜8.0重量%のCr
を含み、残部が実質的にFeからなるFe基合金の指定
粒度(特に100メッシュ:150μm)以下の合金粉
末を製造する。これらの添加成分の添加理由及び添加範
囲限定理由は、以下の通りである。
【0016】C(炭素)は、Fe基合金において高強度
および高硬度を得るために必須の元素であり、これらの
特性を得る上で0.1重量%以上含有するものとする。
ただし、Cの含有量が0.5重量%を超えると、結晶粒
界等に粗大なCr炭化物等の析出が顕著となり、耐熱衝
撃性が低下するため、その含有量は0.5重量%以下と
する。更に、Cは侵入型固溶元素であり、合金結晶の格
子間歪みを高めて熱伝導性を低くする効果を有してい
る。他の合金元素の含有量との関係で適性含有量の範囲
が決まるが、炭化物形成および伸びの低下が問題となら
ない範囲で、高含有量とすることが好ましい。
【0017】Si(ケイ素)は、Feに対して1重量%
程度まで固溶体を形成し、しかも原子半径がFeに比べ
て大きいため、Feとの固溶体の熱伝導率を大きく低下
させる効果を有し、優れた断熱性を確保する上で3重量
%以上含有するものとする。また、Siは高温酸化に対
しても大きな改善効果を示す。ただし、Siを7重量%
以上含有すると、FeやNi等の元素と金属間化合物
(M3 Si:MはFeやNi)を形成し、かえって熱伝
導率の上昇や機械的特性の低下の原因となる。従って、
本発明ではSi含有量は3.0〜7.0重量%の範囲と
する。また、このようにSiを3重量%以上含有するこ
とによって本発明の断熱性合金鋼は耐熱性、耐高温酸化
性にも優れたものとなる。
【0018】Niは、Feの熱伝導率を低下させる効果
を有しており、このような特性を得る上で、5.0重量
%以上含有するものとする。本発明のFe基合金組成に
よれば、金属組織中にマルテンサイト相を出現させるこ
とができる。マルテンサイト組織は結晶格子歪みが大き
く、低熱伝導率が得られると同時に、高硬度を得ること
ができる。このようなマルテンサイト相を出現させる上
で、Ni含有量は18重量%以下とする。
【0019】Crは耐食性を改善する元素であり、特に
Al系金属溶湯に対する耐溶損性に対しては表層にSi
との金属間化合物を形成し、溶損抵抗の増大に寄与す
る。更に、Crは鋼の窒化深さを改善する効果を有し、
0.5〜8.0重量%のCr含有量範囲において良好な
窒化深さを改善することができる。窒化Cr相は、例え
ばAl系金属溶湯等に対する耐溶損性を改善する効果を
有している。
【0020】ただし、Crは炭化物形成とマルテンサイ
ト相の形成に対して、CやNi(当量)等の共存合金元
素との適正な釣り合いが必要であり、従ってあまり多く
は含有することができず、0.5〜8.0重量%の範囲
とする。Cr含有量が0.5重量%未満であると、耐食
性の改善効果や充分な窒化深さが得られず、一方、8.
0重量%を超えるとCやNi(当量)等の共存合金元素
の含有量にもよるが、マルテンサイト相が得られなくな
ったり、また炭化物形成量の増大を招いて耐熱衝撃性等
を低下させることになる。
【0021】上述したFe基合金組成を有する断熱性合
金鋼は、SiおよびNi組成を高濃度としていると共
に、マルテンサイト相が出現する組成としているため、
熱伝導率の低下を図った上で、適度な熱膨張係数および
良好な基地硬さを得ることができる。さらに、Crの含
有によりオーステナイト系ステンレス鋼と同等の窒化処
理深さが得られる。
【0022】特に、適正なNi当量およびCr当量の設
定により、基地組成の30%(面積率)以上をマルテン
サイト相とすることによって、オーステナイト相主体の
基地組織に比べて、熱伝導率を低下させることができる
のみならず、強度、剛性(弾性率)、耐摩耗性(硬さ)
をより一層増大させることができる。また、マルテンサ
イト相はオーステナイト相に比べて熱膨張係数が低いた
め、室温から573Kの温度範囲における熱膨張係数が
一般工具鋼とほぼ同等の9〜17×10-6/K程度の耐
熱膨張性が得られ、耐熱衝撃性や耐熱疲労性にも優れた
ものとなる。
【0023】本発明の断熱性合金鋼は、上述した基本的
な合金元素に加えて、MnやMoあるいはAlを添加
し、更に特性の改善を図ることができる。
【0024】Mnは機械的強度を改善する効果を有する
が、あまり含有量が多すぎると、炭化物の形成を避ける
ことができなくなり、またオーステナイト化元素として
働くため、その含有量の上限は2.0重量%とする。M
nの添加による効果は0.5重量%程度から顕著とな
る。
【0025】Moは、Cr、NiおよびSi含有のFe
基合金の耐食性の改善に効果を発揮する。また、高温強
度および焼き戻し脆性の改善にも寄与する。ただし、粗
大な炭化物の析出を抑制する上で、Mo含有量は、2.
0重量%以下とする。また、Moの添加による効果は
0.2重量%程度からなる。
【0026】Alは、Siと同様な効果を有し、断熱性
の向上および高温酸化特性の改善に効果を示す。ただ
し、Siに比べて他の金属元素と化合物を形成しやすい
ことから、Al含有量は、2.0重量%以下とする。ま
た、Alの添加による効果は0.1重量%程度から顕著
となる。
【0027】上記組成の合金粉末の粒度指定(特に10
0メッシュ以下)するのは、細かな結晶粒と偏析のない
焼結品独特の均一で緻密な組織を得るためであり、粉末
の粒径が大きすぎると、本発明で意図する上記の組織を
得ることができない。
【0028】そして、上記の指定粒度以下の合金粉末を
CIP成型後常圧焼結法によって製造することにより、
1mm以上のデンドライト(樹枝状)組織と偏析からな
る鋳造品と比較して、200μm以下の細かな結晶粒と
偏析のない焼結品独特の均一で緻密な組織となる。その
結果、熱伝導率と硬さは鋳造品と同等の12.0〜1
6.0W/m・K及びHRC40以上を維持し、機械的
強度を1.6〜2.8倍、伸びを1.5〜2.0倍に
し、耐熱衝撃特性を約1.25倍に高めた、低熱伝導率
と高強度・高耐熱衝撃特性を兼ね備えた画期的な断熱部
材を製造することができる。
【0029】また、本発明製造方法は、上記のCIP成
形後常圧焼結法に代えて、HIPによる加圧焼結法でも
行うことができる。これにより、1mm以上のデンドラ
イト(樹枝状)組織と偏析からなる鋳造品と比較して、
150μm以下の細かな結晶粒と偏析のない焼結品独特
の均一で緻密な組織となる。その結果、熱伝導率と硬さ
は鋳造品と同等の12.0〜16.0W/m・K及びH
RC40以上を維持し、機械的強度を1.7〜3.0
倍、伸びを1.5〜2.5倍にし、耐熱衝撃特性を約
1.35倍に高めた、低熱伝導率(0.03cal・c
m・sec・℃以下)とし、特に機械的強度を120k
gf/mm2 以上、硬さHRC40以上、伸び2〜5%
にした低熱伝導率と高強度・高耐熱衝撃特性を兼ね備え
た画期的な断熱部材を製造することができる。
【0030】また、本発明製造方法は、上記方法に代え
て、樹脂系バインダーと混合し、金属粉末射出成形法で
成形した後、真空または雰囲気炉で焼結によって製造す
ることができる。これにより、1mm以上のデンドライ
ト(樹枝状)組織と偏析からなる鋳造品と比較して、2
00μm以下の細かな結晶粒と偏析のない焼結品独特の
均一で緻密な組織となる。その結果、熱伝導率と硬さは
鋳造品と同等の12.0〜16.0W/m・K及びHR
C40以上を維持し、機械的強度を1.6〜2.8倍、
伸びを1.5〜2.0倍にし、耐熱衝撃特性を約1.2
5倍に高めた、低熱伝導率と高強度・高耐熱衝撃特性を
兼ね備えた画期的な断熱部材を製造することができる。
【0031】さらに、本発明製造方法は、上記方法に代
えて、熱間押出により製造することもできる。これによ
り、1mm以上のデンドライト(樹枝状)組織と偏析か
らなる鋳造品と比較して、150μm以下の細かな結晶
粒と偏析のない押出し方向に均一で緻密な組織となる。
この結果、熱伝導率と硬さは鋳造品と同等の12.0〜
16.0W/m・K及びHRC40以上を維持し、機械
的強度を1.9〜3.3倍、伸びを1.5〜3.0倍に
し、耐熱衝撃特性を約1.4倍に高めた、低熱伝導率と
高強度・高耐熱衝撃特性を兼ね備えた画期的な断熱部材
を製造することができる。
【0032】また、本発明に係る断熱部材は、この焼結
構造単独の部材に限らず、別の材質からなる母材上にこ
の焼結構造の断熱部材をろう付け、拡散溶接などにより
接合した物も含むものである。
【0033】
【実施例】
(実施例1)重量%で,C:0.25%,Si:5.5
%,Mn:0.6%,Ni:9.2%,Cr:3.5
%,Mo:0.25%を含む材料を高周波炉で1600
℃でルツボ溶解し、水アトマイズ法により粒子化し、し
かる後に100メッシュ以下の合金粉を収集し、その粉
体を部材形状に成形及び焼結の収縮率を考慮したゴム型
に充填しCIP(冷間静水圧加圧)装置にて成形した
後、真空炉を用いて10-6〜10-2Torrの雰囲気で
1000〜1400℃で所定の時間加熱焼結した。その
後機械加工により以下の製品に仕上げた。
【0034】ダイカスト機用部材:スリーブ、ブッシ
ュ、チップ、ノズル、金型、ラドルなど これらの製品は、軽金属及びその合金に対する耐食性を
保つため、表面に窒化処理を施す。図1に本発明を適用
するダイカストマシンを示す。
【0035】射出成形機部材:スリーブ、スクリュー、
スクリューチップ、スペーサー、リング、金型用断熱駒
など これらの部材の特性を従来部材と比較して表1に示す。
【0036】(実施例2)重量%で,C:0.25%,
Si:5.5%,Mn:0.6%,Ni:9.2%,C
r:3.5%,Mo:0.25%を含む材料を高周波炉
で1600℃でルツボ溶解し、水アトマイズ法により粒
子化し、しかる後に100メッシュ以下の合金粉を収集
し、その粉体を部材形状に合せたSUS304製の薄肉
(1mm厚さ)円筒容器に充填し真空加熱脱気(250
〜350℃、3〜5H)した後密封し、HIP処理によ
り焼結する。HIP処理条件は、1000℃〜1200
℃、1000〜1200kgf/cm2 、3〜5H保持
して行う。HIP処理後は機械加工により以下の製品に
仕上げた。
【0037】ダイカスト機用部材:スリーブ、ブッシ
ュ、チップ、ノズル、金型、ラドルなど これらの製品は、軽金属及びその合金に対する耐食性を
保つため、表面に窒化処理を施す。
【0038】射出成形機部材:スリーブ、スクリュー、
スクリューチップ、スペーサー、リング、金型用断熱駒
など (実施例3)重量%で,C:0.25%,Si:5.5
%,Mn:0.6%,Ni:9.2%,Cr:3.5
%,Mo:0.25%を含む材料を高周波炉で1600
℃でルツボ溶解し、水アトマイズ法により粒子化し、し
かる後に100メッシュ以下の合金粉を収集し、その粉
体をアクリル樹脂を主成分とするバインダー(40〜5
0Vol%)と均一混合してコンパウンドを作製し、射
出成形機を用いて成形する。成形後は、窒素雰囲気の脱
脂炉を用いて脱バインダーを行い、水素雰囲気焼結炉で
1000〜1200℃で焼結する。焼結後機械加工によ
り以下の製品に仕上げた。
【0039】ダイカスト機用部材:スリーブ、ブッシ
ュ、チップ、ノズルなど これらの製品は、軽金属及びその合金に対する耐食性を
保つため、表面に窒化処理を施す。図1に本発明を適用
するダイカストマシンを示す。
【0040】射出成形機部材:スクリューチップ、スペ
ーサー、リング、金型用断熱駒など これらの部材の特性を従来部材と比較して表1に示す。
【0041】(実施例4)重量%で,C:0.25%,
Si:5.5%,Mn:0.6%,Ni:9.2%,C
r:3.5%,Mo:0.25%を含む材料を高周波炉
で1600℃でルツボ溶解し、水アトマイズ法により粒
子化し、しかる後に100メッシュ以下の合金粉を収集
し、その粉体を部材形状に合せたSUS304製薄肉
(1mm厚さ)円筒容器に充填し真空加熱脱気(250
〜350℃、3〜5H)した後密封し、CIP処理(冷
間静水圧加圧)によりビレットに成形後、1100〜1
200℃に加熱し、1000〜1100℃で所定の形状
に熱間押出した。この方法で作製した製品例を以下にあ
げる。
【0042】ダイカスト機用部材:スリーブ、ブッシ
ュ、チップ、ノズル、金型、ラドルなど これらの製品は、軽金属及びその合金に対する耐食性を
保つため、表面に窒化処理を施す。図1に本発明を適用
するダイカストマシンを示す。
【0043】射出成形機部材:スリーブ、スクリュー、
スクリューチップ、スペーサー、リング、金型用断熱駒
など これらの部材の特性を従来部材と比較して表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、鋳造品と比較して、欠
陥のない細かな結晶粒と偏析のない焼結品独特の均一で
緻密な組織を得ることができ、熱伝導率と硬さは鋳造品
と同等に維持し、機械的強度、伸び、耐熱衝撃特性を著
しく高めた、低熱伝導率と高強度・高耐熱衝撃特性を兼
ね備えた画期的な断熱部材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するダイカストマシンを示し、
(a)は概要図、(b)は(a)の要部拡大図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C23C 8/26 B22F 1/00 // B22F 1/00 C22C 38/00 304 C22C 38/00 304 B22F 5/00 Z (72)発明者 望月 善一 静岡県沼津市大岡2068の3 東芝機械テク ノ株式会社内 (72)発明者 西村 隆宣 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、C:0.1〜0.5%,S
    i:3.0〜7.0%,Ni:5.0〜18.0%,C
    r:0.5〜8.0%,残部が実質的にFeの断熱合金
    からなる指定粒度以下の粉末を用いて焼結してなる断熱
    部材。
  2. 【請求項2】 指定粒度は100メッシュである請求項
    1に記載の断熱部材。
  3. 【請求項3】 断熱部材は、スリーブ、ブッシュ、チッ
    プ、ノズル、金型、及びラドルから選択されたダイカス
    ト機用部材、若しくはスリーブ、スクリュー、スクリュ
    ーチップ、スペーサー、リング、及び金型用断熱駒から
    選択された射出成形機部材である請求項1または2に記
    載の断熱部材。
  4. 【請求項4】 軽金属又は軽金属合金を成形するダイカ
    スト機用部材は、これらの軽金属又は軽金属合金と接触
    する部分に窒化処理を施してなる請求項3に記載の断熱
    部材。
  5. 【請求項5】 重量%で、C:0.1〜0.5%,S
    i:3.0〜7.0%,Ni:5.0〜18.0%,C
    r:0.5〜8.0%,残部が実質的にFeの断熱合金
    からなる粉末を製造する工程と、この粉末のうち指定粒
    度以下の粉末を用いてCIP成形後常圧焼結する工程と
    を備えた断熱部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 重量%で、C:0.1〜0.5%,S
    i:3.0〜7.0%,Ni:5.0〜18.0%,C
    r:0.5〜8.0%,残部が実質的にFeの断熱合金
    からなる粉末を製造する工程と、この粉末のうち指定粒
    度以下の粉末を用いてHIPにより加圧焼結する工程と
    を備えた断熱部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 重量%で、C:0.1〜0.5%,S
    i:3.0〜7.0%,Ni:5.0〜18.0%,C
    r:0.5〜8.0%,残部が実質的にFeの断熱合金
    からなる粉末を製造する工程と、この粉末のうち指定粒
    度以下の粉末をアクリル系樹脂バインダーと混合してコ
    ンパウンドを作製する工程と、このコンパウンドを射出
    成形にて成形後脱バインダー及び焼結する工程とを備え
    た断熱部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 重量%で、C:0.1〜0.5%,S
    i:3.0〜7.0%,Ni:5.0〜18.0%,C
    r:0.5〜8.0%,残部が実質的にFeの断熱合金
    からなる粉末を製造する工程と、この粉末のうち指定粒
    度以下の粉末を用いて熱間押出により成形・焼結する工
    程とを備えた断熱部材の製造方法。
  9. 【請求項9】 指定粒度は100メッシュであることを
    特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の断熱部材
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 断熱部材は、スリーブ、ブッシュ、チ
    ップ、ノズル、金型、及びラドルから選択されたダイカ
    スト機用部材、若しくはスリーブ、スクリュー、スクリ
    ューチップ、スペーサー、リング、及び金型用断熱駒か
    ら選択された射出成形機部材である請求項5乃至9のい
    ずれかに記載の断熱部材の製造方法。
  11. 【請求項11】 軽金属又は軽金属合金を成形するダイ
    カスト機用部材は、これらの軽金属又は軽金属合金と接
    触する部分に窒化処理を施してなる請求項10に記載の
    断熱部材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009542905A (ja) * 2006-06-28 2009-12-03 ポステック・アカデミー‐インダストリー・ファウンデーション 金属射出成形による合金部品の製造方法及びその合金部品

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JP2009542905A (ja) * 2006-06-28 2009-12-03 ポステック・アカデミー‐インダストリー・ファウンデーション 金属射出成形による合金部品の製造方法及びその合金部品

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