JPH11100602A - 粉末冶金における粉末成形方法,成形用金型および押型の潤滑方法 - Google Patents

粉末冶金における粉末成形方法,成形用金型および押型の潤滑方法

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JPH11100602A
JPH11100602A JP9260318A JP26031897A JPH11100602A JP H11100602 A JPH11100602 A JP H11100602A JP 9260318 A JP9260318 A JP 9260318A JP 26031897 A JP26031897 A JP 26031897A JP H11100602 A JPH11100602 A JP H11100602A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度焼結製品の成形には、粉末潤滑剤を原
料粉に混ぜる混入潤滑法よりも外型内面に潤滑剤の被膜
を形成する押型潤滑法が適しているが、圧粉体を排出す
る際の押出力を、さらに減少させる必要があった。 【解決手段】 外型の上部に加熱手段,下部に冷却手段
を設け、外型内面の潤滑剤被膜を圧粉体の形成位置では
固体状態のままに,それより上部では溶融状態に保たせ
る。排出の初期には静止摩擦時に有効な固体潤滑が,そ
の後は動摩擦時に有効な液体潤滑が容易に実現する結
果、押出力が著しく減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉末冶金の分野に
おける粉末成形金型(押型)の潤滑方式に関するもので
あり、押型から圧粉体を押し出す際の摩擦を軽減して、
高密度焼結部品の成形を容易にするものである。
【0002】
【従来の技術】押型内で金属粉末を圧縮する場合、押型
壁と粉末粒子間,あるいは粉末粒子相互の間に摩擦が生
じ、圧粉体の所要の密度(圧粉密度)を得るためにより
大きな成形圧力が必要になる。また圧粉体と押型壁面と
の摩擦が大きいほど大きな押出力を要する結果、圧粉体
内の残留応力を増すので、圧粉体を外型から押し出す際
に割れなどの不良の発生がより増加する。従って製品の
品質の点からもまた設備的なコストの点からも、押型内
における摩擦を最小限に抑える必要がある。
【0003】摩擦を減ずるための潤滑方式には、外型の
内面,コアロッドの表面など押型に潤滑剤を塗布する
“押型潤滑法”と粉末状の潤滑剤を原料粉末に添加・混
合しておく“混入潤滑法”とがある。粉末冶金用語に関
する日本工業規格(JIS Z2500−1960)で
は押型に塗る潤滑剤を押型潤滑剤、原料粉末に混合する
潤滑剤を粉末潤滑剤と呼んでいるが、潤滑剤として使う
材料自体に違いはなく、ステアリン酸およびその金属石
鹸,ワックス類などが一般的に用いられている。
【0004】押型潤滑法の場合は粉末潤滑剤を有機溶剤
に溶かして塗布・乾燥させることが多い。しかし有機溶
剤の取り扱いに伴う環境衛生上の問題を避けるため、昨
今は例えば特開平8−100203号など、粉末状の潤
滑剤をそのまま直接、静電的に押型に付着させる方法が
開発されつつある。
【0005】従来は、実施が容易で量産に適する混入潤
滑法が一般的ではあるが、これには粉末潤滑剤の添加に
より原料粉末の流動性,圧粉密度や圧粉体の強度が低下
するという問題がある。そして押型潤滑法と混入潤滑法
とを比較すると、圧粉密度は成形圧力が低い場合は混入
潤滑法の方が高くなるが、成形圧力が高くなるにつれ
て、押型潤滑法の方が高くなる。また圧粉体を外型から
押し出す際の押出力も、押型潤滑法の場合の方が混入潤
滑法の場合よりも小さくて済む。従って高密度の製品を
得るためには、本質的には押型潤滑法が適している。ち
なみに混入潤滑法と押型潤滑法の併用は、得られる圧粉
密度についても押出力についても、有利になる場合が少
ないとされている。本発明はこの押型潤滑法について、
より一層の改良を図ったものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように割れなど
の不良のない高密度焼結部品を得るためには、圧粉体を
押し出す際における押型壁面(主として外型,コアロッ
ドがある場合はそれも)との摩擦を最小限に抑えなけれ
ばならない。然るに焼結部品の高密度・高強度化につい
ての要望は強まる一方で、殊に製品の輪郭形状が複雑な
場合,径の割りに高い(長い)場合,高い成形圧力を要
する場合などには従来の潤滑方式では摩擦軽減が不充分
で、圧粉体の押出力の増加,押型壁面のかじり,製品の
面粗さ劣化などの問題を生じる。そのためより優れた潤
滑方式の開発が求められていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】摩擦軽減には潤滑剤の材
質の改良も重要であるが、これに並行して発明者らは押
型壁面における潤滑剤の作用を種々検討した結果、圧粉
体押し出しの初期段階即ち圧粉体が未だ動き出さない段
階での摩擦(静止摩擦)の軽減には固体潤滑が適する反
面、圧粉体が動き出してからの摩擦(動摩擦)の軽減に
は、液体潤滑の方が優れることを見出した。
【0008】本発明はかかる知見に基づくもので、押型
潤滑法を適用する外型に冷却手段と加熱手段とを設け、
外型の内壁面の温度を圧粉体が形成される外型の下部内
壁は用いる潤滑剤の融点以下,それより上部は融点以上
に制御することを骨子とするものである。
【0009】これにより、外型の内壁面に形成された潤
滑被膜は圧粉体の形成位置では固体状態を保ち、圧粉体
押し出しの初期段階で、固体潤滑作用により静止摩擦を
軽減する。一方、それより上部では潤滑被膜が溶融状態
を呈し、動き出した圧粉体の動摩擦を液体潤滑作用によ
り軽減する。この様にして圧粉体押し出しの全工程を通
じ、所要の押出力が従来よりも著しく減少される。そこ
で、本発明は外型内壁面に上部は液状で下部は固体状の
潤滑被膜を設ける押型潤滑方法、この様な潤滑被膜を形
成させるための加熱手段と冷却手段とを装備する粉末成
形金型、および成形された圧粉体の押し出しを初期は固
体潤滑,その後は液体潤滑で行なう粉末成形方法を包含
するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る粉末成形金型の要部
の構成を、図1に模式的に示す。図において10は外型
で、その周りに補強リング11を嵌めて外型10に圧縮
応力を与え、圧粉時に生じる外型の歪みを抑えている。
なお外型(および補強リング)はダイセットの外型プレ
ートに取り付けられ、また下パンチが外型に嵌合してい
るが、それらの図示は省略してある。
【0011】この外型の特徴は、外型の下部を冷却する
手段と上部を押型潤滑剤の融点以上に加熱する手段とを
備えることにあり、この実施例では補強リングの上部に
電熱ヒーター12を設けて加熱手段とし、一方、下部に
螺旋状の冷媒通路13を内蔵して冷却手段としている。
螺旋の巻き方を上方では粗に,下方ほど密にすると、冷
却効果を高めることができる。両手段の作用により外型
内面の上部は潤滑剤の被膜が溶融している加熱帯域、下
部は固体状態を保つ冷却帯域となるが、両帯域の配分は
圧粉体の形成位置に応じて調節される。なお加熱帯域の
内面に油溜めとしてμmオーダーの浅い環状溝を設ける
と、油膜切れの防止に有効である。
【0012】本発明における粉末成形の1サイクルを図
2に示す。図で(イ)先ず下パンチ20を昇降の下死点
に位置させ、外型10の内面に潤滑剤を塗布する。ここ
ではステアリン酸亜鉛のアセトン溶液を噴霧し、溶剤の
揮発によりステアリン酸亜鉛の被膜を形成したが、潤滑
剤を粉末のまま静電的に付着させてもよい。潤滑剤の被
膜は従来の押型潤滑法の場合には一様に固体状態である
が、本発明においては外型の上部は加熱,下部は冷却さ
れているので、本発明の場合の被膜はその下部は固体状
態を、上部は溶融状態を呈している。(ロ)次に下パン
チを上昇させて所定の充填深さに位置させ、外型と下パ
ンチで形成するキャビティ内に原料粉末を擦り切り充填
後、(ハ)成形される圧粉体を潤滑被膜が固体状態の帯
域に位置させるため、下パンチを引き下げて粉末を外型
の下部に移動させる。(ニ)この状態から上パンチ30
を下降させ、粉末を加圧すると同時に下パンチ20を上
昇させて上下のパンチ間に所定の成形圧力で粉末を圧縮
成形する。
【0013】(ホ)得られた圧粉体は、上パンチを上方
に復帰させると、下パンチに載った状態で外型内の下部
に残る。前述のように、圧粉体はこの時点では冷却帯域
に、即ち潤滑被膜が固体状態の帯域に位置している。
(ヘ)次いで下パンチを外型の上縁まで上昇させれば圧
粉体は冷却帯域から加熱帯域、即ち潤滑被膜が溶融状態
にある帯域を経て外型外に押し出され、粉末成形の1サ
イクルが完結する。以後圧粉体を取り去って下パンチを
下死点まで引き下げれば(イ)の状態に戻る。
【0014】以上はダイセットの二つの方式、即ち外型
固定,下パンチ作動方式と下パンチ固定,外型作動方式
のうち前者の場合について図解したが、下パンチと外型
との相対的位置関係に差異はないので、本発明は後者の
下パンチ固定,外型作動方式の場合にもそのまま適用さ
れるものである。
【0015】従来の粉末成形装置では外型の意図的な加
熱や冷却は通常行なわれないので、潤滑剤の被膜は一様
に固体のままを保っている。従って混入潤滑法および従
来の押型潤滑法の場合は(ロ)〜(ハ)の原料粉末移動
工程は省くことができるが、ここでは圧粉体の押し出し
距離を揃えて同一条件で本発明と比較するため、混入潤
滑法の場合に(イ)における外型への潤滑剤の塗布を行
なわないことを除き、全て同様にしている。なお本発明
においても、製品の形状寸法の関係から外型に与える温
度勾配が加熱帯域は狭く冷却帯域は広く設定される場合
には、(ロ)〜(ハ)の工程もそれに合わせて移動距離
を短縮または省略することができる。
【0016】(実施例1) 先ず重量比で銅粉1.5
%,黒鉛粉1%および鉄粉残部の混合粉を用意し、押型
潤滑法の場合はこの混合粉(見掛密度2.85g/cm
3 )をそのまま用い、混入潤滑法の場合にはこの混合粉
に融点122℃のステアリン酸亜鉛粉末を0.8%添加
して原料粉末(見掛密度3.28g/cm3 )とした。
このステアリン酸亜鉛は押型潤滑法の場合に用いる押型
潤滑剤と同じである。
【0017】次に図1および図2で説明した粉末成形金
型を用意し、本発明の押型潤滑法の場合は加熱手段およ
び冷却手段を機能させて外型の温度をその上端で130
℃,下端で25℃とし、中間の温度は図2(ニ),
(ホ)に示す圧粉体の形成位置が押型潤滑剤の融点より
低く保たれるように加熱電流、冷却水の流量および水温
を調節した。次いで金型を図2(イ)の状態にセットし
て外型内面に潤滑剤被膜を形成し、以後(イ)〜(ロ)
〜(ヘ)の工程に従って原料粉末の充填,成形圧力58
8MPa(6t/cm2 )での圧縮成形および圧粉体の
押し出しを行ない、(ホ)〜(ヘ)の間における圧粉体
の押出力を連続測定した。その結果は図3のグラフ(実
線)に示す通りであり、得られた圧粉体は形状が直径2
0mm,高さ10mmの円柱形で圧粉密度は7.12g
/cm3 であった。ここに押出力は、圧粉体の押し出し
に要する下パンチの荷重で示してある。
【0018】次に、従来の押型潤滑法の場合についても
同じ金型を用い、外型の加熱手段,冷却手段ともに止め
たこと以外は本発明の押型潤滑法の場合と全く同様にし
て、比較試験を行なった。その結果を図3のグラフ(破
線)に示す。なお、得られた圧粉体は形状寸法,圧粉密
度ともに本発明の場合と同一である。
【0019】次に混入潤滑法の場合については、前述し
た従来の押型潤滑法の場合と同様に外型の加熱手段,冷
却手段ともに止めた金型を用い、図2における外型潤滑
工程(イ)は省いて粉末潤滑材を混入してある原料粉末
を所定の充填深さに充填し、以後本発明の場合と全く同
様に操作して比較試験を行なった。その結果を図3のグ
ラフ(1点鎖線)に示す。なお、得られた圧粉体は高さ
10mm,圧粉密度は7.0g/cm3 であった。
【0020】そこで図3のグラフについて検討すると、
このグラフは図2(ホ)の状態から下パンチ20の上昇
を開始後、圧粉体が外型から完全に排出される(ヘ)ま
での時間を横軸にとり、その間の押出力(下パンチから
検出される負荷の大きさ)を縦軸にとってある。下パン
チの上昇開始後ある微小時間内は、圧粉体は外型との摩
擦抵抗(静止摩擦)のために動かないので、押出力はこ
の間、ある値までほぼ一直線に急増する。ただし、0点
からここまでは図示を省いてある。
【0021】圧粉体が動き出すと、押出力は一旦急減し
たのち、混入潤滑法(1点鎖線)の場合は緩い傾斜で増
大を続け、圧粉体が外型の縁から頭を出した時点で変曲
して減少に転じ押し出し完了と同時に押出力が0にな
る。従来の押型潤滑法(破線)の場合も傾向はこれと同
様であるが、圧粉体押し出しの全過程を通じ、混入潤滑
法の場合よりも押出力が幾分小さくなっている。
【0022】一方、本発明の押型潤滑法(実線)の場合
はこれと異なり、押出力は圧粉体が動き出すと同時に一
旦急減したのち緩い傾斜で減少を続け、前述の変曲点か
らは圧粉体が抜け出るにつれて従来と同じくやや急に減
少し、押し出し完了と同時に押出力が0になる。この様
に、本発明の押型潤滑法は従来の混入潤滑法の場合に比
べて圧粉密度は高く、押出力は著しく小さくなっている
が、この結果は当初に紹介した通説の通りである。
【0023】さらに、本発明の押型潤滑法では従来の押
型潤滑法に比べても押出力が著しく小さくなっている。
そしてこの結果は、外型内面の潤滑が従来は上下一様に
固体潤滑であるのに対して本発明では圧粉体の静止位置
は固体潤滑,移動位置は液体潤滑とした点でのみ両方法
が相違する事実から、動摩擦の領域では固体潤滑よりも
液体潤滑の方が優れていることを示すものであり、同時
に、外型の温度勾配を制御する本発明の有効性を示すも
のと判断される。
【0024】この様にして押型から排出された圧粉体に
ついて割れ,微小クラック,肌荒れなどの欠陥の有無を
調べたところ、混入潤滑法の場合は0.07%,従来の
押型潤滑法の場合は0.04%の欠陥が認められたが、
本発明の押型潤滑法の場合は皆無であった。また組成が
Fe-3Cr-0.3Mo-0.3Vの硬い合金粉を原料粉末と
し、内面の面粗さを0.2μmに仕上げた超硬合金製の
外型(3個)を用意して潤滑方法と外型の摩耗との関係
を調べた結果、各3万個成形後の外型の面粗さが混入潤
滑法の場合はRmax 1.0μm,従来の押型潤滑法の場
合は0.8μm,本発明の押型潤滑法の場合は0.4μ
mで、本発明は押型の寿命の面でも優れていた。
【0025】(実施例2) 実施例1においては、押型
潤滑法で外型内面全体が固体潤滑の場合と本発明との比
較をしているので、実施例2では外型内面全体を液体潤
滑にした場合と本発明との比較を行ない、本発明の構成
と効果の関係を明確にした。先ず、図4に示した実線の
グラフは本発明法のもので、図3のグラフ(実線)と同
じものである。これに対して、本発明の金型で外型の加
熱手段のみ機能させ、冷却手段は止めて外型内面全体を
130℃に保たせた状態で以下本発明と同様にして原料
充填〜圧縮成形後、圧粉体の押出力を測定した結果(比
較例)を破線で図4に示した。なお、同図で本発明のグ
ラフ(実線)と交わった後の測定値は、本発明のグラフ
にほぼ重なっている。
【0026】このグラフから明らかなように、圧粉体を
動き出させるのに要する下パンチの押出力は比較例の方
が本発明の場合に比べてかなり大きく、圧粉体が動き出
すにつれて減少して動きの安定以後は本発明の場合に重
なるが、その間の差は歴然としている。この事実は、外
型との摩擦抵抗を克服して圧粉体を動き出させる押型潤
滑(潤滑被膜)の効果は、静止摩擦の領域では液体潤滑
よりも固体潤滑の方が優れていることを示すものであ
る。この様に実施例1,2の結果から、本発明の有効性
が十分に確認された。
【0027】前述したように、外型内面への潤滑被膜形
成に上記の実施例では押型潤滑剤を溶剤に溶かして付着
させたが、押型潤滑剤を粉末状のままで付着させてもよ
く、その場合、付着状態の均一性および付着強度の点か
らは静電付着法が好ましい。これは、粉末状の押型潤滑
剤に摩擦帯電により電荷を付与しておき、アースした外
型に静電的に吸引・付着させるものである。なお押型潤
滑剤としてはエチレンビスステアロアミドなど脂肪酸ア
ミド系のワックス、またはステアリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸リチウムなどの金属石鹸類が適している。
【0028】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明によれば
高密度に成形された圧粉体を金型から排出する際の押出
力が従来に比べて著しく小さくなる結果、割れや肌荒れ
などの欠陥のない高密度成形品を容易に得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る粉末成形金型の要部の構成を模式
的に示す縦断面図である。
【図2】粉末成形工程の1サイクルを説明する図面であ
る。
【図3】実施例1における、押型の潤滑方法と圧粉体の
押出力との関係を示すグラフである。
【図4】実施例2における、押型の潤滑方法と圧粉体の
押出力との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10…外型,11…補強リング,12…電熱ヒーター
(加熱手段),13…冷媒通路(冷却手段),20…下
パンチ,30…上パンチ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外型と下パンチで形成するキャビティ内
    に充填した原料粉末を上下のパンチ間に圧縮成形し、得
    られた圧粉体を下パンチで外型から押し出す粉末成形方
    法において、押型潤滑剤による外型内面の潤滑被膜を、
    圧粉体の形成位置では固体状態,それより上部では液体
    状態に保ち、その状態で圧粉体の押し出しを行なうこと
    を特徴とする粉末冶金における粉末成形方法。
  2. 【請求項2】 外型と下パンチで形成するキャビティ内
    に充填した原料粉末を上下のパンチ間に圧縮成形し、得
    られた圧粉体を下パンチで外型から押し出すよう構成さ
    れた粉末成形用金型において、外型の上部を押型潤滑剤
    の融点以上に加熱する手段と、外型の下部を押型潤滑剤
    の融点より低く冷却する手段とを備えたことを特徴とす
    る粉末冶金における粉末成形用金型。
  3. 【請求項3】 粉末の成形を押型潤滑法による場合にお
    いて、外型の上部を押型潤滑剤の融点以上に加熱,下部
    を押型潤滑剤の融点より低く冷却して、外型内面の下部
    には押型潤滑剤による固体状態の潤滑被膜を,上部には
    押型潤滑剤による液体状態の潤滑被膜を形成することを
    特徴とする粉末冶金における押型の潤滑方法。
  4. 【請求項4】 外型内面の潤滑被膜の形成が粉末状押型
    潤滑剤の静電的塗布による、請求項1に記載の粉末冶金
    における粉末成形方法。
  5. 【請求項5】 外型内面の潤滑被膜の形成が粉末状押型
    潤滑剤の静電的塗布による、請求項3に記載の粉末冶金
    における押型の潤滑方法。
  6. 【請求項6】 外型への原料粉末の充填後、圧縮成形の
    開始前に原料粉末の下方移動を行なう、請求項1または
    請求項4に記載の粉末冶金における粉末成形方法。
  7. 【請求項7】 押型潤滑剤として脂肪酸アミド系のワッ
    クスまたは金属石鹸を用いる請求項1,請求項4または
    請求項6に記載の粉末冶金における粉末成形方法。
  8. 【請求項8】 押型潤滑剤として脂肪酸アミド系のワッ
    クスまたは金属石鹸を用いる、請求項3または請求項5
    に記載の粉末冶金における押型の潤滑方法。
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