JPH109938A

JPH109938A - ディジタル表示式計量秤

Info

Publication number: JPH109938A
Application number: JP16559696A
Authority: JP
Inventors: Hiroyuki Yuyama; 裕之湯山
Original assignee: Yuyama Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Yuyama Manufacturing Co Ltd
Priority date: 1996-06-26
Filing date: 1996-06-26
Publication date: 1998-01-16

Abstract

(57)【要約】【課題】計量値が目標値にどれだけ近づいたかを直感
的に把握できるディジタル表示式の計量秤を提供する。【解決手段】ハウジング２に設けられて計量値をディ
ジタル式で表示するディスプレイ４と、このディスプレ
イ４の近傍で一定方向に並ぶ複数の表示手段５とを備
え、これら表示手段５が、予め設定された目標値を境に
して前後に割り振られた一連の重量範囲をそれぞれ担当
し、担当する重量範囲内に計量値が属する旨をそれぞれ
表示するようにして、計量秤１を構成した。計量値に従
って表示手段５の表示が目標値へ向かって移動するの
で、使用者は、計量値か目標値にどれだけ近づいたかが
直感的に把握できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、計量値がディジ
タル式で表示される計量秤に関する。

【０００２】

【従来の技術及び解決しようとする課題】従来より、こ
のような計量秤は、計量値が容易に読みとれるので、最
近ではいろいろな分野に多く使用されている。

【０００３】ところで、病院や薬局での調剤において
は、単に薬剤の重量を測定することはほとんどなく、処
方箋で指示された薬剤を荷重台上の風袋に徐々に追加し
て処方量に合わせ込む場合が多い。

【０００４】ところが、上記のようなディジタル表示式
の計量秤を使用して被計量物の重量を目標値に合わせ込
む場合には、ディジタル式のディスプレイにおける計量
値を示す数字が随時変化するのみで、どれだけ目標値に
近づいたのかを直感的に把握するのが難しいので、被計
量物を追加している間に目標値を大きく越えてしまって
計量に手間がかかる、という問題があった。

【０００５】そこで、この発明は、計量値が目標値にど
れだけ近づいたかを直感的に把握できるディジタル表示
式の計量秤を提供することを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は、ハウジングに設けられて計量値をデ
ィジタル式で表示するディスプレイと、このディスプレ
イの近傍で一定方向に並ぶ複数の表示手段とを備え、こ
れら表示手段が、予め設定された目標値を境にして前後
に割り振られた一連の重量範囲をそれぞれ担当し、担当
する重量範囲内に計量値が属する旨をそれぞれ表示する
ようにして、計量秤を構成した。表示手段の例としては
発光ダイオードが考えられる。

【０００７】また、計量値が目標値に近づくにつれて、
測定レンジをより細かな設定に自動的に変更するように
してもよい。

【０００８】さらに、上記目標値が、コンピュータから
オンラインで入力されるようにしてもよいし、この目標
値を、外部から入力された処方箋データに所定の計算式
を適用して算出するようにしてもよい。

【０００９】この発明に係る計量秤においては、荷重台
上に被計量物を随次追加していくと、計量値がディスプ
レイでディジタル表示されると共に、ある重量範囲を担
当する表示手段における表示が消えて、次の重量範囲を
担当する表示手段で表示が行われる。使用者は、一定方
向に並ぶ表示手段における表示の推移を観察することに
よって、被計量物をどれくらい追加して計量値が目標値
にどれだけ近づいたかを直感的に把握することができ
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】この発明に係る計量秤の実施の一
形態を、添付図面に基づいて説明する。

【００１１】図１に示す計量秤１は、ハウジング２と、
このハウジング２の上面から突出する荷重台３と、上記
ハウジング２の前方部分に設けられたディスプレイ４
と、上記ハウジング２におけるディスプレイ４の上方部
分に所定間隔をあけて左右に並ぶ複数の発光ダイオード
５とからなる。

【００１２】ハウジング２は、図１に示すように箱状で
内部に計量機構を収容している。

【００１３】荷重台３は、上面が平坦に形成されて風袋
６の載置面となっており、下端部がハウジング２内の計
量機構（図示せず）に接続されている。

【００１４】ディスプレイ４は、荷重台３上の風袋６に
収容される被計量物に対して計量機構が測定した計量値
をディジタル式で表示する。

【００１５】このディスプレイ４は、図１（ｂ）に示す
ように、荷重台３に風袋６を載置した状態で零点を表示
し、風袋６内に被計量物が収容されている場合には、図
２に示すように、その被計量物の正味の重量を表示す
る。

【００１６】発光ダイオード５は、予め設定された目標
値を境にして前後に割り振られた一連の重量範囲をそれ
ぞれ担当し、担当する重量範囲内に計量値が属する場合
に点灯する。

【００１７】この発光ダイオード５が担当する重量範囲
は、中央に位置する発光ダイオード５が目標値を含み、
かついずれかの発光ダイオード５が計量値を含むよう適
宜設定される。図１（ｂ）及び図２に示す状態では、発
光ダイオード５が２５．０ｇの重量範囲をそれぞれ担当
し、その旨がディスプレイ４にレンジとして表示され
る。また、目標値と計量値をそれぞれ含む発光ダイオー
ド５は、互いに違う色で点灯するようになっている。

【００１８】この計量秤１は、計量範囲が０ｇから３０
０ｇまであり、風袋６に散薬などの被計量物を徐々に追
加していくと、図２に示すように、ディスプレイ４に計
量値がディジタル式で表示されると共に、より中央に近
い発光ダイオード５が点灯する。したがって、使用者に
とっては、一連に並ぶ発光ダイオード５上で光が目標値
に向かって移動していくので、計量値が目標値にどれだ
け近づいたかが直感的に把握できる。

【００１９】この目標値は、許容誤差と共にディスプレ
イ４でディジタル表示される。また、このディスプレイ
４には、目標値と計量値を担当する発光ダイオード５を
指し示すアローマークがそれぞれ表示されている。

【００２０】この計量秤１は、図３に示すように、計量
値がかなり目標値に近づいた場合は、計量機構の測定レ
ンジをより細かな設定に自動的に変更し、個々の発光ダ
イオード５が担当する重量範囲を２５．０ｇから２．０
ｇに狭めて、ディスプレイ４上のレンジの表示を変更す
る。

【００２１】そして、さらに計量値が目標値に近づいた
場合には、図４に示すように、測定レンジをより細かな
設定に変更すると共に、重量範囲を２．０ｇから０．２
ｇに変更する。このとき、許容誤差を含めた目標値を担
当する発光ダイオード５が点灯するので、使用者は、こ
の点灯する一連の発光ダイオード５のうちのいずれかが
計量値を表示するよう点灯するまで被計量物を追加すれ
ば、被計量物を所定の目標値に簡単に合わせ込むことが
できる。

【００２２】この計量秤１をコンピュータにオンライン
で接続して、このコンピュータから目標値及び許容誤差
が計量秤１に随時入力されるようにすると、いちいちマ
ニュアルで入力する手間が省けるので、使用者にとって
便利である。

【００２３】この計量秤１は、調剤システムにおいて以
下のように使用される。

【００２４】この計量秤１は、調剤制御装置が組み込ま
れた調剤台に設置されて使用される。調剤制御装置に
は、ホストコンピュータから処方箋データがオンライン
入力され、この処方箋データは、調剤台上に設けられた
表示パネルに表示されて、調剤の際に利用される。この
調剤台の近傍には、多数の薬剤ストッカを格納する棚が
設けられている。薬剤ストッカには、収容する薬剤のＩ
Ｄを発信する発信ユニットが取り付けられており、薬剤
師が表示パネルの表示に従って所要の薬剤ストッカを棚
から調剤台に近づけると、この薬剤ストッカの発信ユニ
ットから薬剤ＩＤが自動的に発信されて調剤制御装置に
受信される。

【００２５】調剤制御装置は、受信した薬剤ＩＤと処方
箋データ内の薬剤ＩＤとを比較して、合致しない場合は
警報を発し、合致する場合は処方箋データを調剤台上の
計量秤１に転送して計量秤１での計量を可能にする。

【００２６】計量秤１における計量の手順を、図５に示
すフローチャートに従って説明する。

【００２７】計量秤１は、調剤制御装置から処方箋デー
タを受信（Ｓ₁）した後、処方箋データを解析して患者
の年齢と薬剤の種類及び処方量を特定する。

【００２８】そして、計量秤１は、患者が成人の場合に
は特定した処方量を目標値として設定し、患者が１２歳
くらいまでの小児である場合であって、薬剤の処方量が
成人薬用量で規定されている場合には、以下に示すＡｕ
ｇｓｂｅｒｇｅｒ式小児薬用量の式に基づいて目標値を
算出する（Ｓ₂、Ｓ₃）。

【００２９】〔式〕目標値（小児薬用量）＝（年齢×４＋２０）／１００×
処方量（成人薬用量）また、薬剤の種類が特殊薬や劇薬である場合には、薬剤
の処方量の許容誤差は小さく設定される。そして、設定
された目標値と許容誤差は、ディスプレイ４に表示され
る（Ｓ₄）。

【００３０】この後、目標値から適切な測定レンジ及び
その切り換え点を、予め決められたプログラムに基づい
て設定し（Ｓ₅）、計量を開始する（Ｓ₆）。

【００３１】計量秤１は、計量値に従ってディスプレイ
４と発光ダイオード５での表示を適時変更し（Ｓ₉）、
設定したレンジ切替え点を越えたら（Ｓ₈）、測定レン
ジと発光ダイオード５の重量範囲とを、より細かな設定
に変更する（Ｓ₉、Ｓ₁₀）。

【００３２】そして、計量値が目標及びその許容誤差の
範囲内であるかどうかを随時チェックし（Ｓ₁₁）、計量
値が目標値をオーバーした場合（Ｓ₁₂）には警告を発し
（Ｓ₁₃）、範囲内である場合には目標値と計量値を担当
する発光ダイオード５が一致してＯＫである旨が表示さ
れる（Ｓ₁₄）。

【００３３】この後、次の計量に関するデータがあるか
どうかをチェックし（Ｓ₁₅）、ある場合は次の計量の準
備を行い、ない場合は終了させる。

【００３４】

【効果】この発明に係るディジタル表示式計量秤は、以
上のように構成されて、計量値が目標値にどれだけ近づ
いたかを直感的に把握することができるので、被計量物
を過大に追加してしまうことがなく計量に手間がかから
ない。また、計量値は、ディジタル表示により一目で読
み取られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）この発明に係るディジタルに表示式計量
秤の斜視図（ｂ）図１（ａ）の計量秤の零点での表示を示す説明図

【図２】図１の計量秤の表示の推移を説明する説明図

【図３】図１の計量秤の表示の推移を説明する説明図

【図４】図１の計量秤の表示の推移を説明する説明図

【図５】図１の計量秤の計量動作のフローチャート

【符号の説明】

１ディジタル表示式計量秤２ハウジング３荷重台４ディスプレイ５発光ダイオード６風袋

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ハウジングに設けられて計量値をディジ
タル式で表示するディスプレイと、このディスプレイの
近傍で一定方向に並ぶ複数の表示手段とを備え、これら
表示手段が、予め設定された目標値を境にして前後に割
り振られた一連の重量範囲をそれぞれ担当し、担当する
重量範囲内に計量値が属する旨をそれぞれ表示する計量
秤。
【請求項２】上記表示手段が発光ダイオードであるこ
とを特徴とする請求項１に記載の計量秤。
【請求項３】計量値が目標値に近づくにつれて、測定
レンジをより細かな設定に自動的に変更することを特徴
とする請求項１又は２に記載の計量秤。
【請求項４】上記目標値が、コンピュータからオンラ
インで入力されることを特徴とする請求項１乃至３に記
載の計量秤。
【請求項５】上記目標値が、外部から入力された処方
箋データに所定の計算式を適用して算出されることを特
徴とする請求項１乃至３に記載の計量秤。