JPH1099093A - 豚流行性下痢ウイルス(pedv)の糖蛋白抗原の作製法 - Google Patents

豚流行性下痢ウイルス(pedv)の糖蛋白抗原の作製法

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JPH1099093A
JPH1099093A JP25463796A JP25463796A JPH1099093A JP H1099093 A JPH1099093 A JP H1099093A JP 25463796 A JP25463796 A JP 25463796A JP 25463796 A JP25463796 A JP 25463796A JP H1099093 A JPH1099093 A JP H1099093A
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pedv
glycoprotein
virus
ped
cell
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Masaaki Nishimura
雅明 西村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 豚流行性下痢ウイルス(PEDV)に対する
抗体を短期間に大量に得ることにより当該病気の診断を
容易に行うこと。 【解決手段】 PEDウイルスの糖蛋白を調製し、特異
性に優れた各種診断用抗原に利用できること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は豚伝染性下痢ウイル
ス(以下「PEDV」と略記する)の診断用抗原の作製
法とPEDVの診断法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】豚伝
染性下痢症(PED)は、1971年に英国で豚の急性
下痢症が発生し、その原因はそれまで知られていた下痢
の起因微生物ではなく、新しく発見されたコロナウイル
スによることが明らかにされ、PEDウイルスと名付け
られた。PEDは今や世界的に発生が見られ、わが国に
おいても1982年に初発生があり、1994年以後全
国的に発生を見ている。PEDVは全ての年令の豚に感
染し、感染豚は嘔吐、発熱、水様性の下痢(または軟
便)、食欲不振等の症状を呈する。哺乳豚が感染すると
10〜100%の死亡率となり、母豚では泌乳の減少や
停止などを起こし、さらには死流産を起こすこともあ
る。本病による経済的損失は、流産や死産、哺乳豚の死
亡、下痢による発育低下、飼料効率の低下、薬剤費や労
賃の増加などにより甚大な金額となる。PEDウイルス
はコロナウイルス科に属するウイルスであり、粒子の表
面に多数の針状の構造物をもつことが特徴であり、この
構造物をスパイクと称している。このスパイクはウイル
スの糖蛋白から形成されている。コロナウイルス科で良
く研究されている豚伝染性胃腸炎(TGE)ウイルスで
はウイルスの感染を防御する中和抗体は、スパイクの糖
蛋白に対する抗体であることが明らかにされている。さ
らに、スパイク糖蛋白を抗原として使用した各種診断薬
は特異性に優れていることが報告されている(豚病学第
三版、240頁、近代出版)。しかし、PEDウイルス
の培養にはトリプシンを必要とするが、トリプシンは普
通の細胞に障害を起こすので、PEDウイルスを大量に
得ることは困難である。したがって、特異性に優れ、短
期間に大量の血清検査ができる方法は確立されていな
い。このように、従来技術においてはPEDウイルスに
対する抗体を短期間に大量に検査することができないと
いう問題点があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明はPEDウイルスを大量に得ることのでき
るウイルス培養法を見出した(特願平8−245807
号)ことに基づき、大量のウイルス糖蛋白を調製し、特
異性に優れた各種診断用抗原に利用できることを見出し
た。本発明のPEDウイルス糖蛋白は下記の実施例に詳
述する方法により得ることができる。
【0004】実施例 1粗PEDウイルス糖蛋白の作製法 豚由来のPEDウイルスに感受性のある培養細胞(TR
−SK細胞またはTR−SSI細胞等)(特願平8−2
45807号参照)を、0.25%トリプシン溶液と
0.2%EDTA溶液の等量混合物からなる細胞消化液
で細胞をばらばらにした。これを細胞培養液中に約10
0万個/mlになるように浮遊させ、ついで培養瓶に分
注し37℃で1〜3日間培養した。前記細胞培養液はイ
ーグルMEM液に容量百分率で非働化牛血清10%、ト
リプトースホスフェートブロス10%、さらにカナマイ
シン100μg/ml、ファンギゾン1μg/mlを混
合したものである。単層を形成したところでPEDウイ
ルスを接種し、37℃で60〜90分感作し、ウイルス
を完全に細胞に吸着させる。ついでウイルス液を除去し
75μg/mlの割合にトリプシンを添加した培養液
(組成はイーグルMEM液に容量百分率でトリプトース
ホスフェートブロス10%、カナマイシン100μg/
ml、ファンギゾン1μg/mlおよびトリプシンを7
5μg/mlに混合したものである)で5〜7日間培養
した。かくして前記の各細胞はいずれもウイルス接種後
1〜5日で特有の細胞変性効果を示してくる。細胞変性
効果が完全に起こった時期に培養液を採取した。このよ
うに採取した培養液に含まれるウイルス量はいずれも1
7.0 TCID50/ml以上であった。採取したウイル
ス培養液から低速遠心(5,000回転、30分間)に
より細胞、細胞破片等を除去した。遠心上清液にポリエ
チレングリコール6,000を10%に、塩化ナトリウ
ムを0.5モルになるように添加し、完全に溶解するま
で4℃でマグネチックスターラーを用いて溶解させた。
ついで5,000回転で30分間遠心して沈澱物を得
た。沈澱物をウイルス培養液の約1/50量のリン酸緩
衝生理食塩液(PBS)で溶解することにより粗PED
ウイルス糖蛋白を得た。本製品にはウイルス粒子とウイ
ルス糖蛋白(ウイルスのスパイク)を含む。
【0005】実施例 2蔗糖不連続密度勾配遠心による粗製PEDウイルス糖蛋
白の作製法 粗PEDウイルス糖蛋白を60%蔗糖および20%蔗糖
の2層の上層に重層し、40,000回転で2時間遠心
した。この結果、60%蔗糖と20%蔗糖の層間と20
%蔗糖の上層に白色のバンドが形成された。20%蔗糖
の上層白色バンドを採取した。このようにして粗製PE
Dウイルス糖蛋白を得た。また、60%蔗糖の上層白色
バンドを採取し、これを部分精製PEDウイルス糖蛋白
とした。
【0006】実施例 3PEDウイルス可溶化糖蛋白の作製法 実施例2で得た部分精製PEDウイルスを、最終濃度が
0.1〜2%のオクチル−1−フェノキシポリエトキシ
エタノール(ノニデットP−40)またはポリオキシエ
チレン(10)オクチルフェニルエーテル(トリトンX
−100)で37℃で混合処理し、ウイルス糖蛋白をウ
イルス粒子から解離させた。このように調製したものを
PEDウイルス可溶化糖蛋白とした。
【0007】実施例 4PEDウイルス感染細胞可溶化糖蛋白の作製法 実施例1に記載した方法によりウイルスを培養し、培養
液を低速遠心により沈澱させた。沈澱に集まった感染細
胞を1〜2%のノニデットP−40またはトリトンX−
100溶液で浮遊させ、10%浮遊液を作製した。10
%感染細胞浮遊液をガラスホモゲナイザーで乳剤にし、
37℃で30分間作用させ、ウイルス糖蛋白をウイルス
感染細胞から解離させた後、7,000回転30分間遠
心して上澄を採取した。このように調製したものをPE
Dウイルス感染細胞可溶化糖蛋白とした。
【0008】実施例 5PEDウイルス精製糖蛋白の作製法 実施例1〜4の方法により得た製品には、ウイルスに由
来する糖蛋白以外に蛋白を含有する。これらの製品か
ら、ウイルス糖蛋白を単離しPEDウイルス精製糖蛋白
を作製した。すなわち、コンカナバリンAセファデック
ス粒子に実施例1〜4で得た製品をそれぞれに混合し、
4℃で一夜振盪し粒子に糖蛋白を吸着させた。これを静
置するとコンカナバリンAセファデックス粒子が沈澱
し、上澄を取り除き、PBSで5回以上洗浄した。洗浄
後、2モルのメチルマンノシド液にコンカナバリンAセ
ファデックス粒子を浮遊させ、糖蛋白を粒子から解離さ
せた。糖蛋白はメチルマンノシド液に溶解されてくるの
で、静置または低速遠心によりコンカナバリンAセファ
デックス粒子を沈め、上澄液を回収した。上澄液を透析
膜あるいはコロジオンパックを使いPBSで透析と濃縮
を行った。このように調製したものをPEDウイルス精
製糖蛋白とした。なお、PEDウイルス精製糖蛋白の作
製は実施例1〜4で得た製品をそれぞれ個別に行って
も、あるいは実施例1〜4の製品を混合した後に作製し
てもよい。
【0009】実施例 6赤血球凝集反応によるPEDウイルス抗体の測定法 赤血球凝集抑制反応による赤血球凝集抑制(HI)抗体
の測定は、ウイルスに赤血球凝集性が認められているウ
イルスに利用することができる。PEDウイルスには赤
血球凝集性(HA)がない(豚病学第3版、249頁、
近代出版)とされているため、赤血球凝集抑制反応によ
るPEDの血清学的診断は行わなかった。実施例1〜5
で作製した糖蛋白製品についてHA性を調べたところ、
表1に示すようにすべての製品でHA性が認められた。
具体的には、各製品の25μlの段階希釈列を96穴V
型マイクロプレートに作り、これにリン酸緩衝食塩液に
各種動物の赤血球を0.4%に含有する浮遊液50μl
を加え、良く混合した後、室温、37℃および4℃に静
置し観察した。この結果、ウサギ、マウス、豚および鶏
の赤血球を使用した場合、室温および37℃で16〜1
28倍希釈した製品で赤血球の凝集が認められた。 表1 各種糖蛋白製品のHA価 ──────────────────────────────────── 製品名 培養液100mlmから得た量 HA価 ──────────────────────────────────── 製品(1)、粗PEDウイルス糖蛋白 2 ml 2048 製品(2)、粗製PEDウイルス糖蛋白 2 ml 2048 部分精製PEDウイルス糖蛋白 2 ml 512 製品(3)、PEDウイルス可溶化糖蛋白 2 ml 512 製品(4)、PEDウイルス感染細胞可溶化糖蛋白 2 ml 8192 製品(5)、PEDウイルス精製糖蛋白 2 ml 4096 ──────────────────────────────────── このようにPEDウイルス糖蛋白に赤血球凝集性がある
ことを新たに見出したので、この性質を利用してPED
ウイルス感染豚血清について赤血球凝集抑制反応を行っ
た。反応は検査血清を0.1mlを取り、これにカオリ
ン50%を含有するリン酸緩衝生理食塩液を0.4ml
加え、37℃で30分間混合し、2000回転/10分
間遠心し上清を得た。これに沈澱させたウサギ赤血球を
約0.1ml滴下し室温で30分間混合し2000回転
/10分間の遠心により赤血球を沈澱させ上清を採取し
た(以下「処理血清」と呼ぶ)。この処理血清25μl
と、8倍に希釈しても赤血球を凝集する実施例1〜5で
作製した糖蛋白製品(以下「赤血球凝集抑制反応用抗
原」と呼ぶ」25μlとを混合し、37℃で60分間作
用させた。ついで、0.4%に調整したウサギ赤血球を
50μl加え、混合後室温で2時間静置し判定した。赤
血球の凝集を完全に抑制した場合を抗体陽性とし、その
希釈倍数の逆数をHI抗体価とした。赤血球凝集抑制反
応の成績を表2に示した。 表2 PEDウイルスHI抗体の測定 ─────────────────────────豚番号 感染の経過 HI抗体価 1 発症中 <10 2 発症中 <10 3 発症中 <10 4 発症中 <10 5 発症中 <10 1−後 発症後3週目 40 2−後 発症後3週目 160 3−後 発症後3週目 320 4−後 発症後3週目 6405−後 発症後3週目 320 成績から明らかなように、本法による抗体測定法は高い
感度と特異性を示した。上記実施例では、ウサギ赤血球
を使用した成績であったが、凝集性のある各種動物の赤
血球を用いても同様の成績が得られた。なお、豚赤血球
を使用した場合、血清処理においてカオリン処理だけで
赤血球による吸収処理をしなくても成績に影響はなかっ
た。
【0010】実施例 7寒天ゲル内沈降反応によるPEDウイルス抗体の測定 寒天ゲル内沈降反応は、寒天ゲル内で抗原と抗体を互い
に拡散させて沈降反応を起こさせる方法であり、両者の
間に白色の沈降線が生ずるか否かで判定する。1%の寒
天(栄研化学の電気泳動用寒天の他いずれの製品でもよ
い)を混合させたPBSにアジ化ナトリウムを0.01
%添加し、沸騰水中で融解させた。融解した寒天液5m
lを、あらかじめ寒天液を塗布し乾燥させてある顕微鏡
用スライドグラス上に静かにのせ、固まるまで室温に放
置した。ついで直径5mmの穴を中心に1個と、これか
ら3mmの距離で6個の穴をあけた。中心の穴に実施例
1〜5の製品を入れ、周囲の穴に抗体の有無を検査しよ
うとする血清を入れ(1穴に1検体)、37℃で18時
間静置した。この結果、PEDV非感染の血清では沈降
線が認められなかったが、PEDV感染3週後の血清で
は白色の沈降線が中心の穴との間に形成された。このよ
うに沈降線が形成された場合は検査血清中にPEDV抗
体が存在していることを示す。また、抗体の強さ(抗体
価)を知るためには、抗原力価を一定にして(4単位)
中心の穴に入れ、周囲の穴に検査血清を2倍段階希釈し
てそれぞれ1穴に入れ、37℃で48時間反応させた。
沈降線の形成された血清の最高希釈倍数の逆数を抗体価
として知ることができた。PEDV感染豚血清について
寒天ゲル内沈降反応により抗体価を測定した成績を表3
に示した。なお、実施例1〜5で作製したいずれの製品
を用いても同様の成績であった。 表3 PEDウイルス寒天ゲル内沈降抗体の測定 ─────────────────────────── 豚番号 感染の経過 HI抗体価 ─────────────────────────── 1 発症中 <10 2 発症中 <10 3 発症中 <10 4 発症中 <10 5 発症中 <10 1−後 発症後3週目 40 2−後 発症後3週目 160 3−後 発症後3週目 320 4−後 発症後3週目 640 5−後 320 ──────────────────────────
【0011】実施例 8酵素免疫測定法(ELISA)によるPEDウイルス抗
体の測定 実施例2〜5のそれぞれの製品について酵素免疫測定法
によりPEDウイルス抗体測定を実施した。それぞれの
製品を500〜2000倍に炭酸緩衝液(pH9.6)
で希釈しELISA用抗原とした。96穴のマイクロプ
レートに0.1mlあて加え、4℃で一晩置いた後、洗
浄液(0.02%にツウィーン20を加えた生理食塩
水)で5回洗浄した。100倍に希釈した可検血清を1
穴に0.1mlあて加え、37℃で60分間反応させ
た。洗浄液で5回洗浄した後、酵素標識抗体(豚1gG
で免疫したウサギ血清から1gGを分画し、ペルオキシ
ダーゼで標識したもの、市販品を使用)を0.1mlあ
て加え、25℃で30分間反応させた。洗浄後o−フェ
ニレンジアミン(OPD)液(0.2モルリン酸水素ナ
トリウム25mlと0.1モルクエン酸25mlにOP
D20mgを溶解させ、過酸化水素0.01mlを加え
た液)を0.1mlあて加え、25℃で20分間反応さ
せた。反応後直ちに反応停止液(3規定硫酸)を0.1
mlあて加えた。これを492nmで吸光度を測定し
た。この結果は表4に示す。 表4 PEDウイルスELISAの測定 ───────────────────────────── 豚番号 感染の経過 OD値 ───────────────────────────── 1 発症中 0.08 2 発症中 0.11 3 発症中 0.05 4 発症中 0.08 5 発症中 0.07 1−後 発症後3週目 1.53 2−後 発症後3週目 1.72 3−後 発症後3週目 1.95 4−後 発症後3週目 1.59 5−後 発症後3週目 1.38 ──────────────────────────── 上記の結果から、いずれの糖蛋白製品を用いても、ウイ
ルス感染前(発症初期)血清では、OD値が0.2以下
であったが、発症後2週目ではいずれの血清においても
OD値が0.2以上であった。すなわち、OD値が高い
ほどPEDウイルス糖蛋白に対する抗体が多いことを示
す。このように、実施例1〜5の製品を使ったELIS
A法によりPEDウイルス糖蛋白に対する抗体を検出す
ることができた。また、この実施例ではOPD液を使用
したが、この代わりに2,2’−アジノ−ジ−〔3−エ
チルベンズチアゾリンスルホン酸(6)〕(ABTS)
を使用しても上記と同様に抗体を検出することができ
た。
【0012】実施例 9ラテックス凝集反応用抗原を用いた抗体の測定 実施例5の方法で得た製品をグリシン緩衝液、pH8.
0で約100倍に希釈し抗原液とした。0.9μmのラ
テックス粒子をグリシン緩衝液で洗浄し、1%ラテック
ス粒子浮遊液を調製した。これに抗原液を等量に混合し
37℃で2時間感作した。4000回転/20分間の遠
心でラテックスを沈澱に集めた。これを0.5%の豚胎
子血清を含有するグリシン緩衝液で浮遊させ、4℃で1
8時間放置した。0.1%豚胎子血清を含有するグリシ
ン緩衝液(以下「希釈液」と呼ぶ)で遠心操作により、
5回ラテックス粒子を洗浄し、同緩衝液で0.2%ラテ
ックス粒子懸濁液を調製し、これを抗原感作ラテックス
とした。ラテックス凝集反応は96穴U型マイクロプレ
ートを使用した。可検血清の50μl段階希釈列を作
り、これに50μlの抗原感作ラテックス粒子懸濁液を
加え良く混合した後、37℃で18時間静置し、判定し
た。凝集が認められた血清の最高希釈倍数を抗体価とし
た。この結果を表5に示す。 表5 PEDウイルス糖蛋白ラテックスの凝集測定 ───────────────────────────── 豚番号 感染の経過 ラテックス凝集価 ───────────────────────────── 1 発症中 <4 2 発症中 <4 3 発症中 <4 4 発症中 <4 5 発症中 <4 1−後 発症後3週目 40 2−後 発症後3週目 160 3−後 発症後3週目 320 4−後 発症後3週目 640 5−後 発症後3週目 320 ──────────────────────────── 上記の結果から、本法によりPEDウイルスの抗体が簡
単に測定できる。
【効果】本発明による豚流行性下痢ウイルスの糖蛋白を
用いた各種抗体検査法により、豚流行性下痢の診断を下
すことができる。従って、従来の血清診断法に比べ、術
式や操作が容易であるばかりでなく、豚流行性下痢ウイ
ルスの伝染防止に即対応でき、その蔓延防止にも寄与す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C12N 7/00 C12N 7/00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 TR−SK細胞、TR−SSI細胞など
    の豚由来細胞を用いて、PEDウイルスをトリプシン添
    加培養液で培養し、感染培養液を濃縮し、粗PEDウイ
    ルス糖蛋白を採取し、必要に応じて精製することを特徴
    とする、PEDV糖蛋白を大量に単離する方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法により調製したウイルス
    糖蛋白を使用して赤血球凝集抑制(HI)反応に供す
    る、PEDウイルスHI抗体の測定法。
  3. 【請求項3】 請求項1の方法により調製したウイルス
    糖蛋白を使用して寒天ゲル内沈降(AGP)反応に供す
    る、PEDウイルスAGP抗体の測定法。
  4. 【請求項4】 請求項1の方法により調製したウイルス
    糖蛋白を使用して酵素結合免疫測定法(ELISA)に
    供する、PEDウイルスELISA抗体の測定法。
  5. 【請求項5】 請求項1の方法により調製したウイルス
    糖蛋白を付着させたラテックス粒子を用いてラテックス
    凝集反応に供する、PEDウイルスのラテックス凝集抗
    体の測定法。
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