JPH109905A - 歪・応力および漏水検知装置 - Google Patents

歪・応力および漏水検知装置

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JPH109905A
JPH109905A JP8158644A JP15864496A JPH109905A JP H109905 A JPH109905 A JP H109905A JP 8158644 A JP8158644 A JP 8158644A JP 15864496 A JP15864496 A JP 15864496A JP H109905 A JPH109905 A JP H109905A
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JP
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strain
stress
water leakage
conductive fiber
conductive
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JP8158644A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Yanagida
博明 柳田
Kenzo Sekijima
謙蔵 関島
Yasushi Otsuka
靖 大塚
Yoshitomo Endou
是知 遠藤
Norio Muto
範雄 武藤
Yasuhiro Arai
康裕 荒井
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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    • Y02A20/218

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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート材などの検知対象物に関する漏
水および歪・応力を確実にかつ広範囲の領域に亘って検
知可能にする。 【解決手段】 導電部材を有する2つの構造材を間隔を
おいて埋設する検知対象物と、上記構造材の一方に設け
られた導電部材に電圧を印加する定電圧電源とを設け、
対象物特性検知手段に、上記一方の構造材の導電部材を
流れる電流値から上記検知対象物の歪・応力を求めさ
せ、上記他方の構造材の導電部材を流れる電流値から上
記検知対象物の漏水の有無を求めさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、導電部材を有す
るプラスチック複合材を用いて構造物等の歪・応力およ
び漏水を検知するのに用いる歪・応力および漏水検知装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、構造物等の部材に生じた応力
を知る手段として例えば抵抗線歪み計を用いる方法が知
られている。この抵抗線歪み計は、周知の如く、蛇行配
置された白金等からなる抵抗線を有し、通常平板状をな
す。
【0003】そして、この抵抗線歪み計を、応力を測定
しようとする上記部材である対象物外面に貼り付け、こ
の対象物の歪みに伴う抵抗線の形状変化(長さ変化およ
び断面積変化)による抵抗値変化を検知することによっ
て、検知対象物の歪みを把握し、該歪みから応力を算出
することができる。
【0004】ところで、例えば、トンネル等の構造体の
漏水は、その構造体内部空間に水を導いてしまい利用者
等に不快感を与えるばかりでなく、トンネル構造体(覆
工体)そのものを劣化させる等の問題を含んでいる。
【0005】このため、トンネル等の漏水箇所について
は、それをなるべく早期に発見し、漏水の規模によって
漏水箇所に対して止水処置を施す必要がある。
【0006】特に、最近のトンネルでは、巻立てコンク
リート打設後、その内側に装飾のためさらに仕上げ材を
設置することが多く、上記漏水の発見が困難となってい
る。当然、吹付けコンクリートと巻立てコンクリートと
の間には防水シートを設置して、巻立てコンクリート側
への漏水を防ぐが、防水シートの設置が不完全であった
り、防水シートに穴が開くなどして、巻立てコンクリー
トへ水が浸透することがある。
【0007】その結果、巻立てコンクリートの鉄筋が腐
食して膨らみ、巻立てコンクリートを破壊したり、ある
いは仕上げ材に水がかかり仕上げ材の劣化を招くなどの
支障を来すことがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記抵
抗歪み計による対象物の歪み測定方法にあっては、上記
抵抗歪み計が高価であるうえ、取付け寸法的にも制約を
受け、これが対象物の外面にしか取り付けることができ
ないため、その対象物が大きい場合には、正確な意味で
内部応力を正しく検知できないという課題があった。
【0009】また、これまでの漏水検知はシステム化,
自動化されておらず、目視により定期的にトンネルなど
の構造物を点検するのみであり、その点検作業が著しく
煩わしく、その点検精度および人件費などの点で不利で
あるなどの課題があった。
【0010】この発明は上記のような課題を解決するも
のであり、検知対象物のいずれの部位にも設置でき、極
めて簡単な構成により安価かつ高精度にて検知対象物の
歪・応力を把握可能とするとともに、検知対象物におけ
る広域に亘る漏水検知を自動的かつ効果的に実施できる
歪・応力および漏水検知装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
歪・応力および漏水検知装置は、導電部材を有する2つ
の構造材を間隔をおいて埋設する検知対象物と、上記構
造材の一方に設けられた導電部材に電圧を印加する定電
圧電源とを有し、対象物特性検知手段に、上記一方の構
造材の導電部材を流れる電流値から上記検知対象物の歪
・応力を求めさせ、上記他方の構造材の導電部材を流れ
る電流値から上記検知対象物の漏水の有無を検知させる
ようにしたものである。
【0012】請求項2の発明にかかる歪・応力および漏
水検知装置は、上記各構造材をシート状の導電性繊維束
を貼り付けた棒状または紐状もしくは格子状のプラスチ
ック複合材から構成し、上記各構造材の導電性繊維束を
上記間隔をおいて対向配置したものであり、これにより
広い領域に亘って検知対象物にプラスチック複合材を埋
設可能にし、かつ構造材の強度が十分に得られるように
している。
【0013】請求項3の発明にかかる歪・応力および漏
水検知装置は、上記検知対象物がコンクリート材の場合
に、上記構造材の間隔を0.5乃至5.0mmとしたも
のであり、これにより最適の絶縁距離を得られるように
している。
【0014】請求項4の発明にかかる歪・応力および漏
水検知装置は、上記定電圧電源を交流電源とすること
で、上記構造材間における分極を回避可能にしている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
図について説明する。図1はこの発明の歪・応力および
漏水検知装置を示す構成図であり、同図において、3
A,3Bは各一の構造材としての格子状複合材であり、
これらが図2および図3に示すように、格子状に組まれ
たプラスチック複合材としてのガラス繊維強化プラスチ
ック材1のうち横列または縦列の片面に、導電部材とし
ての炭素繊維束などの導電性繊維束2をシート状に貼り
付けたものからなる。
【0016】また、4は上記格子状複合材3A,3Bを
埋設する検知対象物としてのコンクリート材であり、図
4および図5に示すように、各格子状複合材3A,3B
は各繊維束2A,2Bを例えば5.0mmの間隔をおい
て対向させるように配置されて、上記コンクリート材4
がこれらの各導電性繊維束2A,2B間に充填され、ま
た各ガラス繊維強化プラスチック材1A,1Bの外側面
を覆っている。
【0017】そして、これらのコンクリート材4および
2つの格子状複合材3A,3Bは構造体5を構成してい
る。
【0018】6A,6Cは一方の上記格子状複合材3A
の導電性繊維束2Aの両端に取り付けられた電極であ
り、6Bは他方の上記格子状複合材3Bの導電性繊維束
2Bの一端に取り付けられた電極である。
【0019】そして、上記電極6Cは別途用意した交流
定電圧電源8に接続され、上記電極6A,6Bはそれぞ
れ交流電流計9A,9Bを介して接地されている(図1
では交流定電圧電源8の接地端子に接続されている)。
【0020】また、10は対象物特性検知手段としての
記録装置であり、これが上記各交流電流計9A,9Bで
計測された上記導電性繊維束2A,2Bに流れる電流値
やこの電流値の変化にもとづいて、上記検知対象物の特
性であるコンクリート材4の歪・応力および漏水の有無
を演算によって求め、かつこの結果を記録し、必要に応
じ表示を行うものである。
【0021】なお、上記交流定電圧電源8,交流電流計
9A,9Bおよび記録装置10は測定部7を構成してい
る。
【0022】次に、上記構成になる歪・応力および漏水
検知装置の動作について説明する。まず、コンクリート
材4の漏水検知動作について説明する。この漏水検知は
交流電流計9Bの検出電流にもとづいてなされる。すな
わち、上記導電性繊維束2Aの各電極6C,6A間には
交流定電圧電源8から所定レベルの交流電圧が交流電流
計9Aを介して印加される。
【0023】一方、格子状複合材3Bの導電性繊維束2
Bに対しては、上記交流定電圧電源8からは直接的には
電圧を印加されず、導電性繊維束2Aを介してコンクリ
ート材4の抵抗値に応じた電流が流されるのみである。
【0024】しかし、上記コンクリート材4は通常の乾
燥状態においては抵抗値が著しく高く、従って、その導
電性繊維束2Bに流れて交流電流計9Bで検出される電
流値は極めて小さい値かゼロである。
【0025】一方、上記構造体5のコンクリート材4内
にひび割れなどが生じて、例えば地盤からの水がコンク
リート材4内に漏れた場合は、その漏水が対向する2つ
の導電性繊維束2A,2B間の一部または全体を電気的
に短絡することとなる。
【0026】このため、交流電流計9Bには交流定電圧
電源8から2つの導電性繊維束2A,2Bを介して大き
な電流が流れる。なお、この交流電流計9Bに流れる電
流は、上記導電性繊維束2A,2B間の漏水により低下
した絶縁抵抗の大きさに対応する値であり、例えば図6
に示すような時間―電流特性となる。
【0027】すなわち、この図6によれば、交流定電圧
電源8の電圧を、周波数が1KHzでAC5Vの一定値
とし、上記構造体5に水が浸透していない状態にあって
は、時間の経過に拘らず、交流電流計9Bで検知される
電流はゼロまたは上記のような低レベルの一定値であ
る。
【0028】しかし、上記漏水が発生したタイミング
(時間)aでは、上記導電性繊維束2A,2B間の抵抗
値が低下し、従って、交流電流計9Bで検出される電流
値が急激に上昇する。このような現象は上記導電性繊維
束2A,2B間のいずれの部分に漏水が発生しても容易
かつ確実に検出できる。
【0029】また、上記漏水により上記導電性繊維束2
A,2B間の抵抗値が一旦急激に低下した後は、すなわ
ち電流値が大きく上昇した後は、時間の経過とともに徐
々に上昇し、上記漏水が停止したタイミングbで上記電
流値の漸増が停止し、その漏水が停止した後は急激に電
流が低下し、続いて徐々に低下していく。
【0030】一方、上記記録装置10では上記交流電流
計9Bの電流検出値を常時監視して記録しており、その
検出した電流値が設定レベルを超えて大きく上昇したと
き上記タイミングaで漏水が発生したと判定し、またタ
イミングbで漏水が停止したと判定することができる。
【0031】なお、漏水の発生および漏水の停止は、上
記検出された各電流値を、予め実験的に求めておいた上
記各設定レベルを基準として、この基準値と比較演算す
ることにより容易かつ確実に確認できる。
【0032】また、上記格子状複合材3A,3Bの各導
電性繊維束2A,2B間の間隔は0.5乃至5.0mm
とすることが望ましい。その間隔を0.5mm未満とす
ると、コンクリート材4をこれらの間に十分に充填させ
ることができないばかりか、各導電性繊維束2A,2B
が接触して、電気的に短絡状態となってしまう場合があ
るからである。
【0033】一方、上記間隔が5mmを超えると、各導
電性繊維束2A,2B内にコンクリート材4の粗骨材が
入り込み、この部位で漏水検知の障害となるため、その
間隔は5mm以下とすることが望ましい。
【0034】また、上記漏水の検出に交流電流を用いて
いる。これは直流電流を用いた場合には、上記各格子状
複合材3A,3B間に分極が起り、電流の流れが止まる
など、電流値が安定しないことによって、上記漏水の検
知を正確に実施できないことによる。
【0035】次に、上記構造体5の歪・応力検知動作に
ついて説明する。いま、上記コンクリート材4が地震な
どによる外力を受けると、このコンクリート材4中に埋
設された上記格子状複合材3A,3Bにその外力が作用
し、その外力による歪みや変形に応じて上記導電性繊維
束2Aの電気抵抗値が変化する。
【0036】図7は上記外力としての荷重に対する格子
状複合材3A,3Bの歪み量E、および上記電気抵抗値
Rの各変化状況を示す特性図であり、上記荷重に対して
歪み量Eは直線的に変化するのに対し、上記電気抵抗値
Rはヒステリシスループ状に変化する。
【0037】すなわち、図7において、荷重P(t)の
増加に伴う電気抵抗値Rは、a−b間で比較的急激に、
b−c間では緩やかに、また、c点から急激に増加する
といった三段階移行の傾向を示す。
【0038】そして、その後荷重Pを除去しても、電気
抵抗値Rはa点すなわち初期抵抗値R0には戻らず、高
い値の方へシフトしている。このような傾向は荷重の大
きさ,荷重速度,導電繊維の種類を変えても同様に現わ
れる。
【0039】さらに、荷重Pを完全に除荷した後、再び
最初の最高歪み値まで荷重を加えると、抵抗値R(Δ
R)は今度はe−d点間のカーブをほぼそのままトレー
スして上昇し、そこから除荷すると、再びd点からe点
に向けて同じ曲線を描く。そして、以後、これを繰り返
しても同様になる。
【0040】また、c点の現れる位置、およびc−d点
間の抵抗値変化(シフト量)は、導電性繊維束2Aの強
度,伸性によって異なり、例えば、c点の発現位置は導
電性繊維束2Aを高強度とすることにより高歪み域側に
移行し、またc−d点間の抵抗値変化量は、導電性繊維
束2Aを高強度,高伸性のものとすることにより大きい
ものとなる。
【0041】そして、d−e点間における現象は導電性
繊維束2Aの可逆的な構造変化、c−d点間における現
象は不可逆的な構造変化に起因している。
【0042】すなわち、上記構造体5の歪みに伴って電
気抵抗値Rの変化を示すこととなる。従って、この電気
抵抗値Rを測定することによって、構造体5の歪みを把
握でき、かつそれにより応力度を知ることができる。
【0043】さらに、上記導電性繊維束2Aは上述のよ
うに、歪み量εに対する電気抵抗値Rが特異な変化を示
すから、これを利用して上記構造体5の応力度状態を知
らせるセンサーとして使用することが可能である。
【0044】従って、この発明では、図7に示すc点付
近の上記荷重に対する電気抵抗値Rの変化を利用して、
歪・応力の測定を行うことができる。
【0045】図8は実測したこのようなc点付近の荷重
―抵抗特性図である。これによれば、構造体5の側面方
向から荷重をかけ、格子状複合材3Aの導電性繊維束2
Aに周波数が1KHz で、AC5Vの交流電圧を印加す
ると、その導電性繊維束2Aの電気抵抗値Rが経時的に
変化していく。
【0046】そして、荷重が増加するf―c間では上記
電気抵抗値Rは非常に緩やかに変化し、一方、c―d間
では荷重の増加に対して電気抵抗値Rが急激に増加す
る。
【0047】このc点は導電性繊維束2Aの破断強度点
であり、f―c点間では導電性繊維束2Aの破断は起ら
ないため、導電性繊維束2Aの抵抗値変化は小さくな
り、一方、c―d点間では連続的に導電性繊維束2Aの
破断が生じるため、導電性繊維束2Aの抵抗値の変化が
大きくなることになる。
【0048】このことから、導電性繊維束2Aの抵抗値
またはその変化量を検出することで、これの破断強度点
であるc点の検知が可能になる。また、この破断強度を
変化させることで、c点を任意の値に設定することがで
きる。
【0049】従って、導電性繊維束2Aの破断強度c点
から構造体5のコンクリート材4の破壊予知が可能とな
る。
【0050】すなわち、この発明では、上記交流電流計
9Aによって上記歪みの発生に伴う電気抵抗値Rの変化
に応じた電流を測定し、この測定結果を記録装置に記録
した上で所定のソフトウェアにもとづく演算処理を実行
することにより、上記コンクリート材4を含む構造体5
の歪・応力を容易に求めることができることとなる。
【0051】図9はこの発明の実施の他の形態を示す。
この形態では、格子状複合材3A,3Bの互いに対向す
る列の導電性繊維束2A,2Bに、上記と同様に電極6
A1,6A2,6A3,6B1,6B2,6B3および
6C1,6C2,6C3を接続し、交流定電圧電源8に
は電極6C1,6C2,6C3を接続してある。
【0052】また、交流電流計9Aには電極6A1,6
A2,6A3が切換えスイッチ11Aを介して接続さ
れ、交流電流計9Bには電極6B1,6B2,6B3が
切換えスイッチ11Aを介して接続されている。
【0053】これらの切換えスイッチ11A,11Bは
周期的に切換えられ、構造体5のいずれの導電性繊維束
2A,2B間に漏水が生じても、一定タイミングにて印
加される交流電圧によって、その導電性繊維束2A,2
B間に流れる電流を、交流電流計9Bにより測定するこ
とで、記録装置10においてその漏れを確実に検知でき
る。
【0054】同様にして、上記タイミングにてすべての
導電性繊維束2Aに交流電圧を印加することで、構造体
5の広い範囲で、交流電流計9Aの検出電流にもとづい
て歪みの検知が可能になる。
【0055】この場合において、上記各切換えスイッチ
11A,11Bはそれぞれ独自に切換えられるようにし
てもよく、また、漏れや歪みの測定を各導電性繊維束2
A,2Bごとに個別的に行うこともできる。さらに、各
切換えスイッチ11A,11Bに中立位置(OFF)を
設けておくことで、必要時のみ上記検知を行えるものと
することもできる。
【0056】このように、この発明ではコンクリート材
などの検知対象物中に水が侵入することにより、導電性
繊維束2A,2B間の電気的特性(絶縁抵抗)が変化す
ることで水の漏れの有無を検知でき、一方、上記格子状
複合材3Aの破断強度を検知対象物の耐力に設定するこ
とで、構造体5に外力がかかりその検知対象物の耐力に
達したとき、上記格子状複合材3Aを破断させて導電性
繊維束2Aの抵抗値などの電気的特性が変化したことを
捉えて、歪・応力の検知が可能となる。
【0057】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれば
導電部材を有する2つの構造材を間隔をおいて埋設する
検知対象物と、上記構造材の一方に設けられた導電部材
に電圧を印加する定電圧電源とを有し、対象物特性検知
手段に、上記一方の構造材の導電部材を流れる電流値か
ら上記検知対象物の歪・応力を求めさせ、上記他方の構
造材の導電部材を流れる電流値から上記検知対象物の漏
水の有無を求めさせるように構成したので、コンクリー
ト材などの検知対象物に関する漏水および歪・応力を広
範囲の領域に亘って確実かつ高精度に検知することがで
きるという効果が得られる。
【0058】また、請求項2の発明によれば上記各構造
材をシート状の導電性繊維束を貼り付けた棒状または紐
状もしくは格子状のプラスチック複合材から構成し、上
記各構造材の導電性繊維束を上記間隔をおいて対向配置
するように構成したので、各構造材の導電性繊維束間の
間隙を漏水検知用の絶縁空間として利用することができ
るとともに、常時は、ガラス繊維強化プラスチック材間
にあって導電性繊維束の耐食保護が図れ、さらに検知対
象物の表面のみでなく内部への設置が可能になるという
効果が得られる。
【0059】また、請求項3の発明によれば上記検知対
象物がコンクリート材の場合に、上記構造材の間隔を
0.5乃至5.0mmとするように構成したので、コン
クリート材の格子状複合材間への充填が可能になり、コ
ンクリート材への構造体の埋設を容易にでき、また、上
記格子状複合材間へのコンクリートの粗骨材の侵入およ
びこれによる測定電流値の不安定化を回避できるという
効果が得られる。
【0060】また、請求項4の発明によれば上記定電圧
電源を交流電源とするように構成したので、対向する格
子状複合材間での分極の発生をなくすることができ、安
定化した電流測定値にもとづき、正しい漏水および歪・
応力の検出を実現できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の一形態による歪・応力およ
び漏水検知装置を示す構成図である。
【図2】 図1における格子状複合材を示す正面断面図
である。
【図3】 図1における格子状複合材を示す平面図であ
る。
【図4】 図1における構造体を拡大して示す正面断面
図である。
【図5】 図4に示す構造体の平断面図である。
【図6】 この発明の漏水測定用の交流電流計により測
定された時間―電流値特性図である。
【図7】 この発明で利用される導電性繊維束の荷重に
対する歪みおよび抵抗特性図である。
【図8】 この発明の歪み検出で利用される荷重―抵抗
特性図である。
【図9】 この発明の実施の他の形態による歪・応力お
よび漏水検知装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1,1A,1B ガラス繊維強化プラスチック材(プラ
スチック複合材) 2,2A,2B 導電性繊維束(導電部材) 3A,3B 格子状複合材(構造材) 4 コンクリート材(検知対象物) 8 交流定電圧電源(定電圧電源) 10 記録装置(対象物特性検知手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 靖 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 遠藤 是知 東京都港区元赤坂一丁目6番6号 (72)発明者 武藤 範雄 東京都港区元赤坂一丁目6番6号 (72)発明者 荒井 康裕 東京都港区元赤坂一丁目6番6号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電部材を有する2つの構造材と、これ
    らの構造材を間隔をおいて埋設する検知対象物と、上記
    構造材の一方に設けられた導電部材に電圧を印加する定
    電圧電源と、該定電圧電源からの電圧印加によって上記
    導電部材を流れる電流値から上記検知対象物の歪・応力
    を求め、上記電圧印加によって上記構造材の他方に設け
    られた導電部材を流れる電流値から上記検知対象物の漏
    水の有無を検知する対象物特性検知手段とを備えた歪・
    応力および漏水検知装置。
  2. 【請求項2】 上記各構造材がシート状の導電性繊維束
    を貼り付けた棒状または紐状もしくは格子状のプラスチ
    ック複合材からなり、上記各構造材の導電性繊維束が上
    記間隔をおいて対向配置されていることを特徴とする請
    求項1に記載の歪・応力および漏水検知装置。
  3. 【請求項3】 上記検知対象物がコンクリート材の場合
    に、上記構造材の間隔を0.5乃至5.0mmとしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の歪・応力および漏水検
    知装置。
  4. 【請求項4】 上記定電圧電源が交流電源であることを
    特徴とする請求項1に記載の歪・応力および漏水検知装
    置。
JP8158644A 1996-06-19 1996-06-19 歪・応力および漏水検知装置 Withdrawn JPH109905A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20150138431A (ko) * 2010-09-08 2015-12-09 꼼미사리아 아 레네르지 아토미끄 에뜨 옥스 에너지스 앨터네이티브즈 누출 탐지 장치 및 이 누출 탐지 장치를 포함하고 유체 수송 또는 저장 부재를 피복하기 위한 피복부
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