JP2004163328A - 構造部材の地震被災度判定方法及び装置 - Google Patents

構造部材の地震被災度判定方法及び装置 Download PDF

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JP2004163328A JP2002331249A JP2002331249A JP2004163328A JP 2004163328 A JP2004163328 A JP 2004163328A JP 2002331249 A JP2002331249 A JP 2002331249A JP 2002331249 A JP2002331249 A JP 2002331249A JP 2004163328 A JP2004163328 A JP 2004163328A
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Shigeki Unjo
茂樹 運上
Tsutomu Nishioka
勉 西岡
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Abstract

【課題】震災により構造部材に生ずるような大ひずみ、大変形領域の測定ができて、地震後の構造部材の被災程度及び継続使用の可能性を迅速かつ客観的に精度よく行うことができる構造部材の地震被災度判定方法及び装置を提供すること。
【解決手段】異なる破断特性を有する光ファイバや電導性材料などのセンサ材2を構造部材1に設置し、地震後に破断した前記センサ材の本数をデータとして取得し、該データにより構造部材の被災度を判定することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、鉄筋コンクリート橋脚等の土木構造物や建築物など構造部材の地震被災度判定方法及び装置、特にその被災程度及び継続使用の可能性を迅速かつ客観的に精度よく行うことができる方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
地震後における構造部材の被災程度及び継続使用の可能性の診断は、外観からの目視に基づいて行われているのが現状であり、専門家による判定が必要になる場合が多い。震災地域の多数の構造部材の被災診断は、多大な時間と労力を要し、特に夜間に判定を行う必要のある場合や地中部の損傷などの直接目視できない場合には専門家でもその判定が困難である。
【0003】
目視によらない構造部材の診断技術として、構造部材の経年劣化の検知を目的とするヘルスモニタリング技術に関する研究が行われているが、震災により構造部材に生ずる大ひずみ、大変形領域の測定は、現状のヘルスモニタリング技術では困難である。また、震災はいつ発生するか予測することができないため、常時電源を通じたモニタリングは、維持費やシステムの管理面の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこでこの発明は、前記のような従来の問題点を解決すべく、センサ材の異なる破断特性に着目し、少なくとも破断したセンサ材の本数のデータを取得することにより、震災により構造部材に生ずるような大ひずみ、大変形領域の測定ができて、地震後の構造部材の被災程度及び継続使用の可能性を迅速かつ客観的に精度よく行うことができる構造部材の地震被災度判定方法及び装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、異なる破断特性を有する光ファイバや電導性材料などのセンサ材を構造部材に設置し、地震後に破断した前記センサ材の本数をデータとして取得し、該データにより構造部材の被災度を判定することを特徴とする。電導性材料としては、例えば合金または単独の金属材料(例えば銅線など)や、炭素繊維材などがある。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、センサ材が、埋め込み、貼り付け、取り付けのいずれかにより構造部材に設置される。請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、センサ材が、光ファイバと電導性材料の2種類からなり、前記光ファイバと電導性材料の種類もデータとして取得する。請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、被災度が、ひび割れ、降伏、終局など段階的に判定される。
【0007】
請求項5に記載の発明は、構造部材に設置され、異なる破断特性を有する光ファイバや電導性材料などのセンサ材と、これらセンサ材と地震後に接続され、センサ材の破断の有無を検知する検知部材とを具え、前記検知部材の検知情報から破断したセンサ材の種類と本数をデータとして取得し、該データにより構造部材の被災度を判定することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
【0009】
図1は構造部材の一例として鉄筋コンクリート橋脚に実施した例を示す図である。図1の左方に示すように異なる破断特性を有する光ファイバ又は/及び電導性材料からなるセンサ材2が鉄筋コンクリート橋脚1に埋め込み、貼り付け、取り付けのいずれかにより設置され、該センサ材が設置された鉄筋コンクリート橋脚1が地震でコンクリートのクラック・剥離、鉄筋降伏などにより、大ひずみ・大変形した状態が同図の右方に示されている。
【0010】
図2はセンサ材2の鉄筋コンクリート橋脚1への設置例を示し、(A)は鉄筋コンクリート橋脚1の軸方向鉄筋3に沿わせてセンサ2を埋め込んだもので、鉄筋コンクリート橋脚1を新設する場合などに用いる。この例では拡大図に示すように軸方向鉄筋3の外周面における一方の面及び他方の面にセンサ材2を貼り付けている。貼り付ける軸方向鉄筋3の数、位置は任意である。(B)は鉄筋コンクリート橋脚1の表面に縦向きに沿わせてセンサ材2を貼り付けたもので、既設の鉄筋コンクリート橋脚1の場合などに用いる。(C)は鉄筋コンクリート橋脚1の表面に縦向きに沿わせてセンサ材2を配置したうえ、固定具5で取り付けたもので、(B)と同様に既設の鉄筋コンクリート橋脚1の場合などに用いる。このようにセンサ材2の設置方法としては3つの方法があり、これによって、軸方向鉄筋3のひずみやかぶりコンクリートの損傷がセンサ材の破断状況に対応可能となる。
【0011】
センサ材2としては、前記のように光ファイバあるいは電導性材料のいずれかでよい。ただし、破断特性の異なるいくつかの素材特性を有するものが必要である。例えば、光ファイイバと電導性材料では、図3の右方のグラフに示すようにそれぞれ破断特性があるが、異なる破断特性を活用するためには、同じ光ファイバや電導性材料でも異なる素材を用いて破断特性を変化させたり、あるいは同図の左方に示すように光ファイバと電導性材料を組み合わせたりすることも可能である。この例では光ファイバと電導性材料を組み合わせたセンサ材2が中空円筒状のシールド材6に収納されている。
【0012】
センサ材2は、前記のように組み合わせて鉄筋コンクリート橋脚1に設置され、地震後の破断したセンサ材2の種類と本数により鉄筋コンクリート橋脚1の最大応答を段階的に地震被災記憶センサ(本センサ)に記憶する。現状の構造部材の経年劣化を検知するヘルスモニタリング技術では、地震後の構造部材の大ひずみ、大変形を検知するのは困難であるが、センサ材2はこれを可能とする。
【0013】
鉄筋コンクリート橋脚1に設置したセンサ材2は、光ファイバの光透過率が0、電導性材料の電気抵抗が∞となったら破断とされ、各センサ材の破断本数、破断したセンサ材の設置位置などから鉄筋コンクリート橋脚1の変形、ひずみの程度を判定する。すなわち、鉄筋コンクリート橋脚1の変形により、該橋脚に設置したセンサ材2が破断するので、センサ材の端子に図示しない検知部材を接続してセンサ材の光透過性、電気抵抗性を測定し、その測定値からセンサ材2の破断の有無を検知する。
【0014】
本センサを用いて被災度を判定する作用について、センサ材の鉄筋コンクリート橋脚への設置から順に時系列で説明する。
【0015】
(1)センサ材の鉄筋コンクリート橋脚への設置
鉄筋コンクリート橋脚1を新設の場合には、前記のようにコンクリート打設段階でセンサ材2を軸方向鉄筋3に沿わせて貼り付ける。既設の鉄筋コンクリート橋脚1の場合には、鉄筋コンクリート橋脚の表面など必要な位置に貼り付け、あるいは固定具5などで取り付けて設置する。また、震災時に検知部材を接続するセンサ材2の端子を鉄筋コンクリート橋脚1の表面に設けておく。
【0016】
(2)被災データの取得
地震後、現地にて検知部材を鉄筋コンクリート橋脚の表面からでているセンサ材2の端子に接続してセンサ材の光透過性、電気抵抗性を測定し、その測定値からセンサ材2の破断の有無を検知する。そして、破断したと判定されるセンサ材の種類、本数をデータとして取得する。測定は、各センサ材毎、あるいは複数のセンサ材をネットワーク化した診断システムを組んだもので行い、破断したセンサ材の本数、センサ材の設置位置から鉄筋コンクリート橋脚の最大応答を推定する。各センサ材の破断本数と鉄筋コンクリート橋脚の変形の大きさとの関係は別途定めおく。
【0017】
(3)データ分析をもとにした鉄筋コンクリート橋脚の被災度判定
鉄筋コンクリート橋脚1の被災度判定は、連続的な数値で評価するまでの精度に達しなくても、図4に示すような3〜5段階のどの範囲に該当する変形が生じているかを判定できれば有用な情報になる。どの段階の変形に相当する被災度かを破断したセンサ材の種類、本数などから推定する。各センサ材の破断本数と鉄筋コンクリート橋脚1の変形の大きさとの関係は、図4に示すように予め別途キャリブレーションしておいた、橋脚の水平力−水平変位関係に対応づけを行っておく。光ファイバや電導性材料の破断本数や破断したセンサ材位置から記憶検知量を算定して取得したデータを現地で分析し、鉄筋コンクリート橋脚の被災度を、ひび割れ、降伏、終局など段階的に判定する。異なる破断特性を有するセンサ材の本数を多くすることにより、その検出精度を上げることができる。また、常時監視する必要のないセンサ材であるが、常時監視する装置を設置することによりオンライン化することも可能である。
【0018】
前記実施の形態では構造部材として鉄筋コンクリート橋脚1を示したが、これはあくまでも一例であり、そのほかの構造部材にも適用が可能であることは勿論である。また、センサ材2の種類や本数、あるいはその設置場所等についても実施に際しては特許請求の範囲に記載した技術的事項の範囲内において適宜、変更、修正が可能である。
【0019】
【発明の効果】
請求項1ないし5に記載の発明は前記のようであって、異なる破断特性を有する光ファイバや電導性材料などのセンサ材を構造部材に設置し、地震後に破断した前記センサ材の本数をデータとして取得し、該データにより構造部材の被災度を判定するので、従来のヘルスモニタリング技術ではできなかった震災により構造部材に生ずるような大ひずみ、大変形領域の測定ができて、地震後の構造部材の被災程度及び継続使用の可能性を迅速かつ客観的に精度よく行うことができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態で、鉄筋コンクリート橋脚に実施した例を示す図である。
【図2】(A),(B),(C)はセンサ材の鉄筋コンクリート橋脚への設置例を示し、(A),(B)は横断面図、(C)は部分斜視図である。
【図3】センサ材の組み合せの例を示す図である。
【図4】センサ材の検知量による鉄筋コンクリート橋脚被災度判定を示す図である。
【符号の説明】
1 鉄筋コンクリート橋脚(構造部材)
2 センサ材
3 軸方向鉄筋
5 固定具
6 シールド材

Claims (5)

  1. 異なる破断特性を有する光ファイバや電導性材料などのセンサ材を構造部材に設置し、地震後に破断した前記センサ材の本数をデータとして取得し、該データにより構造部材の被災度を判定することを特徴とする構造部材の地震被災度判定方法。
  2. センサ材が、埋め込み、貼り付け、取り付けのいずれかにより構造部材に設置される請求項1記載の構造部材の地震被災度判定方法。
  3. センサ材が、光ファイバと電導性材料の2種類からなり、前記光ファイバと電導性材料の種類もデータとして取得する請求項1又は2記載の構造部材の地震被災度判定方法。
  4. 被災度が、ひび割れ、降伏、終局など段階的に判定される請求項1ないし3のいずれかに記載の構造部材の地震被災度判定方法。
  5. 構造部材に設置され、異なる破断特性を有する光ファイバや電導性材料などのセンサ材と、これらセンサ材と地震後に接続され、センサ材の破断の有無を検知する検知部材とを具え、前記検知部材の検知情報から破断したセンサ材の種類と本数をデータとして取得し、該データにより構造部材の被災度を判定することを特徴とする構造部材の地震被災度判定装置。
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JP2011111773A (ja) * 2009-11-25 2011-06-09 Toyota Home Kk 建物、及び耐震要素選択方法
JP2013545101A (ja) * 2010-11-15 2013-12-19 シーメンス エナジー インコーポレイテッド 構造物に入るクラックを検出し監視するセンサ装置

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