JPH095175A - 応力測定センサ - Google Patents

応力測定センサ

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JPH095175A
JPH095175A JP14996695A JP14996695A JPH095175A JP H095175 A JPH095175 A JP H095175A JP 14996695 A JP14996695 A JP 14996695A JP 14996695 A JP14996695 A JP 14996695A JP H095175 A JPH095175 A JP H095175A
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JP
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stress
wire
strip
measured
flat plate
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JP14996695A
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English (en)
Inventor
Katsumasa Miyazaki
克雅 宮▲崎▼
Satoshi Sugano
智 菅野
Makoto Hayashi
眞琴 林
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】既存構造物に対しても、適用可能な、簡便で、
初心者でも容易に測定することができ、かつ正確に構造
物に負荷される応力を測定することのできる高温におい
ても適用可能な応力測定センサを提供する。 【構成】薄膜101は、測定対象物7が荷重を受けた場
合に生じる測定対象物7の変位量に十分追従できるほど
の薄さでなければならない。ワイヤ型応力計測センサ1
は、上部から、ワイヤ103,ワイヤ固定台102,薄
膜101の順番で構成される。薄膜に伝えられた測定対
象物7の変位が十分ワイヤ103に伝えられるように、
ワイヤ103は両端部のみ固定台に固定される。測定対
象物が地震の様な過大荷重を受けた場合、過大荷重によ
り測定対象物7に発生したひずみが、単数ダンベル型応
力測定センサ2に伝わるため、ワイヤ103は破壊す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は構造物に作用する応力の
測定センサに関する。
【0002】
【従来の技術】構造物は供用期間中に、構造物の劣化、
または損傷が発生,進行していないか検査される。現在
に至るまでの構造物の損傷進行度、また次回供用期間中
検査までにおける損傷進行度を推定するためには、現在
までに構造物が受けてきた応力の大きさを把握する必要
がある。
【0003】構造物の応力履歴、または応力の最大値を
測定する第1の方法として、構造物にひずみゲージを貼
付けして、ひずみゲージとひずみアンプを接続して、ア
ンプから発信される信号をモニタリングする方法があ
る。
【0004】第2に構造物の表面に予め、応力塗料を塗
布する方法がある。応力塗料は最大引張りひずみの方向
に垂直なき裂を生じ、これにより主応力の方向と、また
き裂の形態から応力の値が分かる。
【0005】第3の手法として銅めっき法がある。銅め
っきした構造物が繰返し荷重を受けると、めっき層に組
織変化が生じ、表面に肉眼でも識別できるような班点が
生じる。この班点を利用して、繰返し荷重による局所的
なひずみまたは応力を測定できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の第1の応力測定
方法は、構造物に貼付けしたひずみゲージからの出力を
ひずみアンプで増幅させ、この増幅された信号をモニタ
リングするため、ひずみゲージの出力を、導線を用い
て、測定者が測定できる地点まで、引き回さなければな
らない。通常、大型の構造物の場合には、この引き回し
が非常に困難となる場合もある。また、通常、運転中に
人が立入ることのできない原子力構造物等では、導線の
断線が生じると次の定期中検査まで修理することができ
ない。
【0007】上記の第2の応力測定方法では、応力塗料
により形成される塗膜は、塗膜の厚さ,乾燥条件,温
度,湿度等に大きく影響され、正確な応力の値を測定す
ることは困難である。特に、高温にさらされる機器への
適用は困難である。
【0008】上記の第3の手法、めっき法の適用範囲
は、銅めっきで80℃以下,ニッケルめっきと鉄めっき
で200℃ないし250℃以下である。例えば、沸騰水
型原子力プラントの運転温度は288℃であリ、このよ
うな高温に曝される構造物へ上記の第3の手法を適用す
ることは困難である。また、上記の第2,第3の手法で
は、塗膜またはめっきに発生したき裂を検査することは
容易ではなく、検査員の判定に個人差も大きい。
【0009】本発明の目的は、応力を測定するための導
線の引き回しを廃すること、高温環境下でも正確に構造
物の応力を簡便に測定することができる応力測定センサ
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、構造物が受ける応力を測定するための応力測定セン
サおよびシステムは、次の構造、または手段を有する。
【0011】−−−請求項1及び請求項4−−− 既知の破断ひずみを有する材料で製作したワイヤ、また
は、中央部を細くた短冊型平板の両端を被測定物に固定
する。
【0012】−−−請求項2及び請求項5−−− または、異なる破断ひずみを有する材料で製作した複数
のワイヤ、または、中央部の細くした部分の長さと幅が
異なる複数の短冊型平板の両端を被測定物に固定する。
【0013】−−−請求項6−−− ここで、一つの平板内に、中央部の長さと幅が異なる複
数の短冊型平板を設けても良い。
【0014】−−−請求項3及び請求項7−−− さらに、予め既知の塑性ひずみを与えた材料で製作し
た、前述のワイヤまたは短冊型平板の両端を被測定物に
固定する。
【0015】−−−請求項8,請求項10及び請求項1
1−−− 応力測定センサは、また、一つまたは複数のワイヤまた
は短冊型平板の電気抵抗を測定する出力ソケットを有
し、予めワイヤまたは短冊型平板の電気抵抗とひずみま
たは応力の関係を求めて前記関係を較正曲線として、応
力測定センサのワイヤまたは短冊型平板の電気抵抗変化
から被測定物の応力を測定する。または、ワイヤまたは
短冊型平板の導通の有無を測定して、破断または未破断
を検出する。
【0016】−−−請求項9−−− また、前述した電気抵抗を測定する出力ソケットの代わ
りとして、前述したワイヤまたは短冊型平板のそれぞれ
に、ワイヤまたは短冊型平板の破断を検出するための電
球または表示器を設置する。
【0017】−−−請求項12−−− 一つの平板内に複数の短冊型平板を設けた応力測定セン
サの場合には、電気抵抗から破断した短冊型平板の個数
を検出する。
【0018】
【作用】
−−−請求項1及び請求項4−−− 被測定物に応力が作用するとひずみが生じる。被測定物
よりも小さなひずみで破壊する材料で製作したワイヤの
両端を被測定物に固定しておけば、ワイヤの破断の有無
から被測定物に作用した応力が、ワイヤの破断ひずみ以
上か、または、それ未満かを判定することができる。従
って、ワイヤの破断ひずみが既知であることが必要であ
る。ワイヤの破断を、例えば、定期検査のときにその場
で検査するとすれば、応力測定のための導線の引き回し
は不要となる。また、ワイヤと固定台からなる応力測定
センサは、耐高温材料で容易に形成することができるの
で、使用温度に限定されない。
【0019】被測定物に発生する小さな応力から測定す
るとすれば、ワイヤ材料の破断ひずみは小さい方が望ま
しい。しかし、例えば、金属材料でワイヤを形成する場
合には、局部的に細くして前記部にひずみを集中させる
工夫も必要となる。局部的に細くすることは、短冊型平
板を用いても可能である。いま、固定台の距離をLとし
て、局部的に細くした部分の長さをl,被測定物に発生
するひずみをεとすれば、局部的に細くした部分に発生
するひずみε′は、以下の式で与えられる。
【0020】 ε′=Lε/l …(数1) ここで、数1ではワイヤの太い部分に生じるひずみは無
視しているが、これを考慮すれば、細くした部分の太さ
も関係する。また、短冊型平板の場合には、細くした部
分の幅が関係する。
【0021】数1において、L>lであり、ε′>εと
なる。従って、被測定物と同じ材料でワイヤを製作して
も、かつ、L/lの値に応じて、ワイヤのみを破断させ
ることができる。さらに、ワイヤの破断ひずみをεt
すれば、ε′>εt でワイヤの破断が生じることから、
数1に基づいて、破断した場合には被測定物に作用した
ひずみはε>(ε′l)/Lと、未破断の場合にはε<
(ε′l)/Lと求めることができる。なお、ひずみεは
弾性係数Eを用いて応力σに換算することができる(σ
=Eε)。
【0022】−−−請求項2及び請求項5−−− また、異なる破断ひずみを有する材料で製作した複数の
ワイヤを用いれば、被測定物に作用するひずみに応じ
て、破断するものとしないものがでてくる。破断ひずみ
を小さい順に並べれば、破断したワイヤで最大の破断ひ
ずみより大きいひずみで、かつ、未破断のワイヤで最小
の破断ひずみ以下のひずみが、被測定物に生じたことに
なる。従って、被測定物に作用した応力が測定できる。
ワイヤの数を多くすれば、応力の測定精度が向上するこ
とは言うまでもない。一方、局部的に細くした部分を有
し、その形状が異なる複数のワイヤまたは短冊型平板を
用いれば、それぞれのワイヤは、L/lの値に応じて異
なるひずみの値で破断することから、前述した方法と同
じく被測定物に作用した応力が測定できる。
【0023】−−−請求項6及び請求項12−−− ここで、一つの平板内に、局部的に細くした部分を有
し、その形状が異なる複数のワイヤまたは短冊型平板を
設けることは、例えば、プレス加工,エッチング等によ
ってセンサを加工することができるので、製作性の向上
が期待できる。この場合には、平板の電気抵抗を測定す
ることによって、破断したワイヤまたは短冊型平板の個
数が分かる。破断した個数が多くなれば電気抵抗は増大
する。個数が分かれば、小さな応力で破断する順に数え
て前記個数に対応する順番のワイヤまたは短冊型平板の
破断ひずみに対応した応力より大きく、次の順番のワイ
ヤまたは短冊型平板の破断ひずみに対応した応力より小
さい応力が被測定物に作用したと判定することができ
る。
【0024】−−−請求項3及び請求項7−−− さらに、センサを構成する材料に、予め、異なる塑性ひ
ずみを与えれば、破断ひずみが異なる材料を得ることが
できる。このことは、材料の応力−ひずみ線図から容易
に推定することができる。すなわち、弾性ひずみを除く
と、材料の破断ひずみから付与した塑性ひずみを差し引
いた値のひずみで、材料は破断するためである。
【0025】−−−請求項8,請求項10及び請求項1
1−−− 前述したように、応力測定のための導線の引き回しを廃
するために、定期検査のときにその場で応力測定センサ
を検査するとすれば、応力測定センサには電気抵抗を測
定するための出力ソケットを設けることが望ましい。
【0026】電気抵抗を測定すれば、ワイヤまたは短冊
型平板の電気抵抗とひずみまたは応力の関係を予め求め
て、前記関係を較正曲線として、応力測定センサのワイ
ヤまたは短冊型平板の電気抵抗変化から被測定物の応力
を測定することが可能となる。また、電気抵抗から、ワ
イヤまたは短冊型平板の導通の有無を測定して、破断ま
たは未破断を判定することもできる。
【0027】−−−請求項9−−− また、前述した電気抵抗を測定する出力ソケットの代わ
りとして、前述したワイヤまたは短冊型平板のそれぞれ
に、ワイヤまたは短冊型平板の破断を検出するための電
球または表示器を設置すれば、目視によって破断または
未破断を判定することもできる。
【0028】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0029】応力センサ内に単数のワイヤ103を有す
る単数ワイヤ型応力測定センサ1を図1に示す。ワイヤ
103は固定台102に接着剤またはその他の固定,締
結方法により固定されている。固定台102は薄膜10
1に固定される。薄膜101は、上部に固定されるワイ
ヤ103,固定台102を十分に保持できる程度の強度
を持たせる厚さとしなければならないが、一方、測定対
象物7が荷重を受けた場合に生じる測定対象物7の変位
量に十分追従できるほどの薄さでなければならない。薄
膜101の材質は、薄膜厚さの条件を満たすことを条件
に、金属材料および非金属材料の中から選定する。ワイ
ヤ103の材質としては、測定対象物7の破断ひずみよ
りも小さい材料が選出されなければならない。例えば、
ワイヤの材質はニッケル等の破断ひずみが比較的小さい
材料が選定される。固定台102の材質は、非導電性の
高分子材料,セラミックス系材料,非鉄金属材料等が選
定される。固定台102の大きさは、薄膜101,ワイ
ヤ103の大きさによって、適宜決定される。ワイヤ型
応力計測センサ1は、上部から、ワイヤ103,ワイヤ
固定台102,薄膜101の順番で構成される。薄膜に
伝えられた測定対象物7の変位が十分ワイヤ103に伝
えられるように、ワイヤは両端部のみ固定台に固定され
ている。
【0030】応力センサ内にダンベル型平板501を有
する単数ダンベル型応力測定センサ2の構造を図2に示
す。ダンベル型平板501,固定台102,薄膜101
の構成は、基本的に図1に示した単数ワイヤ型応力測定
センサ1と変わりはない。ダンベル型平板501は、平
板を中央部でのひずみ集中率が異なるようにダンベル型
に加工する。ダンベル型平板501の材質は、測定対象
物7と同材質のものが適切である。またダンベル型平板
501は、図2に示したL,t,Rの寸法を変えること
により、ひずみの集中率を変えることが可能であり、測
定応力レベルを変化させることが可能である。
【0031】応力測定センサ内に複数のワイヤを有する
複数ワイヤ型応力測定センサ3の構造を図3に示す。単
数ワイヤ型応力測定センサ1のワイヤ103を複数に増
やしたことを特徴とする。複数のワイヤ103の材質と
しては、それぞれニッケル,炭素鋼,チタン等の破断ひ
ずみの異なる導電性材料が選ばれる。但し、同一応力測
定センサ内のワイヤ103の材質は全て、違うものを使
用しなければならない。ワイヤ103の材料を変えるこ
とにより応力測定センサの測定応力レベル,精度を変化
させることが可能である。なお、異なる破断ひずみを有
する材料を得る方法として、材料に予め異なる塑性ひず
みを与えても良い。
【0032】応力センサ内に複数のダンベル型平板50
2を有する複数ダンベル型応力測定センサ4の構造を図
4に示す。単数ダンベル型応力センサ2のダンベル型平
板502を複数にしたことを特徴とする。複数のダンベ
ル型平板502の中央ダンベル部は、図4に示すL,
t,Rの寸法を変化させることにより、全て異なる形状
とする。複数のダンベル型平板502の形状を変化させ
ることにより、応力測定センサの測定応力レベル,精度
を変化させることが可能である。
【0033】一体成形型応力測定センサ5の構造を図5
に示す。同一平板内に、複数の破断ひずみが異なるよう
な部位を有することを特徴とする。同一平板内に複数の
破断ひずみが異なる部分は、プレス加工,パターンを持
つマスキングをエッチングすること等により作成され
る。一体成形型応力測定センサ5の構造は、図1に示し
た単数型応力測定センサ1と基本構造は同じであり、一
体成形平板601,固定台102,薄膜101より成立
する。一体成形平板601,固定台102,薄膜101
の固定,締結法は単数型応力測定センサ1の固定,締結
法と大きく異ならない。一体成形平板601の材質とし
ては、測定対象物7と同材質のもの、または測定対象物
7の破断ひずみより小さい破断ひずみを有する材料が適
切である。後述するが、測定対象物7に作用した最大応
力の測定は、応力測定センサ内の複数のワイヤ103,
ダンベル型平板501の電気抵抗を測定することにより
実施される。複数のワイヤ103,ダンベル型平板50
1の電気抵抗を測定する方法として集合テスタ202が
用いられる。集合テスタを用いることにより、複数のワ
イヤ103,ダンベル型平板502の電気抵抗の同時測
定が可能である。
【0034】測定出力ソケット部付き応力測定センサ6
の構造を図6に示す。図6は図4の複数ダンベル型応力
測定センサ4に測定出力ソケット部402を接続した例
であるが、測定出力ソケット部402の接続は、図3に
示した複数ワイヤ型応力測定センサ3に対しても行うこ
とができる。薄膜101端部に、複数のワイヤ103,
ダンベル型平板501の電気抵抗測定用集合テスタ20
2の入力部に適合するような簡易測定用応力測定センサ
出力ソケット402が取り付けられている。さらに簡易
測定用応力測定センサ出力ソケット402とそれぞれの
ワイヤ103とを結ぶ導線401は図6のように配置,
結線される。導線401は、導電率の高い白金線,銅線
等が適切である。
【0035】単数ダンベル型応力測定センサ2を用い
て、構造物(測定対象物)7に作用した最大応力測定例
を以下に示す。なお、単数ワイヤ型応力測定センサ1を
用いた構造物(測定対象物)7に作用した最大応力測定
法も、これと同様である。
【0036】構造物の供用期間前、または過去の検査時
に取り付けた単数ダンベル型応力測定センサ2内のダン
ベル型平板501の電気抵抗をテスタ201を用いて、
図7のように測定する。構造物供用期間中に、測定対象
物7が、例えば、地震のような過大荷重を受けた場合に
は、測定対象物7には大きなひずみが発生する。測定対
象物7に固定された単数ダンベル型応力測定センサ2内
でも、測定対象物7の変形に伴い、大きなひずみが発生
する。このひずみにより単数ダンベル型応力測定センサ
2のダンベル型平板501が破壊したか、否かを判定す
る。ダンベル型平板501の破壊の判定には、ダンベル
型平板501の電気抵抗を計測して判断する。電気抵抗
は、テスタ201を用いて計測する。測定したダンベル
型平板501の電気抵抗値が、無限大を示した場合、ダ
ンベル型平板502は破壊していると判断される。ダン
ベル型平板501が破壊した理由は、地震により測定対
象物7に発生したひずみが、単数ダンベル型応力測定セ
ンサ2に伝わったためである。すなわち、ダンベル型平
板501の破断ひずみ以上の破断ひずみが測定対象物7
に発生していると考えられる。ダンベル型平板501の
破断ひずみに対する応力以上の応力が、測定対象物7に
作用したとして判断される。逆にダンベル型平板501
が、電気抵抗測定により、破壊していないと判断された
場合には、前述の応力以上の応力は発生していないと判
定する。
【0037】複数ダンベル型応力測定センサ4を用い
て、構造物(測定対象物)7に作用した最大応力を測定
例を以下に示す。なお、複数ワイヤ型応力測定センサ3
および一体成形型応力測定センサ5を用いた構造物(測
定対象物)7に作用した最大応力測定法も、これと同様
である。
【0038】構造物の供用期間中検査時に、図8のよう
な方法で、構造物供用期間前、または供用期間中検査時
に取り付けた複数ダンベル型応力測定センサ4の電気抵
抗を1本毎に測定する供用期間中に、測定対象物7が、
例えば、地震のような過大荷重を受けた場合、測定対象
物7には大きなひずみが発生する。このひずみを受け
て、複数ダンベル型応力測定センサ4内のダンベル型平
板501が、いくつかが破壊する。ダンベル型平板50
1の破壊の判定には、それぞれのダンベル型平板501
の電気抵抗を計測して判断する。電気抵抗は、テスタ2
01を用いて計測する。測定した電気抵抗値が、無限大
を示した場合、そのダンベル型平板501は破壊してい
ると判断される。破壊と判断されたダンベル型平板50
1のそれぞれの破断ひずみに対する応力を、ダンベル型
平板501材の応力−ひずみ線図より求める。いくつか
の破壊と判断されたダンベル型平板501の、それぞれ
の応力の中で、最も高い値が、測定対象物7に作用した
最大応力として判断される。最大応力測定例では、ダン
ベル型平板501の電気抵抗測定に、テスタ201が用
いられた。すなわち、複数のダンベル型平板501の電
気抵抗は1本毎に測定された。複数のダンベル型平板5
01の電気抵抗を、同時に測定する手法に、測定出力ソ
ケット部を有する応力測定センサ6と集合テスタ202
を用いた測定手法がある。この手法を図9に示す。測定
出力ソケット402を用いて、測定出力ソケット部を有
する応力測定センサ6と集合テスタ202とを図9のよ
うに接続する。集合テスタ202を用い、それぞれのダ
ンベル型平板501の電気抵抗を同時に計測する。この
場合、複数のダンベル型平板の電気抵抗を同時に測定す
るため、電気抵抗測定時間は、非常に短い。
【0039】上記の構造物に作用した最大応力測定例で
は、ワイヤ103、またはダンベル型平板501の破壊
の判定には、ワイヤ103、またはダンベル型平板50
1の電気抵抗を用いた。その他、応力測定センサ内ワイ
ヤ103,ダンベル平板破壊501の判定例としては、
応力測定センサ内のワイヤ103,ダンベル型平板50
1に予め、光源を接続しておく手法がある。検査時に電
源を、応力測定センサ内ワイヤ103、またはダンベル
型平板501の両端に接続し、応力測定センサ内ワイヤ
103、またはダンベル型平板501,光源および電源
で電気回路を形成する。仮に応力測定センサ内ワイヤ1
03、またはダンベル型平板501が破壊していなけれ
ば、応力測定センサ内の光源は点灯するが応力測定セン
サ内ワイヤ103、またはダンベル型平板501が破壊
している場合、応力測定センサ内の光源は点灯しない。
このように応力測定センサ内の光源の点灯の有無によ
り、応力測定センサ内ワイヤ103、またはダンベル型
平板501の破壊が判定できる。
【0040】応力測定センサは、構成材料の融点の約半
分の温度程度まで適用することが可能である。しかし、
温度の上昇に伴い、応力測定センサ内において熱膨張,
熱ひずみが生じ、測定対象物7の応力を過大評価する恐
れがある。この応力測定センサ内での熱膨張,熱ひずみ
は予め、試験片レベルで実験室において測定しておかな
ければならない。高温機器において応力測定センサを適
用する場合、上記構造物に作用した最大応力測定例で示
した応力から、応力測定センサ内での熱膨張,熱ひずみ
に相当する応力を差引いて評価しなければならない。
【0041】
【発明の効果】本発明で提供する応力センサは、測定の
ための導線を引き回すことがないので、既存構造物に対
しても、即座に対応できる。また、初心者でも、迅速
に、かつ正確に構造物に負荷される応力を測定すること
ができる。さらに、センサの構造が単純なことから、セ
ンサを耐熱材料で構成することができる。さらにまた、
応力測定センサを、多数、測定対象構造物に取り付ける
ことが可能であること、正確に応力を測定することが可
能であることから、構造物の損傷状態の把握、また余寿
命の算出を可能にし、構造物の長寿命化の助けとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単数ワイヤ型応力測定センサの説明図。
【図2】単数ダンベル型応力測定センサの説明図。
【図3】複数ワイヤ型応力測定センサの説明図。
【図4】複数ダンベル型応力測定センサの説明図。
【図5】一体成形型応力測定センサの説明図。
【図6】測定出力ソケット部を有する応力測定センサの
断面図。
【図7】単数ダンベル型応力測定センサを用いた測定対
象物に作用した最大応力の測定の説明図。
【図8】複数ダンベル型応力測定センサを用いた測定対
象物に作用した最大応力の測定の説明図。
【図9】測定出力ソケット部を有する応力測定センサを
用いた測定対象物に作用した最大応力測定状態の説明
図。
【符号の説明】
101…応力測定センサ用薄膜、102…固定台、10
3…ワイヤ。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機器構造物の応力測定方法及びセンサにお
    いて、既知の破断ひずみを有する材料で製作したワイヤ
    の両端を、被測定物に固定したことを特徴とする応力測
    定センサ。
  2. 【請求項2】請求項1において、異なる既知の破断ひず
    みを有する材料で製作した複数のワイヤの両端を、被測
    定物に固定した応力測定センサ。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、既知の
    破断ひずみを有し、かつ、予め既知の塑性ひずみを与え
    た材料で製作した一つまたは複数のワイヤの両端を、被
    測定物に固定した応力測定センサ。
  4. 【請求項4】機器構造物の応力測定手法において、既知
    の破断ひずみを有する材料で製作したワイヤまたは短冊
    型平板の一部を細くして、前記ワイヤまたは前記平板の
    両端を被測定物に固定したことを特徴とする応力測定セ
    ンサ。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記ワイヤの細くした
    部分の長さまたは太さ、前記短冊型平板の細くした部分
    の長さまたは幅が異なる複数のワイヤまたは平板の両端
    を、被測定物に固定した応力測定センサ。
  6. 【請求項6】請求項4において、一つの平板内に、細く
    した部分の長さまたは太さが異なる複数のワイヤを、ま
    たは、細くした部分の長さまたは幅が異なる複数の短冊
    型平板を設け、前記平板の両端を被測定物に固定した応
    力測定センサ。
  7. 【請求項7】請求項4,5または6において、既知の破
    断ひずみを有し、かつ、予め既知の塑性ひずみを与えた
    材料で製作した一つまたは複数の短冊型平板の両端を、
    または、複数のワイヤまたは短冊型平板を有する平板の
    両端を被測定物に固定した応力測定センサ。
  8. 【請求項8】請求項1,2,3,4,5,6または7に
    おいて、一つまたは複数のワイヤまたは短冊型平板の電
    気抵抗を同時に測定する出力ソケットを有する応力測定
    センサ。
  9. 【請求項9】請求項1,2,3,4,5または7におい
    て、一つまたは複数のワイヤまたは短冊型平板と、それ
    ぞれのワイヤまたは短冊型平板に設置された電球または
    表示器及び電池からなり、破断したワイヤまたは短冊型
    平板に対する電球または表示器が動作する応力測定セン
    サ。
  10. 【請求項10】請求項1,2,3,4,5,6,7また
    は8において、予めワイヤまたは短冊型平板の電気抵抗
    とひずみまたは応力の関係を求めてこの関係を較正曲線
    として、応力測定センサのワイヤまたは短冊型平板の電
    気抵抗変化から、被測定物の応力を測定する応力測定セ
    ンサ。
  11. 【請求項11】請求項1,2,3,4,5,6,7,8
    または9において、ワイヤまたは短冊型平板の導通の有
    無から破断または未破断を検出して、破断の場合には応
    力測定センサのワイヤまたは短冊型平板の破断ひずみに
    対応した応力より大きい、未破断の場合には前記応力よ
    り小さい応力が被測定物に作用したと判定する応力測定
    センサ。
  12. 【請求項12】請求項6において、細くした中央部の長
    さまたは幅、または長さと幅の両者が異なる複数の短冊
    型平板を設けた一つの平板の電気抵抗を測定して、破断
    した短冊型平板の個数を検出して、小さな応力で破断す
    る順に数えて前記個数に対応する順番の短冊型平板の破
    断ひずみに対応した応力より大きく、次の順番の短冊型
    平板の破断ひずみに対応した応力より小さい応力が被測
    定物に作用したと判定する応力測定センサ。
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