JP2000214160A - 基板はんだ接合部の劣化検出方法 - Google Patents

基板はんだ接合部の劣化検出方法

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JP2000214160A
JP2000214160A JP11015064A JP1506499A JP2000214160A JP 2000214160 A JP2000214160 A JP 2000214160A JP 11015064 A JP11015064 A JP 11015064A JP 1506499 A JP1506499 A JP 1506499A JP 2000214160 A JP2000214160 A JP 2000214160A
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solder joint
deterioration
detecting
substrate
sample
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JP11015064A
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English (en)
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Yuuji Kuri
裕二 久里
Kenji Adachi
健二 安達
Yoko Todo
洋子 藤堂
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実製品を分解・調査せずに、製品の劣化を事
前に検出することが可能な基板はんだ接合部の劣化検出
方法を提供する。 【解決手段】 実製品基板1に、新たに、はんだ接合部
の劣化を検出するため実製品基板1と同様なはんだ接合
部3を有する劣化検出用サンプル基板2を付加する。定
期的に劣化検出用サンプル基板2のサンプル片を切り取
り、引っ張り強度の劣化を検出する。また、劣化検出用
サンプル基板2により、クリープ強度の劣化、熱疲労等
を検出してはんだ接合部の劣化を検出することもでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板はんだ接合部
の劣化検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、はんだ接合部は経年的に劣化
し、き裂や剥離等が発生する。そのき裂や剥離は、熱ス
トレス、振動、クリープ荷重等が負荷されると更に加速
され、本来製品が持っている寿命と異なったものになっ
てくる。
【0003】その劣化を不具合発生以前に検出すること
は困難である。現在のはんだ接合部は、はんだの成分を
調整し、従来の共晶はんだにAg等を添加して寿命をの
ばしたり、はんだ接合部の寿命試験を行い、製品寿命を
推定していた。製品寿命試験には、一般にヒートサイク
ル試験や振動試験等を、現地使用環境を想定して行って
いる。
【0004】このため、使用条件や環境の変化により、
想定した寿命よりも短い時間でき裂が生じたり、初期的
な製造不良が原因で使用中にき裂や破壊が発生してしま
うことがあった。しかし、従来の基板はんだ接合部に、
これらの原因によりはんだにき裂が生じトラブルが発生
する事態が生じても、これを事前に検出することはでき
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
基板はんだ接合部においては、使用条件や環境の変化に
より想定した寿命よりも短い時間でき裂が生じたり、初
期的な製造不良が原因で使用中にき裂や破壊が発生して
しまうことがあった。
【0006】しかし、従来の基板はんだ接合部には、こ
れらを予測する手段は特になく、定期点検時に引き取り
調査を行い、現状の劣化度合いを把握している。そのた
めには製品として機能しているものをいったん引き取
り、分解・調査した上で専門知識をもった人が判断して
いた。また、引き取り基板の変わりに新たな基板を調整
し納品しなければならなかった。
【0007】本発明はかかる従来の事情に対処してなさ
れたものであり、実製品を分解・調査せずに、製品の劣
化を事前に検出することが可能な基板はんだ接合部の劣
化検出方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の本発明に係る基板はんだ接合部の
劣化検出方法は、はんだ接合部の経年劣化を検出するた
めに、基板のはんだ接合部と同様なはんだ接合部を有す
るサンプル基板を設け、このサンプル基板のはんだ接合
部の状態を検知することによりはんだ接合部の劣化を検
出することを特徴とする。
【0009】また、請求項2に記載の本発明に係る基板
はんだ接合部の劣化検出方法は、はんだ接合部の引っ張
り強度低下の検出により経年劣化を検出するために、基
板のはんだ接合部と同様なはんだ接合部を有するサンプ
ル基板を設け、このサンプル基板に取りつけられた部品
のはんだ接合部の強度を定期的に測定し、強度が低下し
た時点を捉えてはんだ接合部の劣化と判断することを特
徴とする。
【0010】また、請求項3に記載の本発明に係る基板
はんだ接合部の劣化検出方法は、はんだ接合部のクリー
プ強度低下の検出により経年劣化を検出するために、基
板のはんだ接合部と同様なはんだ接合部を有するサンプ
ル基板を設け、このサンプル基板に取りつけられた部品
のはんだ接合部に荷重を負荷し、サンプル基板に取りつ
けられた部品のはんだ接合部の強度を定期的に測定し、
強度が低下した時点を捉えてはんだ接合部の劣化と判断
することを特徴とする。
【0011】また、請求項4に記載の本発明に係る基板
はんだ接合部の劣化検出方法は、はんだ接合部のクリー
プ強度低下の検出により経年劣化を検出するために、基
板のはんだ接合部と同様なはんだ接合部を有するサンプ
ル基板を設け、このサンプル基板に取りつけられた部品
のはんだ接合部に荷重を負荷し、荷重が負荷されたはん
だ接合部の部品の変位量を測定するためのセンサーを設
け、このセンサーにより部品の変位量をモニターし、部
品に所定の変位が発生した時点を捉えてはんだ接合部の
劣化と判断することを特徴とする。
【0012】また、請求項5に記載の本発明に係る基板
はんだ接合部の劣化検出方法は、はんだ接合部の熱疲労
の検出により経年劣化を検出するために、発熱を受ける
はんだ接合部を有するサンプル基板を設け、このサンプ
ル基板の接合部の組織の状態を検知することによりはん
だ接合部の劣化を検出することを特徴とする。
【0013】また、請求項6に記載の本発明に係る基板
はんだ接合部の劣化検出方法は、はんだ接合部の熱疲労
の検出により経年劣化を検出するために、発熱を受ける
はんだ接合部を有するサンプル基板を設け、このサンプ
ル基板のはんだ接合部の組織粗大化状態を観察して熱疲
労を検出することによりはんだ接合部の劣化を検出する
ことを特徴とする。
【0014】また、請求項7に記載の本発明に係る基板
はんだ接合部の劣化検出方法は、はんだ接合部の熱疲労
の検出により経年劣化を検出するために、発熱を受ける
はんだ接合部を有するサンプル基板を設け、はんだ接合
部の表面の初期の形状を測定しておき、定期的にその形
状を測定し、その形状状態から熱疲労を検出することに
よりはんだ接合部の劣化を検出することを特徴とする。
【0015】また、請求項8に記載の本発明に係る基板
はんだ接合部の劣化検出方法は、はんだ接合部の抵抗値
を測定して経年劣化を検出するために、はんだ接合部を
有するサンプル基板に抵抗測定用の回路を設け、はんだ
接合部の抵抗値をモニターし、前記抵抗値の増加により
はんだ接合部の劣化を検出することを特徴とする。
【0016】また、請求項9に記載の本発明に係る基板
はんだ接合部の劣化検出方法は、はんだ接合部の経年劣
化を検出するために、はんだ接合部を有するサンプル基
板を設け、このサンプル基板のはんだ接合部とCuパタ
ーンとの境界部分に生成した金属間化合物の厚さを定期
的に観察し、その厚さを比較して剥離強度の低下を検出
することによりはんだ接合部の劣化を検出することを特
徴とする。
【0017】また、請求項10に記載の本発明は、請求
項9に記載の基板はんだ接合部の劣化検出方法におい
て、はんだ接合部とCuパターンとの境界部分に生成し
た金属間化合物の厚さが初期の厚さの6倍以上になった
時点を捉えてはんだ接合部の劣化と判断することを特徴
とする。
【0018】上記のような各方法によって、実製品を分
解・調査することなく製品の劣化、不具合などを事前に
把握・検出することができ、信頼性の高い製品を提供で
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について詳細に説明する。
【0020】(第1の実施形態)まず、本発明方法の第
1の実施形態を、図1及び図2を用いて説明する。即
ち、この第1の実施形態においては、図1(a)に示す
ように、基板100は、はんだ付け部品が搭載された実
製品基板1に、新たに、はんだ接合部の劣化を検出する
ための劣化検出用サンプル基板2を付加した基板から構
成されている。
【0021】劣化検出用サンプル基板2は、例えば、は
んだ接合部3を有する複数のサンプル片からなり、各サ
ンプル片相互間、及び劣化検出用サンプル基板2と実製
品基板1との間には、サンプル片を切り取りやすくする
ため、V字形スリット4が設けられている。
【0022】図1(b)は、同図(a)のはんだ接合部
3の部分を拡大して示すもので、5はリード、6はサン
プル片の基板である。例えば、はんだ接合部3の引っ張
り強度の劣化を検出するには、定期的に(例えば年単位
の間隔をおいて定期的に)、一つずつサンプル片を切り
取り、サンプル片の基板6を固定し、リード5を引っ張
ることにより、はんだ接合部4がせん断されるときの強
度を測定する。
【0023】また、はんだ接合部3のクリープ強度の劣
化を検出するには、図2に示すようにサンプル片のリー
ド7の下に荷重8をつけておき、引っ張り強度の劣化検
出の場合と同様にして、はんだ接合部3がせん断される
ときの強度を測定する。
【0024】なお、図2において、9ははんだ、10は
Cuパターン、11は基板である。このようにして、は
んだ接合部の引っ張り強度、またはクリープ強度を定期
的に測定し、はんだ接合部の引っ張り強度、またはクリ
ープ強度の低下からはんだ接合部の劣化を判断すること
ができる。
【0025】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態について、図3及び図4を用いて説明する。図
3はこの実施形態におけるサンプル片のはんだ接合部を
示すもので、同図において、12はリード、13は荷
重、14はレーザ変位計、15ははんだ、16はCuパ
ターン、17は基板である。
【0026】この実施形態においても、第1の実施形態
の場合と同様に、基板としては、はんだ付け部品が搭載
された実製品基板に、新たに、はんだ接合部の劣化を検
出するための劣化検出用サンプル基板を付加した基板で
構成する。
【0027】そして、クリープ強度測定のため、サンプ
ル基板のはんだ接合部に製品に使用されている部品と同
一またはそれ以上の重量を負荷させ、それぞれに変位計
を取付け、変位量を測定しモニターしておく。
【0028】即ち、図3に示すように、リード12の下
部に荷重13を負荷し、リード12の上部にレーザ変位
計14を設け、レーザ光18により変位量を測定する。
荷重13としては、複数のサンプル片のそれぞれに、例
えば、1g、10g、30gというように異なる重量の
ものを取付けるとよい。
【0029】クリープ強度が低下すると、変位量や組織
に変化が現れるため、実製品のクリープ強度が低下する
時期が、このサンプルにより事前に把握できる。図4
は、クリープ荷重と変位量との関係を示すもので、同図
において、曲線Aは初期のクリープ荷重と変位量との関
係を、曲線Bは500時間後のクリープ荷重と変位量と
の関係を、そして曲線Cは1000時間後のクリープ荷
重と変位量との関係を示す。このような関係から変位量
を測定することにより、劣化状態を判断することができ
る。またクリープ時間が長くなるとはんだ組織が粗くな
るので、このはんだ組織の変化を観察することにより、
劣化状態を判断することができる。
【0030】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態について、図5及び図6を用いて説明する。こ
の実施形態においては、定期的に劣化検出用のサンプル
基板のサンプル片を切り取り、熱疲労の検出によりはん
だ接合部の劣化を検出するものである。
【0031】図5はこの実施形態におけるサンプル片の
はんだ接合部を示すもので、同図において、21ははん
だ、22はCuパターン、23はリード、24は基板で
ある。また、図6(a)は図5のAの部分の初期のはん
だ組織の状態を、同図(b)は図5のAの部分の熱疲労
後のはんだ組織の状態を示す。
【0032】熱疲労の場合は、主に稼動時に、はんだ2
1と接合部の材料例えばリード23あるいはCuパター
ン22との熱膨張係数の差によりその境界部分、例えば
図5のAの部分において、図6(b)のような組織の粗
大化が生じる。そのため、実製品回路上で最も発熱する
部品と同一の回路構成を持つ構造の劣化検出用サンプル
基板を設けておき、定期的に調査することにより熱疲労
検出によるはんだ接合部の劣化を検出することができ
る。
【0033】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施形態について、図7乃至図9を用いて説明する。こ
の実施形態においても発熱を受けるはんだ接合部の熱に
よる結晶粒や表面形状の違いにより熱疲労を検出しては
んだ接合部の劣化を検出するものである。
【0034】図7はこの実施形態におけるサンプル片の
はんだ接合部を示すもので、同図において、25はリー
ド、26ははんだ接合部、27はき裂である。図7
(a)ははんだ接合部26の初期状態を、同図(b)は
はんだ接合部26の劣化状態を示す。
【0035】また、図8(a)は図7の表面粗さ測定箇
所28における初期の表面粗さ測定結果を、同図(b)
は図7の表面粗さ測定箇所28における熱疲労後の表面
粗さ測定結果を示す。
【0036】更に図9は、はんだ接合部のき裂開口量と
き裂深さとの関係を示すもので、点Aはヒートサイクル
が300サイクル、点Bは1000サイクル、そして点
Cは10000サイクルのはんだ接合部熱疲労後のき裂
である。
【0037】熱疲労の場合、図7に示すように、はんだ
接合部26の劣化が進むと表面に亀甲状の無数のしわが
発生しそれが進むとその部分にき裂27が生じ、やがて
開口して導通不良に至る。この経年的な表面の状態を捕
らえることによりはんだ接合部の劣化を判断することが
できる。
【0038】また、熱疲労による表面形状の変化を測定
するには、表面粗さ計(例えばレーザー等を利用した非
接触タイプの表面形状測定装置)等を用いて、初期の値
を測定し、定期的にその形状を測定し、その粗さをモニ
ターして劣化をみる。更に表面粗さでは、図8(b)の
ように幅bを観察することにより、き裂27の状態、開
口量が把握できる。この開口量が把握できると、図9か
らき裂深さが推定できるため基板貫通までの時間が算出
でき導通不良を事前に把握し、トラブルを未然に防止す
ることができる。このことからも表面形状を測定する手
法は非常に重要である。
【0039】(第5の実施形態)次に、本発明の第5の
実施形態について説明する。この実施形態においては、
発熱に関して、実製品と同一回路・同一負荷のものと無
負荷のはんだ付け接合部とをサンプル基板に取り付けて
おき、定期的にサンプル基板からその部分を取り出しは
んだの状態を観察し、両者の粗大化・き裂状態を比較し
て実製品の劣化状態を把握する。これにより引き取り調
査を行わずに実製品の劣化状態を把握することができる
ため、この手法も非常に有効である。
【0040】(第6の実施形態)次に、本発明の第6の
実施形態について、図10及び図11を用いて説明す
る。
【0041】この実施形態においては、抵抗値の増加を
捕らえるために、実製品と同一回路・同一負荷をもつサ
ンプル基板のはんだ接合部に抵抗測定用の回路(例えば
4端子法のようなもの)を設けている。
【0042】即ち、図10に示すように、電流を測定す
る2つの電流端子29、30と、電圧を測定する2つの
電圧端子31、32を設けて、これら端子間の電流と電
圧を測定することによりはんだ接合部の抵抗値を測定す
ることができる。なお、図10において、33ははん
だ、34は基板、35はリード、そして36はコネクタ
ピンである。
【0043】また、図11は、ヒートサイクル数と抵抗
値との関係を示すもので、点Aが抵抗増加点である。図
10に示す回路により初期からサンプル基板のはんだ接
合部の定期的に抵抗値を測定し、抵抗値をモニターし
て、図11の点Aに示すように抵抗値の増加が生じた場
合に、はんだ接合部にき裂が発生したことになり劣化を
検出できる。その抵抗値の増加の発生を外部に表示ある
いは伝達することにより、早期にはんだ接合部の劣化を
検出することができるため、この手法も有効である。
【0044】(第7の実施形態)次に、本発明の第7の
実施形態について、図12及び図13を用いて説明す
る。
【0045】この実施形態の方法は、定期的に劣化検出
用のサンプル基板のサンプル片を切り取り、はんだ接合
部とCuパターンとの界面に生成される金属間化合物を
観察することにより劣化を検出するものである。
【0046】図12(a)ははんだ接合部とCuパター
ンとの界面に生成される金属間化合物状態を示すもの
で、同図(b)はその金属間化合物の部分を拡大して示
したものである。
【0047】図12において、37ははんだ、38は金
属間化合物、39はCuパターン、40は基板、そして
41はリードである。即ち、はんだ接合部のはんだ37
とCuパターン38との界面には、図12のような銅と
錫の金属間化合物38が生成される。この金属間化合物
38は環境によって成長速度が異なっており、温度が高
い場合は比較的成長速度も速くなる。この金属間化合物
38は非常に脆いために厚くなると接合部分の強度が低
下し剥離が生じる可能性がある。そこでサンプリング時
にこの金属間化合物38のの層の厚さを測定し劣化を把
握することができる。
【0048】図13は、供試料数が20個の場合の実験
による、金属間化合物層の厚さと剥離した供試料数との
関係を示すものである。初期の金属間化合物層の厚さ
0.5μmの場合は、剥離した供試料数はゼロである
が、化合物層の厚さが3μmになると剥離した供試料数
が1個となっている。
【0049】図13の実験からも明らかなように、化合
物層の厚さが初期の厚さの約6倍以上になった場合には
剥離が発生する傾向にあることから、初期の化合物層の
厚さの6倍を基準にすることも劣化を判断する上で重要
である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のはんだ接
合部の劣化検出方法によれば、実製品の引き取り、分解
を行うことなく、はんだ接合部の劣化強度低下や劣化度
合いをあらかじめ設けたサンプル基板を用いて評価、把
握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態における基板の構成を示す斜
視図。
【図2】 第1の実施形態におけるクリープ強度測定用
のサンプル基板の断面図。
【図3】 第2の実施形態における変位計による変位量
測定概念図。
【図4】 第2の実施形態におけるクリープ荷重と変位
量との関係を示す図。
【図5】 第3の実施形態におけるはんだ接合部の断面
図。
【図6】 第3の実施形態における熱疲労前後のはんだ
組織の状態を示す模式図。
【図7】 第4の実施形態における熱疲労前後のはんだ
接合部の表面状態を示す模式図。
【図8】 第4の実施形態における熱疲労前後のはんだ
接合部の表面粗さの測定結果を示す図。
【図9】 第4の実施形態におけるはんだ接合部のき裂
開口量とき裂深さとの関係を示す図。
【図10】第6の実施形態における抵抗測定用の回路を
設けたはんだ接合部の断面図。
【図11】第6の実施形態におけるヒートサイクル数と
抵抗値との関係を示す図。
【図12】第6の実施形態における金属間化合物層の模
式図。
【図13】第6の実施形態における金属間化合物層の厚
さと剥離した供試料数との関係を示す図。
【符号の説明】
100…基板 1…実製品基板 2…劣化検出用サンプル基板 3、26…はんだ接合部 4…V字形スリット 5、7、12、23、25、35、41…リード 6、11、17、24、34、40…基板 8、13…荷重 9、15、21、33、37…はんだ 10、16、22、39…Cuパターン 14…レーザ変位計 18…レーザ光 27…き裂 28…表面粗さ測定箇所 29、30…電流端子 31、32…電圧端子 36…コネクタピン 38…金属間化合物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤堂 洋子 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 Fターム(参考) 2G050 AA01 AA07 BA10 BA12 DA03 EB01 EB02 EC05 2G055 AA08 BA11 CA06 DA24 FA01 FA05 FA06 2G060 AA10 AA20 AE28 AF07 HC06 HC10 HC18 5E319 AC20 CC22 CD51 CD52

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】はんだ接合部の経年劣化を検出するため
    に、基板のはんだ接合部と同様なはんだ接合部を有する
    サンプル基板を設け、このサンプル基板のはんだ接合部
    の状態を検知することによりはんだ接合部の劣化を検出
    することを特徴とする基板はんだ接合部の劣化検出方
    法。
  2. 【請求項2】はんだ接合部の引っ張り強度低下の検出に
    より経年劣化を検出するために、基板のはんだ接合部と
    同様なはんだ接合部を有するサンプル基板を設け、この
    サンプル基板に取りつけられた部品のはんだ接合部の強
    度を定期的に測定し、前記強度が低下した時点を捉えて
    はんだ接合部の劣化と判断することを特徴とする基板は
    んだ接合部の劣化検出方法。
  3. 【請求項3】はんだ接合部のクリープ強度低下の検出に
    より経年劣化を検出するために、基板のはんだ接合部と
    同様なはんだ接合部を有するサンプル基板を設け、この
    サンプル基板に取りつけられた部品のはんだ接合部に荷
    重を負荷し、前記サンプル基板に取りつけられた部品の
    はんだ接合部の強度を定期的に測定し、前記強度が低下
    した時点を捉えてはんだ接合部の劣化と判断することを
    特徴とする基板はんだ接合部の劣化検出方法。
  4. 【請求項4】はんだ接合部のクリープ強度低下の検出に
    より経年劣化を検出するために、基板のはんだ接合部と
    同様なはんだ接合部を有するサンプル基板を設け、この
    サンプル基板に取りつけられた部品のはんだ接合部に荷
    重を負荷し、前記荷重が負荷されたはんだ接合部の部品
    の変位量を測定するためのセンサーを設け、このセンサ
    ーにより前記部品の変位量をモニターし、前記部品に所
    定の変位が発生した時点を捉えてはんだ接合部の劣化と
    判断することを特徴とする基板はんだ接合部の劣化検出
    方法。
  5. 【請求項5】はんだ接合部の熱疲労の検出により経年劣
    化を検出するために、発熱を受けるはんだ接合部を有す
    るサンプル基板を設け、このサンプル基板の前記接合部
    の組織の状態を検知することによりはんだ接合部の劣化
    を検出することを特徴とする基板はんだ接合部の劣化検
    出方法。
  6. 【請求項6】はんだ接合部の熱疲労の検出により経年劣
    化を検出するために、発熱を受けるはんだ接合部を有す
    るサンプル基板を設け、このサンプル基板の前記はんだ
    接合部の組織粗大化状態を観察して熱疲労を検出するこ
    とによりはんだ接合部の劣化を検出することを特徴とす
    る基板はんだ接合部の劣化検出方法。
  7. 【請求項7】はんだ接合部の熱疲労の検出により経年劣
    化を検出するために、発熱を受けるはんだ接合部を有す
    るサンプル基板を設け、前記はんだ接合部の表面の初期
    の形状を測定しておき、定期的にその形状を測定し、そ
    の形状状態から熱疲労を検出することによりはんだ接合
    部の劣化を検出することを特徴とする基板はんだ接合部
    の劣化検出方法。
  8. 【請求項8】はんだ接合部の抵抗値を測定して経年劣化
    を検出するために、はんだ接合部を有するサンプル基板
    に抵抗測定用の回路を設け、前記はんだ接合部の抵抗値
    をモニターし、前記抵抗値の増加によりはんだ接合部の
    劣化を検出することを特徴とする基板はんだ接合部の劣
    化検出方法。
  9. 【請求項9】はんだ接合部の経年劣化を検出するため
    に、はんだ接合部を有するサンプル基板を設け、このサ
    ンプル基板の前記はんだ接合部とCuパターンとの境界
    部分に生成した金属間化合物の厚さを定期的に観察し、
    その厚さを比較して剥離強度の低下を検出することによ
    りはんだ接合部の劣化を検出することを特徴とする基板
    はんだ接合部の劣化検出方法。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の基板はんだ接合部の劣
    化検出方法において、前記はんだ接合部とCuパターン
    との境界部分に生成した金属間化合物の厚さが初期の厚
    さの6倍以上になった時点を捉えてはんだ接合部の劣化
    と判断することを特徴とする基板はんだ接合部の劣化検
    出方法。
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