JPH1097A - 光学活性(r)−2−ヒドロキシ−4−フエニル酪酸エチルの製造方法 - Google Patents
光学活性(r)−2−ヒドロキシ−4−フエニル酪酸エチルの製造方法Info
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- JPH1097A JPH1097A JP17439196A JP17439196A JPH1097A JP H1097 A JPH1097 A JP H1097A JP 17439196 A JP17439196 A JP 17439196A JP 17439196 A JP17439196 A JP 17439196A JP H1097 A JPH1097 A JP H1097A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 医薬品原料として有用な光学活性(R)−2
−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エステルを、容易に回
収できる状態で大量に収率よく生成させる方法を開発す
ること。 【解決手段】 本発明は、立体選択的還元能を有する微
生物を付着固定化した親水性固定化担体を、該微生物の
栄養源を含む水性媒体の存在下に、2−オキソ−4−フ
ェニル酪酸エチルを含む実質的に水に不溶性ないしは難
溶性の有機溶媒と接触させて、担体と有機溶媒との接触
界面で該微生物を増殖させつつ、2−オキソ−4−フェ
ニル酪酸エチルを立体選択的に還元することを特徴とす
る光学活性(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸
エチルの製造方法を提供する
−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エステルを、容易に回
収できる状態で大量に収率よく生成させる方法を開発す
ること。 【解決手段】 本発明は、立体選択的還元能を有する微
生物を付着固定化した親水性固定化担体を、該微生物の
栄養源を含む水性媒体の存在下に、2−オキソ−4−フ
ェニル酪酸エチルを含む実質的に水に不溶性ないしは難
溶性の有機溶媒と接触させて、担体と有機溶媒との接触
界面で該微生物を増殖させつつ、2−オキソ−4−フェ
ニル酪酸エチルを立体選択的に還元することを特徴とす
る光学活性(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸
エチルの製造方法を提供する
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の医薬品、例
えば血圧降下剤として有効なアンジオテンシン変換酵素
阻害剤の原料として有用である光学活性(R)−2−ヒ
ドロキシ−4−フェニル酪酸エチルの製造方法に関す
る。
えば血圧降下剤として有効なアンジオテンシン変換酵素
阻害剤の原料として有用である光学活性(R)−2−ヒ
ドロキシ−4−フェニル酪酸エチルの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチル
は、以下に記載する方法で製造した光学活性(R)−2
−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸を有機合成的にエチル
エステル化する方法によって製造されている。
来、(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチル
は、以下に記載する方法で製造した光学活性(R)−2
−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸を有機合成的にエチル
エステル化する方法によって製造されている。
【0003】(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪
酸の合成法としては、例えば、ラセミ体の2−ヒドロキ
シ−4−フェニル酪酸をl−メントールのエステルに誘
導して光学分割する方法(Ann. Chim., 20,97(1
933))、ラセミ体の2−ヒドロキシ−4−フェニル
酪酸を光学活性ボルニルアミンで光学分割する方法(Ch
em. Ber., 89,671(1956))、ラセミ体の2
−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸を、光学活性なl−
(p−トリル)エチルアミンまたはN−(2−ヒドロキ
シ)エチル−α−メチルベンジルアミンを用いて光学分
割する方法(特開平1−308244号公報)、ラセミ
体の2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸に微生物由来の
リパーゼを作用させる方法(特開平1−225499号
公報、特開平1−281098号公報、特開平4−20
0391号公報、Agric. Biol. Chem., 55,293
(1991))、ラセミ体の2−ヒドロキシ−4−フェ
ニルブチロニトリルに微生物の菌体を接触させる方法
(特開平5−192190号公報)、2−オキソ−4−
フェニル酪酸に、立体選択的還元酵素を含有する微生物
菌体を接触させる方法(Biosci. Biotech. Biochem.,
56,2066(1992)、特開平2−16987号
公報)、2−オキソ−4−フェニル酪酸を微生物由来の
脱水素酵素で不斉還元する方法(特開平3−15187
2号公報、特開平2−39893号公報、特開平4−3
35886号公報、Bioorg. Chem., 19,29(19
91)、J. Biotech., 24,315(1992))、
(R)−2−アミノ−4−フェニル酪酸の酢酸溶液に亜
硝酸を作用させて(R)−2−アセトキシ−4−フェニ
ル酪酸を生成させ、これを酸加水分解する方法(特開昭
64−79133号公報)、N−カルバモイル−2−
(R)−アミノ−4−フェニル酪酸を酸性水溶液中でジ
アゾ化剤で処理する方法(特開昭64−45336号公
報)などが挙げられる。
酸の合成法としては、例えば、ラセミ体の2−ヒドロキ
シ−4−フェニル酪酸をl−メントールのエステルに誘
導して光学分割する方法(Ann. Chim., 20,97(1
933))、ラセミ体の2−ヒドロキシ−4−フェニル
酪酸を光学活性ボルニルアミンで光学分割する方法(Ch
em. Ber., 89,671(1956))、ラセミ体の2
−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸を、光学活性なl−
(p−トリル)エチルアミンまたはN−(2−ヒドロキ
シ)エチル−α−メチルベンジルアミンを用いて光学分
割する方法(特開平1−308244号公報)、ラセミ
体の2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸に微生物由来の
リパーゼを作用させる方法(特開平1−225499号
公報、特開平1−281098号公報、特開平4−20
0391号公報、Agric. Biol. Chem., 55,293
(1991))、ラセミ体の2−ヒドロキシ−4−フェ
ニルブチロニトリルに微生物の菌体を接触させる方法
(特開平5−192190号公報)、2−オキソ−4−
フェニル酪酸に、立体選択的還元酵素を含有する微生物
菌体を接触させる方法(Biosci. Biotech. Biochem.,
56,2066(1992)、特開平2−16987号
公報)、2−オキソ−4−フェニル酪酸を微生物由来の
脱水素酵素で不斉還元する方法(特開平3−15187
2号公報、特開平2−39893号公報、特開平4−3
35886号公報、Bioorg. Chem., 19,29(19
91)、J. Biotech., 24,315(1992))、
(R)−2−アミノ−4−フェニル酪酸の酢酸溶液に亜
硝酸を作用させて(R)−2−アセトキシ−4−フェニ
ル酪酸を生成させ、これを酸加水分解する方法(特開昭
64−79133号公報)、N−カルバモイル−2−
(R)−アミノ−4−フェニル酪酸を酸性水溶液中でジ
アゾ化剤で処理する方法(特開昭64−45336号公
報)などが挙げられる。
【0004】しかしながら、これらラセミ体を光学分割
する方法では収率が高々50%であり、(S)−体を回
収してラセミ化し、再利用する必要があった。
する方法では収率が高々50%であり、(S)−体を回
収してラセミ化し、再利用する必要があった。
【0005】一方、微生物菌体あるいは酵素を用いる不
斉還元によって、2−オキソ−4−フェニル酪酸から
(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸を収率よく
調製する方法も知られている(Biosci. Biotech. Bioch
em., 56,2066(1992)、特開平2−169
87号公報、特開平3−151872号公報、特開平2
−39893号公報、特開平4−335886号公報、
Bioorg. Chem., 19,29(1991)、J. Biotec
h., 24,315(1992))。しかしながら、2−
オキソ−4−フェニル酪酸に立体選択的還元酵素を含有
する微生物菌体を接触させる方法では、反応に大量の微
生物菌体を必要とし、さらに、反応系がエマルジョン状
態となるので、生成物である(R)−2−ヒドロキシ−
4−フェニル酪酸を単離するためには、煩雑な操作を必
要とする。また、2−オキソ−4−フェニル酪酸を微生
物由来の脱水素酵素で不斉還元する方法では、高価な酵
素を必要とし、なおかつ補酵素をも使用する必要があ
る。なお、(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸
を医薬品原料として使う場合、遊離酸ではなくエチルエ
ステルである方が最終的な医薬品の構造に近く有利であ
る。
斉還元によって、2−オキソ−4−フェニル酪酸から
(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸を収率よく
調製する方法も知られている(Biosci. Biotech. Bioch
em., 56,2066(1992)、特開平2−169
87号公報、特開平3−151872号公報、特開平2
−39893号公報、特開平4−335886号公報、
Bioorg. Chem., 19,29(1991)、J. Biotec
h., 24,315(1992))。しかしながら、2−
オキソ−4−フェニル酪酸に立体選択的還元酵素を含有
する微生物菌体を接触させる方法では、反応に大量の微
生物菌体を必要とし、さらに、反応系がエマルジョン状
態となるので、生成物である(R)−2−ヒドロキシ−
4−フェニル酪酸を単離するためには、煩雑な操作を必
要とする。また、2−オキソ−4−フェニル酪酸を微生
物由来の脱水素酵素で不斉還元する方法では、高価な酵
素を必要とし、なおかつ補酵素をも使用する必要があ
る。なお、(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸
を医薬品原料として使う場合、遊離酸ではなくエチルエ
ステルである方が最終的な医薬品の構造に近く有利であ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高濃度の
光学活性(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エ
チルを、容易に回収できる状態で大量に収率よく生成さ
せる方法を開発すべく鋭意検討を重ねた結果、今回、立
体選択的還元能を有する微生物を付着固定化した親水性
固定化担体を、該微生物の栄養源を含む水性媒体の存在
下に、2−オキソ−4−フェニル酪酸エチルを含む実質
的に水に不溶性ないしは離溶性の有機溶媒と接触させ
て、担体と有機溶媒との接触界面で該微生物を増殖させ
つつ、2−オキソ−4−フェニル酪酸エチルのカルボニ
ル基を立体選択的に還元することを特徴とする光学活性
(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルの製
造方法を見いだすに至った。
光学活性(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エ
チルを、容易に回収できる状態で大量に収率よく生成さ
せる方法を開発すべく鋭意検討を重ねた結果、今回、立
体選択的還元能を有する微生物を付着固定化した親水性
固定化担体を、該微生物の栄養源を含む水性媒体の存在
下に、2−オキソ−4−フェニル酪酸エチルを含む実質
的に水に不溶性ないしは離溶性の有機溶媒と接触させ
て、担体と有機溶媒との接触界面で該微生物を増殖させ
つつ、2−オキソ−4−フェニル酪酸エチルのカルボニ
ル基を立体選択的に還元することを特徴とする光学活性
(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルの製
造方法を見いだすに至った。
【0007】本発明の方法によれば、微生物菌体を担体
表面に適当な方法で増殖させるだけで2−オキソ−4−
フェニル酪酸エチルの毒性を回避することができ、大量
の菌体を培養する必要がない。また、基質である2−オ
キソ−4−フェニル酪酸エチルは有機溶媒に可溶である
ため、静置条件下でも高い反応速度で収率よく光学活性
(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルが得
られる。しかも、生成する光学活性(R)−2−ヒドロ
キシ−4−フェニル酪酸エチルも有機溶媒に可溶である
ので、反応終了後は有機溶媒層を回収し、適当な方法、
例えばカラムクロマトグラフィーなどにより容易に精製
することができる。なお、2−オキソ−4−フェニル酪
酸エチルを不斉還元することにより直接、光学活性
(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルを製
造する方法は従来知られておらず、本発明の方法は極め
てユニークな方法である。
表面に適当な方法で増殖させるだけで2−オキソ−4−
フェニル酪酸エチルの毒性を回避することができ、大量
の菌体を培養する必要がない。また、基質である2−オ
キソ−4−フェニル酪酸エチルは有機溶媒に可溶である
ため、静置条件下でも高い反応速度で収率よく光学活性
(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルが得
られる。しかも、生成する光学活性(R)−2−ヒドロ
キシ−4−フェニル酪酸エチルも有機溶媒に可溶である
ので、反応終了後は有機溶媒層を回収し、適当な方法、
例えばカラムクロマトグラフィーなどにより容易に精製
することができる。なお、2−オキソ−4−フェニル酪
酸エチルを不斉還元することにより直接、光学活性
(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルを製
造する方法は従来知られておらず、本発明の方法は極め
てユニークな方法である。
【0008】以下、本発明の方法についてさらに詳細に
説明する。
説明する。
【0009】本発明の方法において使用可能な固定化担
体は、親水性であり、内部に水を含み得るものであれば
特に制約はなく、担体に含浸され、もしくは担体と接触
している栄養源を含む水性媒体を、有機溶媒相との界面
に存在する微生物に供給することができるものであれ
ば、いかなる素材であっても使用可能である。具体的に
は、例えば、アルギン酸、カラギーナン、デンプンマト
リクス、寒天、セルロース材等の天然高分子;ポリビニ
ルアルコール、ウレタンポリマー、ポリアクリルアミ
ド、ポリアクリル酸等の合成高分子;泡ガラスやシリカ
ゲルなどの無機物などが挙げられる。
体は、親水性であり、内部に水を含み得るものであれば
特に制約はなく、担体に含浸され、もしくは担体と接触
している栄養源を含む水性媒体を、有機溶媒相との界面
に存在する微生物に供給することができるものであれ
ば、いかなる素材であっても使用可能である。具体的に
は、例えば、アルギン酸、カラギーナン、デンプンマト
リクス、寒天、セルロース材等の天然高分子;ポリビニ
ルアルコール、ウレタンポリマー、ポリアクリルアミ
ド、ポリアクリル酸等の合成高分子;泡ガラスやシリカ
ゲルなどの無機物などが挙げられる。
【0010】これら固定化担体の形状には特に制限がな
く、繊維状、膜状、粒状など任意の形状に成形されてい
ることができ、また、布、不織布、紙、板、ボール紙な
どに成形したものであってもよい。
く、繊維状、膜状、粒状など任意の形状に成形されてい
ることができ、また、布、不織布、紙、板、ボール紙な
どに成形したものであってもよい。
【0011】本発明において用いられる微生物は、2−
オキソ−4−フェニル酪酸エチルを光学活性(R)−2
−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルに変換する能力
を有するものであれば特に制限なく用いることができ
る。例えば、ロドトルラ属、ロドスポリジウム属、クロ
エッケラ属、ピシア属、クルイベロミセス属、イサチェ
ンキア属、ロイコノストック属、スタフィロコッカス
属、ロドコッカス属、カンジダ属、ラクトバチルス属な
どの属に属する微生物を挙げることができ、より具体的
には、例えば、ロドトルラ・ミヌタIFO 0920、
ロドスポリジウム・ディオボバチュームIFO 182
9、クロエッケラ・コルティシスIFO 0631、ピ
シア・ヒーティーIFO 10019、クルイベロミセ
ス・パフィIFO 1672、クロエッケラ・アピクラ
ータIFO 0175、クロエッケラ・コルティシスI
FO 0633、イサチェンキア・オリエンタリスIF
O 1279、ピシア・パストリスIFO 0948、ロ
イコノストック・メセンテロイデス・サブスピーシーズ
・デキストラニカムIFO 3349等を挙げることが
できる。
オキソ−4−フェニル酪酸エチルを光学活性(R)−2
−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルに変換する能力
を有するものであれば特に制限なく用いることができ
る。例えば、ロドトルラ属、ロドスポリジウム属、クロ
エッケラ属、ピシア属、クルイベロミセス属、イサチェ
ンキア属、ロイコノストック属、スタフィロコッカス
属、ロドコッカス属、カンジダ属、ラクトバチルス属な
どの属に属する微生物を挙げることができ、より具体的
には、例えば、ロドトルラ・ミヌタIFO 0920、
ロドスポリジウム・ディオボバチュームIFO 182
9、クロエッケラ・コルティシスIFO 0631、ピ
シア・ヒーティーIFO 10019、クルイベロミセ
ス・パフィIFO 1672、クロエッケラ・アピクラ
ータIFO 0175、クロエッケラ・コルティシスI
FO 0633、イサチェンキア・オリエンタリスIF
O 1279、ピシア・パストリスIFO 0948、ロ
イコノストック・メセンテロイデス・サブスピーシーズ
・デキストラニカムIFO 3349等を挙げることが
できる。
【0012】該微生物の担体への付着固定化は、例え
ば、栄養源を含む水性媒体をあらかじめ含ませた担体に
菌体分散液を塗布または散布するか、担体を菌体培養液
中に浸漬するか、微生物菌体を適当な方法で担体に付着
させ、次いで担体に栄養源を含む水性媒体を供給するな
どした後、付着した微生物菌体を増殖させて担体上に菌
体相を形成させることにより行うことができる。この培
養により、微生物は担体表面に強固に付着し、固定化菌
体相が担体から剥離することはない。
ば、栄養源を含む水性媒体をあらかじめ含ませた担体に
菌体分散液を塗布または散布するか、担体を菌体培養液
中に浸漬するか、微生物菌体を適当な方法で担体に付着
させ、次いで担体に栄養源を含む水性媒体を供給するな
どした後、付着した微生物菌体を増殖させて担体上に菌
体相を形成させることにより行うことができる。この培
養により、微生物は担体表面に強固に付着し、固定化菌
体相が担体から剥離することはない。
【0013】上記培養において使用しうる微生物の栄養
源としては、使用菌体の種類に応じてその菌体に最適の
ものを選択することができ、例えば、グルコースなどの
炭素源、尿素などの窒素源、硫酸マグネシウムなどの微
量金属塩、酵母エキスなどの微量栄養源等からなる一般
的なものを用いることができる。
源としては、使用菌体の種類に応じてその菌体に最適の
ものを選択することができ、例えば、グルコースなどの
炭素源、尿素などの窒素源、硫酸マグネシウムなどの微
量金属塩、酵母エキスなどの微量栄養源等からなる一般
的なものを用いることができる。
【0014】培養は一般に、恒温槽、インキュベーター
などの培養装置中で行うことができ、場合によっては、
さらに栄養源を含む水性媒体を加えた反応容器中で温度
調節しながら行ってもよい。培養温度、培養時間は使用
する微生物の種類に応じて最適の条件を選択することが
できる。
などの培養装置中で行うことができ、場合によっては、
さらに栄養源を含む水性媒体を加えた反応容器中で温度
調節しながら行ってもよい。培養温度、培養時間は使用
する微生物の種類に応じて最適の条件を選択することが
できる。
【0015】基質としての2−オキソ−4−フェニル酪
酸エチルは、実質的に水に不溶性ないし難溶性の有機溶
媒の溶液の形で、上記培養の初期から添加してもよく、
または微生物が十分に増殖して菌体固定化相を形成した
後に添加してもよい。あるいは培養初期から固定化菌体
相形成までの任意の時点で加えてもよい。2−オキソ−
4−フェニル酪酸エチルは強い毒性を発現する場合が多
いため、一般には菌体相が十分に成長してから添加する
方が好ましい。
酸エチルは、実質的に水に不溶性ないし難溶性の有機溶
媒の溶液の形で、上記培養の初期から添加してもよく、
または微生物が十分に増殖して菌体固定化相を形成した
後に添加してもよい。あるいは培養初期から固定化菌体
相形成までの任意の時点で加えてもよい。2−オキソ−
4−フェニル酪酸エチルは強い毒性を発現する場合が多
いため、一般には菌体相が十分に成長してから添加する
方が好ましい。
【0016】2−オキソ−4−フェニル酪酸エチルの有
機溶媒中における濃度は、使用する微生物に対する毒性
および該有機溶媒に対する2−オキソ−4−フェニル酪
酸エチルの溶解度に基づいて適宜決定することができ
る。
機溶媒中における濃度は、使用する微生物に対する毒性
および該有機溶媒に対する2−オキソ−4−フェニル酪
酸エチルの溶解度に基づいて適宜決定することができ
る。
【0017】一方、2−オキソ−4−フェニル酪酸エチ
ルを溶解させるための有機溶媒としては、2−オキソ−
4−フェニル酪酸エチルを高濃度で溶解させることがで
き、かつ、担体上で増殖する微生物に対して実質的に毒
性を発現しないものが好ましく、具体的には、デカンな
どの長鎖アルカン類、フタル酸ジブチルなどのエステル
類、ノルマルヘキシルエーテルなどの長鎖エーテル類な
ど特開平5−91878号公報に記載されている溶媒が
挙げられる。
ルを溶解させるための有機溶媒としては、2−オキソ−
4−フェニル酪酸エチルを高濃度で溶解させることがで
き、かつ、担体上で増殖する微生物に対して実質的に毒
性を発現しないものが好ましく、具体的には、デカンな
どの長鎖アルカン類、フタル酸ジブチルなどのエステル
類、ノルマルヘキシルエーテルなどの長鎖エーテル類な
ど特開平5−91878号公報に記載されている溶媒が
挙げられる。
【0018】本発明の方法は、例えば、特開平5−91
878号公報に記載の方法に従い、栄養源を含む水性媒
体を含浸保持する微生物固定化担体を、2−オキソ−4
−フェニル酪酸エチルを溶解させた有機溶媒と接触させ
た状態で培養することにより行なうことができる。培養
は静置培養、振とう培養又は撹拌培養により行なうこと
ができる。培養条件は、使用する微生物の種類によって
異なるか、一般には、培養温度は約20〜約40℃、好
ましくは25〜35℃、栄養源を含む水性媒体のpHは
約5〜約8、好ましくは約6〜約7、そして培養時間は
約6〜約240時間とするのが適当である。
878号公報に記載の方法に従い、栄養源を含む水性媒
体を含浸保持する微生物固定化担体を、2−オキソ−4
−フェニル酪酸エチルを溶解させた有機溶媒と接触させ
た状態で培養することにより行なうことができる。培養
は静置培養、振とう培養又は撹拌培養により行なうこと
ができる。培養条件は、使用する微生物の種類によって
異なるか、一般には、培養温度は約20〜約40℃、好
ましくは25〜35℃、栄養源を含む水性媒体のpHは
約5〜約8、好ましくは約6〜約7、そして培養時間は
約6〜約240時間とするのが適当である。
【0019】その結果、有機溶媒中の2−オキソ−4−
フェニル酪酸エチルは立体選択的に還元され、光学活性
(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エステルに
変換される。
フェニル酪酸エチルは立体選択的に還元され、光学活性
(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エステルに
変換される。
【0020】反応後、有機溶媒層を回収、濃縮し、例え
ば、クロマトグラフィー、減圧蒸留等の方法により、目
的とする2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エステルを
単離、精製することができる。
ば、クロマトグラフィー、減圧蒸留等の方法により、目
的とする2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エステルを
単離、精製することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。なお%表示はすべて重量/容量表示である。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。なお%表示はすべて重量/容量表示である。
【0022】実施例1 ペプトン0.5%、酵母エキス0.3%、麦芽エキス0.
3%、グルコース1%、硫酸マグネシウム0.1%及び
寒天1.5%よりなる寒天培地(pH6.0)をシャーレ
に分注し、寒天平板を調製した(表面積38.5c
m2)。これにロドトルラ・ミヌタIFO 0920の懸
濁液200μlをコンラージ棒を用いて塗沫して1日増
殖させた後、2%の2−オキソ−4−フェニル酪酸エチ
ルを含むデカン8mlを重層し、30℃で5日間静置培
養した。培養後、有機溶媒層を回収し、カラムクロマト
グラフィーにより0.14gの2−ヒドロキシ−4−フ
ェニル酪酸エチルを単離した(収率88%)。光学分割
カラムを用いた高速液体クロマトグラフィーでエナンチ
オ過剰率を調べたところ95%e.e.[絶対配置
(R)]であった。
3%、グルコース1%、硫酸マグネシウム0.1%及び
寒天1.5%よりなる寒天培地(pH6.0)をシャーレ
に分注し、寒天平板を調製した(表面積38.5c
m2)。これにロドトルラ・ミヌタIFO 0920の懸
濁液200μlをコンラージ棒を用いて塗沫して1日増
殖させた後、2%の2−オキソ−4−フェニル酪酸エチ
ルを含むデカン8mlを重層し、30℃で5日間静置培
養した。培養後、有機溶媒層を回収し、カラムクロマト
グラフィーにより0.14gの2−ヒドロキシ−4−フ
ェニル酪酸エチルを単離した(収率88%)。光学分割
カラムを用いた高速液体クロマトグラフィーでエナンチ
オ過剰率を調べたところ95%e.e.[絶対配置
(R)]であった。
【0023】実施例2 内部容量3 liter の箱形反応槽に反応溶媒のデカンを
1.0 liter 注入した。この反応槽に、表面にクロエッ
ケラ・コルティシスIFO 0631を1日増殖させた
ポリビニルアルコール(PVA−500、関西ペイント
製)被覆ろ過板(内部は、ペプトン0.5%、酵母エキ
ス0.3%、麦芽エキス0.3%、グルコース1.0%及
び硫酸マグネシウム0.1%よりなる液体培地(pH6.
0)で置換)をステンレス製フレームを用いて間隔5m
mで立てた状態で20枚充填した。その後、変換反応用
原料である2−オキソ−4−フェニル酪酸エチル20g
を反応塔内に注入し、反応槽下部に設置した撹拌子で5
00rpmで撹拌下、30℃で5日間変換反応を行っ
た。経日的にサンプリングし、高速液体クロマトグラフ
ィーにより、生産物である2−ヒドロキシ−4−フェニ
ル酪酸エチルの濃度を定量したところ、2−ヒドロキシ
−4−フェニル酪酸エチルの生成は反応開始1日目から
みられ、5日で15g/lに達した。反応後、反応液を
反応塔から回収し、カラムクロマトグラフィーにより1
4gの2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルを単離
した(収率70%)。得られた2−ヒドロキシ−4−フ
ェニル酪酸エチルを光学分割カラムを用いた高速液体ク
ロマトグラフィーで分析したところ、エナンチオ過剰率
は92%e.e.[絶対配置(R)]であった。
1.0 liter 注入した。この反応槽に、表面にクロエッ
ケラ・コルティシスIFO 0631を1日増殖させた
ポリビニルアルコール(PVA−500、関西ペイント
製)被覆ろ過板(内部は、ペプトン0.5%、酵母エキ
ス0.3%、麦芽エキス0.3%、グルコース1.0%及
び硫酸マグネシウム0.1%よりなる液体培地(pH6.
0)で置換)をステンレス製フレームを用いて間隔5m
mで立てた状態で20枚充填した。その後、変換反応用
原料である2−オキソ−4−フェニル酪酸エチル20g
を反応塔内に注入し、反応槽下部に設置した撹拌子で5
00rpmで撹拌下、30℃で5日間変換反応を行っ
た。経日的にサンプリングし、高速液体クロマトグラフ
ィーにより、生産物である2−ヒドロキシ−4−フェニ
ル酪酸エチルの濃度を定量したところ、2−ヒドロキシ
−4−フェニル酪酸エチルの生成は反応開始1日目から
みられ、5日で15g/lに達した。反応後、反応液を
反応塔から回収し、カラムクロマトグラフィーにより1
4gの2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルを単離
した(収率70%)。得られた2−ヒドロキシ−4−フ
ェニル酪酸エチルを光学分割カラムを用いた高速液体ク
ロマトグラフィーで分析したところ、エナンチオ過剰率
は92%e.e.[絶対配置(R)]であった。
【0024】比較例 ロドトルラ・ミヌタIFO 0920を、ペプトン0.5
%、酵母エキス0.3%、麦芽エキス0.3%、グルコー
ス1.0%及び硫酸マグネシウム0.1%を含む液体培地
(pH6.0、100ml)中で1日培養した後、0.5
gの2−オキソ−4−フェニル酪酸エチルを注入し、フ
ラスコ中で振とう下、30℃で5日間変換反応を行っ
た。反応終了後、反応液から菌体を除去したのち、2−
ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルを酢酸エチルで抽
出し、無水硫酸マグネシウムで脱水後、カラムクロマト
グラフィーにより0.1gの2−ヒドロキシ−4−フェ
ニル酪酸エチルを単離した(収率20%)。得られた2
−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルを光学分割カラ
ムを用いた高速液体クロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、エナンチオ過剰率は85%e.e.[絶対配置
(R)]であった。
%、酵母エキス0.3%、麦芽エキス0.3%、グルコー
ス1.0%及び硫酸マグネシウム0.1%を含む液体培地
(pH6.0、100ml)中で1日培養した後、0.5
gの2−オキソ−4−フェニル酪酸エチルを注入し、フ
ラスコ中で振とう下、30℃で5日間変換反応を行っ
た。反応終了後、反応液から菌体を除去したのち、2−
ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルを酢酸エチルで抽
出し、無水硫酸マグネシウムで脱水後、カラムクロマト
グラフィーにより0.1gの2−ヒドロキシ−4−フェ
ニル酪酸エチルを単離した(収率20%)。得られた2
−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルを光学分割カラ
ムを用いた高速液体クロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、エナンチオ過剰率は85%e.e.[絶対配置
(R)]であった。
【0025】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の方法によれば、光学活性(R)−2−ヒドロキシ−
4−フェニル酪酸エチルを容易に回収できる状態で大量
に収率よく製造することができる。
明の方法によれば、光学活性(R)−2−ヒドロキシ−
4−フェニル酪酸エチルを容易に回収できる状態で大量
に収率よく製造することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 立体選択的還元能を有する微生物を付着
固定化した親水性固定化担体を、該微生物の栄養源を含
む水性媒体の存在下に、2−オキソ−4−フェニル酪酸
エチルを含む実質的に水に不溶性ないしは難溶性の有機
溶媒と接触させて、担体と有機溶媒との接触界面で該微
生物を増殖させつつ、2−オキソ−4−フェニル酪酸エ
チルを立体選択的に還元することを特徴とする光学活性
(R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エチルの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17439196A JPH1097A (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | 光学活性(r)−2−ヒドロキシ−4−フエニル酪酸エチルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17439196A JPH1097A (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | 光学活性(r)−2−ヒドロキシ−4−フエニル酪酸エチルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1097A true JPH1097A (ja) | 1998-01-06 |
Family
ID=15977785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17439196A Pending JPH1097A (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | 光学活性(r)−2−ヒドロキシ−4−フエニル酪酸エチルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1097A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100363824B1 (ko) * | 1999-12-31 | 2002-12-11 | 한국화인케미칼주식회사 | 에틸 (r)-2-브로모-4-페닐부티레이트의 제조방법 및 그중간 체 |
EP1762625A1 (en) * | 2005-09-09 | 2007-03-14 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Reductase gene and use thereof |
-
1996
- 1996-06-14 JP JP17439196A patent/JPH1097A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100363824B1 (ko) * | 1999-12-31 | 2002-12-11 | 한국화인케미칼주식회사 | 에틸 (r)-2-브로모-4-페닐부티레이트의 제조방법 및 그중간 체 |
EP1762625A1 (en) * | 2005-09-09 | 2007-03-14 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Reductase gene and use thereof |
US7524666B2 (en) | 2005-09-09 | 2009-04-28 | Sumitomo Chemical Company Limited | Reductase gene and use thereof |
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