JPH109712A - 凝縮器用偏平チューブおよびその製造方法 - Google Patents

凝縮器用偏平チューブおよびその製造方法

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JPH109712A
JPH109712A JP16341296A JP16341296A JPH109712A JP H109712 A JPH109712 A JP H109712A JP 16341296 A JP16341296 A JP 16341296A JP 16341296 A JP16341296 A JP 16341296A JP H109712 A JPH109712 A JP H109712A
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tube
grooves
flat
groove
flat tube
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JP16341296A
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Inventor
Masahiro Shitaya
昌宏 下谷
Ryoichi Sanada
良一 真田
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凝縮器用偏平チューブにおいて、伝熱性能の
向上とチューブ製造の容易化を図る。 【解決手段】 偏平チューブ7の対向する2つの偏平面
7a、7bの内壁面にそれぞれ、相互に交差する斜め溝
7e、7fを設けるとともに、この偏平面7a、7bの
幅方向両端部を連結する連結部7c、7dの内壁面に、
チューブ長手方向に貫通する貫通溝7g、7hを設け
る。チューブ内で凝縮した液冷媒を斜め溝7e、7fか
ら貫通溝7g、7hを通してチューブ下流側へスムーズ
に流出させることができる。そのため、斜め溝7e、7
f内に液冷媒が大量に溜まることがなく、伝熱性能を大
幅に向上できる。また、貫通溝7g、7hを連結部7
c、7dの部位に位置させて、連結部7c、7dの曲げ
を無理なく、スムーズに行うことができ、偏平チューブ
の製造が容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気相冷媒を凝縮さ
せる凝縮器用偏平チューブおよびその製造方法に関する
もので、空調用冷凍サイクルの凝縮器等に用いて好適な
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特公昭51−40645号公報に
おいては、螺旋溝を金属製円管の内周面に形成し、この
螺旋溝付の円管を断面偏平状に押圧変形させることによ
り、偏平チューブを製造することが提案されている。こ
の構成よれば、チューブ内面に交差する斜め溝が形成さ
れ、この斜め溝にてチューブ内の冷媒の流れが乱され
て、伝熱性能を向上させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、斜め溝が冷媒流れの上流から下流に向かっ
て螺旋状に連続して形成されているので、上記偏平チュ
ーブを、気相冷媒を凝縮させる凝縮器に用いた場合、凝
縮した液が斜め溝内に入った後、排出されにくい。その
ため、凝縮液が斜め溝内に溜まり、斜め溝を凝縮液で埋
めてしまうので、斜め溝による冷媒流れの乱れ効果が低
下するとともに、圧損の増加を招き、伝熱性能が著しく
低下してしまう。
【0004】また、偏平チューブの製造に際して、金属
製円管の内周面全体に螺旋溝が形成されているので、円
管を断面偏平状に押圧変形させるときに、偏平チューブ
両端の円弧状連結部(曲げR部)に位置する螺旋溝の山
部が厚肉であるため、この山部が偏平化への押圧変形の
妨げとなる。その結果、円管の偏平化工程の実施が困難
となり、円弧状連結部の金属材料に過大な加工応力が加
わって、連結部に割れが発生することもある。
【0005】本発明は上記点に鑑み、凝縮器用偏平チュ
ーブにおいて、伝熱性能の向上を図ることを目的とす
る。また、本発明の他の目的は、凝縮器用偏平チューブ
の製造の容易化を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、以下の技術的手段を採用する。すなわち、請
求項1〜5記載の発明では、内部を流れる冷媒を冷却
し、凝縮させる凝縮器用偏平チューブにおいて、チュー
ブ内壁面に斜め溝(7e、7f)を設けるとともに、チ
ューブ内壁面の一部に、前記斜め溝(7e、7f)を貫
通してチューブ長手方向に延びる貫通溝(7g〜7p)
を設けたことを特徴としている。
【0007】この構成によれば、チューブ内で凝縮した
液冷媒を斜め溝(7e、7f)から貫通溝(7g〜7
p)内に流入させ、貫通溝(7g、7h)を通ってチュ
ーブ下流側へ液冷媒をスムーズに流出させることができ
る。そのため、斜め溝(7e、7f)内に液冷媒が大量
に溜まることはない。これにより、チューブ内でのガス
冷媒の流れを斜め溝(7e、7f)により蛇行させ、良
好に乱すことができるため、冷媒側の熱伝達係数を向上
できるとともに、圧損の増大も抑制することができ、伝
熱性能を大幅に向上できる。
【0008】請求項2記載の発明では、内部を流れる冷
媒を冷却し、凝縮させる凝縮器用偏平チューブにおい
て、対向する2つの偏平面(7a、7b)の内壁面にそ
れぞれ、相互に交差する斜め溝(7e、7f)を設ける
とともに、2つの偏平面(7a、7b)の幅方向両端部
を連結する連結部(7c、7d)の内壁面に、チューブ
長手方向に貫通する貫通溝(7g、7h、7m、7n、
7p)を設けたことを特徴としている。
【0009】このように、貫通溝(7g、7h、7m、
7n、7p)を連結部(7c、7d)の部位に位置させ
ているため、2つの偏平面(7a、7b)の幅方向の両
端部に位置する連結部(7c、7d)を曲げ加工すると
き、連結部(7c、7d)が山部(7i)のない均一な
肉厚となり、連結部(7c、7d)の曲げを無理なく、
スムーズに行うことができ、偏平チューブの製造が容易
となる。
【0010】つまり、請求項2記載の発明では、偏平チ
ューブの伝熱性能の向上と、製造の容易化とを同時に達
成できる。また、請求項3記載の発明では、2つの偏平
面(7a、7b)の内壁面にも、チューブ長手方向に貫
通する貫通溝(7j〜7k)を形成することを特徴とし
ている。
【0011】また、請求項4記載の発明では、貫通溝
(7g〜7p)をストレート状に形成したことを特徴と
している。また、請求項5記載の発明では、貫通溝(7
g〜7p)の幅を斜め溝(7e、7f)の幅より大きく
したことを特徴としている。このように、請求項3〜5
記載の発明では、貫通溝の具体的配置形態を工夫するこ
とにより、液冷媒の排出性をより一層改善し、伝熱性能
を向上できる。
【0012】請求項6〜8記載の発明では、上記した特
徴を持つ偏平チューブを良好に製造できる製造方法を提
供できる。なお、上記手段に付した括弧内の符号は、後
述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。 (第1実施形態)図1、2は自動車用空調装置の凝縮器
1を示す図で、この凝縮器1の左右方向の一端部には、
図示しない圧縮機から吐出されたガス冷媒が流入する冷
媒入口2を持った第1ヘッダータンク3が配置されてい
る。そして、凝縮器1の左右方向の他端部には、凝縮し
た液冷媒を流出させる冷媒出口4を持った第2ヘッダー
タンク5が配置されている。第1、第2ヘッダータンク
3、5の間に熱交換用コア部6が配置されている。
【0014】この熱交換用コア部6は、上記両タンク
3、5の間を連通するように配置された多数本の偏平チ
ューブ7と、この偏平チューブ7の平坦面に接合された
コルゲートフィン8とから構成されている。コルゲート
フィン8には斜め切り起こし片からなる周知のルーバー
8aが形成されている。また、熱交換用コア部6の上下
端部にはサイドプレート9、10が配置されている。
【0015】上記凝縮器1は、図1に示す状態に組付ら
れた後、この組付状態を保持してろう付け炉内に搬入さ
れて、一体ろう付けされる。次に、本発明の特徴とする
偏平チューブ7について詳述すると、偏平チューブ7は
図2に示すように、互いに対向する上下の2つの偏平面
(平坦面)7a、7bを有し、この2つの偏平面7a、
7bの幅方向の両端部を円弧状の連結部7c、7dで連
結した断面形状になっている。
【0016】さらに、偏平面7a、7bの内壁面には、
上下で交差する斜め溝(図3(d)参照)7e、7fが
形成してある。この交差する斜め溝7e、7fは、図3
(a)〜(d)に示すように、円管70に螺旋溝71を
形成した後、円管70を偏平化することにより、形成さ
れるものである。また、偏平チューブ7の偏平面両端部
に位置する円弧状連結部7c、7dの内壁面には、チュ
ーブ長手方向に斜め溝7e、7fを貫通するストレート
状の貫通溝7g、7hが形成してある。なお、図2、3
において、7iは、斜め溝7e、7f(螺旋溝71)間
の仕切りを形成する山部(突起部)である。
【0017】次に、本実施形態の偏平チューブ7の製造
方法を図3および図4に基づいて具体的に説明する。 第1工程 図4(a)(b)に示すように、アルミニュウムの押出
し射出成形機100を用い、この成形機100の内部
に、所定温度まで加熱されたアルミニュウムインゴット
101を収容し、このアルミニュウムインゴット101
をピストン部材102により加圧して、円形射出口10
3からアルミニュウムインゴット101を矢印Dのごと
く熱間押出しする。
【0018】この際、円形射出口103の中心部には同
心状に軸状のダイス104が配置してあり、かつダイス
104の外周面の180°対称位置には、貫通溝7g、
7hを成形するための断面矩形状の突起105が2個、
軸方向に沿って平行に形成してある。従って、円形射出
口103からアルミニュウムインゴット101が熱間押
し出しされるとき、貫通溝7g、7hの成形と円管70
の成形とを同時に行うことができる。図4(b)はこの
押出し射出成形された、貫通溝7g、7h付の円管70
を示している。
【0019】なお、アルミニュウムインゴット101の
具体的材質例としては、A1000系のアルミニュウム
合金が好適である。 第2工程 図4(c)に示すように、引き抜き加工機106に円錐
状の引き抜き穴107を形成し、一方、この引き抜き穴
107の円錐状内周面に沿った円錐状先端部を有する円
柱状のプラグ108を用意し、この円柱状のプラグ10
8の外周面に螺旋溝109を形成する。
【0020】そして、このプラグ108を、上記貫通溝
7g、7h付の円管70の先端部内に挿入し、円管70
の先端部を引き抜き穴107内に通して、図4(c)の
矢印E方向に引き抜くと、プラグ108は円管70との
間の摩擦力により円管70の内面に圧着するとともに、
プラグ108はその外周面の螺旋溝109により回転す
る。このように、引き抜き穴107の内周部分にてプラ
グ108の回転が起こることにより、プラグ108の円
錐状先端部と、引き抜き穴107との間を円管70が通
過するとき、円管70の径を絞ると同時に、円管70の
内周面に螺旋溝71が成形される。
【0021】従って、図4(c)に示す引き抜き加工を
行うことにより、図3(a)(b)に示す、貫通溝7
g、7hと螺旋溝71とを有する円管70が得られる。 第3工程 次に、図4(d)に示すように、ローラー成形機110
の2つの回転ローラー111、112の間に円管70を
通して、円管70を2つの偏平面7a、7bと円弧状連
結部7c、7dとを有する断面偏平状に押圧変形して、
偏平チューブ7を完成させる。
【0022】ここで、円管70の押圧変形に際しては、
貫通溝7g、7hを円弧状連結部7c、7dの部位に位
置させて、円管70を押圧変形させる。これにより、2
つの偏平面7a、7bの幅方向の両端部に位置する連結
部7c、7dの曲げ加工が進行するとき、連結部7c、
7dが貫通溝7g、7hの存在により山部7iのない均
一な肉厚となり、連結部7c、7dの曲げを無理なく、
スムーズに行うことができる。
【0023】つまり、従来技術のように、連結部7c、
7dの内壁部に、山部7iが位置して曲げ加工を妨げる
ことがないので、連結部7c、7dの曲げを、割れ等を
生じることなく、スムーズに行うことができる。そし
て、円管70の押圧変形による偏平化によって、上下2
つの偏平面7a、7bの内壁面の螺旋溝71が相互に近
接して、斜めに交差する斜め溝7e、7fが形成され
る。
【0024】このようにして製造された偏平チューブ7
の作用を説明すると、偏平チューブ7は図2に示すよう
に上下2つの偏平面7a、7bが水平となるように配置
されて使用され、コルゲートフィン8の間を通過する冷
却用空気(外気)と、内部を流れるガス冷媒との間で熱
交換を行って、ガス冷媒を冷却し、凝縮させる。その場
合、偏平チューブ7の内部には斜めに交差する斜め溝7
e、7fが形成されているので、この斜め溝7e、7f
により冷媒の流れが効果的に乱され、冷媒側の熱伝達係
数を向上させることができる。10かも、円弧状連結部
7c、7dの内壁面に、チューブ長手方向に斜め溝7
e、7fを貫通するストレート状の貫通溝7g、7hが
形成されているので、偏平チューブ7内で凝縮した液冷
媒は図3(d)の矢印Fに示すように斜め溝7e、7f
から貫通溝7g、7h内に移行する。この貫通溝7g、
7hはストレート状になっているため、液冷媒をチュー
ブ下流側へスムーズに流出させることができる。
【0025】この結果、図3(e)に示すように、斜め
溝7e、7f内に液冷媒Gは薄膜状に残存するのみで、
斜め溝7e、7f内に液冷媒Gが大量に溜まることはな
い。これに反し、従来技術では、図5に示すように、上
記貫通溝7g、7hを備えておらず、斜め溝7e、7f
が冷媒流れの上流から下流に向かって螺旋状に連続して
形成されているので、偏平チューブ7を、気相冷媒を凝
縮させる凝縮器用として用いた場合、凝縮した液冷媒が
斜め溝7e、7f内に入った後、排出されにくい。その
ため、図5(e)に示すように液冷媒が斜め溝7e、7
f内に溜まり、斜め溝7e、7fを液冷媒で埋めてしま
うので、斜め溝7e、7fによる冷媒流れの乱れ効果が
低下するとともに、圧損が上昇し、伝熱性能が著しく低
下してしまう。
【0026】しかるに、本実施形態では、液冷媒を貫通
溝7g、7hによりチューブ下流側へスムーズに流出さ
せることができるため、斜め溝7e、7f内に液冷媒G
が大量に溜まることはない。これにより、図3(e)に
示すように、ガス冷媒Hの流れを斜め溝7e、7fによ
り蛇行させ、良好に乱すことができるため、冷媒側の熱
伝達係数を向上できるとともに、圧損の増大も抑制する
ことができ、伝熱性能を大幅に向上できる。
【0027】図6(a)(b)は、上記第1実施形態に
よる製造方法において、第2工程の引き抜き加工より形
成された、貫通溝7g、7hと螺旋溝71とを有する円
管70の具体的寸法の設計例を示すもので、図6(c)
(d)は図6(a)(b)の円管70を偏平化して形成
された偏平チューブ7を示す。この設計例の寸法によ
り、上記作用を良好に果たすことができる。
【0028】なお、図6の設計例では、螺旋溝71(斜
め溝7e、7f)の断面形状を、底部幅(0.67m
m)に対して開口端幅(1.31mm)が大きい台形状
にしてある。そして、貫通溝7g、7hの幅(1.8m
m)は、螺旋溝71(斜め溝7e、7f)の底部幅
(0.67mm)、および開口端幅(1.31mm)よ
り大きくしてある。 (第2実施形態)図7は第2実施形態を示すもので、貫
通溝7g、7hを連結部7c、7dの内壁面に設けると
ともに、偏平面7a、7bの内壁面にも貫通溝7j、7
kを設けるようにしたものである。本例では、偏平面7
a、7bの内壁面のうち、特に、中央部位に貫通溝7
j、7kを設けている。
【0029】このように、連結部7c、7dと偏平面7
a、7bの両方の内壁面に貫通溝7g〜7kを設けるこ
とにより、チューブ内での液冷媒の排出性をより一層向
上できる。なお、第2実施形態では、第1工程におい
て、図7(c)に示す4つの貫通溝7g〜7kを90°
間隔で形成した円管70を押し出し成形すればよい。 (第3実施形態)図8は第3実施形態を示すもので、貫
通溝7j、7kを偏平面7a、7bの内壁面に設けるに
当たって、上側の偏平面7aと下側の偏平面7bとで、
貫通溝7j、7kの位置をずらし、偏平チューブ7の中
心に対して点対称の位置に設けたものである。なお、第
3実施形態では、第1工程において、図8(c)に示す
4つの貫通溝7g〜7kを形成した円管70を押し出し
成形すればよい。 (第4実施形態)図9、図10は第4実施形態を示すも
ので、偏平チューブ7を円管70でなく、板材80を折
り曲げて形成するようにしたものである。
【0030】先ず、第1工程として、熱伝導良好な金属
(例えば、アルミニュウム合金)からなる板材80に対
して、図10に示すローラー成形機120を用いて斜め
溝7e、7fおよび貫通溝7m、7n、7pを圧延加工
する。ここで、ローラー成形機120には、上記各種溝
形状に対応した凹凸形状を有する第1ローラー121
と、凹凸形状のない平坦な第2ローラー122とを備
え、この第1、第2ローラー121、122の間に板材
80を通して、板材80をこの両ローラー121、12
2にて加圧しながら矢印I方向に移送することより、斜
め溝7e、7fと貫通溝7m、7n、7pを同時に圧延
加工する。貫通溝7m、7n、7pのうち、貫通溝7n
は、板材80の幅方向の中心部に形成してある。
【0031】なお、板材80の具体的材質例としては、
例えば、A3000系のアルミニュウム合金にA400
0系のアルミニュウムろう材を両面クラッドしたクラッ
ド材を用いる。次に、第2工程として、図9(a)に示
す中心線J(貫通溝7nの中心)位置を起点として、板
材80を矢印K方向に折り曲げ、板材80を、2つの偏
平面7a、7bと、連結部7c7dとを有する断面偏平
状にする。この折り曲げに際しても、折り曲げ位置と貫
通溝7nの位置とが一致しており、折り曲げ部には山部
7iが位置しないため、折り曲げ部が均一な肉厚となる
ので、この折り曲げを無理なくスムーズに行うことがで
きる。
【0032】そして、板材80を図9(b)に示すよう
に、貫通溝7m、7p側の端面が当接するまで折り曲げ
た後に、第3工程として、板材80を炉中にてろう付け
することにより貫通溝7m、7p側の端面当接部を気密
に一体接合でき、偏平チューブ7を完成できる。ここ
で、斜め溝7e、7fの山部7iも相互に当接し、接合
されるため、偏平チューブ7は強固な一体構造となる。
【0033】上記板材80のろう付けは、偏平チューブ
7単体の状態で行ってもよいが、図1に示す凝縮器1全
体を一体ろう付けする際に、同時に、ろう付けするよう
にした方が生産性を向上でき、好ましい。 (第5実施形態)上記第4実施形態では、板材80の具
体的材質例としては、ろう材を両面クラッドしたクラッ
ド材を用いているが、第5実施形態では、ろう材をクラ
ッドしてないA3000系のアルミニュウム合金にて板
材80を構成し、この板材80に斜め溝7e、7fと貫
通溝7m、7n、7pを圧延加工した後に、図11に示
すように、別体で成形されたアルミニュウムろう材(例
えば、A4000系)の薄板90を介在して板材80を
折り曲げ、このろう材の薄板90を用いて板材80のろ
う付けを行うようにしたものである。
【0034】(他の実施形態)なお、第2、第3実施形
態において、偏平面7a、7bの内壁面に設ける貫通溝
7j、7kを上下のいずれか一方に1個だけ設けてもよ
い。また、偏平面7a、7bの内壁面にそれぞれ貫通溝
7j、7kを複数個づつ設けてもよい。また、第4、第
5実施形態において、貫通溝7m、7n、7pのうち、
板材80の幅方向の中心部に位置する貫通溝7nだけを
形成するようにしてもよい。
【0035】また、偏平チューブ7として、通常の冷凍
サイクルで使用されているフロン系の冷媒が流れる偏平
チューブに限らず、アンモニア、水、CO2 、炭化水素
系等の種々の冷媒が流れる偏平チューブに本発明は適用
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による偏平チューブを適用する冷媒凝縮
器の斜視図である。
【図2】本発明による偏平チューブの第1実施形態を示
す断面図である。
【図3】(a)は本発明の第1実施形態において偏平チ
ューブを偏平化する前段階の円管の断面図、(b)は
(a)のA−A断面図、(c)は(a)(b)の円管を
偏平化した後の偏平チューブを示す断面図、(d)は
(c)のB−B断面図、(e)は偏平チューブ内の冷媒
の流れを示す断面図である。
【図4】(a)〜(d)は本発明の第1実施形態におけ
る偏平チューブの製造方法の説明図である。
【図5】(a)〜(e)は従来技術による偏平チューブ
の説明図で、図3(a)〜(e)に対応する図である。
【図6】(a)、(b)は本発明による偏平チューブの
具体的寸法の設計例を示す説明図、(c)、(d)は
(a)、(b)の円管を偏平化した状態を示す図であ
る。である。
【図7】(a)は本発明による偏平チューブの第2実施
形態を示す断面図、(b)は(a)のB−B断面図、
(c)は第2実施形態の偏平チューブを偏平化する前段
階の円管の断面図である。
【図8】(a)は本発明による偏平チューブの第3実施
形態を示す断面図、(b)は(a)のB−B断面図、
(c)は第3実施形態の偏平チューブを偏平化する前段
階の円管の断面図である。
【図9】(a)は本発明の第4実施形態において、偏平
チューブを折り曲げ形成するための板材の部分斜視図、
(b)は(a)の板材を折り曲げ加工して形成した偏平
チューブの断面図、(c)は(b)のB−B断面図であ
る。
【図10】図9の板材に溝部を圧延加工する状態を示す
斜視図である。
【図11】(a)、(b)は本発明の第5実施形態の説
明図である。
【符号の説明】
7…偏平チューブ、7a、7b…偏平面、7c、7d…
連結部、7e、7f…斜め溝、7g〜7p…貫通溝、7
0…円管、71…螺旋溝。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部を流れる冷媒を冷却し、凝縮させる
    凝縮器用偏平チューブであって、 チューブ内壁面に、斜め溝(7e、7f)を設けるとと
    もに、チューブ内壁面の一部に、前記斜め溝(7e、7
    f)を貫通してチューブ長手方向に延びる貫通溝(7g
    〜7p)を設けたことを特徴とする凝縮器用偏平チュー
    ブ。
  2. 【請求項2】 内部を流れる冷媒を冷却し、凝縮させる
    凝縮器用偏平チューブであって、 対向する2つの偏平面(7a、7b)と、 この2つの偏平面(7a、7b)の幅方向両端部を連結
    する連結部(7c、7d)と、 前記2つの偏平面(7a、7b)の内壁面にそれぞれ形
    成され、相互に交差する斜め溝(7e、7f)と、 前記連結部(7c、7d)の内壁面に形成され、チュー
    ブ長手方向に貫通する貫通溝(7g、7h、7m、7
    n、7p)とを有することを特徴とする凝縮器用偏平チ
    ューブ。
  3. 【請求項3】 前記2つの偏平面(7a、7b)の内壁
    面にも、チューブ長手方向に貫通する貫通溝(7j〜7
    k)を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載
    の凝縮器用偏平チューブ。
  4. 【請求項4】 前記貫通溝(7g〜7p)はストレート
    状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれか1つに記載の凝縮器用偏平チューブ。
  5. 【請求項5】 前記貫通溝(7g〜7p)の幅は前記斜
    め溝(7e、7f)の幅より大きくしてあることを特徴
    とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の凝縮器
    用偏平チューブ。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし5のいずれか1つに記載
    の凝縮器用偏平チューブの製造方法であって、 熱伝導の良好な金属からなる円管(70)の内壁面に、
    螺旋溝(71)および前記貫通溝(7g〜7p)を形成
    する第1工程と、 前記貫通溝(7g〜7p)が前記連結部(7c、7d)
    に位置するようにして、前記円管(70)を、前記2つ
    の偏平面(7a、7b)と、前記連結部(7c、7d)
    とを有する断面偏平状に押圧変形させ、前記螺旋溝(7
    1)を前記交差する斜め溝(7e、7f)とする第2工
    程とを有することを特徴とする凝縮器用偏平チューブの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の凝縮器用偏平チューブ
    の製造方法において、 前記円管(70)と、前記貫通溝(7g、7h)とを同
    時に押し出し成形し、この後に、前記円管(70)の内
    壁面に、引き抜き加工にて前記螺旋溝(71)を成形す
    ることを特徴とする凝縮器用偏平チューブの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項2ないし5のいずれか1つに記載
    の凝縮器用偏平チューブの製造方法であって、 熱伝導の良好な金属からなる板材(80)に、前記斜め
    溝(7e、7f)を形成するとともに、前記貫通溝(7
    g〜7p)を少なくとも前記板材(80)の幅方向の中
    心部に形成する第1工程と、 前記貫通溝(7g〜7p)の形成部位を起点として、板
    材(80)を、前記2つの偏平面(7a、7b)と、前
    記連結部(7c、7d)とを有する断面偏平状に折り曲
    げる第2工程と、 この断面偏平状に折り曲げた板材(80)の内壁側の当
    接部を接合して、チューブ形状を作る第3工程とを有す
    ることを特徴とする凝縮器用偏平チューブの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4882143A (en) * 1986-11-17 1989-11-21 Sumitomo Chemical Company, Limited Lamina and a cosmetic comprising the same
JP2006329451A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Sanoh Industrial Co Ltd 熱交換器用伝熱管
WO2015167398A1 (en) * 2014-05-02 2015-11-05 National University Of Singapore Device and method for a two phase heat transfer
WO2017179588A1 (ja) * 2016-04-11 2017-10-19 カルソニックカンセイ株式会社 熱交換器

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