JPH1096435A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JPH1096435A
JPH1096435A JP25189696A JP25189696A JPH1096435A JP H1096435 A JPH1096435 A JP H1096435A JP 25189696 A JP25189696 A JP 25189696A JP 25189696 A JP25189696 A JP 25189696A JP H1096435 A JPH1096435 A JP H1096435A
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electrode plate
fiber material
voltage
electrode
tip
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JP25189696A
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Minoru Masuko
実 増子
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Akebono Research and Development Centre Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極板に植設した繊維材の接触抵抗により動
力を伝達する動力伝達装置において、引きずりトルクの
発生を防止すると同時に、トルクの伝達率の向上を容易
にすること。 【解決手段】 一対の電極板2,3への電圧印加によっ
てこれらの電極板2,3に植設した繊維材11,12を
緊張させて、これらの繊維材11,12相互の接触抵抗
により電極板2,3相互間で動力を伝達させる動力伝達
装置において、電極板2,3に植設される繊維材11,
12には、繊維材11,12の先端部相互の接触抵抗が
増大するように、カール部11a,12aを装備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の補助ブレー
キ装置などの制動装置、あるいはクラッチやショックア
ブソーバなどとして利用できる動力伝達装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】トラック、バス等の大型車両において
は、主ブレーキである摩擦ブレーキ装置の他に、補助ブ
レーキ装置を装着したものが知られている。前記補助ブ
レーキ装置は、例えば降坂時における高速からの減速時
等に制動トルクを発生させ、摩擦ブレーキ装置の温度上
昇によるフェードを防止し、車両の安全性及び摩擦材の
耐久性を向上させるもので、これまでは、例えば、流体
式リターダ装置を補助ブレーキ装置として利用したもの
が、広く研究されている。
【0003】しかし、前述した流体式リターダ装置は、
装置構成が繁雑で、高価になるという問題があった。ま
た、車両の低速走行時には出力する制動トルクが急激に
減少するため、有用に稼働させることのできる機会が限
定されてしまうという問題もあった。
【0004】そこで、このような問題を解消する技術と
して、図10に示す動力伝達装置1が研究されている。
ここに示した動力伝達装置1は、回転駆動される図示略
の主動軸の軸端に固定装備された第1の電極板2と、該
第1の電極板2に対して所定の離間距離で対向配置され
ると共に図示略の動力受け部材に固定装備された第2の
電極板3と、対向している相手の電極板に向って延びる
ように基端が各電極板2、3に植設された繊維材5、6
と、第1及び第2の電極板3に電圧を印加する電源7と
を備えた構成を成している。なお、図10において、矢
印(イ)は、主動軸と一体回転する第1の電極板2の回
転方向を示している。
【0005】また、繊維材5、6は、レーヨンやナイロ
ン等の絶縁性の化学繊維を使用したもので、各電極板
2、3の対向方向に沿うように、各電極板2、3に略垂
直に植設されている。また、各繊維材5、6は、互いの
先端部がオーバーラップして、各電極板2、3の相対回
転時に互いの先端部同士が干渉するように、突出長
1、L2の設定がなされている。
【0006】以上の動力伝達装置1は、第1及び第2の
電極板3への電圧印加時の誘電分極によって生じる静電
引力により各電極板上の繊維材5、6を緊張させ、緊張
した各電極板上の繊維材5、6の先端部相互の接触抵抗
により、第1の電極板2に伝達された図示略の主動部材
の回転トルクを第2の電極板3に連結されている図示略
の動力受け部材に伝達する。動力伝達装置1は、第2の
電極板3に連結されている図示略の動力受け部材を固定
軸とすれば、制動装置として機能させることができ、ま
た、第2の電極板3に連結されている動力受け部材を回
転自在な従動軸とすれば、電源7のオン・オフによって
トルク伝達をオン・オフするクラッチ装置等として機能
させることができる。
【0007】以上の動力伝達装置1では、各電極板2、
3に印加する電圧を高めると、各繊維材5、6の緊張度
が高まる。各繊維材5、6の緊張度が高まると、各電極
板2、3相互の相対回転時における各繊維材5、6相互
の接触抵抗が高まり、回転トルクの伝達率が高まる。換
言すれば、以上の動力伝達装置1では、各電極板2、3
に印加する電圧を変更することによって、回転トルクの
伝達率を調整することができ、例えば、車両用の補助ブ
レーキ装置等として利用した場合に、車両の走行速度に
関係なく安定した制動トルクを発生させることができ、
流体式リターダよりも多くの機会で有用に稼働させるこ
とができると期待されている。また、図示のように、装
置構成が単純であるため、製造コストを安価に抑えるこ
とも期待できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図10に示し
た従来の動力伝達装置1では、各繊維材5、6の先端部
は、各電極板2、3へ電圧印加を行なわない状態の時に
も互いにオーバーラップしている状態にあり、そのた
め、各電極板2、3への電圧印加を止めても、繊維材
5、6の先端部相互の接触抵抗により、第1の電極板2
側の回転トルクの一部が第2の電極板3側に伝達されて
しまい、所謂、引きずりトルクの発生を防止することが
できないという問題があった。
【0009】また、図10に示した従来の動力伝達装置
1では、繊維材5、6相互は、図11の(a)に示すよ
うに、各電極板2、3に垂直な姿勢で先端部同士が衝突
するとすると、その衝突によって先端が撓み、即座に、
(b)に示すように、接触している互いの先端部同士の
絡みが滑り易い状態に移行してしまう。結局、繊維材
5、6相互の先端部同士の接触時間が短く、また、接触
時の繊維材5、6相互の絡みも解け易いため、印加電圧
を高めて各繊維材5、6の緊張度を高めても、それが接
触抵抗の増大に十分に活かすことができず、実用上で
は、回転トルクの伝達率の向上が難しいという問題があ
った。
【0010】そこで、本発明の目的は上記課題を解消す
ることにあり、一対の電極板への電圧印加によってこれ
らの電極板に植設した繊維材を緊張させて、該繊維材と
の接触抵抗により電極板相互間で動力を伝達させる動力
伝達装置であって、各電極板への電圧印加を止め状態と
したときに引きずりトルクが発生することを防止でき、
また、各電極板へ電圧を印加した動作時には、印加電圧
を高めて繊維材の緊張度を高めれば、それに応じて繊維
材の接触抵抗を増大させることができ、比較的容易にト
ルクの伝達率を向上させることができる動力伝達装置を
提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に記載の動力伝達装置は、運動力を伝達する
主動部材と、該主動部材の運動力を受ける動力受け部材
と、前記主動部材に固定装備された第1の電極板と、該
第1の電極板に対して所定の離間距離で対向配置されて
前記動力受け部材に固定装備された第2の電極板と、相
対する電極板に向って延びるように基端が各電極板に植
設された繊維材と、第1及び第2の電極板に電圧を印加
する電源とを備え、前記第1及び第2の電極板への電圧
印加によって生じる静電引力により各電極板上の繊維材
を緊張させ、緊張した各電極板上の繊維材の先端部相互
の接触抵抗により、前記第1の電極板に伝達される主動
部材の動力を前記第2の電極板に連結の動力受け部材に
伝達する動力伝達装置であって、少なくとも一方の電極
板に植設される繊維材には、繊維材の先端部が各電極板
に植設された繊維材の先端部相互の接触によって撓みが
生ずる方向とは逆方向に傾斜した状態で相手側の繊維材
の先端部に接触開始するように、巻きぐせをつけたカー
ル部が装備されたことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項2に記載の動力伝達装置は、
運動力を伝達する主動部材と、該主動部材の運動力を受
ける動力受け部材と、前記主動部材に固定装備された第
1の電極板と、該第1の電極板に対して所定の離間距離
で対向配置されて前記動力受け部材に固定装備された第
2の電極板と、相対する電極板に向って延びるように基
端が各電極板に植設された繊維材と、第1及び第2の電
極板に電圧を印加する電源とを備え、前記第1及び第2
の電極板への電圧印加時の誘電分極によって生じる静電
引力により各電極板上の繊維材を緊張させ、緊張した各
電極板上の繊維材の先端部相互の接触抵抗により、前記
第1の電極板に伝達される主動部材の動力を前記第2の
電極板に連結の動力受け部材に伝達する動力伝達装置で
あって、少なくとも一方の電極板に植設される繊維材
は、繊維材の先端部が各電極板に植設された繊維材の先
端部相互の接触によって撓みが生ずる方向とは逆方向に
傾斜した状態で相手側の繊維材の先端部と接触開始する
ように、傾斜状態で植設されたことを特徴とするもので
ある。
【0013】また、請求項3に記載の動力伝達装置は、
請求項1に記載した動力伝達装置において、前記カール
部は、各電極板への電圧印加時に誘電分極によって生じ
る静電引力により巻きぐせが伸びて、該繊維材の先端部
が相手の電極板からの繊維材の突出域に突入し、また、
各電極板への電圧が印加されない時には巻きぐせによっ
て該繊維材の先端部が自己の電極板側に戻って、該繊維
材の先端部が相手の電極板からの繊維材の突出域から抜
け出した状態となるように設定したことを特徴とするも
のである。
【0014】さらに、請求項4に記載の動力伝達装置
は、請求項2に記載した動力伝達装置において、前記繊
維材に与える傾斜は、各電極板への電圧印加時には誘電
分極によって生じる静電引力により自由端である該繊維
材の先端部が相手の電極板側に撓んで、該繊維材の先端
部が相手の電極板からの繊維材の突出域に突入し、ま
た、各電極板への電圧が印加されない時には電圧印加時
の撓みが初期状態に戻ることで、該繊維材の先端部が相
手の電極板からの繊維材の突出域から抜け出した状態と
なるように設定したことを特徴とするものである。
【0015】また、請求項5に記載の動力伝達装置は、
運動力を伝達する主動部材と、該主動部材の運動力を受
ける動力受け部材と、前記主動部材に固定装備された第
1の電極板と、該第1の電極板に対して所定の離間距離
で対向配置されると共に前記動力受け部材に固定装備さ
れた第2の電極板と、対向している電極板に向って延び
るように基端が一方の電極板に植設された繊維材と、一
対の電極板の相対運動時に前記繊維材の先端部と干渉し
て前記繊維材との接触抵抗を増大させるように他方の電
極板に装備された凹凸部と、前記第1及び第2の電極板
に電圧を印加する電源とを備え、前記第1及び第2の電
極板への電圧印加時の誘電分極によって生じる静電引力
により一方の電極板上の繊維材を緊張させ、一方の電極
板上の緊張した繊維材の先端部と他方の電極板上の凹凸
部との接触抵抗により、前記第1の電極板に伝達された
主動部材の動力を前記第2の電極板に連結の動力受け部
材に伝達する動力伝達装置であって、一方の電極板に植
設される繊維材には、繊維材の先端部が他方の電極板上
の凹凸部との接触によって撓みが生ずる方向とは逆方向
に傾斜した状態で前記凹凸部に接触開始するように、巻
きぐせを付けたカール部を装備したことを特徴するもの
である。
【0016】さらに、請求項6に記載の動力伝達装置
は、運動力を伝達する主動部材と、該主動部材の運動力
を受ける動力受け部材と、前記主動部材に固定装備され
た第1の電極板と、該第1の電極板に対して所定の離間
距離で対向配置されると共に前記動力受け部材に固定装
備された第2の電極板と、対向している相手の電極板に
向って延びるように基端が一方の電極板に植設された繊
維材と、一対の電極板の相対運動時に前記繊維材の先端
部と干渉して前記繊維材との接触抵抗を増大させるよう
に他方の電極板に装備された凹凸部と、前記第1及び第
2の電極板に電圧を印加する電源とを備えた構成を成
し、前記第1及び第2の電極板への電圧印加時の誘電分
極によって生じる静電引力により一方の電極板上の繊維
材を緊張させ、一方の電極板上の緊張した繊維材の先端
部と他方の電極板上の凹凸部との接触抵抗により、前記
第1の電極板に伝達された主動部材の動力を前記第2の
電極板に連結の動力受け部材に伝達する動力伝達装置で
あって、一方の電極板に植設される繊維材は、繊維材の
先端部が他方の電極板上の凹凸部との接触によって撓み
が生ずる方向とは逆方向に傾斜した状態で前記凹凸部と
接触開始するように、傾斜状態で電極板に植設したこと
を特徴とするものである。
【0017】さらに、請求項7に記載の動力伝達装置
は、前述の請求項5または請求項6に記載の動力伝達装
置において、一方の電極板に植設される繊維材の傾斜状
態または前記カール部は、各電極板への電圧印加時には
誘電分極によって生じる静電引力により自由端である該
繊維材の先端部が他方の電極板側に撓んで、該繊維材の
先端部が相手の電極板からの凹凸部と干渉可能なり、ま
た、各電極板への電圧が印加されない時には電圧印加時
の撓みが初期状態に戻ることで、該繊維材の先端部が他
方の電極板や該電極板上の凹凸部から所定距離だけ離脱
した状態となるように設定したことを特徴とするもので
ある。
【0018】以上の構成によれば、電極板相互の相対運
動により一方の電極板に装備された繊維材の先端部が相
手側の電極板に装備された繊維材または凹凸部に接触し
た場合、繊維材に装備したカール部や、繊維材の傾斜状
態での植設は、いずれも、相手側の繊維材または電極板
上の凹凸部との絡み付きを強化する役割を果たす。
【0019】また、電極板相互の相対運動により一方の
電極板に装備された繊維材の先端部が相手側の電極板に
装備された繊維材または凹凸部に接触した場合、接触に
よって、繊維材の先端部には撓みが生じ、この撓みが一
定以上になると、絡み付いていた繊維材の先端部が滑っ
て、繊維材の接触抵抗による動力伝達能力が低下する。
しかし、本発明の動力伝達装置において、繊維材に装備
したカール部や、繊維材の傾斜状態での植設は、いずれ
も、繊維材の接触による撓み方向とは逆の方向に繊維材
の先端部を変位させたものであり、一方の電極板上の繊
維材の先端部が相手側の繊維材の先端部又は電極板上の
凹凸部と接触開始してから、電極板相互の相対運動の進
行に伴って接触による撓みが次第に増大して、絡みが滑
り易い状態に移行するまでの、許容撓み量が大きくする
働きをする。即ち、繊維材に装備したカール部や、繊維
材の傾斜状態での植設は、いずれも、繊維材相互あるい
は繊維材と電極板上の凹凸部との接触時間を長く保ち、
繊維材の接触抵抗による動力伝達能力を長時間に渡って
高く維持する働きをする。
【0020】従って、以上の繊維材に装備したカール部
や、繊維材の傾斜状態での植設によれば、接触した繊維
材の絡み付き強度のアップと、高い接触抵抗を発揮でき
る良好な接触状態をより長時間保つことが可能になり、
例えば、各電極板へ電圧を印加した動作時には、印加電
圧を高めて繊維材の緊張度を高めれば、それに応じて繊
維材の接触抵抗を増大させることができ、比較的容易に
回転トルクの伝達率を向上させることができる。
【0021】また、繊維材に装備したカール部や、繊維
材の傾斜状態での植設は、各電極板への電圧印加を停止
させた時に、それまで電圧印加による静電引力によって
相手側の繊維材や電極板上の凹凸部と干渉可能な位置に
引き込まれていた繊維材の先端部を、相手側の繊維材や
電極板上の凹凸部と干渉しない位置に引き戻す役割も果
たしており、各電極板への電圧印加を停止させた時に
は、一方の電極板に装備した繊維材の先端部は、他方の
電極板に装備された繊維材または凹凸部から抜け出し
て、他方の電極板に装備された繊維材や凹凸部には接触
不可能になる。従って、各電極板への電圧印加を止め状
態としたときに引きずりトルクが発生することを防止で
きる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る動力伝達装置
の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1乃至図4は本発明に係る動力伝達装置の第1実施形
態を示したもので、図1は本発明の第1実施形態の動力
伝達装置10の概略構成図、図2は前記動力伝達装置1
0における繊維材の植設状態を示す拡大図、図3は前記
動力伝達装置10の電圧印加時の状態の説明図、図4は
前記動力伝達装置10における電圧印加時における繊維
材相互の接触動作を示す拡大図である。
【0023】この第1実施形態の動力伝達装置10は、
運動力として回転トルクを出力する図示略の主動部材
と、該主動部材の出力する回転トルクを受けるための図
示略の動力受け部材と、前記主動部材に固定装備された
第1の電極板2と、該第1の電極板2に対して所定の離
間距離で対向配置されると共に前記動力受け部材に固定
装備された第2の電極板3と、対向している相手の電極
板に向って延びるように基端が各電極板に植設された繊
維材11、12と、第1及び第2の電極板2、3に電圧
を印加する電源7と、各電極板2、3への電圧印加をオ
ン・オフするスイッチ13とを備えた構成を成してい
る。なお、図1において、矢印(ロ)は、主動部材と一
体回転する第1の電極板2の回転方向を示している。
【0024】この第1実施形態の動力伝達装置10は、
車両用の補助ブレーキ装置として使用されるもので、第
1の電極板2が連結される主動部材としては、例えば、
エンジンの出力時あるいはエンジンの出力軸に連動する
駆動軸が該当する。また、第2の電極板3が連結される
動力受け部材は、車体フレームに固定された固定軸であ
る。
【0025】前述の繊維材11、12は、レーヨンやナ
イロン等の絶縁性の化学繊維を使用したものである。電
極板2の回転時に、各電極板に植設された繊維材11、
12の先端部同士が接触すると、図4の(c)に示すよ
うに、電極板2に植設されている繊維材11の場合は、
図4上で右方向に撓みを生じ、また、固定された電極板
3に植設されている繊維材12の場合は、図4上で左方
向に撓みを生じる。そこで、この第1実施形態の各繊維
材11、12では、図2にも示すように、各繊維材1
1、12の先端部相互の接触によって撓みが生ずる方向
とは逆方向に傾斜した状態(即ち、図4の(c)とは逆
方向に反った状態)で相手側の繊維材11、12の先端
部に接触開始するように、巻きぐせをつけたカール部1
1a、12aを装備している。
【0026】また、それぞれのカール部11a、12a
は、各電極板への電圧印加時には、図2に2点鎖線で示
すように、誘電分極によって生じる静電引力により前記
巻きぐせが伸びた状態となり、その結果、各繊維材1
1、12の先端部が相手側の繊維材の突出域内に突入
し、また、各電極板への電圧が印加されない時には、図
2に実線で示すように、巻きぐせによって該繊維材1
1、12の先端部が自己の電極板側に戻って、該繊維材
11、12の先端部が相手MP繊維材の突出域から抜け
出した状態となるように設定されている。
【0027】換言すれば、それぞれのカール部11a、
12aは、図2に示すように、各電極板への電圧印加時
には、各繊維材11、12の先端部が長さS1の範囲で
オーバーラップするが、各電極板へ電圧が印加されない
時には、各繊維材11、12の先端部が長さS2だけ互
いに離間するように、設定されている。
【0028】以上の動力伝達装置10に制動動作させる
には、図3に示すように、前記スイッチ13を閉じて各
各電極板2、3に電圧を印加する。すると、誘電分極に
よって各繊維材11、12の先端部には静電引力が作用
して、この静電引力によって各繊維材11、12の先端
部が相手側電極に引っ張られることで、各電極板上の繊
維材11、12が緊張させられる。そして、緊張によっ
て、各繊維材11、12は、それぞれのカール部11
a、12aの巻きぐせが図2の2点鎖線のように伸びた
状態になり、各繊維材11、12の先端部がオーバーラ
ップする状態になるため、各繊維材11、12の先端部
同士の接触が発生し、その時の接触抵抗によって、制動
トルクが発生する。
【0029】繊維材11、12の先端部同士の接触開始
時には、各繊維材の先端部は、各繊維材に装備したカー
ル部11a、12aのために、図4の(a)に示したよ
うに、相互の接触抵抗によって撓みが生ずる方向とは逆
方向に傾斜した状態にあって、繊維材相互の絡み付きを
強化する役割を果たす。
【0030】そして、互いに接触した繊維材11、12
は、電極板3と電極板2との相対回転に伴って、先端部
に生じる撓みが大きくなり、図4の(b)の状態から図
4の(c)状態へと順に移行する。そして、図4の
(c)の状態からさらに撓みが進むと、絡み付いていた
繊維材11、12の先端部が滑って、繊維材11、12
の接触抵抗による動力伝達能力が低下する。しかし、従
来の場合と比較すると、図4の(a)の状態から図4の
(b)の状態に移行するまでの分だけ、繊維材11、1
2相互が絡みついていられる時間が長くなり、また、繊
維材11、12相互が接触開始してから絡みが滑り易い
状態に移行するまでの、許容撓み量が大きくなる。
【0031】即ち、繊維材11、12に装備したカール
部11a、12aは、繊維材11、12相互の接触時間
を長く保ち、繊維材11、12の接触抵抗による動力伝
達能力を長時間に渡って高く維持する働きをする。従っ
て、接触した繊維材11、12の絡み付き強度のアップ
と、高い接触抵抗を発揮できる良好な接触状態をより長
時間保つことが可能になり、例えば、各電極板への印加
電圧を高めて繊維材11、12の緊張度を高めれば、そ
れに応じて繊維材11、12の接触抵抗を増大させるこ
とができ、比較的容易に回転トルクの伝達率を向上させ
ることが可能になる。
【0032】また、繊維材11、12に装備したカール
部11a、12aや、繊維材11、12の傾斜状態での
植設は、各電極板への電圧印加を停止させると、それま
で誘電分極による静電引力によって相手の電極板側に引
き込まれていた各繊維材11、12の先端部が、相手側
の繊維材11、12や電極板上の凹凸部と干渉しない位
置に引き戻す役カール部11a、12aの巻きぐせによ
って、相手側の繊維材の先端部から長さS2だけ離れた
初期の状態に戻り、繊維材11、12相互は接触不可能
になる。従って、各電極板への電圧印加を止め状態とし
たときに引きずりトルクが発生することを確実に防止す
ることができる。
【0033】図5乃至図7は本発明に係る動力伝達装置
の第2実施形態を示したもので、図5は本発明の第2実
施形態の動力伝達装置20の概略構成図、図6は本発明
の第2実施形態の動力伝達装置20における繊維材2
1、22の植設状態を示す拡大図、図7は本発明の第2
実施形態の動力伝達装置20の電圧印加時の状態の説明
図である。
【0034】この第2実施形態の動力伝達装置20は、
第1実施形態の動力伝達装置10の一部を改良したもの
である。具体的には、各電極板2、3に装備する繊維材
11、12には、第1実施形態で示したカール部11
a、12aを装備していない。その代りに、図2にも示
すように、各電極板2、3に植設される繊維材11、1
2は、繊維材11、12の先端部が各電極板に植設され
た繊維材11、12の先端部相互の接触によって撓みが
生ずる方向とは逆方向に傾斜した状態で相手側の繊維材
の先端部と接触開始するように、傾斜状態で各電極板
2、3に植設されている。
【0035】また、前記繊維材11、12に与える傾斜
は、各電極板への電圧印加時には、図6に2点鎖線で示
すように、誘電分極によって生じる静電引力により自由
端である該繊維材11、12の先端部が相手の電極板側
に撓んで、各繊維材11、12の先端部が相手の電極板
からの繊維材の突出域に突入して各繊維材の先端部同士
が長さS1だけオーバーラップした状態となるように設
定されている。また、前記繊維材11、12に与える傾
斜は、各電極板へ電圧が印加されない時には、図6に実
線で示すように、電圧印加時の撓みが初期状態に戻るこ
とで、該繊維材11、12の先端部が相手側の繊維材の
突出域から抜け出して、繊維材11、12の先端部相互
間に長さS2の離間距離が確保された状態になるように
設定されている。なお、図5乃至図7において、矢印
(ハ)は、電極板2の回転方向を示している。繊維材1
1、12にカール部11a、12aを装備しない代り
に、繊維材11、12を傾斜して植設した点以外の構成
は、前述の第1実施形態と同様であり、同様の構成につ
いては説明を省略する。
【0036】各繊維材11、12を傾斜して各電極板
2、3に植設した構成は、第1実施形態において繊維材
11、12に装備したカール部11a、12aと同様の
効果を生む。即ち、繊維材11、12の傾斜状態での各
電極板2、3への植設は、スイッチ13を閉じて各電極
板2、3に電圧を印加して、誘電分極によって各繊維材
11、12の先端部に作用する静電引力によって各繊維
材11、12を緊張させて、繊維材11、12の先端部
相互を接触させた場合に、繊維材11、12の先端部相
互の接触開始時における繊維材11、12相互の絡み付
きの強度を高め、また、繊維材11、12相互の接触時
間を長く保ち、繊維材11、12の接触抵抗による動力
伝達能力を長時間に渡って高く維持する働きをする。
【0037】従って、第1実施形態の場合と同様に、各
電極板2、3への印加電圧を高めて繊維材11、12の
緊張度を高めれば、それに応じて繊維材11、12の接
触抵抗を増大させることができ、比較的容易に回転トル
クの伝達率を向上させることが可能になる。また、各電
極板2、3への電圧印加を停止すれば、それぞれの繊維
材11、12は当初の傾斜状態に戻って、繊維材11、
12の先端部同士は、互いに長さS 2だけ離間した状態
に戻るため、電圧印加を止め状態としたときに引きずり
トルクが発生することを確実に防止することも可能にな
る。
【0038】図8及び図9は本発明に係る動力伝達装置
の第3実施形態を示したもので、図8は本発明の第3実
施形態の動力伝達装置30の概略構成図、図9は本発明
の第3実施形態の動力伝達装置30における繊維材12
の植設状態を示す拡大図である。
【0039】この第3実施形態の動力伝達装置30は、
第1実施形態の動力伝達装置10の一部を改良したもの
である。具体的には、電極板2には、繊維材11を植設
せず、その代りに、相手側の電極板3に植設された繊維
材12と接触する突起31を一体装備するようにしたも
のである。このように、一方の電極板2には、繊維材1
1の代りに、突起31を一体装備した点以外の構成は、
第1実施形態の各部と同様である。
【0040】即ち、電極板3に植設された繊維材12に
は、図9に示すように、該繊維材12の先端部が前記突
起31との接触によって撓みが生ずる方向とは逆方向に
傾斜した状態で前記突起31と接触開始するように、巻
きぐせを付けたカール部12aを装備している。
【0041】また、繊維材12のカール部12aは、各
電極板への電圧印加時には、図9に2点鎖線で示すよう
に、誘電分極によって生じる静電引力により自由端であ
る該繊維材11、12の先端部が電極板2側に撓んで、
繊維材12の先端部と突起31の先端部とが長さS1
けオーバーラップする状態となって、該繊維材12の先
端部が前記突起31と干渉可能なるように設定されてい
る。さらに、繊維材12のカール部12aは、各電極板
2、3に電圧が印加されない時には、図9に実線で示す
ように、電圧印加時の撓みが初期状態に戻されること
で、該繊維材12の先端部が電極板2の突起31から長
さS2だけ離脱した状態となるように設定されている。
【0042】このように、一方の電極板2には、繊維材
の代りに突起31を装備するようにしても、他方の電極
板3に植設する繊維材12にカール部12aを装備して
おけば、そのカール部12aが、繊維材12と突起31
との接触開始時における相互の絡み付きの強度を高め、
また、繊維材12と突起31との接触時間を長く保ち、
繊維材12の接触抵抗による動力伝達能力を長時間に渡
って高く維持する働きをする。
【0043】従って、第1実施形態の場合と同様に、各
電極板2、3への印加電圧を高めて繊維材12の緊張度
を高めれば、それに応じて繊維材12の接触抵抗を増大
させることができ、比較的容易に回転トルクの伝達率を
向上させることが可能になる。また、各電極板2、3へ
の電圧印加を停止すれば、繊維材12は巻きぐせにより
当初の縮んだ状態に戻って、繊維材12と突起31の先
端部同士は、互いに長さS2だけ離間した状態に戻るた
め、電圧印加を止め状態としたときに引きずりトルクが
発生することを確実に防止することも可能になる。
【0044】なお、前述した第3実施形態では、繊維材
12にはカール部12aを装備することとしたが、前述
した第2実施形態のように、カール部12aを装備する
代りに、該繊維材12を電極板3に傾斜状態に植設する
ようにしてもよい。また、前述した第3実施形態では、
繊維材12の先端部に接触させる手段として、電極板2
には突起31を装備したが、該突起31の代りに、緊張
して伸びた繊維材12の先端部が干渉可能な適宜形状の
凹凸部を装備するようにしてもよい。さらに、前述した
第1実施形態では、繊維材11、12のそれぞれに、カ
ール部11a、12aを装備し、また、第2実施形態で
は、繊維材11、12のそれぞれを傾斜状態に植設し
た。しかし、カール部の装備や、傾斜状態に植設する構
成は、いずれか一方の繊維材に対してのみ実施する構成
としてもよい。
【0045】また、前述の各実施形態は、第2の電極板
が固定される動力受け部材が固定軸で、制動装置として
利用させる例を示したが、動力受け部材を回転自在な従
動軸として、第1の電極板側の回転トルクを適時第2の
電極板側に伝達するクラッチ装置として利用することで
きる。また、本発明の動力伝達装置の伝達する運動は、
回転トルクに限らない。各電極板が固定される主動部材
や動力受け部材を、例えば、往復運動する機構部材とす
れば、往復運動の伝達、あるいは制動に利用することも
できる。
【0046】
【発明の効果】本発明の動力伝達装置によれば、電極板
相互の相対運動により一方の電極板に装備された繊維材
の先端部が相手側の電極板に装備された繊維材または凹
凸部に接触した場合、繊維材に装備したカール部や、繊
維材の傾斜状態での植設は、いずれも、相手側の繊維材
または電極板上の凹凸部との絡み付きを強化する役割を
果たす。また、本発明の動力伝達装置において、繊維材
に装備したカール部や、繊維材の傾斜状態での植設は、
いずれも、繊維材の接触による撓み方向とは逆の方向に
繊維材の先端部を変位させたものであり、一方の電極板
上の繊維材の先端部が相手側の繊維材の先端部又は電極
板上の凹凸部と接触開始してから、電極板相互の相対運
動の進行に伴って接触による撓みが次第に増大して、絡
みが滑り易い状態に移行するまでの、許容撓み量が大き
くする働きをする。即ち、繊維材に装備したカール部
や、繊維材の傾斜状態での植設は、いずれも、繊維材相
互あるいは繊維材と電極板上の凹凸部との接触時間を長
く保ち、繊維材の接触抵抗による動力伝達能力を長時間
に渡って高く維持する働きをする。従って、以上の繊維
材に装備したカール部や、繊維材の傾斜状態での植設に
よれば、接触した繊維材の絡み付き強度のアップと、高
い接触抵抗を発揮できる良好な接触状態をより長時間保
つことが可能になり、例えば、各電極板へ電圧を印加し
た動作時には、印加電圧を高めて繊維材の緊張度を高め
れば、それに応じて繊維材の接触抵抗を増大させること
ができ、比較的容易に回転トルクの伝達率を向上させる
ことができる。また、繊維材に装備したカール部や、繊
維材の傾斜状態での植設は、各電極板への電圧印加を停
止させた時に、それまで電圧印加による静電引力によっ
て相手側の繊維材や電極板上の凹凸部と干渉可能な位置
に引き込まれていた繊維材の先端部を、相手側の繊維材
や電極板上の凹凸部と干渉しない位置に引き戻す役割も
果たしており、各電極板への電圧印加を停止させた時に
は、一方の電極板に装備した繊維材の先端部は、他方の
電極板に装備された繊維材または凹凸部から抜け出し
て、他方の電極板に装備された繊維材や凹凸部には接触
不可能になる。従って、各電極板への電圧印加を止め状
態としたときに引きずりトルクが発生することを防止で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動力伝達装置の第1実施形態の概
略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態の動力伝達装置における
繊維材の植設状態を示す拡大図である。
【図3】本発明の第1実施形態の動力伝達装置の電圧印
加時の状態の説明図である。
【図4】本発明の第1実施形態の動力伝達装置における
電圧印加時における繊維材相互の接触動作を示す拡大図
である。
【図5】本発明に係る動力伝達装置の第2実施形態の概
略構成図である。
【図6】本発明の第2実施形態の動力伝達装置における
繊維材の植設状態を示す拡大図である。
【図7】本発明の第2実施形態の動力伝達装置の電圧印
加時の状態の説明図である。
【図8】本発明に係る動力伝達装置の第3実施形態の概
略構成図である。
【図9】本発明の第3実施形態の動力伝達装置における
繊維材の植設状態を示す拡大図である。
【図10】従来の動力伝達装置の概略構成図である。
【図11】図10に示した動力伝達装置において、トル
クを伝達する繊維材相互の接触状態を示す拡大図であ
る。
【符号の説明】
2、3 電極板 7 電源 10、20、30 動力伝達装置 11、12 繊維材 11a、12a カール部 31 突起

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運動力を伝達する主動部材と、該主動部
    材の運動力を受ける動力受け部材と、前記主動部材に固
    定装備された第1の電極板と、該第1の電極板に対して
    所定の離間距離で対向配置されて前記動力受け部材に固
    定装備された第2の電極板と、相対する電極板に向って
    延びるように基端が各電極板に植設された繊維材と、第
    1及び第2の電極板に電圧を印加する電源とを備え、 前記第1及び第2の電極板への電圧印加によって生じる
    静電引力により各電極板上の繊維材を緊張させ、 緊張した各電極板上の繊維材の先端部相互の接触抵抗に
    より、前記第1の電極板に伝達される主動部材の動力を
    前記第2の電極板に連結の動力受け部材に伝達する動力
    伝達装置であって、 少なくとも一方の電極板に植設される繊維材には、繊維
    材の先端部が各電極板に植設された繊維材の先端部相互
    の接触によって撓みが生ずる方向とは逆方向に傾斜した
    状態で相手側の繊維材の先端部に接触開始するように、
    巻きぐせをつけたカール部が装備されたことを特徴とし
    た動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 運動力を伝達する主動部材と、該主動部
    材の運動力を受ける動力受け部材と、前記主動部材に固
    定装備された第1の電極板と、該第1の電極板に対して
    所定の離間距離で対向配置されて前記動力受け部材に固
    定装備された第2の電極板と、相対する電極板に向って
    延びるように基端が各電極板に植設された繊維材と、第
    1及び第2の電極板に電圧を印加する電源とを備え、 前記第1及び第2の電極板への電圧印加時の誘電分極に
    よって生じる静電引力により各電極板上の繊維材を緊張
    させ、 緊張した各電極板上の繊維材の先端部相互の接触抵抗に
    より、前記第1の電極板に伝達される主動部材の動力を
    前記第2の電極板に連結の動力受け部材に伝達する動力
    伝達装置であって、 少なくとも一方の電極板に植設される繊維材は、繊維材
    の先端部が各電極板に植設された繊維材の先端部相互の
    接触によって撓みが生ずる方向とは逆方向に傾斜した状
    態で相手側の繊維材の先端部と接触開始するように、傾
    斜状態で植設されたことを特徴とした動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記カール部は、各電極板への電圧印加
    時に誘電分極によって生じる静電引力により巻きぐせが
    伸びて、該繊維材の先端部が相手の電極板からの繊維材
    の突出域に突入し、また、各電極板への電圧が印加され
    ない時には巻きぐせによって該繊維材の先端部が自己の
    電極板側に戻って、該繊維材の先端部が相手の電極板か
    らの繊維材の突出域から抜け出した状態となるように設
    定したことを特徴とした請求項1記載の動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記繊維材に与える傾斜は、各電極板へ
    の電圧印加時には誘電分極によって生じる静電引力によ
    り自由端である該繊維材の先端部が相手の電極板側に撓
    んで、該繊維材の先端部が相手の電極板からの繊維材の
    突出域に突入し、また、各電極板への電圧が印加されな
    い時には電圧印加時の撓みが初期状態に戻ることで、該
    繊維材の先端部が相手の電極板からの繊維材の突出域か
    ら抜け出した状態となるように設定したことを特徴とし
    た請求項2記載の動力伝達装置。
  5. 【請求項5】 運動力を伝達する主動部材と、該主動部
    材の運動力を受ける動力受け部材と、前記主動部材に固
    定装備された第1の電極板と、該第1の電極板に対して
    所定の離間距離で対向配置されると共に前記動力受け部
    材に固定装備された第2の電極板と、対向している電極
    板に向って延びるように基端が一方の電極板に植設され
    た繊維材と、一対の電極板の相対運動時に前記繊維材の
    先端部と干渉して前記繊維材との接触抵抗を増大させる
    ように他方の電極板に装備された凹凸部と、前記第1及
    び第2の電極板に電圧を印加する電源とを備え、 前記第1及び第2の電極板への電圧印加時の誘電分極に
    よって生じる静電引力により一方の電極板上の繊維材を
    緊張させ、 一方の電極板上の緊張した繊維材の先端部と他方の電極
    板上の凹凸部との接触抵抗により、前記第1の電極板に
    伝達された主動部材の動力を前記第2の電極板に連結の
    動力受け部材に伝達する動力伝達装置であって、 一方の電極板に植設される繊維材には、繊維材の先端部
    が他方の電極板上の凹凸部との接触によって撓みが生ず
    る方向とは逆方向に傾斜した状態で前記凹凸部に接触開
    始するように、巻きぐせを付けたカール部を装備したこ
    とを特徴とした動力伝達装置。
  6. 【請求項6】 運動力を伝達する主動部材と、該主動部
    材の運動力を受ける動力受け部材と、前記主動部材に固
    定装備された第1の電極板と、該第1の電極板に対して
    所定の離間距離で対向配置されると共に前記動力受け部
    材に固定装備された第2の電極板と、対向している相手
    の電極板に向って延びるように基端が一方の電極板に植
    設された繊維材と、一対の電極板の相対運動時に前記繊
    維材の先端部と干渉して前記繊維材との接触抵抗を増大
    させるように他方の電極板に装備された凹凸部と、前記
    第1及び第2の電極板に電圧を印加する電源とを備えた
    構成を成し、 前記第1及び第2の電極板への電圧印加時の誘電分極に
    よって生じる静電引力により一方の電極板上の繊維材を
    緊張させ、 一方の電極板上の緊張した繊維材の先端部と他方の電極
    板上の凹凸部との接触抵抗により、前記第1の電極板に
    伝達された主動部材の動力を前記第2の電極板に連結の
    動力受け部材に伝達する動力伝達装置であって、 一方の電極板に植設される繊維材は、繊維材の先端部が
    他方の電極板上の凹凸部との接触によって撓みが生ずる
    方向とは逆方向に傾斜した状態で前記凹凸部と接触開始
    するように、傾斜状態で電極板に植設したことを特徴と
    した動力伝達装置。
  7. 【請求項7】 一方の電極板に植設される繊維材の傾斜
    状態または前記カール部は、各電極板への電圧印加時に
    は誘電分極によって生じる静電引力により自由端である
    該繊維材の先端部が他方の電極板側に撓んで、該繊維材
    の先端部が相手の電極板からの凹凸部と干渉可能なり、
    また、各電極板への電圧が印加されない時には電圧印加
    時の撓みが初期状態に戻ることで、該繊維材の先端部が
    他方の電極板や該電極板上の凹凸部から所定距離だけ離
    脱した状態となるように設定したことを特徴とした請求
    項5又は請求項6に記載の動力伝達装置。
JP25189696A 1996-09-24 1996-09-24 動力伝達装置 Pending JPH1096435A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000034676A1 (fr) 1998-12-08 2000-06-15 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Dispositif a contact frottant et procede de commande d'un contact frottant

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WO2000034676A1 (fr) 1998-12-08 2000-06-15 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Dispositif a contact frottant et procede de commande d'un contact frottant
US6564916B1 (en) 1998-12-08 2003-05-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Frictional engaging device and frictional engagement control method

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