JPH1096042A - 表層部靭性の優れた高張力鋼板及びその製造方法 - Google Patents

表層部靭性の優れた高張力鋼板及びその製造方法

Info

Publication number
JPH1096042A
JPH1096042A JP25108096A JP25108096A JPH1096042A JP H1096042 A JPH1096042 A JP H1096042A JP 25108096 A JP25108096 A JP 25108096A JP 25108096 A JP25108096 A JP 25108096A JP H1096042 A JPH1096042 A JP H1096042A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface layer
less
toughness
temperature
steel sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25108096A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoya Fujiwara
知哉 藤原
Hideji Okaguchi
秀治 岡口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP25108096A priority Critical patent/JPH1096042A/ja
Publication of JPH1096042A publication Critical patent/JPH1096042A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】表層部靭性に優れた厚肉の高張力鋼板及びその
製造方法の提供。 【解決手段】(1)wt%で、C:0.02〜0.15%、Mn:0.4〜2%、
Ni:1〜6%、Mo:0.3〜2%、Nb:0.01〜0.05%、B:0.001〜0.005
%、任意元素を含み、、のT1、T2がT1≦T2を満たし、表層
位置が平均γ粒径20μm以下で、平均ハ゜ケット径15μm以下の
マルテンサイトとヘ゛イナイトの高張力鋼板。 T1(℃)=937-476(%C)+56(%Si)-19.7(%Mn)-16.3(%Cu)- 26.6(%Ni)-4.9(%Cr)+38.1(%Mo)+125(%V)+3315(%B)・・ T2(℃)=1127(%Nb)0.5+754 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (2)表層位置でRc以上となるように加熱し、8℃/秒以
上となるように200℃以下まで冷却し、Ac1以下で焼戻す
上記(1)と同じ組成の高張力鋼板の製造方法。 Rc(℃/秒)=5.5-2.5(%C)0.5-0.2(%Ni)-0.4(%Mo)+0.55(%Si)+1.3(%V) ・・・

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高度の安全性が要
求される溶接鋼構造物、特に脆性亀裂伝播停止特性が要
求される溶接鋼構造物、たとえば極地や深海などの過酷
な自然環境にて使用される各種構造物、また、事故発生
時に市民生活に広範な影響が出るタンク等の構造物への
使用に好適な表層部靭性の優れた高張力鋼板及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】石油危機を契機に、極地や深海などの過
酷な自然環境下においてもエネルギー資源の積極的な採
掘が行われるようになっている。近年では、その大きな
推定埋蔵量のために北極圏や亜北極圏などの氷海域にお
けるエネルギー資源開発が脚光を浴びている。
【0003】このような各種の氷海構造物に使用される
鋼材には、とりわけ優れた低温での靱性が要求されてお
り、なかでも脆性亀裂伝播停止特性が重視される。
【0004】また、こうしたエネルギーを大規模に貯蔵
するタンク類においても、破壊などの事故は極めて大き
な惨事に発展する危険性があるので、最高度の安全性が
要求される事情は同じである。
【0005】鋼板の脆性亀裂伝播停止特性とは、応力集
中その他の原因により別の部位で発生した脆性亀裂がそ
の鋼板に伝播してきたとき、脆性亀裂の進行を鋼板が停
止させる性質をさす。この脆性亀裂伝播停止特性は脆性
亀裂の発生しやすさを表す脆性亀裂発生特性とは区別さ
れる。しかし、両者は密接な関係を有し、通常は脆性亀
裂伝播停止特性と発生特性とは正の相関関係にある。
【0006】靭性というとき、脆性亀裂伝播停止特性と
発生特性の両方をさし、本明細書においてもとくにこと
わらないかぎり両者をとくに区別しない。
【0007】また、脆性亀裂伝播停止特性は鋼板の板厚
全体の性能によって決まる性質である。焼入れ焼戻しを
施されて製造される厚肉の高張力鋼板の場合、中心部ま
で焼きを入れる成分設計がなされるため、後記するよう
に表層部では焼きが入りすぎ靭性が劣化する。このた
め、鋼板全体の脆性亀裂伝播停止特性は表層部の靭性に
よって制約され、表層部の靭性によって鋼板全体の脆性
亀裂伝播停止特性が決定される傾向がある。本発明が対
象とする高張力鋼は、まさにこのような厚鋼板なので、
以後の説明においては専ら板厚の表層部の靭性を問題と
する。
【0008】厚肉の鋼板の焼入れにおいては、表層部と
中心部の冷却速度に大きな差を生じ、中心部の強度と靭
性を確保するために中心部の組織を適切なものにする成
分設計をすると、表層部では焼きが入りすぎて低温靭性
が中心部より著しく劣化することとなる。そのため、5
0mm厚を超える780MPa級以上の高張力鋼板の場
合、板厚全域にわたって優れた強度靭性バランスを有す
る鋼板を安定して得ることが困難となっている。
【0009】この課題を解決するために、特開平2−1
41528号公報にあるような2回焼入れ法が提案され
てきた。同方法では、最終焼入れ時に微細なオーステナ
イト(以下、γと記す)粒を得るために、Nb添加によ
ってγ粒の粗大化を抑制すると同時に事前に一旦焼入れ
処理を施して加熱前の組織の微細化を図っている。
【0010】また、特開平2−133521号公報で
は、1回目の焼入れを圧延後の直接焼入れによって代替
し、再加熱焼入れの回数を減らしエネルギーコストの削
減を図っている。
【0011】しかし、特開平2−141528号公報に
示された方法では、エネルギーコストが余計にかかるだ
けでなく、最終焼入れ段階の加熱方法も通常の方法をと
っているため、γ粒径は板厚方向にわたってほぼ一様に
微細になっているがその程度は上記課題を解決するには
不十分である。
【0012】一方、特開平2−133521号公報に示
された方法においては、再加熱処理するためのエネルギ
ーコストは削減されるものの、上記の表層部の靭性劣化
を抜本的に解決するものではない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、化学組成を
調整し、かつ焼入れ時の加熱速度を組成に見合った加熱
速度以上とすることにより表層部靭性を向上させた高張
力鋼板及びその製造方法を提供することを目的とする。
具体的には、下記の機械的性質を、表層位置及び板厚中
心部で達成することを目的とする。
【0014】表層位置及び中心部の目標性能 1.引張強さ(TS):780MPa以上 2.降伏強さ(YS):690MPa以上 3.シャルピー試験破面遷移温度(vTs):−70℃以下
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述のよ
うな観点から、脆性亀裂伝播停止特性、すなわち表層部
靭性に優れた厚肉高張力鋼板の製造方法を提供すべく鋭
意研究を重ねた。その結果、化学組成の調整をし、焼入
れ前の加熱時に組成と見合った加熱速度以上として転位
密度の高いγを得る具体的な方法を見いだし本発明を完
成するにいたった。本発明の斬新な点は、焼入れ前のγ
を高密度の転位を含むγとすることにより、強化を図る
とともに表層部においても焼入れ組織を靭性に最適な微
細なマルテンサイトとベイナイトの混合組織にしたこと
にある。
【0016】本発明は下記の組成及び組織を有する高張
力鋼板及びその製造方法を要旨とする。
【0017】(1)重量%にて、C:0.02〜0.1
5%、Si:0.3%以下、Mn:0.4〜2%、C
u:0〜0.6%、Ni:1〜6%、Cr:0〜0.8
%、Mo:0.3〜2%、Nb:0.01〜0.05
%、V:0〜0.08%、B:0.001〜0.005
%、Ti:0〜0.03%、sol.Al:0.08%以下
及びN:0.006%以下を含み、かつ、下記及び
式で示されるγ化温度T1及び転位安定温度T2が、T1
≦T2なる関係を満たし、残部がFeおよび不可避的不
純物からなる組成を有する鋼板であって、鋼板の表層位
置の組織は、平均γ粒径が20μm以下で、かつ、平均
パケット径が15μm以下のマルテンサイトとベイナイ
トとから構成されている表層部靭性の優れた高張力鋼
板。
【0018】 T1(℃)=937-476(%C)+56(%Si)-19.7(%Mn)-16.3(%Cu)- 26.6(%Ni)-4.9(%Cr)+38.1(%Mo)+125(%V)+3315(%B)・・ T2(℃)=1127(%Nb)0.5+754 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (2)重量%にて、C:0.02〜0.15%、Si:
0.3%以下、Mn:0.4〜2%、Cu:0〜0.6
%、Ni:1〜6%、Cr:0〜0.8%、Mo:0.
3〜2%、Nb:0.01〜0.05%、V:0〜0.
08%、B:0.001〜0.005%、Ti:0〜
0.03%、sol.Al:0.08%以下及びN:0.0
06%以下を含み、かつ、下記及び式で示されるγ
化温度T1 及び転位安定温度T2 が、T1≦T2なる関係
を満たし、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組
成を有する鋼板を、表層位置の加熱速度が下記式に示
す臨界加熱速度Rc 以上となるようにAc1点以上Ac3
以下の間を加熱し、板厚中心部の温度がAc3点を超えた
後、表層位置での冷却速度が8℃/秒以上となるように
200℃以下まで冷却し、その後Ac1点以下の温度で焼
戻す表層部靭性の優れた高張力鋼板の製造方法。
【0019】 T1(℃)=937-476(%C)+56(%Si)-19.7(%Mn)-16.3(%Cu)- 26.6(%Ni)-4.9(%Cr)+38.1(%Mo)+125(%V)+3315(%B)・・ T2(℃)=1127(%Nb)0.5+754 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Rc(℃/秒)=5.5-2.5(%C)0.5-0.2(%Ni)-0.4(%Mo)+ 0.55(%Si)+1.3(%V) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 上記において、γ化温度T1とはその鋼板のγ化の傾向
を表す温度指標であり必ずしもAc1又はAc3に対応しな
い。また、転位安定温度T2とは転位が安定に存在する
ことができる温度指標である。ともに鋼板の化学組成か
ら上記の〜式に基づいて計算される。
【0020】“表層位置”とは、板厚の10%に相当す
る厚さだけ板厚表面から内部に入った位置をさす。か
つ、鋼板は板厚中心について対称なので両方の表面につ
いての表層位置とも本発明の表層位置である。
【0021】“表層部”とは、少なくとも“板厚表面”
から“表層位置”までの範囲をさし、かつ、鋼板の両側
の面の表層部ともに本発明の表層部である。“少なくと
も”であるから、表層部は最低でも板厚表面から表層位
置までであり、通常はそれよりも内部の範囲までが表層
部となる。
【0022】“平均パケット径”とは、マルテンサイト
及びベイナイト相において、ほぼ同一の結晶方位を有す
る一つのまとまった部分をさす。この平均パケット径は
光学顕微鏡視野内で容易に測定することができる。
【0023】上記(2)において臨界加熱速度以上で加
熱される位置は、上記の表層位置である。冷却速度及び
冷却停止温度も表層位置における値である。
【0024】つぎに本発明の技術的背景について説明す
る。本発明の技術的思想の新しい点はつぎの事項に集約
される。
【0025】(a)高張力鋼板の組成を調整して、焼入
れ前にγ化する際、転位密度の高いγ粒を得る。すなわ
ち、組成によって決まるγ化温度T1及び転位安定温度
T2を下記式及び式のように決め、T1≦T2が満た
されるようにする。
【0026】 T1(℃)=937-476(%C)+56(%Si)-19.7(%Mn)-16.3(%Cu)- 26.6(%Ni)-4.9(%Cr)+38.1(%Mo)+125(%V)+3315(%B)・・ T2(℃)=1127(%Nb)0.5+754 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ここで、T1 は鋼板を加熱する際にフェライト(以下、
α)からγに逆変態する温度を意味し、この指標(温
度)が高いほど、逆変態する温度が高温側にある傾向を
意味する。一方、T2 は高密度の転位が残存していられ
る温度をあらわし、この指標(温度)が高いほど高密度
の転位がより高温まで安定に存在している傾向を示す。
【0027】焼入れ前のγ化加熱のとき高密度の転位を
含む逆変態γができるためには、したがって、T1≦T2
でなければならない。高密度の転位を含む逆変態γが生
成すると、まず焼入れ冷却速度が大きい表層部において
もマルテンサイト単相になりにくくマルテンサイトとベ
イナイトの混合組織を生じやすくなり、しかもそのマル
テンサイトとベイナイトのそれぞれが微細なものとな
る。さらにγ粒界を構成することになる転位が高密度で
存在することから、結果的にγ粒は微細なものとなる。
【0028】(b)焼入れ前の加熱中、Ac1〜Ac3の温
度域を表層位置が下記式で示される臨界加熱速度Rc
以上で加熱される必要がある。上記した条件T1≦T2を
満たしても、Ac1〜Ac3の温度域をRc 以上で加熱しな
いと、転位密度の高いγが生成しない。
【0029】 Rc(℃/秒)=5.5-2.5(%C)0.5-0.2(%Ni)-0.4(%Mo)+ 0.55(%Si)+1.3(%V) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 加熱速度が鋼板の組成で決まる臨界加熱速度Rc 以上の
場合、生成するγは高密度の転位を含み、かつγ粒の核
発生密度は高いものとなり、結果的に焼入れ前のγ粒径
は微細なものとなる。
【0030】本発明は上記の事項を主要な部分として、
他の事項も組み合わせて、実験により目標性能が達成さ
れることを確認することにより完成された。
【0031】
【発明の実施の形態】つぎに、鋼の組成の限定理由につ
いて説明する。以下の説明において「%」は「重量%」
を表示するものとする。
【0032】1.化学組成 C:0.02〜0.15% Cはマルテンサイト及びベイナイトの強度上昇に極めて
有効な元素であり、また特に本発明においては、臨界加
熱速度を低速度側に拡大するのに有効な元素である。C
は炭化物を形成し、炭化物とフェライト界面にγを核発
生させる作用があるからである。こうした理由から、C
は0.02%以上が必要である。しかし、0.15%を
超えると鋼の靭性を劣化させるとともに、溶接低温割れ
を防止するのに必要な予熱温度を徒に上昇させてしまう
ので、上限は0.15%とする。
【0033】Si:0.3%以下 Siは脱酸に有効な元素であり、Siで脱酸を行うこと
によりAl脱酸時にAlの損失を小さくすることができ
るので、Si脱酸を行うこととするが、鋼中にSiを留
めなくてもよい。Siは0.05%以上含まれると鋼の
強化に有効に作用するので鋼中に留める場合には0.0
5%以上とすることが望ましい。一方、0.3%を超え
ると溶接熱影響部(以下、HAZ)の靭性を低下させる
ため上限を0.3%とする。
【0034】Mn:0.4〜2% Mnは強度上昇に有効な元素であり、そのためには、
0.4%以上必要である。しかし、2%を超えると母材
及びHAZの靭性が劣化するので、上限を2%とする。
強度を確保したうえで靭性を一層良好にするには、0.
6〜1.8%とするのが望ましい。
【0035】Cu:0〜0.6% Cuは添加しなくてもよい。Cuは強度上昇に有効なの
で特に高強度化を図る場合には添加する。しかし、0.
6%を超えると靱性を劣化させるので、添加する場合で
も0.6%以下とする。強度を向上させたうえで一層優
れた靱性を確保するには、0.15〜0.4%とするこ
とが望ましい。
【0036】Ni:1〜6% Niは靭性を改善する効果があり、また、臨界加熱速度
を低速度側に拡大するのに有効な元素でもある。1%未
満ではこれら効果が十分ではないので、1%以上とす
る。一方、6%を超えると溶接施工能率が低下し、また
コストアップに見合うだけの靭性改善が得られないため
上限を6%とする。一層高い溶接施工能率を得るために
は4%以下とすることが望ましい。
【0037】Cr:0〜0.8% Crは無添加でも良い。しかし、焼入性を高め、かつ強
度上昇に有効なので、板厚の厚い場合又は高強度鋼とす
る場合には添加する。0.15%未満では明確に強度が
向上しないので含ませる場合は0.15%以上とするこ
とが望ましい。一方、0.8%を超えると靭性が劣化す
るため、上限を0.8%とする。強度を確保したうえで
一層良好な靭性を得るには0.3〜0.8%とすること
が望ましい。
【0038】Mo:0.3〜2% Moは焼入性を高め、焼戻軟化抵抗も増大させるので、
本発明が対象とする板厚が厚い高強度鋼の場合、必須で
ある。また、CやNiと同様に、臨界加熱速度を低速度
側に拡大する作用がある。0.3%未満では上記効果が
十分ではなく、一方、2%を超えると靭性が劣化するの
で、0.3〜2%とする。強度と焼入性を確保して一層
良好な靭性を得るには0.4〜1.2%とするのが望ま
しい。
【0039】Nb:0.01〜0.05% Nbは高密度の転位を高温まで安定に保持するのに有効
な元素である。これはNb炭窒化物が転位のうえに優先
的に析出して転位密度の移動を抑制して転位同士の合体
などを防止するからである。0.01%未満ではこの効
果を十分得ることができず、一方、0.05%を超える
と靭性が劣化するため、0.01〜0.05%とする。
【0040】V:0〜0.08% Vは無添加でも良い。しかし強度上昇に有効なので高強
度鋼とする場合には添加する。0.01%未満では十分
な強度上昇が得られないので含ませる場合には0.01
%以上とすることが望ましい。一方、0.08%を超え
ると靭性が劣化するので、0.08%以下とする。強度
を確保したうえで良好な靭性を得るには0.02〜0.
06%程度含有させるのが望ましい。
【0041】B:0.001〜0.005% Bは、低Cの厚肉鋼板の中心部の組織をマルテンサイト
とベイナイトにするのに有効である。これは、鋼に含ま
れるBのうち、M23(CB)6 やBNにならず固溶状態で
γ粒界に偏析するものがその効果を示すのである。さら
に本発明では、焼入性の増大に加えて、逆変態後のγの
再結晶を抑制する効果も確保する。この効果を得るため
には0.001%以上が必要であるが、一方、0.00
5%を超えると靭性が劣化するため、0.001〜0.
005%とする。上記のγの再結晶抑制効果と一層良好
な靭性を確保するには0.002〜0.004%とする
ことが望ましい。
【0042】Ti:0〜0.03% Tiは添加しなくてもよい。しかし、Tiは微量でNを
TiNとして固定し結晶粒を微細化し、同時に焼入性お
よび高転位密度のγを維持させるのに必要な固溶B量を
確保する。0.005%未満ではこの効果が十分得られ
ないので、含ませる場合には0.005%以上とするこ
とが望ましい。また、本発明の必須元素であるNbによ
って助長される連続鋳造スラブ表面のヒビワレを抑制す
るのに0.005%以上の微量Tiが有効である。一
方、0.03%を超えると靭性が劣化するため、上限を
0.03%とする。
【0043】sol.Al:0.08%以下 sol.Alは、脱酸に働いた量を超えるAlが鋼に残存し
たものである。本発明では、意図的にsol.Alを残存さ
せても良いし、脱酸のみ行うだけでもよい。すなわち、
sol.Alが実質的に0でもよい。ただし、板厚が厚いた
めに圧延の全圧下率[{(スラブ厚さ−製品板厚)/スラブ
厚さ}×100(%)]を50%以上とすることができず、
凝固時のピンホ−ルの圧着が期待できない場合には、ピ
ンホールの発生を抑えるために凝固後の鋼中のsol.Al
として0.001%以上残存させることが望ましい。凝
固後の鋼中のsol.Alが0.001%未満では、凝固の
進行中に酸素と結合してピンホールの発生を防止するの
に必要なAlが不足する。一方、sol.Alが0.08%
を超えるとHAZ及び母材の靭性が劣化するので0.0
8%以下とする。
【0044】N:0.006%以下 0.006%を超える過量のNは、HAZの靭性を損な
うので、上限を0.006%とする。一方、Nを極端に
低下させるには厳密な大気のシールドなどが必要であ
り、そのためのコスト上昇が避けらない。また、Nをあ
まり低くしすぎると強度が低下するという弊害が出る場
合があるので、0.0015%程度以上とすることが望
ましい。
【0045】不可避的不純物:不可避的不純物のうち、
Pは0.01%以下とすることが望ましい。0.01%
を超えると、凝固する際に生成する偏析部にPのみなら
ずC、Mn、S等を濃縮させ、硬さを高くして靱性と溶
接性を劣化させる。
【0046】また、Sは0.007%以下とすることが
望ましい。0.007%を超えると、偏析部に粗大なM
nSを生成し、溶接低温割れの起点や水素性欠陥の起点
となる。その他の不純物は通常の精錬により得られるレ
ベルまで減少させる。
【0047】T1及びT2:T1≦T2 前記したように、加熱によって高密度の転位を含む逆変
態γができるためには、T1≦T2でなければならない。
高密度の転位を含む逆変態γを生成させることが、本発
明の最も重要なポイントであり、その焼入れ後の組織に
及ぼす影響等は前記したとおりである。
【0048】2.組織 本発明に係る鋼板の表層位置において、組織は平均パケ
ット径15μm以下のマルテンサイトとベイナイトの混
合組織であり、かつγ粒径は20μm以下でなければな
らない。
【0049】マルテンサイトとベイナイトの混合組織と
することにより、かつ、マルテンサイトとベイナイトの
パケット径を平均15μm以下とすることにより、組織
が効果的に分割され、結晶方位がほぼ揃った脆性破壊の
1単位が微細となり、一定距離脆性破壊が進む場合に散
逸されるエネルギーが大きくなり脆性破壊が生じにくく
なる。平均パケット径が15μmを超えると上記の効果
を十分得ることができない。平均パケット径は小さけれ
ば小さいほど好ましく、下限はとくに設けないが、本発
明の場合、5μm程度が限度である。
【0050】また、この混合組織がマルテンサイトとベ
イナイトからなるものとするのは、他の混合組織では強
度が確保できないからである。表層位置でマルテンサイ
トとベイナイトの混合組織のとき、それより内部では当
然焼きが入りすぎることはなく、マルテンサイトとベイ
ナイトの混合組織となる。
【0051】γ粒径が20μmを超えると粒径が大きい
こと自体が靭性を劣化させ、また、焼入れによってマル
テンサイト単相になりやすく、さらに靭性に悪影響を及
ぼすのでγ粒径は20μm以下でなければならない。γ
粒径は微細なほど好ましくとくに下限は設けないが、本
発明の場合、8μm程度が限度である。
【0052】平均γ粒径及び平均パケット径は光学顕微
鏡の視野中でランダムな方向の直線と粒界との交点の間
隔の平均値から求められる。
【0053】3.焼入れ時の加熱 焼入れ時の加熱処理において鋼板の表層位置において、
前記式の臨界加熱速度Rc 以上で加熱される必要があ
る。この加熱速度以下では所望の高転位密度のγが得ら
れない。
【0054】表層位置の加熱速度が上記臨界加熱速度R
c 以上の場合、高転位密度のγが生成し焼入れによって
微細なマルテンサイトと微細なベイナイトの混合組織と
なるばかりでなく、γ粒の核発生密度が高くなりγ粒径
は微細となる。また、高密度の転位自体がこの混合組織
を強化する。
【0055】この加熱速度は大きいほど望ましい。本発
明の対象とする高張力鋼の臨界加熱速度Rc は3〜5℃
/秒であり、厚肉鋼板の場合、3〜5℃以上の急速な加
熱速度を得ることは通常の雰囲気加熱では不可能に近
い。しかし、高周波加熱装置又は直接通電加熱装置によ
る加熱を行うことによってこのような加熱速度を得るこ
とができる。とくに高周波加熱と通常の雰囲気加熱とを
組み合わせることは有効である。すなわち、Ac1点直下
まで通常の雰囲気加熱炉で加熱して鋼板内部まで十分に
均一な温度にしたあと、Ac1からAc3点の温度域を高周
波加熱する方法である。
【0056】高周波加熱は通常は製造ラインを走行させ
ながら加熱する。走行加熱をおこなう場合、高周波加熱
装置は1段のみならず2段、或いは3段に分けて加熱し
た方が電源容量が大きくならないので望ましい。加熱コ
イルは厚鋼板の走行方向に垂直な厚鋼板断面にあわせた
内面形状のコイルを用いる。その場合、厚鋼板の板厚が
厚くなるほど効率よく加熱することができる。また、高
周波加熱の後、雰囲気加熱炉に導入して焼入れ前温度に
加熱しても良いし、そのまま高周波加熱により加熱して
も良い。しかし、Ac3点以上での加熱、保持処理もでき
る限り短くするのが望ましいので、高周波加熱を用いる
のが便利である。そのまま高周波加熱により焼入れ前温
度まで加熱する場合は、内部まで均熱することを考慮し
て高周波はエネルギーの浸透深さが深くなる低周波数を
用いるのが良い。
【0057】中心部の加熱も急速であることが望ましい
が、表層部に比較して加熱速度を高めることが困難であ
り、かつ中心部の靱性はマルテンサイトとベイナイトの
混合組織とすることにより確保されるので、特に限定し
ない。
【0058】焼入れのための加熱温度は板厚全体が完全
にγになるようにAc3点以上とする。しかし、γ中の高
密度の転位が完全に回復しないようにするためにも、加
熱温度は(Ac3点+50℃)以下とすることが望まし
い。また加熱温度での保持も同様の理由から短いほうが
望ましい。
【0059】上記の表層位置の加熱速度又は板厚中心部
の温度は、熱電対をそれぞれの位置に溶接し、ステンレ
スパイプ等でシールドすることにより測定することがで
きる。つぎに述べる冷却速度も同様にして測定が可能で
ある。
【0060】4.焼入れ 焼入れにおける冷却速度は、表層位置で8℃/秒以上と
する。この程度の冷却速度としなければ、板厚中心部で
焼きが入らず、鋼板全体として良好な強度靱性が得られ
ないからである。
【0061】また、焼入れ途中、表層部と中心部とでは
温度差があり、表層位置の温度が200℃より高いと
き、中心部ではまだ変態途中であり、その状態で焼入れ
を停止すると靱性に好ましくない組織が生成する。した
がって、焼入れ停止温度は表層位置で200℃以下とす
る必要がある。
【0062】焼入れ後、強度靱性のバランスを整えるた
めに、Ac1点以下の温度で焼戻を実施する。焼戻温度で
の保持時間は板厚25mmあたり10分間以上とするの
が望ましい。
【0063】
【実施例】つぎに実施例により本発明の効果を説明す
る。
【0064】表1は実施例に用いた鋼板の化学組成を示
す。これらの化学組成の鋼を転炉で溶製後連続鋳造しス
ラブを製造し、厚板圧延によって板厚50〜100mm
の鋼板とした。
【0065】
【表1】
【0066】表2は連続鋳造スラブに対して行った圧延
条件及び圧延後の鋼板に施した熱処理条件を示す一覧表
である。
【0067】
【表2】
【0068】これらの鋼板の表層位置(板厚t/10
部)及び中心部より試験片を採取し、引張試験および2
mmVノッチシャルピー衝撃試験をおこなった。
【0069】表3はこれらの試験結果を示す。表層位置
の組織は、ベイナイトの体積率に変動はあったが、本発
明例及び比較例のいずれもマルテンサイトとベイナイト
の混合組織であった。
【0070】
【表3】
【0071】比較例である試験番号8は、γ粒径は粗大
で、しかもNiを含まないために強度及び靭性が不足
し、また、試験番号9はMoを含まないためにやはり強
度と靭性が不足している。
【0072】試験番号10はNbを含まないために、
式におけるT2が低くなり、T1≦T2 の条件を満足する
ことができない。このためγ粒径及びマルテンサイトと
バイナイトのパッケト径が粗大となり、表層位置におい
てγ粒の転位密度が低くなり、その結果、表層位置の靭
性が劣化する。
【0073】試験番号11はBを含まないため焼入性が
不足し中心部及び表層位置の両方の強度と靭性が劣化す
る。試験番号12及び13は低めのC量などの結果、
式のT1 が高くなりT1≦T2を満足できず、その結果、
組織が粗大となり表層位置の靭性は劣ったものになる。
【0074】試験番号14は加熱速度が小さいために、
組織が粗大化してしまい表層位置の靭性は低いものとな
る。試験番号15は焼入れの冷却速度が遅いために焼き
が中心部のみならず表層位置においても入らず、組織も
粗大化し、両方の位置ともに強度及び靭性が劣化してい
る。
【0075】これに対して本発明例ではいずれも母材の
部分では引張強さで780MPa以上、シャルピー衝撃
試験において−70℃以下の遷移温度が得られる。
【0076】以上説明したように、本発明に係わる鋼の
製造方法は上記の構成の通りであり、引張強さ780M
Pa以上を具備し、表層位置において優れた靭性を有す
る高張力鋼板を製造することができる。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、化学組成及び焼入れ時
の加熱速度を調整することにより、表層部の靭性が優れ
た高張力鋼板及びその製造方法の提供が可能である。本
発明に係る高張力鋼板は、安価かつ大量に生産でき、高
度の安全性が要求される大型溶接鋼構造物、たとえば各
種の海洋構造物やタンク等への使用に好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%にて、 C:0.02〜0.15%、 Si:0.3%以下、 Mn:0.4〜2%、 Cu:0〜0.6%、 Ni:1〜6%、 Cr:0〜0.8%、 Mo:0.3〜2%、 Nb:0.01〜0.05%、 V:0〜0.08%、 B:0.001〜0.005%、 Ti:0〜0.03%、 sol.Al:0.08%以下、 N:0.006%以下 を含み、かつ、下記及び式で示されるオーステナイ
    ト化温度T1 及び転位安定温度T2 が、T1≦T2なる関
    係を満たし、残部がFeおよび不可避的不純物からなる
    組成を有する鋼板であって、鋼板の表層位置の組織は、
    平均γ粒径が20μm以下で、かつ、平均パケット径が
    15μm以下のマルテンサイトとベイナイトとから構成
    されていることを特徴とする表層部靭性の優れた高張力
    鋼板。 T1(℃)=937-476(%C)+56(%Si)-19.7(%Mn)-16.3(%Cu)- 26.6(%Ni)-4.9(%Cr)+38.1(%Mo)+125(%V)+3315(%B)・・ T2(℃)=1127(%Nb)0.5+754 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  2. 【請求項2】重量%にて、 C:0.02〜0.15%、 Si:0.3%以下、 Mn:0.4〜2%、 Cu:0〜0.6%、 Ni:1〜6%、 Cr:0〜0.8%、 Mo:0.3〜2%、 Nb:0.01〜0.05%、 V:0〜0.08%、 B:0.001〜0.005%、 Ti:0〜0.03%、 sol.Al:0.08%以下、 N:0.006%以下 を含み、かつ、下記及び式で示されるオーステナイ
    ト化温度T1 及び転位安定温度T2 が、T1≦T2なる関
    係を満たし、残部がFeおよび不可避的不純物からなる
    組成を有する鋼板を、表層位置での加熱速度が下記式
    に示す臨界加熱速度Rc 以上となるようにAc1点以上A
    c3点以下の間を加熱し、板厚中心部の温度がAc3点を超
    えた後、表層位置での冷却速度が8℃/秒以上となるよ
    うに200℃以下まで冷却し、その後Ac1点以下の温度
    で焼戻すことを特徴とする表層部靭性の優れた高張力鋼
    板の製造方法。 T1(℃)=937-476(%C)+56(%Si)-19.7(%Mn)-16.3(%Cu)- 26.6(%Ni)-4.9(%Cr)+38.1(%Mo)+125(%V)+3315(%B)・・ T2(℃)=1127(%Nb)0.5+754 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Rc(℃/秒)=5.5-2.5(%C)0.5-0.2(%Ni)-0.4(%Mo)+ 0.55(%Si)+1.3(%V) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
JP25108096A 1996-09-24 1996-09-24 表層部靭性の優れた高張力鋼板及びその製造方法 Pending JPH1096042A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25108096A JPH1096042A (ja) 1996-09-24 1996-09-24 表層部靭性の優れた高張力鋼板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25108096A JPH1096042A (ja) 1996-09-24 1996-09-24 表層部靭性の優れた高張力鋼板及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1096042A true JPH1096042A (ja) 1998-04-14

Family

ID=17217346

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25108096A Pending JPH1096042A (ja) 1996-09-24 1996-09-24 表層部靭性の優れた高張力鋼板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1096042A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004036791A (ja) * 2002-07-04 2004-02-05 Shinjo Mfg Co Ltd 耐熱ドリルねじ
WO2006004228A1 (ja) * 2004-07-07 2006-01-12 Jfe Steel Corporation 高張力鋼板の製造方法
CN1330786C (zh) * 2005-12-27 2007-08-08 东北大学 一种抗拉强度780MPa级复相钢板及制造方法
EP2020451A1 (fr) * 2007-07-19 2009-02-04 ArcelorMittal France Procédé de fabrication de tôles d'acier à hautes caractéristiques de résistance et de ductilité, et tôles ainsi produites
JP2015096644A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 新日鐵住金株式会社 高張力熱延鋼板及びその製造方法
JP2019081930A (ja) * 2017-10-31 2019-05-30 新日鐵住金株式会社 靭性に優れた低温用ニッケル含有鋼板およびその製造方法
CN110172646A (zh) * 2019-06-24 2019-08-27 南京钢铁股份有限公司 一种船用储罐p690ql1钢板及制造方法
CN110964892A (zh) * 2018-09-27 2020-04-07 西门子股份公司 平衡金属材料强度和延展性的方法

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004036791A (ja) * 2002-07-04 2004-02-05 Shinjo Mfg Co Ltd 耐熱ドリルねじ
US7648597B2 (en) 2004-07-07 2010-01-19 Jfe Steel Corporation Method for manufacturing high tensile strength steel plate
WO2006004228A1 (ja) * 2004-07-07 2006-01-12 Jfe Steel Corporation 高張力鋼板の製造方法
EP1764423A1 (en) * 2004-07-07 2007-03-21 JFE Steel Corporation Method for producing high tensile steel sheet
EP1764423A4 (en) * 2004-07-07 2010-03-03 Jfe Steel Corp METHOD FOR PRODUCING STEEL SHEET WITH HIGH MECHANICAL RESISTANCE
CN1330786C (zh) * 2005-12-27 2007-08-08 东北大学 一种抗拉强度780MPa级复相钢板及制造方法
WO2009034250A1 (fr) * 2007-07-19 2009-03-19 Arcelormittal France Procede de fabrication de tôles d'acier a hautes caracteristiques de resistance et de ductilite, et tôles ainsi produites
EP2020451A1 (fr) * 2007-07-19 2009-02-04 ArcelorMittal France Procédé de fabrication de tôles d'acier à hautes caractéristiques de résistance et de ductilité, et tôles ainsi produites
US10214792B2 (en) 2007-07-19 2019-02-26 Arcelormittal France Process for manufacturing steel sheet
US10428400B2 (en) 2007-07-19 2019-10-01 Arcelormittal France Steel sheet having high tensile strength and ductility
JP2015096644A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 新日鐵住金株式会社 高張力熱延鋼板及びその製造方法
JP2019081930A (ja) * 2017-10-31 2019-05-30 新日鐵住金株式会社 靭性に優れた低温用ニッケル含有鋼板およびその製造方法
CN110964892A (zh) * 2018-09-27 2020-04-07 西门子股份公司 平衡金属材料强度和延展性的方法
CN110964892B (zh) * 2018-09-27 2022-02-15 西门子股份公司 平衡金属材料强度和延展性的方法
CN110172646A (zh) * 2019-06-24 2019-08-27 南京钢铁股份有限公司 一种船用储罐p690ql1钢板及制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU736035B2 (en) Ultra-high strength, weldable steels with excellent ultra-low temperature toughness
JP5055774B2 (ja) 高変形性能を有するラインパイプ用鋼板およびその製造方法。
JP4066905B2 (ja) 溶接熱影響部靱性に優れた低降伏比高強度高靱性鋼板の製造方法
BRPI0711795B1 (pt) Chapa de aço para um material para tubo de aço de alta resistência superior em resistência à tensão de envelhecimento
KR20010033366A (ko) 저온 인성이 우수한 초고강도 오우스에이징 강
JP5598618B1 (ja) 脆性亀裂伝播停止特性に優れた大入熱溶接用高強度厚鋼板およびその製造方法
JP5598617B1 (ja) 脆性亀裂伝播停止特性に優れた大入熱溶接用高強度厚鋼板およびその製造方法
JPH01230713A (ja) 耐応力腐食割れ性の優れた高強度高靭性鋼の製造法
JP7411072B2 (ja) 低温衝撃靭性に優れた高強度極厚物鋼材及びその製造方法
JP2006342421A (ja) 耐溶接割れ性に優れた高張力鋼の製造方法
US5634988A (en) High tensile steel having excellent fatigue strength at its weld and weldability and process for producing the same
JP4264177B2 (ja) 表層に粗粒フェライト層を有する鋼材の製造方法
JP4341395B2 (ja) 大入熱溶接用高張力鋼と溶接金属
JP2007321228A (ja) Haz靱性に優れ、溶接後熱処理による強度低下が小さい鋼板
JPH07278656A (ja) 低降伏比高張力鋼の製造方法
JPH1096042A (ja) 表層部靭性の優れた高張力鋼板及びその製造方法
JP2004292844A (ja) 低温靭性に優れた高靭性鋼板
JP5812193B2 (ja) 脆性き裂伝播停止特性に優れた構造用高強度厚鋼板およびその製造方法
JPH05271766A (ja) 耐水素誘起割れ性の優れた高強度鋼板の製造方法
JPS626730B2 (ja)
JPS6352090B2 (ja)
JP7410438B2 (ja) 鋼板
JPH0941080A (ja) 低降伏比を有する低温靭性に優れた溶接性高強度鋼
JPH11131177A (ja) 溶接後熱処理の省略可能な中常温圧力容器用鋼板およびその製造方法
JP3244981B2 (ja) 低温靭性の優れた溶接性高強度鋼