JP5055774B2 - 高変形性能を有するラインパイプ用鋼板およびその製造方法。 - Google Patents

高変形性能を有するラインパイプ用鋼板およびその製造方法。 Download PDF

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Description

本発明は、ラインパイプ用鋼板およびその製造方法に関し、特に変形性能に優れるものに関する。
近年,天然ガスや原油の輸送用として使用されるラインパイプは,高圧化による輸送効率の向上や薄肉化による現地溶接施工能率の向上のため,年々高強度化されている。
現在,API規格でX100グレードのラインパイプが実用化され,更に,引張強さ900MPaを超えるX120グレードに対する要求が具体化しつつある。
このような高強度ラインパイプ用溶接鋼管およびその素材となる高強度厚鋼板の製造方法に関し,例えば特許文献1においては,高価な合金元素添加量を削減しつつ,高強度・高靱性を得るための加速冷却および焼戻し条件に関する技術が開示されている。
また,特許文献2においては,母材については同様に合金元素添加量を削減し,さらに縦シーム溶接部の溶接金属において高強度・高靱性を得るための成分設計に関する技術が開示されている。
特開2002−173710号公報 特開2000−355729号公報
しかしながら,母材の合金元素量を低く抑えたまま加速冷却等の手段によって高強度化を進めた場合、主に縦シームの溶接条件に依存する溶接熱影響部 (Heat Affected Zone,以降HAZと略す)の強度との乖離が生じ、たとえば水圧試験のような実管試験を行った場合には強度の低いHAZ部で破壊が生じる。
従って、加速冷却等の手段によって母材を高強度化する場合は靭性も向上させ、HAZ部を起点とする破壊(亀裂伝播)を阻止することが要求される。
また,パイプラインとして使用するためには鋼板を成形し,管とする必要があるが,高強度化するほど成形が困難となるので,鋼板の低YR化や高い一様伸びの確保が重要となる。
高強度・高靭性を得る場合、ミクロ組織形態として下部ベイナイト組織を利用することは広く知られているが,この組織を得るための最適な製造方法についてはこれまで明確ではなかった。
本発明は,下部ベイナイト組織の活用により、高強度・高靭性でDWTT特性、CTOD特性に優れ,高変形性能を有するラインパイプ用鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは,上記課題を達成するために,引張強さ900MPa以上の強度レベルにおいて,低温靭性やDWTT特性,CTOD特性、YR,一様伸びに及ぼす各種要因について鋭意検討した。
その結果,Bを添加しない成分系とし、初析フェライトを一定量以上有する組織とした場合、高強度鋼においても低YR化や高一様伸びの確保が可能で、具体的にはBを添加しない成分系の鋼を、Ar−50℃以上Ar変態点以下の温度域から特定冷却速度で焼入れ冷却し,Ms点以下の温度域で焼入れ冷却を停止し,該温度域で特定時間保持することにより,表層部,中心部などの板厚位置によらず初析フェライト,焼戻しマルテンサイトおよび下部ベイナイトの混合組織主体の組織となり,高強度・高靭性で、かつDWTT特性,CTOD特性、YR特性および一様伸びが向上するという知見を得た。
尚,本発明で高強度・高靭性とは、引張強さ900MPa以上で−30℃でのシャルピー衝撃試験において200Jを超える靭性、−20℃でのCTOD試験において限界開口変位量が0.15mmを示すことを指し、高変形性能とは、YR85%以下かつ一様伸び5%以上であることを指す。
本発明は,得られた知見に基づき,さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち,本発明の要旨はつぎのとおりである。
1.質量%で,
C:0.04〜0.12%
Si:0.01〜0.50%
Mn:1.80〜2.50%
Al:0.01〜0.08%
P:≦0.010%
S:≦0.001%
Cu:0.01〜0.8%
Ni:0.1〜1.0%
Cr:0.01〜0.8%
Mo:0.01〜0.8%
Nb:0.01〜0.08%
V:0.01〜0.10%
Ti:0.005〜0.025%
Ca:0.0005〜0.01%
N:0.001〜0.006%
を含有し,
下記式(1)で定義されるACRが0≦ACR≦2の範囲を満たし,
残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼を,
1000〜1200℃に加熱した後,オーステナイト未再結晶温度域で累積圧下率を50%以上の熱間圧延を開始し,圧延終了温度をAr変態点以上Ar+100℃以下の温度域となるよう圧延を行い,次いで,Ar−50℃以上Ar変態点以下の温度域から,下記式(2)で定義されるマルテンサイト生成臨界冷却速度Vcrm以上の冷却速度で下記式(3)で定義されるマルテンサイト変態開始温度Ms以下300℃以上の温度域の冷却停止温度まで冷却した後、冷却停止温度±50℃以内に60s〜300sの間保持し、その後室温まで空冷することを特徴とする−30℃でのシャルピー衝撃試験において200J超えで,DWTT試験において−20℃での延性破面率が85%以上の特性及び高変形性能を有するラインパイプ用鋼板の製造方法。
ACR=(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/(1.25×S)・・・(1)
logVcrm=2.94−0.75×(β−1)
(β(%)=2.7C+0.4Si+Mn+0.45Ni+0.8Cr+Mo)・・・(2)
ここで、Vcrm:マルテンサイト生成臨界冷却速度(℃/s)
Ms=517−300C−11Si−33Mn−22Cr−17Ni−11Mo・・・(3)
2.1において冷却停止温度±50℃以内に60s〜300sの間保持した後,直ちに該
温度から450℃以上Ac変態点以下の温度域へ1℃/s以上の昇温速度で急速加熱し
て焼戻しを行うことを特徴とする−30℃でのシャルピー衝撃試験において200J超えで,DWTT試験において−20℃での延性破面率が85%以上の特性及び高変形性能を有するラインパイプ用鋼板の製造方法。
.1記載の成分組成を有し、鋼板のミクロ組織が、フェライト,焼戻しマルテンサイト
および下部ベイナイトの混合組織を主体とし,該混合組織の体積率は90%以上で、該混
合組織において下部ベイナイトの体積率は50%以上で、残余をフェライトと焼き戻し
マルテンサイトとし、フェライトの体積率は10%以上50%未満、焼き戻しマルテンサ
イトの体積率は2%以上、40%以下であることを特徴とする−30℃でのシャルピー衝撃試験において200J超えで,DWTT試験において−20℃での延性破面率が85%以上の特性及び高変形性能を有するラインパイプ用鋼板。
本発明によれば,引張強さ900MPa以上の高強度を有し,かつ−30℃でのシャルピー衝撃試験において200Jを超える靭性を有し、DWTT特性、CTOD特性に優れ,さらにYR85%以下かつ一様伸び5%以上の高変形性能を有するラインパイプ用鋼板を,高能率かつ安価に製造することができ,産業上格段の効果を奏する。
本発明では、成分組成、製造条件およびミクロ組織を規定する。
[成分組成]以下,組成における質量%は,単に%で記す。
C:0.04〜0.12%
Cは,鋼の強度を増加する元素であり,所望の組織を得て,所望の強度,靭性とするた
めには,0.04%以上の含有を必要とする。一方,0.12%を超えて含有すると溶接性が劣化し,溶接割れが生じやすくなるとともに,母材靭性およびHAZ靭性が低下する。このため,Cは0.04〜0.12%の範囲に限定する。尚,好ましくは0.04〜0.06%である。
Si:0.01〜0.50%
Siは,脱酸材として作用し,更に固溶強化により鋼材の強度を増加させる元素であるが、0.01%以下ではその効果がなく0.50%を超える含有は,HAZ靭性を著しく劣化させる。このため,Siは0.01〜0.50%とする。尚,好ましくは0.05〜0.20%である。
Mn:1.80〜2.50%
Mnは,鋼の焼入れ性を高めるとともに,靭性を向上させる作用を有する元素であり, 1.80%以上の含有を必要とするが,2.50%を超える含有は、溶接性を劣化させる恐れがある。このため,Mnは1.80〜2.50%の範囲に限定する。尚,好ましくは,1.80%〜2.20%である。
Al:0.01〜0.08%
Alは,製鋼時の脱酸材として作用し,0.01%以上の含有を必要とするが,0.08%を超える含有は,靭性の低下を招く。このため,Alは0.01〜0.08%の範囲に限定する。尚,好ましくは,0.01〜0.05%である。
Cu:0.01〜0.8%,Cr:0.01〜0.8%,Mo:0.01〜0.8%
Cu,Cr,Moはいずれも焼入性向上元素として作用し、0.01%以下ではその効果が得られない。これらはMn添加の代替として使用する。Mn添加の場合と,同様に低温変態組織を得て母材・HAZの高強度化に寄与するが,高価な元素であり,かつそれぞれ0.8%以上添加しても高強度化の効果は飽和するため,上限を0.8%とする。
Ni:0.1〜1.0%
Niもまた,焼入性向上元素として作用するほか,添加しても靱性劣化を起こさないため,有用な元素である。この効果を得るために,0.1%以上の添加が必要であるが,高価な元素であるため,上限を1.0%とする。
Nb:0.01〜0.08%,V:0.01〜0.10%
Nb,Vは炭化物を形成することで,特に2回以上の熱サイクルを受けるHAZにおいて焼戻し軟化を防止して,HAZ強度を確保するために必要な元素である。この効果を得るためには0.01%以上の添加が必要である。
また,Nbについては,熱間圧延時のオーステナイト未再結晶領域を拡大する効果もあり,特に950℃まで未再結晶領域とするためには0.01%以上の添加が必要である。一方,0.08%を超えて添加すると,HAZの靱性を著しく損ねることから上限を0.08%とする。
また,Vについても同様に,0.10%を超えて添加すると,HAZの靱性を著しく損ねることから上限を0.10%とする。
Ti:0.005〜0.025%
Tiは窒化物を形成し,鋼中の固溶N量低減に有効であるほか,析出したTiNがピンニング効果でオーステナイト粒の粗大化を抑制、防止をすることで,母材,HAZの靱性向上に寄与する。
ピンニング効果を得るためには0.005%以上の添加が必要であるが,0.025%を超えて添加すると炭化物を形成するようになり,その析出硬化で靱性が著しく劣化するため,上限を0.025%とする。
Ca:0.0005〜0.01%
Caは鋼中の硫化物の形態制御に有効な元素であり,添加することで靱性に有害なMnSの生成を抑制するが0.0005%未満ではその効果が得られない。しかし,0.01%を超えて添加すると,CaO−CaSのクラスターを形成し,靱性を劣化させるようになるので,上限を0.01%とする。
N:0.001〜0.006%
Nは通常鋼中の不可避不純物として存在するが,前述の通りTi添加を行うことで,オーステナイト粗大化を抑制するTiNを形成する。ピンニング効果を得るためには0.001%以上鋼中に存在することが必要であるが,0.006%を超える場合,溶接部,特に溶融線近傍で1450℃以上に加熱されたHAZでTiNが分解した場合,固溶Nの悪影響が著しいため,上限を0.006%とする。
P:0.010%以下
Pは、固溶強化により強度を増加させる元素であるが、靭性、溶接性を劣化させるため
、0.010%を上限とする。本発明ではできるだけ低減することが好ましく、製造コスト上、許容できる含有量を下限とする。
S:0.0010%以下
Sは、鋼中では硫化物として存在し、延性や靭性を低下させるため、0.0010%を上限とする。本発明ではできるだけ低減することが好ましく、製造コスト上、許容できる含有量を下限とする。
ACR:0〜2
ACR=(Ca−(0.18+130*Ca)*O)/(1.25*S)・・・(1)
上記(1)式で定義されるACRは、MnSに関するパラメータであり、0〜2の範囲とした場合,CaSを生成させて,靭性に有害なMnSを低減させることが可能となる。ACRが2より大きい値となると,このような効果が得られないため,ACRを0〜2の範囲に限定する。上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。
[製造条件]
上記した組成を有する溶鋼を、転炉、電気炉等の通常の溶製手段で溶製し、連続鋳造法または造塊−分塊法等の通常の鋳造法でスラブ等の鋼素材とすることが好ましい。鋼の製
鋼方法については特に限定しないが,経済性の観点から,転炉法による製鋼プロセスと,連続鋳造プロセスによる鋼片の鋳造を行うことが望ましい。尚、溶製方法、鋳造法については上記した方法に限定されるものではない。次に,素材鋼板の圧延、熱処理の限定理由について説明する。
1 スラブ加熱ー圧延
鋼素材は、オーステナイト単相組織となる温度に加熱される。鋼素材の加熱温度は、鋼素材をオーステナイト化するため、好ましくは1000〜1200℃とする。鋼素材の加熱温度が1000℃未満では、熱間変形抵抗が高すぎて1回あたりの圧下率を高く採れず、生産性が低下する。
また、V、Nb等の析出物形成元素を含有する場合には,これら元素が十分にオーステナイト中に固溶せず,これら元素の効果を十分に発揮することが困難となる。一方,加熱温度が1200℃を超えると、結晶粒が粗大化するとともに,スケールロス量の増加や炉の改修頻度の増加を招く。このため,鋼素材の加熱温度は1000〜1200℃の範囲に限定した。
加熱された鋼素材は,圧延終了温度をAr変態点以上Ar+100℃以下の温度域とする熱間圧延を施す。熱間圧延では、オーステナイト未再結晶温度域での累積圧下率を50%以上とすることが好ましい。オーステナイト未再結晶域での累積圧下率が50%未満では、組織の細粒化が十分でなく、CTOD特性が劣化するため、累積圧下率は50%以上に限定する。
2 熱処理
圧延終了後,Ar−50℃以上Ar変態点以下の温度域から、Ms点以下300℃以上の温度域まで、マルテンサイト生成臨界冷却速度Vcrm以上の冷却速度で冷却し、冷却停止温度±50℃以内に60s〜300sの間保持後、室温まで空冷する。
焼入れ冷却の開始温度が,Ar−50℃未満では、焼入れ冷却開始時の組織においてフェライトが著しく増加するため,焼入れ処理を施しても所望のミクロ組織が得られず,所望の高強度・高靭性を確保することができない。
また,焼入れ冷却の開始温度が,Ar変態点より高くなると,初析フェライトが得られず,YR85%以下かつ一様伸び5%以上という変形性能が得られない。このため,冷却開始温度をAr−50℃以上Ar変態点以下の範囲に限定する。
また,焼入れ冷却の冷却速度は,マルテンサイト生成臨界冷却速度Vcrm以上の冷却速度とする。なお,本発明でマルテンサイト生成臨界冷却速度Vcrmは以下の(2)式で定義される冷却速度をいう。
logVcrm=2.94−0.75*(β−1)
(β(%)=2.7C+0.4Si+Mn+0.45Ni+0.8Cr+Mo)・・・(2)
(ここで,Vcrm:マルテンサイト生成臨界冷却速度(℃/s))
ここで「マルテンサイト生成臨界冷却速度Vcrm」とは、全組織中の90%以上の分率でマルテンサイト組織を含有するような冷却速度を意味する。
マルテンサイト生成臨界冷却速度Vcrm以上の冷却速度で,マルテンサイト変態開始温度Ms以下300℃以上の温度域の焼入れ冷却停止温度まで冷却する焼入れ処理を施すことにより,板厚方向各位置で部分的にマルテンサイトがまず生成する。
部分的にマルテンサイトを生成させることにより,生成したマルテンサイトと未変態のオーステナイトとの界面にマルテンサイト変態時の膨張を利用した歪が生成される。
この歪エネルギーにより未変態のオーステナイトが下部ベイナイトへ変態しやすくなるとともに,下部ベイナイト相を従来に比べて微細でかつ多量に生成することが可能となる。
焼入れ冷却の冷却速度がマルテンサイト生成臨界冷却速度Vcrm未満では,マルテンサイト変態前に粗大なベイナイトの生成量が増加し,上記したマルテンサイト変態による歪の生成が不十分となり,所期の効果が得られない。
また,焼入れ冷却停止温度が,Ms点を超える温度では,マルテンサイトの生成による歪生成効果が期待できず,下部ベイナイト相への変態促進が不十分となり、更に等温保持中あるいは空冷中に生成する靭性に有害な島状マルテンサイト量が増加する。
一方,焼入れ冷却停止温度が300℃未満では,Cの拡散が不十分となり,亀裂伝播抵抗に有効な炭化物がベイニティックフェライト内部に析出しない。このようなことから,焼入れ冷却停止温度はMs点以下300℃以上の温度域の温度とする。尚,好ましくは、Ms点以下350℃以上の温度範囲である。
次いで,上記した範囲の焼入れ冷却停止温度で冷却停止した後60s〜300sの間,鋼の温度を冷却停止温度±50℃以内に保持し,その後室温まで空冷する。
焼入れ冷却停止温度±50℃以内で60s〜300s保持することにより,マルテンサイトが自己焼鈍される一方,未変態オーステナイトの下部ベイナイトへの変態が促進され,焼戻しマルテンサイトと下部ベイナイトの混合組織を得ることができる。
また、マルテンサイトのラス間に形成される、靭性に有害な針状の島状マルテンサイト量を減少させることが可能となる。
60s以内の等温変態では下部ベイナイト変態は完了せず高強度・高靭性が得られず、300sを超えて長く保持すると,組織の粗大化が起こるため強度が低下する。このため、該温度域での保持時間を60s〜300s、好ましくは60s〜100sの範囲とする。
また,靭性を特に向上させる場合は、厚鋼板を冷却停止温度±50℃以内に60〜300sの間保持した後,(直ちに)該温度から450℃以上Ac変態点以下の温度域へ1℃/s以上の昇温速度で急速加熱して焼戻しを行う。
なお、組織の粗大化による強度低下を抑制するため少なくとも冷却停止後300s以内に焼戻す必要がある。
加熱温度が450℃未満の時,靭性向上の効果はほとんど得られず,Ac変態点以上の温度とすると強度の低下が起こるため,加熱温度は450℃以上Ac変態点以下とする。また,昇温速度を1℃/s未満とすると,靭性は向上するが強度の低下が著しくなるため,昇温速度は1℃/s以上とした。
マルテンサイトが自己焼鈍される一方,未変態オーステナイトの下部ベイナイトへの変態が促進され,焼戻しマルテンサイトと下部ベイナイトの混合組織が得られる。これにより,強度をほとんど劣化させることなく靭性を向上することが可能となる。
[ミクロ組織]
上記した製造条件で得られる厚鋼板は,板厚方向位置に拠らず,フェライトと焼戻しマルテンサイトおよび下部ベイナイトの混合組織を主体とする組織:フェライトと焼戻しマルテンサイトと下部ベイナイトからなる組織分率が,体積率で90%以上となる組織を有する。
フェライトと焼戻しマルテンサイトと下部ベイナイト以外の相としては,体積率で10%以下の上部ベイナイト、残留オーステナイト、島状マルテンサイトなどが混在してもよい。
尚、該混合組織は、下部ベイナイトの体積率は50%以上とし、残余をフェライト、焼き戻しマルテンサイトとし、フェライトの体積率は10%以上50%未満,焼戻しマルテンサイトの体積率は2%以上40%以下となることが好ましい。
フェライトの体積率が10%未満の場合、変形性能が劣化し、50%以上では下部ベイナイトの体積率が50%未満になるのでシャルピー吸収エネルギーおよびDWTT特性が低下する。
焼戻しマルテンサイトの体積率が2%未満の場合、強度が低下し、40%を超えると下部ベイナイトの体積率が50%未満になるのでシャルピー吸収エネルギーおよびDWTT特性が低下する。
ここで「焼戻しマルテンサイト」とは,炭化物が析出あるいは球状化したマルテンサイトをいうものとする。また,「下部ベイナイト」は,炭化物が析出あるいは球状化した焼戻し下部ベイナイトをも含むものとする。
本発明で「温度」は鋼板全体の平均温度,「冷却速度」は鋼板全体の平均冷却速度,「昇温速度」は鋼板全体の平均昇温速度を意味するものとする。実操業においては,鋼板の温度管理は,鋼板表面温度により行われ,リアルタイムで鋼板全体の平均温度を計算し,この平均温度に基づいて温度制御や速度制御を行うのが一般的である。
また,本発明では,Ar,Acの各変態点は、各鋼素材(厚鋼板)中の各元素の含有量に基づく次式(3),(4)
Ar=910−310C−80Mn−20Cu−15Cr−55Ni−80Mo・・・(3)
Ac=751−26.6C+17.6Si−11.6Mn−169Al−23Cu−23Ni+24.1Cr+22.5Mo−39.7V+233Nb−5.7Ti−895B
・・・(4)
を用いて計算して得られる値を用いるものとする。
本発明は製造装置を特に限定するものでないが、冷却装置の下流側となる搬送ライン上に、誘導加熱装置を配置すると冷却停止温度±50℃以内に保持することが容易で、冷却停止温度±50℃以内に60〜300sの間保持した後の急速加熱処理も容易となり好ましい。
表1に示す化学組成の鋼を用い,表2に示す熱間圧延・加速冷却・オンライン加熱条件で鋼板1−1〜9を作製した.表1に示す鋼種A〜Fは成分組成が本発明範囲内、鋼種G〜Iは成分組成が本発明範囲外の鋼である。
Figure 0005055774
Figure 0005055774
得られた鋼板より,API−5Lに準拠した全厚引張試験片と,DWTT試験片,および板厚中央位置からJIS Z2202のVノッチシャルピー衝撃試験片を採取し,鋼板の引張試験,DWTT試験およびシャルピー衝撃試験を実施して,強度と靱性を評価した。
また,得られた鋼板から,組織観察用試験片を採取し,走査型電子顕微鏡および透過型電子顕微鏡により板厚方向1/2の位置の組織観察を行い,組織の同定,および各組織の組織分率を求めた。
尚、焼戻しマルテンサイトと下部ベイナイトは炭化物の析出形態により判別した。各組織の組織分率は、走査型電子顕微鏡を用いて線分法により平均オーステナイト(γ)粒径を測定し、その平均的なγ粒径の粒をランダムに10個選び,そのγ粒内の各組織の領域をそれぞれ断面面積率として求め,10個の断面面積率の平均値をその鋼板各位置の組織分率とした。なお,表2中の鋼板温度,冷却速度は,平均温度,平均冷却速度を用いて表示している。
母材の強度・靱性の評価結果をまとめて表3に示す。本発明範囲は、強度は引張強さで
900MPa以上、靭性は−30℃でのシャルピー衝撃試験において200J超え、変形性能は、YR85%以下かつ一様伸び5%以上とした。また、DWTT特性は、−20℃での延性破面率が85%以上を本発明範囲内とした。
Figure 0005055774
本発明範囲の鋼板化学組成,圧延条件となっている本発明例は,900MPaを超える母材強度,かつ−30℃でのシャルピー衝撃試験において,200Jを超える高い靭性を示した。YRがいずれも85%以下,一様伸びが5.0%以上という高い変形性能を示し,DWTT試験において−20℃での延性破面率がいずれも85%以上となっている。
一方,圧延終了温度が本発明の上限を上回った比較例No.1−3は,オーステナイト粒の微細化が不十分となった結果,シャルピー吸収エネルギー,DWTT特性ともに低靭性となった。
冷却開始温度が本発明の上限を上回った比較例No.1−4は,Ar変態点以下のフェライト変態が起こらなかったためYRが高く,また一様伸びが5%未満となり,変形性能が劣化した。
圧延後の冷却停止温度が本発明の上限を上回った比較例No.2−3は,マルテンサイト変態が起こらず,ベイナイト主体組織となり,また,より高温での冷却停止のためにベイナイト下部組織が粗大化し,強度が低下した。
圧延後の冷却停止温度が本発明の下限を下回った比較例No.3−2は,下部ベイナイト主体組織ではなく,焼戻しマルテンサイト主体組織となったために,強度は高い値を示したが,シャルピー吸収エネルギーおよびDWTT特性が低下した。
圧延後の冷却速度が本発明の下限を下回った比較例No.4−3は,著しく強度が低下した。
冷却停止温度±50℃での保持時間が本発明の下限を下回った比較例No.2−4は,下部ベイナイト組織の分率が充分でなく強度が低下した。
同じく,冷却停止温度±50℃での保持時間が本発明の下限を下回った比較例No.4−4は,マルテンサイト組織の増加により強度は上昇したものの,下部ベイナイト組織の体積率が充分ではなく,シャルピー吸収エネルギーおよびDWTT特性が低下した。
冷却停止温度±50℃での保持時間が本発明の上限を上回った比較例No.5−3は,母材強度およびDWTT特性が低下した。また,冷却停止後の加熱温度が本発明の上限を上回った比較例No.4−5は,鋼板のAc変態点を超えた結果,α−γ逆変態が起きて,島状マルテンサイトが多量に生成し,下部ベイナイト組織の体積率が減少した結果,強度が低下した。
冷却停止後オンライン加熱時の昇温速度が本発明の下限を下回った比較例No.6−2は,母材強度は高い値を示したが,シャルピー吸収エネルギーおよびDWTT特性が低下した。
ACR値が本発明の請求範囲を外れた比較例No.7は,MnS系硫化物が増加した結果,DWTT特性が劣化した。
鋼板のMn添加量が本発明の下限を下回った比較例No.8においても,強度が低下した。
一方,鋼板のC添加量が本発明の上限を上回った比較例No.9は,高い強度を示したもの,シャルピー吸収エネルギーおよびDWTT特性が低下した。
また、表1中の鋼種Cを用いて、熱間圧延における未変態オーステナイト域での累積圧下率を変えて鋼板3−1、3−3、3−4を製造し、上述した試験項目の他に、BS7748に準拠したB(板厚)×2Bサイズの3点曲げCTOD試験片を採取し、CTOD試験を実施した。
表4に製造条件を、表5に試験結果を示す。請求項3記載の本発明例であるNo.3−1では、CTOD試験において試験温度ー20℃での限界開口変位量が0.15mm以上が得られた。
一方、オーステナイト未再結晶域の累積圧下率が請求項3記載の本発明の下限を下回った比較例No.3−3,3−4はオーステナイト粒の細粒化が十分でなく、CTOD特性が本発明例と比較して劣る。
Figure 0005055774
Figure 0005055774

Claims (3)

  1. 質量%で,
    C:0.04〜0.12%
    Si:0.01〜0.50%
    Mn:1.80〜2.50%
    Al:0.01〜0.08%
    P:≦0.010%
    S:≦0.001%
    Cu:0.01〜0.8%
    Ni:0.1〜1.0%
    Cr:0.01〜0.8%
    Mo:0.01〜0.8%
    Nb:0.01〜0.08%
    V:0.01〜0.10%
    Ti:0.005〜0.025%
    Ca:0.0005〜0.01%
    N:0.001〜0.006%
    を含有し,
    下記式(1)で定義されるACRが0≦ACR≦2の範囲を満たし,
    残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼を,
    1000〜1200℃に加熱した後,オーステナイト未再結晶温度域で累積圧下率を50%以上の熱間圧延を開始し,圧延終了温度をAr変態点以上Ar+100℃以下の温度域となるよう圧延を行い,次いで,Ar−50℃以上Ar変態点以下の温度域から,下記式(2)で定義されるマルテンサイト生成臨界冷却速度Vcrm以上の冷却速度で下記式(3)で定義されるマルテンサイト変態開始温度Ms以下300℃以上の温度域の冷却停止温度まで冷却した後、冷却停止温度±50℃以内に60s〜300sの間保持し、その後室温まで空冷することを特徴とする−30℃でのシャルピー衝撃試験において200J超えで,DWTT試験において−20℃での延性破面率が85%以上の特性及び高変形性能を有するラインパイプ用鋼板の製造方法。
    ACR = (Ca−(0.18+130×Ca)×O)/(1.25×S)
    ・・・(1)
    logVcrm=2.94−0.75×(β−1)
    (β(%)=2.7C+0.4Si+Mn+0.45Ni+0.8Cr+Mo)
    ・・・(2)
    ここで、Vcrm:マルテンサイト生成臨界冷却速度(℃/s)
    Ms=517−300C−11Si−33Mn−22Cr−17Ni−11Mo
    ・・・(3)
  2. 請求項1において冷却停止温度±50℃以内に60s〜300sの間保持した後,直ちに該温度から450℃以上Ac変態点以下の温度域へ1℃/s以上の昇温速度で急速加熱して焼戻しを行うことを特徴とする−30℃でのシャルピー衝撃試験において200J超えで,DWTT試験において−20℃での延性破面率が85%以上の特性及び高変形性能を有するラインパイプ用鋼板の製造方法。
  3. 請求項1記載の成分組成を有し、鋼板のミクロ組織が、フェライト,焼戻しマルテンサイトおよび下部ベイナイトの混合組織を主体とし,該混合組織の体積率は90%以上で、該混合組織において下部ベイナイトの体積率は50%以上で、残余をフェライトと焼き戻しマルテンサイトとし、フェライトの体積率は10%以上50%未満、焼き戻しマルテンサイトの体積率は2%以上、40%以下であることを特徴とする−30℃でのシャルピー衝撃試験において200J超えで,DWTT試験において−20℃での延性破面率が85%以上の特性及び高変形性能を有するラインパイプ用鋼板。
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