JPH1095859A - リング状摺動部材 - Google Patents

リング状摺動部材

Info

Publication number
JPH1095859A
JPH1095859A JP27558596A JP27558596A JPH1095859A JP H1095859 A JPH1095859 A JP H1095859A JP 27558596 A JP27558596 A JP 27558596A JP 27558596 A JP27558596 A JP 27558596A JP H1095859 A JPH1095859 A JP H1095859A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ring
sliding member
tape
wound
shaped
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27558596A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2866354B2 (ja
Inventor
Takahisa Ueda
隆久 上田
Akimasa Yamamoto
晃正 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Pillar Packing Co Ltd
Original Assignee
Nippon Pillar Packing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Pillar Packing Co Ltd filed Critical Nippon Pillar Packing Co Ltd
Priority to JP27558596A priority Critical patent/JP2866354B2/ja
Publication of JPH1095859A publication Critical patent/JPH1095859A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2866354B2 publication Critical patent/JP2866354B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sealing Devices (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Mechanical Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】成形が容易に行え、機械的強度の向上が図れる
と共に、歩留まりが良く、製造コストの低減を図ること
のできるリング状摺動部材を提供する。 【解決手段】フィブリル化した短繊維と四フッ化エチレ
ン樹脂とを湿式混合してシート状に抄造した後、そのシ
ート状素材をテープ幅に切断してテープ状素材を形成す
る。テープ状素材を渦巻き状に巻重ねて巻重ね体を形成
し、その巻重ね体を成形機により軸線方向に加圧及び焼
成して、四フッ化エチレン樹脂を溶融させ、その樹脂が
硬化するときの結合力によりテープ状素材の巻重ね面を
一体的に結合して、リング状摺動部材を製造するので、
層間の結合強度及び部材の機械的強度が向上する。テー
プ状素材を渦巻き状に巻重ねて製造するので、機械加工
する必要が無く、歩留まりが向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、軸受、
セグメントリング、メカニカルシール等の耐久性及び摺
動性が要求される部分に用いられるリング状摺動部材に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述した摺動部材としては、例え
ば、粉末又は粒状の四フッ化エチレン樹脂(PTFE樹
脂)を単体として加圧及び焼成して成形した第1従来例
の摺動部材と、短繊維(アラミドチョップ)又は粉体
と、PTFE樹脂とを乾式混合してなる複合体を加圧及
び焼成して成形した第2従来例の摺動部材と、長繊維
(例えば、ポリプロピレン繊維)よりなる織物(例え
ば、織布又は不織布)又はテープ状の素材にフェノール
樹脂を含浸(例えば、塗工)した後、その素材をマンド
レルに巻付け(テープワインディング)て成形及び熱処
理した第3従来例の摺動部材と、シート状素材を積層成
形してなる積層体を焼成した後、その積層体を機械加工
(例えば、切削)によりリング形状に形成した第4従来
例の摺動部材とがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した第
1,2,3従来例の各摺動部材は、樹脂と相手材とが直
接対接されるので、短繊維又は長繊維を複合した部材よ
りも熱伝導性が悪く、相互の摺動面に焼付きが生じやす
いため、摺動性が長期間安定して得られない。短繊維又
は粉体と樹脂とを乾式混合した場合、短繊維が均一に混
合されず、短繊維の密部分と、粗部分とができるため、
樹脂単体よりなる部材と同様に、部材の樹脂部分が相手
材に対して直接対接され、長繊維を複合した部材よりも
耐摩耗性が不足し、寿命が短いという欠点を有してい
る。
【0004】樹脂単体で形成した部材或いは短繊維又は
粉体を複合した部材は、樹脂の結合力のみで強度を維持
しているので、摺動時に生じる荷重が付加されたとき、
亀裂や割れ等が樹脂部分に起きることがあり、耐荷重特
性が乏しく、耐久性に欠けるという問題点を有してい
る。
【0005】第3,4従来例の巻重ねタイプ及び積層タ
イプの摺動部材は、成形時の圧力によりシート状素材の
各重合せ面を互いに接合するので、各重合せ面は圧力に
より密着されるが、各層間の結合強度が弱いため、摺動
時に付与される抵抗や応力により、各重合せ面が剥離し
たり、形崩れしたりすることがあり、大きな荷重が負荷
される部分に使用することができない。且つ、積層タイ
プの摺動部材は、積層成形してなる積層体を機械加工し
て所定の形状寸法に切削するので、切削作業に手間及び
時間が掛かるだけでなく、積層体の不要部分を切削除去
するため、歩留まりが悪く、製造コストが高くなるとい
う問題点を有している。
【0006】この発明は上記問題に鑑み、テープ状素材
を渦巻き状に巻重ねた状態のまま加圧及び焼成して製造
するので、成形が容易に行え、機械的強度が向上すると
共に、歩留まりが良く、製造コストの低減を図ることの
できるリング状摺動部材の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
短繊維と四フッ化エチレン樹脂とを主体して形成された
シート状素材を要求されるテープ幅に切断し、そのテー
プ状素材を渦巻き状に巻重ねて巻重ね体を形成した後、
該巻重ね体を軸線方向に加圧して形成すると共に、四フ
ッ化エチレン樹脂が溶融する温度で巻重ね体を焼成した
ことを特徴とするリング状摺動部材であることを特徴と
する。
【0008】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の構成と併せて、上記シート状素材を抄造法により製造
したリング状摺動部材であることを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、上記請求項1又は
2記載の構成と併せて、上記シート状素材の平面部に対
して多数本の線条体を等間隔に隔てて平行に縫合したリ
ング状摺動部材であることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、上記請求項1,2
又は3記載の構成と併せて、上記テープ状素材の巻重ね
時に於いて、上記巻重ね体の摺動面全体が被覆される状
態に膨脹黒鉛シートを巻重ねたリング状摺動部材である
ことを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1記載のリング状摺動部材は、短繊維と
四フッ化エチレン樹脂とを主体とするテープ状素材を渦
巻き状に巻重ねた状態のまま加圧及び焼成して、焼成時
の熱処理によりテープ状素材に複合された四フッ化エチ
レン樹脂を溶融させ、その樹脂が硬化するときの結合力
によりテープ状素材の巻重ね面を一体的に結合するの
で、層間の結合強度が向上し、テープ状素材の巻重ね面
が強固に固定されるため、部材自体の機械的強度が向上
する。且つ、テープ状素材を渦巻き状に巻重ねて製造す
るため、成形後に於いて機械加工する必要が無く、歩留
まりが向上する。
【0012】請求項2記載のリング状摺動部材は、上記
請求項1記載の作用と併せて、シート状素材を抄造法に
より製造することで、シート全体に対して短繊維が均一
に配向され、そのシート状素材を切断してなるテープ状
素材を渦巻き状に巻重ねて成形するので、相手材に対し
て短繊維が均等に対接され、樹脂単体により成形した部
材、短繊維又は粉体を乾式混合した部材よりも耐摩耗性
が向上する。且つ、請求項1記載のリング状摺動部材が
有する特性が損なわれず、同等の効果を奏することがで
きる。
【0013】請求項3記載のリング状摺動部材は、上記
請求項1又は2記載の作用と併せて、例えば、長繊維、
金属線等の線条体をシート状素材に縫合して、そのシー
ト状素材を切断してなるテープ状素材を渦巻き状に巻重
ねて成形するので、テープ状素材の巻重ね面が線条体に
より強固に接合され、層間の接合強度が向上し、樹脂単
体により成形した部材、短繊維を複合した部材よりも耐
摩耗性が向上する。且つ、線条体の縫合により部材の強
度が高められ、耐荷重特性及び機械的強度が向上する。
【0014】請求項4記載のリング状摺動部材は、上記
請求項1,2又は3記載の作用と併せて、部材に複合さ
れた膨脹黒鉛シートを相手材に直接対接するので、膨脹
黒鉛シート自体の特性により耐熱特性及び耐摩耗性が向
上し、摺動面に焼付きが生じるのを防止でき、摺動性が
長期間安定して得られる。
【0015】
【発明の効果】この発明によれば、テープ状素材を渦巻
き状に巻重ねた状態のまま加圧及び焼成して四フッ化エ
チレン樹脂を溶融させ、四フッ化エチレン樹脂が硬化す
るときの結合力によりテープ状素材の巻重ね面を一体的
に結合させるので、従来例のような巻重ねタイプや積層
タイプの摺動部材よりも層間の結合強度が向上し、テー
プ状素材の巻重ね面が強固に固定されるため、剥離や形
崩れ等が起きるのを防止できると共に、部材自体の機械
的強度が向上し、製造時の形態を長期間維持することが
できる。
【0016】しかも、テープ状素材を渦巻き状に巻重ね
て製造するので、部材の成形が容易に行えると共に、成
形後に於いて機械加工する必要が無く、歩留まりが向上
する。且つ、製造工程が簡素化されるため、製造コスト
の低減を図ることができる。さらに、シート状素材を抄
造法により製造することで、シート全体に対して短繊維
が均一に配向され、その短繊維が配向されたテープ状素
材により摺動部材を成形するので、相手材に対して短繊
維が均等に対接され、樹脂単体で成形した部材、短繊維
又は粉体を乾式混合した部材よりも耐摩耗性が向上す
る。
【0017】さらにまた、線条体が縫合されたテープ状
素材により摺動部材を成形することで、テープ状素材の
巻重ね面が線条体により強固に接合され、層間の接合強
度が向上し、樹脂単体又は短繊維を複合した部材よりも
耐摩耗性が向上する。且つ、線条体の複合により部材の
強度が高められ、耐荷重特性及び機械的強度が向上す
る。加えて、摺動部材に複合された膨脹黒鉛シートを相
手材に対して直接対接することで、膨脹黒鉛シート自体
の特性により耐熱特性及び耐摩耗性が向上し、摺動面に
焼付きが生じるのを防止でき、摺動性が長期間安定して
得られる。
【0018】
【実施例】図面は短繊維と四フッ化エチレン樹脂とを主
体として形成されたテープ状素材を渦巻き状に巻重ねて
なる第1実施例のリング状摺動部材1を示し、図5に示
すリング形状の摺動部材1を製造する場合、短繊維2
(例えば、フィブリル化されたアラミド繊維)と、四フ
ッ化エチレン樹脂3(PTFE樹脂)とを、例えば、ミ
キサー(図示省略)により均一に湿式混合した後、図1
に示すように、その混合した素材を抄造法により抄造し
てシート状素材4を形成する。
【0019】次に、図2に示すように、そのシート状素
材4を、例えば、軸受、セグメントリング、メカニカル
シール等の組付け部分に応じたテープ幅に切断してテー
プ状素材5を切取る。図3に示すように、そのテープ状
素材5を、中実又は中空に形成した軸形状を有する巻付
け部材7(マンドレル)の外周面に対して渦巻き状に多
数回巻付けてリング形状の巻重ね体6を形成した後、図
4に示すように、成形機8を構成する金型本体8aに巻
重ね体6を装填し、巻重ね体6の中心部にコア金型8b
を挿入した後、上金型8cと下金型8dとで巻重ね体6
の両側端面を軸線方向に加圧して、テープ状素材5を軸
線方向に対して断面波形に圧縮変形させた状態に成形す
る。
【0020】次に、成形時又は成形後に於いて、巻重ね
体6を、四フッ化エチレン樹脂3が溶融する温度(約3
27℃以上の高温)に熱処理して一体的に焼成すること
で、焼成時に於いて、混合された四フッ化エチレン樹脂
3が溶融し、その樹脂3が硬化するときの結合力により
テープ状素材5の巻重ね面が一体的に結合されるため、
図5に示すように、渦巻き状に巻重ねられた状態のまま
テープ状素材5の巻重ね面が強固に固定され、一つのリ
ング状摺動部材1を製造することができる。
【0021】なお、上述した実施例では、短繊維2の一
例として、アラミド繊維を複合した例を説明したが、例
えば、ポリイミド繊維、炭素繊維等の何れかを短繊維2
として複合するもよく、また、シート状素材4は、短繊
維2と四フッ化エチレン樹脂3とを主体として形成され
ているが、例えば、黒鉛、カーボン、二硫化モリブデ
ン、金属粉等の充填材を用途及び目的に応じて追加複合
してもよい。
【0022】上述したリング状摺動部材1は、テープ状
素材5を渦巻き状に巻重ねた状態のまま加圧及び焼成し
て四フッ化エチレン樹脂3を溶融させ、、四フッ化エチ
レン樹脂3が硬化するときの結合力によりテープ状素材
5の巻重ね面を一体的に結合させるので、従来例のよう
な巻重ねタイプや積層タイプの摺動部材よりも層間の結
合強度が向上し、テープ状素材5の巻重ね面が強固に固
定されるため、剥離や形崩れ等が起きるのを防止するこ
とができる。部材自体の機械的強度が向上し、製造時の
形態を長期間維持することができる。
【0023】しかも、テープ状素材5を渦巻き状に巻重
ねて製造するので、部材の成形が容易に行えると共に、
成形品の巻重ね体6を機械加工する必要が無く、歩留ま
りが向上する。且つ、製造工程が簡素化されるため、製
造コストの低減を図ることができる。さらに、短繊維2
と四フッ化エチレン樹脂3とを湿式混合して、短繊維2
を均一に混合した後、抄造法(図示省略)によりシート
状素材4を製造するので、シート状素材4全体に対して
短繊維2が均一に配向され、その短繊維2が配向された
テープ状素材5により摺動部材1を成形するので、相手
材に対して短繊維2が均等に対接され、樹脂単体で成形
した部材、短繊維又は粉体を乾式混合した部材よりも耐
摩耗性が向上する。
【0024】特に、フィブリル化した繊維を使用した場
合は、繊維自体が絡み易く、繊維が抜けにくくなるた
め、抄造後のシート状素材4の強度を大きくすることが
可能となり、シード状物の厚さを極端に薄くすることが
できる。従って、樹脂との複合物であるにもかかわら
ず、緻密で剛直な成形体を構成することができ、耐クリ
ープ性能が向上する。また、水中に分散した小分子量の
四フッ化エチレン樹脂3(PTFE樹脂)が繊維材料に
付着し易いこととあいまって耐摩耗性が向上する。
【0025】図6は複数本の線条体9(例えば、長繊維
又は金属線等)が複合されたテープ状素材5を巻重ねて
なる第2実施例のリング状摺動部材10を示し、リング
状摺動部材10を製造する場合、第1実施例のようにし
て抄造されたシート状素材4の平面部に対して多数本の
各線条体9…を等間隔に隔てて平行に縫合し、そのシー
ト状素材4をテープ幅に切断してテープ状素材5を形成
する。そのテープ状素材4の平面全長には複数本の各線
条体9…が縫合されており、テープ状素材5を渦巻き状
に巻重ねてなる巻重ね体6を加圧及び焼成して四フッ化
エチレン樹脂3を溶融させ、四フッ化エチレン樹脂3が
硬化するときの結合力により、テープ状素材5の巻重ね
面を一体的に結合固定させるので、線条体9が複合され
たリング状摺動部材10を製造することができる。第1
実施例のリング状摺動部材1が有する特性及び効果に加
えて、線条体9が縫合されたテープ状素材5により摺動
部材10を成形するので、テープ状素材5の巻重ね面が
線条体9により強固に接合され、層間の接合強度が向上
し、樹脂単体又は短繊維を複合した部材よりも耐摩耗性
が向上する。且つ、線条体9の複合により摺動部材10
の強度が高められ、耐荷重特性及び機械的強度が向上す
る。
【0026】上述した実施例では、長繊維又は金属線の
何れかを線条体9として複合するが、例えば、アラミド
繊維、ガライス繊維、ポリイミド繊維、延伸処理された
PTFE繊維等の何れかを長繊維として複合したり、或
いは、ステンレス線、アルミニウム線、銅線等の何れか
を金属線として複合するもよく、用途及び目的に応じて
線条体9の材質を選択してもよい。
【0027】図7は第1実施例又は第2実施例を構成す
る巻重ね体6の外周面全長に膨脹黒鉛シート11を重合
してなる第3実施例のリング状摺動部材12を示し、リ
ング状摺動部材12を製造する場合、第1実施例又は第
2実施例のテープ状素材5を巻重ねるとき又は巻重ねた
後、その巻重ね体6の外周面全長に膨脹黒鉛シート11
を重合した状態のまま加圧及び焼成して四フッ化エチレ
ン樹脂3を溶融させ、四フッ化エチレン樹脂3の結合力
により、リング状摺動部材12の外周面全長に対して膨
脹黒鉛シート11を一体的に結合させるので、膨脹黒鉛
シート11が複合されたリング状摺動部材12を製造す
ることができる。上述のようにして製造したリング状摺
動部材12は、外周面全長に重合された膨脹黒鉛シート
11を相手材に対して直接対接するので、第1実施例及
び第2実施例の各リング状摺動部材1,10が有する特
性及び効果に加えて、膨脹黒鉛シート11自体の特性に
より耐熱特性及び耐摩耗性が向上すると共に、摺動面に
焼付きが生じるのを防止でき、摺動性が長期間安定して
得られる。
【0028】図8は第1実施例又は第2実施例を構成す
る巻重ね体6の一側端面に膨脹黒鉛シート13を重合し
てなる第4実施例のリング状摺動部材14を示し、リン
グ状摺動部材14を製造する場合、第1実施例又は第2
実施例のテープ状素材5を巻重ねるとき又は巻重ねた
後、そのテープ状素材5の一側端面に膨脹黒鉛シート1
3を重合する。巻重ね体6の一側端面に膨脹黒鉛シート
13を重合した状態のまま加圧及び焼成して四フッ化エ
チレン樹脂3を溶融させ、四フッ化エチレン樹脂3の結
合力により、リング状摺動部材14の一側端面に対して
膨脹黒鉛シート13を一体的に結合させるので、膨脹黒
鉛シート13が複合されたリング状摺動部材14を製造
することができる。上述のようにして製造したリング状
摺動部材14は、一側端面に重合された膨脹黒鉛シート
13を相手材に対して直接対接するので、第1実施例及
び第2実施例の各リング状摺動部材1,10が有する特
性及び効果に加えて、耐熱特性及び耐摩耗性が向上し、
第3実施例と同等の効果を奏することができる。
【0029】なお、この発明は、上述した実施例の構成
のみに限定されるものではない。
【0030】第3実施例のリング状摺動部材12は、膨
脹黒鉛シート11を外周面全長に重合し、第4実施例の
リング状摺動部材14は、膨脹黒鉛シート13を一側端
面に重合しているが、例えば、リング状摺動部材12,
14の内周面全長及び又は両側端面に膨脹黒鉛シート1
1,13を重合するもよく、組付け部分に応じて膨脹黒
鉛シートの重合個所を選択してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 抄造されたシート状素材を示す斜視図。
【図2】 テープ状素材の切取り状態を示す斜視図。
【図3】 テープ状素材の巻重ね動作を示す側面図。
【図4】 成形機による巻重ね体の加圧動作を示す断面
図。
【図5】 第1実施例のリング状摺動部材を示す要部断
面図。
【図6】 第2実施例のリング状摺動部材を示す要部断
面図。
【図7】 第3実施例のリング状摺動部材を示す要部断
面図。
【図8】 第4実施例のリング状摺動部材を示す要部断
面図。
【符号の説明】
1…リング状摺動部材 2…短繊維 3…四フッ化エチレン樹脂 4…シート状素材 5…テープ状素材 6…巻重ね体 7…巻付け部材 8…成形機 9…線条体 10…リング状摺動部材 11,13…膨脹黒鉛シート 12,14…リング状摺動部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】短繊維と四フッ化エチレン樹脂とを主体し
    て形成されたシート状素材を要求されるテープ幅に切断
    し、そのテープ状素材を渦巻き状に巻重ねて巻重ね体を
    形成した後、該巻重ね体を軸線方向に加圧して形成する
    と共に、四フッ化エチレン樹脂が溶融する温度で巻重ね
    体を焼成したことを特徴とするリング状摺動部材。
  2. 【請求項2】上記シート状素材を抄造法により製造した
    請求項1記載のリング状摺動部材。
  3. 【請求項3】上記シート状素材の平面部に対して多数本
    の線条体を等間隔に隔てて平行に縫合した請求項1又は
    2記載のリング状摺動部材。
  4. 【請求項4】上記テープ状素材の巻重ね時に於いて、上
    記巻重ね体の摺動面全体が被覆される状態に膨脹黒鉛シ
    ートを巻重ねた請求項1,2又は3記載のリング状摺動
    部材。
JP27558596A 1996-09-25 1996-09-25 リング状摺動部材 Expired - Fee Related JP2866354B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27558596A JP2866354B2 (ja) 1996-09-25 1996-09-25 リング状摺動部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27558596A JP2866354B2 (ja) 1996-09-25 1996-09-25 リング状摺動部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1095859A true JPH1095859A (ja) 1998-04-14
JP2866354B2 JP2866354B2 (ja) 1999-03-08

Family

ID=17557514

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27558596A Expired - Fee Related JP2866354B2 (ja) 1996-09-25 1996-09-25 リング状摺動部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2866354B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006071030A (ja) * 2004-09-02 2006-03-16 Showa Corp ロータリダンパ
WO2014013900A1 (ja) * 2012-07-19 2014-01-23 オイレス工業株式会社 摺動部材

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100938098B1 (ko) * 2009-06-16 2010-01-21 윤영직 웨어링 제조방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006071030A (ja) * 2004-09-02 2006-03-16 Showa Corp ロータリダンパ
WO2014013900A1 (ja) * 2012-07-19 2014-01-23 オイレス工業株式会社 摺動部材
JP2014020489A (ja) * 2012-07-19 2014-02-03 Oiles Ind Co Ltd 摺動部材
US9581196B2 (en) 2012-07-19 2017-02-28 Oiles Corporation Sliding member

Also Published As

Publication number Publication date
JP2866354B2 (ja) 1999-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2984594A (en) Center pitch line belt
JP3072556B2 (ja) フッ素樹脂系リング状摺動部材
US4214761A (en) Packing construction
JPH04212841A (ja) 可撓性グラファイトラミネートおよびその製法
JPH09507443A (ja) 熱伝導性の非金属ハニカム及びプロセス
JPH094661A (ja) 付形繊維構造物およびその作製方法
US4187932A (en) Ribbon-wrapped carbon brake disk
JP2866354B2 (ja) リング状摺動部材
CA2855378A1 (en) Precursor laminate and method for forming a laminate
US1352740A (en) Vulcanized rubber hose
US4927481A (en) Method of making continuous reinforcement for flexible bearing laminate
WO2017169361A1 (ja) Vリブドベルトの製造方法
JPS6053213A (ja) 複合軸受ならびにその製造方法
US3713934A (en) Method of producing friction facings
JP4310110B2 (ja) グランドパッキン及びその製造方法
US4863367A (en) Continuous reinforcement method for flexible bearing laminate
JPH0363980B2 (ja)
US4385253A (en) Commutator cone
JPS6141022A (ja) レジンモ−ルドクラツチフエ−シング
US1561222A (en) Composite gear
JP2606398B2 (ja) タービンおよびその製造方法
JPH0663539B2 (ja) すべり軸受およびその製造方法
US20040217556A1 (en) Sealing device
JP3253758B2 (ja) 竿素材の製造方法
JPH05288276A (ja) メカニカルシール用摺動材料及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees